JP2822221B2 - 患部用粘着性防水シート - Google Patents

患部用粘着性防水シート

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JP2822221B2 JP1209653A JP20965389A JP2822221B2 JP 2822221 B2 JP2822221 B2 JP 2822221B2 JP 1209653 A JP1209653 A JP 1209653A JP 20965389 A JP20965389 A JP 20965389A JP 2822221 B2 JP2822221 B2 JP 2822221B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、入浴時等における患部への浸水を十分に防
止することができる患部用粘着性防水シートに関する。
〔従来の技術〕 従来、外傷を有していて入浴する場合には、その外傷
が濡らしても差し支えがない程度のものであるときに
は、その外傷を衛生保護のため救急絆創膏で保護してお
いて入浴するのが普通である。しかし、このようにする
と、救急絆創膏には通気性を保つための微小な穴が開い
ているため、そこから水が浸水する。そのため外傷部に
刺戟を受けて痛みが発生し、患者に苦痛を与えたり、と
きには浸水による細菌汚染の懸念がある。また、入浴後
は浸水した絆創膏の取替えも必要となり、不経済であ
り、さらにその取替えのさいに患部を痛めたりして、外
傷の治療を長引かせている。入浴以外でも、水作業を行
なうときには同様な問題がある。
また、この救急絆創膏には類似するものとして、撥水
性ないし疎水性の被膜を形成する樹脂で織目を塞がない
程度に、コーティングされた布で外傷を保護するため
の、剥離性の良い外傷用当て布が提案されている(特開
昭64−11546号公報)。この外傷用当て布では、撥水性
ないし疎水性の被膜を形成する樹脂として有用なもの
は、一般的にはゴム弾性を有する柔軟で、外傷に対して
ソフトな感触を与えるもので、天然ゴム、合成樹脂等が
良く、特にシリコーンゴムが良いとされ、ビニルメチル
シロキサン単位を0.8モル%含有するジメチルポリシロ
キサンから成るゴム状のシリコーン樹脂とハイドロジエ
ンメチルポリシロキサンからなるオイルと塩化白金酸を
ベースとした白金触媒とからなる混合物をガーゼに塗布
して加熱し、被膜を形成した例が示されている。しか
し、この外傷用当て布も織目が塞がっていないので、水
に漏れると直ちに浸水してしまうものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
入浴時等において、外傷部が刺戟を受けたり、あるい
は細菌が侵入しないようにするには、外傷が水に濡れな
いようにすることが必要であって、このようにするのが
外傷の治療上で一番好ましいことである。また、外傷部
のみなず、炎症部分のような患部についても治療上同じ
問題がある。
そして、患部が水に濡れないようにするには、表面が
疎水性の被膜で、裏面に接着剤層を有するシート状体
を、例えばガーゼを当てた外傷の上から覆えばよいよう
であるが、布性の包装用ガムテープで試みた場合にすぐ
わかるように、水は接着剤層のごく僅かな隙間からたち
まち侵入してしまう。これは、身体の表面が複雑な形状
をしており、シート状体の形状がそれに沿っていないこ
と、接着剤はその接着力がを弱いだけでなく、一般に疎
水性材質からなっていて水によってその接着力が著しく
低下してしまうこと、及び人間の運動によって接着剤層
に力がかかり接着剤が剥れてしまうためである。
またそうであるからといって接着剤を強力なものにす
れば、足りるものではなく、患部用防水シートは入浴の
ような必要時の後には剥さなければならないから、接着
剤が強力であると剥しにくく、剥すときの力の作用で患
部に悪影響を与えることがある。さらに、接着剤がこの
両面の性質を兼ね備えるようにしたとしても、皮膚と接
着剤層との間隙から水が侵入する問題は依然として残っ
ている。
本発明は、接着力が十分あり、水の侵入を防止するこ
とができ、かつ容易に剥すことができる患部用粘着性防
