JP2825082B2 - 分析前処理方法及び分析前処理装置並びに分析方法及び分析装置 - Google Patents

分析前処理方法及び分析前処理装置並びに分析方法及び分析装置

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JP2825082B2 JP8216401A JP21640196A JP2825082B2 JP 2825082 B2 JP2825082 B2 JP 2825082B2 JP 8216401 A JP8216401 A JP 8216401A JP 21640196 A JP21640196 A JP 21640196A JP 2825082 B2 JP2825082 B2 JP 2825082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分析前処理方法及び
分析前処理装置並びに分析方法及び分析装置に係り、特
に揮発性アルカリ溶液中の金属成分、あるいは揮発性酸
液中の不揮発陰イオン成分の化学分析に使用する分析前
処理方法及び分析前処理装置並びに分析方法及び分析装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオンクロマトグラフィーにおいて検出
感度を向上させる方法として、分析成分を捕捉できる吸
着剤を貯留した濃縮カラムに試料溶液を多量に導入し分
析成分を濃縮した後、濃縮カラムに溶離液を導入し濃縮
カラムの下流側の分離カラムで濃縮された成分を分離
し、当該分離カラムの下流側の検出器で分析成分を検出
する方法、カラム濃縮法が知られている。
【0003】成分のピークが広がらないように、すなわ
ち濃縮カラムに溶離液を導入すると捕捉された成分が迅
速に脱着されるように、当該濃縮カラムに充填される吸
着剤には概して吸着能のあまり高くないものが使用され
る。そのため、超純水のような溶離能のない試料の場合
は、前記カラム濃縮法が有効であるが、薬液のように溶
離能の大きな試料には適用できない。
【0004】薬液の場合、純水により希釈し溶離能を抑
える方法も用いられるが、半導体製造で使用されるよう
な高純度の薬品の分析においては、空試験値との有意の
差が得られず測定が困難である。そのため、濃縮カラム
に導入する前に試料溶液中の主成分を除去することが必
要である。
【0005】揮発成分が主成分の場合、加熱除去が最も
一般的な分析前処理であるが、バッチ処理で行うため
に、自動化が容易でなく、処理に時間がかかるという問
題がある。主成分を選択的に吸着する前処理カラムによ
る処理は、バッチ処理、連続処理のいずれにも適用可能
であるが、前処理カラムは所定量の試料を処理した後に
再生するか交換しなければならない。
【0006】これらの問題を解決する手段として、特開
平3−144356号、特開平4−172244号、特
開平7−134120号各公報記載の発明が開示されて
いる。特開平4−172244号公報記載の発明では、
アルカリ溶液中の陰イオン分析において、アルカリ成分
の中和処理を電気透析を利用して行っている。この従来
の分析前処理装置では、図11の構成図に示すように、
電気透析槽は陽極室35、陰極室36、陽イオン交換膜
22、23で狭まれた試料室30、陽極25、陰極26
からなっている。陽極25と陰極26は直流電源54に
接続されている。
【0007】試料溶液は試料溶液タンク46から送液ポ
ンプ41により送液ラインを通って試料室30に供給さ
れる。試料室30から出た試料溶液は試料溶液タンク4
6に戻る。陽極電極液は陽極陽極液タンク48から送液
ポンプ42により陽極室35に、陰極電極液は陰極電極
タンク47から送液ポンプ43により陰極室36にそれ
ぞれ供給される。
【0008】陽極室35で発生した水素イオンは、陽イ
オン交換膜22を透過し試料室30内に移動し、試料室
30内の試料溶液中の陽イオンは、試料室30から陽イ
オン交換膜23を透過して陰極室36に移動することに
より、試料溶液中の水酸化物イオンは陽極室35からの
水素イオンにより置換されていくことにより中和され
る。中和処理の進行具合を導電率計等の中和モニタ51
によりモニタする。
【0009】電気透析法を用いた当該従来技術の場合、
アルカリ溶液を直接添加して中和した場合とは異なり、
中和だけなく脱塩も同時に行え、処理後の溶液は前記の
カラム濃縮法に容易に適用できる。特開平3−1443
56号公報、特開平7−134120号公報には、いず
れも酸性溶液中の金属成分の分析に関する発明が開示さ
れている。
【0010】ところで、半導体製造プロセスのシリコン
基板洗浄において、アンモニアは重要な薬液の一つであ
る。アンモニアは主に基板表面に付着した微粒子成分の
除去に使用されるが、アンモニア中の金属イオンは洗浄
工程で基板表面に付着し素子の信頼性、歩留まりに影響
を与える。従って、インラインでアンモニア中の金属イ
オンの濃度管理が望まれている。イオンクロマトグラフ
は超純水のインラインモニタに適用されているが、前記
の通り、アンモニア中の金属不純物のインラインモニタ
を行うには、自動連続前処理が必要である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の分析方法及び分析装置では、いずれも前処理によ
り除去されるイオンと分析成分が逆の極性を持つイオン
の場合にのみ適用可能である。このため、アンモニア溶
液の場合、従来の分析方法及び装置により分析可能な成
分は陰イオン成分であり、金属成分は分析できないとい
う問題がある。
【0012】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
揮発性アルカリ溶液、例えばアンモニア溶液中の金属成
分、あるいは揮発性酸溶液、例えば塩酸溶液中の不揮発
性陰イオン成分の化学分析に使用する、自動連続処理が
可能な分析前処理方法及び分析前処理装置並びに分析方
