JP2817284B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JP2817284B2 JP30901589A JP30901589A JP2817284B2 JP 2817284 B2 JP2817284 B2 JP 2817284B2 JP 30901589 A JP30901589 A JP 30901589A JP 30901589 A JP30901589 A JP 30901589A JP 2817284 B2 JP2817284 B2 JP 2817284B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスクロール型の圧縮機に関し、特にそのため
の自転阻止とスラスト支持の機能を有する機構の改良に
関するものである。
〔従来の技術〕
たとえば特公昭60−17955号公報や特公昭61−15276号
公報にみられるように、スクロール型の圧縮機において
は、固定スクロールに対して可動スクロールを、自転を
伴わない公転だけのモードで噛み合い駆動させる必要が
あるが、また同時に各スクロールの端面でのシールを行
なわせるために、圧縮される流体の圧力に抗して、可動
スクロールを固定スクロールに向って軸方向に押圧する
必要があるので、自転阻止機能とスラスト支持機能の双
方を有する機構が、静止体であるハウジングと可動スク
ロールとの間に設けられる。その機構の要部を第6図及
び第7図に示す。
図中101は、その背面にある固定レース102と共にハウ
ジング103側に係止される固定リングで、該リング101に
は多数の円孔104が穿孔されており、各円孔104の開口縁
部にはテーパ状の面取り105が施こされている。固定リ
ングと平行に向き合う可動リング106は、その背後にあ
る可動レース107と共に可動スクロール108の側に取り付
けられている。可動リング206にも固定リング101と同様
に円孔109が穿孔されており、これらの円孔109の縁部に
もテーパ状の面取り110が施こされている。そして組立
てられたとき、固定リング101と可動リング106の対応す
る各円孔104及び109の間には、それぞれボール111が挟
持される。
図示されない回転軸上の偏心輪によって可動スクロー
ル108が駆動されると、可動スクロール108は自転しよう
とするために可動リング106は固定リング101に対して回
転方向に相対変位し、ボール111は固定リングと可動リ
ングの各円孔104及び109の縁部に抵触するので、可動リ
ング106、従って可動スクロール108はそれ以上回転(自
転)することができなくなる。つまり、各円孔の面取り
105と110がボール111と接触して、力が加わっている状
態で、ボール111は面取り105及び110の上を転動するた
め、可動スクロールは自転を抑制されて公転だけの運動
をすることになり、これによって可動スクロールの渦巻
き面は固定スクロールのそれに対して軽い線接触、或い
は極めて僅かの間隙を保って転動することになる。ま
た、各スクロールの端面でのシールのために、可動スク
ロール108を第6図において右方へ押圧するスラスト
(軸推力)は、固定レース102からボール111を介して可
動レース107に伝えられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のボール111とリング101,106、レース102,107を
使用した自転阻止兼スラスト支持機構は、自転阻止とス
ラスト支持の両方の働きを共に同一のボール111が行な
うため、スラスト支持の点はとにかくとして、自転阻止
の点では問題が残る。前述のように可動スクロールの自
転を阻止し、可動スクロールと固定スクロールの各渦巻
面を適正に接触させるためには、ボール111が固定リン
グ101と可動リング106の各円孔104,109に面取り105,110
のテーパ面と係合し、一定の直径の転動円を描くことに
よってリング101と106の間の相対角変位を常に一定値に
保つ必要があるが、無段階に直径の変化するテーパ面上
ではそのようなことは実現できない。また多数のボール
111が同時に面取り105,110の面と接触していなければ、
片当りの状態になるから、面取りの加工にはきわめて高
い精度が要求される。そしてリング101及び106の表面の
軸方向の位置、及びそれらの平行面としての精度も面取
り105,110の面の軸方向位置に影響を与えるから、充分
な高精度が必要となる。もし、これらの精度が低い場合
には、スクロールの渦巻き面の間に過大な隙間が生じて
流体を圧縮することができないか、或いは逆に過大な面
圧による接触が生じて2つのスクロールの各渦巻面の摩
耗が大きくなるというような結果をもたらすことにな
る。
