JP2813661B2 - 即席卵スープの製造方法 - Google Patents

即席卵スープの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は食品加工分野、就中、乾燥即席食品の製造分
野において利用しうる即席卵スープの製造方法に関す
る。
ロ.発明の背景 真空凍結乾燥法は食品を冷凍状態下において脱水、乾
燥する方法であり、乾燥に多大のエネルギーコストと長
時間を要すること、およびこれを実施するための真空凍
結乾燥装置が極めて高価なためにコスト的には不利では
あるが、製造される乾燥食品の色、風味、味等が非常に
良好であるという特徴があるために、近年では高級な即
席食品の製造に広く応用されるようになってきている。
即席スープ類についても従来は噴霧乾燥、あるいはド
ラム乾燥等によりスープベースを調製し、具材としては
熱風乾燥、冷風乾燥、パフ乾燥等による安価なものを調
合して調製した製品が主流となっていたが、最近では高
級化志向が高まり、具材として真空凍結乾燥品が徐々に
使用されるにいたるとともに、スープベース自体も真空
凍結乾燥法により調製した製品が市販されるようになっ
てきた。
本発明の目的とする即席卵スープの製造への真空凍結
乾燥法の適用については既にいくつかの報告がなされて
おり、その周辺技術についても同様の状況にある。
卵スープへの真空凍結乾燥法の適用については種々考
えられるが、本発明は調味液部分(スープベース)と具
材およびかき卵の両方が一体化されてブロック状に形成
されており、単に熱湯を注加すればワンタッチで喫食し
うる即席卵スープの製造方法に関するものである。この
ような形態の即席卵スープには次のような利点がある。
(A)ワンタッチで手を汚さずに喫食できる。
(B)包装が簡便である。(スープベースと具材を別々
に包装する必要がなく、包装材料を節約でき、包装工程
コストを節約できる。さらに計量操作が不要であるため
に設備費、加工コストを圧縮できる。) (C)一定した量感を有するので高級感を演出できる。
ただし、このような即席スープには次のような欠点な
いしは技術上の困難性が指摘されるので、具体的な対策
が必要とされる。
(A)ブロック状態とするために熱湯の浸透が遅くなり
復元時間が長くなる。一般に乾燥即席食品の場合には熱
湯注加後3分間以内に復元する必要がある。
(B)ブロック化を前処理段階において実施するために
能率的、省人的な前処理方法が不可欠とされる。
技術的に考察すればかき卵は均一でアモルファスな組
織を有し、繊維構造を有せず、概してこのような構造を
有する、たんぱく質を主要な固形成分とする食品は冷
凍、および乾燥変性を受け易く、水の再水和を受け難く
なることが知られている。
事実、本発明者等の経験によっても通常の方法で真空
凍結乾燥されたかき卵は熱湯復元性が悪く、例え復元し
てもパサパサした不味な食感を与える現象が観察されて
いる。
ハ.従来の技術 例えば、特開昭60−91938号公報や特公昭61−3457号
公報には、かき卵を調製するにあたって熱水に酸を加え
て弱酸性とし、この中に卵液を注加してかき卵を調製
し、このかき卵を熱湯中より採集して糊料を添加し、所
定の形状に成形して真空凍結乾燥することにより復元性
の良好な真空凍結乾燥かき卵が得られることが開示され
ている。さらに上記公報には、ソルビトール等の糖アル
コール類を添加すればより復元性の良好な真空凍結乾燥
かき卵の得られることも開示されている(以下従来技術
1という)。
また、特開昭62−205768号公報にはかき卵を調製する
に際してデキストリンを含む熱水溶液ないしは調味液に
卵液を注加して凝固させ、このかき卵液全体を容器に収
容した他の凍結具材の周囲に注加し、ブロック状に凍結
して成形後に真空凍結乾燥する方法が開示されている
(以下従来技術2という)。
ニ.発明が解決しようとする課題 上記従来技術1では、かき卵のみを乾燥して調製する
ため、スープベースや他の具材とは別体となり、復元時
にワンタッチでは喫食できない問題があるうえ、「花
状」に散ったかき卵を凍結時乾燥時にブロック状に固め
るので、かき卵同士が引っ付いて一体となり易く、熱湯
を注加して復元する際に一塊となって容易に復元し難く
なる虞れがある。
一方、上記従来技術2では、かき卵をスープベースや
他の具材と一体に調製できるものの、次の問題点があ
