JP2826206B2 - プリント配線板 - Google Patents

プリント配線板

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JP2826206B2
JP2826206B2 JP14899991A JP14899991A JP2826206B2 JP 2826206 B2 JP2826206 B2 JP 2826206B2 JP 14899991 A JP14899991 A JP 14899991A JP 14899991 A JP14899991 A JP 14899991A JP 2826206 B2 JP2826206 B2 JP 2826206B2
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adhesive
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雅人 川出
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Ibiden Co Ltd
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  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁基板上に金属によっ
て導体回路が形成されるプリント配線板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種のプリント配線板を形成する方法
の一つとして、従来よりアディティブ法が提案されてい
る。この形成方法によると、ガラスエポキシ等の絶縁基
板に無電解メッキ用の接着剤を塗布することにより接着
剤層を形成し、その接着剤層の表面を粗化した後にその
上にメッキレジストを形成し、更に無電解メッキによっ
て導体回路となる金属を付着させている。
【0003】この方法によると導体回路は基本的に無電
解メッキによって形成されるため、少ない製造工程によ
って容易かつ確実に微細パターンを形成できるという利
点がある。また、粗化された接着剤層に対して導体回路
を付着することにより、両者間に優れた接合性が確保さ
れているため、導体回路が接着層から剥離しにくいとい
う特徴も有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のよう
に導体回路と接着剤層との間の接合性が改善されたとし
ても、粗面を有しない絶縁基板上に前記接着剤層を形成
するような場合には、接着剤層と絶縁基板との間に充分
な接合性が確保されず、その結果両者の界面にて剥離が
生じてしまう虞れがある。このような事情から、導体回
路の剥離強度をより向上させるためには、導体回路と接
着剤層との間の接合性のみならず、絶縁基板と接着剤層
との間の接合性も同時に向上させることが望まれてい
る。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みて成されたもの
であり、その目的は、絶縁基板とその絶縁基板上に塗布
形成される接着剤層との間の接合性をより向上させるこ
とにより、剥離が生じにくい導体回路を備えたプリント
配線板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の課題を解
決するために、本発明は絶縁基板上に塗布された接着剤
層上に無電解メッキによって導体回路を形成したプリン
ト配線板において、前記絶縁基板の表面が粗化されてい
ることを特徴とする。このように絶縁基板表面が粗面化
されている本発明の構成によれば、粗面を有しない絶縁
基板と比較した場合、接着剤層と絶縁基板との間に大き
な接触面積を確保することができる。そのため、接着剤
が基板表面に塗布された場合に、両者間に充分な接合力
を付与することが可能になる。従って、従来のプリント
配線板のように絶縁基板と接着剤層との界面に剥離が生
じることがない。
【0007】以下に、上述したようなプリント配線板を
製造する方法について詳しく説明する。前記絶縁基板に
は、例えば、紫外線遮蔽材入りのガラスエポキシ樹脂基
板を用いることが好適である。このような樹脂材料を使
用することによって、メッキレジスト形成時に紫外線で
露光した場合、基板を透過した紫外線により基板裏側に
もレジスト層が形成されてしまうといった、いわゆるメ
ッキレジストの裏かぶり現象の防止が図られている。
