JP2839838B2 - 基礎杭の引き抜き装置及び海中基礎杭の引き抜き方法 - Google Patents

基礎杭の引き抜き装置及び海中基礎杭の引き抜き方法

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JP2839838B2
JP2839838B2 JP12656594A JP12656594A JP2839838B2 JP 2839838 B2 JP2839838 B2 JP 2839838B2 JP 12656594 A JP12656594 A JP 12656594A JP 12656594 A JP12656594 A JP 12656594A JP 2839838 B2 JP2839838 B2 JP 2839838B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海中に埋設された基礎
杭の引き抜き作業を行うに好適な基礎杭の引き抜き装置
及び海中基礎杭の引き抜き方法に関する。
【0002】
【従来の技術】海上構造物(桟台、渡り桟橋等)の基礎
杭を海底地盤中から引き抜き、撤去する工事は、通常、
バイブロハンマーを吊設したクレーン作業船により行わ
れている。ここで、基礎杭は海底地盤深くまで埋設され
ているので、基礎杭より大径な外挿管を基礎杭を内挿す
るように海底地盤に打設しさらに引き抜くことにより、
基礎杭と海底地盤とのフリクションが低減され、その後
に、基礎杭の引き抜き作業が行われるようになってい
る。なお、引き抜かれる基礎杭は、外径が600mm、7
00mm、800mm、1200mm、1400mmなど異なる
外径の鋼管である。また、外挿管は、外径が1200m
m、1800mm等のものが使用されている。
【0003】そして、外挿管を使用した基礎杭の引き抜
き作業は、先ず、バイブロハンマーの下端部に設けられ
た油圧駆動式のチャックを、外挿管と略同一径となるよ
うにチャッキング幅を調整した後、油圧駆動により外挿
管の上端部を把持する。そして、クレーン作業船に吊設
されたバイブロハンマーの一対の偏心重錘の連続回転に
よる上下運動によって、外挿管を海底地盤に打設してい
き海底地盤と鋼管杭の縁を切っていく。さらに、逆の動
作によって外挿管を引き抜いていく。そして、バイブロ
ハンマーのチャックを、チャッキング幅が基礎杭と略同
一径となるように調整し直し、チャックの油圧駆動によ
り基礎杭の上端を把持し、上昇とともに駆動するバイブ
ロハンマーによって基礎杭を引き抜き、クレーン作業船
の所定位置に回収撤去する。
【0004】ここで、基礎杭の上端部が水面下にある場
合には、少なくとも水深以上の長さを有する雇い杭を使
用して基礎杭の引き抜き撤去作業が行われる。この雇い
杭を使用する場合にも、バイブロハンマーのチャック
は、チャッキング幅が雇い杭と略同一径となるように調
整し直され、雇い杭の上端部をチャックの油圧駆動によ
る把持した後に作業が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
基礎杭の引き抜き作業は、多大な時間が費やされるとと
もに、作業安全性の面で問題がある。すなわち、バイブ
ロハンマー、外挿管及び雇い杭を使用して基礎杭の引き
抜き作業を行う際には、上述したように、外径の異なる
外挿管、雇い杭及び基礎杭の上端部を把持するバイブロ
ハンマーのチャックのチャッキング幅調整を行わなけれ
ばならず、大型のハンマーを使用して約1時間ほどかか
るチャッキング幅調整を複数回行うと、一本の基礎杭の
引き抜きが完了するまでの作業時間に多大な時間が費や
されてしまう。
【0006】また、バイブロハンマーのチャッキング幅
調整作業は、通常、海上のクレーンに吊設されたバイブ
ロハンマーの直下で行われるので、作業員にとって危険
な作業とならざるを得ない。この発明は、上記事情に鑑
みてなされたものであり、作業時間を大幅に短縮するこ
とが可能であり、しかも安全に作業を行うことが可能な
基礎杭の引き抜き装置及び海中基礎杭の引き抜き方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の基礎杭の引き抜き装置は、クレーンに吊設されたバイ
ブロハンマーと、このバイブロハンマー下端部に配設さ
れ、且つ、引き抜かれる基礎杭の上端部及び当該基礎杭