さらに、面取り105及び110のテーパ面とボール111の
接触は点接触であるから、加工の誤差のみならず摩耗に
よっても接触状態が変動し、これが2つのスクロールの
渦巻面の接触状態に変動をもたらす。
〔課題を解決するための手段〕
第1の発明では、スクロール型圧縮機における前記従
来技術の有する問題点を解決するために、ハウジング側
に支持される固定のレースと、前記固定のレースと平行
に向き合って可動スクロールに支持される可動のレース
と、前記固定のレース及び前記可動のレースのそれぞれ
に互いに対応して穿孔された同数の円形のガイド孔と、
前記対応するガイド孔に両端を係合する円柱形の自転阻
止用のピン群と、前記固定のレース及び前記可動のレー
スの上の転動表面の間隔に等しい外径を有し、前記の転
動表面の間に置かれるスラスト支持用のボール群と、前
記円柱形の自転阻止用のピン群と前記スラスト支持用の
ボール群とを同時に支持し且つ連係させるために前記固
定のレース及び前記可動のレースの中間に遊動的に置か
れる共通のリテーナとを設けたことを特徴とする。
また第2の発明では、前記第1の発明における共通の
リテーナとして、前記円柱形の自転阻止用のピン群と前
記スラスト支持用のボール群とを同時に挟持し且つ連係
させるために前記固定のレース及び前記可動のレースの
中間に置かれる2枚以上のリングからなるリテーナを設
けたことを特徴とする。
〔作 用〕
本発明は前記解決手段の如き構成を有するから、第1
の発明においては、可動のスクロールが駆動されて自転
しようとすると、円柱形のピン群が一端を固定のレース
のガイド孔により拘束されると共に他端を可動スクロー
ル側の可動のレースのガイド孔に挿入しているため、可
動スクロールの自転を阻止する作用をする。そして、固
定のレースと可動のレースの間にはボール群が置かれて
いるから、スラストはこれらのボールを介して伝達され
る。このように、可動スクロールの自転阻止作用とスラ
ストの支持作用はピン群とボール群によって別に行なわ
れるが、それらの支持は共に共通のリテーナによってな
され、各ピン及びボールの中心は、いずれも可動スクロ
ールの自転のない公転のみの運動に合わせて、同径の円
軌跡を画いて連係したまま無理なく移動する。
また第2の発明においては、基本的には第1の発明と
同様であるが、ピン群とボール群との支持は共に2枚以
上のリングからなる共通のリテーナにより挟持すること
によってなされ、各ピン及びボールの中心は確実に支持
されて、いずれも可動スクロールの自転のない公転のみ
の運動に合わせて、同径の円軌跡を画いて連係したまま
無理なく移動する。
〔実施例〕
第1図は本発明によるスクロール型圧縮機の一実施例
の全体構造を示す。図中、1はハウジングで、ボルト等
を用いて互いに連結されるフロントヘッド2、フロント
ハウジング3及びリヤハウジング4からなる。5はハウ
ジング1の中に軸受6及び7によって軸支され、図示さ
れない内燃機関或いは電動機等によって回転駆動される
回転軸で、その内方端に形成された拡径部8にはピン9,
10等によって偏心輪11が固定されている。13は偏心輪11
及びそれによって支持される偏心質量に対応するバラン
スウエイト、14は軸シールを示す。偏心輪11には軸受15
を介して可動スクロール16が支持されており、可動スク
ロール16はハウジング1内に固定された固定スクロール
17と噛合って、相互間に1つ以上の容積が変化する三日
月型のポンプ空間を形成する。
固定スクロール17に対して可動スクロールを偏心輪11
の回転によって公転させると共に自転を阻止するため
に、自転阻止機構18が設けられる。前記のように、従来
の自転阻止機構では可動スクロール16を固定スクロール
17に向って軸方向に押圧して、両スクロールの端面シー
ル19,20において必要な面圧が生じるように、スラスト
支持機能をも与えられており、そのため、リング101及
び106の円孔104及び109にはボールと接触する部分に高
精度の面取り105及び110を施こす必要があった。
本発明における自転阻止機構18ではスラスト支持機構
21を連係しながらも別に設けている点に一つの特徴があ
る。すなわち本発明の第1の実施例による自転阻止機構
18は、一枚のリング状の厚板からなる遊動リテーナ22に
穿孔された孔に挿通されて支持される3個以上(図示の
場合は4個)の円柱形ピン23の群を有しており、各ピン
23はそれらの両端において、フロントハウジング3及び
可動スクロール16に互いに平行に向き合って取付けられ
ている固定のフロント側レース24及び可動のリヤ側ケー
ス25のそれぞれに穿孔された円形のガイド孔26及び27に
係合している。図示例のように、円柱形のピン23を段つ
きとし、その両端を小径部23′として形成すると、それ