【0008】尚、前記の紫外線遮蔽材入りのガラスエポ
キシ樹脂基板以外のものとして、例えば、ガラスポリイ
ミド樹脂基板も勿論適用が可能であるほか、窒化アルミ
ニウム、アルミナ等のセラミックス製の基板、及びアル
ミニウム、鉄等の金属製の基板を用いてもよい。さら
に、実施例3に示すように、絶縁基板上には内層回路が
形成されていてもよい。この絶縁基板の表面を粗化する
方法としては、例えば、砥粒を噴射することにより研磨
を行うサンドブラストや、表面に砥粒が保持された回転
バフによって研磨を行うバフ研磨等が好適である。これ
ら以外の従来の研磨方法であっても、絶縁基板上に所望
の粗面を形成することが可能であれば、充分適用するこ
とが可能である。
【0009】このような研磨方法を用いて前記絶縁基板
の粗化を行ったとき、その表面粗度(Rmax)はJI
S−B−0601(触針式表面粗さ測定器による表面粗
度測定試験)に従って測定される。この場合、前記表面
粗度は0.5μm〜10μmの範囲内になることが望ま
しく、より好ましくは1.0μm〜5.0μmの範囲内
である。
【0010】この表面粗度の値が0.5μm未満である
と絶縁基板と接着剤層との間に大きな接触面積を確保す
ることができず、よって、両者間に充分な接合力を付与
することができない。また、この表面粗度の値が10μ
mを越えると絶縁基板上の凹凸が大きくなるため、接着
剤層を形成したとしても層表面の平滑性に悪影響を及ぼ
す虞れがある。このように平滑でない接着剤層に導体回
路を形成しても剥離が生じる原因となるばかりでなく、
電子部品を載置したときに実装不良になり易いため好ま
しくない。
【0011】次に、前記絶縁基板と金属製の導体回路と
の接着性を改善するために、絶縁基板上に塗布される接
着剤の組成について詳細に説明する。接着剤層を形成す
るための接着剤は、酸あるいは酸化剤に対して可溶性で
ありかつ予め硬化処理された耐熱性樹脂微粒子(フィラ
ー樹脂)と、硬化処理することにより酸あるいは酸化剤
に対して難溶性になる耐熱性樹脂液(マトリクス樹脂)
とからなり、前記微粒子が前記樹脂液中に分散されてい
ると共に、硬化処理によって前記樹脂液が硬化されるも
のであることが望ましい。また、前記マトリクス樹脂は
感光性樹脂であってもよい。
【0012】前記耐熱性樹脂微粒子としては、例えば、
平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝縮させて平
均粒径2μm〜10μmの大きさとした凝集粒子、平均
粒径2μm〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が2
μm以下の耐熱性樹脂粉末との粒子混合物、または平均
粒径2μm〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒
径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末もしくは無機微粉末の
何れか少なくとも1種を付着させてなる疑似粒子の中か
ら選択されることが望ましい。
【0013】特に、前記粒子混合物を耐熱性樹脂微粒子
として用いることが好適であり、この樹脂によって形成
されるアンカーによれば、より確実なアンカー効果を確
保することができる。従って、その上に形成される導体
回路等に充分な剥離強度を付与することができる。前記
接着剤の硬化は、例えば、加熱処理あるいは触媒添加等
によって行われる。接着剤層はこの処理によって、酸化
剤等に対して難溶性のマトリクス樹脂中に酸化剤等に対
して可溶性のフィラー樹脂が分散された状態になる。こ
の状態で、例えばクロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸
塩、オゾン等によって酸化処理を行うと、フィラー樹脂
部分のみが選択的に溶解され、マトリクス樹脂表面には
アンカーとしての無数の微細孔が形成される。その結
果、接着剤層の表面が粗化される。
【0014】この微細孔を有する接着剤層表面に対して
メッキレジスト若くは導体回路を形成すれば、いわゆる
アンカー効果が得られ、この効果によりメッキレジスト
及び導体回路が接着剤層から剥離しにくくなる。前記の
粗化処理の後に、JIS−B−0601に従って測定さ
れる接着剤層表面の表面粗度(Rmax)が1μm〜2
0μmの範囲内になることが望ましい。
【0015】この表面粗度の値が1μm未満であると、
