JP2812283B2 - 反射鏡アンテナ - Google Patents

反射鏡アンテナ

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JP2812283B2 JP2903396A JP2903396A JP2812283B2 JP 2812283 B2 JP2812283 B2 JP 2812283B2 JP 2903396 A JP2903396 A JP 2903396A JP 2903396 A JP2903396 A JP 2903396A JP 2812283 B2 JP2812283 B2 JP 2812283B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は目標を振幅比較方式
で追尾するための反射鏡アンテナに関し、特に円偏波用
の追尾用1次放射器を備える反射鏡アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】偏波追尾をする必要がない等の理由によ
り、円偏波信号または直線偏波信号のうちの円偏波成分
を追尾用信号として受ける反射鏡アンテナがある。この
種の反射鏡アンテナでは円偏波用の追尾用1次放射器を
備えている。このような円偏波用の追尾用1次放射器を
備える反射鏡アンテナが、例えば実開平1−16070
6号公報(考案の名称:追尾用アンテナ)に開示されて
いる。
【0003】図4は従来技術による反射鏡アンテナの構
成図であり、(a)は模式図、(b)は(a)のR1−
R2断面図である。
【0004】この反射鏡アンテナにおいて、電波反射面
がパラポラ形状またはオフセットパラボラ形状をなす反
射鏡1が、対向するアンテナ等である目標から受けた電
波信号Rを1次放射器2,6A1,6A2,6B1およ
び6B2に向けて反射する。電波信号Rは円偏波であっ
ても,直線偏波であってもよい。ホーンアンテナ等の1
次放射器2は、鏡軸z方向においてアンテナ利得がほぼ
最大になるように、電波放射中心を反射鏡1の鏡軸z上
の焦点付近位置Oに設定している。ここで、1次放射器
2が受ける電波信号Rを主信号ビームM,1次放射器6
A1,6A2,6B1および6B2が受ける電波信号R
の円偏波成分を追尾信号ビームTと定義しておく。1次
放射器2は受けた主信号ビームMを無線通信信号等の主
信号として図示しない受信機等に送り、この主信号が本
来の目的に供される。
【0005】1次放射器6A1,6A2,6B1および
6B2は、ホーンアンテナ等による円偏波信号受信用の
アンテナであり、ほぼ同一性能をそれぞれ備えている。
1次放射器6A1と6A2とが2個で1組をなす仰角追
尾用の1次放射器であり、1次放射器6B1と6B2と
が2個で1組をなす水平角追尾用の1次放射器である。
1次放射器6A1,6A2,6B1および6B2は、焦
点付近位置Oを通るとともに鏡軸zに垂直な平面である
(x−y)(x軸:鏡軸zに対する水平軸,y軸:鏡軸
zに対する垂直軸)平面上の位置Oから距離dだけ離れ
た位置(0,d),(0,−d),(d,0)および
(−d,0)にそれぞれ配置されている。即ち、1次放
射器6A1と6A2,および6B1と6B2は、焦点付
近位置Oに関して対称配置されている。
【0006】上述のとおりに1次放射器6A1,6A
2,6B1および6B2をそれぞれ焦点付近位置Oから
距離dだけオフセットして配置すると、1次放射器6A
1,6A2,6B1および6B2による反射鏡1からの
放射パターン(2次放射パターン)の最大アンテナ利得
方向(以下、最大利得方向ともいう)は、オフセットと
は反対方向に鏡軸zからそれぞれ仰角方向角度αEおよ
び方位角方向角度βEだけ異なる角度となる。これらの
角度は、反射鏡1の寸法,反射鏡1と1次放射器6A1
等との位置関係,1次放射器6A1等の特性等によって
変化する。図4(a)には1次放射器2および6A1の
アンテナ最大利得方向とその差αEのみを示している。
1次放射器6A1,6A2,6B1および6B2は、受
けた追尾信号ビームTを直線偏波に変換して追尾信号T
A1,TA2,TB1およびTB 2 (図示せず)をそれぞれ生