法及び分析装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】従来の電気透析による前
処理では、分析成分が除去すべき成分と同一の極性を有
する場合に、分析成分が除去すべき成分と同様に処理さ
れるが、本発明はアンモニアのような揮発性成分は気体
透過膜を利用することで金属成分と分離除去できること
に着目したものである。
【0014】上記の目的を達成するため、本発明の分析
前処理方法は、揮発性アルカリ、例えばアンモニアを含
有する試料溶液中の金属イオンを分析するための分析前
処理方法であり、気体透過膜を透過させて気体透過膜を
隔て置かれた吸収液に溶解し、吸収液に溶解された揮発
性アルカリ成分を陽極側の第1の陽イオン交換膜を透過
してきた電解液中のイオンと反応させた後、第2の陽イ
オン交換膜を透過して陰極側に引き寄せ、陰極側の電解
液に吸収液に溶解された揮発性のアルカリ成分を溶解し
た状態で排出させるものである。
【0015】この吸収液及び電解液には、硫酸溶液のよ
うな不揮発性の酸溶液又は純水を使用することが、特に
純水の場合試薬の調製を必要とせず、保守が容易である
ため望ましい。
【0016】前記分析前処理方法において、第1及び第
2の陽イオン交換膜を第1及び第2の陰イオン交換膜と
することで、揮発性酸、例えば塩酸を含有する試料溶液
中の不揮発性の陰イオン、例えば硫酸イオンを分析する
ための分析前処理方法とすることができる。この場合、
吸収液及び電解液には、金属水酸化物溶液又は第四級ア
ミン水酸化物溶液又は純水であることが、特に純水の場
合試薬の調製を必要とせず、保守が容易であるため望ま
しい。
【0017】本発明の分析前処理装置は、揮発性アルカ
リ、例えばアンモニアを含有する試料溶液中の金属イオ
ンを分析するための分析前処理装置であり、気体透過膜
により隔てられ内部を試料溶液が流通可能な試料室と、
試料室を挟んで離間対向して設けられた第1及び第2の
陽イオン交換膜と、気体透過膜と第1及び第2の陽イオ
ン交換膜の間隙に設けられた中和室と、第1の陽イオン
交換膜と隔てられ陽極が配置された陽極室と、第2の陽
イオン交換膜と隔てられ陰極が配置された陰極室と、陽
極室及び陰極室に電解液を流入させ、かつ、中和室内に
吸収液を流入させるための流入口及び流出口とが設けら
れた前処理モジュールと、陽極及び陰極に直流電圧を印
加する直流電源と、前処理モジュールの中和室内に吸収
液を、試料室内に試料溶液を、陽極室及び陰極室に電解
液をそれぞれ流出入させる送液手段とを有する構成とし
たものである。
【0018】この分析前処理装置において、第1及び第
2の陽イオン交換膜を第1及び第2の陰イオン交換膜と
することで、揮発性酸、例えば塩酸を含有する試料溶液
中の不揮発性の陰イオン、例えば硫酸イオンを分析する
ための分析前処理装置とすることができる。
【0019】本発明は、分析前処理装置を構成する前処
理モジュールに、前処理モジュール本体を連続的あるい
は断続的に振動させる振動発生器を具備することもで
き、この場合は電気透析により発生した水素あるいは酸
素ガスがイオン交換膜表面に付着することを防止でき
る。
【0020】また、本発明の分析方法は、上記の分析前
処理装置の試料室から流出される試料溶液中の揮発性ア
ルカリ成分又は揮発性酸成分をモニタし、そのモニタ値
が定常的に所定値以下になるまで、分析前処理装置に試
料溶液を循環流出入させることを特徴とする。
【0021】モニタ値が定常的に所定値以下に達したと
きは、分析前処理装置からの試料溶液中の分析成分を濃
縮カラムに濃縮捕捉した後、その濃縮捕捉された分析成
分を溶離液により脱着し、分析成分を含む溶離液を分析
計に導入して分析成分の分析を行う。
【0022】また、前記目的を達成するため、本発明の
分析装置は、本発明の分析前処理装置と、試料溶液の送
液手段と、分析前処理装置の試料室から流出される試料
溶液中の揮発性アルカリ成分又は揮発性酸成分をモニタ
する中和モニタと、分析前処理装置で処理されて得られ
た試料溶液中の分析成分を濃縮捕捉可能な濃縮カラム
と、濃縮カラムにより濃縮捕捉された分析成分を溶離液
と共に供給されて溶離液により脱着された分析成分を相
互に分離する分離カラムと、中和モニタのモニタ値が所
定値以下に達するまでは、試料溶液が濃縮カラムを通過
することなく分析前処理装置を流出入する循環流路を形
成し、モニタ値が所定値以下に達すると、分析前処理装
置からの試料溶液を濃縮カラムに導入する流路を形成し
た後、溶離液を濃縮カラムに導入し濃縮カラム中の分析
成分を溶離液と共に分離カラムに導入する流路に切り換
える流路切換バルブと、分離カラムからの分析成分が含
まれた溶離液が導入されて分析成分を分析する検出器と
から構成したものである。
【0023】また、本発明の分析装置は、本発明の分析
前処理装置と、分析前処理装置の試料室から流出される
試料溶液中の揮発性アルカリ成分又は揮発性酸成分をモ
ニタする中和モニタと、分析前処理装置で処理されて得
られた試料溶液中の分析成分を濃縮捕捉可能な濃縮カラ
ムと、濃縮カラムにより濃縮捕捉された分析成分を溶離
液と共に供給されて溶離液により脱着された分析成分を
相互に分離する分離カラムと、試料溶液の第1の送液手
段と、分析前処理装置に処理すべき溶液を送液する第2
の送液手段と、所定容量の計量管と、濃縮カラムに分析
前処理装置で処理された前処理液を導入する流路と、分
析前処理装置で処理された前処理液を濃縮カラムを通す
ことなく分析前処理装置に導入し、かつ、溶離液を濃縮
カラムに導入し濃縮カラム中の分析成分を溶離液と共に
分離カラムに導入する流路とを切り換える第1の流路切
換バルブと、計量管に接続され第1の送液手段により計
量管に試料溶液を貯留する流路と、分析前処理装置が接
続された流路とを切り換える第2の流路切換バルブと、
第2の送液手段、分析前処理装置に接続された状態の第
2の流路切換バルブ、第1の流路切換バルブ及び分析前
処理装置を結ぶ循環流路と、第2の送液手段により希釈