より大径の外挿管の上端部を把持することが可能な油圧
駆動式チャック部と、このチャック部と外挿管若しくは
基礎杭との間に着脱自在に連結される雇い杭とを備えて
なる基礎杭の引き抜き装置において、前記雇い杭の上端
部に、引き抜かれる基礎杭と同径に設定された第1のレ
デューサが着脱自在に連結され、当該雇い杭の下端部
に、外挿管若しくは基礎杭を把持する雇い杭チャックが
一体に連結されているとともに、前記外挿管の上端部
に、前記基礎杭と同径に設定された第2のレデューサが
着脱自在に連結されてなることを特徴とする装置であ
る。
【0008】また、請求項2記載の海中基礎杭の引き抜
き方法は、下端部に油圧駆動式のチャック部を配設して
クレーン作業船に吊設されたバイブロハンマーと、上端
部に第2のレデューサが着脱自在に連結されている外挿
管と、上端部に第1のレデューサが着脱自在に連結さ
れ、且つ、下端部に外挿管若しくは基礎杭を把持するチ
ャックが一体に連結されてなる雇い杭とを使用して、海
底地盤に埋設されている基礎杭を引き抜く海中基礎杭の
引き抜き方法において、引き抜くべき複数種類の基礎杭
に対応するように、径の異なる複数種類の第1及び第2
のレデューサが用意され、現時点において引き抜く基礎
杭と同径のレデューサがそれぞれ雇い杭及び外挿管に着
脱自在に連結されているとともに、前記バイブロハンマ
ーのチャック部及び前記雇い杭のチャックのチャッキン
グ幅が、現時点において引き抜く基礎杭の外径幅と略同
一に設定されていることを特徴とする方法である。
【0009】
【作用】この発明の請求項1記載の基礎杭の引き抜き装
置によれば、バイブロハンマーのチャック部及び雇い杭
のチャックのチャッキング幅を、引き抜かれる基礎杭と
略同径の幅に設定しておくだけで、バイブロハンマー、
外挿管、雇い杭及び基礎杭の連結作業時間の大幅な短縮
が図られる。これにより、本発明においては、従来の基
礎杭の引き抜き作業と比較して、一本の基礎杭の引き抜
きが完了するまでの時間が大幅に短縮し、作業能率が極
めて向上する。
【0010】また、請求項2記載の海中基礎杭の引き抜
き方法によれば、引き抜かれる基礎杭の外径が変化して
も、複数種類用意されている第1及び第2のレデューサ
を適宜選択して雇い杭及び外挿管に連結し、バイブロハ
ンマーのチャック部及び雇い杭のチャックのチャッキン
グ幅調整を一回行うだけで済むので、バイブロハンマ
ー、外挿管、雇い杭及び基礎杭の連結作業時間を大幅に
短縮することができる。従って、一本の基礎杭の引き抜
きが完了するまでの時間が大幅に短縮し、作業能率が極
めて向上する。
【0011】また、バイブロハンマーの直下のチャッキ
ング幅調整作業が不要となるので、安全に作業を行うこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例について、図を参
照して説明する。図1及び図2に示すものは、本発明に
使用される基礎杭の引き抜き装置1を示すものである。
なお、引き抜かれる基礎杭2の外径寸法をT1 、使用す
る外挿管3の外径寸法をT2 とする(T1 <T2 )。
【0013】この装置1は、クレーン作業船に搭載され
たクレーン先端部のフック部と係合する係合部4と、こ
の係合部4とショックアブソーバ5を介して連結された
バイブロハンマー6と、このバイブロハンマー6のチャ
ック部7に上端部が把持され、且つ下端部が基礎杭2若
しくは外挿管3を把持することが可能な雇い杭10とで
概略構成されている。
【0014】すなわち、前記バイブロハンマー6のチャ
ック部7は、図1に示すように、一対の爪部材7a、7
aと、油圧の供給制御により前記一対の爪部材7a、7
aが互いに離間若しくは接近するように移動させる駆動
部7bとで構成されている。そして、一対の爪部材7
a、7bは、これらと駆動部7bとを連結している複数
のボルト7c…を脱着して互いの位置がさらに離間、若
しくは接近するように変更した後、再度ボルト7c…を
装着することによって、所定のチャッキング幅H 1 に調
整可能とされている。ここで、本実施例のチャッキング
幅H1 は、基礎杭2と同径の鋼管を把持することが可能
な幅、すなわち、T1 より僅かに大きいチャッキング幅
1 に調整されている。
【0015】また、雇い杭10は、長手方向に互いに連
結された2本の雇い杭により構成され、軸線方向の外周
には、所定間隔をあけて複数枚の補強プレート材10a
