JP2820504B2 - イソカルバサイクリン誘導体 - Google Patents

イソカルバサイクリン誘導体

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JP2820504B2 JP12920390A JP12920390A JP2820504B2 JP 2820504 B2 JP2820504 B2 JP 2820504B2 JP 12920390 A JP12920390 A JP 12920390A JP 12920390 A JP12920390 A JP 12920390A JP 2820504 B2 JP2820504 B2 JP 2820504B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <技術分野> 本発明は新規イソカルバサイクリン類およびそれを有
効成分として含有する臓器障害治療剤に関する。
さらに詳細には、臓器障害治療剤として有用な新規該
イソカルバサイクリン類を含有する臓器障害治療剤に関
するものである。
<従来の技術> プロスタグランジン類は強い血小板凝集抑制作用,血
圧降下作用,胃酸分泌抑制作用,平滑筋収縮作用,利尿
作用等多彩な生理作用を有しており、末梢循環障害,心
筋硬塞,狭心症,動脈硬化,高血圧症,胃潰瘍,十二指
腸潰瘍,分娩誘発,中絶等の治療または予防に有用な物
質である。
最近、これらのプロスタグランジン類のある種のもの
は生体内組織の細胞を保護する、いわゆる細胞保護作用
を有することがわかってきた。この細胞保護作用は、生
体内のすべての細胞に対して存在し、例えば胃潰瘍に対
する治療効果,心筋硬塞巣の縮小効果,エンドトキシン
ショックによる肺損傷の予防効果等もこの細胞保護作用
に由来しているといわれている(医学のあゆみ,125巻,2
50ページ,1983年参照)。また肝細胞に対してもプロス
タグランジン類は細胞保護作用を示すことが知られてい
る。例えばPGE2の構造修飾体である16,16−ジメチル−P
GE2はラットの四塩化炭素誘発およびガラクトサミン誘
発の肝細胞懐死を防止することが報告され[フォリア・
ヒトスケミカ・エト・サイトケミカ(Folia Histochemi
ca et Cytochemica),18巻,311ページ,1980年;および
ガストロエンテロロジィー(Gastroenterology),81巻,
211ページ,1981年参照]、またPGE2およびその構造修飾
体(15−メチルPGE2,16,16−ジメチル−PGE2等)の肝細
胞保護作用については、アメリカ合衆国特許4,374,856
号にも記載されている。また6−オキソ−PGE1の構造修
飾体の細胞保護作用についても特開昭58−164512号,特
開昭58−203911号に報告されている。
さらにプロスタサイクリン(PGI2)はネコの肝組織の
乏酸素状態における保護作用を有することが報告されて
いる[アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジィ
ー(Amer.J.Physiol.),238巻,176ページ,1980年参
照]。また、プロスタサイクリンの誘導体である6,9α
−ニトリロ−PGI1類等も肝細胞保護作用があることが報
告されている(特開昭58−164512号,同58−203911号各
公報参照)。さらにカルバサイクリン誘導体のイロプロ
ストやシアノプロスタサイクリン類のニレプロスト等に
も肝臓,膵臓,腎臓の保護作用があることが報告されて
いる(特公表61−502819号公報参照)。
また、最近プロスタグランジン類はその強力な細胞保
護作用により臓器移植の領域においても利用されている
(太田和夫,「現代医療」第18巻,2693−2697頁,1986年
参照)。即ち、臓器移植時に、臓器提供者より摘出した
臓器を保護し、移植手術の時まで臓器の障害を最小限に
くい止め、良好な状態で保存するための臓器保存にプロ
スタグランジン類は利用されている。例えば、天然プロ
スタサイクリン(PGI2)は、肝臓や腎臓の保存に有効で
あることが報告されている(M.Monden,et al,Ann.Sur
g.,vol.196,p38,1982;J.W.Bradley,et al,Transplant.P
roc.,vol.15,p424,1983)し、プロスタサイクリンの誘
導体であるOP−41483は腎保存に有効であること(M.Tob
imatsu,et al,Transplant.Proc.,vol.17,p1461,1985)
や、プロスタグランジン類がその強力な細胞保護作用に
より、臓器移植時の拒絶反応抑制に有効であること(上
記太田和夫,「現代医療」)が報告されている。
ところで天然プロスタサイクリンは、生体において、
主として動脈の血管内壁で産出される局所ホルモンであ
り、その強力な生理活性、例えば血小板凝集抑制活性,
血管拡張活性等により生体の細胞機能を調節する重要な
因子であることを利用して、このものを直接医薬品とし
て供する試みがおこなわれている[ピー・ジェー・ルイ
ス,ジェー・オー・グラディー(P.J.Lewis,J.O.Grad
y)ら,“クリニカル・ファーマコロジー・オブ・プロ
スタサイクリン(Clinical Pharmacologyof Prostacycl
in)",Raven Press,N.Y.,1981)が天然プロスタサイク
リンは分子内に非常に加水分解されやすいエノールエー
テル結合を有するため、中性又は酸性条件では容易に失
活し、医薬品としてはその化学的不安定性のため好まし
い化合物とはいえない。このため天然プロスタサイクリ
ン、と同様の生理活性を有する化学的に安定な合成プロ
スタサイクリン誘導体が鋭意検討されてきた[シンセシ
ス(Synthesis),1984年,449ページ参照]。本発明者ら
は、プロスタサイクリンの6,9位の酸素原子をメチン基
(−CH=)に置き換えることにより、化学的安定性を充
分に満足するプロスタサイクリン類である9(O)−メ
タノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1類(イソカ
ルバサイクリン類)の合成に成功した(特開昭59−2100
44号公報参照)。この誘導体は、強い臓器保護作用,臓
器障害抑制作用を有している(特願昭63−69845号等参
照)と同時に天然プロスタサイクリンに匹敵する強力な
血小板凝集抑制作用,血圧降下作用等の生物活性を有し
ていることを明らかにした(特開昭59−210044号,同61
−197518号各公報等参照)。
ところで、プロスタグランジン類を医薬品として用い
る場合、プロスタグランジン類が一般的に有する血圧降
下作用,血小板凝集抑制作用,平滑筋収縮作用等の種々
の作用が副作用として働き、好ましくない結果を与える
ことが多いことが知られている。そこで主作用と副作用
を分離し、副作用を低減しようとする試みは数多くなさ
れてきた。例えば6−ケト−PGE1類の1位カルボン酸部
をアミノ酸のアミドに変換する試みがなされている(特
開昭62−277352号公報参照)。
<発明の開示> 本発明者らは、イソカルバサイクリンの1位カルボン
酸のヒドロキシ酢酸エステルおよびアミノ酸アミドを合
成し、かかるイソカルバサイクリンの生物活性を検討し
たところ、驚くべきことに強い臓器障害抑制作用を有し
ている反面、血圧降下作用,血小板凝集抑制作用などの
作用が低減しており、臓器障害治療剤として理想的な薬
効プロファイルを有していることを見出し、本発明に到
達したものである。すなわち本発明では下記式[I] で表わされるイソカルバサイクリン類およびその非毒性
塩が提供される。
R1または を表わす。R1のR61,R62,R63は同一もしくは異なり、水素原子もしく
はC1〜C10のアルキル基を表わす。C1〜C10のアルキル基