水シートを得ようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、皮膚と接着剤層との間隙から水が侵入す
る問題について種々検討したところ、その原因の一つ
に、皮膚の表面の凹凸があり、皮膚の表面には例えば手
の指紋に見られるような、かなりはっきりした、皮膚組
織に基づく凹凸模様がある外、毛穴があるなどによるも
のであるが、これに接着する患部用の防水シートは平ら
な表面の布に薄い接着剤層を有するものであるため、接
着剤層は皮膚の凸部分に接着するものの、凸部分にまで
接着しないため、その凹部分を伝って水が侵入すること
がわかった。
そこで、皮膚の凹部分まで接着することのできる接着
剤について検討したところ、ゲル状の粘着性、疎水性硬
化被膜がその条件をよく満たすことを見出して本発明に
到達した。
すなわち、本発明は、基材上にゲル状の粘着性、疎水
性硬化被膜を形成してなる患部用粘着性防水シートであ
る。
本発明における基材上に形成された硬化被膜は、連続
したものであって、表面に水が侵入する孔部を有してい
ないものでなければならず、これ自体が疎水性であるた
め防水性となる。そして、前記硬化被膜は、粘着性を有
するため接着剤の作用をし、防水シートを前面で皮膚な
どに接着するようにでき、また前述したようにゲル状で
あるために柔かく、皮膚の微細な形状に応じて容易に変
形し、皮膚の凹部分まで十分に接着し、水の侵入を防止
する。
また、前記硬化被膜は、基材の片面に形成されたもの
がよい。
本発明の患部用粘着性防水シートを使用するさいに
は、例えば外傷をガーゼ又は救急絆創膏によって被覆し
た上からこの防水シートにより被覆し、この防水シート
の周囲を皮膚に密着させて接着させる。ガーゼを用いる
さいには、ガーゼを防水シートの中央部にあらかじめ固
定させておくのが普通である。
また、この防水シートがガーゼ又は救急絆創膏に接着
しないように、被覆のさいにガーゼなどとの間に薄い紙
などを介在させるようにしてもよい。さらに、本発明の
患部用粘着性防水シートの患部に面する部分には接着性
のない被覆層を設けたりすることもあるが、患部の大き
さに応じて切り出して用いるような汎用性のある使い方
をする場合には、前者のようにした方がよい。このよう
にすれば、この没水シートを剥がすさいにガーゼなどが
取れることなく、患部に影響を与えない。
本発明の患部用粘着性防水シートを構成する硬化被膜
の素材としては、硬化後にゲル状の粘着性、疎水性被膜
を与えるものであれば、合成ゴムや各種樹脂を用いるこ
とができるが、被覆によく密着させるためには十分な柔
らかさを有することが望ましい。硬化被膜の柔らかさは
針入度等の尺度で測定することができる。硬化被膜が十
分柔らかくて皮膚によく密着して、皮膚との増に水が通
るような微細な間隙が生じないことが要求されるが、こ
の点から硬化被膜の素材としてはシリコーン(オルガノ
ポリシロキサンの総称)が最も適している。また、シリ
コーンは、耐熱、耐候、耐化学性に優れており、人体に
不活性であるなど、本発明の防水シートの使用目的にふ
さわしい性質を備えている。
本発明において、ゲル状硬化被膜としてシリコーンゲ
ルを用いる場合には、その組成物として一般にシリコー
ンゲルとして用いられている組成物を使用することがで
き、付加硬化型のシリコーンゲルであれば、例えば、 (A)ケイ素原子に結合したビニル基が1分子中に平均
0.1〜2.0個存在し、ケイ素原子に結合した残余の有機基
が脂肪族不飽和を含まない置換又は非置換の一価の炭化
水素基であり、25℃における粘度が50〜100,000cpであ
るオルガノポリシロキサン、 (B)ケイ素原子に結合した水素原子が1分子中に平均
2を越える数存在するオルガノポリハイドロジエンシロ
キサンで、それはケイ素原子に結合した水素原子の数
が、(A)のケイ素原子に結合したビニル基1個に対し
て、0.5〜5個となる量、 (C)白金系触媒、パラジウム系触媒及びロジウム系触
媒からなる群より選ばれた触媒で、それは(A)と
(B)との合計量に対して触媒金属元素の量として0.1
〜300ppmとなる量、 からなる、ゲル状硬化性のオルガノポリシロキサン組成
物が好適に用いられる。
ここで、上記(A)成分のオルガノポリシロキサン
は、ケイ素原子に結合したビニル基を1分子中に平均0.