…が固着されている。そして、この雇い杭10の上端部
にはフランジ10bが固着されているとともに、このフ
ランジ10bと当接するフランジ12aを互いにボルト
接合により一体化して雇い杭レデューサ(第1のレデュ
ーサ)12が設けられている。
【0016】この雇い杭レデューサ12は、前記フラン
ジ12aと、このフランジ12aに一体に固着された円
柱形状の被把持部材12bと、被把持部材12bの外周
下部に所定間隔をあけて固着された複数枚のブラケット
12c…とで構成されており、被把持部材12bの外径
寸法は、基礎杭2の外径と同一寸法T1 に設定されてい
る。ここで、雇い杭レデューサ12は、引き抜かれる基
礎杭の複数種類の外径(例えば、600mm、700mm、
800mm、1200mm、1400mm等)に対応するよう
に、複数種類の被把持部材12bが用意されている。
【0017】また、雇い杭10の下端部には、基礎杭2
及び外挿管3を把持することが可能な雇い杭チャック1
4が一体に設けられている。この雇い杭チャック14
は、図1に示すように、鋼管を把持する一対の爪部材1
4a、14aと、油圧の供給制御により前記一対の爪部
材14a、14aが互いに離間若しくは接近するように
移動させる駆動部14bとで構成されている。そして、
一対の爪部材14a、14aは、これらと駆動部14b
とを連結している複数のボルト14c…を脱着して互い
の位置がさらに離間、若しくは接近するように変更した
後、再度ボルト14c…を装着することによって、所定
のチャッキング幅H2 に調整可能とされている。ここ
で、本実施例のチャッキング幅H2 は、基礎杭2と同径
の鋼管を把持することが可能な幅、すなわち、T1 より
僅かに大きいチャッキング幅H2 に調整されている。
【0018】一方、外径寸法がT2 に設定されている外
挿管3の上端部には、フランジ3aが固着されていると
ともに、このフランジ3aと当接するフランジ16aを
互いにボルト接合して一体化された外挿管レデューサ
(第2のレデューサ)16が設けられている。この外挿
管レデューサ16は、前記フランジ16aと、このフラ
ンジ16aに一体に固着された円柱形状の被把持部材1
6bと、被把持部材16bの外周下部に所定間隔をあけ
て固着された複数枚のブラケット16cとで構成されて
おり、被把持部材16bの外径寸法は、基礎杭2の外径
と同一寸法T1 に設定されている。ここで、外挿管レデ
ューサ16は、引き抜かれる基礎杭の複数種類の外径
(例えば、600mm、700mm、800mm、1200m
m、1400mm等)に対応するように、複数種類の被把
持部材16bが用意されている。なお、図示しないが、
外挿管3の上部には、外挿管3の下端開口部からジェッ
ト噴流が下方に向けて噴射されるように、ジェット噴流
供給装置の供給ホースが接続されている。
【0019】次に、上記構成の基礎杭の引き抜き装置1
を使用した本発明の海中基礎杭の引き抜き方法につい
て、図3から図10を参照して説明する。先ず、以下に
示すからの操作を行うことによって外挿管3を打設
していく。 図3に示すように、補巻ワイヤ20により吊り込ま
れた外挿管3を垂下させていきながら、ダイバーの誘導
により外挿管3の下端部を海底地盤21に埋設されてい
る基礎杭2の直上に位置させる。
【0020】 図4に示すように、海面22より所定
距離上方に配設された杭受け架台23によって外挿管3
を保持しながら、外挿管3下端部から噴射するジェット
噴流の噴射力と外挿管3の自重により、基礎杭2の外周
の海底地盤21位置に外挿管3の根入れ(外挿管3下端
部の一部を打設していくこと。)を行う。そして、主巻
ワイヤ24により吊り込まれたバイブロハンマー6を外
挿管3の上端部に連結する。
【0021】その際には、バイブロハンマー6のチャッ
ク部7を、外挿管3の上端部に設けられた外挿管レデュ
ーサ16に向けて垂下していき、一対の爪部材7a、7
a間に被把持部材16bを位置させる。そして、油圧供
給制御により一対の爪部材7a、7aを互いが近接する
方向に移動させることにより被把持部材16bは把持さ
れ、バイブロハンマー6に外挿管3が連結される。
【0022】そして、バイブロハンマー6が下降しなが
ら駆動するによって、外挿管3は、上端部が杭受け架台
23に位置するまで海底地盤3に打設されていく。 図5に示すように、外挿管3の上端部を杭受け架台
