JP2843505B2 - カード払出装置 - Google Patents

カード払出装置

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JP2843505B2
JP2843505B2 JP6134145A JP13414594A JP2843505B2 JP 2843505 B2 JP2843505 B2 JP 2843505B2 JP 6134145 A JP6134145 A JP 6134145A JP 13414594 A JP13414594 A JP 13414594A JP 2843505 B2 JP2843505 B2 JP 2843505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカード払出装置に関する
ものであり、特に、カードの取出しの容易化に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】カード払出装置により払い出されるカー
ドは、例えば、ゲーム機の景品であるアニメキャラクタ
が印刷されたカード,名刺,カルテ等、紙,合成樹脂,
木材等種々の材料により作られて厚みを有し、文字,図
形等が記録可能な記録媒体であり、カード払出装置はカ
ードを予めセットされた位置から別の位置へ送り出すも
のである。カードは文字,図形等が既に記録されている
ものでもよく、あるいはまだ記録されていないものでも
よい。
【0003】カード払出装置は、一般に、カードを1枚
ずつ払い出すようにされる。そのため、従来のカード払
出装置は、板面が水平なカード支持板と、水平軸線まわ
りに回転可能に設けられるとともに、外周面の上端がカ
ード支持板の上面と同一平面内に位置する払出ローラと
を有し、これらカード支持板および払出ローラ上に多数
枚のカードが水平な姿勢で上下方向に積み重ねられる。
払出時には払出ローラ駆動装置により払出ローラが回転
させられ、払出ローラとカードとの間に生ずる摩擦力に
よりカードが下から順に1枚ずつ払い出される。
【0004】また、多数枚重ねられたカードのうち、払
出ローラに接触する一番下のカード1枚のみを払い出す
ために、カード分別板およびカード案内板が設けられ
る。カード案内板は払出方向において払出ローラより下
流側に、水平な姿勢でかつ上面が払出ローラの上端より
僅かに低くなる位置に設けられる。カード支持板とカー
ド案内板とが一枚の板材で構成される場合もある。この
場合には、その一枚の板材の中間部に開口が形成され、
その開口から払出ローラの上端部が板材の上面より僅か
に上方へ突出するようにされる。
【0005】また、カード分別板は、カード案内板の上
方に、払出ローラと平行に、かつ、板面がカード案内板
に直角な姿勢で設けられる。カード分別板の下面は下方
に凸の部分円筒状を成し、カードの幅方向の中央に対応
する部分が最も下方に位置し、カード案内板との間に、
ちょうどカード1枚の厚さに相当する隙間を形成するよ
うにされることが多い。カード払出し時に、払出ローラ
に接触したカードと共に、そのカードに接触したカード
がつれて送られてきても、払出ローラに接触したカード
のみが隙間を通過してカードが1枚ずつ払い出される。
この際、カードが完全に払い出されず、末端部が未だ払
出ローラと次に払い出されるべきカードとの間に挟まれ
ている状態で、払出ローラを停止させることが行われて
いる。このようにすれば、カードが一旦払い出されたも
のの不要で、元に戻したい場合に、払出ローラを逆回転
させることにより、元に戻すこと(払戻しと称する)が
できるからである。したがって、払い出されたカードは
払出ローラと次に払い出されるカードとの間から人によ
って引き出される必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
カード払出装置では、カードの引出しに大きな力を必要
として引出しが容易ではなく、しかも、払出ローラや払
出ローラ駆動装置の駆動源等に無理な力が加えられてし
まい、払出ローラや駆動源等の寿命が短くなる問題があ
った。払出ローラは確実にカードを払い出すために、外
周面の摩擦係数が大きくされるのが普通であり、カード
が引き出される際には、大きな回転トルクが払出ローラ
や払出ローラ駆動装置に加えられるからである。また、
従来のカード払出装置においては、払出ローラ上に多数
のカードが上下方向に積み重ねられるため、カードの寸
法が大きいほど、あるいは寸法が小さくても1枚の重量
が大きいほど、一番下のカードと払出ローラおよび二番
目のカードとの間の摩擦力が大きくなり、カードを引き
出すことが一層容易ではなかった。 本発明は、以上の事
情を背景として、カードを容易に取り出すことができる
カード払出装置を提供することを課題として為されたも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るカード払
出装置は、上記の課題を解決するために、面同士で互い
に密着し、ほぼ垂直に立った複数枚のカードの端のもの
の表面に外周面において接触する払出ローラと、その払
出ローラを、外周面のカードに接触する部分が上方へ移
動する向きに回転させる払出ローラ駆動装置とを備えた
カード払出装置であって、払出ローラ駆動装置が、駆動
源と、その駆動源により回転させられるとともに、払出
ローラのローラ軸と同心的に配設された駆動軸と、それ
らローラ軸と駆動軸とを限られた角度範囲で相対回転自
在に連結する連結装置とを含むように構成される。
【0008】請求項2に係るカード払出装置は、請求項
1に記載の構成要素の他にさらに、(a)水平面に対し
て傾斜した一平面状のカード支持面を有し、複数枚のカ
ードの下端を支持するカード支持部材と、(b)カード
支持面の低い側の端部より上方に設けられ、カードのカ
ード支持面に平行な方向の移動限度を規定するカード移
動限度規定部材と、(c)カード支持面と同じ方向に傾
斜して設けられた一対の案内部材と、(d)カードの幅
方向に平行な方向における両端部にそれぞれ被案内部を
有し、それら被案内部において前記一対の案内部材によ
り案内されることにより、複数枚のカードのうち前記カ
ード移動限度規定部材から最も遠い側のカードに接触
し、それら複数枚のカードをカード移動限度規定部材側
に付勢するおもりとを含むものとされ、かつ、前記払出
ローラが、カード移動限度規定部材の上方に設けられ、
前記カード支持面に支持されたカードのうち最もカード
移動限度規定部材側のカードに外周面において接触する
ものとされる。
【0009】請求項3に係るカード払出装置において
は、前記払出ローラの前記外周面が、軸方向の両端部に
おいて、両端側ほど直径が漸減する直径漸減面とされ
る。
【0010】
【作用】請求項1に係るカード払出装置において、払出
ローラの外周面が、ほぼ垂直に立った姿勢のカードの表
面に接触しており、この払出ローラが払出ローラ駆動装
置により回転させられることによってカードが上方へ払
い出される。「ほぼ垂直」には、垂直は勿論、後に説明
するように一定角度意図的に傾かされた姿勢も含む。
カード払出装置においては、一旦上方へ払い出されたカ
ードの払戻しを可能としつつカードの取出しを容易にす
ることができる。払出ローラ駆動装置を、払い出される
カードの末端部が未だ払出ローラと次に払い出されるカ
ードとの間に挟まった状態で払出ローラの回転を停止さ
せるものとするのである。このようにすれば、一旦払い
出されたカードを払い戻す必要が生じた場合には、払出
ローラ駆動装置に払出ローラを逆転させることにより、
払い戻すことができる。そして、払い出されたカードを
取り出すのであれば、払出ローラと次に払い出されるカ
ードとの間から引き出せばよい。このとき、駆動源によ
る駆動軸の駆動が終了しており、駆動軸は回転しない
が、ローラ軸と駆動軸とは相対回転自在に連結されてい
るため、カードを引っ張れば払出ローラが遊転し、カー
ドを容易に取り出すことができる。
【0011】請求項2に係るカード払出装置においてカ
ードは、カード支持面上にほぼ垂直に立った姿勢で載置
され、払出ローラとカード移動限度規定部材およびおも
りによりその姿勢が保たれるカード支持面の傾斜角
は、カードとカード支持面との摩擦角に近い大きさとす
ることが望ましい。カード支持面の傾斜角が摩擦角より
大きい場合に、カードの枚数が多くなれば、各カードが
カード支持面を滑り落ちようとする力が累積して、カー
ドのカード移動限度規定部材への押付力が過大となる恐
れがあり、逆に、カード支持面の傾斜角が摩擦角より小
さい場合に、カードの枚数が多くなれば、各カードの摩
擦力が累積して、おもりによるカード付勢力を減殺し、
カードのカード移動限度規定部材側への移動が妨げられ
る恐れがあるのであるが、カード支持面の傾斜角をカー
ドとカード支持面との摩擦角に近い大きさとすれば、そ
のどちらも良好に回避できるからである。
【0012】カードは、払出ローラが払出ローラ駆動装
置により回転させられることによって上方へ払い出され
る。カードはおもりによって払出ローラ側へ付勢されて
いるため、払出ローラの外周面と、払出ローラの外周面
に接触しているカードとの間に付勢力に基づく摩擦力が
生ずる。カードはカード支持面によって支持されてお
り、カードの重量の大部分はカード支持面によって受け
られるため、払出ローラの外周面とカードとの間に生ず
る摩擦力は殆どおもりの付勢力に基づくものである。し
たがって、カードが重くなっても摩擦力が過大になるこ
とはなく、払出しに適切な大きさの摩擦力が得られ、カ
ードが重くても払出ローラの回転によってカードが払い
出される。カードが払い出され、カード支持面上に残っ
ているカードと払出ローラおよびカード移動限度規定部
材との間に隙間が生ずれば、カード支持面上のカードは
