JP2836961B2 - 新規な脱保護剤を用いたリボ核酸(rna)の合成方法 - Google Patents

新規な脱保護剤を用いたリボ核酸(rna)の合成方法

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JP2836961B2
JP2836961B2 JP5506669A JP50666993A JP2836961B2 JP 2836961 B2 JP2836961 B2 JP 2836961B2 JP 5506669 A JP5506669 A JP 5506669A JP 50666993 A JP50666993 A JP 50666993A JP 2836961 B2 JP2836961 B2 JP 2836961B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、リボ核酸(RNA)の2′位の水酸基の全脱
保護を迅速に行なうことの可能な、脱保護剤を用いたリ
ボ核酸の合成方法に関する。
何年もの間、多くの細胞方法(cellular processe
g)において重要な役割を果たすRNAに対する注目が増す
に連れて、リボ核酸フラグメントの合成方法が、開発さ
れつつある。
これらの合成方法は、デオキシリボ核酸(DNA)の合
成に使用されるものと類似の方法であり、たとえば、オ
ジルビーらによる文献(Ogilvie et al,Proc.Natl.Ac
ad.Sci.,Vol.85,pp.5764−5768、1988年8月)およびガ
スパルートらによる文献(Gasparutto et al,Nucleos
ides & Nucleotides 9(8),pp.1087−1098,199
0)に開示されている。
この合成原料は、2′位の水酸基が適当な基で保護さ
れており、また、ヌクレオチド合成に適した基を有する
リボヌクレオシドからなる。リボ核酸を形成するために
は、これらのヌクレオシド誘導体の連続縮合を行なうも
のである。
このように、上記オジルビーらによる文献において
は、2′位の水酸基がt−ブチル−ジメチルシリル基に
より保護されたリボヌクレオシド誘導体が使用されてい
る。全てのヌクレオシドの結合後、2′位の水酸基が保
護されたリボ核酸が得られる。したがって、これら2′
位の水酸基の保護基を除去するためには、最後に脱保護
処理を行なうのが適当である。
これまで、前記脱保護は、グレン リサーチ レポー
ト、4巻、1号、1991年3月、RNA シンセシス−プロ
ブレムズ イン デプロテクションに記載されているよ
うに、テトラヒドロフラン中で脱保護剤としてテトラブ
チルアンモニウムフルオリドを用いることにより行なわ
れていた。t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)で保護
されたヌクレオシドまたはヌクレオチドの2′位水酸官
能基の脱保護は、テトラブチルアンモニウムフルオリド
により2、3分でおこる。2′位にt−ブチルジメチル
シリル基を有するオリゴヌクレオチドの場合には、脱保
護はより困難となり、数時間(図3、曲線5参照)かか
る。非常に長いRNAフラグメントの場合には、たとえ
ば、25塩基より多い場合には、水酸基の脱保護はこの薬
剤では不完全である。というのは、1塩基あたり少なく
とも1−2%の脱保護されていない水酸基が残っている
からである。すなわち、各RNA分子は、少なくとも1つ
の脱保護されていない水酸基を有し、これは、オジルビ
ーにより示されているように、RNAの生物学的な活性に
不利となるものである。
本発明は、合成されたリボ核酸の2′位における水酸
化の全脱保護を迅速に行なうことの可能な、リボ核酸
(RNA)の合成方法に関する。
本方法は、 a)式: [ここで、R1は、以下の式で表される基から選択された
ピリミジン塩基またはプリン塩基から誘導された基であ
り、] [ここで、R5は、HまたはCH3であり、R6、R7、およびR
8は、水素原子または環外NH2基を保護するアシル基であ
り、 R2は、ヌクレオチド合成に適当な酸媒体において不安
定な基であり、 R3は、固体支持体であり、 R4は、トリアルキルシリル基である、] で表される第1ヌクレオシドを、2′位の全水酸基は
R4により保護されている合成リボ核酸を形成するため
に、式(I)で表される、1以上の同一または異なった
ヌクレオシド、[ここで、R1、R2、およびR4は、上記と
同様の意味を有し、R3はヌクレオチド合成に適当なリン
基である、] と連続縮合し、 b)上記合成されたリボ核酸を、式: [ここで、R9は、直鎖状または分岐したC1からC10アル
キル基、R10およびR11は、同じでも異なっていてもよい
直鎖状または分岐したC1からC10アルキル基であり、R9
と同じでも異なっていてもよく、nは1から3の数であ
