JP2831543B2 - 芳香族ポリエステルの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリエステルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶性芳香族ポリエス
テルの製造方法に関する。更に詳しくは、耐熱性、機械
特性、耐溶剤性、透明性及び色調の優れた非晶性芳香族
ポリエステルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステルは、その構成成分の
組合せあるいは組成により非晶性ポリマー、結晶性ポリ
マーまたは液晶性ポリマーと種々の特性のものが得られ
る。これらのうち、非晶性ポリマーは、寸法安定性、透
明性、機械特性、耐熱性に優れており、いわゆる非晶性
エンプラとして種々検討されている。特に酸成分として
テレフタル酸とイソフタル酸を用いジオール成分とし
て、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン
(以下、ビスフェノールAという。)を用いたポリマー
は比較的バランスのとれた物性を有しておりこれを生か
して開発が進められているが、このポリマーは通常の非
晶性ポリマーと同様、耐溶剤性が不十分であり、各種有
機溶剤に溶解乃至膨潤しやすく、その用途が制限されて
いる。
【0003】この耐溶剤性を改良する目的でジオール成
分としてハイドロキノンを一部使用したものが提案され
ている(特開昭52―78999号公報)。ハイドロキ
ノン成分の導入されたポリマーは、ジオール成分として
ビスフェノールAだけを用いたものに比べ確かに耐溶剤
性、耐ストレスクラック性は改良される。しかしなが
ら、その製造方法としてはハイドロキノン成分が、極め
て酸化を受けやすいことあるいはポリマーの溶解性が不
十分であること等のために、ビスフェノールA単独系の
製造方法として用いられている溶液重合法乃至界面重合
法を採用することはできない。
【0004】そこで上述の特開昭52―78999号公
報及び特公昭63―49610号公報、特公昭63―4
9611号公報によればハイドロキノン成分の導入され
たポリマーの製造方法として溶融重合法による製造が試
みられている。しかしこの方法は、その実施例に記載さ
れている如く、溶融重合過程においてポリマーを固化乃
至結晶化せしめた後、引き続きこれを固相重合せしめる
ことによって目的とする芳香族ポリエステルを製造して
いる。これは300℃以下程度の比較的低い溶融重合温
度ではポリマーの溶融粘度が高いため、十分な靭性を発
現しうる高重合度ポリマーを得ることが困難であるこ
と、更にハイドロキノン成分により得られるポリマーが
結晶化し得る特性となるためと考えられる。しかしなが
ら、この固相重合を併用する方法は、製造プロセスが複
雑となり、かつ生産性が悪く、コスト高であるという問
題がある。
【0005】更に溶融重縮合によりポリマーを得る方法
としては特開昭60―53527号公報に開示されてい
るように、(イ)芳香族ジカルボン酸及びジフェノール
脂肪酸ジエステルを原料として加熱重縮合する方法、特
開平2―1732号公報、特開平3―24124号公報
に開示されているように、(ロ)芳香族ジカルボン酸、
ジフェノール及び脂肪族酸無水物を原料として加熱重縮
合する方法、特開昭58―47019号公報に開示され
ているように、(ハ)芳香族ジカルボン酸ジエステル及
びジフェノールを原料として加熱重縮合する方法、
(ニ)芳香族ジカルボン酸、ジフェノール及びジアリー
ルカーボネートを原料として加熱重縮合する方法、を挙
げることができる。(イ)、(ロ)の方法は比較的原料
コストが安くポリマーを製造することができるが、重合
反応中に脂肪酸あるいは脂肪酸無水物が留出してくるた
め設備的な対応が必要であったり、生成したポリマーの
カルボン酸末端が多くなり易いといった欠点がある。
(ハ)、(ニ)の方法は(イ)、(ロ)の方法に比べて
原料コストは多少不利であるが、カルボン酸末端の少な
い良好なポリマーを得やすい傾向がある。