おもりにより付勢されて払出ローラおよびカード移動限
度規定部材側へ移動させられ、次の払出しが可能にな
る。このようにカードを払出ローラおよびカード移動限
度規定部材に向かって付勢する力は、おもりの自重に基
づくものであり、したがって、カード移動限度規定部材
とカードとの間に過大な摩擦力が発生することを回避
し、かつ、払出ローラとカードとの間には十分な摩擦力
を発生させることができる。案内部材および被案内部
は、実施例の項において述べるように、装置本体に形成
された案内溝およびおもりの両端から突出させられた支
持軸の端部により構成してもよく、あるいは、装置本体
に形成された凸状のガイドレールおよびおもりの両端部
にそれぞれ形成されてガイドレールに嵌合される凹状の
嵌合部、あるいは凹状のガイドレールおよび凸状の嵌合
部により構成してもよい。
【0013】カード移動限度規定部材は、実施例の項に
おいて述べるように、カード支持面の低い側の端部から
立ち上がる板状の部材でもよく、あるいはカード支持面
から上方へ離れた位置に、水平かつカードに平行に設け
られた棒状部材でもよく、あるいはボールでもよい。カ
ード支持面上に載置されたカードは、表面上の3点で支
持されれば姿勢が決まるため、払出ローラおよびカード
移動限度規定部材はカードを3点以上で支持し得る形
状,寸法,位置で設ければよく、おもりおよび案内部材
カードを払出ローラおよびカード移動限度規定部材に
3点以上で支持させる結果となる位置に設ければよい。
ボールをカード移動限度規定部材とする場合には、ボー
ルを複数個設ける場合にはカードの幅方向に距離を隔て
て配置し、ボールを1個設ける場合にはカードの幅方向
の中央部を支持する位置に設けることが望ましいが、カ
ードに接触する位置に設ければ目的を達し得る。ボール
および払出ローラを支持部材に支持させてカード支持面
の低い側の端部に上下方向に距離を隔てて設ければ、そ
れらボールおよび払出しローラがカードの移動を案内す
る案内部材として機能する。
【0015】請求項3に係るカード払出装置において
は、払出ローラの外周面が直径漸減面とされている。直
径漸減面は、直径が直線的に減少するテーパ面は勿論、
曲線的に減少する3次曲面をも含む。いずれにしても、
払出ローラの外周面の軸方向の両端部の直径が小さく、
カードに、幅方向の中央部が払出ローラの軸線から離れ
る向きの反りがあるとき、払出ローラの外周面が、単純
な円筒面に比較して、軸方向に長い部分で接触してカー
ドを払い出す。
【0016】
【発明の効果】上述のように請求項1に係る発明によれ
ば、カードの払戻しが可能なカード払出装置において、
カードを払出ローラと、次に払い出されるカードとの間
から軽く引き出すことができ、カードの取出しが容易に
なるとともに払出ローラや駆動源等に無理な力が加えら
れることがなくなって耐久性が向上する。
【0017】請求項2に係る発明によれば、カードの重
量の大部分がカード支持面により受けられ、カードが払
出ローラに加える重量が軽減されるため、カードが重く
ても払い出されるカードと次のカードおよびカード移動
限度規定部材との間の摩擦力が過大になることがなく、
カードを軽快に払い出すことができる。また、カードを
払出ローラ側に付勢する付勢力がおもりの自重に基づく
ものであるため、付勢手段を簡易かつ安価な構成のもの
とすることができる。 なお、カード支持面の傾斜角度が
摩擦角より小さいときには、カード支持面は付勢手段
一部としては機能しないが、カード支持面に傾斜があれ
ば、傾斜がない場合よりカードは移動し易く、その分お
もりの付勢力を小さくすることができる。払出ローラお
よびカード移動限度規定部材をカードを垂直に保つ相対
位置に配置し、かつ、カード支持面の傾斜角度を摩擦角
に等しくしておけば、カードを払出ローラに向かって付
勢する付勢力が、カード支持面に支持されているカード
の枚数によって変わることがなくなり、常にほぼ最適な
払出し条件を得ることができる。
【0020】請求項3に係る発明によれば、カードに反
りがあっても払出ローラは軸方向に長い部分でカードに
接触し、払出ローラの局部摩耗が減少し、寿命が向上す
る効果が得られる。実施例の項において述べるように、
この効果はカードの反りの向きを問わず得られる。
【0021】
【発明の望ましい態様】以下、本発明の望ましい態様を
列挙し、必要に応じて関連説明を行う。(1) 前記連結装置が前記駆動軸と前記ローラ軸とにそ
れぞれ一体的に設けられ、前記限られた角度相対回転可
能に係合する第一係合部と第二係合部とを含む請求項1
〜3のいずれか1つに記載のカード払出装置。(2) 前記カード支持面の傾斜角度が前記カードの摩擦
角にほぼ等しい請求項2または3に記載のカード払出装
置。(3) 前記カード移動限度規定部材が前記カード支持面
の低い側の端部から上方へ突出させられたカード移動限
度規定板を含む請求項2または3,態様(2) のいずれか
1つに記載のカード払出装置。(4) 前記カード移動限度規定板の上端部に、上方ほど
前記カード支持面により支持されたカードから離れる向
きの案内面が設けられている態様(3) に記載のカード払
出装置。案内面は、実施例の項において述べるように、
カード移動限度規定板の上端部が部分円筒面状に湾曲さ
せられて成る曲面でもよく、あるいは平面でもよい。(5) 前記カード移動限度規定部材が、前記カード支持
面の低い側の端部の上方に設けられ、前記払出ローラと
共に前記カードを少なくとも3点で支持する個数のボー
ルを含む請求項2または3,態様(2) のいずれか1つに
記載のカード払出装置。(6) 前記カード移動限度規定部材が、前記カード支持
面の低い側の端部の上方にその端部に平行に配設された
棒状部材を含む請求項2または3,態様(2) のいずれか
1つに記載のカード払出装置。(7) 前記カード移動限度規定板が当該カード払出装置
の本体の底面に対して傾斜して設けられている請求項2
または3,態様(2) 〜(6) のいずれか1つに記載のカー
ド払出装置。(8) 前記おもりの前記被案内部がおもりの両端から突
出させられた支持軸であり、案内部材が案内溝を有する
部材であり、それら支持軸が案内溝に相対移動可能かつ
相対回転可能に支持されるとともに、それら支持軸がお
もりの重心より前記払出ローラ側の位置に設けられてい
請求項2または3,態様(2) 〜(7) のいずれか1つに
記載のカード払出装置。(9) 前記おもりに下方に延び出し、カードの上下方向
のほぼ中央部に至る長さの押圧部が設けられている請求
項2または3,態様(2) 〜(8) のいずれか1つに記載
カード払出装置。(10) 前記案内部材がほぼ前記払出ローラの軸線を通
る直線に沿って形成されている請求項2または3,態様
(2) 〜(9) のいずれか1つに記載のカード払出装置。(11)前記払出ローラの前記外周面に、その払出ロー
ラの外周部の、少なくとも、その払出ローラの軸線にほ
ぼ平行でその軸線からの距離が払出ローラの半径より短
い一平面より外周側に位置する部分を除去した切欠が形
成されていることを特徴とする請求項1〜3,態様(1)
〜(10)のいずれか1つに記載のカード払出装置。 このカ
ード払出装置においては、払出ローラが回転させられて
カードを払い出すとき、払出ローラの外周面と、切欠が
形成された部分とが交互にカードに接触して払い出す。
払出ローラの外周面がカードに接触してカードを払い出
す状態から、切欠が形成された部分がカードに接触して
カードを払い出す状態に変わるとき、払出ローラの半径
に、外周面の半径と、切欠を規定する平面と軸線との距
離との差に等しい変動が生じ、カードはおもりにより付
勢されてこの変動に等しい距離だけ払出ローラの軸線に
接近させられる。 逆に、払出ローラの切欠が形成された
部分がカードに接触してカードを払い出 す状態から外周
面がカードに接触してカードを払い出す状態に変わると
きには、払出ローラの軸線とカードとの間の距離が増加
し、払出ローラはおもりの付勢力と、カードの側縁とカ
ード支持部材との間に生ずる摩擦抵抗との両方に抗して
カードを押し戻しつつ払い出す。このとき、払い出しロ
ーラとカードとの接触力が増し、両者の間の摩擦力が増
して、切欠が形成されない払出ローラによってカードを
払い出す場合より大きい払出力が得られる。 なお、ここ
において「ほぼ平行」とは、払出ローラの外周面に切欠
を形成するための一平面が払出ローラの軸線に平行な面
である場合、および払出ローラの軸線に対して小角度傾
斜した面である場合の両方を含む。 本態様によれば、よ
り大きな払出力が得られ、カードを確実に払い出すこと
ができる。例えば、本カード払出装置は収容カード枚数
が多いほど払出力が減少する傾向があるのであるが、切
欠を設けた払出ローラによれば逆に収容カード枚数が多
いほど払出力が増大するのである。 また、実施例の項に
おいて述べるように、払出ローラに接触して払い出され
るカードと、そのカードに接触して次に払い出されるカ
ードとを分別するために分別部材が設けられる場合に
も、カードを分別部材との間に生ずる摩擦抵抗に打ち勝
って容易に払い出すことができる。 (12) 前記払出ローラの外周面と、前記切欠を形成す
る切欠形成面との境界部がアール部(丸み部)とされて
いる態様(11)に記載のカード払出装置。(13) 前記切欠が、前記払出ローラを払出ローラの軸
線にほぼ平行な一平面による平面取りにより形成されて
いる態様(11)または(12)に記載のカード払出装置。(14) 前記切欠が、前記払出ローラの周方向の複数個
所に形成されている態様(11)〜(13)のいずれか1つに記
載のカード払出装置。この態様の装置によれば、払出ロ
ーラの軸線と払出ローラの外周部を切り欠く際の一平面
との距離と払出ローラの外周面の半径との差に等しい距