じ、これら追尾信号を給電回路4に送る。
【0007】給電回路4は、1次放射器6A1および6
A2からの追尾信号TA1およびTA2に応答し、この追尾
信号TA の和信号(TA1+TA2)=ΣAおよび差信号
(TA1−TA2)=ΔAを生じる。和信号ΣAおよび差信
号ΔAは反射鏡1の仰角方向の追尾制御用信号である。
また給電回路4は、1次放射器6B1および6B2から
の追尾信号TB1およびTB2に応答し、この追尾信号TB
の和信号(TB1+TB2)=ΣBおよび差信号(TB1−T
B2)=ΔBを生じる。和信号ΣBおよび差信号ΔBは反
射鏡1の方位角方向の追尾制御用信号である。
【0008】図示しない追尾制御回路は、仰角方向角度
誤差信号ΔA/ΣAおよび水平角方向角度誤差信号ΔB
/ΣBをそれぞれ0に追い込むように、即ち追尾信号T
A1とTA2の振幅およびTB1とTB2の振幅とがそれぞれ一
致するように反射鏡1の仰角および方位角を制御する。
そして最終的に、仰角方向角度誤差信号ΔA/ΣAおよ
び水平角方向角度誤差信号ΔB/ΣBがともに0となっ
たとき、目標の方向は、鏡軸z方向,つまり1次放射器
2によるアンテナ利得が最大の方向となる。以上述べた
とおり、追尾信号TA1とTA2の振幅およびTB1とTB2
振幅が相等しくなるように反射鏡1が制御されるので、
この追尾方式は振幅比較方式と呼ばれている。
【0009】図5は図4の反射鏡アンテナの1次放射器
6A1および6A2による2次放射パターンの模式図で
ある。なお、この図は1次放射器6A1および6A2が
共に右旋円偏波用のものであるときの様子を示してい
る。
【0010】図5は、1次放射器6A1を鏡軸を含む垂
直面である(x−y)平面上の点(0,d)に配置し、
1次放射器6A2を1次放射器6A2の対称点,つまり
(0,−d)に配置したときの2次放射パターンを複数
の等アンテナ利得線で模式的に示している。図から分か
るように、1次放射器6A1および6A2が鏡軸を含む
水平面(x−z面)に対して対称に配置されているにも
拘わらず、1次放射器6A1および6A2の各各による
2次放射パターンの最大利得方向は水平面(x−z面)
に対して対称ではない。つまり、1次放射器6A1によ
る2次放射パターンの最大利得方向はxの+方向に,1
次放射器6A2による2次放射パターンの最大利得方向
ははxの−方向に少しずれ、1次放射器6A1および6
A2による2次放射パターンの最大利得方向が、反射鏡
1の背面方向から見て反時計回りに回転している。この
結果、1次放射器6A1および6A2による2次放射パ
ターンのアンテナ利得が互いに一致する点を連ねた線の
軌跡,つまり「クロスポイントの軌跡XP」が、x軸か
ら反時計回りにずれてしまっている。
【0011】クロスポイントの軌跡XPは、1次放射器
6A1および6A2の各各によるアンテナ利得最大点を
結ぶ線にほぼ直交し、また直線状になる。2次放射パタ
ーンの計算によるシミュレーション結果によると、1次
放射器6A1および6A2による2次放射パターンの最
大利得方向が、鏡軸zに対して仰角(y)方向に角度α
Eずれているときに、水平方向(x)方向にも角度βE
ずれており、クロスポイントの軌跡XPのx軸からずれ
る角度tan-1(βE/αE)は11°程度であった。
上述したクロスポイントの軌跡XPがずれる現象は、円
偏波用1次放射器を用いる場合に特有のものであり、直
線偏波用1次放射器を用いる場合には見られない。な
お、1次放射器6A1および6A2が左旋円偏波用の場
合には、クロスポイントの軌跡XPはx軸から時計回り
にずれる。方位角追尾用の1次放射器6B1および6B
2についても、座標軸を90°回転して、1次放射器6
A1および6A2と同様の現象を生じる。
【0012】図6は反射鏡アンテナの給電回路4を詳細
に説明する図であり、(a)は第1例の給電回路4Aの
詳細ブロック図、(b)は第2例の給電回路4Bの詳細
ブロック図、(c)は給電回路4Bによる追尾信号処理
を説明するための波形図である。
【0013】まず、図6(a)を参照すると、給電回路
4Aは導波管,ストリップ線路あるいは同軸線路等を用
いるハイブリッド41と42とで構成されている。ハイ
ブリッド41は、1次放射器6A1からの追尾信号TA1