としてはメチル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,iso−ブチル,sec−ブチル,t−ブチル,n−ペン
チル,n−ヘキシル,3−メチルブチル,4−メチルペンチ
ル,n−オクチル,n−デシル基などの直鎖状または分岐状
のものを挙げることができる。このうち、R61,R63は水
素原子が、R62は水素原子,メチル基,エチル基,iso−
イソプロピル基,イソブチル基などが好ましい。R1のR71,R72,R73は同一もしくは異なり、水素原子もしく
はC1〜C10のアルキル基を表わす。C1〜C10のアルキル基
としては、上記したもの(R61,R62,R63の場合)を挙げ
ることができるが、R71,R72,R73としては水素原子が好
ましい。R74は水素原子;C1〜C10のアルキル基;フェニ
ル基;またはフェニル基,ヒドロキシフェニル基,水酸
基,メルカプト基,メチルチオ基,カルボキシル基,ア
ミノ基,グアニジノ基,イミダゾール基,インドール基
などで置換されたC1〜C5アルキル基を表わす。なおR71
とR74は結合して環を形成してもよい。C1〜C10のアルキ
ル基としては上記したもの(R61,R62,R63の場合)を挙
げることができるが、メチル基,エチル基,iso−プロピ
ル基,iso−ブチル基,sec−ブチル基等が好ましい。フェ
ニル基,ヒドロキシフェニル基,水酸基,メルカプト
基,メチルチオ基,カルボキシル基,アミノ基,グアニ
ジノ基,イミダゾール基,インドール基などで置換され
たC1〜C5のアルキル基としては、メチル基,エチル基,n
−プロピル基,n−ブチル基,n−ペンチル基,iso−プロピ
ル基,iso−ブチル基などが挙げられるが、メチル基,エ
チル基が好ましい。R74としては、これらのうち水素原
子,メチル基,iso−ブチル基,ベンジル基が特に好まし
い。またR1の*印の炭素は不斉炭素である場合があり、この時この
炭素の立体配置は、D体,L体およびそれらの任意の割合
の混合物の場合を含むが、天然アミノ酸の立体配置であ
るL−体が好ましい。
R2およびR3は同一もしくは異なり、水素原子,トリ
(C1〜C7)炭化水素シリル基,または水酸基の酸素原子
とともにアセタール結合もしくはエステル結合を形成す
る基である。
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基としては、例えばト
リメチルシリル,トリエチルシリル,t−ブチルジメチル
シリル基の如きトリ(C1〜C4)アルキルシリル,ジメチ
ルフェニルシリル基の如きジ(C1〜C4)アルキルフェニ
ルシリル,t−ブチルジフェニルシリル基の如きジフェニ
ル(C1〜C4)アルキルシリルまたはトリフェニルシリ
ル,トリベンジルシリル基等を好ましいものとして挙げ
ることができる。t−ブチルジメチルシリル基が特に好
ましい。
水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する基
としては、例えばメトキシメチル,1−エトキシエチル,2
−メトキシ−2−プロピル,2−エトキシ−2−プロピ
ル,(2−メトキシエトキシ)メチル,ベンジルオキシ
メチル,2−テトラヒドロピラニル,2−テトラヒドロフラ
ニルまたは6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビ
シクロ[3.1.0]ヘキス−4−イル基を挙げることがで
きる。これらのうち、2−テトラヒドロピラニル基が特
に好ましい。
水酸基の酸素原子と共にエステル結合を形成する基と
しては、例えばホルミル基,アセチル基,プロピオニル
基,ブタノイル基,ペンタノイル基等の(C1〜C5)アル
カノイル基;ベンゾイル基,トルイル基等の置換または
非置換のベンゾイル基を挙げることができる。アセチル
基,ベンゾイル基が特に好ましい。
R2またはR3としては、これらのうち水素原子が特に好
ましい。
R4は水素原子,メチル基またはビニル基を表わすが、
水素原子,メチル基が好ましい。
上記式[I]においてR5は酸素原子を含んでいてもよ
い直鎖もしくは分枝鎖C3〜C10アルキル基;直鎖もしく
は分枝鎖C3〜C10アルケニル基;直鎖もしくは分枝鎖C3
〜C10アルキニル基;置換されていてもよいC3〜C10シク
ロアルキル基;置換されていてもよいフェニル基;置換
されていてもよいフェノキシ基;または置換されていて
もよいフェニル基,置換されていてもよいフェノキシ基
もしくは置換されていてもよいC3〜C10シクロアルキル
基で置換されている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル
基を表わす。
酸素原子を含んでいてもよい直鎖もしくは分枝鎖C3
C10アルキル基としては2−メトキシエチル,2−エトキ
シエチル,プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘ
プチル,オクチル,デシル,1−メチルペンチル,1−メチ
ルヘキシル,1,1−ジメチルペンチル,2−メチルペンチ
ル,2−メチルヘキシル,5−メチルヘキシル,2,5−ジメチ
ルヘキシル基等が挙げられ、好ましくはブチル,ペンチ
ル,ヘキシル,(R)−もしくは(S)−もしくは(R
S)−1−メチルペンチル,(R)−もしくは(S)−
もしくは(RS)−2−メチルヘキシル基が挙げられる。
C3〜C10アルケニル基としては2−ブテニル基,2−ペ
ンテニル基,3−ペンテニル基,2−ヘキセニル基,4−ヘキ
セニル基,2−メチル−4−ヘキセニル基,2,6−ジメチル
−5−ヘプテニル基等が挙げられる。
C3〜C10アルキニル基としては2−ブチニル,2−ペン
チニル,3−ペンチニル,2−ヘキシニル,4−ヘキシニル,2
−オクチニル,5−デシニル,1−メチル−3−ペンチニ
ル,1−メチル−3−ヘキシニル,2−メチル−4−ヘキシ
ニル基等が挙げられる。
置換されていてもよいC3〜C10シクロアルキル基とし
ては、シクロプロピル基,シクロブチル基,シクロペン
チル基,シクロヘキシル基,シクロヘプチル基,シクロ
オクチル基,(C1〜C5)アルキルシクロペンチル基,
(C1〜C4)アルキルシクロヘキシル基,ジメチルシクロ
ペンチル基,ジメチルシクロヘキシル基,クロロシクロ
ペンチル基,ブロモシクロヘキシル基,ヨードシクロペ
ンチル基,フルオロシクロヘキシル基等が挙げられる
が、好ましくはシクロペンチル基,シクロヘキシル基で
ある。
置換されていてもよいフェニル基,置換されていても
よいフェノキシ基の置換基はハロゲン原子,ヒドロキシ
基,C2〜C7アシロキシ基,ハロゲン原子で置換されてい
てもよいC1〜C4アルキル基,ハロゲン原子で置換されて
いてもよいC1〜C4アルコキシ基,ニトリル基,カルボキ
シル基または(C1〜C6)アルコキシカルボニル基から選
ばれる。ハロゲン原子としては、弗素,塩素または臭素
等、特に弗素または塩素が好ましい。C2〜C7アシロキシ
基としては、例えばアセトキシ,プロピオニルオキシ,n
−ブチリルオキシ,iso−ブチリルオキシ,n−バレリルオ
キシ,iso−バレリルオキシ,カプロイルオキシ,エナン
チルオキシまたはベンゾイルオキシを挙げることができ
る。ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルキル基
としては、メチル,エチル,n−プロピル,iso−プロピ
ル,n−ブチル,クロロメチル,ジクロロメチル,トリフ
ルオロメチル等を好ましいものとして挙げることができ
る。ハロゲンで置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ
基としては、例えばメトキシ,エトキシ,n−プロポキ
シ,iso−プロポキシ,n−ブトキシ,クロロメトキシ,ジ
クロロメトキシ,トリフルオロメトキシ等を好ましいも