【0006】しかし、上記のいずれの方法においても重
合反応は300℃ないしそれを超える温度で行われるた
め、ポリマーが黄色ないし茶色を帯びることがこれまで
問題であった。
【0007】こうした問題を改善する方法として、例え
ば特公平3―128926号公報では、ボラン―第3級
アミン錯塩化合物および/または第4級アンモニウムボ
ロハイドライド化合物を触媒として、芳香族ジカルボン
酸と芳香族ジオール、ジアリールカーボネートを反応さ
せる芳香族ポリエステルの製造方法が報告されている。
また、特開平4―236224号公報では、特定の錫化
合物を触媒として用いた芳香族ポリエステルの製造法が
報告されている。しかし、一般に芳香族ジカルボン酸は
溶解性が低く、ジカルボン酸成分の溶解が律速になるた
め、反応は高温で行わなければならず、しかも、長時間
を必要とするため色相の改善には限界があった。また溶
融重合法では、重合反応中に昇華物が生じ、それらの除
去のために、コストが高くなるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、耐熱性、耐溶剤性、耐ストレスクラック性、透明
性、色調に優れた非晶性芳香族ポリエステルを固相重合
を併用することな、また、さらにジカルボン酸やジオー
ルをあらかじめエステル化することなく、直接ジカルボ
ン酸とジオールから溶融重合法により、工業的に安価に
製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)主とし
てイソフタル酸からなるジカルボン酸、(B)ハイドロ
キノン、
【0010】
【化3】
【0011】[ただし、R1 〜R4 はそれぞれ独立に水
素原子あるいは炭素数1〜6のアルキル基、R5 は炭素
数1〜10の炭化水素基を表す。]で表される化合物及
び(D)ジアリールカーボネートを、成分(B)と成分
(C)のモル比(B/C)が50/50〜80/20、
成分(B)と成分(C)の合計量が成分(A)に対して
95〜120モル%、成分(D)が成分(A)に対し1
80〜220モル%の範囲とし、これらを下記式(II)
で示される化合物
【0012】
【化4】
【0013】[R12、R13は各々独立に水素原子、炭素
数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキ
ル基または炭素数6〜12のアリール基もしくはアラル
キル基から選ばれる。また、R12とR13の間に結合があ
ってもかまわない。R14は水素原子あるいは炭素数1〜
6のアルキル基を示す。nは1〜4の整数を示す。]の
存在下で反応せしめることを特徴とする、0.3以上の
固有粘度(フェノール/1,1,2,2―テトラクロロ
エタン混合溶媒(重量比60/40)中、35℃)を有
する非晶性芳香族ポリエステルの製造方法である。
【0014】本発明は主としてイソフタル酸からなるジ
カルボン酸を成分(A)とする。成分(A)の他の構成
成分としては、テレフタル酸、2,6―ナフタレンジカ
ルボン酸、2,7―ナフタレンジカルボン酸といった芳
香族ジカルボン酸を例示することができる。成分(A)
のうちイソフタル酸は70〜100モル%であることが
好ましい。
【0015】さらに本発明では成分(B)ハイドロキノ
ン及び成分
【0016】
【化5】
【0017】[ただし、R1 〜R4 はそれぞれ独立に水
素原子あるいは炭素数1〜6のアルキル基、R5 は炭素
数1〜10の炭化水素残基を表す。]で表される化合物
を用いる。式(I)中R1 〜R4 は水素原子あるいは炭
素数1〜6のアルキル基を表すが、具体的には水素原
子、メチル基、エチル基、t―ブチル基等を挙げること
ができる。これらの内、水素原子またはメチル基が好ま
しい。
【0018】R5 は炭素数1〜10の炭化水素基である
が、より具体的には炭素数1〜10のアルキレン基、も
しくはシクロアルキレン基を挙げることができる。更に
詳しくは、
【0019】
【化6】
【0020】等の構造を有するものを例示できる。成分