に係合するガイド孔26,27も比較的小径とすることがで
きる利点があるが、本発明は勿論そのようなものに限ら
れる訳ではない。
可動スクロール16が偏心輪11の回転によって駆動され
るとき、円柱形のピン23は固定のフロント側レース24の
ガイド孔26、及び可動スクロール16と一体のリヤ側レー
ス25のガイド孔27の中をそれらの縁に沿って移動するの
で、可動スクロール16は公転をすることはできても自転
は完全に阻止される。2個のレース24及び25に孔26及び
27を穿孔すること、及びリテーナ22上にピン23が挿通さ
れる孔を穿孔することは、いずれも単に貫通孔を穿孔す
るだけであるから、平面上における孔の中心の位置だけ
を定めればよいので、普通の工具によっても容易に高精
度の加工をすることができる。しかもピン23とガイド孔
26,27の係合は線接触であり、接触線の軌跡はガイド孔
に一致する一定の円であるから、可動スクロール16に対
する自転阻止作用はきわめて確実であって、従来のもの
のように、ボール111がリングの円孔に設けられた面取
り105及び110の面上で必ずしも直径が一定でない転動円
を画いて転がることにより、負荷が増大したときに転動
円が拡径して、2つのリング101と106の間に過大な相対
角変位を生じるというようなおそれがない。このこと
は、固定スクロール17と可動スクロール16の渦巻面間に
強い接触が生じて渦巻面が摩耗することを防止する意味
から重要である。
本発明におけるピン23による自転阻止機構18は製造が
容易である上に作動が正確で信頼性が高いが、従来のボ
ール111を使用した自転阻止機構のように摩擦を伴わず
にスラストを支持する作用はないので、第1図ないし第
5図に示した第1実施例では、第4図に拡大して示した
ような簡単な構造のスラスト支持機構21を巧みに組合わ
せる形で別に設けている。これは、前記の自転阻止機構
18の2個のレース24及び25の適正な間隔に等しい直径を
有するボール28を前記のリテーナ22に設けた円孔状のボ
ール支持部29に緩く挿入して前記のレースの間に介在さ
せたものである。ボール28と支持部29の数は第2図及び
第5図の場合はいずれも8個用いているが、スラストを
可動スクロール16の背面において均等に受けることがで
きる数であれば8個以外の数でもよい。第1実施例にお
けるリテーナ22は、単なる厚板にボール28を緩く挿入す
る孔29を穿孔しただけのものであるから、加工がきわめ
て容易であり、このスラスト支持機構は、ボール28の転
動面となるレース24及び25の面には特別な溝などの加工
を施こす必要がないので、それらの面は平滑な平面とし
て仕上げるだけでよい。
次に本発明の他の実施例について、その特徴部分であ
る2枚以上の部分からなるリテーナ22′と、それによっ
て支持される自転阻止機構18及びスラスト支持機構21の
構造について詳細に説明する。第8図〜第11図に示す第
2実施例においては、リテーナ22′は一定の間隔を保っ
て平行に支持される2枚の平らなリング22a,22bからな
る。リング22a及び22bは金属板をプレス加工して製造さ
れるほぼ同形状のもので、第9図及び第10図に示すよう
に、ボール28を緩やかに抱持すると共にボール28の一部
を突出させて前述のボール支持部29を形成するように、
半球形のくぼみ22cと、くぼみの先端にボール28の直径
よりも小さい円形の孔22dが設けられる。一対のリング2
2aと22bは、図示実施例では16個のボール支持部29を形
成している。これらのボール支持部29と、ボール28に接
触する固定レース24及び可動レース25とによって、第10
図に拡大して示すようなスラスト支持機構21が構成され
ることは、既に述べたとおりである。
第11図に拡大して示すように、一対のリング22a及び2
2bには、均等に配置された4個の円柱形ピン23を挿通す
るための孔22eが穿孔されている。ピン23には中央の鍔
部23aと、その両側の肩部23bと、更に両端の細い軸部23
cとが形成されており、リテーナ22′のリング22a,22bの
孔22eはピン23の肩部23bと嵌合している。この嵌合状態
は固定的なものであってもよいが、回転可能な緩やかな
嵌合であるのが望ましい。ピンの肩部23bの横断面形と
リングの孔22eの形が共に円形で、且つ緩やかに嵌合し
ていれば、ピン23はリテーナ22′に対して回転すること
ができるから、ピンの軸部23cが前述のようなレース24
及び25のガイド孔26及び27に係合した状態で係合個所に
おいて摩擦が生じたときは、ピン23が自転することによ
って係合面での相対速度を減じて、摩耗やカジリなどが
発生するのを防ぐことができる。
ピンの中央の鍔部23aは一対のリング22a,22bを一体化
してリテーナ22′を組立てるときのスペーサとしての役