のとして挙げることができる。(C1〜C6)アルコキシカ
ルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル,エト
キシカルボニル,ブトキシカルボニル,ヘキシルオキシ
カルボニル等を挙げることができる。
置換フェニル基または置換フェノキシ基は、上記の如
き置換基を1〜3個、好ましくは1個持つことができ
る。置換されていてもよいフェニル基,置換されていて
もよいフェノキシ基,置換されていてもよいC3〜C10
クロアルキル基で置換されている直鎖もしくは分枝鎖C1
〜C5アルキル基のうちで置換されていてもよいフェニル
基,置換されていてもよいフェノキシ基としては前記の
ものをそのまま好適に挙げることができる。C3〜C10
クロアルキル基としても前記のものをそのまま好適に挙
げることができ、また置換基も上記した置換フェニル
基,置換フェノキシ基の置換基と同様のものが挙げられ
る。直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基としてはメチ
ル,エチル,プロピル,iso−プロピル,ブチル,iso−ブ
チル,sec−ブチル,t−ブチル,ペンチル基などを挙げる
ことができ、置換基はその任意の位置に結合していても
よい。
R5は、これらの中で、ブチル,ペンチル,1−メチルペ
ンチル,2−メチルヘキシル,シクロペンシル,シクロヘ
キシル等が好ましい。
上記式[I]において、nは0または1を表わす。n
=0の場合は、下記式[I−1] で表わされる15位の天然立体配置と、下記式[I−2] で表わされる15位の非天然型立体配置のどちらか一方ま
たはそれらの任意の割合の混合物を表わす。なかでも上
記式[I−1]で表わされる15位の天然型立体配置が好
ましい。n=1の場合も、16位の(R)−配置,(S)
−配置およびそれらの任意の割合の混合物を含む。
上記式[I]で表わされるイソカルバサイクリン類の
8位,9位,11位,12位の立体配置は、天然プロスタサイク
リン型であるために有用な立体異性体であるが、本発明
ではそれぞれの位置の立体配置が異なることによる立体
異性体あるいはそれらの任意の割合の混合物を含むもの
である。
本発明は、上記式[I]で表わされるイソカルバサイ
クリン類のR1のR63またはR73が水素原子の場合、その非
毒性塩を含むものである。非毒性としては、薬理学上許
容される塩はすべて含まれるが、例えばナトリウム塩,
カリウム塩,リチウム塩などのアルカリ金属塩、カルシ
ウム塩,マグネシウム塩,亜鉛塩,アルミニウム塩など
の2価もしくは3価の金属カチオン塩、アンモニウム
塩,メチルアンモニウム塩,ジメチルアンモニウム塩,
トリメチルアンモニウム塩,ベンジルアンモニウム塩,
フェネチルアンモニウム塩,モルホリニウム塩,モノエ
タノールアンモニウム塩,ジシクロヘキシルアンモニウ
ム塩などのアンモニウム塩が挙げられる。このうちナト
リウム塩,カリウム塩,カルシウム塩などが好ましい。
本発明により提供される上記式[I]得代表される新
規イソカルバサイクリン類の好ましい具体例としては、
下記に示した化合物を挙げることができる。
(1)9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラ
ンジンI1カルボキシメチルエステル(イソカルバサイク
リン カルボキシメチルエステル) (2)20−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1カルボキシメチルエステル (3)16−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1カルボキシメチルエステル (4)16,16−ジメチル−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキシメチルエ
ステル (5)17−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1カルボキシメチルエステル (6)17,20−ジメチル−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキシメチルエ
ステル (7)(6)の(17R)−体 (8)(6)の(17R)−体 (9)15−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1カルボキシメチルエステル (10)17,18−デヒドロ−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキシメチルエ
ステル (11)20−イソプロピリデン−17−メチル−9(O)−
メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキ
シメチルエステル (12)18,18,19,19−テトラヒドロ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
カルボキシメチルエステル (13)18,18,19,19−テトラヒドロ−16,20−ジメチル−
9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジン
I1カルボキシメチルエステル (14)(3),(12),(13)の(16S)−体 (15)(3),(12),(13)の(16R)−体 (16)16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1カルボキシメチルエステル (17)16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1カルボキシメチルエステル (18)17,18,19,20−テトラノル−16−(p−フルオロ
フェノキシ)−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロ
スタグランジンI1カルボキシメチルエステル (19)17,18,19,20−テトラノル−16−シクロヘキシル
−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジ
ンI1カルボキシメチルエステル (20)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−9(O)−メタ
ノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキシメ
チルエステル (21)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
カルボキシメチルエステル (22)(21)の(16S)−体 (23)(21)の(16R)−体 (24)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
シクロペンチル−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
カルボキシメチルエステル (25)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
カルボキシメチルエステル (26)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20−ジメチ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1カルボキシメチルエステル (27)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20,20−トリ
メチル−16−ビニル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