り、整数であっても整数でなくてもよい、] で表される脱保護剤で処理することにより、2′位の
全ての水酸基を脱保護することからなる。
この方法においては、連続縮合サイクルは、異なった
ヌクレオシドを他のヌクレオシドに、常法、すなわちRN
A合成に関する公知のプロトコールおよび化学剤を用い
て、結合させることにより行なわれる。
最後に、各結合に使用される式(I)のヌクレオシド
は、ヌクレオチド合成に適当なR2およびR3基と、使用さ
れた塩基に依存するR1とからなる。この塩基が環外NH2
基を有する場合、後者は、ヌクレオチド合成に一般的に
使用される適当な保護基により保護されている。
適当な保護基は、たとえば、米国特許第4980460号、
コスターらによるテトラヘドロン、37巻、363−369ペー
ジ、1981年、ウーらによる、ヌクレイック アシズ リ
サーチ、17巻、9、1989、3501−3517ページに記載され
たアシル基である。
本発明において、塩基がアデニンまたはグアニンの場
合には、保護基は、フェノキシアセチル基、すなわち、
前記式においてR7とR8がフェノキシアセチル基からなる
ことが好ましい。
塩基がシトシンの場合には、保護基は、好ましくはア
セチル基からなり、すなわち、R6が上記式において、ア
セチル基であるものである。この場合、イソブチリル基
またはプロピオニル基を使用することも可能である。
R2としては、適当に使用可能な酸媒体において不安定
な基、たとえば: 式: [ここで、R12、R13、およびR14は、各々同じでも異な
っていてもよい、水素原子、アルキル基、またはアルコ
キシ基であり、たとえば、モノメトキシトリチルまたは
ジメトキシトリチル基である、] で表されるトリチル基、 ピクシル基、および 9−フェニル−キサンテニル基が挙げられる。
R3としては、使用可能なリン基は、たとえば、式: [ここで、R15、R16、R17、R18、およびR19は、直鎖状
または分岐したアルキル基である、] が使用可能である。
好ましくは、本発明の方法においては、R3として、
式: [ここで、R15およびR16は、同じでも異なっていてもよ
い、C1からC4アルキル基である、] であらわされるホスホラミジト(phosphoramidite)
基が使用される。
たとえば、R15がメチル基であり、R16がエチル基であ
るか、または、R15およびR16の双方がイソプロピル基で
あってもよい。
R15およびR16にエチル基およびメチル基を使用するこ
とは、非常に興味深いことである。なぜならば、これら
の基を用いると、ヌクレオチド(インターヌクレオチド
結合は3分で形成される)の迅速な結合が、優れた収率
(98%)で副反応もなく少なく、可能となるものであ
る。しかも、2′位にt−ブチル−ジメチルシリル保護
基を有するこれらの基を使用すると、RNA合成に対して
優れた反応性を有する安定なヌクレオシド誘導体が得ら
れる。ここで、これらのエチル基およびメチル基は、DN
A合成用の非常に不安定な誘導体を与えるものである。
本発明の方法によれば、ヌクレオシドの連続縮合サイ
クルを行なった後、2′位の全ての水酸基が保護され
た、合成リボ核酸が、式: [ここで、R9は直鎖状または分岐したC1からC10アルキ
ル基であり、R10およびR11は同じでも異なっていてもよ
い、Hまたは直鎖状または分岐したC1からC10アルキル
基であり、R9と同じであっても異なっていても良く、n
は1から3の数字であり、整数であってもなくてもよ
い、] で表される薬剤を脱保護剤として用いる脱保護処理に
ふされる。
このような薬剤の例としては、N(C2H53,3HF;N(C
H33,2HF;N(CH32,HF;イソプロピルアミン,HF;イソ
プロピルアミン,1.8HF;ジイソプロピルアミン,2HF;およ
びジイソプロピルアミン,3HFが挙げられる。
好ましくは、本発明においては、式: N(C2H53,3HF で表される脱保護剤が使用される。
この公知の薬剤は、これまで炭水化物のフッソ化剤と
して用いられてきたものである。
本発明によれば、リボ核酸の2′位における水酸基の
脱保護用にこの薬剤を使用することは非常に興味深いこ
とであり、なぜならば、これにより、約10時間で非常に
長いリボ核酸の全脱保護が完了可能となるからである。
さらに、精製された状態で使用することが可能であり、
蒸発により簡単に除去可能である。
一般には、脱保護処理は、約2時間から20時間、常温
で行なわれる。
この薬剤を、たとえばアセトニトリルなどの有機溶媒
で希釈して使用することも可能である。
本発明の他の特徴部および優位点は、以下に示す実施
例から明かとなるであろう。ただし、本発明はこれらの
実施例および図面に限定されるものではない。
図1は、実施例1で合成された転移RNAを示す。
図2は、実施例1で合成された転移RNAの合成に使用
