JP2819632B2 - 立体規則性ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

立体規則性ポリオレフィンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、立体規則性ポリオレフィンの製造方法に関
するものである。更に詳しくは、本発明は、炭素数3以
上のα−オレフィンの重合(以下、他のα−オレフィン
共重合も含む)において、特定の触媒を用いることによ
り粒子形状が良好で、かつ分子量分布の制御された高立
体規則性重合体を高収率で得ることができる製造方法に
関するものである。
[従来の技術] 従来、オレフィン重合用触媒としては、四塩化チタン
を水素で還元して得られるα型三塩化チタンや、四塩化
チタンをアルミニウムで還元して得られる紫色のγ型三
塩化チタン、あるいはこれらをボールミルで粉砕して得
られるδ型三塩化チタン等が知られている。また、これ
らの触媒改質方法として種々の改質剤と共に混合粉砕処
理する方法も知られている。しかしながら、これらの触
媒を用いて重合を行った場合、重合活性が低く、得られ
る重合体中の触媒残渣が多く、いわゆる脱灰工程が不可
欠であった。そして、近年では、マグネシウム、チタ
ン、ハロゲンを主成分とするマグネシウムハライド担持
型触媒の製造について数多く提案がなされている。しか
しながら、マグネシウム担持型触媒は、三塩化チタン型
触媒に比べ、高活性であり、重合体の立体規則性が高い
という特徴を有しているものの、重合体の分子量分布が
狭く,一層の改良が望まれている。
また、最近では助触媒として一般に用いられるアルキ
ルアルミニウムの代わりに、シクロペンタジエニル基を
有する有機遷移金属化合物を用いる方法が特開昭57−11
1307、特開昭63−46204および特開昭63−289003にて開
示されている。しかしながら、これらの公開特許におい
ては、分子量および分子量分布について言及されていな
い。本発明者らの知見によれば、置換又は非置換シクロ
ペンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物もしくは
それとアルキルアルミニウムの反応物をオレフィンの本
重合の助触媒として用いた場合、分子量及び分子量分布
の制御がアルキルアルミニウムの場合に比べて困難であ
る。すなわち、上記の公開特許におけるシクロペンタジ
エニル基を有する有機遷移金属化合物の使用は、分子量
分布拡大の効果を期待できない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、従来のマグネシウムハライド担持型触
媒の不十分な点を克服する、すなわち、マグネシウムハ
ライド担持型触媒を用い、重合体の分子量分布を拡大す
る方法を見出すべく鋭意検討を行った。
[課題を解決するための手段] その結果、マグネシウムハライド担持型触媒にシクロ
ペンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物とアルキ
ルアルミニウムの反応物及び/又は混合物を接触させて
製造した触媒成分と、助触媒としてトリアルキルアルミ
ニウム、そして電子供与性化合物を用いることにより、
本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、遷移金属化合物及び有機遷移金
属化合物からなる触媒の存在下、立体規則性ポリオレフ
ィンを製造するにあたって、 成分(A)として、 (i)マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与性
化合物を含有する固体複合体に (ii)一般式Cp 2M1R1 nX2-n(1)もしくは、 (該一般式において、Cpは置換又は非置換シクロペン
タジエニル基であり、その置換基は炭化水素基、Xはハ
ロゲン原子を表し、R1、R3及びR4は、炭素数1〜20の炭
化水素基を表し、Rはメチル基又は水素原子を表し、R2
はメチル基又は塩素原子を表し、M1はTi、Zr、Hf原子、
M2はTi、Zr原子を表し、nは1≦n≦2なる数を表
す。)で表される有機遷移金属化合物(以下、置換又は
非置換シクロペンタジエニル基を有する有機遷移金属化
合物という)とアルキルアルミニウム化合物の反応物及
び/又はそれらの混合物と接触させて得られる触媒成分
と 成分(B)として少なくとも1種のトリアルキルアルミ
ニウムと 成分(C)として電子供与性化合物からなる触媒系を用
いる立体規則性ポリオレフィンの製造方法にある。
[作用] 本発明において使用される固体複合体(A−1)につ
いては、例えば本発明者らは、特開昭63−3007、特開昭
63−317502、特開昭63−314201、特開昭64−105におい
て提案し、それらに詳述してある。
例えば、金属マグネシウムと水酸化有機化合物、有機
エステル等の電子供与性化合物及びチタンアルコキシド
等のチタンの酸素含有有機化合物を反応させて得られる
均一溶液にハロゲン化アルミニウムを反応させて固体生
成物を得、次いで電子供与性化合物、ハロゲン化チタン
化合物を反応させることにより調製することができる。
水酸化有機化合物としてはエタノール、2−エチルヘキ
サノール等のアルコール、トリメチルシラノール、トリ
フェニルシラノール等の有機シラノールが挙げられ、電
子供与性化合物としては酢酸エチル、フタル酸ジイソブ
チル等のエステル、エーテル、ケトン、アミド等が挙げ
られ、チタンの酸素含有有機化合物としては、テトラエ
トキシチタン、テトラn−ブトキシチタン等が挙げら
れ、ハロゲン化アルミニウムとしては、エチルアルミニ
ウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライ
ド等が挙げられ、ハロゲン化チタン化合物としては、四
塩化チタン等が挙げられる。
かくして、得られた固体複合体(A−1)は、そのま
ま使用してもよいが、一般には濾過または傾斜法により
