JP2825204B2 - ゴキブリ忌避材 - Google Patents

ゴキブリ忌避材

Info

Publication number
JP2825204B2
JP2825204B2 JP1304385A JP30438589A JP2825204B2 JP 2825204 B2 JP2825204 B2 JP 2825204B2 JP 1304385 A JP1304385 A JP 1304385A JP 30438589 A JP30438589 A JP 30438589A JP 2825204 B2 JP2825204 B2 JP 2825204B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
repellent
synthetic resin
cockroach
base sheet
cockroach repellent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1304385A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03161402A (ja
Inventor
隆良 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OOSAKA SEIYAKU KK
Original Assignee
OOSAKA SEIYAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OOSAKA SEIYAKU KK filed Critical OOSAKA SEIYAKU KK
Priority to JP1304385A priority Critical patent/JP2825204B2/ja
Publication of JPH03161402A publication Critical patent/JPH03161402A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2825204B2 publication Critical patent/JP2825204B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、屋内に生息するゴキブリ類に対する徐放性
忌避材の新規な構成に関する。
[従来の技術] チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリな
どの屋内に生息するゴキブリ類は、普通夜行性で、しか
も雑食性であり、屋内においては台所の調理場や食器棚
のまわりが主な行動域である。
従来、このようなゴキブリ類に対しては、殺虫剤や忌
避剤を有効成分とするエアゾール剤などをその通路に散
布するか、若しくはその燻煙剤を対象場所に発煙する
か、若しくは誘引剤を上載した粘着トラップ上に誘引捕
獲する方法が、主な方法であった。また、上記したゴキ
ブリ類に対する忌避剤としては、N,N−ジエチルトルア
ミド(以下、「DEET」という。)が、良好な忌避効力を
有しかつ人体に対してはほとんど無害であるところか
ら、最もよく利用されてきた。またこのDEETは液剤であ
るところから、不織布等の基材中に含有させたゴキブリ
忌避シートなどの形態で利用されるに至っている。
[発明が解決しようとする課題] 前記したエアゾール剤散布、燻煙処理及び誘引捕獲の
従来方法によってはゴキブリ類を完全には駆除できな
い。つまり、これらの方法による効力をゴキブリが存在
する全ての領域に及ばせることははなはだ困難であり、
外部からの侵入に対しては不十分だからである。
また、これらの従来方法によっては、ゴキブリの活動
に基づく汚染は免れず、また散布等による薬剤が付着す
ることによる汚染も生じる。また駆除したゴキブリの死
体の存在や効力が極めて短期間である等の欠点もある。
このような従来のゴキブリ駆除方法に対し、ゴキブリ
を忌避する方法は、ゴキブリを近寄らせず、その対象領
域への侵入自体を阻止し得る点で、上記駆除方法の欠点
の幾つかを解消するものであるが、そのゴキブリ忌避の
特質上、その効力が長期間に亘って維持されること、及
びその効力がその期間中安定的であることが要求され
る。しかし、前記した従来のDEETの忌避シートによれば
その効力が約30日間と短期間に過ぎない、という欠点が
ある。
本発明の目的は、ゴキブリ類に対する忌避効力を長期
間に亘って有効かつ安定的に発揮させることができると
共に、効率的で安全に、しかも利用に便利な形態のゴキ
ブリ忌避材を提供するにある。
[課題を解決する手段] 上記した目的を達成するため、本発明ではゴキブリ忌