離の変動が、払出ローラが1回転する間に複数回生じ、
大きい払出力が得られる回数が増大するとともに、振動
によりカード同士の密着性を低下させることができる。(15) 前記払出ローラが当該カード払出装置の装置本
体に回転可能に支持されたローラ軸と、そのローラ軸の
互に軸方向に隔たった少なくとも2個所に固定されたロ
ーラ部とを含む請求項1〜3,態様(1) 〜(14)のいずれ
か1つに記載のカード払出装置。(16) 前記少なくとも2つのローラ部のうち両端の2
個のローラ部の外周面がそれぞれ、それらローラ部間の
中央において払出ローラの軸線と直交する直交平面に対
して対称であって、その直交平面から遠い部分ほど直径
が漸減する直径漸減面とされている態様(15) に記載の
カード払出装置。(17) 前記払出ローラの少なくとも前記外周面がゴ
ム,合成樹脂等の摩擦係数の高い材料により形成されて
いる請求項1〜3,態様(1) 〜(16)のいずれか1つに記
載のカード払出装置。(18) 前記払出ローラにより払い出されるカードの上
方に、カードを分別する分別部材が設けられている請求
項1〜3,態様(1) 〜(17)のいずれか1つに記載のカー
ド払出装置。(19) 前記分別部材に、カード払出方向と直交する平
面に対して、先端側ほどカード払出方向に向かう向きに
傾斜した傾斜面が設けられ、かつ、その傾斜面の基端側
の部分の傾斜角度の方が、先端側の傾斜角度より大きく
されている態様(18)に記載のカード払出装置。(20) 前記払出ローラの上方であって、前記払出ロー
ラに接触するカードからカード複数枚分離れた位置に設
けられ、前記分別部材の先端との間にカードが払い出さ
れる隙間を形成するカード案内部材を有する態様(18)ま
たは(19)に記載のカード払出装置。(21) 前記払出ローラの前記カードとの接触部と前記
分別部材とのカード払出方向における距離が、前記カー
ド移動限度規定板の長さより短くされている態様(18)〜
(20)のいずれか1つに記載のカード払出装置。(22) 前記払出ローラ駆動装置が、前記払出ローラを
前記外周面のカードに接触する部分が下方へ移動する向
きにも回転させるものとされている請求項2〜3,態様
(1) 〜(21)のいずれか1つに記載のカード払出装置。
【0034】
【実施例】以下、本発明をゲーム機の景品であるアニメ
キャラクタ図柄付カードを払い出す装置に適用した実施
例を図面に基づいて詳細に説明する。図1において10
はカード払出装置のフレームである。フレーム10は上
方に開口する容器状を成し、多数枚のカード12をフレ
ーム10の上方から一度にフレーム10内に入れること
ができる。カード12は厚紙により作られており、単独
で平板状を維持し得る腰(剛性)のあるものである。
【0035】フレーム10内にはカード支持部材20が
ブラケット22によって取り付けられている。カード支
持部材20は、フレーム10の水平な底壁24に対して
角度θ1 傾斜させられた底板26を有し、底板26の上
面がカード支持面28を構成している。カード支持面2
8の低い側の端部からは、カード移動限度規定板30が
フレーム10の底壁24に対して直角に延び出させられ
ている。カード移動限度規定板30の上部には、カード
支持面28の高い側の端部とは反対側へ湾曲させられて
円筒面の一部を成す案内部32が設けられている。ま
た、カード支持面28の高い側の端部からは、背板34
が底壁24に対して直角に延び出させられている。
【0036】上記底板26には、底板26の傾斜方向に
平行な一対のカード案内板36(図1には一方のみ示さ
れている)が互に接近,離間可能に設けられている。こ
れらカード案内板36間の距離は、カード12の寸法に
応じて調節される。
【0037】フレーム10のカード移動限度規定板30
の上方には、ゴム製の払出ローラ160が回転可能に支
持されている。払出ローラ160は、図3および図4
示すように、円筒状のローラ軸164と、ローラ軸16
4の軸方向に距離を隔てた2個所にそれぞれ固定された
第一ローラ部166および第二ローラ部168とを有す
る。ローラ軸164の両端部はそれぞれ、図示しない軸
受を介してフレーム10の一対の側壁44(図1には一
方のみ示されている)に回転可能に支持されるととも
に、一方の端部には、端面に開口する一対の係合切欠1
70が直径方向に隔たった2個所にそれぞれ形成されて
いる。
【0038】ローラ軸164の係合切欠170が形成さ
れた側の端部の内側には、駆動源の一種であるモータ1
72(図1参照)の駆動軸174が相対回転可能に嵌合
されている。駆動軸174にはピン176が直径方向に
貫通して圧入されており、ピン176の駆動軸174か
ら突出した両端部はそれぞれ係合切欠170に嵌入させ
られている。そのため、減速装置等を介してモータ17
2によ駆動軸174が回転させられるとき、ピン17
6が係合切欠170の内側面に係合してローラ軸164
に回転力を伝達し、払出ローラ160が正逆両方向に回
転させられる。
【0039】第一,第二ローラ部166,168の各外
周面はそれぞれ、図4に示すように、軸方向の外端側ほ
ど直径が漸減するテーパ外周面180とされており、第
一,第二ローラ部166,168の外周面が、第一,第
二ローラ部166,168間の中央において軸線と直交
する直交平面に対して対称であって、その直交平面から
遠い部分ほど直径が漸減させられた状態になっている。
換言すれば、ローラ軸164および両ローラ部166,
168から成る払出ローラ160の外周面が、軸方向の
両端部において、両端側ほど直径が漸減させられている
のである。
【0040】また、第一,第二ローラ部166,168
の外周部は、払出ローラ160の軸線に平行であって、
払出ローラ160の軸線からの距離がテーパ外周面18
0の半径より短い一平面より外周側に位置する部分が除
去され、テーパ外周面180に切欠182が形成されて
いる。本実施例においては、テーパ外周面180の最大
直径は35mm、払出ローラ160の軸線と切欠182を
形成する切欠形成面184との距離と、テーパ外周面1
80の最大半径との差は3mmとされている。第一,第二
ローラ部166,168の外周部の、半径が最大の部分
から半径方向において軸線側へ3mmの位置にあって軸線
に平行な一平面より外側の部分が除去されているのであ
る。さらに、切欠形成面184とテーパ外周面180と
の境界部186は半径10mmで丸められ、アール部とさ
れている。
【0041】カード支持面28上には、多数枚のカード
12が水平方向に互に重ね合わされて載置されており、
カード移動限度規定板30および払出ローラ160によ
り支持されて垂直姿勢に保たれている。カード支持面2
8の傾斜角度θ1 はカード12とカード支持面28との
間の摩擦角に等しくされており、カード支持面28はカ
ード12の重量は受けるが、カード12の払出ローラ
60側への移動を妨げることも、カード12を払出ロー
160側へ積極的に移動させることもない。
【0042】フレーム10の払出ローラ160の上方に
は、カード案内板142が設けられている。カード案内
142はカード12の幅より長く、フレーム10の一
対の側壁44により両端をそれぞれ支持され、払出ロー
160に接触するカード12からカード12の3〜1
5枚分程度の厚さより僅かに大きい距離を隔てて離れた
位置に設けられるとともに、払出ローラ160に接触す
るカード12の上端部に至る幅を有している。
【0043】また、払出ローラ160に接触するカード
12の上方には、分別板140が設けられている。分別
板140は、側壁44により水平に支持された取付板6
0に水平に延びだす向きに固定され、カード案内板14
2の幅方向(上下方向)の中間部との間にカード12の
厚さより僅かに大きい隙間144を形成している。分別
板140の基端側には、カード払出方向と直交する水平
面に対して、上側ほど払出ローラ160から離れる向き
に角度θ3 (本実施例においては35度)傾斜させられ
た緩傾斜面146と、緩傾斜面146の上端から分別板
140の先端に至り、上記水平面に対して角度θ3 より
小さい角度θ4 (本実施例においては25度)傾斜させ
られた急傾斜面148とが設けられている。
【0044】なお、カード支持面28に支持された状態
の、次に払い出されるカード12の上端と分別板140
との間には一定の間隔が設けられているが、この間隔
は、カード移動限度規定板30の案内部32を除く部分
の長さより短くされている。
【0045】フレーム10には、カード付勢装置70が
設けられている。カード付勢装置70は、断面形状が矩
形を成し、長さがカード14の幅より長い角柱状のおも
り72を有する。おもり72には支持軸74が相対回転
不能に嵌合され、支持軸74の両端部はそれぞれ、フレ
ーム10の一対の側壁44にそれぞれ形成された案内溝
76に軸受としてのローラ78を介して嵌入させられて
いる。支持軸74は、おもり72の重心より払出ローラ
160側の位置に嵌合されており、おもり72には、支
持軸74の軸心とおもり72の重心との距離を腕の長さ
とし、おもり72の支持軸74より下側の部分が払出ロ
ーラ160に向かう向きの回転モーメントが生ずる。
【0046】案内溝76は、フレーム10の底壁24に
対してカード支持面28と同じ方向に傾斜させられ、カ
ード支持面28の高い側の部分から低い側の部分に至る
長さの駆動部80と、駆動部80の上端部から駆動部8
0と逆向きに傾斜させられた非駆動部82とを有する。
おもり72は、支持軸74が駆動部80内に位置すると
きには自重と駆動部80の斜面の効果とにより払出ロー
160に向かって駆動され、カード支持面28により
支持されたカード12を払出ローラ160側へ付勢す
る。また、支持軸74が非駆動部82内に位置するとき
には、おもり72は駆動されず、単にフレーム10に支