をポートP1に入力し、1次放射器6A2からの追尾信
号TA2をポートP2に入力し、追尾信号TA の和信号
(TA1+TA2)=ΣAをポートP3に生じ、追尾信号T
A の差信号(TA1−TA2)=ΔAをポートP4に生じ
る。ハイブリッド41と同様の構成のハイブリッド42
は、1次放射器6B1からの追尾信号TB1をポートP1
に入力し、1次放射器6B2からの追尾信号TB2をポー
トP2に入力し、追尾信号TB の和信号(TB1+TB2
=ΣBをポートP3に生じ、追尾信号TB の差信号(T
B1−TB2)=ΔBをポートP4に生じる。
【0014】次に、図6(b)および(c)を参照する
と、この給電回路4Bは高周波(RF)スイッチ43お
よび44と信号処理回路45とを備える。RFスイッチ
43は2個の1次放射器6A1および6A2からの追尾
信号TA1およびTA2を時間T0ごとに交互に切り替え、
時分割の追尾信号TA1およびTA2である追尾信号DA
生じる。信号処理回路45は、追尾信号DA に応答し
て、反射鏡1の仰角制御用データである追尾信号TA
和信号ΣAおよび差信号ΔAを生じる。また、RFスイ
ッチ44は2個の1次放射器6B1および6B2からの
追尾信号TB1およびTB2を時間T0ごとに交互に切り替
え、時分割の追尾信号TB1およびTB2である追尾信号D
B を生じる。信号処理回路45は、追尾信号DB にも応
答し、反射鏡1の方位角制御用データである追尾信号T
B の和信号ΣBおよび差信号ΔBを生じる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の反射鏡
アンテナは、追尾のために円偏波用1次放射器を用いる
と、1次放射器を鏡軸zに対して垂直軸(y軸)上に対
称配置したとしても、最大アンテナ利得方向は仰角方向
のみならず水平(方位角)方向にもずれてしまう。この
ため、クロスポイントの軌跡XPもx軸からずれた方向
の軌跡となる。同様に、1次放射器を鏡軸zに対して水
平軸(x軸)上に対称配置したとしても、最大アンテナ
利得方向は水平方向のみならず仰角方向にもずれてしま
う。この結果、上記1次放射器が自身と直交方向制御用
の追尾信号をも出力端に出力する,いわゆるクロストー
クを生じることになる。
【0016】上述のようにスロストークが発生している
と、仰角方向角度誤差信号ΔA/ΣAは仰角方向の指向
角度誤差のみならず方位角方向の指向角度誤差を含むこ
とになる。同様に、方位角方向角度誤差信号ΔB/ΣB
は方位角方向の指向角度誤差のみならず仰角方向の指向
角度誤差を含むことになる。このため、アンテナ(反射
鏡および1次放射器)は目標の方向に直線的には引き込
まれず,曲線的に迂回しながら引き込まれる。このよう
にアンテナ追尾制御が曲線経路を迂回することにより、
その引き込み速度は劣化し、目標が動きの速い移動体で
ある場合は目標追尾が困難になる場合が生じる。従っ
て、追尾信号受信においては、上記クロストーク,およ
びその原因となる1次放射器におけるクロスポイントの
軌跡の直交方向へのずれを減少させる必要がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による反射鏡アン
テナは、受けた電波信号を反射する反射鏡と、前記反射
鏡の鏡軸の方向においてアンテナ利得がほぼ最大となる
ように配置された主信号用1次放射器と、前記鏡軸を含
む水平面内の前記鏡軸から外れた方向において前記電波
信号の円偏波成分に対するアンテナ利得がそれぞれほぼ
最大になるように対称配置され,前記反射鏡から受けた
前記電波信号の円偏波成分から方位角追尾用信号を生じ
る2個で1組をなす方位角追尾用1次放射器と、前記鏡
軸を含む垂直面内の前記鏡軸から外れた方向において前
記電波信号の円偏波成分に対するアンテナ利得がそれぞ
れほぼ最大になるように対称配置され,前記反射鏡から
受けた前記電波信号の円偏波成分から仰角追尾用信号を
生じる2個で1組をなす仰角追尾用1次放射器と、前記
方位角追尾用信号と前記仰角追尾用信号に応答して追尾
制御用信号を生じる給電回路とを備える反射鏡アンテナ
において、2個の前記方位角追尾用1次放射器が、互い