23により支持させた状態で、バイブロハンマー6と外
挿管3との間に雇い杭10を連結する。その際には、油
圧制御により一対の爪部材7a、7aを互いが離間する
方向に移動させてバイブロハンマー6のチャック部7と
外挿管3の連結状態を解除する。そして、主巻ワイヤ2
4の操作によりバイブロハンマー6をクレーン作業船ま
で移動した後、そのチャック部7の一対の爪部材7a、
7a間に、雇い杭10の雇い杭レデューサ12を対応さ
せる。そして、油圧供給制御により一対の爪部材7a、
7aを互いが近接する方向に移動させることにより、雇
い杭レデューサ12の被把持部材12bが把持されてバ
イブロハンマー6と雇い杭10とが連結される。
【0023】そして、再度、主巻ワイヤ24の操作によ
りバイブロハンマー6及び雇い杭10を、外挿管3の直
上まで移動し、その後雇い杭10と外挿管3とを連結す
る。その際には、雇い杭10の雇い杭チャック14を、
外挿管3の外挿管レデューサ16に向けて垂下してい
き、一対の爪部材14a、14a間に被把持部材16b
を位置させる。そして、油圧供給制御により一対の爪部
材14a、14aを互いが近接する方向に移動させるこ
とにより被把持部材16bは把持され、雇い杭10と外
挿管3が連結される。
【0024】 図6に示すように、下降しながら駆動
するバイブロハンマー6と、外挿管3下端部からのジェ
ット噴流の噴射力により、外挿管3は基礎杭2の埋設さ
れている深さまで打設され、基礎杭2は海底地盤21と
の縁が切られる。次に、からの動作を逆に行うこと
により、外挿管3の引き抜き作業を行う。
【0025】すなわち、の逆の動作により海底地盤2
2から外挿管3を引き抜いていく。そして、の逆の動
作によりバイブロハンマー6と外挿管3の間から雇い杭
10を取り外す。そして、の逆の動作により外挿管3
を海底地盤33からさらに引き抜いていく。そして、
の逆の動作により外挿管3をクレーン作業船上に回収す
る。
【0026】次に、以下に示すからの操作を行うこ
とにより、基礎杭2の引き抜き作業を行う。 クレーン作業船上において、バイブロハンマー6の
チャック部7に雇い杭10を連結する。その際には、一
対の爪部材7a、7bを雇い杭10の雇い杭レデューサ
12に接近し、駆動部7bの油圧供給制御により被把持
部材12bを把持することにより、雇い杭10を連結す
る。
【0027】そして、図7に示すように、主巻ワイヤ2
4の操作によりバイブロハンマー6及び雇い杭10を、
ダイバーの誘導を行いながら基礎杭2の直上に移動させ
た後、雇い杭10と基礎杭2を連結する。その際には、
雇い杭10の雇い杭チャック14を、基礎杭2の上端部
に向けて垂下していき、一対の爪部材14a、14a間
に基礎杭2の上端部を位置させる。そして、油圧供給制
御により一対の爪部材14a、14aを互いが近接する
方向に移動させることにより基礎杭2の上端部が把持さ
れ、雇い杭10と基礎杭2が連結される。
【0028】 上昇しながら駆動するバイブロハンマ
ー6により、海底地盤21との縁が切られた基礎杭2
は、容易に引き抜かれていく。そして、基礎杭2の上端
部が杭受け架台23と略同位置まで上昇すると、バイブ
ロハンマー6の上昇及び駆動を停止する。そして、図8
に示すように、基礎杭2の上端部を杭受け架台23によ
り支持させた状態で、雇い杭10を取り外す。
【0029】その際には、雇い杭10に補巻ワイヤ20
を連結する。そして、油圧制御により一対の爪部材14
a、14aを互いが離間する方向に移動させて基礎杭2
と雇い杭チャック14の連結状態を解除する。また、油
圧制御により一対の爪部材7a、7aを互いが離間する
方向に移動させて、バイブロハンマー6のチャック部7
と、雇い杭10の雇い杭レデューサ12との連結状態を
解除する。そして、補巻ワイヤ20の吊り込みにより、
雇い杭10をクレーン作業船に回収する。
【0030】 そして、図9に示すように、バイブロ
ハンマー6のチャック部7を、基礎杭2の上端部に向け
て垂下していき、一対の爪部材7a、7a間に基礎杭2
の上端部を位置させる。そして、油圧供給制御により一
対の爪部材7a、7aを互いが近接する方向に移動させ
ることにより上端部を把持してバイブロハンマー6に基
礎杭2を連結する。
【0031】そして、バイブロハンマー6が上昇しなが
ら駆動するによって、基礎杭2は、海底地盤21からさ