導体回路と接着剤層との間に大きな接触面積を確保する
ことができず、この場合、両者間に所望の剥離強度を確
保することができない。また、この表面粗度の値が20
μmを越えると、アンカーが大きくなりすぎて充分なア
ンカー効果が得られないため、所望の接着強度を確保す
ることができない。上記理由より表面粗度(Rmax)
が2μm〜15μmの範囲内であることがより好まし
い。
【0016】前記フィラー樹脂となる耐熱性樹脂微粒子
としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
ビスマレイミド−トリアジン樹脂等の粉末を使用するこ
とが好適であり、そのような樹脂微粒子の大きさとして
は0.1μm〜10μmの範囲内であることが望まし
い。この微粒子の大きさが0.1μm未満であると、溶
解除去によって形成されるアンカーの大きさが充分でな
く、所望のアンカー効果を確保することができない。従
って、その上に形成される導体回路等に、充分な剥離強
度を付与することが難しくなる。
【0017】また、この微粒子の大きさ10μmを越え
る場合には、微粒子を溶解除去したときに形成されるア
ンカーが低密度かつ不均一になり易く、また、アンカー
が大きくなりすぎるため充分なアンカー効果が得られ
ず、導体回路に充分な剥離強度を付与することが困難と
なる。前記マトリクス樹脂となる耐熱性樹脂としては、
エポキシ樹脂、エポキシ変成ポリイミド樹脂、ポリイミ
ド樹脂及びフェノール樹脂等が使用可能である。また、
これらの樹脂に対して感光性を付与させてもよい。この
樹脂液に対して上記の樹脂微粒子を所定量配合した後
に、ブチルセルソルブ等の溶剤を加えて攪拌することに
よって、前記樹脂微粒子が均一に分散された接着剤のワ
ニスとすることができる。
【0018】前記接着剤ワニスを絶縁基材の表面上に塗
布する方法としては、ロールコータを用いて塗布するこ
とが好適であり、このロールコータを用いた方法によれ
ば前記ワニスを所定の均一性を保ち、かつ所定の厚さに
塗布することが可能である。また、このような塗布方法
以外にも、例えば、ディップコート法、スプレーコート
法、スピナーコート法、カーテンコート法及びスクリー
ン印刷法等の各種の手段を用いることができる。
【0019】これらの方法のうち何れかの方法によって
接着剤ワニスの塗布を行った場合、前記接着剤層の厚さ
が10μm〜100μmの範囲内になることが望まし
い。接着剤層の厚さが10μm未満であると、絶縁基板
の粗面の状態に影響を受け易く、平滑な接着剤層を形成
することができない。また、接着剤層の厚さが100μ
mを越える場合には、配線板を高密度化できないばかり
でなく、厚塗りするため量産性の低下、コスト増を招い
てしまう。
【0020】上述した方法によって接着剤ワニスの塗
布、硬化及び粗化処理が行われた後、前記接着剤層の粗
面にはパラジウム−スズコロイド等の触媒核が付与され
る。この処理によって接着剤の粗面が活性化され、無電
解メッキを行った際に金属を容易に析出させることがで
きる。そして、上記処理が行われた表面に対して所望の
導体回路パターンを形成するために、導体回路の非形成
部分に対応して無電解メッキ用のメッキレジストがラミ
ネートされる。
【0021】上記のメッキレジストとしては、例えば、
感光性のドライフィルム等が好適である。このようなド
ライフィルムによれば、接着剤層上に微細な導体回路を
確実かつ高精度に形成することが可能である。それ故、
高密度化、高集積化の要求に対して充分に対応すること
ができる。そして、接着剤層表面にラミネートされたメ
ッキレジストを露光した後に、現像を行うことにより、
導体回路非形成部分のみをマスクする。この状態で無電
解銅メッキ、無電解ニッケルメッキ、無電解スズメッ
キ、無電解金メッキ及び無電解銀メッキ等を行い、前記
触媒核が付与された接着剤層表面の導体回路形成部分に
金属を析出させる。この無電解メッキがなされた後に、
メッキレジストを除去することによって所望の導体回路
パターンが得られる。なお、この方法は、フルアディテ
ィブ法と呼ばれる。 また、いわゆるセミアディティブ法
を使用してもよい。即ち、接着剤表面全体に無電解メッ
キ膜を形成した後、メッキレジストを設け、電解メッキ
を行い、メッキレジストを除去してメッキレジスト下の
無電解メッキ膜をエッチングするものである。 いずれの
方法も、無電解メッキによって導体回路を形成する方法
である。
【0022】以上のような方法によれば、基板両面の導