のアンテナ利得が等しい点の軌跡であるクロスポイント
の軌跡が前記垂直面にほぼ一致するように,前記鏡軸を
中心にして前記水平面を僅かに傾けた平面内にそれぞれ
配置され、2個の前記仰角追尾用1次放射器が、互いの
アンテナ利得が等しい点の軌跡であるクロスポイントの
軌跡が前記水平面にほぼ一致するように,前記鏡軸を中
心にして前記垂直面を僅かに傾けた平面内にそれぞれ配
置されている。
【0018】前記反射鏡アンテナは、前記方位角追尾用
1次放射器および前記仰角追尾用1次放射器の各各が、
電波放射軸を前記鏡軸に対して外方角度に向けている構
成をとることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。
【0020】図1は本発明による反射鏡アンテナの第1
の実施の形態の構成図であり、(a)は模式図、(b)
は(a)のX1−X2断面図(反射鏡1の背面から見た
図)である。
【0021】この反射鏡アンテナは、図4に示した従来
技術による反射鏡アンテナと同じ反射鏡1,主信号ビー
ムM用の1次放射器2および給電回路4を備え、また電
波信号Rの円偏波成分を追尾信号ビームTとして受ける
1次放射器としては、1次放射器3A1,3A2,3B
1および3B2を備える。1次放射器3A1および3A
2は仰角追尾用として2個で1組をなし、1次放射器3
B1および3B2は方位角追尾用として2個で1組をな
す。1次放射器3A1,3A2,3B1および3B2
は、図4の1次放射器6A1,6A2,6B1および6
B2とは、同じ機能を有し,また同じ動作を行うが配置
場所が異なる。
【0022】即ち、仰角追尾用の1次放射器3A1およ
び3A2は、焦点付近位置Oを通るとともに鏡軸zを含
む垂直面であるx−y平面上の位置Oからy軸方向に距
離dだけ離れ,さらにx軸方向に距離d1だけ離れた位
置(d1,d)および(−d1,−d)に互いに対称位
置に配置されている。つまり、図4の1次放射器6A1
および6A2と比較すると、1次放射器3A1および3
A2を時計回りにd1だけx軸方向に移動させている。
この反射鏡アンテナでは、1次放射器3A1および3A
2を上述のとおりに配置することにより、2次放射パタ
ーンの最大利得方向を、図4の反射鏡アンテナと比べる
と、鏡軸zを中心にほぼ角度tan-1(d1/d)だけ
時計回りに回転させている。いま、1次放射器3A1お
よび3A2による2次放射パターンの最大利得方向の仰
角方向の角度αEは一般にごく小さい角度である。従っ
て、1次放射器3A1および3A2を図4の1次放射器
6A1および6A2の位置から時計回りに距離d1だけ
回転させると、図4の1次放射器6A1および6A2の
位置では生じた,方位角方向への最大利得方向のずれ角
度βEを補正でき、x軸方向への最大利得方向のずれを
無くすることができる。このときのd1/dの値は前述
の(βE/αE)程度に設定すればよい。
【0023】上述のとおりに1次放射器3A1および3
A2を配置すると、追尾信号Tの2次パターンにおける
最大アンテナ利得の方向は、方位角方向に関しては角度
βE=0°の位置に補正され、仰角に関しては1次放射
器2による最大アンテナ利得方向とは角度αEだけ異な
る方向になる。この結果、1次放射器3A1および3A
2によって生じる等アンテナ利得点のクロスポイント軌
跡XPはy軸に一致し、クロストークを生じない。な
お、1次放射器3A1および3A2が左旋円偏波信号の
受信用であるときには、1次放射器3A1および3A2
の位置は、y軸から反時計回り方向に角度tan-1(β
E/αE)だけ回転させた位置とする。
【0024】方位角追尾用の1次放射器3B1および3
B2についても、仰角追尾用の1次放射器3A1および
3A2に対して90°回転させた位置に配置すれば、1
次放射器3A1および3A2と直交の関係になるのが異
なるだけで全く同じ作用を生じる。即ち、方位角追尾用
の1次放射器3B1および3B2は、焦点付近位置Oを
通るとともに鏡軸zを含む水平面である(x−z)平面
上の位置Oからx軸方向に距離dだけ離れ,y軸方向に
距離d1だけ離れた位置(d,−d1)および(−d,
d1)に互いに対称位置に配置されている。つまり、図