持される。
【0047】おもり72の上面には、つまみ86が突設
されている。例えば、フレーム10内にカード12を挿
入し、カード支持面28に支持させる場合には、作業者
はつまみ86を持っておもり72を駆動部80に沿って
非駆動部82側へ移動させるとともに、支持軸74を非
駆動部82に支持させ、おもり72が移動してカード1
2の挿入を邪魔しないようにすることができる。つまみ
86は上部がフレーム10から上方へ突出する長さを有
するものとされるとともに、上端部が案内溝76の高い
側の端部に向かって曲げられており、作業者はつまみ8
6を操作するとき、フレーム10内に全くあるいは殆ど
手を突っ込むことなく、上記曲げられた部分をつかんで
容易に操作を行うことができる。
【0048】また、おもり72の長手方向の中央部であ
って、カード12に密着可能な位置には、押込部材とし
ての押込板90が突設されている。押込板90は帯状を
成し、そのカード12側の面は、おもり72のカード1
2に接触する面と同一平面内に位置させられており、お
もり72と共にカード12を払出ローラ160側へ付勢
する。また、押込板90は、カード12の上下方向のほ
ぼ中央部に至る長さを有する。
【0049】本カード払出装置においてカード払出状態
では、おもり72を支持する支持軸74が案内溝76の
駆動部80に係合させられ、おもり72および押込板9
0はカード12に接触し、カード12を払出ローラ16
に向かって付勢している。
【0050】本カード払出装置においてカード12の払
出し時には、払出ローラ160払出ローラ駆動装置1
62によって図3に矢印で示す方向、すなわち払出ロー
160の外周面のカード12に接触する部分が上方へ
移動する向きに回転させられる。それにより払出ローラ
160と接触した最前のカード12が払出ローラ160
との摩擦力により分別板140に向かって送り出され
る。また、そのカード12の後ろのカード12もつれて
送り出されることがある。これらカード12の先端は緩
傾斜面146に当接する。なお、払出ローラ160の詳
しい作動については後に説明する。
【0051】このとき、カード12には水平方向におい
て分別板140の先端方向への力が作用し、カード12
の先端部に分別板140の基端側に向かう向きの反りが
あるとき、その反りのある先端部を分別板140の先端
側へ湾曲させる。カード12の先端部が一旦分別板14
0の先端側へ湾曲させられれば、カード12に反りがな
いか、反りがあってもカード12の先端部が分別板14
0の基端側に向かう向きの反りであったのに等しく、当
初緩傾斜面146に当接した一番前のカード12の先端
部は湾曲して一点鎖線で示すように急傾斜面148に当
接するに到り、終に、二点鎖線で示すように、分別板1
40の先端から外れて隙間144から払い出される。急
傾斜面148の傾斜角度はそれが可能な大きさに設定さ
れているのである。
【0052】しかし、二番目以降のカード12は一番前
のカード12との摩擦力で送り出されるのであり、この
摩擦力は払出ローラ160との摩擦力より小さいため、
通常は二番目以降のカード12は緩傾斜面146によっ
ても湾曲させられない。また、もし、カード12間の摩
擦力が予定より大きい等の事情で、緩傾斜面146によ
って湾曲させられることがあっても、急傾斜面148に
よって湾曲させられることはなく、払出ローラ160
接触したカード12のみが払い出される。払出ローラ
60や分別板140の摩擦係数、および緩傾斜面146
や急傾斜面148の傾斜角度が、カード12の摩擦係数
や腰の強さとの関係で、そのように設定されているので
ある。
【0053】分別板140は払出ローラ160に接触す
るカード12の上端位置からカード払出方向において一
定距離下流側に設けられており、通常は、払出ローラ
60により送り出されたカード12は加速状態からほぼ
定速状態になった状態で緩傾斜面146に当接させられ
る。そのため、カード12を緩傾斜面146に当接させ
る当接力が大きく、カード12に分別板140の先端側
への力が大きく作用し、カード12が良好に湾曲させら
れ、緩傾斜面146の傾斜角度を小さくすることができ
る。ただし、もし、二番目以降のカード12が図3に示
すように緩傾斜面146に当接した状態となり、払出時
にこの状態から払出ローラ160の送り力を受けた場合
でも、カード12は緩傾斜面146により湾曲させられ
得るように、緩傾斜面146の傾斜角度が定められてい
る。
【0054】また、分別板140が払出ローラ160
接触するカード12の上端位置からカード払出方向にお
いて一定距離下流側に設けられていることにより、カー
ド12の先端部を分別板140の先端側へ湾曲させ易い
利点もある。カード上端位置からの距離が長いほどカー
ド12の先端部の湾曲に要する力が少なくて済むからで
ある。
【0055】カード支持面28および払出ローラ160
に接触しているカード12と分別板140との間の間隔
は、カード移動限度規定板30の案内部32を除く部分
の長さより短くされているため、最後のカード12の下
端部がカード移動限度規定板30から外れる前に上端部
がカード案内板142と分別板140との間に隙間に進
入し、カード12は上下方向に延びる姿勢に保たれて払
い出される。カード支持面28上に複数枚のカード12
が支持されている状態では、払い出されるカード12は
カード支持面28上に残っているカード12によって垂
直姿勢に保たれつつ払い出されるが、最後のカード12
にはそれが期待できないため、上記の構成が採用されて
いるのである。
【0056】カード12はカード支持部材20上に垂直
な姿勢で支持されており、かつ、カード支持面28が摩
擦角と等しくされているため、カード12の重量はカー
ド支持部材20が受け、払出ローラ160に加えられる
力はおもり72および押込板90の付勢による力のみで
ある。そのため、払出ローラ160とカード12との間
の摩擦力はカード支持部材20上のカード12の枚数と
は無関係に適正な大きさとなり、カード移動限度規定
30,後ろのカード12等との間の摩擦力が過大となっ
てカード12が軽快に払い出されない事態が生ずること
がない。
【0057】隙間144を通過したカード12はカード
案内板142の分別板140より上側の部分に案内され
て払い出される。そのため、カード12は隙間144を
通過した後もしばらくは垂直な状態に保たれ、垂直な姿
勢で隙間144を通過することになり、万一、二番目の
カード12が急傾斜面148によって湾曲されるような
ことがあっても、その二番目のカード12が一番目のカ
ード12と共に隙間144を通過することがない。一番
目のカード12が分別板140によって湾曲させられた
ままの姿勢で隙間を通過する場合には、その一番目のカ
ード12と急傾斜面46との成す角が小さくなり、く
さび効果により二番目のカード12が隙間42に入り込
み易いのであるが、一番目のカードが垂直な姿勢で隙間
144を通過すれば、くさび効果が小さくなって二番目
のカード12の隙間144への入り込みが良好に防止さ
れるのである。カード案内板142は、分別板140と
共に隙間144を形成する隙間形成部材として機能する
のみならず、カード12の隙間通過部の姿勢を水平に保
つカード案内部材としても機能するのである。
【0058】また、払出ローラ160に接触して払い出
されるカード12につれて送り出されたカード12の先
端部の緩傾斜面146への当接力が過大になって湾曲さ
せられ、つれて払い出されることがない。カード支持面
28はカードの摩擦係数に等しい角度傾斜させられ、カ
ード12の重量はカード支持面28によって受けられて
おり、カード支持面28上のカード12の枚数に関係な
く、おもり72および押込板90の付勢力の設定により
払出ローラ160とカード12との間に適正な摩擦力を
得ることができるため、払出ローラ160に接触するカ
ード12と後ろのカード12との間の摩擦力が大きくな
って後ろのカード12の緩傾斜面146への当接力がカ
ード先端部を湾曲させるほど大きくなることはなく、後
ろのカード12がつれて払い出されることがない。緩傾
斜面146の傾斜角度は、払出ローラ160に接触して
送られるカード12の先端部を反りがあっても湾曲させ
得るように大きくされており、後ろのカード12が緩傾
斜面146に沿ってつれて送られ易いため、摩擦力が適
正な大きさに設定され、過大な当接力の発生による後ろ
のカード12の湾曲が防止されることが特に有効であ
り、カード12の分別機能がより良く得られる。
【0059】このように基端側と先端側とで傾斜角度の
異なる傾斜面を有するカード分別部材を設けることによ
り、払い出すべきカードとそれに続くカードとを確実に
分別し、カードを1枚ずつ安定して払い出すことができ
る。
【0060】また、カードの先端部にカード分別部材の
基端側に向かう向きの反りがある場合でも、傾斜面の基
端側の傾斜角度を大きくすることにより反りの存在にも
かかわらず確実にカードの先端部をカード分別部材の先
端側へ湾曲させるとともに、傾斜面の先端側の傾斜角度
を小さくすることにより、払い出すべきカードは確実に
通過させ、払い出すべきではないカードの通過を確実に
阻止することができる。
【0061】さらに、分別板140先端に近接させてカ
ード案内板142を配設する場合でも、払い出すべきカ
ード12と払い出すべきではないカード12との先端部
が十分に離れさせられているため、両者の隙間144の
管理のみによってカード12を分別する場合に比較し
て、隙間144の管理精度が低くてもよくなる。
【0062】なお、緩傾斜面および急傾斜面の角度はそ
れぞれ、35度および25度に限らず、分別板により構
成される分別部材の先端側の傾斜角度は、5〜35度で
あればよく、10〜30度であることが望ましく、23