る。
(1)卵液を注加して凝固させる熱水溶液は、液量が少
ないと卵液の滴下とともに温度低下を来しやすく、熱凝
固に長時間を要するうえ、熱によるタンパク変性が遅れ
るため卵が結着して「花状」に散らず、良好なかき卵を
調製できない。
(2)熱水溶液の液量が多いと、かき卵全体を乾燥する
ため凍結乾燥に多大のエネルギーコストや時間を要する
うえ、液中に含まれるデキストリンの全体が凍結乾燥に
よりかき卵や具材の周囲に付着することとなり、この多
量のデキストリンが復元時に注加された熱水で粘膜状と
なって熱水の具材中への浸透を遅らせるため、短時間で
具材を復元することができない。
なお、熱水溶液中のデキストリンを少なくするとかき
卵が良好な「花状」に拡がらない問題がある。
(3)かき卵液が凍結された具材の周囲に注加されるこ
とがら、凍結乾燥されたかき卵が他の具材の表面にかた
まることになる。この結果、「花状」のかき卵同士が引
っ付いて一体となり易く、上記従来技術1と同様に、良
好に復元し難い虞れがある。
本発明は上記問題点を解決し、 (A)熱水を注加した場合に短時間(3分間以内)で完
全に復元し、かつ変性していないかき卵の食感を有す
る、スープベース、かき卵、具材が一体化された即席卵
スープを調製すること。
(B)所定の形状に成形するために容器中にスープベー
スと具材、およびかき卵を充填する前処理工程をできる
だけ能率よく、省人的、衛生的に実施しうる工程を組み
立てること。
を可能とした即席卵スープの製造方法を提供することを
技術的課題とする。
ホ.発明の構成 本発明は以下の各工程を逐次実施、結合することによ
り実施される。
(A)ブロック状具材を使用しない方法 本法においては具材、およびかき卵をいったんブロッ
ク状に成形することなく、具材、かき卵、およびスープ
ベースを均一に混合し、かくして得られる混合物を一定
の形状をした容器中に収容して凍結して成形し、真空凍
結乾燥することによりブロック状の即席卵スープを製造
する。
(a)卵液をデキストリンを含む熱水中に注加して熱凝
固さてからかき卵のみを採集する工程 本工程において留意すべきことはできるだけ凍結変
性、および乾燥変性を受け難いかき卵を調製するという
ことである。
この意味において、本発明においてはデキストリンを
含む熱水中に卵液を注加してかき卵を調製するのである
が、デキストリンとしてDE0〜10程度の甘味や還元力の
弱いものを数%以下程度溶解した水溶液を用いればよ
い。
この場合に、上記従来技術1と同様に、酸類を用いて
pH調整を行なうこともできる。
酸類としては塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、
リンゴ酸、フマール酸、酒石酸、グルゴン酸等の可食
性、ないしは微量を摂食しても人体に無害な酸類を使用
すればよい。
卵液は常法によって生卵を割卵して用いるが、場合に
よって冷凍液卵、乾燥卵の水戻し品を併用することもで
きる。卵液の復元性を向上させるために卵液を40〜100
%程度の水で希釈して注加することもできる。
また真空凍結乾燥されたかき卵の熱水復元性はその組
織の多孔質度によっても左右されると考えられ、微細な
空所が多数含まれる程復元性は向上するものと考えられ
る。ただし過度に多孔化させた場合には熱水復元後の食
感が必要以上に軽くなりすぎるのでおのずから限界があ
る。
かき卵の復元性を向上させ、多孔質度を向上させるた
めに発泡剤を少量添加することもできる。発泡剤として
は炭酸ガスそのものを必要ならば可食性のアルカリ類、
例えばカ性ソーダ、炭酸ソーダ、アンモニア、カ性カ
リ、炭酸カリ、水酸化カルシウム等を併用して卵液に吹
きこむか、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、炭酸カリ、重炭
酸カリ、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、炭酸アン
モニウム、重炭酸アンモニウム等を添加すればよい。
これらの発泡剤は全卵に対して0.5%以下程度使用す
れば充分である。
また、かき卵の色彩を良好にするために赤色系、ある
いは黄色系の色素類を添加することも許容される。
色素類としては例えばモナスカイ色素、ビートレッ
ド、水溶性カロチン、コチニール色素、ベニの木色素、