液を吸引して第2の流路切換バルブに導入する流路とを
切り換える第3の流路切換バルブと、分離カラムからの
分析成分が含まれた溶離液が導入されて分析成分を分析
する検出器とから構成してもよい。
【0024】ここで、中和モニタとして導電率計あるい
はpHメータを用いることで、前処理条件の設定が容易
にできる。
【0025】上記の試料溶液の希釈機能を具備した分析
装置を使用する本発明の分析方法は、前記目的達成のた
め、第3の流路切換バルブにより希釈液を流路に導入
し、次に第2の流路切換バルブにより計量管に試料溶液
を貯留した後、中和モニタのモニタ値が所定値以下に達
するまでは、希釈液及び試料溶液が濃縮カラムを通過す
ることなく分析前処理装置を流出入する循環流路を形成
して試料溶液の希釈と分析前処理装置による前処理を行
い、モニタ値が所定値以下に達すると、循環流路に濃縮
カラムが組み込まれる流路を形成して濃縮カラムに分析
成分を濃縮するように第1乃至第3の流路切換バルブの
切り換え制御を行い、その後第1の流路切換バルブによ
り、濃縮カラム中の分析成分を溶離液と共に分離カラム
に導入する流路に切り換え、分離カラムにおいて溶離液
により脱着された分析成分を相互に分離し、分析成分を
有する溶離液を検出器に導入して分析成分を分析する。
この分析方法は、高濃度の揮発性アルカリや揮発性酸が
試料溶液の場合に適している。
【0026】また、上記の本発明になる分析方法では中
和モニタを使用したが、中和モニタを使用せず、希釈液
及び試料溶液が濃縮カラムを通過することなく分析前処
理装置を流出入する循環流路を予め定めた処理時間形成
して試料溶液の希釈と分析前処理装置による前処理を行
ってから、循環流路に濃縮カラムが組み込まれる流路を
形成して濃縮カラムに分析成分を濃縮するように第1乃
至第3の流路切換バルブの切り換え制御を行うようにし
てもよい。この場合は、中和モニタを不要にできる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。
【0028】図1は本発明になる分析前処理装置の一実
施の形態の全体構成図、図2は前処理モジュールの構成
図、図3は図2の前処理モジュールをA−A’で切断し
たときの断面図、図4は図2の前処理モジュールの反応
原理図である。
【0029】図2の前処理モジュールを図1の分析前処
理装置に適用した場合について説明する。この実施の形
態の分析前処理装置は、図1及び図2に示すように、気
体透過膜21により隔てられ内部を液体が流通可能な試
料室30、この試料室30を挟む陽イオン交換膜22及
び23、気体透過膜21と陽イオン交換膜22及び23
のそれぞれの間隙に設けられた中和室37、陽イオン交
換膜22と隔てられ内部に陽極25が配置された陽極室
35、及び陽イオン交換膜23と隔てられ内部に陰極2
6が配置された陰極室36からなる前処理モジュール
と、陽極25と陰極26間に直流電圧を印加する直流電
圧源54と、前処理モジュールの中和室37内に吸収液
を、試料室30内に試料溶液をそれぞれ流出入させる送
液手段(図示せず)と、陰極電解液タンク47と、陽極
電解液タンク48と、送液ポンプ42及び43とから構
成されている。
【0030】また、前処理モジュールには図1では図示
を省略したが、図2及び図3に示すように、振動発生器
55a及び55bが設けられており、また、図2に示す
ように中和室37に連通する吸収液注入口38及び吸収
液排出口39が設けられている。更に、図2に示すよう
に、陽極室35に連通する純水流入口31及び純水流出
口33と、陰極室36に連通する純水流入口32及び純
水流出口34が設けられている。
【0031】この分析前処理装置の動作について説明す
るに、送液ポンプ42及び43により陽極電解液タンク
48及び陰極電解液タンク47から純水あるいは電解質
溶液を陽極室35及び陰極室36に供給すると共に、陽
極25と陰極26の間に直流電圧源54から所定の直流
電圧を印加し、また、図示しない送液手段によりアンモ
ニアを含有する試料溶液を試料室30内に流通させると
共に、吸収液を前記吸収液注入口38より中和室37内
に注入する。
【0032】試料溶液中の揮発性のアルカリ成分である
アンモニアは気体透過膜21を透過し、中和室37内の
吸収液に溶解する。当該アンモニア(NH3)は、図4
に示すような反応式に従い、陽極25と陰極26間に直
流電圧を印加することにより、陽極室35において発生
し陽イオン交換膜22を透過してきた水素イオン
(H+)と反応し、アンモニウムイオン(NH + 4)とな
る。このアンモニウムイオンは、クーロン力により陰極
26側に引き寄せられ、中和室37と陰極室36を隔て
る陽イオン交換膜23を透過し陰極室36に至る。そし
て、このアンモニウムイオンは陰極室36内を流通する
純水(H2O)に溶解した状態で、図2に示す純水流出
口34から排出される。
【0033】このようにして、試料溶液流入口27から
流入した試料溶液は、試料溶液流出口28から流出する
までの間に、図4の反応原理によりアンモニアの除去が
行われる。なお、この分析前処理時、振動発生器55a
及び55bが連続的にあるいは断続的に前処理モジュー
ル本体を振動している。これは、前処理モジュール内に
おいて電解反応で酸素及び水素が発生し、これらの気泡
が陽イオン交換膜22、23や気体透過膜21に付着す
ると効率が低下するので、振動を与えることにより気泡
の付着を防止することにより、効率低下を防止するため
である。また、吸収液及び純水(電解液)は不揮発性の
酸溶液でもよい。
【0034】図9は本発明になる分析装置の第1の実施
の形態の構成図であり、イオンクロマトグラフと組み合
わせた分析装置の構成図である。この分析装置は、溶離
液1をポンプ2により所定流量で連続的に送液し、分離
カラム3からの流出液の導電率を検出器4により連続的
に計測する装置で、分析前処理装置で処理されて得られ
た前処理液中の分析成分を捕捉可能な濃縮カラム7と、