避材につき次のように構成した。
即ち、加熱軟化状態の合成樹脂原料中に練り込むこと
によって(RS)−(E)−1−エチニル−2−メチル−
2−ペンテニル−(IR)−シス,トランス−クリサンテ
マー(以下、「VS」という。)が含有されたプレート状
乃至フィルム状の基材シートの一片面上に金属箔材がラ
ミネートされてなることを特徴とする。
VSは、次の化学構造を有する淡黄色透明液体であり、
比重0.932、蒸気圧1.62×10-3mmHg(30℃)、200℃以上
の分解温度特性を有する。
また、合成樹脂原料とは、合成樹脂の成形直前でのも
のをいい、この合成樹脂材としては、ポリエチンレン、
ポリプロピレンのほか、VSの分解温度以下で成形可能な
熱可塑性の粉状化物、ペレット化物などを適用すること
ができる。また、合成樹脂原料中へのVSの練り込みは、
合成樹脂材の軟化温度以上の条件下で、VSを合成樹脂原
料中に均一に混合することによって達成される。この場
合の軟化条件は、合成樹脂材の種類によって異なり、例
えば、ポリエチレンでは85〜124℃、ポリプロピレンで
は102〜116℃である。
また、この場合、合成樹脂原料に対するVSの含有量
は、合成樹脂材の種類によって異なるが、その合成樹脂
材の成形性、VSの経済性等の点から、例えば、ポリエチ
レンあるいはポリプロピレンの原料に対して、VSが1〜
20重量%の配合割合であることが好適条件である。な
お、VSの配合量を加減することによって、この忌避材の
有効期間を調整することが可能である。また、上記した
VSを練り込んだ合成樹脂原料は、通常の手段によりプレ
ート状乃至フィルム状に成形することができる。
なお、上記した合成樹脂原料中には、本発明の効果に
支障のない範囲、好ましくは0.5〜1.0重量%の範囲で、
O−フェニルフェノール、ジフェニールチモールなどの
防菌防カビ剤や、リナロール、d−リモネンなどの芳香
剤を含有させることができる。また、上記した合成樹脂
材のプレート状乃至フィルム状の成形材に対する金属箔
材のラミネート構成は、前記した合成樹脂原料をプレー
ト状乃至フィルム状に成形する際同時に金属箔材を重層
し、あるいはこの成後に金属箔材を貼着重層することに
よって得ることができる。この金属箔材としては、例え
ば、アルミニウム箔材を挙げることができる。
また、上記したプレート状乃至フィルム状の合成樹脂
材の他片面上へのメッシュ材も、上記同様に合成樹脂材
のプレート状乃至フィルム状に成形する際同時にメッシ
ュ材を重層することによって得ることができる。このメ
ッシュ材としては、例えば、塩化ビニルフィルム材のも
のを挙げることができる。
[作用] 合成樹脂原料中にVSを練り込んで得られるプレート状
乃至フィルム状の合成樹脂成形材においては、VSが合成
樹脂材中にVSが均一な状態で含有されていて、その含有
されたVSはその常温揮散性に基いて、長期間に亘って含
有するVSを徐放的にかつ効果的に揮散させることができ
る。この揮散されたVSはそのゴキブリに対する忌避効力
と相俟って、長期間に亘って安定的なゴキブリ忌避作用
を周囲に発揮させることができる。
このようなVS練り込み合成樹脂成形材の作用は、その
形成材の一片面上に金属箔材がラミネートされることに
よって、含有するVSの揮散面をその形成材の他片面側に
限定して忌避効率を高めることができる。またこの金属
箔材のラミネート構成によれば、忌避材自体を強化しま
た可撓性等の物理的性能を付加的に保持させることがで
きると共に、この忌避材上にその金属箔材を介して粘着
剤層を形成でき、これによって忌避材の固定的な利用を
可能とする等、その利用範囲を拡げることができる。
また、この合成樹脂形成材の他片面上への不織布又は
メッシュ材がラミネートされる構成においては、そのラ
ミネート面で含有するVSの揮散性能を維持できると共
に、VS液が露出することがある合成樹脂形成材表面を被
覆するように作用し、またその表面にクッション性を付
加するなどその表面形態の多様化を図ることが可能とな
る。
[実施例] 次に、本発明の実施例を説明する。
第1図に示すゴキブリ忌避材Aは、基材シート1とア
ルミニウム箔材3とのラミネート構成からなる。
基材シート1は、ポリエチレン原料中にVSを0.125g/m
3の割合で配合して練り込んで、それを30μ厚のシート
状に形成したものである。なお、2はポリエチレン材中
に均一に含有されたVSを示す。また、この基材シート1
面上のアルミニウム箔材3は15μm厚である。
また、第2図に示すゴキブリ忌避材Bは、上記した忌
避材Aのアルミニウム箔材3面上に粘着剤を塗布してな
るものである。
また、第3図に示すゴキブリ忌避材Cは、前記した忌
避材Aの基材シート1の片面側にさらに不織布5を積層
