JP2839940B2 - 密閉型アルミニウムめっき装置 - Google Patents

密閉型アルミニウムめっき装置

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JP2839940B2 JP18850390A JP18850390A JP2839940B2 JP 2839940 B2 JP2839940 B2 JP 2839940B2 JP 18850390 A JP18850390 A JP 18850390A JP 18850390 A JP18850390 A JP 18850390A JP 2839940 B2 JP2839940 B2 JP 2839940B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鋼等の金属材料に対して密閉雰囲気でアル
ミニウムを電気めっきするときに使用するめっき装置に
関する。
[従来の技術] アルミニウムは、表面に形成された酸化皮膜が保護膜
として働き、耐食性に優れた性質を呈する材料である。
この性質を利用して、たとえば鋼板等の金属材料にアル
ミニウムめっきを施すとき、耐食性及び耐久性に優れた
素材が得られる。
アルミニウムめっき層は、これまで溶融めっき法によ
って対象物の表面に形成されている。しかし、溶融めっ
き法では、アルミニウムを600℃以上の温度に加熱・溶
融して、めっき浴を形成する必要がある。そのため、加
熱・溶融に使用される熱源の消費が大きい。また、アル
ミニウムを溶融状態に維持するために、めっき槽を構成
する部材及び耐熱性ライニングの選択が要求されると共
に、めっき槽を定期的に補修することが余儀なくされ
る。
そこで、最近では、溶融塩浴を使用しためっき方法
や、200℃以下の比較的低い温度に維持した電解液を使
用した電気めっき方法等が開発されている。たとえば、
特開昭63−26399号公報では、無水有機アルミニウム電
解液を密閉室内のめっき槽に保持し、中間チャンバーを
介して被めっき材料をめっき槽に導入し、電気めっきを
行うことが開示されている。
また、本出願人等も、特開昭64−87799号後報,特開
平1−272788号公報,特開平1−272790号公報等で、こ
の種のアルミニウムめっきに関するめっき浴,めっき方
法,前処理等を紹介している。
[発明が解決しようとする課題] アルミニウムめっき層を電気めっきによって形成する
とき、使用されるめっき浴は、空気中の酸素や水分等に
よって変質し易い。そこで、前掲した特開昭63−26399
号公報に示されているように、めっき浴を大気から遮断
した状態に保持するため、特殊な構造をもっためっき装
置が開発されている。
しかしながら、特開昭63−26399号公報のめっき装置
では、被めっき物をめっき浴に導入する経路が垂直上
方、水平及び垂直下方の複雑な経路となっているため、
設備構成が複雑化して設備費が高くなり、また設備の保
守・点検が面倒なものとなる。しかも、この設備構成の
複雑化は、めっき浴を大気から遮断された雰囲気に保持
するための気密構造に対する問題も生じさせる。
そこで、本発明は、めっき槽に対して中間チャンバー
を横方向に配置し、水平方向に前後進する駆動機構で被
めっき材料の導入及び搬出を行うことにより、構造の簡
略化を図ると共に、操作性に優れためっき装置を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の密閉型アルミニウムめっき装置は、その目的
を達成するため、内部にめっき槽を備えためっき室と、
該めっき室の横方向に水平配置された密閉可能な中間チ
ャンバーと、該中間チャンバーの内部に開口し真空装置
に接続された排気管と、前記中間チャンバーの内部に開
口し不活性ガス供給源に接続された吸気管と、ワークを
吊り下げた治具を搭載する台車と、該台車の側部に設け
られた可動壁と、該可動壁が当接する周縁部をもち、中
間チャンバーとめっき室とを仕切る壁体に形成された台
車通過用の開口と、前記中間チャンバーと前記めっき室
との間で前記台車を横移動させる駆動機構とを備えてお
り、めっき室に送り込まれた前記治具を前記めっき槽に
搬送する移送機構を前記めっき室の内部に設けたことを
特徴とする。
[作用] 本発明めっき装置においては、めっき室の側部に中間
チャンバーが配置されている。そのため、中間チャンバ