〜26度であることが最も望ましい。また、分別部材の
基端側の傾斜角度は、15〜50度であればよく、25
〜40度であることが望ましく、33〜37度であるこ
とが最も望ましい。
【0063】このように、分別板により構成されるカー
ド分別部材にカード払出方向と直交する水平面に対して
傾斜した傾斜面を設け、かつ、その傾斜面の基端側の部
分の傾斜角度の方が先端側の傾斜角度より大きくすると
き、カードの先端部を湾曲させるためには、カードをカ
ード分別部材に向かって十分な力で当接させることが必
要である。払出ローラに接触して送られるカードは、払
出ローラとの間の摩擦係数によって決まる送り力を受
け、そのカードにつれて送られるカードはカード間の摩
擦力によって決まる送り力を受ける。したがって、払出
ローラとカードとの間の摩擦係数をカード間の摩擦係数
より大きくしておけば、払い出すべきカードは先端部を
湾曲させるに十分な大きさの力で分別部材に当接させ、
そのカードにつれて送られるカードの当接力は不十分な
大きさとなるようにすることができる。
【0064】カードに与えられる一定の送り力によって
カード先端部が湾曲するか否かは分別部材の傾斜面の傾
斜角度によって変わる。本発明においては、カード分別
部材の傾斜面の先端側の傾斜角度が基端側の傾斜角度よ
り小さくされているため、カードの先端がカード分別部
材の先端側に当接する状態になるほどカード先端部を湾
曲させるために大きな送り力が必要になる。しかも、傾
斜面の傾斜角度が一定であっても、カード先端部の湾曲
量が増大するにつれて、その湾曲に必要な送り力が増大
する。したがって、払い出すべきカードの先端部をカー
ド分別部材の先端から外れるまで湾曲させるために必要
な力と、そのカードにつれて送られるカードの送り力と
の間に十分な差を設けることが容易であり、つれて送ら
れるカードの先端部まで十分に湾曲してカード分別部材
の先端から外れてしまうことを回避することが容易であ
る。
【0065】このように、カード分別部材のカードが当
接する面を傾斜面とすれば、カードの先端部を湾曲させ
て、払い出すべきカードとそれにつれて送られて来たカ
ードとを分離することができるのであるが、反面、払い
出すべきカードは分別部材を通過させ、つれて送られて
来たカードは通過させないようにする上では、カード分
別部材のカードが当接する面をカード払出方向に対して
直角にすることが望ましい。その点、カード分別部材の
傾斜面の先端側の傾斜角度が基端側の傾斜角度より小さ
くされているため、カード分別部材の先端側の面が基端
側の面より直角に近い状態にされていることになり、払
い出すべきカードは分別部材を通過させ、つれて送られ
て来たカードは通過させないようにするという分別機能
がより良く果たされることになる。
【0066】カード分別部材の傾斜面の傾斜角度は、カ
ードの腰の強さ(湾曲に対する剛性),払出ローラによ
り付与される送り力,カード分別部材とカードとの間の
摩擦係数等を勘案して決定すべきものであるが、カード
に反りがある場合にはこれも考慮して決定すべきであ
る。カードに反りがある場合があり、カードの先端部が
カード分別部材の先端側へ向かう向きに反っているか
(換言すれば、カードがカード分別部材の基端側へ凸に
反っているか)、基端側へ向かう向きに反っているかに
よって、傾斜面の適切な傾斜角度が異なるのである。例
えば、カードの先端部にカード分別部材の基端側への反
りがある場合には、カードの先端がカード分別部材の傾
斜面に当接する際のカード先端部と傾斜面との成す角
が、カードの先端部に反りがない場合に比較して大きく
(直角に近く)なってしまうため、傾斜面の傾斜角度を
大きくしなければ、カードの先端部をカード分別部材の
先端側へ湾曲させることはできない。逆に、カードの先
端部にカード分別部材の先端側への反りがある場合に
は、傾斜面の傾斜角度が小さくても、カードの先端部を
分別部材の先端側へ湾曲させるとができる。払出しが予
定されているカードに反りがあり、その反りの向きが不
定である場合には、傾斜面の傾斜角度を、カードの先端
部がカード分別部材の基端側へ向かう向き反っている
合でもカードの先端部をカード分別部材の先端側に湾曲
させ得る大きさに決定することが必要である。
【0067】カード分別部材の傾斜面の傾斜角度は、基
端側から先端側へ至るまで段階的に変えてもよく、ある
いは無段階に変えてもよい。カードの先端部にカード分
別部材の基端側への反りがある場合にはカードの先端が
カード分別部材の基端側へ当接し、反りがない場合、カ
ード分別部材の先端側への反りがある場合には、順にカ
ード分別部材の基端側へ当接することになり、カードの
先端部をカード分別部材の先端側へ湾曲させるために上
記記載の順に大きな傾斜角度を必要とするため、傾斜角
度を基端側から先端側へ無段階に変えればこの必要性を
連続的に満たすことになって好都合である。
【0068】また、このような傾斜面の傾斜角度の設定
により払い出すべきカードと払い出すべきではないカー
ドとの分別が容易になり、特にカードが厚く、かつ、先
端の縁が角張っている場合には、カード分別部材の先端
に対してちょうど1枚分のカードの通過を許容する隙間
を隔ててカード支持板を配設することは不可欠ではなく
なる。
【0069】前述のようにしてカード12が払い出され
るとき、カード12の下端部がカード移動限度規定板3
0から外れ、後続のカード12とカード移動限度規定板
30との間に隙間が生ずれば、おもり72が回転モーメ
ントにより、図2に二点鎖線で示すように押込板90が
払出ローラ160へ向かう向きに角度θ2 回動させら
れ、カード12の下部をカード移動限度規定板30側へ
移動させる。カード12は押込板90によって中央部を
押されているため、上下方向に長いものでもカード支持
面28上をスムーズに移動することができる。
【0070】そして、払出ローラ160により払い出さ
れているカード12の下端部が払出ローラ160から外
れれば、おもり72が案内溝76の駆動部80に駆動さ
れて払出ローラ160側へ移動させられ、後続のカード
12を払出ローラ160に接触させる。
【0071】このように、カード12は、押込板90に
よって中央部を押されるとともに、おもり72自体によ
って上部を押される。中央部を押す力はカード12の下
端部をカード移動限度規定板30に向かって付勢する力
であり、上部を押す力はカード12を払出ローラ160
に向かって付勢する力である。これら2つの力は共にお
もり72の自重に基づくものであるが、前者は支持軸7
4とおもり72の重心との距離を変えることにより、後
者の大きさを変えることなく調節することができる。
【0072】このようにおもり72の自重に基づいてカ
ードを付勢するものとすれば、カードの残量による付勢
力の変化量を無くすか少なくすることができる。したが
って、カード12の下端部を確実にカード移動限度規定
板30側へ移動させるとともに、カード移動限度規定板
30とカード12との間に過大な摩擦力が発生すること
を回避し、かつ、払出ローラ160とカード12との間
には十分な摩擦力を発生させることができる。なお、駆
動部80の傾斜角度を変えることによって、カード12
を払出ローラ160に向かって付勢する力を調節するこ
とも可能であるが、駆動部80はほぼ払出ローラ160
の回転中心を通るように形成することが、カード12を
単純に(払出ローラ160からの反力との共同によりカ
ード12に回転モーメントを生じさせることなく)払出
ローラ160に向かって付勢する上から望ましい。
【0073】また、カード支持面28が傾斜させられて
いるため、カード支持面28上に立てられた多数枚のカ
ード12の上端部は、図9に示すように上下方向に僅か
にずれる。これにより、隣接するカード12間の固着が
解消され、払出ローラ160がカード12を払い出すと
き、次のカード12との間が滑り易く、後続のカード1
2がつれて上がってくることが少なくなり、カード12
を1枚ずつ払い出すことができる。
【0074】本実施例においては、払出ローラ160の
2回転によって1枚のカード12が払い出されるように
なっており、図3,図6および図7に示すように、テー
パ外周面180,切欠形成面184,境界部186が順
次カード12に接触させられる。
【0075】図3に示すようにテーパ外周面180がカ
ード12に接触してカード12が払い出される状態か
ら、図6に示すように切欠形成面184が接触してカー
ド12を払い出す状態に変わるとき、第一,第二ローラ
部166,168の半径に、テーパ外周面180の半径
と、軸線から切欠形成面184までの距離との差に等し
い変動が生じ、カード12はおもり72により押されて
この変動量に等しい距離だけ払出ローラ160の軸線に
接近させられる。
【0076】切欠形成面184にカード12が接触した
状態から、図7に示すように、境界部186がカード1
2に接触し、図3に示すようにテーパ外周面180がカ
ード12に接触する状態に変わるとき、第一,第二ロー
ラ部166,168の軸線とカード12との間の距離が
漸増し、払出ローラ160は境界部186において、お
もり72の付勢力と、カード12とカード支持部材20
との間に生ずる摩擦力とに抗してカード12を押し戻し
つつ払い出す。
【0077】このように払出ローラ160の第一,第二
ローラ部166,168にそれぞれ切欠182を形成す
れば、大きい払出力が得られることが実験により確認さ
れている。この実験は、カード支持面28上に載置され
たカード12のうち、第一,第二ローラ部166,16
8に接触させられたカード12に、払出方向とは逆向き
に最大どれだけの荷重を加えてもカードを払い出すこと
ができるかを、カード12の枚数を変えて測定すること
により行われた。この最大荷重が大きいほど払出力に余
