JP2839169B2 - 熱硬化形水性塗料組成物 - Google Patents

熱硬化形水性塗料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な熱硬化形水性塗料組成物に関する。
[従来の技術及びその課題] 水性塗料は、水を媒体としているため、特に、作業環
境の悪化及び火災の危険性などの恐れがないことから広
く使用されている。
従来、水性塗料としては、水酸基含有ポリカルボン酸
樹脂及びアミノアルデヒド樹脂を含む樹脂組成物をアミ
ン化合物で中和後、水中に分散させた塗料が知られてい
る。しかしながら、このものは180℃以上の温度で焼付
けることが必要であるとともに得られる塗膜の耐含性、
耐酸性などの化学的性質に劣るという欠点がある。ま
た、上記従来の塗料において、アミノアルデヒド樹脂に
代えてビスフエノールエピクロルヒドリン型エポキシ樹
脂を用いたものは貯蔵中に塗料系が増粘、ゲル化し実用
的な水性塗料を与えない。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、水性塗料組成物の貯蔵安定性及び塗膜
の硬化性のバランスの取れた性能の向上を目的として鋭
意研究を重ねた結果、水酸基及びカルボキシル基を有す
る樹脂に、架橋剤として特定のエポキシ樹脂及び反応触
媒として第4級アンモニウム化合物を配合した熱硬化性
樹脂組成物を含む水性塗料組成物が、上記の目的を達成
しうるものであることを見い出し、本発明の完成するに
至った。
かくして、本発明は、水酸基及びカルボキシル基を有
する樹脂(A)(以下、このものを「樹脂(A)」とい
う)、脂環式炭化水素環上にあるエポキシ基及び/又は
脂環式炭化水素環を形成する炭素原子に直接結合したエ
ポキシ基を1分子中に平均2個以上有するエポキシ樹脂
(B)(以下、このものを「エポキシ樹脂(B)」とい
う)及び第4級アンモニウム化合物(C)を必須成分と
して含有することを特徴とする熱硬化形水性塗料組成物
を提供するものである。
本発明の水性塗料組成物において、樹脂(A)中のカ
ルボキシル基及び第4級アンモニウム化合物(C)中の
塩基の存在下での樹脂(A)中の水酸基及びエポキシ樹
脂(B)中のエポキシ基との官能基同様の反応は、室温
程度の温度ではほとんど進行せず、また100℃程度の温
度で焼付けると該官能基同様の反応が急速に進行するも
のと考えられ、このため本発明の水性塗料組成物は特に
貯蔵安定性及び塗膜低温硬化性に優れるという効果を発
現するものと思われる。
以下、本発明の熱硬化形水性塗料組成物についてさら
に詳細に説明する。
本発明の塗料組成物で使用される樹脂(A)は、水酸
基とカルボキシル基を有するものである限り、制約はな
く、例えばビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエー
テル系樹脂等をベースとする従来から塗料分野で既知の
任意の樹脂を使用することができる。そのような樹脂の
代表的なものを述べれば次のとおりである。
(1) ビニル系樹脂としては、例えばヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、ポリカプロラクトンジオールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレートなどの水酸基含有モノマー;(メタ)アクリル
酸、カルボキシエチルアクリレート、イタコン酸などの
カルボキシル基含有モノマー;並びに更に必要に応じて
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド、スチ
レン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、i−プロピルビニ
ルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、メトキシエチ
ルビニルエーテルなどの水酸基及びカルボキシル基と反
応を生じる官能基を有しないラジカル重合性不飽和基含
有モノマーを共重合させることによって得たものが挙げ
られる。
(2) ポリエステル系樹脂としては、例えばトリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのポリオー
ル成分と、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テトラヒ
ドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、
(無水)トリメリット酸などのポリカルボン酸成分と重
縮合により得られるポリエステル樹脂;該ポリエステル
樹脂を脂肪酸又はエポキシ樹脂で変性したもの;及びア
クリルグラフトした変性ポリエステル樹脂;ビスフエノ
ール・エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂を脂肪酸など
で変性したエステル化物に無水マレイン酸などの酸無水
物を付加して得られる変性ポリエステル樹脂などが挙げ
られる。
(3) ポリエーテル系樹脂としては、例えばビスフエ
ノール・エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂を触媒の存
在下で重合反応させて得られるものにポリカルボン酸等
を付加したものが好適に使用できる。
上記した樹脂(A)の中でも美粧性、耐候性などに優
れた塗膜が得られることから、水酸基含有モノマー、カ
ルボキシル基含有モノマー及び必要に応じてその他のモ
ノマーを共重合体させることにより得られるアクリル系
共重合体が特に好適である。
樹脂(A)は一般に、酸価が約1〜約100、好ましく
は約10〜約80の範囲内にあり、水酸基価が約10〜約5,00
0、好ましくは約20〜約2,000の範囲内にあるのが望まし
い。酸価が約1より小さいと水性化が困難になり、他
方、酸価が約100より大きくなると塗料の貯蔵安定性が
悪くなるのであまり好ましくない。また、水酸基価が約
10より小さいと塗膜の硬化性が低下し硬度、耐屈曲性な
どの塗膜性能が低下する傾向がみられ、他方、水酸基価
が約5,000より大きくなると耐水性、耐食性などの塗膜
性能が低下するのであまり好ましくない。
また、樹脂(A)は一般に数平均分子量が約1,000〜
約100,000、好ましくは約2,000〜約80,000の範囲内にあ
り、軟化点が130℃以下、好ましくは約115℃以下である
のが好ましい。数平均分子量が約1,000より小さいと硬
度、耐屈曲性、耐食性などの塗膜性能が低下しやすく、
他方、数平均分子量が約100,000より大きくなると平滑
性などの塗膜外観が悪くなる傾向がみられる。また、軟
化点が約130℃より高いと平滑性などの塗膜外観が悪く
なりやすい。
樹脂(A)は上記水酸基及びカルボキシル基以外に、
フエノール性水酸基、アルコキシシラン基(及びヒドロ
キシシラン基)などの官能性を必要に応じて導入してお
くこともできる。これらの官能基を導入する方法は、特
に限定されずそれ自体既知の方法を用いることができ、
例えばフエノール性水酸基の導入は、ビスフエノール変
性(メタ)アクリレートを前記ビニル系樹脂のモノマー
成分として用い、そしてアルコキシシラン基(及びヒド
ロキシシラン基)の導入は、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン及びこのものの加水分解物などの
化合物を前記ビニル系樹脂のモノマー成分として用い
て、共重合させることによって行なうことができる。
本発明の塗料組成物に使用されるエポキシ樹脂(B)
は、脂環式炭化水素環上にあるエポキシ基及び脂環式炭
化水素環を形成する炭素原子に直接結合したエポキシ基
から選ばれる少なくとも1種以上のエポキシ基を1分子
中に少なくとも2個以上有するものであり、該脂環式炭
化水素環は3員の小環員のものから7環員又はそれ以上
のものであってもよく、また、該環は、単環でも多環で
もよく、更に環が有橋炭化水素環を構成していてもよ
い。該脂環式炭化水素環上にあるエポキシ基としては、
例えば式: で示される基が包含され、また、脂環式炭化水素環を形
成する炭素原子に直接結合したエポキシ基としては、例
えば式: で示される基が挙げられる。
エポキシ樹脂(B)としては、工業的に入手可能なも
のを使用するとができ、そのようなエポキシ樹脂の具体
例としては下記のものを例示することができる。
などの2官能性エポキシ樹脂が挙げられる。
また、上記した以外にも [上記式中Xは 又は−O−Rを表わし、ここでRはC1〜36の炭化水素