残存する未反応物及び副生成物を除去してから、不活性
有機溶媒で充分に洗浄後、不活性有機溶媒中に懸濁して
使用する。洗浄後単離し、常圧または減圧下で加熱して
不活性有機溶媒を除去したものも使用できる。
次いで固体複合体(A−1)は成分(A−2)のシク
ロペンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物とアル
キルアルミニウム化合物の反応物及び/又はそれらの混
合物との触媒により、触媒成分(A)を得る。
成分(A−2)の置換又は非置換シクロペンタジエニ
ル基を有する有機遷移金属化合物とアルキルアルミニウ
ム化合物の反応物及び/又はそれらの混合物における置
換又は非置換シクロペンタジエニル基を有する有機遷移
金属化合物は、 一般式 Cp 2M1R1 nX2-n (1)もしくは、 で表される化合物である。
ただし、該一般式においてCpは置換又は非置換シク
ロペンタジエニル基であり、その置換基としては、炭素
数1〜20、好ましくは1〜10の直鎖又は分岐鎖アルキル
基、シクロアルキル基、アリールアルキル基、アリール
基、アルキルアリール基等の炭化水素基が挙げられ、そ
の置換数は0(非置換)〜5である。Xはハロゲン原子
を表し、R1、R3及びR4は、炭素数1〜20、好ましくは1
〜10の直鎖又は分岐鎖アルキル基、シクロアルキル基、
アリールアルキル基、アリール基、アルキルアリール基
等の炭化水素基を表し、Rはメチル基又は水素原子を表
し、R2はメチル基又は塩素原子を表し、M1はTi、Zr、Hf
原子、M2はTi、Zr原子を表し、nは1≦n≦2なる数を
表す。また、Cpがアルキレン、ジアルキルシラン基等
によって結合した化合物及び一般式(1)で示される置
換又は非置換シクロペンタジエニル基を有する有機遷移
金属化合物と下記に示すアルキルアルミニウム化合物と
の錯体、例えばチタンのアート錯体等も本発明の置換又
は非置換シクロペンタジエニル基を有する有機遷移金属
化合物の範囲に含まれる。該一般式の化合物の具体例と
しては、例えば、ビス(シクロペンタジエニル)ジメチ
ルチタン、ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルチ
タン、ビス(シクロペンタジエニル)メチルクロロチタ
ン、ビス(シクロペンタジエニル)フェニルクロロチタ
ン、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジメチルチタ
ン、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメチ
ルチタン、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジフェ
ニルチタン、ビス(インデニル)ジメチルチタン、エチ
レンジシクロペンタジエニルジメチルチタン、メチレン
ジシクロペンタジエニルジメチルチタン、ジメチルシリ
ルジシクロペンタジエニルジメチルチタン、ジメチルシ
リルジシクロペンタジエニルシフェニルチタン;いわゆ
るTebbe錯体である(μ−クロロ)(μ−メチレン)ビ
ス(シクロペンタジエニル)(ジメチルアルミニウム)
チタン、(μ−メチル)(μ−メチレン)ビス(シクロ
ペンタジエニル)(ジメチルアルミニウム)チタン、
(μ−メチル)(μ−メチレン)ビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)(ジメチルアルミニウム)チタン;ビス
(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジメチルジルコニウ
ム、ビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレ
ンビス(テトラヒドロインデニル)ジメチルジルコニウ
ム、ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルハフニウ
ム;ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルチタンと
トリメチルアルミニウムとのアート錯体等が挙げられ
る。上記の置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有
する有機遷移金属化合物は、単独又は2種以上の混合物
として使用する。
置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有する有機
遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物の反応物
及び/又はそれらの混合物(A−2)におけるアルキル
アルミニウム化合物としては、一般式AlR5 rX3-rで示さ
れるものが使用される。式中R5は1〜20個の炭素原子を
有する炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子を表し、r
は0<r≦3なる数を表す。R5は直鎖または分岐鎖アル
キル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリールア
ルキル基,アリール基及びアルキルアリール基から選ば
れることが好ましい。該一般式で表わされる化合物の具
体例としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、トリ−i−ブチルアルミニウム、
トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−デシルアル
ミニウム、メチルアルミニウムジクロライド、エチルア
ルミニウムジクロライド、n−プロピルアルミニウムジ
クロライド、ブチルアルミニウムジクロライド、i−ブ
チルアルミニウムジクロライド、セスキエチルアルミニ
ウムクロライド、セスキ−i−ブチルアルミニウムクロ
ライド、セスキ−i−プロピルアルミニウムクロライ