−プロスタグランジンI1カルボキシメチルエステル (28)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,18−ジメチ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1カルボキシメチルエステル (29)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−18
−オキサ−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタ
グランジンI1カルボキシメチルエステル (30)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−16−メチル−16−フェニル−9(O)−メ
タノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキシ
メチルエステル (31)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
シクロヘキシル−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
カルボキシメチルエステル (32)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
(2−ブチルシクロペンチル)−16−ヒドロキシ−16−
メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグ
ランジンI1カルボキシメチルエステル (33)18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−ヒドロ
キシ−17−フェニル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
−プロスタグランジンI1カルボキシメチルエステル (34)18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−ヒドロ
キシ−17−フェノキシ−16−ビニル−9(O)−メタノ
−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキシメチ
ルエステル (35)20−ノル−15−デオキシ−19−シクロヘキシル−
16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1カルボキシメチルエ
ステル (36)(24)〜(35)の(16S)−体 (37)(24)〜(35)の(16R)−体 (38)(1)〜(37)のエステルがカルボキシメチルエ
ステルではなく、1−カルボキシエチルエステルである
化合物 (39)(1)〜(37)のエステルがカルボキシメチルエ
ステルではなく、1−カルボキシ−3−メチルブチルエ
ステルである化合物 (40)(1)〜(37)のエステルがカルボキシメチルエ
ステルではなく、1−カルボキシデシルエステルである
化合物 (41)(1)〜(37)のエステルがカルボキシメチルエ
ステルではなく、1−カルボキシ−1−メチルエステル
である化合物 (42)9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラ
ンジンI1L−ロイシンアミド(イソカルバサイクリン
L−ロイシンアミド) (43)20−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (44)16−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (45)16,16−ジメチル−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (46)17−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (47)17,20−ジメチル−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (48)(47)の(17R)−体 (49)(47)の(17S)−体 (50)15−メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (51)17,18−デヒドロ−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (52)20−イソプロピリデン−17−メチル−9(O)−
メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイ
シンアミド (53)18,18,19,19−テトラデヒドロ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
L−ロイシンアミド (54)18,18,19,19−テトラデヒドロ−16,20−ジメチル
−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジ
ンI1L−ロイシンアミド (55)(44),(53),(54)の(16S)−体 (56)(44),(53),(54)の(16R)−体 (57)16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロペンチ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1L−ロイシンアミド (58)16,17,18,19,20−ペンタノル−15−シクロヘキシ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1L−ロイシンアミド (59)17,18,19,20−テトラノル−16−(γ−フルオロ
フェノキシ)−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロ
スタグランジンI1L−ロイシンアミド (60)17,18,19,20−テトラノル−16−シクロヘキシル
−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジ
ンI1L−ロイシンアミド (61)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−9(O)−メタ
ノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシン
アミド (62)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
L−ロイシンアミド (63)(62)の(16S)−体 (64)(62)の(16R)−体 (65)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
シクロペンチル−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
L−ロイシンアミド (66)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−ビニル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
L−ロイシンアミド (67)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20−ジメチ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1L−ロイシンアミド (68)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,20,20−トリ