パプリカ色素、ハイビスカス色素、クチナシ色素、ウコ
ン色素、コウリャン色素、コーン色素等を例示しうる。
本発明においては調味料を含むスープベースを後の工
程において添加するので、加熱、凝固工程においては必
ずしも卵液、あるいは熱水溶液に調味料を添加する必要
はないが、所望であればこの工程において若干量を先に
使用することも可能である。
次いで調製されたかき卵を熱水溶液中より採集する
が、具体的にはざるや金網で溶液全体を濾過するか、時
々、あるいは連続的にかき卵を熱水槽より採集する。後
者の場合には金網等を用いて人力ですくい取るか、複数
の金網やブラシを具備した無端の移送手段を熱水槽中を
経由して循環させ、引き上げ部分において人力、または
機械的手段、例えばスクレーパー等によってかき取るこ
とにより実施することができる。
必要ならばかくして採集されたかき卵を脱水するが、
その場合には遠心分離機、吸引濾過機、プレス等により
脱水すればよい。
(b)かき卵と調理された具材、および調味料(スープ
ベース)を混合する工程 かくして得られるかき卵を具材、および調味料(スー
プベース)と均一に混合する。
具材としては野菜類(ねぎ、もやし、にら、人参、ご
ぼう、ピーマン、レッドピーマン、しいため、まつた
め、ひらたけ、えのきたけ、きぬさやいんげん、さやい
んげん、グリーンピース等)、畜肉類(鶏肉、豚肉、牛
肉、かも肉等)、海そう類(わかめ、ひじき、あさくさ
のり、青のり等)、魚介類(かに、えび、いか、たこ、
貝柱類、白身魚類等)、加工食品類(はんぺん、かまぼ
こ、かに脚様かまぼこ、ゆば、春雨等)等を適宜の形状
に切断し、必要ならば加熱、調理処理をして添加すれば
よい。特にねぎについては香りが重視されるので細菌数
(特に大腸菌群)を減らし、あるいは陰性とするために
加熱に代えて次亜塩素酸ソーダ液、塩素水、オゾン水等
の殺菌剤を含んだ水溶液にて常温下に浸漬し、必要なら
ば水洗、脱水して使用することも許容される。
調味料としては無機塩類(例えば食塩、塩化カリウム
等)、アミノ酸類(グルタミン酸ソーダ、アスパラギン
酸ソーダ、グリシン、アラニン等)、核酸系調味料(イ
ノシン酸ソーダ、グアニル酸ソーダ等)、甘味料(ショ
糖、グルコース、フルクトース、麦芽糖、ソルビトー
ル、コーンシロップ、ステビア抽出物、甘草抽出物
等)、酸味料(食酢、梅酢、ビネガー類、酢酸、コハク
酸、クエン酸、フマール酸、グリコン酸、リンゴ酸、酒
石酸、リン酸等)、エキス類(酵母エキス、畜肉エキス
類(ポークエキス、ビーフエキス、チキンエキス)、魚
介エキス類(カツオエキス、カツオブシエキス、サバエ
キス、カニエキス、エビエキス、ホタテエキス、アサリ
エキス等)、野菜エキス類(人参エキス、オニオンエキ
ス、ガーリックエキス、キャベツエキス、シイタケエキ
ス等)、スープベース類(パイタンベース、チキンガラ
ベース、トンコツベース等)、その他の調味料(HAP、H
VP、しょう油、アミノ酸液、味りん等)が例示され、所
望によっては香辛料(白こしょう、黒こしょう、ジンジ
ャー、オニオン、ガーリック、セージ、パプリカ、さん
しょう、ナツメッグ等)を使用することもできる。
これらは原体(粉末、液体、ペースト等)を直接に添
加するか、いったん所望量の水に溶解してから添加すれ
ばよい。いずれの場合も完全に均一になるまでよく混合
する。
(c)混合されたかき卵、具材、調味料を容器に収容す
る工程 かくして得られた即席卵スープの原体を計量し、1食
ずつ、あるいは数食分を一定形状の容器に収容する。
容器の材質としては冷凍耐性、適度な耐熱性を有する
ものを用いるが、金属(例えばアルミニウム、鉄、ステ
ンレス等)、プラスチック類(塩化ビニール、ポリエチ
レン、ポリスチレン等、あるいはこれらのラミネートさ
れたもの)等を用いればよい。金属製の容器を用いる場
合には取り出しを容易化するために樹脂コーティング
(例えばテフロンコーティング)を施すことも周知の技
術である。
容器の大きさとしては計量された即席卵スープ原体を
収容した場合に厚さが20mm以下、好ましくは10mm以下に
なるように製作すればよい。真空凍結乾燥の場合には被
乾燥物の原形がよく保持され、乾燥後の即席卵スープの
厚みが余りに大きい場合には熱水の中心部への浸透が遅
くなり復元が遅くなるためである。
(d)容器に収容された即席卵スープ原体を凍結する工