ド、セスキ−n−プロピルアルミニウムクロライド、ジ
エチルアルミニウムクロライド、ジ−i−プロピルアル
ミニウムクロライド、ジ−n−プロピルアルミニウムク
ロライド、ジ−i−ブチルアルミニウムクロライドなど
が挙げられる。上記のアルミニウム化合物は、単独又は
2種以上の混合物として使用する。
上記の置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有す
る有機遷移金属化合物と上記のアルミニウム化合物の混
合及び/又は反応は、成分(A)調製の際に、行っても
よいが、予め無溶媒または不活性溶媒中で行ってもよ
い。不活性溶媒としては、当該技術分野で通常用いられ
るものはすべて使用できるが、脂肪族、脂環族または芳
香族炭化水素類もしくは、それらのハロゲン誘導体もし
くは、それらの混合物が挙げられる。例えばイソブタ
ン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロ
ベンゼンを挙げることができる。これらの有機溶媒は、
単独で使用しても、混合物として使用してもよい。この
混合及び/又は反応の際の温度は、通常−100℃〜100℃
の範囲で行われ、より好ましくは−85℃〜50℃に選ばれ
る。混合及び/又は反応させる置換又は非置換シクロペ
ンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物とアルキル
アルミニウム化合物の量比は、通常、置換又は非置換シ
クロペンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物1mol
当たり、一般式(1)で表される置換又は非置換シクロ
ペンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物の場合、
アルキルアルミニウム化合物0.1mol〜500molの範囲から
選ばれ、一般式(2)で表される置換又は非置換シクロ
ペンタジエニル基を有する有機遷移金属化合物及びアー
ト錯体等の置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有
する有機遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物
との錯体の場合、アルキルアルミニウム化合物0mol〜50
0molの範囲から選ばれる。
成分(A)の調製、すなわち固体複合体(A−1)と
成分(A−2)のシクロペンタジエニル基を有する有機
遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物の反応物
及び/又はそれらの混合物との接触は、一般に分散媒体
の存在下で行われ、その分散媒体としては、一般に不活
性溶媒が用いられる。使用する不活性溶媒は、当該技術
分野で通常用いられる不活性溶媒であればどれでも使用
することができるが、脂肪族、脂環族または芳香族炭化
水素類、例えば、イソブタン、ペンタン、イソペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等が好ましい。成分(A−1)と成
分(A−2)を反応させる際の反応温度については、特
に限定されないが、通常、反応温度は−85℃〜100℃に
選ばれる。圧力については限定的でないが通常0〜20kg
/cm2Gに選ばれる。また、反応させる際の接触時間は特
に限定されなく、使用する分散媒体の量は、固体複合体
1g当たり1リットル以下、置換又は非置換シクロペンタ
ジエニル基を有する有機遷移金属化合物とアルキルアル
ミニウム化合物の反応物及び/又はそれらの混合物(A
−2)の使用量は、固体複合体(A−1)中のTi1mol当
たり、置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有する
有機遷移金属化合物中の遷移金属原子換算で0.01mol〜5
0molの範囲から選ばれる。特に好ましくは、0.05mol〜5
molの範囲から選ばれる。使用する反応器は、当該技術
分野で通常用いられるものであれば、適宜使用すること
ができる。例えば、撹拌槽型反応器、流動床型反応器、
または循環式反応器を用いることができる。
かくして、得られた固体触媒成分(A)は、そのまま
使用してもよい。もしくは、濾過または傾斜法により残
存する未反応物及び副生成物を除去してから、不活性有
機溶媒で充分に洗浄後、不活性有機溶媒中に懸濁さて使
用する。洗浄後単離し、常圧または減圧下で加熱して不
活性有機溶媒を除去したものも使用できる。
以上のようにして得られた成分(A)の固体触媒成分
は、成分(B)のトリアルキルアルミニウム、及び成分
(C)の電子供与性化合物と組み合わせることにより、
オレフィン重合に使用する。
成分(B)としては、トリアルキルアルミニウムが用
いられる。上記の有機基としては、アルキル基を代表と
して挙げることができる。このアルキル基としては、直
鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基が用いられ
る。具体的には、例えば、トリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリ−i−ブチルアルミニウ
ム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−デシル
アルミニウムなどが挙げられる。なかんずく、直鎖また
は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基を有するトリアル
キルアルミニウムの使用が好ましい。これらのトリアル
キルアルミニウムは、単独または2種以上の混合物とし
て使用される。
成分(C)の電子供与性化合物としては、有機酸エス
テル、ケイ素の酸素含有有機化合物、窒素含有有機化合
物などが好適である。有機酸エステルとしては、芳香族
カルボン酸のモノ又はジエステル、脂肪族カルボン酸の