ーからめっき室に或いはめっき室から中間チャンバーに
ワークを搬送することができる。また、中間チャンバー
にワークを一旦保持して、中間チャンバーを所定の不活
性雰囲気に維持した後、ワークがめっき室に送り込まれ
るため、めっき室の内部雰囲気が大気に連通することが
ない。したがって、めっき室内のめっき槽に収容されて
いるめっき液の劣化が防がれる。
また、台車に設けた可動壁で、中間チャンバーとめっ
き室との間を仕切る壁体に形成した開口を封止すると
き、台車の位置如何によって自動的に中間チャンバーと
めっき室との間が連通状態或いは遮断状態となる。その
ため、めっき室に対する密封機構が簡略化される。
[実施例] 以下、図面を参照しながら、実施例によって本発明を
具体的に説明する。
本実施例のめっき装置は、第1図に示すように中間チ
ャンバー100及びめっき室200を互いに水平横方向に隣接
配置している。これら中間チャンバー100及びめっき室2
00は、直方体状の内部空間をもち、基礎に立設された共
通の壁体150の内部に形成されている。めっき室200は、
中間チャンバー100よりも上方に突出している。中間チ
ャンバー100の床101は、めっき室200の床201より一段高
く設けられている。
治具350に吊り下げられたワークWを収容する台車300
が、中間チャンバー100及びめっき室200の間を往復可能
に配置されている。台車300の車輪301,302は、中間チャ
ンバー100の床101及びめっき室200の床201にそれぞれ敷
設された一対のレール上を転動する。
台車300は、床101の近傍で水平に延びる基礎フレーム
320の両端に一対のサポート321を立設している。これら
サポート321は、ワークWの横方向両側で垂直上方に延
び、上端に治具350の横部材351が着座するサドル322を
設けている。また、台車300のめっき室200側には、可動
壁310がブラケット311を介してサポート321の上端部及
び下端部に連結されている。また、可動壁310は、シリ
ンダ400から延びたロッド401にブラケット402及び複数
の圧縮コイルスプリング403を介して接続されている。
これにより、ロッド401を伸長して台車300を第1図右
方向に移動させたとき、可動壁310は、中間チャンバー1
00とめっき室200との間の開口151の周縁部に当接する。
このとき、可動壁310に取り付けられている負数のコイ
ルスプリング403によって、均一な力で開口151の周縁部
に可動壁310が押し付けられ、めっき室200が中間チャン
バー100から気密に隔離される。
また、ロッド401を後退させると、可動壁310が第1図
左側に移動し、開口11が開放される。同時に、台車300
は、ワークW及び治具350と共にめっき室200側に移動す
る。
中間チャンバー100の上部に、蓋体120で開閉される開
口121が形成されている。蓋体120は、アーム122にシリ
ンダ123を介して支持されている。シリンダ123から垂直
下方にロッド124が延びており、その先端が蓋体120の中
央部に固定されている。アーム122は、第2図に示すよ
うに回転軸125が中間チャンバー100の外壁に設けたブラ
ケット126で支持されており、レバー127を介しシリンダ
128のロッド129に連結されている。なお、蓋体120の周
縁部及び該周縁部が当接する壁体130の上端面には、O
リング131が装着されている。また、符番132は、蓋体12
0の垂直方向運動を案内するガイドロッドである。
開口121を開放するときには、ロッド124を後退させ蓋
体120に加えられている押圧力を解除する。そして、シ
リンダ128のロッド129を後退させて、回転軸125を中心
としてアーム122を旋回させる。これにより、蓋体120
は、第2図で時計方向に旋回して壁体130の上端面から
離間する。逆に開口121を閉鎖するときには、シリンダ1
28のロッド129を伸長してアーム122を反時計方向に回転
させた後、シリンダ123のロッド124を伸長し蓋体120を
開口121の周縁部に押し付ける。これにより、蓋体120
は、水平姿勢を維持して下降するため、均等な力で開口
121の周縁部に圧着させ、開口121を気密封止する。
治具350は、ワークWの上方で水平方向に延びる横部
材351,この横部材の両端から上方に突出する短尺の縦部
材352,及び双方の縦部材352から内側に突出した短尺の