濃縮カラム7に前処理液を導入する流路と溶離液を濃縮
カラム7に導入し濃縮カラム7中の分析成分を溶離液と
共に検出器4に導入する流路とを切り換える流路切換バ
ルブ6と、試料溶液タンク46と、試料溶液タンク46
から試料溶液を吸引し、分析前処理装置20、流路切換
バルブ6に流通させた後再度試料溶液タンク46に返送
する送液ポンプ15と、分析前処理装置20の試料室か
らの流出液の中和の進行を常時監視でき、かつ、センサ
部からの分析成分の汚染がない中和モニタ51とから構
成されている。
【0035】次に、この実施の形態の動作について説明
する。まず、流路切換バルブ6を図9に点線で示す状態
として、送液ポンプ15により試料溶液タンク46から
アンモニアを含有する試料溶液を吸引して分析前処理装
置20、中和モニタ51、送液ポンプ15、流路切換バ
ルブ6からなる第1の循環流路を循環送液させる。この
とき、試料溶液は分析前処理装置20内を流通されるこ
とにより、前記した方法により試料溶液中のアンモニア
が除去される。このようにして、分析前処理装置20の
試料室流出口に設けられた中和モニタ51のモニタ値が
常時所定値以下になるまで、この操作状態を維持して循
環送液を行う。
【0036】中和モニタ51のモニタ値が定常的に所定
値以下に達すると、流路切換バルブ6は図9に実線で示
す状態に切り換えられる。これにより、循環流路は、上
記の第1の循環流路から試料溶液タンク46、分析前処
理装置20、中和モニタ51、送液ポンプ15、濃縮カ
ラム7からなる第2の循環流路に切り換わり、前記第1
の循環流路内の前処理された試料溶液のすべてが少なく
とも1回、濃縮カラム7を流通するだけの時間、バルブ
状態を維持し、第2の循環流路内の金属イオンを濃縮カ
ラム7に濃縮捕捉する。
【0037】次に、流路切換バルブ6が再び図9に点線
で示す状態に切り換えられる。これにより、濃縮カラム
7に捕捉された分析成分である金属イオンが溶離液1に
より脱着され、溶離液1と共に流路切換バルブ6を通し
て分離カラム3に供給され、ここで複数の金属イオンが
相互に分離された後、この金属イオンを含む溶離液1が
検出器4に供給されて金属イオンの定性、定量分析が行
われる。
【0038】ここで、分析成分の検出器4としては、イ
オンクロマトグラフあるいは高周波誘導結合プラズマ
(ICP)原子発光分光分析装置あるいはICP質量分
析装置あるいは原子吸光分析装置あるいは分光光度計あ
るいは電気化学検出装置あるいは金属イオンを分析計で
検出可能ならしめる反応装置を濃縮カラム接続の流路切
換バルブと分析計との間に組み込んだ分析装置を使用す
ることができる。
【0039】従来の電気透析による前処理では、分析成
分が除去すべき成分と同一の極性を有する場合に、分析
成分が除去すべき成分と同様に処理されるが、この実施
の形態ではアンモニアのような揮発性成分は気体透過膜
を利用することで金属成分と分離除去しているため、分
析前処理装置20により、アンモニア中の金属不純物を
半導体製造ラインのインラインで濃度管理を可能とし、
半導体素子の歩留まり、信頼性の向上を実現できる。
【0040】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。
【0041】図5は本発明になる分析前処理装置の第2
の実施の形態の全体構成図、図6は図5の分析前処理装
置に使用する前処理モジュールの構成図、図7は図6の
前処理モジュールをA−A’で切断したときの断面図、
図8は図6の前処理モジュールの反応原理図である。
【0042】この実施の形態の分析前処理装置は、図5
及び図6に示すように、気体透過膜21により隔てられ
内部を液体が流通可能な試料室30、この試料室30を
挟む陰イオン交換膜52及び53、気体透過膜21と陰
イオン交換膜52及び53のそれぞれの間隙に設けられ
た中和室37、陰イオン交換膜52と隔てられ内部に陽
極25が配置された陽極室35、及び陰イオン交換膜5
3と隔てられ内部に陰極26が配置された陰極室36か
らなる前処理モジュールと、陽極25と陰極26間に直
流電圧を印加する直流電圧源54と、試料室30に試料
溶液を送液する送液手段(図示せず)と、陰極電解液タ
ンク47と、陽極電解液タンク48と、送液ポンプ42
及び43とから構成されている。
【0043】また、前処理モジュールには図5では図示
を省略したが、図6及び図7に示すように、第1の実施
の形態と同様に振動発生器55a及び55bが設けられ
ており、また、図6に示すように中和室37に連通する
吸収液注入口38及び吸収液排出口39が設けられてい
る。更に、図6に示すように、陽極室35に連通する純
水流入口31及び純水流出口33と、陰極室36に連通
する純水流入口32及び純水流出口34が設けられてい
る。なお、吸収液及び純水(電解液)は、金属水酸化物
溶液又は第四級アミン水酸化物溶液でもよい。
【0044】次に、この実施の形態の動作について説明
するに、送液ポンプ42及び43により陽極電解液タン
ク48及び陰極電解液タンク47から純水あるいは電解
質溶液を陽極室35及び陰極室36に供給すると共に、
陽極25と陰極26の間に直流電圧源54から所定の直
流電圧を印加し、また、図示しない送液手段により塩酸
(HCl)を含有する試料溶液を試料室30内を流通さ
せると共に、吸収液を前記吸収液注入口38より中和室
37内に注入する。
【0045】試料溶液中の揮発性の酸成分である塩酸は
気体透過膜21を透過し、中和室37内の吸収液に溶解
する。当該塩酸は図8に示すように陰極室36において
発生し陰イオン交換膜53を透過してきた水酸化物イオ
ン(OH-)と反応し、中和される。残った塩化物イオ
ン(Cl-)は陽極25側に引き寄せられ、陰イオン交
換膜52を透過し陽極室35に至る。この塩化物イオン
は陽極室35内を流通する純水(H2O)に溶解した状
態で図6に示す純水流出口33から排出される。
【0046】このようにして、図6の試料溶液流入口2