モノ又はジエステルなどが挙げられる。なかでも好まし
くは、脂肪族カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エ
ステルが挙げられる。具体的に、脂肪族カルボン酸エス
テルとしては、炭素数2〜18を有する、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸エステル、プロ
ピオン酸エチル及び酪酸エチルなどを挙げることができ
る。芳香族カルボン酸エステルとしては、炭素数1〜24
を有する、安息香酸メチル、安息香酸メチル、トルイル
酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸メチル、アニス
酸エチルなどを挙げることができる。上記の有機酸エス
テルは、単独で用いてもよく、また2種以上を混合ある
いは反応させて使用することもできる。ケイ素の酸素含
有有機化合物としては、一般式R6 sSi(OR7tX4-(s+t)
で表されるケイ素の酸素含有有機化合物が使用される。
ただし、該一般式において、R6、R7は炭素数1〜20、好
ましくは1〜10の直鎖又は分岐鎖アルキル基、シクロア
ルキル基、アリールアルキル基、アリール基及びアルキ
ルアリール基などの炭化水素基又は水素原子を表し、s
及びtは0≦s≦3、1≦t≦4、1≦s+t≦4なる
数を表し、Xはハロゲン原子を表す。具体例としては、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラ
ン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ペント
キシシラン、テトラ−n−ヘキソキシシラン、テトラフ
ェノキシシラン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)
シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テ
トラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルトリ
メトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−ブチ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、クロロメチルトリメトキシ
シラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、4−
クロロフェニルトリメトキシシラン、トリメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルト
リエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、トリエトキシシラン、エチルトリ−i−プロ
ポキシシラン、ビニルトリ−i−プロポキシシラン、i
−ペンチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−i
−ペントキシシラン、エチルトリ−i−ペントキシシラ
ン,メチルトリ−n−ヘキソキシシラン、フェニルトリ
−i−ペントキシシラン、n−プロピルトリメトキシシ
ラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−ブチルト
リメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチル
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、メチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、メチルドデシルジエトキシシラン、メチルオク
タデシルジエトキシシラン、メチルフェニルジエトキシ
シラン、メチルジエトキシシラン、ジベンジルジエトキ
シシラン、ジエトキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキ
シシラン、ジメチルジ−i−ペントキシシラン、ジエチ
ルジ−i−ペントキシシラン、ジ−i−ブチルジ−i−
ペントキシシラン、ジフェニルジ−i−ペントキシシラ
ン、ジフェニルジ−n−オクトキシシラン、ジイソブチ
ルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリ
メチル−i−プロポキシシラン、トリメチル−n−プロ
ポキシシラン、トリメチル−t−ブトキシシラン、トリ
メチル−i−ブトキシシラン、トリメチル−n−ブトキ
シシラン、トリメチル−n−ペントキシシラン、トリメ
チルフェノキシシランなどのアルコキシシランもしくは
アリーロキシシラン、ジクロロジエトキシシラン、ジク
ロロジフェノキシシラン、トリブロモエトキシシランな
どのハロアルコキシシラン、もしくはハロアリーロキシ
シランなどが挙げられる。上記ケイ素の酸素含有有機化
合物は、単独で用いてもよく、また2種以上を混合ある
いは反応させて使用することもできる。窒素含有有機化
合物としては、分子内に窒素原子を有し、ルイス塩基と
しての機能をもつ化合物を挙げることができる。具体的
には、酢酸N,N−ジメチルアミド、安息香酸N,N−ジメチ
ルアミド、トルイル酸N,N−ジメチルアミドなどのアミ
ド系化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,6−
ジイソプロピルピペリジン、2,6−ジイソブチルピペリ
ジン、2,6−シイソブチル−4−メチルピペリジン、2,
2,6−トリメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラエチルピ
ペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケ
ートなどのピペリジン系化合物、2,6−ジイソプロピル