されるリボヌクレオシドのホスホラミジトを示す。
図3は、異なる脱保護剤による、時間(h)に対する
42塩基のオリゴヌクレオチドの脱保護%を示す。
図4から9は、高速液体クロマトグラフィーの場合に
得られるオリゴヌクレオチドのクロマトグラムである。
実施例1:大腸菌K12のアラニンの転移リボ核酸t−RNAの
合成 この転移RNAは図1に示すものである。
この合成をおこなうために、図2に示された保護され
たリボヌクレオシドホスホラミジトを使用した。図2に
おいて、DMtはジメトキシトリチル基を示し、BPは任意
に保護されてもよいプリン塩基またはピリミジン塩基を
示す。塩基がアデニンまたはグアニンである場合には、
その環外NH2基はフェノキシアセチル基により保護され
ており、塩基がシトシンである場合には、その環外NH2
基はアセチル基により保護されている。
塩基BPはまた、ウラシル、チミン、5,6−ジヒドロウ
ラシルおよびプソイドウラシルであってもよい。
ヌクレオシドの連続縮合段階は、キャップ剤としてフ
ェノキシ無水酢酸を用いて行なわれる。合成は、制御さ
れた大きさの孔のシリカゲルサポートを用いて0.2マイ
クロモルのスケールで、固体相において行なわれる。
各縮合サイクルは、以下の段階を含有する: 脱トリチル化:2%のトリクロロ酢酸、ジクロロメタン
中、90分間、 洗浄:アセトニトリル、2分間、 縮合:ヌクレオシド誘導体+活性化剤、無水アセトニ
トリル中、3分間、 不完全な鎖の延長を止めるための、反応していないヒ
ドロキシル官能基のマスキング:フェノキシ無水酢酸お
よび1−メチルイミダゾール、無水アセトニトリル中、
1分間、 酸化:0.45%ヨウ素、テトラヒドロフラン/水/ルチ
ジン(89.5/10/0.5)中、45秒間、および 洗浄:アセトニトリル中、90秒間。
各サイクルにおいては、45ヌクレオシド当量が使用さ
れる。
上記処理の最後に、オリゴヌクレオチドは、サポート
から外され、シアノエチル基が、エタノールおよび濃縮
アンモニア水溶液(28%アンモニア:エタノール、3/1
容積)の混合物を用いて2時間常温で処理することによ
り加水分解される。
このオリゴヌクレオチドを次いで、55℃で1時間加熱
し、塩基の環外NH2基の保護基を除去して、次いで、こ
の溶液を減圧濃縮し、残渣を常温で、300マイクロリッ
トルの精製状態(TEA、3HF)の脱保護剤N(C2H53,3H
Fで16時間処理した。
液相を次いで蒸発させて乾燥し、塩をプロダクトの混
合物から除去し、次いで、15%ポリアクリルアミドゲル
(1.5mm厚さ)において電気泳動することにより得られ
た、合成リボ核酸を精製する。
3′位または5′位のOH端部をリン32により標識化し
た後、得られたリボ核酸が実際、図1に示すRNAと一致
するかを、酵素分解方法を用いて配列決定を調べること
により、チェックする。
すべての場合において、転移リボ核酸の構造は、図1
の配列にしたがうものである。
このようにして得られた合成リボ核酸の構造は、次い
で、少量の前記RNAにおける、その3′位末端のハイブ
リッド形成を、16塩基の長さの相補オリゴデオキシヌク
レオチドを用いて行ない、これをインバーストランスク
リプターゼでコピーする。PCR増幅の後、2つのDNA鎖は
配列され、完全に所望の配列であることが確かめられ
た。
実施例2 この実施例においては、評価は、t−ブチルジメチル
シリル基により保護された1つのリボヌクレオチドrUを
含有する、DNA鎖を有するオリゴヌクレオチドである、
モデルとしてのdT21rUdT20において、本発明による脱保
護レベルでおこなう。
このオリゴヌクレオチドdT21rUdT20を合成するため
に、原料となるヌクレオシドが、図2に示す化合物、
[ここで、BPはチミンを表し、 がHで置換される]および、図2に示す化合物[ここ
で、BPがウラシルである] からなること以外は、実施例1と同様の方法が用いら
れた。
合成後、脱保護が、種々の時間で行なわれ、各脱保護
の処理後、脱保護レベルは、t−ブチルジメチルシリル
基をまだ有している同族体から完全に脱保護されたフラ
グメントを分離することの可能な、逆相C18カラムにお
いてプロダクトを分離することにより決定される。
得られた結果は、図3の曲線(1)に表される。これ
から、4時間で100%脱保護されていることがわかる。
実施例3 オリゴヌクレオチドdT21rUdT20を合成するために、実
施例2と同様の方法がもちいられるが、脱保護は、本発
明による薬剤(TEA,3HF)とアセトニトリルの1/1容量比
の混合物を用いて行なわれる。
得られた結果は、図3の曲線(2)に表される。図3
から、本発明による脱保護剤のアセトニトリルによる希
釈により、完全な脱保護は8時間後に得られることがわ
かる。
比較例1 この例においては、オリゴヌクレオチドdT21rUdT20