4の1次放射器6B1および6B2と比較すると、1次
放射器3B1および3B2を時計回りにd1だけy軸方
向に移動させている。この反射鏡アンテナでは、1次放
射器3B1および3B2を上述のとおりに配置して2次
放射パターンの最大利得方向を、図4の反射鏡アンテナ
と比べると、鏡軸zを中心に角度tan-1(d1/d)
(図示せず)だけ時計回りに回転させている。従って、
1次放射器3B1および3B2を図4の1次放射器6B
1および6B2の位置から時計回りに距離d1だけ回転
させ、図4の1次放射器6B1および6B2の位置では
生じた最大利得方向の仰角方向へのずれ角度を補正で
き、仰角方向への最大利得方向のずれを無くすることが
できる。この結果、方位角方向における等アンテナ利得
点のクロスポイント軌跡XP(図5参照)はy軸に一致
し、クロストークを生じない。
【0025】1次放射器3A1,3A2,3B1および
3B2は、受けた追尾信号TA およびTB (図6参照)
をそれぞれ直線偏波に偏波変換したうえ給電回路4に送
る。給電回路4は、図4の従来例と同様に、追尾信号T
A の和信号(TA1+TA2)=ΣA,差信号(TA1
A2)=ΔA,追尾信号TB の和信号(TB1+TB2)=
ΣBおよび差信号(TB1−TB2)=ΔBを生じる。給電
回路4としては、勿論、図5に示した給電回路4Aまた
は4Bを使用できる。
【0026】図2は本発明による反射鏡アンテナの第2
の実施の形態の構成図であり、(a)は模式図、(b)
は(a)のY1−Y2断面図である。また、図3は図2
の実施の形態による反射鏡アンテナの2次放射パターン
図である。
【0027】図2を参照すると、この反射鏡アンテナ
は、図1の反射鏡アンテナと同じ反射鏡1,主信号ビー
ムM用の1次放射器2および給電回路4を備える円偏波
の追尾信号のビームTを用いる振幅比較方式用のもので
ある。また、この反射鏡アンテナにおける1次放射器5
A1および5A2は図1における仰角追尾用の1次放射
器3A1および3A2にそれぞれ対応し、方位角追尾用
の1次放射器5B1および5B2は、図1の1次放射器
3B1および3B2にそれぞれ対応する。1次放射器5
A1,5A2,5B1および5B2は、図1の1次放射
器3A1,3A2,3B1および3B2とは、同じ機能
を有し,また同じ動作を行うが配置位置および配置方法
が異なる。
【0028】仰角追尾用の1次放射器5A1および5A
2は、焦点付近位置Oを通るとともに鏡軸zを含む垂直
面である(x−y)平面上の位置Oからy軸方向に距離
d3だけ離れ,さらにx軸方向に距離d4だけ離れた位
置(d4,d3)および(−d4,−d3)に互いに対
称位置に配置されている。同時に、1次放射器5A1お
よび5A2は、電波放射軸(1次放射器の開口面に垂直
方向)を鏡軸zに対して外方角度に向けている。また、
追尾信号ビームTは右円偏波信号である。図2の反射鏡
アンテナにおいても、図1の実施の形態と同様に、1次
放射器5A1および5A2による最大アンテナ利得方向
が(y−z)面内で鏡軸zに対する角度αEになるよう
に、距離d3,d4,1次放射器5A1および5A2の
電波放射軸方向を設定する。
【0029】方位角追尾用の1次放射器5B1および5
B2は、焦点付近位置Oを通るとともに鏡軸zを含む水
平面である(x−z)平面上の位置Oからx軸方向に距
離d3だけ離れ,さらにy軸方向に距離d4だけ離れた
位置(d3,−d4)および(−d3,d4)に互いに
対称位置に配置されている。同時に、1次放射器5B1
および5B2は、開口面を鏡軸zに対して1次放射器5
A1および5B2と同じ外方角度に向けている。この1
次放射器5B1および5B2は、1次放射器5A1およ
び5A2の直交位置に配置しただけの関係であるから、
座標軸を90°変えるだけで1次放射器5A1および5
A2と同じ機能・動作を有する。
【0030】図3は、図2の反射鏡アンテナにおいて、
諸元が周波数約15GHz,反射鏡1の直径=1500
mm,焦点距離≒550mm,1次放射器5A1および
5A2におけるd3≒30mm,d4≒6mmであり、
1次放射器5A1,5A2,5B1および5B2の電波
放射軸を鏡軸zに対して約50°外方角度に向けた場合