1〜2.0個、好ましくは0.1〜1.4個有するものである。ビ
ニル基の量が0.1個より少ないと、架橋に与らないオル
ガノポリシロキサンが増加して、硬化して得られたゲル
状物の物理的性質及び基材(木綿、パラフィルム、化学
繊維)への粘着性が著しく低下する。
(A)オルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合した
有機基のうち、前述のビニル基以外のものとしては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキ
ル基、フェニル基のようなアリール基、β−フェニルエ
チル基、β−フェニルプロピル基のようなアラルキル
基、及びクロロメチル基、シアノエチル基、3,3,3−ト
リフルオロプロピル基のような置換炭化水素基が例示さ
れるが、合成の容易なこと、未硬化の状態で取り扱いや
すいこと、ゲル状物の耐熱性や物理的性質から、メチル
基であることが望ましい。その粘度は、25℃で50〜1000
00cp、好ましくは30〜5000cpの範囲から選ばれる。粘度
が、50cpよりも低いと流れやすく、また反応後の物理的
性質が悪い。また、100,000cpを越えると、作業性が悪
くなる。
(A)のオルガノポリシロキサンのシロキサン骨格
は、直鎖状でも分岐状でもよく、また両者の混合物でも
よいが、合成の容易さと、ゲル状物に適度の柔らかさを
与えることから、実質的に直鎖状であることが好まし
い。少量の環状オルガノポリシロキサンが共存しても差
し支えないが、ケイ素原子に結合したビニル基を有して
いたとしても反応性が低く、粘着性を持ったゲル状物の
形成には寄与しない。オルガノポリシロキサン中のビニ
ル基は、分子の途中のケイ素原子、末端のケイ素原子の
いずれにも結合していてもよいが、反応速度や反応によ
るゲル状形成効果から、末端のケイ素原子に結合するこ
とが好ましい。
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、(A)のオ
ルガノポリシロキサンのビニル基と反応してゲル状物を
形成するもので、(A)のうちのケイ素原子に結合した
2個又はそれ以上のビニル基を含有するオルガノポリシ
ロキサンと反応して、緩い網状構造を形成するために、
1分子中に、ケイ素原子に結合した水素原子が平均2個
を越える数存在しなければならない。
このような水素原子は、分子末端、分子の途中のいず
れのケイ素原子に結合しても差し支えない。(B)のケ
イ素原子に結合した有機基は、(A)のケイ素原子に結
合した有機基のうちビニル基以外のものとして挙げられ
たものと同様のものが例示されるが、合成の容易なこと
から、メチル基が好ましい。シクロサン骨格は直鎖状で
も分岐状でも差し支えないが、合成の容易なこと、得ら
れるゲル状物には良好な物理的性質を与えることから、
直鎖状が好ましい。(B)成分の粘土は特に制限される
ものではないが、作業性及び合成の容易さから10〜1000
0cpの範囲が好ましい。
(B)成分の配合量は、(A)成分中のケイ素原子に
結合せるビニル基1個に対して(B)成分中のケイ素原
子に結合した水素原子が1〜5個、好ましくは1.0〜1.5
個となるような量である。ケイ素原子に結合した水素原
子の量が1個未満であると、架橋が充分進行せず、ゲル
状物が柔かくなりすぎる。また、該水素原子の量が5個
を越えてもゲル状物が経時的に硬くなる。
本発明で用いられる(C)成分の触媒は、(A)成分
のビニル基と(B)成分のヒドロキシル基との間の付加
反応を促進するためのもので、塩化白金酸、アルコール
変性塩化白金酸、白金とオレフィンとの錯体、白金とケ
トン類との錯体、白金とビニルシロキサンとの鎖体など
で例示される白金系触媒、テトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム、パラジウム黒とトリフェニルホ
スフィンとの混合物などで例示されるパラジウム系触
媒、あるいはロジウム系触媒が使用できるが、触媒効果
と取り扱いの容易から、白金系触媒が好ましい。
(C)成分の配合量は、(A)と(B)の合計量に対
し、触媒金属元素の量として0.01〜300ppmの範囲となる
量である。0.01ppm未満では付加反応が充分に進行しな
いためにゲ状物が柔らかくなりすぎる。(C)の成分は
硬化促進剤とも呼ばれる。
このようなゲル状硬化性のオルガノポリシロキサン組
成物としては例えばシリコーンゲルKE−61051A及びKE−
1051Bに硬化促進剤X−93−405を加えた混合ゲル組成
物、あるいはX−32−870とCX−32−870の混合ゲル組成
物(いずれも信越化学工業株式会社製)等が挙げられ
る。
上記したゲル状硬化性のオルガノポリシロキサン組成