係合部材353を備えている。また、横部材351の下部に
は、ワークWを保持する一対のホルダー354が設けられ
ている。
治具350は、めっき室200の内部及び中間チャンバー10
0の外部上方に設けられている移送機構500,550によって
めっき室200及び中間チャンバー100内を移送される。
移送機構500は、めっき室200の上部で第3図左右方向
に延びるレール501を備えており、このレール501の上を
台車502が走行する。台車502には下方に延びた昇降ガイ
ド503が設けられており、この昇降ガイド503に沿ってエ
レベータ504が昇降する。エレベータ504に設けられたフ
ック505は、一対の係合部材353の下側に入り込み、エレ
ベータ504に治具350を係合させる。治具350は、エレベ
ータ504の昇降によって上昇或いは下降し、台車502の走
行によって第3図左右方向に移動する。
符番510は、エレベータ504を昇降させるためのモータ
であり、チェーン,減速機等を介してエレベータ504に
連結されている。モータ510は、密閉構造のケーシング5
11内に収容されており、めっき室200内の強い腐食性の
めっき液蒸気にモータ510が晒されることを防いでい
る。
他方、台車502をレール501に沿って移動させるため、
めっき室200の上壁上側にモータ520が設けられている。
このモータ520は、チェーン及び減速機等を介し台車502
に連結されている。
中間チャンバー100に配置される移送機構550も、移送
機構500と同様な構造をもっており、治具350を昇降及び
水平移動させる。第1図では、この移送機構550の下部
を示し、他を省略している。
中間チャンバー100の側壁には、真空ポンプに接続さ
れた排気管140及び不活性ガス供給源に接続された吸気
管141が設けられている。中間チャンバー100が密閉され
ると、排気管140を介して中間チャンバー100の内部空気
が排気され、続いて吸気管141から窒素等の不活性ガス
が送り込まれる。これによって、中間チャンバー100の
内部は、不活性雰囲気に維持される。なお、真空引き及
び不活性ガス導入を繰り返すことにより、内部雰囲気に
含まれている酸素を完全に除去することができる。
めっき室200には、めっき槽250が配置されている。図
示の例では、めっき槽250を第3図左右方向に2槽直列
配置しているが、この槽数はめっき装置のスケールに応
じて適宜変更することができる。めっき槽250は、治具3
50を保持するサドル251を槽壁に取り付けている。ま
た、ワークWの両面に対向するアノード保持具252が設
けられている。
アノード保持具252は、第4図に示すようにワークW
とほぼ同じ幅及び高さをもった箱状の本体253を備えて
おり、ワークWに対向する側及び上面が開放されてい
る。また、上下方向の側壁254は、ワークW側の縁部が
内方に若干突出し、側壁254の内面を底面とする溝部255
となっている。この溝部255の幅は、棒状アノード260の
径よりも若干大きく、且つ径の2倍未満にすることが好
ましい。
ワークWと反対側のアノード保持具252の端壁は、側
壁254より上方に突出している。端壁256の上端には横部
材257が取り付けられており、この横部材257の両端に立
設された縦部材258の上端に係合部材259が設けられてい
る。
棒状のアノード260は、上方からアノード保持具252に
供給され、両端が溝部255に挿入された状態で保持され
る。このとき、アノード260の径よりも溝部255の幅が若
干大きいため、供給されたアノード260は、上下方向に
関して千鳥状に配置される。そして、端壁256側に配置
されたアノード260は、上方にあるアノード260の加重を
受けて端壁256に押し付けられる。
めっき用電流は、電源から縦部材258及び横部材257を
介して端壁256に供給される。そして、端壁256に接触し
ているアノード260を介してワークWに流れる。このと
き、端壁256側に配置されたアノード260が端壁256に押
圧されているので、そのアノード260と端壁256との間の
接触抵抗が小さく、めっき用電流は効率よくアノード26
0に伝えられる。また、アノード保持具252のワークW側
が開放されているので、アノード260とワークWとの間
の通電効率も良好である。
めっき反応の進行に従って、アノード260が消耗され
る。消耗した分のアノードは、新規の棒状アノードをア