ピリジン、2,6−ジイソブチルピリジン、2−イソプロ
ピル−6−メチルピリジンなどのピリジン系化合物、2,
2,5,5−テトラメチルピロリジン、2,5−ジイソプロピル
ピロリジン、2,2,5−トリメチルピロリジン、1,2,2,5,5
−ペンタメチルピロリジン、2,5−ジイソブチルピロリ
ジンなどのピロリジン系化合物、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、tert−ブチルジメチルアミン、ジフェニル
アミン、ジ−o−トリルアミンなどのアミン系化合物、
N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジイソプロピルアニリン
などのアニリン系化合物などが挙げられる。上記の窒素
含有有機化合物は、単独で用いてもよく、また2種以上
を混合あるいは反応させて使用することもできる。
これらの電子供与性化合物は併用してもよい。
触媒成分(A)の使用量は、反応器1リットル当た
り、固体複合体換算でチタン原子0.001〜2.5ミリモル
(mmol)相当する量で使用することが好ましい。成分
(B)のトリアルキルアルミニウムは、反応器1リット
ル当たり、0.02〜50mmol、好ましくは0.2〜5mmolの濃度
で使用する。成分(C)の電子供与性化合物は、反応器
1リットル当たり、0.001〜50mmol、好ましくは、を0.0
1〜5mmolの濃度で使用する。
本発明における三成分の送入態様は、特に限定される
ものではなく、例えば成分(A)、成分(B)、成分
(C)を各々別個に重合器へ送入する方法、あるいは成
分(A)と成分(B)を接触させた後に成分(C)と接
触させて重合する方法、成分(B)と成分(C)を接触
させた後に成分(A)と接触させて重合する方法、予め
成分(A)と成分(B)と成分(C)とを接触させて重
合する方法などを採用することができる。
オレフィンの重合は、重合体の融点未満の反応温度で
気相中または、液相中で行う。重合を液相中で行う場合
は、オレフィンそれ自身を反応媒体としてもよいが、不
活性溶媒を反応媒体として用いることもできる。この不
活性溶媒は、当該技術分野で通常用いられるものであれ
ばどこでも使用することができるが、特に4〜20個の炭
素原子を有するアルカン、シクロアルカン、例えばイソ
ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどが適
当である。
本発明の立体規則性ポリオレフィンの製造方法におい
て重合させるオレフィンとしては、一般式R−CH=CH2
のα−オレフィン(式中、Rは1〜10個、特に1〜8個
の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の置換・非置換ア
ルキル基を表す)を挙げることができる。具体的には、
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。これら
は、単独重合のみならず、ランダム共重合、ブロック共
重合を行うことができる。共重合に際しては、上記α−
オレフィンの2種以上もしくは、α−オレフィンとブタ
ジエン、イソプレンなどのジエン類を用いて重合を行
う。特にプロピレン、プロピレンとエチレン、プロピレ
ンとプロピレン以外の上記のα−オレフィン、プロピレ
ンとジエン類を用いて重合を行うことが好ましい。
重合反応条件は、重合体の融点未満の反応温度で行わ
れる限り特に限定されないが、通常反応温度20〜100
℃、圧力2〜50kg/cm2Gに選ばれる。
重合工程において使用する反応器は、当該技術分野で
通常用いられるものであれば、適宜使用することができ
る。撹拌槽型反応器、流動床型反応器、または循環式反
応器を用いて、重合操作を連続方式、半回分方式及び回
分方式のいずれかの方式で行うことができる。更に異な
る重合の反応条件で2段階以上に分けて行うことも可能
である。
[発明の効果] 本発明の第一の効果は、重合体の分子量及び分子量分
布の制御が容易なことにある。特に分子量分布に関して
は、従来のマグネシウムハライド担持型触媒では困難で
あった広分子量分布重合体を製造することが可能であ
り、剛性および加工性に優れた重合体が提供できる。
本発明の第二の効果は、微粒子が少なく、更に適度な
大きさの平均粒径を有する嵩密度の高い重合体粒子を得
ることができるなど粉体特性が優れている点にあり、特
に気相重合に適応した場合、効果的である。また、粒度
分布が極めて狭い重合体粒子を得ることも可能である。
そのため、重合工程においては、重合装置内での付着物
の生成が阻止され、特にスラリー重合法においては、重
合体の分布、乾燥工程で重合体スラリーの分離・濾過が
容易となり、重合体の微細粒子の系外への飛散が防止さ
れ、加えて、流動性の向上により乾燥効率が向上する。
また、移送工程においては、サイロ内でブリッジなどの
発生がなく、移送上のトラブルが解消される。
本発明の第三の効果は、重合活性が極めて高く、触媒
残渣除去を目的とする脱灰工程の不要な重合体が得られ
ることである。高活性であるため、製品の着色、着臭等
の信頼がなく、ポリマーの精製も不要となり、極めて経
済的である。
本発明の第四の効果は、重合体の立体規則性が極めて
良好な点にある。従って、反応媒体を使用しない気相重
合法による重合体製造に極めて有利である。
[実施例] 以下に本発明を実施例により示すが、本発明は、これ
らの実施例によってなんら限定されるものではない。な
お、実施例及び比較例において、メルトフローレート
(以下MFRと略す)は、JIS K 7210条件14により測定
した。高負荷フローレート(以下MFR10と略す)は、JIS
K 7210条件17により測定した。N10は、MFR10/MFRを
示し、分子量分布の尺度であり、N10値が大きいと分子
量分布が広いと考えられる。立体規則性の指標であるキ
シレン可溶分(以下XYと略す)は、以下のように測定す
る。重合体4gをキシレン200mlに溶解させた後、25℃の