7から流入した試料溶液は、試料溶液流出口28から流
出するまでの間に、図8の反応原理により塩酸の除去が
行われる。なお、この分析前処理時、効率低下防止のた
めに、第1の実施の形態と同様に、振動発生器55a及
び55bが連続的にあるいは断続的に前処理モジュール
本体を振動している。
【0047】図9の本発明の分析装置において、分析前
処理装置20として図5の分析前処理装置を、濃縮カラ
ム7として陰イオンを捕捉できるものを、イオンクロマ
トグラフとして陰イオン分析のシステムをそれぞれ使用
すると、第1の実施の形態と同様の操作で塩酸中の硫酸
のような不揮発性陰イオンの分析を行うことができる。
【0048】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。
【0049】図10は本発明の分析装置の他の実施例の
構成図であり、イオンクロマトグラフと組み合わせた分
析装置の構成図である。この分析装置は、溶離液1をポ
ンプ2により所定流量で連続的に送液し、分離カラム3
からの流出液の導電率を検出器4により連続的に計測す
る装置で、前記した分析前処理装置20と、分析前処理
装置20の試料室からの流出液の中和の進行を常時監視
でき、かつ、センサ部からの分析成分の汚染がない中和
モニタ51と、分析前処理装置20で処理されて得られ
た試料溶液19中の分析成分を濃縮捕捉可能な濃縮カラ
ム7と、濃縮カラム7により濃縮捕捉された分析成分を
溶離液1と共に供給されて溶離液1により脱着された分
析成分を相互に分離する分離カラム3と、試料溶液19
の送液のための送液ポンプ14と、分析前処理装置20
に前処理すべき溶液を送液する送液ポンプ15と、所定
容量の計量管12と、流路切換バルブ6、11及び17
と、分離カラム3からの分析成分が含まれた溶離液が導
入されて分析成分を分析する検出器4とから構成されて
いる。
【0050】上記の流路切換バルブ6は、濃縮カラム7
に分析前処理装置20で処理された前処理液を導入する
流路と、分析前処理装置20で処理された前処理液を濃
縮カラム7を通すことなく分析前処理装置20に導入
し、かつ、溶離液1を濃縮カラム7に導入し濃縮カラム
7中の分析成分を溶離液1と共に分離カラム3に導入す
る流路とを切り換える。上記の流路切換バルブ11は、
計量管12に接続され送液ポンプ14により計量管12
に試料溶液19を貯留する流路と、分析前処理装置20
が接続された流路とを切り換える。
【0051】更に、上記の流路切換バルブ17は、送液
ポンプ15、分析前処理装置20に接続された状態の流
路切換バルブ11、流路切換バルブ6、分析前処理装置
20及び中和モニタ51を結ぶ循環流路と、送液ポンプ
15により一接続口から希釈液としての超純水16を吸
引して流路切換バルブ11に導入する流路とを切り換え
る。
【0052】この実施の形態では、溶離液1を送液ポン
プ2により所定流量で連続的に送液し、分離カラム3か
らの流出液の導電率を検出器4により連続的に計測す
る。以下、この分析装置の動作について操作手順に従っ
て説明する。なお、分析前処理装置20として図2のモ
ジュールを組み込んだ図1の分析前処理装置を、濃縮カ
ラム7として陽イオンを捕捉できるものを、イオンクロ
マトグラフとして陽イオン分析のシステムをそれぞれ使
用すると、第1の実施の形態と同様、アンモニア溶液中
の金属イオンの分析を行うことができる。
【0053】同様に、分析前処理装置20として図6に
示した前処理モジュールを組み込んだ図5の分析前処理
装置を、濃縮カラム7として陰イオンを捕捉できるもの
を、イオンクロマトグラフとして陰イオン分析のシステ
ムをそれぞれ使用すると、第2の実施の形態と同様、塩
酸中の硫酸のような不揮発性陰イオンの分析を行うこと
ができる。
【0054】次に、図10の実施の形態の動作について
説明する。
【0055】まず、流路切換バルブ6、11及び17を
すべて図10に点線で示す状態として、送液ポンプ15
により希釈液として超純水16を吸引して流路切換バル
ブ17、送液ポンプ15、流路切換バルブ11、計量管
12、流路切換バルブ6、分析前処理装置20、中和モ
ニタ51及び流路切換バルブ17をつなぐ流路を超純水
16で満たす。
【0056】次に、流路切換バルブ11を図10に実線
で示す状態に切り換え、送液ポンプ14により試料溶液
19を吸引し、計量管12内を試料溶液19で満たす。
続いて、流路切換バルブ11を点線状態、流路切換バル
ブ17を実線状態にそれぞれ切り換える。当該バルブ切
り換えにより流路切換バルブ17、送液ポンプ15、流
路切換バルブ11、計量管12、流路切換バルブ6、分
析前処理装置20及び中和モニタ51をつなぐ循環流路
が形成される。
【0057】次に、分析前処理装置20を動作させ、計
量管12内に貯留された試料溶液19並びに最初の操作
により流路内に貯留された超純水16を、送液ポンプ1
5により上記の循環流路内で循環流通させる。このと
き、分析前処理装置20で使用する前処理モジュールの
試料溶液流出口28から流出した試料溶液はその導電率
あるいはpHが、流通式のセルを有する中和モニタ51
により連続的に測定され、モニタ値が常時所定の値以下
になるまで、上記のバルブ状態を維持して上記循環流路
内を前記試料溶液19及び超純水19を循環流通する。
【0058】中和モニタ51のモニタ値が定常的に所定
値以下に達すると、あるいは予め別途定めた処理時間経
過すると、流路切換バルブ6は図10に実線で示す状態
に切り換えられる。これにより、上記の循環流路内に濃
縮カラム7が挿入され、前記第2の循環流路内の溶液の
すべてが少なくとも1回、濃縮カラム7を流通するだけ
の時間、このときのバルブ状態を維持し、循環流路内の
分析成分を濃縮カラム7に濃縮捕捉する。
【0059】次に、流路切換バルブ6が再び図10に点
線で示す状態に切り換えられる。これにより、溶離液1
により脱着された濃縮カラム7に捕捉された分析成分
が、溶離液1と共に流路切換バルブ6を通して分離カラ