体回路がスルーホールによって連結されたプリント配線
板等が製造可能であるばかりでなく、スルーホール若く
はバイアホールによってより高集積化・高密度化された
ビルドアップ多層配線板、多層プリント配線板等も製造
できる。また、上記の方法によって得られるプリント配
線板では、その表面が粗化されているため、接着剤層と
の接合性が確保され、接着剤の剥離が生じることはな
い。
【0023】
【実施例及び比較例】以下、本発明を具体化した実施例
1、実施例2及び実施例3と、これらの実施例に対する
比較例1及び比較例2とについて図面に基づき詳細に説
明する。 〔実施例1〕実施例1はアディティブ法によって単層の
プリント配線板を製造するものである。以下に製造工程
(1)〜(5)について、図1(a)〜(f)に基づき
説明する。
【0024】工程(1):実施例1では絶縁基板1とし
てFR−4グレードの絶縁基板LE−67N,Wタイプ
(日立化成工業製)を使用した。この基板1に対して石
川表記製、高精度ジェットスクラブ研磨機IJS−60
0を用いて基板1の表面研磨を行い、表面粗度が7μm
の粗面2を得た。面粗度の測定は接針式の面粗度計(東
京精密サーフコム470A)を用い、JIS−B−06
01に従い測定した(図1(a) 参照)。このとき、研磨
剤の吐出圧を1.8kg/cm2に設定し、ラインスピード
(基板搬送速度)を2m/minに設定した。
【0025】工程(2):フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂(油化シェル製、商品名、E−154)60重
量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル
製、商品名、E−1001)40重量部、イミダゾール
硬化剤(四国化成製、商品名、2P4MHZ)4重量
部、エポキシ樹脂微粉末(東レ製)粒径5.5μmのも
の10重量部、及び粒径0.5μmのもの25重量部を
配合し、三本ロールにて混練すると共にブチルセロソル
ブアセテートを適量添加して接着剤のワニスを作成し
た。
【0026】工程(3):前記絶縁基板1上に上記接着
剤のワニスをロールコータを用いて塗布した後に、10
0℃で1時間及び150℃で5時間乾燥硬化して、厚さ
50μmの接着剤層3を形成した(図1(b) 参照)。 工程(4):次に、クロム酸に10分間浸漬することに
よりエポキシ樹脂微粉末を溶解除去して、接着剤層3の
表面を粗面4とした(図1(c) 参照)。そして、中和後
に水洗してクロム酸を除去した。
【0027】工程(5):市販のパラジウム−スズコロ
イド触媒に浸漬して前記粗面4を活性化し、触媒核層5
を形成した。続いて、120℃、30分の熱処理後、ド
ライフィルムフォトレジストをラミネートすると共に、
露光現像を行ってメッキレジスト層6を形成した(図1
(d) 参照)。そして、表1に示す無電解銅メッキ液に1
5時間浸漬して、厚さ約35μmの導体回路7を形成し
た(図1(e) 参照)。そして、メッキレジスト層6を除
去した後、基板1を酒石酸と塩酸との混合溶液(酒石酸
5〜100g/l 、35%塩酸200〜350ml/l)に浸
漬し、被導体形成部分の触媒を除去してプリント配線板
を製造した(図1(f) 参照)。 〔実施例2〕次に、ビルドアップ法による実施例2の多
層プリント配線板の製造工程(1)〜(5)について、
図2(a)〜(f)に基づき説明する。
【0028】工程(1):実施例2では前記実施例1で
用いた絶縁基板11を使用した。この基板11に対して
石川表記製のオシュレーション研磨機IOP−600を
用いて表面研磨を行い、表面粗度が2μmの粗面12を
得た。このとき、回転数を2000r.p.m.に、ラインス
ピード(基板搬送速度)を2m/min.に、オシュレーショ
ン回数を575回/min.にそれぞれ設定した。
【0029】そして、実施例1の工程(2)〜(5)に
従ってアディティブ法を基板11に適用し、絶縁基板1
1、接着剤層13、粗面12,14、触媒核層15及び
内層回路16を備える配線板10を形成した(図2(a)
参照)。 工程(2):クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油
化シェル製、商品名、エピコート180S)の50%ア
クリル化物60重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェル製、商品名、E−1001)40重量