メチル−16−ビニル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (69)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16,18−ジメチ
ル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグラン
ジンI1L−ロイシンアミド (70)15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−18
−オキサ−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタ
グランジンI1L−ロイシンアミド (71)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
ヒドロキシ−16−メチル−16−フェニル−9(O)−メ
タノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシ
ンアミド (72)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
シクロヘキシル−16−ヒドロキシ−16−メチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
L−ロイシンアミド (73)17,18,19,20−テトラノル−15−デオキシ−16−
(2−ブチルシクロペンチル)−16−ヒドロキシ−16−
メチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグ
ランジンI1L−ロイシンアミド (74)18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−ヒドロ
キシ−17−フェニル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (75)18,19,20−トリノル−15−デオキシ−16−ヒドロ
キシ−17−フェノキシ−16−ビニル−9(O)−メタノ
−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシンア
ミド (76)20−ノル−15−デオキシ−19−シクロヘキシル−
16−ヒドロキシ−16−メチル−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド (77)(24)〜(35)の(15S)−体 (78)(24)〜(35)の(15R)−体 (79)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−アラニンアミドである化合物 (80)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくグリシンアミドである化合物 (81)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−イソロイシンアミドである化合物 (82)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−フェニルアラニンアミドである化合物 (83)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−チロシンアミドである化合物 (84)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−プロリンアミドである化合物 (85)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−セリンアミドである化合物 (86)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−システインアミドである化合物 (87)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−ヒスチジンアミドである化合物 (88)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−トリプトファンアミドである化合物 (89)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−バリンアミドである化合物 (90)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−チオニンアミドである化合物 (91)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−グルタミン酸アミドである化合物 (92)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−アスパラギン酸アミドである化合物 (93)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−リジンアミドである化合物 (94)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくL−アルギニンアミドである化合物 (95)(38)〜(78)のアミドがL−ロイシンアミドで
はなくN−カルボキシメチル−N−メチルアミドである
化合物 (96)(38)〜(94)のアミドがL−アミノ酸アミドで
はなくD−アミノ酸アミドである化合物 (97)(38)〜(94)のアミドがL−アミノ酸アミドで
はなくDL−アミノ酸アミドである化合物 (98)(1)〜(97)のナトリウム塩 (99)(1)〜(97)のカリウム塩 (100)(1)〜(97)のカルシウム塩 (101)(1)〜(97)のアルミニウム塩 (102)(1)〜(97)のアンモニウム塩 (103)(1)〜(97)のメチルエステル (104)(1)〜(97)のエチルエステル (105)(1)〜(97)のイソプロピルエステル (106)(1)〜(97)のt−ブチルエステル (107)(1)〜(97)のヘキシルエステル (108)(1)〜(97)のデシルエステル (109)(1)〜(108)の11,15−(または16)−ジア
セテート (110)(1)〜(108)の11,15(または16)−ジベン
ゾエート (111)(1)〜(108)の11−アセテート (112)(1)〜(108)の11−ベンゾエート (113)(1)〜(108)の11,15(または16)−ビス−
t−ブチルジメチルシリルエーテル (114)(1)〜(108)の11,15(または16)−ビス−
テトラヒドロピラニルエーテル (115)(1)〜(108)の11−t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル (116)(1)〜(108)の11−t−ブチルジメチルシリ
ルエーテル−15(または16)−トリメチルシリルエーテ
ル (117)(1)〜(116)の鏡像体 (118)(1)〜(116)の8位,9位,11位,12位,15位
(または16位)の立体異性体 などを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
上記式[I]で表わされる本発明の新規イソカルバサ
イクリン類は、下記式[II] で表わされるイソカルバサイクリンカルボン酸類と、下
記式[III] 式中、R631は水素原子、もしくはC1〜C10のアルキル
基を表わし、R61,R62は前記定義に同じである。
で表わされるヒドロキシ酸類、または下記式[IV] で表わされるアミノ酸類と脱水縮合反応させ、必要に応
じて脱保護および/または塩生成反応に付すことによっ
て製造される。
上記脱水縮合反応には、カルボン酸とアルコールまた