物は、アセチレン系化合物のような反応抑制剤の共存や
室温で低活性の白金系触媒を使用することにより単一容
器内に保存してもよく、また、例えば(A)と(B)と
を同一容器で、(C)を別容器、又は(A)の一部と
(B)、(A)の大部分と(C)という組合せで別々の
容器に保存して、硬化直前に均一に混合し、減圧脱泡し
て用いてもよい。また、この組成物には、必要に応じて
無機充填剤を添加して、用途に応じて作業性、硬化後の
硬さ、機械的強さなどを調節することができる。このよ
うな無機質充填剤としては、煙霧質シリカ、シリカアエ
ロゲル、沈澱シリカなどが例示される。また、トルエ
ン、ヘキサンのような溶剤、ジメチルポリシロキサンの
ような粘度調節剤、アルケニル基含有ポリシロキサンの
ような付加的ベースポリマー、アセチレンアルコール及
びそのポリシロキサンとの反応生成物のような硬化制御
剤などを併用しても差し支えない。
本発明の粘着性防水シートは、上記した様なゲル状硬
化性組成物を後述する布、不織布等に伸展、硬化(架
橋)させて目的のものを得ることができる。硬化時の温
度は特に限定されるものではないが、低温では硬化に時
間を要し、また高温では被膜中に気泡が混入したまま硬
化することから、減圧脱泡した後硬化させるかあるいは
40〜50℃下で、硬化させるのが望ましい。
基材上に形成するゲル状の粘着性、疎水性硬化被膜は
充分な柔らかさを保持する上である程度の厚さを有する
ことが好ましい。
本発明の粘着性防水シートを構成する基材は、上述し
たゲル状の粘着性、疎水性硬化被膜を支持して患部を被
覆しているガーゼあるいは救急絆創膏を覆って、皮膚に
密着させるためのものであるが、具体的には、布、フィ
ルム、などがある。布の種類としては織布、不織布があ
る。そして、布の素材としては化学繊維(酢酸セルロー
スなど)、プラスチック繊維、木綿などを用いることが
できるが、水の侵入を防ぎ、また前記硬化被膜と親和性
を高める上で、化学繊維、プラスチック繊維が好適であ
る。また、本発明の粘着性防水シートの使用上の便宜か
らいえば、患部の被覆及び剥離操作を考慮すれば伸展性
のある布であることが好ましい。縮み加工されたガーゼ
状織布も好適である。またフィルムとしては、例えばパ
ラフィルムが用いられる。
本発明の粘着性防水シートは、患部をガーゼ又は救急
絆創膏で保護した後、その上に張り付けて使用するもの
であるので、使用の際には、この防水シートを外傷部の
大きさに応じて切断するが、ガーゼや絆創膏を十分被覆
できる程度の大きさが望ましい。
また、本防水シートは、皮膚への追従性、屈曲性、皮
膚への密着性、防水性あるいは、ゲル状硬化被膜層と布
との密着性の点から、布の厚さは0.2〜1mm、特に0.4〜
0.7mm、ゲル状硬化被膜層は、連続層を形成するのに充
分な厚さ、例えば.0.5〜2.5mm、特に1〜2mmであること
が好適である。
一方、本防水シートは、その使用後剥がされなければ
ならないから、剥離が容易でなければならない。ゲル状
硬化被膜の素材そのものが剥離が容易なものであればよ
いが、要求される粘着性と相反性があるので、通常は剥
離材を用いるなど、別に剥離性を与える手段を取る。剥
離材としては、従来の粘着素材に使用されているものは
使用不可能で剥離効果ままったくない。界面活性材を塗
布した素材あるいは凹凸面を備えて粘着性との接点を少
なくした素材を粘着面に添付した剥離材が望ましい。ま
た、この硬化被膜の材質は、エタノールあるいは水が粘
着面に付着している時には、皮膚に対する粘着性(「瘉
着性」といった方が近い性質)が減少する性質があるこ
とから、この硬化被膜をエタノール溶液(70%前後)に
浸漬しておくのが便利なこともある。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 処方 シリコーンゲルKE−1051−A (ジメチルポリシロキサン系シリコーンゲル) 97部 シリコーンゲルKE−1051−B (ジメチルポリシロキサン系シリコーンゲル) 100部 硬化促進剤X93−405 (いずれも信越化学工業株式会社製) 硬化温度 50℃ 硬化時間 25〜30分 あらかじめ界面活性剤を塗布しておいた容器(12×12
×3cm)に上記処方剤15gを入れて厚さ1.5mmのシート状
に形成し、50℃以下に保存し、2〜3分後に12×12cmの
大きさの化学繊維の布を容器底部に広がったシリコーン
上に空隙が生じないように添付する。そのまま約30分間
水平に静置して目的とする粘着性防水シートを得た。
本防水シートの防水効果を確認するために、手に3cm
四方の吸水紙を置いた。そして、その上からこの防水シ
ートを8cm四方に切断したもので覆って手の甲にしっか
りと密着させ、この手の甲を温水に15分間浸漬した。そ