(C)の例としては、2,2―ビス(4―ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(ビスフェノールA)、1,1―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェ
ノールZ)、2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3,5―
ジメチルフェニル)プロパン、1,1―ビス(4―ヒド
ロキシフェニル)エタン、2,2―ビス(4―ヒドロキ
シフェニル)ブタン等を例示することができる。これら
のうちビスフェノールA、ビスフェノールZが好まし
く、ビスフェノールAが特に好ましい。
【0021】成分(B)と成分(C)の使用割合はモル
比(B/C)で50/50〜80/20とする。成分
(B)のモル分率が50%より小さいと本発明の目的と
する耐溶剤性、耐ストレスラック性が今だ不十分とな
り、また80モル%より大きいと得られるポリマーが結
晶性となる傾向となり、透明性が不十分となる。成分
(B)と成分(C)のモル比(B/C)は好ましくは5
5/45〜75/25、特に好ましくは60/40〜7
0/30である。
【0022】本発明の芳香族ポリエステルの製造方法に
おいては、成分(A)に対し、成分(B)と成分(C)
の合計量が95〜120モル%の範囲とする。成分
(B)と成分(C)の合計量は97〜115モル%の範
囲が好ましく、99〜110モル%の範囲とすることが
特に好ましい。
【0023】成分(D)ジアリールカーボネートとして
は、例えばジフェニルカーボネート、ジ―p―トリルカ
ーボネート、ジナフチルカーボネート、ジ―p―クロロ
フェニルカーボネート、フェニル―p―トリルカーボネ
ート等が挙げられるが、これらのうちジフェニルカーボ
ネートが特に好ましい。ジアリールカーボネートは置換
されていてもよく、単独で使用してもよく、2種以上を
併用してもよい。
【0024】成分(D)の使用割合は、成分(A)に対
して180〜220モル%であり、さらに好ましくは1
90〜210モル%である。180モル%より少いと重
合が遅くなり好ましくなく、220モル%より多いとポ
リマーの着色が激しくなり好ましくない。
【0025】本発明方法では、上記化合物(A)、
(B)、(C)および(D)を、下記式(II)で示され
る化合物
【0026】
【化7】
【0027】[R12、R13は各々独立に水素原子、炭素
数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキ
ル基または炭素数6〜12のアリール基もしくはアラル
キル基から選ばれる。また、R12とR13の間に結合があ
ってもかまわない。R14は水素原子あるいは炭素数1〜
6のアルキル基を示す。nは1〜4の整数を示す。]の
存在下で加熱溶融反応せしめることを特徴とする。
【0028】この反応においては、初めに主としてジア
リールカーボネートがジカルボン酸成分およびジオール
成分と反応してフェノール類を生じる。一般に、芳香族
ジカルボン酸は溶解性が低いため、この初期の反応が開
始されるには高温を要し、また初期反応が終結するには
長時間を必要とする。しかし、上記化合物(II)を用い
ると、この初期のフェノール類の発生が非常に低温で、
しかも短時間で開示される。そのため、反応に要する時
間が短くなり得られるポリマーの色相が著しく改善され
る。また、上記化合物(II)を用いると、反応中に生じ
る昇華物が著しく減少する。
【0029】上記化合物(II)の使用量は特に制限はな
いが、上記成分(A)に対して、0.01〜1モル%程
度の量とすることが好ましい。
【0030】上記式(II)で示される化合物としては、
例えば、4―アミノピリジン、4―ジメチルアミノピリ
ジン、4―ジエチルアミノピリジン、4―ピロリジノピ
リジン、4―ピペリジノピリジン、4―ピロリノピリジ
ン、2―メチル―4―ジメチルアミノピリジン等が挙げ
られるが、これらのうち4―ジメチルアミノピリジン、
4―ピロリジノピリジンが特に好ましい。
【0031】また本発明では上記化合物(II)以外の従
来公知のエステル交換触媒を組み合わせて用いることが