基であり、nは0〜100であり、mは5〜100であり、p
は2〜100である] などの単位を含むエポキシ樹脂(例えば、特願平1−20
9667号明細書に記載されているもの)や、 [式中、kは0〜15の整数である] などの3官能以上のエポキシ樹脂を使用することもでき
る。
上記エポキシ樹脂(B)と組合わせて、さらにグリシ
ジルエーテル型エポキシ樹脂、脂肪族内部エポキシ樹脂
などの如きエポキシ基を有するその他のエポキシ樹脂を
使用することもできる。該その他のエポキシ樹脂は、塗
料の貯蔵安定性及び塗膜硬化性の観点から、両者の合計
量を基準として約25重量%以下の割合で使用することが
望ましい。
エポキシ樹脂(B)は一般に、数平均分子量が約100
〜約100,000、好ましくは約110〜約20,000の範囲内にあ
り、エポキシ当量が約50〜約2,000、好ましくは約55〜
約1,000の範囲内にあり、そして軟化点は約130℃以下、
好ましくは約115℃以下であるのが好ましい。数平均分
子量が約100より小さいものは入手が困難であり、他
方、数平均分子量が約100,000より大きいものは塗面平
滑性が悪くなるのであまり好ましくない。またエポキシ
当量が約50より小さいものは入手が困難であり、他方、
エポキシ当量が約2,000より大きいものは塗膜の硬化性
が低下する傾向がみられる。さらに軟化点が約130℃よ
り高いものは塗膜の平滑性が悪くなりやすい。
樹脂(A)及びエポキシ樹脂(B)は、両者の総合計
量換算で、一般に樹脂(A)約40〜約97重量%、好まし
くは約50〜約95重量%、更に好ましくは約60〜約90重量
%、エポキシ樹脂(B)約3〜約60重量%、好ましくは
約5〜約50重量%、更に好ましくは約10〜約40重量%の
範囲内で配合するのが好ましい。樹脂(A)が約40重量
%より少なく、そしてエポキシ樹脂(B)が約60重量%
より多くなると、得られる塗料組成物の水分散性が低下
し、他方、樹脂(A)が約97重量%より多く、そしてエ
ポキシ樹脂(B)が約3重量%より少なくなると、耐水
性、耐食性、耐屈曲性などの塗膜性能が低下する。ま
た、エポキシ樹脂(B)は、該エポキシ樹脂(B)中の
エポキシ基に対し、樹脂(A)中の水酸基が、当量比
(水酸基/エポキシ基)で約0.3以上、好ましくは約0.5
〜約5、更に好ましくは約0.7〜約4の範囲内になるよ
うにして樹脂(A)と配合することが望ましく、該当量
比が約0.3より小さいと塗膜中に未反応の樹脂(A)成
分が多くなり、耐屈曲性、耐水性、耐食性などの塗膜性
能が低下する傾向がみられる。また、樹脂(A)中のカ
ルボキシル基はエポキシ樹脂(B)を安定に水分散化さ
せるためのものであって、その配合割合は水分散化及び
塗料貯蔵安定性の観点からカルボキシル基/エポキシ基
の当量比で約0.1〜約1、好ましくは約0.1〜約0.6の範
囲内となるようにするのが望ましい。
本発明の塗料組成物に使用される第4級アンモニウム
化合物C)としては一般式:[R1R2R3R4N ]X で示
されるものを使用することができる。上記式中、R1
R2、R3及びR4はそれぞれ炭化水素基を表わし、これらは
同一もしくは相異なっていてもよい。また上記炭化水素
基はヒドロキシ基で置換されていてもよい。Xはハロゲ
ンイオン又は酸の陰イオン残基を示し、例えばCl、Br、
F、I、SO4、HSO4、NO3、PO4、ClO4、HCOO、CH3COO、O
Hなどが挙げられる。
しかして、該第4級アンモニウム化合物(C)の具体
例としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロラ
イド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブ
チルアンモニウムクロライド、メチルトリエチルアンモ
ニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイ
ド、テトラエチルアンモニウムフルオライド、テトラエ
チルイオダイドなどの如きテトラアルキルアンモニウム
ハライド;酢酸テトラメチルアンモニウム、ギ酸テトラ
エチルアンモニウムなどの如きテトラアルキルアンモニ
ウム有機酸塩;硫酸水素テトラメチルアンモニウム、硫
酸水素テトラエチルアンモニウム、硝酸テトラメチルア