らに引き抜かれていく。 図10に示すように、バイブロハンマー6により引
き抜かれていく基礎杭2が、海底地盤21から完全に引
き抜かれると、上述した操作と同様の手順により、基礎
杭2とバイブロハンマー6の連結状態が解除される。
【0032】そして、引き抜かれた基礎杭2は、クレー
ン作業船に回収撤去される。このように、からの操
作及びからの操作を逆に行うことにより、基礎杭2
を引き抜く際のフリクションを低減するための外挿管3
の打設及び引き抜き作業が行われ、さらに、からの
操作を行うことにより、基礎杭2の回収作業が行われ
る。
【0033】したがって、本実施例の海中基礎杭の引き
抜き方法によれば、図4で示したの操作(の逆の動
作も含む)、図9で示したの操作において、バイブロ
ハンマー6のチャック部7に外挿管3若しくは基礎杭2
の上端部が把持されるが、本実施例のバイブロハンマー
6のチャック部7は、基礎杭2を把持することが可能な
チャッキング幅H1 に設定されているとともに、外挿管
3の上端部には、基礎杭2の外径と同一寸法T1 に設定
された外挿管レデューサ16が着脱自在に連結されてい
るので、基礎杭2若しくは外挿管3のチャッキング作業
を行うに際して、バイブロハンマー6のチャッキング調
整作業が不要となり、従来の基礎杭の引き抜き作業と比
較して、バイブロハンマー6に対する外挿管3若しくは
基礎杭2の連結作業時間の大幅な短縮を図ることができ
る。
【0034】また、図5で示したの操作(の逆の動
作も含む)、図7で示したの操作、図8で示したの
操作等においては、雇い杭10に対してバイブロハンマ
ー6、外挿管3若しくは基礎杭2が連結されるが、本実
施例の雇い杭10の上端部には、基礎杭2の外径と同一
寸法T1 に設定された雇い杭レデューサ12が着脱自在
に連結され、しかも、雇い杭10の下端部には、基礎杭
2を把持することが可能なチャッキング幅H2 に設定さ
れた雇い杭チャック14が一体に設けられているので、
バイブロハンマー6のチャック部7及び雇い杭10の雇
い杭チャック14のチャッキング調整作業が不要とな
り、従来の基礎杭の引き抜き作業と比較して、雇い杭1
0に対してバイブロハンマー6、外挿管3若しくは基礎
杭2の連結作業時間の大幅な短縮を図ることができる。
【0035】また、引き抜かれる基礎杭2の外径が種々
変化しても(例えば、外径が600mmから800mmに変
化しても)、複数種類用意されている雇い杭レデューサ
12及び外挿管レデューサ16を、それぞれ雇い杭10
及び外挿管3にボルト接合するだけで、バイブロハンマ
ー6及び雇い杭チャック14のチャッキング幅調整を一
回行うことにより、上記操作によって短時間で作業を行
うことができる。
【0036】したがって、本実施例においては、従来と
比較してチャッキング幅調整が不要となるので、一本の
基礎杭2の引き抜きが完了するまでの時間が大幅に短縮
化され、作業能率が極めて向上する。また、本実施例に
おいては、従来行われていたバイブロハンマー直下のバ
イブロハンマーのチャッキング幅調整作業が不要となる
ので、安全に作業を行うことができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
1記載の基礎杭の引き抜き装置は、バイブロハンマーの
チャック部及び雇い杭のチャックのチャッキング幅を、
引き抜かれる基礎杭と略同径の幅に設定しておくだけ
で、バイブロハンマー、外挿管、雇い杭及び基礎杭の連
結作業時間の大幅な短縮が図られる。これにより、本発
明においては、従来の基礎杭の引き抜き作業と比較し
て、一本の基礎杭の引き抜きが完了するまでの時間が大
幅に短縮し、作業能率が極めて向上する。
【0038】また、請求項2記載の海中基礎杭の引き抜
き方法によれば、引き抜かれる基礎杭の外径が変化して
も、複数種類用意されている第1及び第2のレデューサ
を適宜選択して雇い杭及び外挿管に連結し、バイブロハ
ンマーのチャック部及び雇い杭のチャックのチャッキン
グ幅調整を一回行うだけで済むので、バイブロハンマ
ー、外挿管、雇い杭及び基礎杭の連結作業時間を大幅に
短縮させることができる。従って、一本の基礎杭の引き
抜きが完了するまでの時間が大幅に短縮し、作業能率が
極めて向上する。
【0039】また、バイブロハンマーの直下のチャッキ
