JP2812395B2 - 松の球果の加工方法と食用化された松の球果 - Google Patents

松の球果の加工方法と食用化された松の球果

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JP2812395B2 JP1036549A JP3654989A JP2812395B2 JP 2812395 B2 JP2812395 B2 JP 2812395B2 JP 1036549 A JP1036549 A JP 1036549A JP 3654989 A JP3654989 A JP 3654989A JP 2812395 B2 JP2812395 B2 JP 2812395B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、松の球果の加工方法と食用化された松の球
果に関し、詳しくは、松の球果を一般食用或いは滋養食
用として提供できるようにするための加工方法と、その
加工方法により得られた松の球果に関するものである。
〔従来の技術〕 松は、日本に自生している二葉松であるところのアカ
マツとクロマツ、五葉松であるところのチョウセンマ
ツ、ヒメコマツ、及びヤクタネゴヨウ(これは屋久島、
種子島にのみ自生)が知られているが、その他、世界中
には約100種の松がある。
松の種子が食用として用いられることは、既に知られ
ており、例えば、上記チョウセンマツの種子が食用に供
し得ることは古くから知られ、且つ、常用されてきてい
る。
しかしながら、このチョウセンマツの種子の食用化
は、単に脂肪、蛋白源を摂取することを目的とする食物
そのものとしてであった。
本発明者は、松の球果に、最近の自然食品としての価
値、更には内包されている滋養効果を有する蛋白質並び
にビタミン類、更には、最近解明されつつある抗癌物質
や免疫補強機能(エイズウイルスの増殖を抑える)をも
つ物質が包含されていることに着眼し、本来の食品とし
ての枠を越えた加工品の製造方法乃至その食品につい
て、既に、特願昭59−50358号及び特願昭62−25275号に
おいて提案している。
こうした松の球果の加工方法は、基本的には松の球果
を早い成育状態で採り入れ、これを煮込んで軟化させ、
且つ、酢付けして製造するものである。即ち、松の球果
の重量が0.5乃至15グラムの範囲に成長したものを水に
入れて煮込み、これによって軟化した松の球果を酢に漬
けて得るのである。
このようにして、上述した滋養乃至医療的有効成分を
残存させた状態で、苦み或いは渋味がなく、且つ食する
に充分柔らかく、しかも腐敗し難い松の球果を得ること
ができたのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述の松の球果の食品化のための製造方法に
よれば、次の問題があった。
(1) 酢への浸漬によって松の実に或る程度の防腐効
果を持たせることができるが、これを浸漬状態から取り
出した状態に置くと、表面にカビを発生させることが多
い。
(2) 酢に漬けておくだけであるので、松の球果の表
面のツヤがなく、食品としての見栄えが悪い。
(3) 販売や運搬に際して酢から取り出すと、自然乾
燥によってヒビ割れが出て、見栄えが更に悪くなると共
にヒビ割れによって内部が空気にさらされ、内部から腐
食される。
〔課題を解決するための手段〕
本発明にかかる請求項(1)に記載の松の球果の加工
方法は、上記従来技術の課題を解決するべく、次の工程
(A)〜(C)から構成された。
即ち、松の球果の重量が0.5乃至15グラムの範囲に成
長したものを水に入れて煮込み、これによって軟化した
松の球果を酢に漬けて得る松の球果の加工方法におい
て、次の工程(A)〜(C)から構成された松の球果の
加工方法。
(A)前記酢に漬けた後の松の球果を取り出して水アメ
に漬け、 (B)水アメに浸漬後に自然流下によって余分な水アメ
を除去し、且つ、 (C)こうして得た松の球果を真空乾燥によって乾燥さ
せる、 という手段を講じてある。
そして、請求項(2)においては、請求項(1)の前
記工程(C)における真空乾燥を、80℃で22時間行う、 という手段を講じた。
本発明にかかる食用化された松の球果は、請求項
(3)に記載の通り、上記問題解決のために、松の球果
の重量が0.5乃至15グラムの範囲に成長したものを水に
入れて煮込み、これによって軟化した松の球果を酢に漬
けて得る食用化された松の球果であって、前記酢に漬け
た後の松の球果に水アメを浸透被覆させ、真空乾燥によ
って水アメを被覆している。
という手段を講じてある。
また、請求項(4)に記載の通り、 前記水アメに蜂蜜を混入してある、 という手段を講じた。
〔作用〕
松の球果の重量が0.5乃至15グラムの範囲に成長した
ものを採り入れるのは、この範囲に成長した球果が、加
工するに当たって水分が多くて比較的柔らかいのみなら
ず、滋養乃至医療成分を有効に含んでいるためである。