はアミンを脱水縮合させエステルまたはアミドを作る反
応ならばどのような反応でも使用するこができる(新実
験化学講座14巻−[II]5章−2,5章−7等参照)。
例えば、テトラヒドロフラン,ジエチルエーテルなど
のエーテル系溶媒中、ジクロロメタン,クロロホルムな
どの塩素,置換炭化水素系溶媒中で、トリエチルアミ
ン,N−メチルモルホリン,4−ジメチルアミノピリジンな
どの塩基性試薬の共存下、先ずビバロイルクロライド,
イソブチルクロロカーボネート等の酸塩化物と式[II]
の化合物とを−50℃20℃で10分〜数時間反応させ酸無水
物を調製し、その反応液に式[III]のヒドロキシ酸類
または式[IV]のアミノ酸類を添加し、−20℃〜50℃で
さらに1〜5時間反応させることで達成される。この
際、後段の反応系にヘキサメチルホスホリックトリアミ
ド,ジメチルホルムアミドなどの有機極性溶媒を添加し
て収率を向上させることもできる。なお、本反応を行な
う場合、上記式[II]のR21,R31は水素原子ではなく、
トリ(C1〜C7)炭化水素シリル基、または水酸基の酸素
原子とともにアセタール結合もしくはエステル結合を形
成する基が好ましい。
かくして得られたイソカルバサイクリン類は、必要に
応じて脱保護反応および/または塩生成反応に付すこと
ができる。
水酸基の保護基の除去(脱保護反応)は、保護基が水
酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基の
場合には、例えば、酢酸,p−トルエンスルホン酸,ピリ
ジニウムp−トルエンスルホネート,陽イオン交換樹脂
等を触媒とし、例えば水,メタノール,エタノールまた
は、水,メタノール,エタノール等を共存させたテトラ
ヒドロフラン,エチルエーテル,ジオキサン,アセト
ン,アセトニトリル等を反応溶媒とすることにより好適
に実施される。反応温度は通常−78℃〜+50℃の温度範
囲で10分〜3日間程度行なわれる。保護基がトリ(C1
C7)炭化水素基の場合には、例えば酢酸p−トルエンス
ルホン酸,ピリジニウムp−トルエンスルホネート等の
酸を触媒とし上記した反応溶媒中で同様の温度で行なう
か、またはテトラブチルアンモニウムフルオライド,セ
シウムフルオライド,フッ化水素酸,フッ化水素−ピリ
ジン等のフッ素系試薬を使用し、テトラヒドロフラン,
エチルエーテル,ジオキサン,アセトン,アセトニトリ
ル等を反応溶媒として上記と同様の温度で同程度の時間
行なうことにより好適に実施される。保護基が水酸基の
酸素原子とともにエステル結合を形成する基の場合に
は、例えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化
カルシウムの水溶液もしくは水−アルコール混合溶液,
あるいはナトリウムメトキシド,カリウムメトキシド,
ナトリウムエトキシドを含むメタノール,エタノール溶
液中で加水分解せしめることにより実施することができ
る。
上記の如き加水分解反応により生成せしめたカルボキ
シル基を有する化合物は、次いで必要により、更に塩生
成反応に付され、相当するカルボン酸塩を与える。塩生
成反応はそれ自体公知であり、カルボン酸とほぼ等量の
水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウムな
どの塩基化合物、あるいはアンモニア,トリメチルアミ
ン,モノエタノールアミン,モルホリン等とを通常の方
法で中和反応せしめることにより行なわれる。
本発明の製造法における原料である上記式[II]で表
わされるイソカルバサイクリンカルボン酸類は、それ自
体我々が別途出願した方法(特開昭63−303962号公報等
参照)、あるいは池上,柴崎らの方法(Tetrahedron Le
tters,25巻,5087ページ,1984年;J.Chem.Soc.Chem.Commu
n.,1984年,1602ページ等参照)等により容易に得ること
ができる。
かくして得られた新規イソカルバサイクリン類は、一
般的なプロスタサイクリン様活性を有している。特に、
かくして得られた新規イソカルバサイクリン類は、その
中で細胞保護作用,臓器障害抑制作用,肝障害抑制作用
などの作用は従来のイソカルバサイクリンと同等に保持
している反面、血圧降下作用,血管拡張作用,血小板凝
集抑制作用などの作用が低減しており、細胞保護作用,
臓器保護作用,肝障害抑制作用などの作用選択性が高い
という特徴を有している。
本発明の化合物は、肝,腎,膵,胃,心臓,肺などの
臓器障害,細胞障害に起因する疾患の治療または予防に
投与することができる。
本発明の化合物は、例えば患者に中毒性肝障害,脂肪
肝,肝炎,肝硬変,劇症肝炎,肝性昏睡,肝臓肥大,閉
塞性黄疸,寄性中性肝疾患,肝腫瘍,肝膿瘍などの急性
もしくは慢性の肝疾患の治療もしくは予防のために投与
することができる。本発明の化合物は、肝臓移植の際の
肝保存における臓器保護剤として、また移植後の拒絶反
応などに対する臓器保護剤として使用することもでき
る。
さらに本発明の化合物は、腎炎,糖尿病性腎症などの
腎疾患,糖尿病,膵炎などの膵疾患および胃,心臓,肺
等の臓器疾患の治療または予防のために投与することが
できる。
本発明の化合物を上記目的のために使用する場合は、
経口的にあるいは直腸内,皮下,筋肉内,静脈内,動脈
内,経皮等の非経口的に投与するが、好適には経口投与
または静脈内投与によるのがよい。
経口投与のためには、固形製剤あるいは液体製剤とす
ることができる。固形製剤としては、例えば錠剤,丸
剤,散剤或いは顆粒剤がある。このような固形製剤にお
いては1つまたはそれ以上の活性物質が少なくとも1つ
の薬学的に許容しうる担体、例えばよく用いられる重炭
酸ナトリウム,炭酸カルシウム,バレイショデンプン,
ショ糖,マンニトール,カルボキシメチルセルロースな
どと混合される。製剤操作は常法に従って行なわれる
が、上記以外の製剤化のための添加剤、例えばステアリ
ン酸カルシウム,ステアリン酸マグネシウム,グリセリ
ンのような潤滑剤を含有していてもよい。
経口投与のための液体製剤は、例えば乳濁剤,溶液
剤,懸濁剤,シロップ剤あるいはキシル剤を含む。これ
らの製剤は一般的に用いられる薬学的に許容しうる担
体、例えば水あるいは流動パラフィンを含む。
ココナッツ油,分画ココナッツ油,大豆油,トウモロ
コシ油等の油性基剤を担体として用いることもできる。
経口投与のための製剤は、例えば上記の如き固形製剤
に、例えばセルロースアセテートフタレート,ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースフタレート,ポリビニルア
ルコールフタレート,スチレン無水マレイン酸共重合体
あるいはメタクリル酸,メタクリル酸メチル共重合体の
如き腸溶性物質の有機溶媒あるいは水中溶液を吹き付け
て腸溶性被覆をほどこして腸溶性製剤として製剤化する
こともできる。散剤,顆粒剤などの腸溶性固形製剤はカ
プセルで包むこともできる。
薬学的に許容しうる担体には、その他通常必要により
用いられる補助剤,芳香剤,安定剤,あるいは防腐剤を
含む。
また、粉の液体製剤はゼラチンのような吸収される物
質でつくられたカプセルに入れて投与してもよい。
直腸内投与のための固形製剤としては、1つまたはそ
れ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法により製
造される座薬が含まれる。
非経口投与の製剤は、無菌の水性あるいは非水溶性液
剤,懸濁剤,または乳濁剤として与えられる。非水性の
溶液または懸濁剤は、例えばプロピレングリコール,ポ
リエチレングリコールまたはオリーブ油のような植物
油,オレイン酸エチルのような注射しうる有機エステル
を薬学的に許容しうる担体とする。このような製剤はま
た防腐剤,湿潤剤,乳化剤,分散剤,安定剤のような補
助剤を含むことができる。これらの溶液剤,懸濁剤およ