部、ジアリルテレフタレート15重量部、2−メチル−
1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリ
ノプロパノン−1(チバ・ガイギー製、イルガキュアー
907)4重量部、イミダゾール(四国化成製、商品
名、2P4MHZ)4重量部、エポキシ樹脂微粉末(東
レ製、粒径0.5μm)50重量部を配合し、ブチルセ
ロソルブを適量添加しながらホモディスパー攪拌機で攪
拌して接着剤のワニスを作成した。
【0030】工程(3):内層回路16に対してロール
コータを用いて上記の接着剤ワニスを塗布し、100℃
で1時間乾燥硬化して、厚さ50μmの感光性接着剤層
17を形成した(図2(b) 参照)。 工程(4):次に、前記工程(3)の処理を施した配線
板10に直径100μmの黒円及び、打ち抜き切断部位
が黒く印刷されたフォトマスクフィルムを密着させ、超
高圧水銀灯により500mj/cm2 で露光した。これをク
ロロセン溶液で超音波現像処理することにより、配線板
10上に直径100μmのバイアホールとなる開口18
を形成した(図2(c) 参照)。
【0031】次いで、前記配線板10を超高圧水銀灯に
より約3000mj/cm2 で露光し、更に100℃で1時
間、その後150℃で3時間加熱処理することによりフ
ォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた開口1
8を有する層間絶縁層21を形成した。そして、クロム
酸に10分間浸漬することにより層間絶縁層21表面を
粗面19にかえ、中和後に水洗してクロム酸を除去した
(図2(d) 参照)。
【0032】工程(5):市販のパラジウム−スズコロ
イド触媒に浸漬して触媒核層22を形成して、窒素雰囲
気下、120℃、30分で熱処理を行った。そして、ド
ライフィルムフォトレジスト20をラミネートした後に
露光現像を行った(図2(e)参照)。その後、以下に示
す表1の組成の無電解銅メッキ液に15時間浸漬し、外
層回路23として約35μmの銅メッキ層を形成した後
(図2(f) 参照)、メッキレジストを除去し、バイアホ
ールを備える多層プリント配線板を製造した。
【0033】
【表1】
【0034】〔実施例3〕実施例3は前記実施例1及び
実施例2と異なる研磨方法が採用されるビルドアップ式
の多層プリント配線板であり、その製造方法について図
3(a)〜(d)に基づき説明する。 工程:実施例3では、基板31上に銅層32が形成され
たFR−4グレードの銅張積層板MCL−E−67(日
立化成工業製)を使用した(図3(a) 参照)。そして、
前記銅層32に対し常法によってエッチング処理を施
し、内層回路33を形成した(図3(b) 参照)。
【0035】その後、高精度ジェットスクラブ研磨機を
用いて前記実施例1の工程(1)と同様の方法にて表面
研磨を行い、前記基板31表面を表面粗度が5μmの粗
面34に変えた(図3(c) 参照)。そして、内層回路3
3の表面を粗面35に変えるために、内層回路33表面
を酸化した後に再びその表面を還元する、いわゆる黒化
還元処理を行った(図3(d) 参照)。内層回路33の表
面粗度は3μm(1μm〜5μmが好適範囲)であっ
た。
【0036】この後、実施例2の工程(2)〜工程
(5)に従い、ビルドアップ法によってバイアホールを
備えた多層プリント配線板を製造した。前記実施例1〜
実施例3に対する比較例として、基板表面に粗化処理を
行わないプリント配線板を製造した。以下に、比較例1
及び比較例2の製造工程について説明する。 〔比較例1〕 前記実施例1で用いた絶縁基板に表面研磨を施さない状
態で、その表面粗度を測定したところ0.4μmであっ
た。その後、この基板を用い、前記実施例1の工程
(2)〜工程(5)の手順に従い、同様の方法にて単層
のプリント配線板を製造した。 〔比較例2〕 比較例2として、実施例3で使用したものと同じ銅張積
層板を使用した。そして、常法によりエッチング処理を
施し、内層回路を形成した。その後前記実施例1の表面
研磨を行うことなく前記の黒化還元処理行って、内層
回路を表面粗度が7μmの粗面35に変えた。この後、
実施例2の工程(2)〜工程(5)に従いビルドアップ
法によって、バイアホールを備えた多層プリント配線板
を製造した。
【0037】以上の方法によって製造された実施例1,
2,3及び比較例1,2の各プリント配線板における絶
縁基板と接着剤層との間の接合状態を比較評価するため