好ましい。これらエステル交換触媒としては、例えば、
錫、アンチモン、ストロンチウム、亜鉛、コバルト、ニ
ッケル、チタン、ゲルマニウム、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属等の担体、酸化物、水酸化物、ハロゲン化
物、無機および有機酸塩類、錯塩等が挙げられる。
【0032】加熱重縮合する際の重合温度は280〜4
00℃とすることが必要である。ここで重合温度とは重
合後期あるいはその終了時における温度を意味する。重
合温度が280℃よりも低いとポリマーの溶融温度が高
くなるため高重合度のポリマーを得ることはできず、ま
た400℃よりも高いとポリマー劣化等が生じ易くな
り、好ましくない。
【0033】本発明の製造方法では重合反応温度の初期
は比較的低温とし、これを徐々に昇温して最終的に上記
重合反応温度とすることが好ましい。この際の重合反応
の反応温度は、好ましくは180〜320℃である。こ
の重合反応は常圧下、または減圧下で実施されるが、初
期重合反応時は常圧下とし、徐々に減圧とすることが好
ましい。また常圧時には、窒素、アルゴン等の不活性ガ
ス雰囲気下とすることが好ましい。重縮合反応時間は特
に制限はないがだいたい1〜10時間程度である。
【0034】上述の製造方法により得られる本発明のポ
リエステルは、フェノール/1,1,2,2―テトラク
ロロエタン混合溶媒(重量比60/40)中、35℃に
て測定した固有粘度が0.3以上となることが必要であ
る。固有粘度が0.3より低いと得られるポリマーの耐
熱性、靭性が不十分であり、好ましくない。
【0035】上述の製造法により得られる本発明の芳香
族ポリエステルは、非晶性ポリマーであり、これを例え
ば射出成型等の溶融成形法により透明な成形品を得るこ
とができる。また本発明のポリマーが非晶性であること
は、例えばDSCによりその融点が検出されないことな
どから確認することができる。
【0036】本発明の芳香族ポリエステルはその製造
時、必要に応じて安定剤、着色剤、顔料、滑剤等の各種
添加剤を添加しても差し支えない。
【0037】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、耐熱性、靭
性、耐溶剤性の良好な色調が非常によい非晶性全芳香族
ポリエステルを、あらかじめジカルボン酸成分やジオー
ル成分をエステル化することなく、直接ジカルボン酸と
ジオールから、安価な熔融重合プロセスにより、短時間
でかつ昇華物が殆ど生じることなく得ることができる。
【0038】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を詳述するが、実
施例中「部」は「重量部」を意味する。固有粘度は、フ
ェノール/1,1,2,2―テトラクロロエタン混合溶
媒(重量比60/40)中、温度35℃にて測定した。
ポリマーの熱と区政はDSCを用い、10℃/分の昇温
速度にて測定した。
【0039】[実施例1]16.6部のイソフタル酸、
8.47部のハイドロキノン、7.52部のビスフェノ
ールA、42.8部のジフェニルカーボネート、0.0
12部の4―ジメチルアミノピリジン、三酸化アンチモ
ン0.008部を攪拌装置を備えた真空留出系を有する
反応器に入れ、容器内を窒素置換した後、常圧下、30
分かけて200℃まで昇温した。この時点でイソフタル
酸は溶解していなかった。40分後220℃まで昇温
し、60分反応した後、240℃まで昇温した。20分
後、反応器内のイソフタル酸は全て溶解した。その後、
徐々に昇温しながら減圧し、90分かけて320℃まで
昇温した。その時点で反応器内は0.3mmHg以下の
高真空下であり、さらに30分反応させて、ポリマーを
得た。生成した昇華物は0.4部であった。得られたポ
リマーの固有粘度は0.62で、ガラス転移点は176
℃であり、色は薄い黄色であった。
【0040】[実施例2]16.6部のイソフタル酸、
7.26部のハイドロキノン、10.03部のビスフェ
ノールA、42.8部のジフェニルカーボネート、0.