割をもっており、前述のように支持部29のすべてにボー
ル28を挿入した状態で、ピンの肩部23bに設けた溝にス
ナップリング30をはめることによって抜けどめを施こせ
ば、リテーナ22′のリング22a,22bとピン23及びボール2
8は、スラスト支持機構21と自転阻止機構18を一体化し
た一つの堅牢な組立体31(第9図)として完成する。こ
の作業をあらかじめ行っておけば、スクロール式圧縮機
の組立作業が非常に容易で円滑なものとなるし、ピン23
も傾斜することなく確実に支持されることが理解されよ
う。
第9図に示す実施例では、リテーナ22′のリング22a,
22bは外周が円形ではなく多数の弯曲部32を有する。こ
れはリングの強度にあまり影響がないように孔22d,22e
の部分を避けた部分に所謂「肉盗み」を施こしたもの
で、それによってリテーナ22の表裏間、したがってフロ
ントハウジング3やフロントヘッド2内からスクロール
内の吸入室33への流体の流れをよくして、圧縮機1に付
設されるクラッチなどが、圧縮機に吸入される流体(冷
媒など)によって冷却され易いようにしたものである。
この弯曲部あるいは肉盗み部32は、リング22a,22bの外
周に限らず、内周に設けても同様な効果がある。
第12図及び第13図に示す第3実施例では、本発明によ
る自転阻止機構18とスラスト支持機構21を一体化した組
立体を31′として示している。この例では第9図及び第
10図のもののようにリテーナ22′の一対のリング22f,22
gにくぼみ22cを形成しないで、ボール28が脱出しない程
度の孔22hを16個づつ設けている。それによって、一対
のリングの間隔が広くなるから、4個のピン23を支持す
る部分の間隔を狭くするためにプレスによる曲げ加工に
よって段部22iを設けている。この曲げ加工は図示例で
は4個所に施こせばよいので、加工が容易であって位置
精度も向上するという利点がある。
第14図及び第15図に示す第4実施例ではリテーナ22′
とボール28及びピン23の組立体を31″として示してい
る。この例ではリテーナ22′の一対のリング22j及び22k
は厚板からの切削加工によって製作される。それによっ
て、ボール28を挟持する凹面22l等の位置や仕上げの精
度が高くなり、ピン23のための孔22mもピンが傾斜しな
いように確実に支持することができる。また、リング22
j及び22kは肉厚がある上に第15図に示すように両者を密
着させた構造をとることができるから、組立体31″の剛
性はきわめて高くなる。この密着状態はピン23のまわり
のスナップリング30によって保持されるが、別にリベッ
ト等による締結を行なってもよい。前述の他の組立体31
や31′も、一対のリングの締結はピン23の圧入や、かし
め、螺着、接着等によって行なうことができる。また、
前述の組立体31〜31″の実施例では、リテーナ22′をい
ずれも2枚のリングによって構成しているが、それらに
代えて3枚以上の多重積層構造とすることができること
は言うまでもない。
〔発明の効果〕
本発明においては、可動スクロールの自転阻止作用は
固定及び可動の各レースに穿孔された円形のガイド孔に
円柱形のピンが線接触の状態で係合することによってな
されるから、その作用が正確で耐久性に富み、また従来
のようにボールによって自転阻止作用をさせていたもの
にくらべて、各レースに単に貫通孔としての円形ガイド
孔を穿孔するだけであるから、容易に高精度の加工をな
し得る。そして両レース間の間隔の変動及び両レースの
軸方向位置の変動はピンの作用に影響を与えないので、
可動スクロールと固定スクロールの渦巻面の抵触関係が
それによって左右されることがない利点があり、可動ス
クロールを固定スクロールに対して正しい位置関係に保
持することが容易となる。またスラストの支持作用は、
ピンとは別に設けたボールによって無理なく行なわれる
ので、ボールの転動面としては固定及び可動のレース上
の単なる平面をあてることができ、この面でも加工がき
わめて容易となる。
特に本発明では、自転阻止用の円柱形のピン群とスラ
スト支持用のボール群の運動モードに着目し、1枚ある
いは2枚以上のリングからなる共通の遊動リテーナによ
って挟持したことによりピンとボールの支持がきわめて
正確で安定に行なわれる点、及び、自転阻止とスラスト
支持とをそれぞれ専門の機構において分担させていなが
ら、それらを有機的に巧みに結合して連係させ、一つの
コンパクトな機構としてまとめることができる点に特徴
がある。それによって自転阻止とスラスト支持の両作用
がいずれも独立に無理なく行なわれるにもかかわらず、
機構が複雑化することがないという利点が得られる。
また、第2の発明においては、ピン及びボールを共通
のリテーナにセットした組立体をあらかじめ製作してお