ノード保持具252の上部開口から挿入することにより補
給される。この補給作業は、移送機構500でめっき槽250
からアノード保持具252を引き上げ、中間チャンバー100
を経て室外に取り出した後で行われる。
めっき槽250の上端には、第3図のV−V部分断面図
である第5図に示したように、サドル261が設けられて
いる。サドル261は、アノード保持具252がめっき槽250
に潰けられた状態で、横部材257を下方から支持する。
サドル261に着座する横部材257の側方で、めっき室20
0の外壁201の外面に給電装置270が取り付けられてい
る。給電装置270は、外壁201の孔を通過してめっき室20
0の内部から外部まで延びた給電ロッド271を備えてい
る。給電ロッド271の外側端部は、ブラケット272を介し
てその延長線上に配置したシリンダ273のシリンダロッ
ドに連結されている。
また、外壁201の外面には、給電ロッド271を摺動自在
に気密保持するガイド274が固定されている。このガイ
ド274に、複数のブラケット275を介しシリンダ273が固
定されている。そして、ブラケット272とガイド274との
間で、給電ケーブル276が給電ロッド271の外面に形成し
たネジ孔に接続されている。
第5図は、アノード260を補給するため、アノード保
持具252をめっき槽250から上方に引き揚げることができ
るように、シリンダ273により給電ロッド271を後退させ
た状態を示している。所定量のアノード260を補給した
後、アノード保持具252の横部材257をサドル261に着座
させる。次いで、シリンダ273によって給電ロッド271を
突出させ、その先端面277を横部材257に押し付け電気的
接続を得る。このとき、給電ロッド271の先端面277に編
目状の細かな溝を刻設しておくと、横部材257に対する
給電ロッド271の接触抵抗を減少することができ、電圧
損失を低減し、めっきコストを抑えることが可能とな
る。
カソード給電機構600は、第3図のVI−VI断面図であ
る第6図に示されるように、治具350の幅方向側部で、
めっき室200の外壁601に開口602を形成し、開口602の周
縁部外面に箱状のケーシング603を取り付けている。ケ
ーシング603の内部は、外部空間から密閉されており、
開口602を介してめっき室200に連通している。
ケーシング603には、横方向に延びる一対のレール60
4,605が上部及び下部にそれぞれ設けられている。
フレーム610は、複数対の車輪611で下側のレール604
を挟持することによって、レール604に支持されてい
る。フレーム610の上面には横方向に延びるシリンダ612
が取り付けられており、そのロッド613が治具350側に突
出している。
上側のレール605にも、レール605を上下からはさむ複
数対の車輪621を介してフレーム620支持されている。フ
レーム620には、シリンダ622がそのロッド623を治具350
側に突出させた状態で取り付けられている。ロッド623
の下側で、前方に突出したブラケット624がフレーム620
に取り付けられている。そして、ブラケット624の前端
部に支持軸625を垂直に取り付けている。
支持軸625には、第6図のVII−VII断面である第7図
に示したように、チャック630の一対の爪又はアームが
回転自在に支持されている。チャック630は、基端部が
レバーアームを介しロッド623に連結されており、支持
軸625より前方の部分で治具350の縦部材352を両側から
挟持するようになっている。
レール605の上方には、第6図に示すように横方向に
延びる給電ロッド640が設けられている。この給電ロッ
ド640は、ケーシング603の端壁上部に設けられたシール
ガイド641によって、ケーシング603内に密閉状態で摺動
自在に配置されている。給電ロッド640の一端は、シー
ルガイド641から外部に突出しており、外部に配置され
たカソード給電源(図示せず)から延びた給電ケーブル
642が接続されている。
給電ロッド640の前部は、ケーシング603の内部でフレ
ーム620に設けたブラケット624に固定されている。これ
により、外部の給電源から給電ケーブル642,給電ロッド
640,ケーブル643及びチャック630を経て治具350に給電
され、治具350からワークWに給電される。
ケーシング603の底壁下面には、モータ650が固定され
ている。モータ650の出力軸651は、ケーシング603内に