び乳濁剤は、例えばバクテリア保留フィルターをとおす
濾過,殺菌剤の配合あるいは照射等の処理を適宜行なう
ことによって無菌化できる。また無菌の固形製剤を製造
し、使用直前に無菌水または無菌の注射用溶液に溶解し
て使用することができる。
また本発明化合物は、α,βまたはγ−サイクロデキ
ストリンあるいはメチル化サイクロデキストリン等と包
接化合物を形成せしめて用いることもできる。
経皮投与の剤型としては、例えば軟膏剤などが挙げら
れる。これらは通常の方法によって成形される。
本発明のイソカルバサイクリン類は臓器保護剤として
用いる場合、患者の症状の程度,年令,性別,体重,投
与経路により異なるが、通常成人1日あたり1μg〜10
mg程度投与することができる。かかる投与量は日に1回
ないし数回、例えば2〜6回に分けて投与することもで
きる。
<実施例> 以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 17S,10ジメチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
プロスタグランジンI111,15−ビス−t−ブチルジメチ
ルシリルエーテル(化合物i)492mg(0.81mmol)のテ
トラヒドロフラン(5ml)溶液を−10℃に冷却し、N−
メチルモルホリン(137μ;1.25mmol),イソブチルク
ロロホルメート(162μ;1.25mmol)を加え、−10℃で
20分攪拌した。冷却槽を−25℃に下げた後、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミド4mlを加え、次いでL−ロイ
シン164mg(1.25mmol)を加えた。室温で3時間攪拌
後、水および飽和KHSO4水溶液を加え酸性化した後、酢
酸エチルで2回抽出した。合せた有機層を飽和食塩水で
洗浄後、MgSO4で乾燥した。溶媒を留去して得られた粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製す
ると、酢酸エチル/n−ヘキサン/酢酸=30:70:0.4溶出
部に597mgの17S,20−ジメチル−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド1
1,15−ビス−t−ブチルジメチルシリルエーテルを得
た。
かくして得られたアミドシリルエーテル体に、テトラ
ヒドロフラン2ml,酢酸6ml,水2mlを加え、室温で24時間
攪拌した。溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、5%エ
タノール−酢酸エチル(0.25%酢酸含有)溶出部に、33
2mg(83%)の17S,20−9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI1L−ロイシンアミド
(化合物ii)を得た。
NMR(δppm,CDCl3): 0.8−1.1(12H),2.98(1H,m), 3.43(3H,br:D2Oで消失), 3.73(1H,q,J=7Hz),4.16(1H,m), 4.58(1H,m),5.28(1H,s),5.50(2H,m), 5.94(1H,d,J=8Hz;D2Oで消失), IR(cm-1,neat) 3320,2980,2950,2890,2800−2400,1725,1650,1545,14
60,1238,1160,1088,970. Mass(EI,m/e): 473(n−H2O),456,455,429. 実施例2 実施例1と同様にして、下記のω側鎖を有するイソカ
ルバサイクリンのL−ロイシンアミドを得た。
実施例3 L−ロイシンの代わりにL−フェニルアラニンを用い
ること以外は実施例1と同様にして、17S,20−ジメチル
−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジ
ンI1L−フェニルアラニンアミド(化合物iii)を得た
(収率75%)。
NMR(δppm,CDCl3): 0.8−1.0(6H),2.8−3.8(6H,br), 3.73(1H,q),4.15(1H,m),4.4−4.9(1H,m), 5.28(1H,brs),5.50(2H,m),5.95(1H,d), 7.0−7.4(5H,br). 実施例4 実施例3と同様にして、下記のω鎖を有するイソカル
バサイクリンのL−フェニルアラニンアミドを得た。
実施例4 実施例1と同様にして下記アミン類を用い、(化合物
ii)のアミドの部分が下記のアミドであるイソカルバサ
イクリン類、および実施例2と同様にして下記アミン類
を用い(化合物ii′)のアミドの部分が下記のアミドで
あるイソカルバサイクリン類を得た。
実施例5 17S,20−ジメチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)
−プロスタグランジンI111,15−ビス−t−ブチルジメ
チルシリルエーテル(化合物i)1.0g(1.66mmol)のジ
クロロメタン(12ml)溶液を−25℃に冷却し、トリエチ
ルアミン348μ(2.5mmol)、次いでピバロイルクロリ
ド308μ(2.5mmol)を加えた。−25℃で30分間攪拌
後、ヒドロキシ酢酸(グリコール酸)614mg(8.3mmo
l),ヘキサメチルホスホリックトリアミド2ml,次いで
4−ジメチルアミノピリジン1.01g(8.2mmol)を加え、
室温で2時間攪拌した。飽和KHSO4水溶液を加え水層を
弱酸性にした後、ジクロロメタンで2回抽出した。合せ
た有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水MgSO4で乾燥し
た。溶媒を留去後、得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製すると、20%酢酸エチル−
n−ヘキサン(0.3%酢酸を含む)溶出部に831mgの17S,
20−ジメチル−9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロ
スタグランジンI111,15−ビス−t−ブチルジメチルシ
リルエーテルが得られた。
この生成物全量に、テトラブチルアンモニウムフロリ
ドのテトラヒドロフラン溶液(濃度1M)12mlを加え、室
温で16時間攪拌後、飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、酢
酸エチルで2回抽出した。合せた有機層を食塩水で洗浄
し、無水MgSO4で乾燥後溶媒を留去した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する
と、10%エタノール−酢酸エチル(0.2%酢酸含有)溶
出部に513mg(収率71%)の17S,20−ジメチル−9
(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグランジンI1
カルボキシメチルエステル(化合物iv)を得た。
NMR(δppm,CDCl3): 0.90(6H,m),1.0−1.8(14H),1.8−2.6(9H), 2.8−3.2(1H,br),3.76(1H,q), 4.0−4.3(1H,br),4.60(2H,s), 4.8−5.3(3H,br),5.28(1H,brs), 5.47(2H,m). IR(cm-1,neat): 3400,2950,1745,1610,967. 実施例6 実施例5と同様にして、下記のω鎖を有するイソカル
バサイクリンのカルボキシメチルエステルを得た。
実施例7 実施例5,および実施例6と同様にして、下記ヒドロキ
シ酢酸類を用い(化合物iv),(化合物iv′)のエステ
ル部分が下記のエステルであるイソカルバサイクリン類
を得た。