き、これを圧縮機の中へ一挙に取付けることも可能とな
る利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の全体構造を示す側断面
図、第2図は要部を分解して示す正面図、第3図は要部
の一部を拡大して示す側断面図、第4図は要部の他の一
部を拡大して示す側断面図、第5図は要部全体の斜視図
であり、また、第6図は従来例の要部の一部を示す側断
面図、第7図は従来例の要部全体の斜視図、第8図は本
発明の第2実施例の全体構造を示す側断面図、第9図は
要部のみを取出して示す正面図、第10図は要部の一部を
拡大して示す側断面図、第11図は要部の他の一部を拡大
して示す側断面図、第12図は第3実施例の要部を示す正
面図、第13図は第12図に示した要部の側面図(一部断面
図)、第14図は第4実施例の要部を分解して示す側断面
図、第15図は第14図に示したものを組立てた側面図(一
部断面)である。 1……ハウジング、5……回転軸、 11……偏心輪、15……軸受、 16……可動スクロール、17……固定スクロール、 18……自転阻止機構、19,20……シール、 21……スラスト支持機構、 22,22′……リテーナ、22a,22b……リング、 22c……くぼみ、22d……円形の孔、 22e……孔、22f,22g……リング、 22h……孔、22i……段部、 22j,22k……リング、22l……凹面、 22m……孔、23……円柱形ピン、 23a……鍔部、23b……肩部、 23c……軸部、24……フロント側レース、 25……リヤ側レース、26,27……円形ガイド孔、 28……ボール、29……ボール支持部、 30……スナップリング、 31,31′,31″……組立体、 32……弯曲部、33……吸入室、 101……固定リング、102……固定レース、 103……ハウジング、104……円孔、 105……面取り、106……可動リング、 107……可動レース、108……可動スクロール、 109……円孔、110……面取り、 111……ボール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 誠一郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−28082(JP,A) 特開 平1−219376(JP,A) 実開 昭58−186190(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 18/02 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング側に支持される固定のレース
    と、前記固定のレースと平行に向き合って可動スクロー
    ルに支持される可動のレースと、前記固定のレース及び
    前記可動のレースのそれぞれに互いに対応して穿孔され
    た同数の円形のガイド孔と、前記対応するガイド孔に両
    端を係合する円柱形の自転阻止用のピン群と、前記固定
    のレース及び前記可動のレースの上の転動表面の間隔に
    等しい外径を有し、前記の転動表面の間に置かれるスラ
    スト支持用のボール群と、前記円柱形の自転阻止用のピ
    ン群と前記スラスト支持用のボール群とを同時に支持し
    且つ連係させるために前記固定のレース及び前記可動の
    レースの中間に遊動的に置かれる共通のリテーナとを設
    けたことを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】ハウジング側に支持される固定のレース
    と、前記固定のレースと平行に向き合って可動スクロー
    ルに支持される可動のレースと、前記固定のレース及び
    前記可動のレースのそれぞれに互いに対応して穿孔され
    た同数の円形のガイド孔と、前記対応するガイド孔に両
    端を係合する円柱形の自転阻止用のピン群と、前記固定
    のレース及び前記可動のレースの上の転動表面の間隔に
    等しい外径を有し、前記の転動表面の間に置かれるスラ
    スト支持用のボール群と、前記円柱形の自転阻止用のピ
    ン群と前記スラスト支持用のボール群とを同時に挟持し
    且つ連係させるために前記固定のレース及び前記可動の
    レースの中間に遊動的に置かれる2枚以上のリングから
    なる共通のリテーナとを設けたことを特徴とするスクロ
    ール型圧縮機。
JP30901589A 1989-02-09 1989-11-30 スクロール型圧縮機 Expired - Lifetime JP2817284B2 (ja)

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