ム3に供給され、ここで分析成分が相互に分離され、こ
の分析成分を含む溶離液1が検出器4に供給されて分析
成分の定性、定量分析が行われる。
【0060】なお、以上の各実施の形態の前処理モジュ
ールでは、気体透過膜21として図3、図7に示したよ
うにチューブ状の気体透過膜を利用しているが、気体透
過膜を隔膜である空間が試料室として前記モジュール内
に、少なくとも一流路が確保できる構造、例えば二枚の
平膜の気体透過膜で内部が仕切られた構造でもよい。
【0061】また、各実施の形態の前処理モジュールで
はイオン交換膜22,23,52,53として平膜を利
用しているが、チューブ状のものを使用して、イオン交
換膜と気体透過膜からなる多重管構造としてもよく、そ
の場合は電極として円筒形の電極を使用することが好ま
しい。
【0062】また、前記各実施の形態の前処理モジュー
ルでは1本のチューブ状の気体透過膜21を利用してい
るが、多数の気体透過膜を両端で束ね、試料溶液流入口
27から流入した試料溶液が当該気体透過膜の一端で各
気体透過膜に分散してモジュール内を流通し、その気体
透過膜の別の一端において前記処理後の試料溶液が集積
されて試料溶液流出口28から流出する構造としてもよ
く、このような構造の場合、一本の気体透過膜を利用し
た分析前処理装置よりも効率よく処理できる。
【0063】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。
【0064】図1の分析前処理装置の気体透過膜21と
しては、ポリオレフィン系樹脂とポリフッ化オレフィン
系樹脂の、多孔質でかつ水溶液との接触角の大きなもの
を使用し、特にポリフッ化オレフィン、例えば商品名
「Poreflon tube」(住友電気工業株式会
社製)を使用することが好ましい。
【0065】また、陽イオン変換膜22、23としては
膜母体がポリオレフィン系樹脂とポリフッ化オレフィン
系樹脂があり、いずれも使用可能であるが、好ましくは
ポリフッ化オレフィン系樹脂のものを使用する方が、耐
薬品性が高く本発明の目的には望ましい。また、陽イオ
ン交換能を持つものであればよいが、官能基としてはス
ルホン基を有する強酸性陽イオン交換膜が本発明の目的
には望ましい。電極材としては導電材料であればよい
が、陽極25は酸化反応に対して耐性のあるもの、陰極
26は還元反応に対して耐性のあるものが望ましく、特
に陽極25には白金あるいはイリジウム電極を使用する
ことが好適である。
【0066】図5の分析前処理装置の気体透過膜21と
しては、ポリオレフィン系樹脂とポリフッ化オレフィン
系樹脂の、多孔質でかつ水溶液との接触角の大きなもの
を使用し、特にポリフッ化オレフィン、例えば商品名
「Poreflon tube」(住友電気工業株式会
社製)を使用することが好ましい。
【0067】陰イオン交換膜52、53としては膜母体
がポリオレフィン系樹脂とポリフッ化オレフィン系樹脂
があり、いずれも使用可能であるが、好ましくはポリフ
ッ化オレフィン系樹脂のものを使用する方が、耐薬品性
が高く本発明の目的には望ましい。また陰イオン交換能
を持つものであればよいが、官能基としては第四級アン
モニウム基を有する強塩基性陰イオン交換膜が本発明の
目的には望ましい。電極材としては導電材料であればよ
いが、陽極25は酸化反応に対して耐性のあるもの、陰
極26は還元反応に対して耐性のあるものが望ましく、
特に陽極25には白金あるいはイリジウム電極を使用す
ることが好適である。
【0068】また、図9及び図10の分析装置におい
て、中和モニタ51としては導電率計、pHメータなど
が使用できるが、センサからの汚染なく、センサ部の容
量が小さいイオンクロマトグラフ用の導電率計が好適で
ある。濃縮カラム7には、アンモニア溶液中の金属イオ
ン分析では陽イオン交換樹脂、塩酸溶液中の硫酸イオン
分析では陰イオン交換樹脂が、それぞれ充填されたカラ
ムが使用できるが、分析成分を高効率に濃縮でき、か
つ、溶離液で迅速に脱着できるカラムが望ましく、これ
ら要件を考慮して設計されたイオンクロマトグラフの濃
縮分析用のカラムが好適である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来困難であったアンモニア中の金属イオンの分析の分
析前処理を、煩雑な操作を行うことなく自動的に連続前
処理でき、イオンクロマトグラフ等の従来からの分析装
置との組み合わせも容易である。
【0070】また、本発明によれば、前処理時の汚染の
危険も少ないため、半導体製造プロセスの薬液の清浄度
管理に好適であり、清浄度管理に適用することで素子の
信順性、歩留まりの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分析前処理装置の第1の実施の形態の
構成図である。
【図2】本発明の分析前処理装置で使用する前処理モジ
ュールの一実施の形態の構成図である。
【図3】図2の前処理モジュールをA−A’で切断した
ときの断面図である。
【図4】図2の前処理モジュールの反応原理図である。
【図5】本発明の分析前処理装置の第2の実施の形態の
構成図である。
【図6】本発明の分析前処理装置で使用する前処理モジ
ュールの他の実施の形態の構成図である。
【図7】図5の前処理モジュールをA−A’で切断した
ときの断面図である。
【図8】図5の前処理モジュールの反応原理図である。
【図9】本発明の分析装置の一実施の形態の構成図であ
る。
【図10】本発明の分析装置の他の実施の形態の構成図
である。
【図11】従来の分析前処理装置の構成図である。
【符号の説明】