ンモニウム、硝酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸
テトラエチルアンモニウム、リン酸テトラエチルアンモ
ニウムなどの如きテトラアルキルアンモニウム無機酸
塩;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロ
キシド、テトラペンチルアンモニウムヒドロキシド、テ
トライソアミルアンモニウムヒドロキシド、テトラドデ
シルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリエチルアン
モニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウム
ヒドロキシド、デシルトリメチルアンモニウムヒドロキ
シド、モノヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、モノヒドロキシエチルトリエチルアンモニ
ウムヒドロキシド、ジヒドロキシエチルジメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、ジヒドロキシエチルジエチルアン
モニウムヒドロキシド、トリヒドロキシエチルモノメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、トリヒドロキシエチルモ
ノエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアン
モニウムヒドロキシド、ベンジルメチルジエチルアンモ
ニウムヒドロキシド、シクロヘキシルトリメチルアンモ
ニウムヒドロキシドなどの如き第4級アンモニウムヒド
ロキシドが挙げられる。
上記した第4級アンモニウム化合物の中で第4級アン
モニウムヒドロキシドは、樹脂(A)及びエポキシ樹脂
(B)を水中に容易に分散化させ、貯蔵安定性に優れた
塗料組成物を与え、しかも耐水性、耐食性等に優れた塗
膜を形成できるという利点を有しており、特に好適に使
用することができる。
また、第4級アンモニウム化合物(C)は、通常、前
記樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)及び第4級アンモニ
ウム化合物(C)の総合計量基準で、一般に約0.01〜約
10重量%、好ましくは約0.1〜約7重量%、更に好まし
くは0.1〜5重量%の範囲内の量で配合することができ
る。
本発明の塗料組成物は、例えば、樹脂(A)を有機溶
剤に溶解もしくは分散した溶液に、エポキシ樹脂(B)
を混合し、又はエポキシ樹脂(B)を有機溶剤に溶解も
しくは分散した溶液を混合し、次に得られる混合物に第
4級アンモニウム化合物(C)及び必要に応じて中和剤
を配合し、水中に分散することによって得ることができ
る。上記樹脂(A)又はエポキシ樹脂(B)を溶解又は
分散するために使用しうる有機溶剤は、これらの樹脂が
有する官能基に対して実質的に不活性の有機溶剤が好適
であり、具体的には、アルコール系溶剤、エーテル系溶
剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、炭化水素系溶剤な
どが挙げられる。これらの中でも特にアルコール系溶
剤、エーテル系溶剤などの親水性溶剤を主たる溶剤とし
て用いることが好ましい。一方、中和剤としては、例え
ば、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ
エチルエタノールアミン、ジメチルプロパノールアミ
ン、メチルジエタノールアミン、エチルジエタノールア
ミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。さら
に、既に述べたとおり第4級アンモニウム(C)として
第4級アンモニウムヒドロキシドを用いると、中和剤を
特に使用しなくとも樹脂成分を水中に分散化することが
できる。また、必要に応じて第4級アンモニウム化合物
(C)と上記中和剤とを組合わせて使用することもでき
る。
本発明の塗料組成物には、例えば要求される性能に応
じてポリテトラメチレングリコール、ビスフエノールA
・エチレンオキシド付加物、ポリカプロラクトンポリオ
ール、ポリカーボネートジオール、ポリウレタンポリオ