恒温槽に1時間放置し、析出部を濾過し濾液を回収し、
濾液のキシレンをほとんど蒸発させた後、更に真空乾燥
してキシレン可溶部を回収し、元の試料の重量に対する
百分率で求める。活性は、固体複合体(A−1)1g換算
当たりの重合体生成量(g)を表す。重合体粒子の粒径
分布の広狭は、重合体粒子を篩によって分級した結果を
確立対数紙にプロットし、近似した直線より公知の方法
で幾何標準偏差を求め、その常用対数(以下σという)
で表した。また、平均粒径は前記の近似直線の重量積算
値50%に対応する粒径を読み取った値である。微細粒子
含量は、粒径が105μ以下の微細粒子の割合を重量百分
率で示した。重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、GPC(Wa
ters社製150C、カラムは東ソーGMH6−HT)により、溶媒
としてオルトジクロロベンゼンを用い、140℃で測定し
た。なお、標準物質としてポリスチレン(最大Mw=8420
000)を用い、その他、ポリエチレン、C32H66を用いて
校正曲線を作成した。また、エチレン−プロピレン共重
合体中のエチレン含有量は、FT−IR(日本分光(株)FT
−I5M型)により、720cm-1及び734cm-1の吸光度から算
出した。
実施例1 (イ)固体複合体(A−1)の調製 撹拌装置を備えた3リットルのフラスコに、金属マグ
ネシウム粉末15g(0.62mol)を入れ、これにヨウ素0.75
g、2−エチルヘキサノール402g(3.1mol)およびテト
ラ−n−ブトキシチタン211g(0.62mol)、フタル酸ジ
イソブチル61.2g(0.22mol)を加え、90℃まで昇温し、
窒素シール下で1時間撹拌した。引き続き140℃まで昇
温して2時間反応を行い、マグネシウムとチタンを含む
均一溶液(Mg−Ti溶液)を得た。
内容積500mlのフラスコにMg−Ti溶液をMg換算で0.066
mol仕込み、0℃に冷却した後、イソブチルアルミニウ
ムジクロライド20.5g(0.13mol)をヘキサン31mlに希釈
した溶液を2時間かけて加えた。全量を加えた後、1時
間かけて70℃まで昇温したところ、白色の固体生成物を
含むスラリーが得られ、その固体生成物をヘキサンで洗
浄した。
かくして得られた白色固体生成物を含むスラリーを四
塩化チタン125g(0.66mol)をクロロベンゼン125gで希
釈した溶液に全量加えた後、フタル酸ジイソブチル7.3g
(0.0264mol)を加え、100℃で3時間反応させた。生成
物を濾過することにより、固体部を採取し、再度、四塩
化チタン125gをクロロベンゼン125gで希釈した溶液に懸
濁し、100℃で2時間撹拌した。生成物にヘキサンを加
え、遊離するチタン化合物が検出されなくなるまで、充
分に洗浄操作を行った。かくして、ヘキサンに懸濁した
固体複合体(A−1)のスラリーを得た。上澄液を除去
して窒素雰囲気下で乾燥し、元素分析したところ、Tiは
3.2wt%であった。
(ロ)置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有する
有機遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物の反
応物及び/又はそれらの混合物(A−2)の調製 ケー・クラウス(K.Clauss)らの方法(K.Clauss,H.B
estian,Ann.Chem.,654,8(1962))によって、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジクロロチタンとメチルリチウム
とを反応させてビス(シクロペンタジエニル)ジメチル
チタンを合成し単離した。さらに、エフ・エヌ・テッベ
(F.N.Tebbe)らの方法(F.N.Tebbe,G.W.Parshall,G.S.
Reddy,J.Am.Chem.Soc.,11,3611,(1978))により、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジメチルチタンとトリメチ
ルアルミニウムとを反応させ、(μ−メチル)(μ−メ
チレン)ビス(シクロペンタジエニル)(ジメチルアル
ミニウム)チタンを合成し、トルエンから再結晶し、単
離した。単離後、窒素雰囲気下、−20℃の暗所で固体保
存した。また、使用の際には、2.0重量%のトルエン溶
液として使用した。
(ハ)触媒成分(A)の調製 撹拌装置を備えた内容積300mlのフラスコ内を充分窒
素で置換し、ヘキサン120ml、前記の(イ)の方法で得
た固体複合体(A−1)1.0g、置換又は非置換シクロペ
ンタジエニル基有する有機遷移金属化合物とアルキルア
ルミニウム化合物の反応物及び/又はそれらの混合物
(A−2)として前記(ロ)で調製した(μ−メチル)
(μ−メチレン)ビス(シクロペンタジエニル)(ジメ
チルアルミニウム)チタン0.33mmolを順次加え、室温に
て30分間撹拌した。このスラリーを触媒成分(A)とし
て使用した。
(ニ)プロピレンの重合 内容積5lのステンレススチール製電磁撹拌式オートク
レーブ内を充分窒素で置換し,触媒成分(B)としてト
リエチルアルミニウム1.3mmol、触媒成分(C)とし
て、ジフェニルジメトキシシラン0.33mmol及び触媒成分
(A)スラリーを固体複合体換算で10mgを順次添加し、
オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調節し、水素を3.0k
g/cm2G加え、液状プロピレンを1500ml加え、撹拌を開始
した後、70℃に昇温し、90分間重合した。重合反応終了
後、撹拌を止めると同時に系内の未反応プロピレンを放
出し、生成重合体を回収した。その結果、生成重合体は
288gであり、活性28800g/gに相当した。重合体粒子の諸
特性を調べたところ、MFR3.1g/10min.、MFR1081.8g/10m
in.、N1026、Mw436000、Mw/Mn12.0、XY1.2%、嵩密度0.