程 かくして容器に収容された卵スープ原体は真空凍結乾
燥法の常法に則って予備凍結工程に付される。
予備凍結は−20〜−35℃程度のエアブラスト、あるい
はコンタクトフリーザー中に卵スープ原体を収納し数時
間〜十数時間保持することにより実施される。凍結法と
しては液体チッ素や炭酸ガスを用いる急速冷凍法を用い
るのが理想ではあるが、本発明の方法に従えば通常の凍
結法でも十分な品質を有する即席卵スープが得られる。
(e)真空凍結乾燥 かくして予備凍結された即席卵スープ原体は真空凍結
乾燥工程に付される。
本発明の場合には通常の条件、すなわち減圧度1Torr
以下、好ましくは0.5Torr以下、最高棚温度80℃以下程
度で10〜30時間程度、含水率3.0%以下程度にまで乾燥
させればよい。
(f)後処理 以上のようにして本発明の所望する即席卵スープが得
られるが、商品として販売するためにさらに選別、包装
等の加工が加えられる。選別は例えば目視によって形の
悪いもの、あるいは色の悪いものを除いたり金属探知機
を通して異物の混入したものを除去したりして実施す
る。
包装は凍結、真空凍結乾燥に用いた容器に収容された
状態のまま行なってもよく、所望により容器より取り出
して包装してもよい。
包装材料としてはアルミフィルム、各種のプラスチッ
クフィルム、あるいはこれらのラミネートしたものを用
いて包装し、吸湿、酸化を防止するようにすることが好
ましい。
また包装中に乾燥剤(シリカゲル、酸化カルシウム、
ゼオライト等)、脱酸素剤等の包装した小袋を添加した
り、炭酸ガス、チッ素ガス等の不活性ガスを封入するこ
とも周知の技術である。
(B)ブロック状具材を使用する方法 本法においては具材、およびかき卵を混合した後にい
ったんブロック状に成形、凍結し、所望の形状に切断し
た後に容器に収容し、次いで調味料、香辛料等を溶解し
た調味液(スープベース)を注加した後に予備凍結し真
空凍結乾燥して製品とする。
具剤、およびかき卵の混合物の成形は混合物をパン、
あるいはトレイに入れて1食分、ないしは数食分を平板
状に成形する。
数食分を成形する場合にはプラスチック製の袋を用い
ることもできる。すなわち混合物をプラスチック製の袋
に入れ脱気処理するかあるいは注意深く空気を追い出し
て圧迫して一定厚みに成形すればよい。この場合に袋の
口をシールしておくか、シールしない場合にはパンに袋
ごと収容して袋の端は内容物が出ないように折り返して
おけばよい。
混合物を成形する場合には復元性、あるいは乾燥後の
保形性を向上させるためにデキストリン類を添加しても
よい。(例えば特開昭62−205768号公報に開示されてい
るように2.5〜7%程度のデキストリン溶液を具材に対
して15〜60%程度混合する。) 以上のようにして本発明の方法により目的の即席卵ス
ープを製造することができる。
ヘ.実施例 以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、
本発明の範囲はこれらのみに限定されるものではない。
《実施例1》 全卵に重炭酸ナトリウム0.25%、水70%を加え、この
ものをデキストリン1.5%を含む90℃以上のpH5.2の熱水
にかきまぜながら注加してかき卵を調整した。
かき卵を金網ですくい上げ、ざるの上で軽くしぼって
脱水した。これにねぎの刻んだもの4%、ブランチング
したわかめ0.5%、かにのおとし身5%、調味加熱した
干ししいたけのスライス品2%を加えた。
この混合物に食塩1部、HVP1部、コンソメの素1部、
麦芽糖3部、グルタミン酸ソーダ0.3部、白こしょう0.0
3部、さんしょう粉末0.01部、淡口しょう油0.5部、グア
ニル酸ソーダ0.01部、寒天0.1部、水5部を均一に溶解
した調味液を25%加えて均一に混合した。
このものを高さ10mm、縦横各35mmのポリプロピレンの
薄いフィルムで作成されたトレイ中に収容し、−35℃の
エアブラストフリーザー中にて凍結した。
かくして得られた凍結物をトレイに収容された状態の
まま0.5Torr以下、最高棚温度60℃以下程度の条件下に2
4時間乾燥して含水率3%以下にまで乾燥して目的とす
る即席卵スープを得た。
《実施例2》 実施例1のかき卵と具剤の混合物に5%のデキストリ
ン溶液20%を添加し、実施例1の調味料の混合物10%を
加えて完全に均一に混合した。