裕があることとなるため、この最大荷重をマージン荷重
と称することとする。なお、マージン荷重が正というこ
とは、払出方向と逆向きの荷重を加えた状態でもカード
12を払い出すことができることを意味し、マージン荷
重が負ということは、カード12に払出方向の荷重を加
えて援助しなければ払出ローラ160がカード12を払
い出すことができないことを意味する。
【0078】カード12には、図5に実線で示すよう
に、幅方向の中央部が払出ローラ160の軸線から離れ
る向きの反り(この反りを正反りと称する)、あるいは
二点鎖線で示すように幅方向の中央部が払出ローラ16
0の軸線に接近する向きの反り(この反りを逆反りと称
する)があることがある。マージン荷重の測定は、カー
ド12に反りがない場合、3mmの正反りがある場合、5
mmの逆反りがある場合についてそれぞれ行われた。その
測定結果を第一,第二ローラ部166,168に切欠1
82が形成されない場合のマージン荷重の測定結果と共
図10〜図12に示す。
【0079】第一,第二ローラ部166,168に切欠
182が形成されない場合には、カード枚数が多いほど
マージン荷重が小さくなるが、この理由は次のように推
測される。前述のように、カード支持部材20のカード
支持面28の傾斜角度θ1 は、設計上はカード12とカ
ード支持面28との摩擦角に等しくされているのである
が、実際にはやや小さくなっており、両者の間にカード
12の払出ローラ160側への移動を妨げる摩擦抵抗が
存在し、この摩擦抵抗がカード枚数が多いほど大きくな
って、おもり72の付勢力に基づくカード12と払出ロ
ーラ160との接触力を減少させ、払出力が小さくなる
ため、マージン荷重が小さくなると推測されるのであ
る。なお、カード12がカード支持面28に支持されて
いる下端を中心に全く自由に回動するのであれば、おも
り72の付勢力に基づくカード12と払出ローラ160
との接触力を減少させることはないのであるが、実際に
は互に密着しているカード12間の摩擦力によって上記
自由な回動が妨げられ、その分接触力が減少させられ
る。
【0080】また、多数のカード12の中にはカード支
持部材20の一対のカード案内板36のいずれかに接触
しているものが何枚かあり、これらのカード12とカー
ド案内板36との間に摩擦抵抗があって、この摩擦抵抗
は確率的にカード12の枚数が多いほど大きくなる。そ
して、この摩擦抵抗も上記カード支持面28との間の摩
擦抵抗と同様に作用してカード12と払出ローラ160
との接触力を減少させ、そのためにマージン荷重が減少
すると推測される。
【0081】また、カード12の収容枚数が多い場合に
おけるマージン荷重はカード12に正反りがある場合よ
り逆反りがある場合の方が大きいが、この理由は次のよ
うに推測される。カード12が1枚づつ払い出されるの
につれて残りのカード12がおもり72の付勢力によっ
て払出ローラ160側へ移動させられるが、その際、正
反りがあれば、底板26やカード案内板36との摩擦力
によってカード12の反りが減少させられ、カード12
の端縁がより強く底板26やカード案内板36に接触す
る状態となり、あるいはカード12のうちカード案内板
36に接触するものが増加し、カード12とカード支持
部材20との間の摩擦抵抗が大きくなる。そのため、カ
ード12の払出ローラ160への接触力が小さくなり、
マージン荷重が小さくなる。それに対して、逆反りがあ
る場合には、カード12がおもり72の付勢力によって
払出ローラ160側へ移動させられる際、カード12の
反りが増大して上記とは逆の現象が発生し、カード12
とカード支持部材20との間の摩擦抵抗が小さくなる。
そのため、カード12の払出ローラ160への接触力が
大きくなり、マージン荷重が大きくなる。
【0082】第一,第二ローラ部166,168に切欠
182が形成されれば、切欠182が形成されない場合
に比較して大きいマージン荷重が得られる理由は次のよ
うに推測される。前述のように、払出ローラ160が回
転し、カード12に切欠形成面184が接触する状態か
らテーパ外周面180に接触する状態に変わるとき、境
界部186が多数のカード12を押し戻しつつ1枚のカ
ード12を払い出す。したがって、境界部186とカー
ド12との接触力が大きくなり、マージン荷重が増大す
ると推測されるのである。
【0083】また、払出ローラ160の回転につれて、
カード12が払出ローラ160の軸線に接近し、その後
離間するため、カード12の慣性力がカード12と払出
ローラ160との接触力を増す時期があることも、切欠
182の形成によりマージン荷重が増大する原因の一つ
であると推測される。さらに、境界部186が集中的に
カード12に接触し、面圧が高くなってカード12との
間の摩擦力が増大することも原因の一つであると推測さ
れる。
【0084】また、第一,第二ローラ部166,168
に切欠182が形成されている場合には、カード12の
枚数が多いほどマージン荷重が増大するが、その理由は
次のように推測される。カード12は境界部186によ
り押し戻される際、それらの下端と底板26との接触点
を中心に回動するのであるが、この回動を生じさせるた
めには境界部186はおもり72の付勢力に抗するのみ
ならず、互に密着しているカード12間の摩擦力にも抗
することが必要である。そして、後者はカード12の枚
数が多いほど大きくなるため、カード12の枚数が多い
ほど払出ローラ160とカード12との接触力が増し
て、マージン荷重が増大すると推測されるのである。
【0085】さらに、カード12に逆反りがある場合
に、正反りがある場合よりもマージン荷重が小さいとい
う結果が得られているが、これは反りの向きの違いでは
なく、反りの大きさの違いであると推測される。すなわ
ち、前述のように正反りは3mmであるのに対し、逆反り
は5mmと大きく、多数のカード12のクッション作用が
後者の方が大きいためと推測される。カード12に反り
がある場合、すべてのカード12の反りがすべて等しい
わけではなく、反りの違いによってカード12間に隙間
が形成される。そして、これらの隙間は、前述のように
払出ローラ160が多数のカード12を押し戻す際にカ
ード12の弾性変形に基づいて減少し、払出ローラ16
0から遠いカード12ほど押戻量が少なくて済むように
するクッション作用をなす。このクッション作用は払出
ローラ160とカード12との接触力を小さくし、か
つ、カード12の反りが大きいほど大きい傾向があるた
め、反りの大きかった逆反りの場合の方がマージン荷重
が小さくなるとともに、カード枚数が増大してもマージ
ン荷重がそれほど増大しなかったものと推測されるので
ある。あるいは、払出ローラ160との接触の仕方の違
い等、何らかの理由で、逆反りのカード12の方が正反
りのカード12よりクッション作用が大きいのかも知れ
ない。
【0086】以上は、図10ないし図12の実験結果を
基にした推測であり、これらの推測が正しいか否かは、
今後の研究によって明らかにする必要があるが、第一,
第二ローラ部166,168に切欠182を形成すれば
大きい払出力が得られ、カード12を確実に払い出すこ
とができることは実験の結果から明らかである。第一,
第二ローラ部166,168に切欠182が形成されて
いない場合には、スリップが生じて払出しが良好に行わ
れないことがあったのに対し、切欠182が形成された
払出ローラ160によれば、反りの有無および向きのい
かんを問わず、すべて確実に払い出すことができたので
ある。
【0087】特に、本実施例においては、払出ローラ1
60に接触したカード12は分別板140により、次に
払い出されるカード12と分別されるようになってお
り、払出ローラ160に接触したカード12が分別板1
40により湾曲させられ、隙間144を通過させられる
ためには大きな払出力が必要であって、本発明の効果を
特に有効に享受し得る。また、カード12と払出ローラ
160との接触力が大きくなれば、払出ローラ160と
カード12との間の摩擦力と、カード12間の摩擦力と
の差が大きくなり、払出ローラ160に接触したカード
12のみが確実に払い出される。それにより、分別板1
40の緩傾斜面146および急傾斜面148の傾斜角度
の設定の自由度が高くなる効果も得られる。
【0088】さらに、前述のように、払出ローラ160
によりカード12が押し戻され、下端を中心に回動する
際にカード12間にすべりが生じ、払出ローラ160に
接触したカード12と、次に払い出されるカード12と
の間の密着性が低減し、払出ローラ160に接触したカ
ード12のみの払出しが容易になる。
【0089】また、第一,第二ローラ部166,168
に切欠182を形成することにより大きい払出力が得ら
れるため、おもり72の重量を小さくすることができ
る。払出力を同じとすれば、切欠182の形成によって
払出力が増大する分、おもり72の付勢力が小さくて済
むからである。
【0090】第一,第二ローラ部166,168の外周
面はテーパ外周面180とされており、カード12に正
反りがあるとき、図5に示すようにカード12がローラ
部168に良好に沿って接触することとなるため、第
一,第二ローラ部166,168の摩耗が少なく、寿命
が向上する効果が得られる。また、カード12に逆反り
がある場合でも、カード12の先端部が分別板140に
よって隙間144側へ湾曲させられると、逆反りが正反
りに変わる。そのため、逆反りのあるカード12も、殆
どの部分は第一,第二ローラ部166,168に良好に
沿った状態で払い出されることとなり、第一,第二ロー
ラ部166,168の摩耗が少なくて済む。
【0091】また、第一,第二ローラ部166,168
の切欠形成面184とテーパ外周面180との境界部1
86はアール部とされているため、境界部186がカー