合成するために、実施例2と同様の方法がもちいられる
が、脱保護は、従来の脱保護剤、すなわちテトラブチル
アンモニウムトリハイドレートフロリド(TBAF,3H2O)
をジメチルスルホキシドにおいて1モル/Lの量で用いる
ことにより行なう。
得られた結果は、図3の曲線(3)に表される。図3
から、従来の脱保護剤を用いると、完全な脱保護には11
時間かかることがわかる。
比較例2 この例においては、オリゴヌクレオチドdT21−rU−dT
20を合成するために、実施例2と同様の方法がもちいら
れるが、脱保護は、従来の脱保護剤、TBAF,3H2Oのジメ
チルホルムアミドの1モル/L溶液を用いることにより行
なう。
得られた結果は、図3の曲線(4)に表される。この
場合、完全な脱保護には24時間かかることがわかる。
比較例3 この例においては、オリゴヌクレオチドdT21−rU−dT
20を合成するために、実施例2と同様の方法がもちいら
れるが、脱保護は、テトラヒドロフラン(THF)中、TBA
F,3H2Oの1モル/L溶液を用いることにより行なう。
得られた結果は、図3の曲線(5)に表される。図3
から、THF中において、現在使用されているテトラブチ
ルアンモニウムフルオリドを用いると、完全な脱保護が
不可能であることがわかる。
実施例4 この実施例は、18塩基の長さを有し、以下の配列: 5′UTUACUAUCUAUCUCCCAA3′ を有するオリゴヌクレオチドを合成するために、実施
例1と同様の方法を用いる。
アンモニア性媒体において塩基の環外NH2基の保護基
を除去した後、約40マイクログラムのシリル化されたオ
リゴヌクレオチド(すなわち260nm(20D)において2吸
収単位)をエッペンドルフマイクロチューブにおいて、
60マイクロリットルの脱保護剤N(C2H53,3HF(TEA,3
HF)で20時間常温で処理する。ただし、反応混合物を、
反応進行を評価するために、TEA,3HFと反応させる前の
ものと、4時間反応させるものと、20時間反応させるも
のとの、いくつかのサンプルに分ける。サンプル分けし
た後、各サンプルはトリエチルアンモニウムアセテー
ト、TEAA(pH7.0、25mM)の4容積で中性化し、次いで
モノQカラム(LKB)を用いてKH2PO4緩衝液(pH6.0)に
おいて40分で0から1%KClの勾配で溶出する高速液体
のカラムクロマトグラフィーにより分析を行なう。20時
間の反応後のサンプルの場合は、中性化の後、前記サン
プルと同様にして分析し、他の部分は、セファデックス
G25カラム(ファルマシアNAP10)においてTEAAにより中
性化後、塩を除去し、次いで高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)で同様に分析する。塩の除去により、TEA,3H
F混合物による副生ピークを除去することが可能とな
る。
得られた結果を、図4から7に示す。図4は、時間0
におけるクロマトグラムであり、すなわち、TEA,3HFで
反応する前のものである。図5は、4時間反応した後の
クロマトグラムである。図6は、20時間反応した後のク
ロマトグラムである。図7は、20時間反応後のサンプル
されたプロダクトから塩除去した場合のクロマトグラム
である。全ての場合において、プロダクトは1マイクロ
リットル、注入するものであるが、図7の場合は、プロ
ダクトが2.5マイクロリットル、注入されたものであ
る。
これらのクロマトグラムから、脱保護されたオリゴヌ
クレオチドは、4時間の反応後(図5、6、および7の
クロマトグラム)、27分の保持時間tRで現われることが
わかる。20時間までの明白な脱保護は少しずつ行なわ
れ、ほとんど補助劣化(図6参照)はおこらない。
塩除去(図7)の後、塩−除去されたプロダクトは、
粗オリゴリボヌクレオチドの純度を有する。不完全な配
列は明らかにクロマトグラムで見つけることができる。
このようにして、脱保護して塩除去されたオリゴヌク
レオチドは、非常に純度が高く、高い収率で得られるも
のである。
実施例5 この実施例においては、TEA−3HFの存在下における天
然転移RNAの安定性を研究することにより、脱保護用に
使用されたTEA−3HFが、得られたオリゴヌクレオチドを
分解しないことをチェックする。
最後に、4−チオウリジン、5−メチルウリジン、ジ
ヒドロウリジン、プソイドウリジン、7−メチルグアノ
シンおよび2′0−メチルシチジンなどの多くの変性塩
基を含有する、ホルミル−メチオニン(ボーリンガー)
の大腸菌特異性転移RNAを使用する。
このRNAtの安定性をテストするために、40マイクログ
ラムのRNAt(20D)が、60マイクロリットルのTEA−3HF
に導入され、2時間激しく撹拌される。プロダクトは次
いで、常温で20時間、この媒体中におかれ、次いで中性