このものをポリエチレンフィルム製の袋に入れて空気
を注意深く追い出して均一の厚さの板として凍結した。
そして凍結後に表面の上記袋をはぎ取り、凍結状態のま
ま2.0cm×2.0cm×8mmの板状に切断した。
このブロック状具材を実施例1のポリプロピレン製の
トレイに入れ実施例1の調味料の混合物を20%、デキス
トリン10%を溶解した調味液を満して−35℃のエアブラ
ストフリーザー中にて凍結し、実施例1と同様に真空凍
結乾燥して所望の即席卵スープを得た。
ト.発明の効果 本発明は上記のように構成されているので次の効果を
奏することができる。
(1)デキストリンを含む熱水中で熱凝固させたかき卵
のみを採集し、これと具材とスープ原体とを混合して容
器内で凍結したのち真空凍結乾燥するか、上記採集した
かき卵と具材とを混合して凍結し、容器内でこの凍結具
材の上から調味液を注加して凍結したのち真空凍結乾燥
することから、スープベースとかき卵と具材が一体化さ
れた即席卵スープを調製できる。しかも、かき卵と具材
とスープベースを混合したのち容器内に充填するだけで
あるので、即席卵スープを所定の形状に能率よく、省人
的かつ衛生的に調製することができる。
(2)デキストリンを含む熱水中に卵液を滴下したの
ち、熱凝固したかき卵のみを採集することから、熱凝固
させた熱水溶液全体を凍結乾燥する必要がなく凍結乾燥
のためのエネルギーコストを低く抑えることができるう
え、熱水溶液を多量に用いることができるので、卵液の
滴下により熱水温度が低下する虞れがなく、「花状」に
拡がった良好なかき卵を短時間に能率よく調製すること
ができる。
(3)デキストリンを含む熱水中から熱凝固したかき卵
のみを採集することから、採集したかき卵の周囲に付着
している熱水中のデキストリンのみがかき卵に付着する
ことになる。このデキストリンはかき卵の表面に付着す
るのでその保形性を高めることができるうえ、少量であ
るので復元時に熱湯が注加されると簡単に溶解する。こ
の結果、復元時に注加した熱湯が具材の内部にまで容易
に浸透し、かき卵とともに他の具材を短時間で良好に復
元させることができる。
(4)熱水中から採集されたかき卵と他の調理された具
材が混合されるので、かき卵が他の具材中に散らばった
状態となり、かき卵同士が引っ付く虞れがない。この結
果、復元時に熱湯を注加するだけで、他の具材とともに
かき卵を良好に拡げながら短時間で完全に復元させるこ
とができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)卵液をデキストリンを含む熱水中に
    注加して熱凝固せしめてからかき卵のみを採集する工
    程。 (B)(A)の工程により調製されたかき卵と調理され
    た具材、および調味料を混合して卵スープ原体を調製す
    る工程。 (C)(B)の工程により調製された卵スープ原体を容
    器中に収容してブロック状に凍結させる工程。 (D)(C)の工程により凍結されたブロック状の卵ス
    ープ原体を容器とともに真空凍結乾燥する工程。 以上、(A)、(B)、(C)、(D)の各工程を逐次
    結合してなることを特徴とする即席卵スープの製造方
    法。
  2. 【請求項2】(A)卵液をデキストリンを含む熱水中に
    注加して熱凝固せしめてからかき卵のみを採集する工
    程。 (B)(A)の工程により調製されたかき卵を調理され
    た具材と混合する工程。 (C)(B)の工程により調製された混合具材を容器ま
    たは袋中にて平板状もしくはブロック状に凍結する工
    程。 (D)(C)の工程により凍結された平板状もしくはブ
    ロック状具材を必要ならば切断し、容器中に加えた後に
    調味液を注加する工程。 (E)(D)の工程により調製された、容器中に収容さ
    れた調味液と具材とを凍結する工程。 (F)(E)の工程により凍結された、容器中に収容さ
    れた調味液と具材を真空凍結乾燥する工程。 以上、(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、
    (F)の各工程を逐次実施してなることを特徴とする即
    席卵スープの製造方法。
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