実施例8 in vitro血小板凝集阻止作用 被検薬のin vitro血小板凝集阻害作用を兎を用いて検
定した。即ち体重2.5〜3.5Kgの日本在来白色雄性家兎の
耳静脈より3.8%クエン酸三ナトリウム溶液1に対して
血液9の割合で採取し、1000rpm,10分遠心分離後上層部
をPRP(富血小板血漿)として取り分けた。下層部はさ
らに2800rpm 10分間遠心分離し、二層に分かれた上層部
をPPP(乏血小板血漿)として取り分けた。血小板数は
6×105/μにPPPで希釈調整した。調整後のPRP250μ
に被検薬25μを加えて37℃で2分間プレインキュベ
ーションした後ADP1μM(final)を添加してアクリゴ
メーターで透過度の変化を記録した。なお、被検薬物は
エタノールに10mg/mlとなるように溶解した後、リン酸
緩衝液(pH7.4)にて順次希釈して使用した。凝集阻害
率は下記式にて求めた。
T0:(リン酸緩衝液添加系)の透過度 T :被検薬添加系の透過度 阻害率が50%を越す薬物の最低濃度をIC50値として示
した。
結果は第1表に示した。
第1表より明らかなように、上記イソカルバサイクリ
ン類の血小板凝集抑制作用は一般のイソカルバサイクリ
ン類よりも顕著に低下していた。
実施例8 四塩化炭素により誘導される肝細胞懐死に対する効果
(in vivo) SD系雄ラット(6週令,体重170〜200g)に下記要領
で四塩化炭素と被験薬を投与したのち、肝障害の指標と
なるグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GP
T)活性を紫外部吸光度測定法(Rate−至適標準法)に
よって測定することにより効果を判定した。
ラットは各群8〜36匹使用した。被験薬は生理食塩水
に溶解させ、経口投与した。いずれの被験薬も四塩化炭
素投与前30分,四塩化炭素投与後1,2,8および18時間後
の計5回投与した。四塩化炭素は50%オリーブ油溶液と
して、0.84ml/100g体重(四塩化炭素として6670mg/Kg体
重)の割合で皮下投与した。四塩化炭素投与前約18時間
の絶食を行なった。
ラットは四塩化炭素投与後24時間にエーテル麻酔下に
腹部大動脈より採血した血液は室温に1時間放置後3000
rpmで15分間遠心分離して上清を血清サンプルとしてGPT
値を測定した。
四塩化炭素による血漿GPT活性上昇のイソカルバサイ
クリン類による抑制率は下記式にて求めた。
結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、上記イソカルバサイクリ
ン類は、四塩化炭素によるGPT活性の上昇を抑制するこ
とから、肝障害抑制作用を有することがわかった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−20(JP,A) 特開 昭60−28943(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/732 A61K 31/557 CA(STN) WPIDS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式[I] [式中、R1(R61、R62、R63は同一もしくは異なり、水素原子、も
    しくはC1〜C10のアルキル基を表わす) または (R71、R72、R73は同一もしくは異なり、水素原子もし
    くはC1〜C10のアルキル基を、R74は水素原子;C1〜C10
    アルキル基;フェニル基;またはフェニル基、ヒドロキ
    シフェニル基、水酸基、メルカプト基、メチルチオ基、
    カルボキシル基、アミノ基、グアニジノ基、イミダゾー
    ル基、インドール基のいずれかで置換されたC1〜C5アル
    キル基を表わす。なお、R71とR74は、それらの構造上可
    能であれば、結合して環を形成してもよい。) を表わし、 R2、R3は同一もしくは異なり、水素原子、トリ(C1
    C7)炭化水素シリル基、または水酸基の酸素原子ととも
    にアセタール結合もしくはエステル結合を形成する基を
    表わし、 R4は水素原子、メチル基、またはビニル基を表わし、 R5は酸素原子を含んでいてもよい直鎖もしくは分枝鎖C1
    〜C10アルキル基; 直鎖もしくは分枝鎖C3〜C10アルケニル基; 直鎖もしくは分枝鎖C3〜C10アルキニル基; C1〜C5アルキル基またはハロゲン原子で置換されていて
    もよいC3〜C10シクロアルキル基; ハロゲン原子、水酸基、C2〜C7アシルオキシ基、ハロゲ
    ン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ハロ
    ゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、
    ニトリル基、カルボキシル基、または(C1〜C6)アルコ
    キシカルボニル基のうちいずれか1〜3個で置換されて
    いてもよいフェニル基もしくはフェノキシ基; または 上記の「置換されていてもよいフェニル基もしくはフェ
    ノキシ基」、もしくはC1〜C5アルキル基またはハロゲン
    原子で置換されていてもよいC3〜C10シクロアルキル基
    で置換されている直鎖もしくは分枝鎖C1〜C5アルキル基
    を表わし、 nは0または1を表わす。] で表わされるイソカルバサイクリン類またはその非毒性
    塩。
  2. 【請求項2】R1である請求項1記載のイソカルバサイクリン類またはそ
    の非毒性塩。
  3. 【請求項3】R61およびR63がともに水素原子である請求
    項2記載のイソカルバサイクリン類またはその非毒性
    塩。
  4. 【請求項4】R62が水素原子である請求項3記載のイソ
    カルバサイクリン類またはその非毒性塩。
  5. 【請求項5】R1である請求項1記載のイソカルバサイクリン類またはそ
    の非毒性塩。
  6. 【請求項6】R71が水素原子である請求項5記載のイソ
    カルバサイクリン類またはその非毒性塩。
  7. 【請求項7】R72およびR73がともに水素原子である請求
    項5または6に記載のイソカルバサイクリン類またはそ
    の非毒性塩。
  8. 【請求項8】R74が水素原子、イソブチル基、またはフ
    ェニルメチル基である請求項5〜7のいずれかに記載の
    イソカルバサイクリン類またはその非毒性塩。
  9. 【請求項9】R2、R3がともに水素原子である請求項1〜
    8のいずれかに記載のイソカルバサイクリン類またはそ
    の非毒性塩。
  10. 【請求項10】R4が水素原子またはメチル基である請求
    項1〜9のいずれかに記載のイソカルバサイクリン類ま
    たはその非毒性塩。
  11. 【請求項11】R5がブチル基、ペンチル基、2−メチル
    ヘキシル基、シクロペンチル基、またはシクロヘキシル
    基である請求項1〜10のいずれかに記載のイソカルバサ
    イクリン類またはその非毒性塩。
  12. 【請求項12】nが0である請求項1〜11のいずれかに
    記載のイソカルバサイクリン類またはその非毒性塩。
  13. 【請求項13】nが1である請求項1〜11のいずれかに
    記載のイソカルバサイクリン類またはその非毒性塩。
  14. 【請求項14】上記式[I]で表わされるイソカルバサ
    イクリン類および/またはその非毒性塩の有効量および
    製剤学的に許容される担体を含む臓器障害治療剤。
  15. 【請求項15】上記式[I]で表わされるイソカルバサ
    イクリン類および/またはその非毒性塩の有効量および
    製剤学的に許容される担体を含む肝障害治療剤。
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