ド12を押し戻しつつ払い出すとき、カード12との間
の面圧が過大になることがなく、カード12の損傷およ
び境界部186の過大な摩耗が良好に回避される。
【0092】カード12を払い出すために払出ローラ1
60が2回転させられたとき、図8に示すように、カー
ド12は下端部が払出ローラ160と次に払い出される
カード12との間に位置する状態で停止する。払出ロー
ラ160の回転角度は、カード12と第一,第二ローラ
部166,168との間にスリップがあっても、カード
12の下端部が確実に図8に示す位置へ払い出される大
きさに設定されている。したがって、スリップがない場
合には払出ローラ160が2回転させられる前にカード
12が図8に示す位置へ移動させられるが、この状態に
なれば第一,第二ローラ部166,168が回転させら
れても払出力はカード12に加えられず、結局、払出ロ
ーラ160が停止したときカード12は下端部が第一,
第二ローラ部166,168と次のカード12との間に
位置する状態となるのである。
【0093】この後は、人間がカード12を引っ張って
フレーム10から取り出す。この際、カード12の下端
は軽くではあるが第一,第二ローラ部166,168と
次のカード12との間に挟まれているため、もし、払出
ローラ160が回転しなければ、払出ローラ160との
摩擦力に抗して引き出されることとなる。しかし、本実
施例においては、モータ172が停止させられていて駆
動軸174は回転しないが、ローラ軸164と駆動軸1
74とは相対回転可能に嵌合されているため、カード1
2が引っ張られるとき、図8に二点鎖線で示すようにロ
ーラ軸164が駆動軸174に対して回転し、カード1
2を軽く引っ張り出すことができる。ローラ軸164
は、係合切欠170の周方向の寸法と、駆動軸174に
圧入されたピン176の直径との差に対応する角度だけ
相対回転することができるが、係合切欠170の周方向
の寸法は、カード12を払出ローラ160と次のカード
12との間から完全に離脱させるのに十分な相対回転角
度が得られる大きさに設定されている。
【0094】また、このようにカード12の下端部が第
一,第二ローラ部166,168とカード12との間に
挟まった状態にあれば、第一,第二ローラ部166,1
68を払出し時とは逆向きに回転させることにより、カ
ード12を下方へ移動させ、払い戻すことができる。
ード支持面28上に既にカード12が載置されていると
き、カード12はカード移動限度規定板30の案内部3
2により案内され、既に載置されているカード12とカ
ード移動限度規定板30との間へ進入し、カード支持面
28上に載せられる。このようにカード12をカード支
持面28上へ払い戻すことができれば、例えば、払い出
されたカード12が不要でフレーム10内へ戻したい場
合や、カード12につまりが生じたとき、払戻方向に移
動させてつまりが生ずるか試すことができる。
【0095】なお、第一,第二ローラ部166,168
の最大直径は35mmとされ、切欠182は第一,第二ロ
ーラ部166,168の外周部を径が最大の部分から3
mmの位置において除去することにより形成されていた
が、第一,第二ローラ部166,168の最大直径と、
その最大直径部分における除去長さとの比率は、3%以
上18%以下であればよく、6%以上12%以下である
ことが望ましく、8%以上10%以下であることが最も
望ましい。
【0096】また、境界部186のアールは、第一,第
二ローラ部166,168とカード12との間の面圧が
過大になることを回避しつつ、大きい払出力の得られる
大きさに設定することが望ましく、上記実施例において
は10mmとされていたが、6mm以上14mm以下であれば
よく、8mm以上12mm以下であることが望ましく、9mm
以上11mm以下であることが最も望ましい。
【0097】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、カード移動限度規定板30がカード移動限
度規定部材を構成し、分別板140が分別部材を構成
し、カード案内板142がカード案内部材を構成してい
る。また、テーパ外周面180 が直径漸減面を構成し、
第一係合部としてのピン174および第二係合部として
の係合切欠170が連結装置を構成している。
【0098】なお、上記実施例において分別板140は
大きさが2段階に異なる傾斜面とされていたが、以下に
説明するように、下面が一定の角度で傾斜する傾斜面を
設けてもよい。
【0099】本実施例の分別板58は、図13に示すよ
うに、側壁44により水平に支持された取付板60から
カード案内板50に向かって水平に突設され、カード案
内板50との間にちょうどカード12が1枚通過し得る
隙間を形成している。分別板58は幅の狭い板状を成
し、取付板60のカード12の幅方向の中央部に対応す
る位置に取り付けられている。分別板58の下面は、水
平面に対して突出端部ほどカード12から離れる向き、
すなわち上方へ向かう向きに傾斜した傾斜面62とされ
ている。その他の構成は上記実施例と同じであり、同一
符号を付して説明を省略する。
【0100】カード払出し時には、払出ローラ160
図中矢印で示す方向、すなわち払出ローラ160の外周
面のカード12に接触する部分が上方へ移動する向きに
回転させられる。それにより払出ローラ160に接触す
るカード12が上方へ移動させられ、分別板58の傾斜
面62に当接させられる。
【0101】このとき、払出ローラ160に接触したカ
ード12の後ろのカード12がつれて上がって来ること
があるが、払出ローラ160に接触したカード12のみ
が傾斜面62により案内されて僅かに湾曲させられつつ
カード案内板50と分別板58との間の隙間へ進入し、
フレーム10外へ払い出される。
【0102】払出ローラ160に接触して上方へ移動さ
せられるカード12を移動させる力は、そのカード12
につれて上がってくるカード12を上方へ移動させる力
より大きく、それらカード12が傾斜面62に当接した
とき、払出ローラ160に接触したカード12には、傾
斜面62に沿ってカード案内板50へ移動させる向きの
力が大きく作用するが、つれて上がってきたカード12
についてはその力が小さく、カード案内板50側へ移動
することができず、払出ローラ160に接触したカード
12がつれて上がってきたカード12から分別され、1
枚のみフレーム10外へ払い出される。払出ローラ16
の摩擦係数、払出ローラ160のカード12に接触す
る位置と分別板58の先端との水平方向における距離、
傾斜面62の傾斜角度等がそのように決められているの
である。
【0103】また、支持面28および払出ローラ160
に接触しているカード12と分別板58との間には間隔
が設けられているため、払い出されるカード12が勢い
よく傾斜面62に衝突し、傾斜面62の斜面の効果を有
効に受ける。
【0104】分別板58は払出ローラ160に接触する
カード12の上端位置からカード払出方向において一定
距離下流側に設けられているため、通常は、払出ローラ
160により送り出されたカード12は加速状態からほ
ぼ定速状態になった状態で傾斜面62に当接させられ
る。そのため、カード12を傾斜面62に当接させる当
接力が大きく、カード12に分別板58の先端側への力
が大きく作用し、カード12が良好に分別板58の先端
側へ送られ、傾斜面62の傾斜角度を小さくすることが
できる。ただし、もし、二番目以降のカード12が傾斜
面62に当接した状態となり、払出時にこの状態から払
出ローラ160の送り力を受けた場合でも、カード12
は傾斜面62によって送られ得るように、傾斜面62の
傾斜角度が定められている。
【0105】また、分別板58が払出ローラ160に接
触するカード12の上端位置からカード払出方向におい
て一定距離下流側に設けられていることにより、前記実
施例において述べたように、カード12の先端部を湾曲
させ易い利点がある。
【0107】さらに、払出ローラ160に接触するカー
ド12の後ろのカード12がつれて払い出される事態が
生ずることもない。カード支持面上に載置されたカード
12を払出ローラ160に付勢する付勢力が過大であ
り、払出ローラ160に接触するカード12と後ろのカ
ード12との間の摩擦力が大きくなれば、後ろのカード
12がつれて送られるとともに分別板58の傾斜面62
への当接力が大きくなり、カード先端部が傾斜面62に
沿って湾曲させられて払出ローラ160に接触するカー
ド12と共に払い出される恐れがある。しかし、カード
支持面28の傾斜角度がカード12の摩擦角と等しくさ
れており、カード支持面28上のカード12の枚数に関
係なく、おもり72の自重に基づく付勢力の設定により
払出ローラ160とカード12との間に適正な摩擦力を
得ることができるため、払出ローラ160に接触するカ
ード12と後ろのカード12との間の摩擦力が大きくな
って、後ろのカード12の傾斜面62への当接力がカー
ド12を分別板58の先端側へ移動させるほど大きくな
ることはなく、後ろのカード12がつれて払い出される
ことがないのである。
【0110】なお、上記各実施例においては、カード移
動限度規定板30がフレーム10の底壁24に対して直
角に設けられ、カード12が垂直な姿勢で支持されるよ
うになっていたが、移動限度規定板を底壁24に対して
傾斜して設け、カード12が垂直面に対して傾斜した姿
勢で支持されるようにしてもよい。
【0111】例えば、図14に示すように、カード支持
部材100のカード支持面102の低い側の端部にカー
ド移動限度規定板104を、垂直面に対してカード支持
面102の高い側の端部とは逆向きに傾斜する向きに突
設する。そのため、カード12は、カード支持面102
上にカード移動限度規定板104と同じ方向に傾斜して