1 溶離液 2、14、15、41、42、43 送液ポンプ 3 分離カラム 4 検出器 6、11、17 流路切換バルブ 7 濃縮カラム 12 計量管 16 純水 19 試料溶液 20 分析前処理装置 21 気体透過膜 22、23 陽イオン交換膜 25 陽極 26 陰極 27 試料溶液流入口 28 試料溶液流出口 30 試料室 31、32 純水流入口 33、34 純水流出口 35 陽極室 36 陰極室 37 中和室 38 吸収液注入口 39 吸収液排出口 46 試料溶液タンク 47 陰極電解液タンク 48 陽極電解液タンク 51 中和モニタ 52、53 陰イオン交換膜 54 直流電源 55a、55b 振動発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 30/06 G01N 1/10 G01N 27/26 G01N 30/08 G01N 30/14 G01N 30/02

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料溶液中の揮発性のアルカリ成分を、
    気体透過膜を透過させて該気体透過膜を隔て置かれた吸
    収液に溶解し、該吸収液に溶解された該揮発性アルカリ
    成分を陽極側の第1の陽イオン交換膜を透過してきた電
    解液中のイオンと反応させた後、第2の陽イオン交換膜
    を透過して陰極側に引き寄せ、該陰極側の電解液に前記
    吸収液に溶解された揮発性のアルカリ成分を溶解した状
    態で排出させることを特徴とする分析前処理方法。
  2. 【請求項2】 前記吸収液及び前記電解液は、不揮発性
    の酸溶液又は純水であることを特徴とする請求項1記載
    の分析前処理方法。
  3. 【請求項3】 試料溶液中の揮発性の酸成分を、気体透
    過膜を透過させて該気体透過膜を隔て置かれた吸収液に
    溶解し、該吸収液に溶解された該揮発性酸成分を陰極側
    の第1の陰イオン交換膜を透過してきた電解液中のイオ
    ンと反応させた後、第2の陰イオン交換膜を透過して陽
    極側に引き寄せ、該陽極側の電解液に前記吸収液に溶解
    された揮発性の酸成分を溶解した状態で排出させること
    を特徴とする分析前処理方法。
  4. 【請求項4】 前記吸収液及び前記電解液は、金属水酸
    化物溶液又は第四級アミン水酸化物溶液又は純水である
    ことを特徴とする請求項3記載の分析前処理方法。
  5. 【請求項5】 気体透過膜により隔てられ内部を試料溶
    液が流通可能な試料室と、該試料室を挟んで離間対向し
    て設けられた第1及び第2の陽イオン交換膜と、前記気
    体透過膜と第1及び第2の陽イオン交換膜の間隙に設け
    られた中和室と、前記第1の陽イオン交換膜と隔てられ
    陽極が配置された陽極室と、前記第2の陽イオン交換膜
    と隔てられ陰極が配置された陰極室と、前記陽極室及び
    陰極室に電解液を流入させ、かつ、前記中和室内に吸収
    液を流入させるための流入口及び流出口とが設けられた
    前処理モジュールと、 前記陽極及び陰極に直流電圧を印加する直流電源と、 前記前処理モジュールの中和室内に前記吸収液を、前記
    試料室内に前記試料溶液を、前記陽極室及び陰極室に電
    解液をそれぞれ流出入させる送液手段とを有することを
    特徴とする分析前処理装置。
  6. 【請求項6】 気体透過膜により隔てられ内部を試料溶
    液が流通可能な試料室と、該試料室を挟んで離間対向し
    て設けられた第1及び第2の陰イオン交換膜と、前記気
    体透過膜と第1及び第2の陰イオン交換膜の間隙に設け
    られた中和室と、前記第1の陰イオン交換膜と隔てられ
    陽極が配置された陽極室と、前記第2の陰イオン交換膜
    と隔てられ陰極が配置された陰極室と、前記陽極室及び
    陰極室に電解液を流入させ、かつ、前記中和室内に吸収
    液を流入させるための流入口及び流出口とが設けられた
    前処理モジュールと、 前記陽極及び陰極に直流電圧を印加する直流電源と、 前記前処理モジュールの中和室内に前記吸収液を、前記
    試料室内に前記試料溶液を、前記陽極室及び陰極室に電
    解液をそれぞれ流出入させる送液手段とを有することを
    特徴とする分析前処理装置。
  7. 【請求項7】 前記前処理モジュールは、該前処理モジ
    ュール本体を連続的あるいは断続的に振動させる振動発
    生器を具備すること特徴とする請求項5又は請求項6記
    載の分析前処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7記載のうちいずれか一記
    載の分析前処理装置の前記試料室から流出される前記試
    料溶液中の揮発性アルカリ成分又は揮発性酸成分をモニ
    タし、そのモニタ値が定常的に所定値以下になるまで、
    前記分析前処理装置に前記試料溶液を循環流出入させる
    ことを特徴とする分析方法。
  9. 【請求項9】 前記モニタ値が定常的に前記所定値以下
    に達したときは、前記分析前処理装置からの前記試料溶
    液中の分析成分を濃縮カラムに濃縮捕捉した後、その濃
    縮捕捉された分析成分を溶離液により脱着し、該分析成
    分を含む前記溶離液を分析計に導入して該分析成分の分
    析を行うことを特徴とする請求項8記載の分析方法。
  10. 【請求項10】 請求項5乃至7記載のうちいずれか一
    記載の分析前処理装置と、 前記試料溶液の送液手段と、 該分析前処理装置の前記試料室から流出される前記試料
    溶液中の揮発性アルカリ成分又は揮発性酸成分をモニタ
    する中和モニタと、 前記分析前処理装置で処理されて得られた前記試料溶液
    中の分析成分を濃縮捕捉可能な濃縮カラムと、 前記濃縮カラムにより濃縮捕捉された前記分析成分を溶
    離液と共に供給されて該溶離液により脱着された該分析
    成分を相互に分離する分離カラムと、 前記中和モニタのモニタ値が所定値以下に達するまで
    は、前記試料溶液が前記濃縮カラムを通過することなく
    前記分析前処理装置を流出入する循環流路を形成し、前
    記モニタ値が前記所定値以下に達すると、前記分析前処