してなるものである。
また、第4図に示すゴキブリ忌避材Dは、上記の忌避
材Cにおいて、その不織布5に代えて、塩化ビニル製の
メッシュ材6(なお、10メッシュ大)を積層してなるも
のである。
(ゴキブリ忌避試験) 次に、第5図には、上面部が開放された収容器12
(縦、20cm、横26cm、高さ10cm)を備える、試験装置11
を示した。
この収容器12の内底面上には、その一隅部位置にゴキ
ブリ忌避材Aを試料シート13として配置し、また隣接す
る他の一隅部位置に10cm×10cm大のろ紙をブランクシー
ト14として配置した。またシェルター16を、縦5cm、横5
cm、高さ0.7cm大の箱体状であって、その対向する両側
面部に開口部を備えるように形成し、このシェルター16
をその開口部が面する状態で、それぞれ収容器12の内底
面上のシート13、14に対向する隅部位置に配置した。ま
た各シート13、14の面上には、澱粉を水で練って丸めた
ベイト15がそれぞれ載置されている。
次に、このように装置した収容器12内に、チャバネゴ
キブリの成虫20頭(雄、雌各10頭)を放ち、ベイト15の
摂食量を測定し、この測定した摂取量から次式に基いて
忌避率を計算した。
ここで、試料側の摂食量とは、試料シート13面上のベ
イト15の摂食量をいい、またコントロール側の摂食量と
は、ブランクシート14面上のベイト15に対する摂食量を
いう。
この忌避率等について、曝露直後の値を第1表のNo.1
に、曝露1ヶ月後の値を第2表のNo.5に、曝露3ヶ月後
の値を第3表のNo.9に、及び曝露6ヶ月後の値を第4表
のNo.13にそれぞれ示した。
なお、ろ紙(10cm×10cm大)にVSを10g/m2の割合で含
浸させたものをNo.2、No.5、No.10及びNo.14に、また、
他の同じろ紙にVSを0.125g/m2の割合で含浸させたもの
をNo.3、No.6、No.11及びNo.15に、また、他の同じろ紙
に、DEETを10g/m2の割合で含浸させたものをNo.4、No.
7、No.12及びNo.16に、それぞれ曝露直後、曝露1ヶ月
後、曝露3ヶ月後及び曝露6ヶ月後の忌避率等の値を示
し対照とした。
第1表〜第4表のNo.1、No.5、No.9及びNo.13に示し
た結果から、本発明に係るゴキブリ忌避材によれば、各
対照の結果との対比において、より長期間に亘り比較的
に安定して有効な忌避効力が発揮されることを確認でき
る。
また、ゴキブリ忌避材Aにおいて、その基材シート1
(30μ厚)を成形する際に、VSを0.125g/m2の割合で配
合すると同時に、防菌防カビ剤としてのO−フェニルフ
ェノールを0.125g/m2及び芳香剤としての芳樟油(リナ
ロール90%含有)を0.005g/m2の配合量で配合したもの
について、前記同様のゴキブリ忌避効力試験を行った結
果、上記同様のゴキブリ忌避効力とともに、含有する芳
香剤に特有の芳香が生じ、また基材シート1面にはカビ
の発生は全く認められなかった。
[発明の効果] 上述したように本発明は構成されることから、次のよ
うな効果が発揮される。
本発明では、基材シートの一片面に金属箔材が積層さ
れて構成されているから、VSを練り込んで含有させた合
成樹脂製の基材シートにおけるゴキブリ忌避効力の長期
間に亘る安定化と相俟って、その忌避効力をより安定化
させ得るから、VSの配合量の低減化によって、経済的な
利用が可能となる。
また、金属箔材のラミネート構成によって基材シート
は強化されるから、上記したVSの配合量の低減化と相俟
って、基材シートをより薄厚化することが可能となり、
これによってより安価な製品が得られる。また金属箔材
を介して粘着剤などの固定部材を構成でき、これによっ
て多様な利用が可能となる。
また基材シートの他片面上への不織布やメッシュ材の
積層構成によれば、VSの揮散性能を維持しながら、基材
シートをより強化し得ると共に、基材シート面上に露出
することがあるVS液との接触を防ぎ、安全な利用が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図…本発明のゴキブリ忌避材の縦断面図、第2図…
同の縦断面図、第3図…同の縦断面図、第4図…同の縦
断面図、第5図…試験装置の破断面斜視図。 図面符号の説明 A〜D……ゴキブリ忌避材、1……基材シート、3……
金属箔材、5……不織布、6……メッシュ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01N 53/00 A01N 25/34 A01N 25/10 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱軟化状態の合成樹脂原料中に練り込む