ール、ビニルアルコール(共)重合体、スチレン−アリ
ルアルコール共重合体などのカルボキシル基を含まない
ポリオール樹脂などを配合することもできる。また、よ
り低温で塗膜を硬化させることを目的として、フエノー
ル化合物(例えばカテコールなど)、シラノール化合物
(例えばジフエニルシランジオールなど)、金属キレー
ト化合物(例えばAl、Ti、V、Fe、Zn、Zr、Snなどの金
属類とアセト酢酸エチル、トリフルオロアセチルアセト
ン、ジベンゾイルアセチルアセトンなどのβ−ジケトン
とのキレート化物など)などの(助)触媒を使用するこ
ともできる。該(助)触媒は通常、樹脂(A)及びエポ
キシ樹脂(B)の合計100重量部に対して通常、約0.01
〜約10重量部の範囲内で配合することができる。
更に、本発明の塗料組成物には、必要に応じて着色顔
料(例えばチタン白、カーボンブラック、ベンガラな
ど)、体質顔料(例えばクレー、タルク、シリカなど)
及びその他の塗料用添加剤(例えば顔料分散剤、ハジキ
防止剤、流動性調整剤など)などを含ませることもでき
る。
本発明の塗料組成物を用いて塗膜形成する方法は、特
に制限はなく、例えば、電着塗装、スプレー塗装、浸漬
塗装、ローラー塗装、刷毛塗装などの手段で基材表面に
塗布、乾燥することによって実施することができる。塗
装膜厚は、特に制限はないが、通常、10〜100μmの範
囲内で十分と思われる。塗膜の乾燥は、通常、約120℃
では約30分間、約180℃では約10分間で行なうことがで
きる。塗布すべき基材もまた特に制限されないが、好ま
しくは鉄鋼、アルミニウム、アルマイト、銅、鉄鋼の表
面に亜鉛、スズ、クロム、アルミニウムなどをメッキし
たメッキ鋼、或いは鉄鋼の表面をクロム酸、リン酸で化
学処理或いは電解処理したものなどの広範の金属類に適
用することができる。
[実施例] 次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はそれらに限定されるものではない。実施例及び比
較例中の「部」及び「%」は重量基準である。
実施例1 4つ口フラスコにメチルプロパノール89部を仕込み11
0℃に加熱する。これにアクリル酸3部、アクリル酸ヒ
ドロキシエチル20部、メタクリル酸メチル57部スチレン
20部の混合物と2,2′−アゾビスイソブチルニトリル1
部とメチルイソブチルケトン10部の混合物を1時間かけ
て滴下する。更に1.5時間熟成して、酸価23、水酸基価9
7、数平均分子量約20000、固形分50%の樹脂を得た。こ
れにEHPE−3150(エポキシ化ポリビニルシクロヘキセン
オキシド、エポキシ当量190、平均分子量約1500;ダイセ
ル化学工業(株)製商品名)25部をメチルプロパノール
6.3部に溶解した80%EHPE−3150溶液31.3部を加え、更
に、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20%水溶
液19.5部を加え撹拌しながら、脱イオン水166部を加え
て固形分30%、平均粒子径0.10μmの水分散化物を得
た。得られた該水分散化物の貯蔵安定性(*1)は塗料
状態及び塗膜性能とともに異常なかった。また、貯蔵試
験前の水分散化物をリン酸亜鉛処理鋼板に乾燥膜厚が約
20μmになるようにスプレー塗装し、80℃で10分間乾燥
後、更に120℃で20分間乾燥を行ない塗装物を得た。該
塗装物は塗膜平滑性(*2)良好、耐ソルトスプレー
(*3)合格、鉛筆硬度(*4)2H、耐屈曲性(*5)
合格であった。さらに塗膜のゲル分率(*6)は90%で
あった。
実施例2 実施例1においてモノマー成分を下記したものにすべ
て置き換えた以外は実施例1と同様の条件でメタクリル
酸4部、メタクリル酸ヒドロキシエチル25部、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシル10部、メタクリル酸メチル51
部、スチレン10部のモノマー組成のアクリル樹脂を合成
し、酸価26、水酸基価108、数平均分子量25000、固形分
50%の樹脂200部を得た。これに80%EHPE3150を18.8部
加え(固形分で15部)、更にテトラメチルアンモニウム
ヒドロキシドの10%水溶液を16.2部加えて撹拌しなが