44g/cm3、平均粒径660μ、σ0.15、微細粒子含量0重量
%の結果を得た。
実施例2 実施例1で調製した触媒成分(A)を用い、加える水
素量を0.5kg/cm2Gとしたこと以外は、実施例1の(ニ)
と同様の条件でプロピレンの重合を行った。結果を表1
に示す。
実施例3 実施例1で調製した触媒成分(A)を用い、エチレン
−プロピレン共重合を行なった。内容積5lのステンレス
スチール製電磁撹拌式オートクレーブ内を充分窒素で置
換し,オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調節し、水素
を1.0kg/cm2G加え、液状プロピレン1500ml加え、撹拌を
開始した後、70℃に昇温し、エチレン分圧が0.2kg/cm2G
となるようにエチレンを供給した。触媒成分(B)とし
てトリエチルアルミニウム1.3mmol、触媒成分(C)と
して、ジフェニルジメトキシシラン0.33mmol及び触媒成
分(A)スラリーを固体複合体換算で10mgを順次オート
クレーブ内に圧送し、重合を開始した。重合中、エチレ
ンは、分圧が0.2kg/cm2Gとなるように供給し続け、90分
間重合した。重合反応終了後、撹拌を止めると同時に系
内の未反応エチレン及びプロピレンを放出し、生成重合
体を回収した。その結果、生成重合体は524gであり、活
性52400g/gに相当し、エチレン含有量は、3.7%であっ
た。重合体粒子の諸特性を調べたところ、MFR0.32g/10m
in.、MFR1012.4g/10min.、N1039、XY2.8%、嵩密度0.40
g/cm3、平均粒径1260μ、σ0.20、微細粒子含量0重量
%の結果を得た。
実施例4 実施例1の(ハ)で成分(A−2)として使用した
(μ−メチル)(μ−メチレン)ビス(シクロペンタジ
エニル)(ジメチルアルミニウム)チタン使用量を0.06
7mmolとしたこと及び実施例1の(ニ)で加える水素量
を0.5kg/cm2Gとしたこと以外は、実施例1の(ハ)と同
様の条件で触媒成分(A)調製し、実施例1の(ニ)と
同様の条件でプロピレンの重合を行った。結果を表1に
示す。
実施例5 実施例1の(ハ)で成分(A−2)として使用した
(μ−メチル)(μ−メチレン)ビス(シクロペンタジ
エニル)(ジメチルアルミニウム)チタン使用量を0.67
mmolとしたこと以外は、実施例1の(ハ)と同様の条件
で触媒成分(A)調製し、実施例1の(ニ)と同様の条
件でプロピレンの重合を行った。結果を表1に示す。
実施例6 実施例1の(ハ)で成分(A−2)として使用した
(μ−メチル)(μ−メチレン)ビス(シクロペンタジ
エニル)(ジメチルアルミニウム)チタン使用量を1.3m
molとしたこと以外は、実施例1の(ハ)と同様の条件
で触媒成分(A)調製し、実施例1の(ニ)と同様の条
件でプロピレンの重合を行った。結果を表1に示す。
実施例7 (イ)固体複合体(A−1)の調製 実施例1と同様の条件で調製した。
(ロ)置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有する
有機遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物の反
応物及び/又はそれらの混合物(A−2)の調製 エフ・エヌ・テッベ(F.N.Tebbe)らの方法(F.N.Teb
be,G.W.Parshall,G.S.Reddy,J.Am.Chem.Soc.,11,3611,
(1978))により、ビス(シクロペンタジエニル)ジク
ロロチタンとトリメチルアルミニウムとを反応させ、
(μ−クロロ)(μ−メチレン)ビス(シクロペンタジ
エニル)(ジメチルアルミニウム)チタンを合成し、ト
ルエンから再結晶し、単離した。単離後、窒素雰囲気
下、−20℃の暗所で固体保存した。また、使用の際に
は、2.0重量%のトルエン溶液として使用した。
(ハ)触媒成分(A)の調製 実施例1の(ハ)で(μ−メチル)(μ−メチレン)
ビス(シクロペンタジエニル)(ジメチルアルミニウ
ム)チタン0.33mmolに変えて、前記(ロ)で調製した
(μ−クロロ)(μ−メチレン)ビス(シクロペンタジ
エニル)(ジメチルアルミニウム)チタン0.33mmolを用
いたこと以外、実施例1と同様の方法で触媒成分(A)
を調製した。
(ニ)プロピレンの重合 調製した前記の触媒成分(A)を用い、実施例1の
(ニ)と同様の条件でプロピレンの重合を行なった。結
果を表1に示す。
実施例8 (イ)固体複合体(A−1)の調製 実施例1と同様の条件で調製した。
(ロ)置換又は非置換シクロペンタジエニル基を有する
有機遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物の反
応物及び/又はそれらの混合物(A−2)の調製 エル・サマーズ(L.Summers)らの方法(L.Summers,
R.H.Uloth,A.Holmes,J.Am.Chem.Soc.,77,3604(195
5))と同様に、ジエチルエーテル中、ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジクロロチタンとフェニルリチウムとを
反応させてビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルチ
タンを合成し単離した。さらに、窒素置換した300mlフ
ラスコ中で、このビス(シクロペンタジエニル)ジフェ
ニルチタン6.0g(18.1mmol)をトルエン75mlに溶解さ
せ、トリメチルアルミニウム2.61g(36.2mmol)を加
え、室温で68時間撹拌した。この反応混合液を−78℃に
冷却し、析出した固体を単離した。この固体を窒素雰囲
気下、−20℃の暗所で保存した。また、使用の際には、
2.0重量%のトルエン溶液として使用した。
(ハ)触媒成分(A)の調製 実施例1の(ハ)で(μ−メチル)(μ−メチレン)
ビス(シクロペンタジエニル)(ジメチルアルミニウ
ム)チタン0.33mmolに変えて、前記(ロ)で調製した固
体0.20gを用いたこと以外、実施例1と同様の方法で触
媒成分(A)を調製した。
(ニ)プロピレンの重合 調製した前記の触媒成分(A)を用い、実施例1の
(ニ)と同様の条件でプロピレンの重合を行なった。結
果を表1に示す。
実施例9 実施例8で調製した触媒成分(A)を用い、加える水
素量を0.55kg/cm2Gとしたこと以外は、実施例1の
(ニ)と同様の条件でプロピレンの重合を行った。結果
を表1に示す。
比較例1 実施例1の(イ)で調製した固体複合体(A−1)10
mgを用いたこと、加える水素量を0.1kg/cm2Gとしたこと
及び加える液状プロピレンの量を2000mlとしたこと以
外、実施例1の(ニ)と同様の条件でプロピレンの重合
を行った。結果は、活性53300g/gであった。また、重合
体粒子の諸特性を調べたところ、MFR2.8g/10min.、MFR
1041.7g/10min.、N1015、Mw299000、Mw/Mn5.6であり、
実施例1に比べ、分子量分布が狭かった。その他の特性
に関しては、XY1.3%、嵩密度0.49g/cm3、平均粒径1160
μ、σ0.09、微細粒子含量0重量%の結果を得た。
比較例2 実施例1の(イ)で調製した固体複合体(A−1)10
mgを用い、トリエチルアルミニウムに変えて、(μ−メ
チル)(μ−メチレン)ビス(シクロペンタジエニル)
(ジメチルアルミニウム)チタン1.3mmol加えたこと及
び加える水素の量を6.0kg/cm2Gとしたこと以外、実施例
1の(ニ)と同様の条件でプロピレンの重合を行った。
結果は、活性3800g/gであり、生成重合体は黄色に着色
していた。また、重合体粒子の諸特性を調べたところ、
MFR0.06g/10min.、MFR101.0g/10min.、N1017と低く、そ
の他の諸特性に関しては、XY0.6%、嵩密度0.40g/cm3
平均粒径590μ、σ0.13、微細粒子含量1.2重量%の結果
を得た。
比較例3 実施例1の(イ)で調製した固体複合体(A−1)10
mgにトリエチルアルミニウム1.3mmolを予め10分間接触
させた後、(μ−メチル)(μ−メチレン)ビス(シク
ロペンタジエニル)(ジメチルアルミニウム)チタン0.
33mmolを添加したこと以外、実施例1の(ニ)と同様の
条件でプロピレンの重合を行った。結果は、活性7650g/
gであり、生成重合体は黄色に着色していた。また、重
合体粒子の諸特性を調べたところ、MFR0.06g/10min.、M
FR100.96g/10min.、N1016と低く、その他の諸特性に関
しては、XY0.9%、嵩密度0.47g/cm3、平均粒径740μ、
σ0.12、微細粒子含量1.0重量%の結果を得た。
なお、表1に実施例1〜実施例9の重合結果、表2に
比較例1〜比較例3の重合結果をまとめて示す。
【図面の簡単な説明】
第1図に本発明に用いる触媒の調製図(フローチャー
ト)を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遷移金属化合物及び有機金属化合物からな
    る触媒の存在下、立体規則性ポリオレフィンを製造する
    にあたって、 成分(A)として、 (A−1)マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供
    与性化合物を含有する固体複合体に (A−2)一般式Cp 2M1R1 nX2-n(1)もしくは、 (該一般式において、Cpは置換又は非置換シクロペン
    タジエニル基であり、その置換基は炭化水素基、Xはハ
    ロゲン原子を表し、R1、R3及びR4は、炭素数1〜20の炭
    化水素基を表し、Rはメチル基又は水素原子を表し、R2
    はメチル基又は塩素原子を表し、M1はTi、Zr、Hf原子、
    M2はTi、Zr原子を表し、nは1≦n≦2なる数を表
    す。)で表される有機遷移金属化合物とアルキルアルミ
    ニウム化合物の反応物及び/又はそれらの混合物を接触
    させて得られる触媒成分と 成分(B)として少なくとも1種のトリアルキルアルミ
    ニウムと 成分(C)として電子供与性化合物からなる触媒系を用
    いる立体規則性ポリオレフィンの製造方法。
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