に、ハンダ耐熱性試験及び気相ヒートサイクル試験を行
った。ハンダ耐熱性試験では、各プリント配線板を26
0℃のハンダ中に15秒間浸漬することにより絶縁基板
と接着剤層との間の接合状態を調査した。表2に示すよ
うに、各実施例1,2,3では絶縁基板と接着剤層との
間に剥離が全く見られず、接着剤層の接合状態は良好で
あった。これに対して、比較例1では絶縁基板と接着剤
層との間に部分的に剥離が見られ、また、比較例2では
両者間に全体的に剥離が見られた。
【0038】また、気相ヒートサイクル試験では、気相
における加熱・冷却のサイクル(−65℃から125℃
まで)を1000回繰り返した後に、絶縁基板と接着剤
層との間の接合状態を調査した。その結果も前記ハンダ
耐熱性試験と同様であり、各実施例1,2,3では表2
に示すように、絶縁基板と接着剤層との間に剥離が全く
見られなかった。それに対して、比較例1及び比較例2
では両者間に部分的、全体的に剥離が見られた。
【0039】
【表2】
【0040】尚、表中における○印は絶縁基板と接着剤
層との間に剥離が全く見られない状態を、△印は絶縁基
板と接着剤層との間に部分的に剥離が見られる状態を、
×印は絶縁基板と接着剤層との間に全体的に剥離が見ら
れる状態をそれぞれ示している。以上の結果によると、
前記実施例1,2,3のように基板表面に対して粗化処
理を行うことで、粗化処理を行わない場合よりも接着剤
層と絶縁基板との間に大きな接触面積を確保することが
できる。そのため、両者間の接合性が改善され、両者の
界面にて剥離が生じることが効果的に防止される。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のプリント
配線板によれば、絶縁基板とその上に塗布形成される接
着剤層との間の接合性が向上することにより、導体回路
に剥離が生じにくくなるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(f)は実施例1のプリント配線板
の製造工程を示す概略図である。
【図2】 (a)〜(f)は実施例2のプリント配線板
の製造工程を示す概略図である。
【図3】 (a)〜(d)は実施例3のプリント配線板
の製造工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板、3 接着剤層、7 導体回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 3/38 H05K 3/18 H05K 3/46

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板(1)上に塗布された接着剤層
    (3)上に無電解メッキによって導体回路(7)を形成
    したプリント配線板において、 前記絶縁基板(1)の表面が粗化されていることを特徴
    とするプリント配線板。
  2. 【請求項2】 前記接着剤層(3)の表面は酸あるいは
    酸化剤処理によって粗化されることを特徴とする請求項
    1記載のプリント配線板。
  3. 【請求項3】 前記接着剤層(3)を形成するための接
    着剤は、酸あるいは酸化剤に対して可溶性である予め硬
    化処理された耐熱性樹脂微粒子と、硬化処理することに
    より酸あるいは酸化剤に対して難溶性になる耐熱性樹脂
    液とからなり、前記微粒子が前記樹脂液中に分散されて
    いると共に、硬化処理によって前記樹脂液が硬化される
    接着剤であることを特徴とする請求項1または2に記載
    のプリント配線板。
  4. 【請求項4】 前記絶縁基板(1)の表面粗度(Rma
    x)は0.5μm〜10μmであることを特徴とする請
    求項1乃至3の何れか一項に記載のプリント配線板。
  5. 【請求項5】 前記接着剤層(3)の厚さは10μm〜
    100μmであることを特徴とする請求項1乃至4の何
    れか一項に記載のプリント配線板。
  6. 【請求項6】 前記耐熱性微粒子の大きさは0.1μm
    〜10μmであることを特徴とする請求項1乃至5の何
    れか一項に記載のプリント配線板。
  7. 【請求項7】 前記絶縁基板上には、内層回路が形成さ
    れてなる請求項1乃至6の何れか一項に記載のプリント
    配線板。
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