の後、この防水シートを剥離して吸水紙への水の付着を
調べたところ、水による濡れは全く認められず、この防
水シートは目的とする防水作用を十分に発揮した。
さらに、この防水シートに付着した紙を洗剤で洗い落
とした後に乾燥させ、同様の防水試験を反復した結果、
初期のものと同様の皮膚への粘着性と防水効果が認めら
れた。
実施例2 処方 シリコーンゲルX−32−870 (ジメチルポリシロキサン系シリコーンゲル) 100部 シリコーンゲルCX−32−870 (ジメチルポリシロキサン系シリコーンゲル) 0.5部 (いずれも信越化学工業株式会社製) 上の処方には硬化促進剤も添加した。
硬化温度 50℃ 硬化時間 25〜30分 あらかじめ界面活性剤を塗布しておいた容器(12×12
×3cm)に上記処方剤15gを入れて厚さ1.5mmのシート状
に形成し、50℃以下に保存し、2〜3分後に12×12cmの
大きさの化学繊維布を容器底部に広がったシリコーン上
に空隙が生じないように添付する。そのまま約30分間水
平に静置して目的の粘着性防水シートを得た。
この防水シートの防水効果を確認するために、手の甲
に3cm四方の吸水紙を置いた。そして、その上からこの
防水シート(8cm四方に切断したもの)で覆って手の甲
へしっかりと密着させ、この手の甲を温水に15分間浸漬
した。その後、この防水シートを剥離して吸水紙への水
の付着を調べたところ、水による濡れは全く認められ
ず、この防水シートは目的とする防水作用を十分に発揮
した。
さらに、この防水シートに付着した紙を洗剤で洗い落
とした後に乾燥させ、同様の防水試験を反復した結果、
初期のものと同様の皮膚への粘着性と防水効果が認めら
れた。
〔発明の効果〕
本発明の粘着防水性シートは患部をガーゼあるいは救
急絆創膏で保護した後、その上に張り付けて皮膚に粘着
させて使用することによって、ガーゼあるいは救急絆創
膏への浸水が防止されるため、傷口のような患部の痛み
の発生が未然に防げるだけでなく、患部を広げたり、細
菌の侵入を防止することができる。また、入浴後などの
ガーゼや救急絆創膏の交換も不要であり、患部を痛める
ことがなく、経済的である。
さらに、この防水シートは、皮膚への粘着性に優れて
いるため、皮膚との粘着部分の間隙も非常に小さいた
め、浸水を完全に防止するが、皮膚からの剥離時に通常
発生する粘着テープ特有の痛みもない。
特に、本発明が、上記したオルガノポリシロキサン組
成物を硬化させてなるものから構成された硬化被膜を有
するものであるときには、上記した効果は特に著しい。
また、上記の硬化被膜を有する本発明の粘着性防水シ
ートは、再使用しても、その皮膚への粘着性は劣化する
ことがなく、反復使用が可能であり、硬化被膜面にゴミ
が付着しても洗剤で容易に除去できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黛 哲也 東京都千代田区大手町2丁目6番1号 信越化学工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61F 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上にゲル状の粘着性、疎水性硬化被膜
    を形成してなる患部用粘着性防水シート。
  2. 【請求項2】前記のゲル状の粘着性疎水性硬化被膜が、
    25℃における粘度が50〜10000cpであるオルガノポリシ
    ロキサンからなることを特徴とする請求項(1)記載の
    患部用粘着性防水シート。
  3. 【請求項3】前記ゲル状の粘着性疎水性硬化被膜が、 (A)ケイ素原子に結合したビニル基が1分子中に平均
    0.1〜2.0個存在し、ケイ素原子に結合した残余の有機基
    が脂肪族不飽和を含まない置換又は非置換の一価の炭化
    水素基であり、25℃における粘度が50〜100,000cpであ
    るオルガノポリシロキサン、 (B)ケイ素原子に結合した水素原子が1分子中に平均
    2を越える数存在するオルガノポリハイドロジエンシロ
    キサンで、それはケイ素原子に結合した水素原子の数
    が、(A)のケイ素原子に結合したビニル基1個に対し
    て、0.5〜5個となる量、 (C)白金系触媒、パラジウム系触媒及びロジウム系触
    媒からなる群より選ばれた触媒で、それは(A)と
    (B)との合計量に対して触媒金属元素の量として0.1
    〜300ppmとなる量、 からなるオルガノポリシロキサン組成物を硬化させてな
    るものであることを特徴とする請求項(1)記載の患部
    用粘着性防水シート。
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