この松の球果を水に入れて煮込む。これによって食す
るに適した柔らかさにしている。
そして、軟化した松の球果を酢に漬けておく。
この酢漬けによって、中和作用により渋味、にがみを
取り除き、且つ、腐敗し難くする。
そして、本発明の特徴とする松の球果を水アメに漬け
ることにより、松の球果の表皮近くに水アメを浸透さ
せ、且つ、比較的粘着性の高い水アメの被膜を形成せし
め、真空乾燥によって松の球果の表皮を水アメで速やか
に乾燥硬化させて被覆し、その後の自然乾燥によるヒビ
割れを未然に防止すると同時に水アメによる独特の艶を
出すのである。
そして、この水アメは、松の球果の表皮部分に僅かに
存在すれば前記目的を達成できるので、不要な量の水ア
メは自然流下(例えば、笊にあける)させて除く。ま
た、多量の水アメは、硬化すると松の球果全体を硬くす
る恐れがあり、且つ、松の球果同士を粘着させてしまっ
て取り扱い上不便であるということからも、余分な量の
水アメは取り除くのである。
〔実施例〕
以下、本発明にかかる松の球果の加工方法と食用化さ
れた松の球果の実施例について詳述する。
実施例−1 松の球果は、五葉松であるチョウセンマツの球果を用
いた。この松の球果の成熟度合いとして、その重量が約
0.5グラムの球果を鍋に入れて充分な量の水で、3時間
煮た。
この煮込みに食するに充分に柔らかくなった。
この煮込みから、松の球果の成熟程度に応じて煮込み
の時間を2時間乃至5時間とすることができると共に圧
力鍋を用いて尚一層時間を短縮できることが分かった。
このようにして柔らかくなった松の球果を取り出して
充分水を切る。
次いで、その松の球果を、酢に漬けた。この酢は、こ
こでは減塩梅酢を用いた。
この酢としては、食酢であればよく、洋酢、かす酢や
米酢でもよい。
梅酢は、水1に対し0.5乃至1程度での濃度で
用いるとよい。
梅酢への浸漬は、1週間程度が好ましいが、10日程度
としてもよい。
前記減塩梅酢に漬けた後の松の球果を取り出して水ア
メに5分間漬ける。この水アメは、一般に市販されてい
るものでよい。
そして、水アメ浸漬後に笊状のもので自然流下によっ
て余分な水アメを除去する。
次いで、この松の球果を真空乾燥によって乾燥させ
る。この真空乾燥は、80℃で22時間行った。
実施例−2 次に、松の球果の成熟度合いとして、その重量が約15
グラムに成長した球果を鍋に入れて充分な量の水で、4
時間煮た。
この際、前記水に消石灰と塩を水1に対して各18グ
ラムを混入し、約15グラムまで成長が進んでいる松の球
果の苦み、渋味更にはヤニを出来るだけ消去するように
した。
しかる後、食酢に10日間浸漬した。この酢漬けは、濃
度の低下を防止するべく、途中で酢を入れ変えて行った
(所謂二度漬け)。
この後、水アメに蜂蜜を混入したものに前記松の球果
を約10分間浸漬し、且つ、その余剰混合液を自然流下で
除去した。
しかる後、前記松の球果を真空乾燥によって直ちに乾
燥させた。この真空乾燥は、90℃で10時間行った。
この乾燥条件は、水分を迅速且つ充分に飛散させるこ
とができればよい。
〔発明の効果〕
本発明にかかる松の球果の加工方法と、食用化された
松の球果によれば、水アメによる浸透、被膜形成と真空
乾燥による水分除去とによって、防腐剤を用いることな
く従来に比べてカビ発生と腐敗を確実に防止できるので
ある。
そして、この松の球果の表面を水アメによる被覆でヒ
ビ割れを防止でき乍ら艶を持たせることができて見栄え
の良い商品価値の高い食品を製造できる利点がある。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】松の球果の重量が0.5乃至15グラムの範囲
    に成長したものを水に入れて煮込み、これによって軟化
    した松の球果を酢に漬けて得る松の球果の加工方法にお
    いて、次の工程(A)〜(C)から構成された松の球果
    の加工方法。 (A)前記酢に漬けた後の松の球果を取り出して水アメ
    に漬け、 (B)水アメに浸漬後に自然流下によって余分な水アメ
    を除去し、且つ、 (C)こうして得た松の球果を真空乾燥によって乾燥さ
    せる。
  2. 【請求項2】前記工程(C)における真空乾燥を、80℃
    で22時間行うことを特徴とする請求項(1)に記載の松
    の球果の加工方法。
  3. 【請求項3】松の球果の重量が0.5乃至15グラムの範囲
    に成長したものを水に入れて煮込み、これによって軟化
    した松の球果を酢に漬けて得る食用化された松の球果で
    あって、前記酢に漬けた後の松の球果に水アメを浸透被
    覆させ、真空乾燥によって水アメを被覆してある食用化
    させた松の球果。
  4. 【請求項4】前記水アメに蜂蜜を混入してある請求項
    (3)に記載の食用化させた松の球果。
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