上向きに突出して設けられており、その上端部に回転板
652が水平に取り付けられている。回転板652には、その
上側に配置したローラ653の支軸が垂直に取り付けられ
ている。ローラ653は、フレーム610の下面に形成した溝
654に嵌り込んでおり、フレーム610に対する横方向の相
対的な移動が規制されている。
ローラ653の中心は、第7図に示すように出力軸651の
中心から水平方向にずれている。したがって、出力軸65
1が回転すると、ローラ653は、出力軸651の回りを旋回
し、フレーム610を横方向に往復運動させる。
なお、第2図の符番700は、めっき室200の内部を観察
するため、外壁201に設けられた覗き窓であり、耐薬品
性に優れた強化ガラス701が嵌め込まれている。
以上に説明しためっき装置で、ワークWに対するめっ
きが行われる。このとき、めっきを良好に行い且つめっ
き後の表面性状を向上させるため、前処理及び後処理を
ワークWに施すことが必要とされる。そこで、第8図に
示すように、めっき装置10に前処理ライン20及び後処理
ライン30を付設する。前処理ライン20は、それぞれ脱
脂,洗浄,酸洗等を行う複数の槽21を直列に配置してい
る。他方、後処理ライン30は、それぞれ洗浄,化成処理
等を行う複数の槽31を直列に配置している。また、前処
理ライン20及び後処理ライン30とめっき装置10との間に
は、ワークWを横方向に移動する搬送機40が設けられて
いる。
なお、第8図では、めっき装置10の片側に、前処理ラ
イン20及び後処理ライン30を並列に配置したレイアウト
を採用している。しかし、これに拘束されることなく、
前処理ライン20及び後処理ライン30を直線状に配列し、
その中間にめっき装置を組み込んだレイアウトを採用す
ることができるのは勿論である。この場合、めっき室20
0の前後両側に中間チャンバー100を配置し、それぞれを
挿入用及び排出用に使用することが好ましい。
次いで、以上のめっき装置を使用しためっき作業を説
明する。
めっきが施されるワークWは、治具350に吊り下げら
れて移送機構550により、前処理ライン20をめっき装置1
0に向けて送られながら、各前処理槽21で脱脂,酸洗,
乾燥等が施され、その表面がめっきに適した表面状態に
調質される。
前処理されたワークWは、蓋体120を開放した中間チ
ャンバー100に挿入される。中間チャンバー100内では、
ワークWを吊り下げた治具350の横部材351がサドル322
に搭載される。そして、開口121に蓋体120を装着し中間
チャンバー100を密閉した後、排気管140を経由した真空
吸引及び吸気管141を経由した不活性ガスの導入によっ
て中間チャンバー100内部を酸素,及び水分を含有しな
い不活性雰囲気に維持する。
このとき、台車300が第1図で右側の移動端部に位置
し、可動壁310が壁体150に押し付けられている。そのた
め、蓋体120を開放することにより大気と連通した中間
チャンバー100内の雰囲気がめっき室200側に流入するこ
とが防止される。
中間チャンバー100内が所定の不活性雰囲気に達し、
ワークWに対するめっきを行う段階になると、シリンダ
400を駆動してロッド401を後退させる。これにより、台
車300は、ロッド401に引っ張られてめっき室200側に移
動する。
めっき室200では、移送機構500で台車300から治具350
を受け取り、所定のめっき槽250にワークWを浸漬す
る。めっき槽250に浸漬されたワークWを吊り下げてい
る治具350に対し、カソード給電機構600から通電を行
う。他方、アノード260に対しては、給電装置270から通
電を行う。そして、ワークWをアノード260と対向させ
た状態でワークWをめっきする。
使用されるめっき液としては、たとえば本出願人等が
特開昭64−17889号公報,特開平1−272788号公報等で
提案したハロゲン化アルミニウム,アルキル,ピリジニ
ウム,第4級アンモニウム塩等を含有する非水液が使用
することができる。このようなめっき浴は、雰囲気中に
含まれている酸素や水分により変質し易いものである。
しかし、前述したように中間チャンバー100を介してめ
っき室200を大気から遮断された状態においているた
め、めっき液は安定した初期状態に維持される。そのた
め、同一条件下でめっきを行うことができ、一定した品
質のめっき製品が得られる。