ら、脱イオン水148部を加えて固形分30%、平均粒径0.1
5μの水分散化物を得た。得られた水分散化物の貯蔵安
定性(*1)は塗料状態及び塗膜性能ともに異常なかっ
た。貯蔵試験前の水分散化物を実施例1と同様に塗装、
乾燥を行なって塗装物を得た。該塗装物は塗膜平滑性
(*2)良好、耐ソルトスプレー(*3)合格、鉛筆硬
(*4)2H、耐屈曲性(*5)合格であった。さら
に、塗膜のゲル分率(*6)は92%であった。
実施例3 実施例1で得た50%樹脂200部、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルカルボキシメチルシクロヘキセンオキシド15
部、10%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液
17.9部及びトリエチルアミン2部の混合物を撹拌しなが
ら脱イオン水148部を加えて固形分30%、平均粒径0.09
μmの水分散物を得た。得られた水分散化物の貯蔵安定
(*1)は塗料状態及び塗膜性能ともに異常なかっ
た。貯蔵試験前の水分散化物をリン酸亜鉛処理鋼板に乾
燥膜厚が約20μmになるようにスプレー塗装し、80℃で
10分間乾燥後、更に140℃で20分間乾燥を行ない塗装物
を得た。該塗装物は塗膜平滑性(*2)良好、耐ソルト
スプレー(*3)合格、鉛筆硬度(*4)2H、耐屈曲性
(*5)合格であった。さらに、塗膜のゲル分率
(*6)は93%であった。
比較例1 実施例1において、アクリル酸ヒドロキシエチル20部
及びメタクリル酸メチル57部をメタクリル酸メチル77部
にテトラエチルアンモニウムヒドロキシドの20%水溶液
19.5部をトリエチルアミン3.4部に及び脱イオン水166部
を172部に置き換えた以外は実施例1同様の方法で固形
分30%の水分散化物を得た。得られた水分散化物の貯蔵
安定性(*1)は異常なかった。貯蔵前の水分散化物を
実施例1と同様にして塗装、乾燥して塗装物を得た。該
塗装物は塗膜平滑性(*2)良好、耐ソルトスプレー
(*3)不合格、鉛筆硬度(*4)4B、耐屈曲性
(*5)不合格であった。さらに、塗膜のゲル分率
(*6)は55%であった。
1) 貯蔵安定性:30℃1ヶ月間放置したのち分散
化物の沈降、分離状態を目視で観察した。また、貯蔵後
の水分散化物を塗装、乾燥を行なって、初期の塗膜外観
及び塗膜性能(耐ソルトスプレー、耐屈曲性、鉛筆硬度
など)の低下の有無を調べた。
2) 塗膜平滑性:塗膜の表面の凹凸状態を目視で
観察した。
3) 耐ソルトスプレー:JIS Z−2371に従って試験
し、塗膜のカット部からのクリープ巾片側2mm以内のも
のを合格とした。試験時間は1000時間おこなった。
4) 鉛筆硬度:JISK−5400に従って試験した。
5) 耐屈曲性:温度20℃の雰囲気で試験板を直角
に1〜2秒で折り曲げる。折り曲げ部の塗膜のハガレ、
ワレなどの異常のないものを合格とした。
6) ゲル分率:乾燥させた塗膜をはがしとり300
メッシュのステンレスチール製の網状容器に入れソック
スレー抽出器でアセトン/メタノール=1/1溶媒を用い
て還流温度で6時間抽出させた後、次式に従ってゲル分
率の算出を行なった。
ゲル分率(%)=(抽出した後の塗膜重量/抽出前の塗
膜重量)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 201/08 C09D 201/08 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 163/00 - 163/10 C09D 201/02 - 201/08 C09D 5/00 C08G 59/20 C08G 59/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基及びカルボキシル基を有する樹脂
    (A)、脂環式炭化水素環上にあるエポキシ基及び/又
    は脂環式炭化水素環を形成する炭素原子に直接結合した
    エポキシ基を1分子中に平均2個以上有するエポキシ樹
    脂(B)及び第4級アンモニウム化合物(C)を必須成
    分として含有することを特徴とする熱硬化形水性塗料組
    成物。
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