    ことによって(RS)−(E)−1−エチニル−2−メチ
    ル−2−ペンテニル−(1R)−シス,トランス−クリサ
    ンテマートが含有されたプレート状乃至フィルム状の基
    材シートの一片面上に金属箔材がラミネートされてなる
    ことを特徴とするゴキブリ忌避材。
  2. 【請求項2】前記基材シートの他方面上に不織布又はメ
    ッシュ材がラミネートされてなることを特徴とする請求
    項1に記載のゴキブリ忌避材。
JP1304385A 1989-11-21 1989-11-21 ゴキブリ忌避材 Expired - Lifetime JP2825204B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1304385A JP2825204B2 (ja) 1989-11-21 1989-11-21 ゴキブリ忌避材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1304385A JP2825204B2 (ja) 1989-11-21 1989-11-21 ゴキブリ忌避材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03161402A JPH03161402A (ja) 1991-07-11
JP2825204B2 true JP2825204B2 (ja) 1998-11-18

Family

ID=17932382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1304385A Expired - Lifetime JP2825204B2 (ja) 1989-11-21 1989-11-21 ゴキブリ忌避材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2825204B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080119772A1 (en) 2001-01-11 2008-05-22 Ronald Alan Coffee Dispensing device and method for forming material
US20050163979A1 (en) * 2004-01-26 2005-07-28 Gary Mawby Treated foil wrapping and method of manufacture
KR20120091129A (ko) 2009-09-30 2012-08-17 도아고세이가부시키가이샤 내구성 해충 기피제 및 해충 기피성 수지 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03161402A (ja) 1991-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6663228B2 (ja) 揮発性閉鎖空間防害虫剤
JP6576643B2 (ja) 揮発性閉鎖空間防害虫剤
JP2023067920A (ja) 食品を収納する閉空間用飛翔害虫防除製品
JPH03127702A (ja) ゴキブリ忌避剤
JP5204399B2 (ja) 食品害虫忌避剤
JP2825204B2 (ja) ゴキブリ忌避材
GB2057884A (en) A method of thermally volatilizing a chemical agent
JPS6025902A (ja) 防虫紙
JPH10120519A (ja) ペット動物の寄生害虫駆除剤及び駆除装置
CN105530812B (zh) 昆虫驱避剂和昆虫驱避方法
JP2000169318A (ja) 害虫防除材
JP2001181105A (ja) 忌避剤
JPH0161081B2 (ja)
JPH11332449A (ja) 防虫消臭脱臭シート
JPH0912405A (ja) 浄化槽用害虫駆除剤および害虫駆除方法
JP2821533B2 (ja) 防虫剤
KR102520060B1 (ko) 확산성이 용이한 개미산 함유 꿀벌용 응애 퇴치제
JP3694629B2 (ja) 防カビ防虫剤組成物および防カビ防虫製剤
JPS60161908A (ja) 衣料防虫材料
JPS63188603A (ja) ゴキブリ忌避剤
JPH01242503A (ja) ゴキブリ忌避剤
JPH0231683B2 (ja)
JPS63150206A (ja) ゴキブリ忌避剤
JP3798722B2 (ja) ツヤコガネ誘引剤
WO2018163970A1 (ja) 貯穀害虫防除用立体防虫シート