    理装置からの前記試料溶液を前記濃縮カラムに導入する
    流路を形成した後、前記溶離液を該濃縮カラムに導入し
    該濃縮カラム中の分析成分を該溶離液と共に前記分離カ
    ラムに導入する流路に切り換える流路切換バルブと、 前記分離カラムからの前記分析成分が含まれた溶離液が
    導入されて該分析成分を分析する検出器とを有すること
    を特徴とする分析装置。
  11. 【請求項11】 請求項5乃至7記載のうちいずれか一
    記載の分析前処理装置と、 該分析前処理装置の前記試料室から流出される前記試料
    溶液中の揮発性アルカリ成分又は揮発性酸成分をモニタ
    する中和モニタと、 前記分析前処理装置で処理されて得られた前記試料溶液
    中の分析成分を濃縮捕捉可能な濃縮カラムと、 前記濃縮カラムにより濃縮捕捉された前記分析成分を溶
    離液と共に供給されて該溶離液により脱着された該分析
    成分を相互に分離する分離カラムと、 前記試料溶液の第1の送液手段と、 前記分析前処理装置に処理すべき溶液を送液する第2の
    送液手段と、 所定容量の計量管と、 前記濃縮カラムに前記分析前処理装置で処理された前処
    理液を導入する流路と、前記分析前処理装置で処理され
    た前処理液を前記濃縮カラムを通すことなく該分析前処
    理装置に導入し、かつ、溶離液を前記濃縮カラムに導入
    し該濃縮カラム中の分析成分を該溶離液と共に前記分離
    カラムに導入する流路とを切り換える第1の流路切換バ
    ルブと、 前記計量管に接続され前記第1の送液手段により該計量
    管に前記試料溶液を貯留する流路と、前記分析前処理装
    置が接続された流路とを切り換える第2の流路切換バル
    ブと、 前記第2の送液手段、前記分析前処理装置に接続された
    状態の前記第2の流路切換バルブ、前記第1の流路切換
    バルブ及び前記分析前処理装置を結ぶ循環流路と、前記
    第2の送液手段により希釈液を吸引して前記第2の流路
    切換バルブに導入する流路とを切り換える第3の流路切
    換バルブと、 前記分離カラムからの前記分析成分が含まれた溶離液が
    導入されて該分析成分を分析する検出器とを有すること
    を特徴とする分析装置。
  12. 【請求項12】 前記中和モニタは導電率計あるいはp
    Hメータであることを特徴とする請求項10又は11記
    載の分析装置。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の分析装置の前記第3
    の流路切換バルブにより前記希釈液を流路に導入し、次
    に前記第2の流路切換バルブにより前記計量管に前記試
    料溶液を貯留した後、前記中和モニタのモニタ値が所定
    値以下に達するまでは、前記希釈液及び試料溶液が前記
    濃縮カラムを通過することなく前記分析前処理装置を流
    出入する循環流路を形成して前記試料溶液の希釈と分析
    前処理装置による前処理を行い、前記モニタ値が前記所
    定値以下に達すると、前記循環流路に前記濃縮カラムが
    組み込まれる流路を形成して該濃縮カラムに分析成分を
    濃縮するように前記第1乃至第3の流路切換バルブの切
    り換え制御を行い、その後前記第1の流路切換バルブに
    より、前記濃縮カラム中の分析成分を該溶離液と共に分
    離カラムに導入する流路に切り換え、該分離カラムにお
    いて該溶離液により脱着された該分析成分を相互に分離
    し、該分析成分を有する溶離液を検出器に導入して該分
    析成分を分析することを特徴とする分析方法。
  14. 【請求項14】 請求項5乃至7記載のうちいずれか一
    記載の分析前処理装置と、 前記分析前処理装置で処理されて得られた前記試料溶液
    中の分析成分を濃縮捕捉可能な濃縮カラムと、 前記濃縮カラムにより濃縮捕捉された前記分析成分を溶
    離液と共に供給されて該溶離液により脱着された該分析
    成分を相互に分離する分離カラムと、 前記試料溶液の第1の送液手段と、 前記分析前処理装置に処理すべき溶液を送液する第2の
    送液手段と、 所定容量の計量管と、 前記濃縮カラムに前記分析前処理装置で処理された前処
    理液を導入する流路と、前記分析前処理装置で処理され
    た前処理液を前記濃縮カラムを通すことなく該分析前処
    理装置に導入し、かつ、溶離液を前記濃縮カラムに導入
    し該濃縮カラム中の分析成分を該溶離液と共に前記分離
    カラムに導入する流路とを切り換える第1の流路切換バ
    ルブと、 前記計量管に接続され前記第1の送液手段により該計量
    管に前記試料溶液を貯留する流路と、前記分析前処理装
    置が接続された流路とを切り換える第2の流路切換バル
    ブと、 前記第2の送液手段、前記分析前処理装置に接続された
    状態の前記第2の流路切換バルブ、前記第1の流路切換
    バルブ及び前記分析前処理装置を結ぶ循環流路と、前記
    第2の送液手段により希釈液を吸引して前記第2の流路
    切換バルブに導入する流路とを切り換える第3の流路切
    換バルブと、 前記分離カラムからの前記分析成分が含まれた溶離液が
    導入されて該分析成分を分析する検出器とを有し、希釈
    液及び試料溶液が前記濃縮カラムを通過することなく前
    記分析前処理装置を流出入する循環流路を予め定めた処
    理時間形成して前記試料溶液の希釈と分析前処理装置に
    よる前処理を行ってから、前記循環流路に前記濃縮カラ
    ムが組み込まれる流路を形成して該濃縮カラムに分析成
    分を濃縮するように前記第1乃至第3の流路切換バルブ
    の切り換え制御を行うことを特徴とする分析装置。
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