化が、TEAA、25mM、pH7.0の4容積により行なわれ、つ
いでプロダクトはファルマシアNAP−10カラムにおいて
塩除去にふされる。このプロダクトの1.8OD(すなわち9
0%)が回収され、次いでイオン交換高速液体クロマト
グラフィーにより、実施例4にあるように、分析され
る。図8は、カラムに0.025OD注入することにより得ら
れるクロマトグラムである。
図9は、比較の目的で、同一のカラムに0.01OD注入す
る場合の、同様の天然で処理していないRNAtを用いて得
られたクロマトグラムである。
これら2つのクロマトグラムを比較すると、保持時間
は、厳密にいって同一であり、不完全な配列のプロダク
トは、図8のクロマトグラムには見受けられないことが
判明した。
したがって、脱保護剤、TEA−3HFを常温で20時間使用
しても、変性塩基を含み、こわれやすいとされている天
然RNAtは分解しないものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガスパルット,ディディエ フランス国 38400 サン−マルタン デレ リュ ドゥ ベルドン 12 (72)発明者 リヴァシェ,チェリー フランス国 38000 グレノーブル リ ュ フェリックス エスクランゴン 22 (72)発明者 モルコ,ディディエ フランス国 38210 チュリン−フュー レ アヴェニュ ドゥ ラ ガール 11 レ ノワイエ ア1−1 (72)発明者 テウル,ロベール フランス国 38000 グレノーブル リ ュ チェ 52 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 21/02 WPI(DIALOG) CA(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リボ核酸の合成方法であり、 a)式: [ここで、R1は、以下の式で表される基から選択された
    ピリミジン塩基またはプリン塩基から誘導された基であ
    る、] [ここで、R5は、HまたはCH3であり、R6、R7、およびR
    8は、水素原子または環外NH2基を保護するアシル基であ
    り、 R2は、ヌクレオチド合成に適当な酸媒体において不安定
    な基であり、 R3は、固体支持体であり、 R4は、トリアルキルシリル基である、] で表される第1ヌクレオシドを、2′位の全水酸基はR4
    により保護されている合成リボ核酸を形成するために、
    式(I)で表される、1以上の同一または異なったヌク
    レオシド、[ここで、R1、R2、およびR4は、上記と同様
    の意味を有し、R3はヌクレオチド合成に適当なリン基で
    ある、] と連続縮合し、 b)上記合成されたリボ核酸を、式: [ここで、R9は、直鎖状または分岐したC1からC10アル
    キル基、R10およびR11は、同じでも異なっていてもよい
    直鎖状または分岐したC1からC10アルキル基であり、R9
    と同じでも異なっていてもよく、nは1から3の数であ
    り、整数であっても整数でなくてもよい、] で表される脱保護剤で処理することにより、2′位の全
    ての水酸基を脱保護することからなることを特徴とす
    る、リボ核酸の合成方法。
  2. 【請求項2】脱保護剤が、式: N(C2H53,3HF で表されるものからなることを特徴とする、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】脱保護剤による処理が、常温で140分間行
    なわれることを特徴とする、請求項1または2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】R4が、t−ブチルジメチルシリル基であ
    る、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】R3が、式: [ここで、R15およびR16が、同じでも異なっていてもよ
    いC1からC4アルキル基である、] である、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】R15が、メチル基であり、R16が、エチル基
    である、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】R15およびR16が、イソプロピル基である、
    請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】R2が、ジメトキシトリチル基である、請求
    項1ないし7のいずれか一項に記載の方法。
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