ング幅調整作業が不要となるので、安全に作業を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイブロハンマー、雇い杭及び外
挿管の連結状態を示す正面図である。
【図2】本発明に係るバイブロハンマー、雇い杭及び外
挿管の連結状態を示す側面図である。
【図3】本発明に係る補巻ワイヤに支持された外挿管の
配設作業を示す図である。
【図4】本発明に係る海底地盤への外挿管の根入れ状態
を示す図である。
【図5】本発明に係るバイブロハンマー及び外挿管の間
への雇い杭の連結状態を示す図である。
【図6】本発明に係る海底地盤への外挿管の打設状態を
示す図である。
【図7】本発明に係るバイブロハンマー及び基礎杭の間
への雇い杭の連結状態を示す図である。
【図8】本発明に係る基礎杭と雇い杭の連結状態の解除
を示す図である。
【図9】本発明に係る基礎杭とバイブロハンマーの連結
状態の解除を示す図である。
【図10】本発明に係る基礎杭の引き抜き完了時を示す
図である。
【符号の説明】 1 引き抜き装置 2 基礎杭 3 外挿管 6 バイブロハンマー 7 チャック部 7a 爪部材 7b 駆動部 10 雇い杭 12 雇い杭レデューサ(第1のレデューサ) 12a フランジ 12b 被把持部材 14 雇い杭チャック(チャック) 14a 爪部材 14b 駆動部 16 外挿管レデューサ(第2のレデューサ) 16a フランジ 16b 被把持部材 20 補巻ワイヤ 21 海底地盤 22 海面 24 主巻ワイヤ H1 バイブロハンマーのチャック部のチャッキング幅 H2 雇い杭のチャックのチャッキング幅 T1 基礎杭の外径
フロントページの続き (72)発明者 奥貫 孝佳 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 田崎 信一 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−41816(JP,A) 特開 平4−169619(JP,A) 特開 平6−146282(JP,A) 特開 平4−258413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 13/00 E02D 9/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーンに吊設されたバイブロハンマー
    と、このバイブロハンマー下端部に配設され、且つ、引
    き抜かれる基礎杭の上端部及び当該基礎杭より大径の外
    挿管の上端部を把持することが可能な油圧駆動式チャッ
    ク部と、このチャック部と外挿管若しくは基礎杭との間
    に着脱自在に連結される雇い杭とを備えてなる基礎杭の
    引き抜き装置において、 前記雇い杭の上端部に、引き抜かれる基礎杭と同径に設
    定された第1のレデューサが着脱自在に連結され、当該
    雇い杭の下端部に、外挿管若しくは基礎杭を把持する雇
    い杭チャックが一体に連結されているとともに、 前記外挿管の上端部に、前記基礎杭と同径に設定された
    第2のレデューサが着脱自在に連結されてなることを特
    徴とする基礎杭の引き抜き装置。
  2. 【請求項2】 下端部に油圧駆動式のチャック部を配設
    してクレーン作業船に吊設されたバイブロハンマーと、
    上端部に第2のレデューサが着脱自在に連結されている
    外挿管と、上端部に第1のレデューサが着脱自在に連結
    され、且つ、下端部に外挿管若しくは基礎杭を把持する
    チャックが一体に連結されてなる雇い杭とを使用して、
    海底地盤に埋設されている基礎杭を引き抜く海中基礎杭
    の引き抜き方法において、 引き抜くべき複数種類の基礎杭に対応するように、径の
    異なる複数種類の第1及び第2のレデューサが用意さ
    れ、現時点において引き抜く基礎杭と同径のレデューサ
    がそれぞれ雇い杭及び外挿管に着脱自在に連結されてい
    るとともに、 前記バイブロハンマーのチャック部及び前記雇い杭のチ
    ャックのチャッキング幅が、現時点において引き抜く基
    礎杭の外径幅と略同一に設定されていることを特徴とす
    る海中基礎杭の引き抜き方法。
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