支持され、払出ローラ106は、その外周面において、
傾斜して支持されたカード12に接触する位置に設けら
れる。
【0112】また、払出ローラ106の上方に、カード
案内板110がカード12に平行に設けられるととも
に、突出端部ほどカード12から離れる向きに傾斜した
傾斜面114を有する分別板112が設けられている。
カード付勢装置116は前記実施例と同様のものであ
る。
【0113】このようにすれば、カード12は垂直面に
対して傾斜した方向に払い出される。そのため、払出し
の終了時にカード12が倒れる方向が一定し、取出し等
の後の処理が容易になる。
【0114】また、図15に示すように、カード支持部
材120のカード支持面122の低い側の端部にカード
移動限度規定板124を、上端部がカード支持面122
の高い側の端部へ傾斜する向きに突設してもよい。この
場合、カード12は、前記カード付勢装置70と同様に
構成されたカード付勢装置126のおもり72および押
込板90によって支持され、払出ローラ128はカード
移動限度規定板124の上方に設けられて外周面がカー
ド12に接触させられる。また、払出ローラ128の上
方に、カード案内板130がカード12の傾斜方向と平
行な方向に傾斜して設けられるとともに、カード案内板
130に対向して傾斜面132を有する分別板134が
設けられている。
【0115】この場合にもカード12は払出しの終了時
に傾斜方向へ倒れ、払い出されたカード12の後処理が
容易になる。
【0116】カード移動限度規定板に代えて、棒状部材
あるいはボールをカード移動限度規定部材として用いて
もよく、その場合、棒状部材あるいはボールは、図14
および図15に示すようにカードがカード支持面上に傾
斜した状態で支持される位置に設けてもよく、あるいは
図1および図13に示すようにカードがカード支持面上
に傾斜しない状態で支持される位置に設けてもよい。
【0117】さらに、上記各実施例において払出ローラ
160,106,128はゴム製とされており、カード
との間に摩擦力が生じ易いものとされていたが、ゴム以
外にも合成樹脂等により構成してもよい。また、払出ロ
ーラの表面に溝等を設けて摩擦力を生じ易くしてもよ
い。払出ローラが摩擦力を生じ易いものであれば、付勢
手段の付勢は小さくて済む。また、図1〜図12に示す
実施例においては、第一,第二ローラ部166,168
の各外周面がテーパ外周面とされることによって直径漸
減面とされていたが、軸方向に長い払出ローラの両端部
の外周面を直径漸減面とすることも可能である。
【0118】また、図1〜図12に示す実施例において
連結装置は、ローラ軸164に形成された係合切欠17
0と駆動軸174に圧入されたピン176とにより構成
されていたが、逆に駆動軸に係合切欠を設け、ローラ軸
に係合凸部を設けてもよい。さらに、ローラ軸の外側に
駆動軸を嵌合し、係合切欠と係合凸部とを設けてもよ
い。
【0119】また、ローラ軸と駆動軸とを嵌合すること
は不可欠ではなく、ローラ軸と駆動軸との各端面にそれ
ぞれ第一係合部と第二係合部とを設け、端面において係
合させてもよい。
【0120】さらに、払出ローラの切欠は、第一,第二
ローラ部166,168の外周部のうち、払出ローラ1
60の軸線からの距離が外周面の半径より短い平面より
外側の部分を除去したものに限らず、その平面より内側
の部分も除去して溝状等の切欠としてもよい。
【0121】また、払出ローラの外周面に切欠を形成す
るための一平面は、払出ローラの軸線に平行な一平面に
限らず、傾斜した一平面でもよい。例えば、払出ローラ
の外周面がテーパ外周面である場合、テーパ外周面の傾
斜と同じ傾斜の平面より外周側の部分を切り欠くのであ
り、このようにすれば、払出ローラは切欠が形成された
部分においても正反りのあるカードに良好に沿って接触
し、カードを良好に払い出すことができる。
【0122】さらに、図1〜図12に示す実施例におい
て払出ローラ160が2回転させられることにより1枚
のカード12が払い出されるようになっていたが、例え
ば、カード12の下端部が図8に示す状態より下側にあ
って第一,第二ローラ部166,168とカード12と
の間に挟まされた状態で払出ローラ160が停止させら
れるようにしてもよい。例えば、カード12の払出しを
検出する払出センサを設け、上記位置へ移動させられた
ことが検出されたときにモータ172の回転停止させ
るようにするのである。
【0123】また、本発明は、ゲーム機の景品であるカ
ードを払い出すカード払出装置に限らず、例えば、記録
装置に設けられ、記録部に未記録のカードを送るカード
払出装置や、カードに記録されたデータを読み取るデー
タ読取装置に設けられ、カードを読取部に送るためのカ
ード払出装置等、種々のカード払出装置に適用すること
ができる。その他、特許請求の範囲を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の一実施例であるカード払出装置をフレ
ームの一方の側壁を外して示す側面図である。
【図2】上記カード払出装置によるカードの払出しを説
明する図である。
【図3】上記カード払出装置の分別板を払出ローラと共
に示す側面図である。
【図4】上記カード払出装置の払出ローラが駆動軸と連
結された状態を示す平面図である。
【図5】上記カード払出装置によって払い出されるカー
ドの正反りおよび逆反りを説明する図である。
【図6】上記カード払出装置の払出ローラが切欠の部分
においてカードに接触した状態を示す図である。
【図7】上記カード払出装置の払出ローラがカードを切
欠の近傍において払い出す状態を示す図である。
【図8】上記カード払出装置において払出ローラによる
カードの払出しが終了した状態を示す図である。
【図9】上記カード払出装置においてカードがカード支
持面上に支持された状態を示す側面図である。
【図10】上記カード払出装置により反りのないカード
を払い出すときのマージン荷重を従来との比較において
示すグラフである。
【図11】上記カード払出装置により正反りのあるカー
ドを払い出すときのマージン荷重を従来との比較におい
て示すグラフである。
【図12】上記カード払出装置により逆そりのあるカー
ドを払い出すときのマージン荷重を従来との比較におい
て示すグラフである。
【図13】本発明の更に別の実施例であるカード払出装
置をフレームの一方の側壁を外して示す側面図である。
【図14】本発明の更に別の実施例であるカード払出装
置の図1に相当する図である。
【図15】本発明の更に別の実施例であるカード払出装
置の図1に相当する図である。
【符号の説明】
12 カード 20 カード支持部材 28 カード支持面 30 カード移動限度規定板 70 カード付勢装置72 おもり 74 支持軸 76 案内溝 100 カード支持部材 102 カード支持面 104 カード移動限度規定板 106 払出ローラ 116 カード付勢装置 122 カード支持面 124 カード移動限度規定板 126 カード付勢装置 128,160 払出ローラ 162 払出ローラ駆動装置 164 ローラ軸 166 第一ローラ部 168 第二ローラ部 170 係合切欠 172 モータ 174 駆動軸 176 ピン 180 テーパ外周面 182 切欠 184 切欠形成面 186 境界部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 1/00 - 1/30 B65H 3/00 - 3/68

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面同士で互いに密着し、ほぼ垂直に立っ
    複数枚カードの端のものの表面に外周面において接触
    する払出ローラと、その払出ローラを、前記外周面のカ
    ードに接触する部分が上方へ移動する向きに回転させる
    払出ローラ駆動装置とを備えたカード払出装置であっ
    て、 前記払出ローラ駆動装置が、駆動源と、その駆動源によ
    り回転させられるとともに、前記払出ローラのローラ軸
    と同心的に配設された駆動軸と、それらローラ軸と前記
    駆動軸とを限られた角度範囲で相対回転自在に連結する
    連結装置とを含むことを特徴とするカード払出装置。
  2. 【請求項2】 さらに、水平面に対して傾斜した一平面
    状のカード支持面を有し、前記複数枚のカードの下端を
    支持するカード支持部材と、 前記カード支持面の低い側の端部より上方に設けられ、
    前記カードのカード支持面に平行な方向の移動限度を規
    定するカード移動限度規定部材と、 前記カード支持面と同じ方向に傾斜して設けられた一対
    の案内部材と、 前記カードの幅方向に平行な方向における両端部にそれ
    ぞれ被案内部を有し、それら被案内部において前記一対
    の案内部材により案内されることにより、前記複数枚の
    カードのうち前記カード移動限度規定部材から最も遠い
    側のカードに接触し、それら複数枚のカードをカード移
    動限度規定部材側に付勢するおもりとを含み、前記払出
    ローラが、前記カード移動限度規定部材の上方に設けら
    れ、前記カード支持面に支持されたカードのうち最もカ
    ード移動限度規定部材側のカードに外周面において接触
    するものであることを特徴とする請求項1に記載のカー
    ド払出装置。
  3. 【請求項3】 前記払出ローラの前記外周面が、軸方向
    の両端部において、両端側ほど直径が漸減する直径漸減
    面とされていることを特徴とする請求項1または2に記
    載のカード払出装置。
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