012部の4―ジメチルアミノピリジンを攪拌装置を備
えた真空留出系を有する反応器に入れ、容器内を窒素置
換した後、常圧下、30分かけて200℃まで昇温し
た。この時点でイソフタル酸は溶解していなかった。4
0分後220℃まで昇温し、60分反応した後、240
℃まで昇温した。20分後、反応器内のイソフタル酸は
全て溶解した。その後、徐々に昇温しながら減圧し、9
0分かけて320℃まで昇温した。その時点で反応器内
は0.3mmHg以下の高真空下であり、さらに30分
反応させて、ポリマーを得た。生成した昇華物は0.6
部であった。得られたポリマーの固有粘度は0.53
で、ガラス転移点は175℃であり、色は薄い黄色であ
った。
【0041】[比較例1]実施例1で4―ジメチルアミ
ノピリジンの代わりに、三酸化アンチモンをさらに0.
004部を用いた以外は同様の仕込みで反応を行った
が、240℃で20分反応した時点で依然、イソフタル
酸は溶解していなかった。そこで徐々に昇温したとこ
ろ、300℃で15分後にイソフタル酸は溶解した。そ
の後、徐々に昇温しながら減圧し、90分かけて320
℃まで昇温した。その時点で反応器内は0.3mmHg
以下の高真空下であり、さらに30分反応させて、ポリ
マーを得た。生成した昇華物は2.0部であった。得ら
れたポリマーの固有粘度は0.64で、ガラス転移点は
176℃であり、色は黄色であった。
【0042】[比較例2]実施例1で4―ジメチルアミ
ノピリジンの代わりに、炭酸ナトリウム0.005部を
用いた以外は同様の仕込みで反応を行ったが、240℃
で20分反応した時点で依然、イソフタル酸は溶解して
いなかった。そこで徐々に昇温したところ、280℃で
10分後にイソフタル酸は溶解した。その後、徐々に昇
温しながら減圧し、90分かけて320℃まで昇温し
た。その時点で反応器内は0.3mmHg以下の高真空
下であり、さらに30分反応させて、ポリマーを得た。
生成した昇華物は1.5部であった。得られたポリマー
の固有粘度は0.66で、ガラス転移点は176℃であ
り、色は茶色であった。
【0043】[比較例3]実施例2で、4―ジメチルア
ミノピリジンの代わりに、2―ジメチルアミノピリジン
0.012部を用いた以外は同様の反応を行ったが、2
40℃まで昇温してもイソフタル酸は溶解しなかった。
そこで260℃まで昇温してさらに60分反応を続けた
がイソフタル酸は溶解しなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−236224(JP,A) 特開 昭57−29427(JP,A) 特公 昭38−26299(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 63/00 - 63/91 C08G 64/00 - 64/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)主としてイソフタル酸からなるジ
    カルボン酸、(B)ハイドロキノン、 【化1】 [ただし、R1 〜R4 はそれぞれ独立に水素原子あるい
    は炭素数1〜6のアルキル基、R5 は炭素数1〜10の
    炭化水素基を表す。]で表される化合物及び(D)ジア
    リールカーボネートを、成分(B)と成分(C)のモル
    比(B/C)が50/50〜80/20、成分(B)と
    成分(C)の合計量が成分(A)に対して95〜120
    モル%、成分(D)が成分(A)に対し180〜220
    モル%の範囲とし、これらを下記式(II)で示される化
    合物 【化2】 [R12、R13は各々独立に水素原子、炭素数1〜6のア
    ルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基または炭
    素数6〜12のアリール基もしくはアラルキル基を示
    す。また、R12とR13の間に結合があってもかまわな
    い。R14は水素原子あるいは炭素数1〜6のアルキル基
    を示す。nは1〜4の整数を示す。]の存在下で反応せ
    しめることを特徴とする、0.3以上の固有粘度(フェ
    ノール/1,1,2,2―テトラクロロエタン混合溶媒
    (重量比60/40)中、35℃)を有する非晶性芳香
    族ポリエステルの製造方法。
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