なお、このめっき液は、所定成分を高濃度で溶解した
原液を調製しておき、その原液から適量をめっき浴と供
給するように、流入制御することが好ましい。たとえ
ば、めっき浴の成分及びその量を検出し、検出結果に基
づいて不足するめっき成分を適宜の流量調整機構を会し
て補給する手段が採用される。これにより、めっき槽25
0に収容されているめっき浴は、常に一定の成分及び組
成を持つものとなり、安定した条件下でめっきを継続す
ることができる。
めっきされたワークWは、装入時とは逆の動作によっ
てめっき槽250から引上げられ、台車300に搭載されて中
間チャンバー100に送られる。そして、蓋体120を開口12
1から取り外して、移送機構550により中間チャンバー10
0から排出し、後処理ライン30に送り出される。後処理
ライン30で洗浄,乾燥,化成処理等の適宜の処理が施さ
れた後、製品とされる。
[発明の効果] 以上に説明したように、本発明のめっき装置において
は、めっきされるワークは、基本的に水平移動しながら
中間チャンバーからめっき室に送り込まれる。そのた
め、装置構成が大型化することなく特に高さを抑え、し
かも簡単な駆動機構で中間チャンバーとめっき室との間
でワークを搬送することができる。また、台車に設けた
可動壁により中間チャンバーとめっき室との遮断状態を
維持することができ、めっき室に対する密閉構造が簡単
になる。このように、大気から遮断された雰囲気下に維
持されためっき室でめっきが行われるため、アルミニウ
ムめっき液の変質が抑制され、安定した条件の下で一定
したアルミニウムめっき製品を製造することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例のアルミニウムめっき装置をワー
ク搬入方向から見た第8図のI−I断面図、第2図は同
じく第8図のII−II断面図、第3図は第1図の部分断面
図、第4図はアノード保持具の斜視図、第5図は第3図
のV−V断面図、第6図は第2図のVI−VI断面図、第7
図は第2図のVII−VII断面図、第8図は該めっき装置を
組み込んだめっきラインの全体を示す平面図である。 100:中間チャンバー、140:排気管 141:吸気管、150:壁体 151:開口、200:めっき室 250:めっき槽 300:台車、310:可動壁 350:治具、400:シリンダ(駆動機構) 500:移送機構、W:ワーク
フロントページの続き (72)発明者 高橋 節子 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新 製鋼株式会社新材料研究所内 (72)発明者 多々納 政義 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株 式会社鉄鋼研究所内 (72)発明者 浅川 清 大阪府南河内郡河南町大宝4―31―16 (72)発明者 杉浦 裕 兵庫県神戸市東灘区西岡本3丁目10番18 号 (72)発明者 森 淳 大阪府高槻市栄町4丁目26―1―306 (72)発明者 奈良田 忠昭 大阪府寝屋川市池田北町24―1―1405 (56)参考文献 特開 昭53−129130(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25D 17/00,17/06,3/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にめっき槽を備えためっき室と、該め
    っき室の横方向に水平配置された密閉可能な中間チャン
    バーと、該中間チャンバーの内部に開口し真空装置に接
    続された排気管と、前記中間チャンバーの内部に開口し
    不活性ガス供給源に接続された吸気管と、ワークを吊り
    下げた治具を搭載する台車と、該台車の側部に設けられ
    た可動壁と、該可動壁が当接する周縁部をもち、中間チ
    ャンバーとめっき室とを仕切る壁体に形成された台車通
    過用の開口と、前記中間チャンバーと前記めっき室との
    間で前記台車を横移動させる駆動機構とを備えており、
    めっき室に送り込まれた前記治具を前記めっき槽に搬送
    する移送機構を前記めっき室の内部に設けたことを特徴
    とする密閉型アルミニウムめっき装置。
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