の仰角α方向の2次放射パターン特性を示している。こ
のとき、主信号ビームMのビーム幅(3dB幅)は1°
程度であるが、追尾信号ビームT(5A1および5A
2)については、1次放射器5A1および5A2が、反
射鏡1の焦点に設定されていないこと,および電波放射
軸が鏡軸zと平行でないことにより、ビーム幅が≒2°
に広がっている。また、追尾信号ビームTは、ビーム幅
が広くなっていることに加え、放射パターンの鏡軸z寄
りの部分の利得変化が主信号ビームMの利得変化に比べ
てなだらかでしかもヌルの状態がはっきりしないパター
ンになっている。この追尾信号ビームTの放射特性は、
追尾信号ビームTの引き込み角度を広くする効果を生じ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、2個の方
位角追尾用1次放射器が、互いのアンテナ利得が等しい
点を連ねた線の軌跡であるクロスポイントの軌跡が反射
鏡の鏡軸を含む垂直面にほぼ一致するように,前記鏡軸
を中心にして前記鏡軸を含む水平面を僅かに傾けた平面
内にそれぞれ配置され、2個の仰角追尾用1次放射器
が、互いのアンテナ利得が等しい点を連ねた線の軌跡で
あるクロスポイントの軌跡が前記水平面にほぼ一致する
ように,前記鏡軸を中心にして前記垂直面を僅かに傾け
た平面内にそれぞれ配置されているので、前記1次放射
器のクロスポイントの軌跡を所望の軸に一致させること
ができ、クロストークをなくすることができる。この結
果、この反射鏡アンテナを用いて振幅比較方式の目標追
尾を行うと、反射鏡の方向制御時間を短かくすることが
でき、目標が移動体であっても目標追尾が容易であると
いう効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による反射鏡アンテナの第1の実施の形
態の構成図であり、(a)は模式図、(b)は(a)の
X1−X2断面図である。
【図2】本発明による反射鏡アンテナの第2の実施の形
態の構成図であり、(a)は模式図、(b)は(a)の
Y1−Y2断面図である。
【図3】図2の実施の形態による反射鏡アンテナの2次
放射パターン図である。
【図4】従来技術による反射鏡アンテナの構成図であ
り、(a)は模式図、(b)は(a)のR1−R2断面
図である。
【図5】図4の反射鏡アンテナの1次放射器6A1およ
び6A2による2次放射パターンを模式的に示す図であ
る。
【図6】図4の反射鏡アンテナの給電回路4を詳細に説
明する図であり、(a)は第1例の給電回路4Aの詳細
ブロック図、(b)は第2例の給電回路4Bの詳細ブロ
ック図、(c)は給電回路4Bによる追尾信号処理を説
明するための波形図である。
【符号の説明】
1 反射鏡 2,3A1,3A2,3B1,3B2,5A1,5A
2,5B1,5B2,6A1,6A2,6B1,6B2
1次放射器 4,4A,4B 給電回路 41,42 ハイブリッド 43,44 RFスイッチ 45 信号処理回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受けた電波信号を反射する反射鏡と、前
    記反射鏡の鏡軸の方向においてアンテナ利得がほぼ最大
    となるように配置された主信号用1次放射器と、前記鏡
    軸を含む水平面内の前記鏡軸から外れた方向において前
    記電波信号の円偏波成分に対するアンテナ利得がそれぞ
    れほぼ最大になるように対称配置され,前記反射鏡から
    受けた前記電波信号の円偏波成分から方位角追尾用信号
    を生じる2個で1組をなす方位角追尾用1次放射器と、
    前記鏡軸を含む垂直面内の前記鏡軸から外れた方向にお
    いて前記電波信号の円偏波成分に対するアンテナ利得が
    それぞれほぼ最大になるように対称配置され,前記反射
    鏡から受けた前記電波信号の円偏波成分から仰角追尾用
    信号を生じる2個で1組をなす仰角追尾用1次放射器
    と、前記方位角追尾用信号と前記仰角追尾用信号に応答
    して追尾制御用信号を生じる給電回路とを備える反射鏡
    アンテナにおいて、 2個の前記方位角追尾用1次放射器が、互いのアンテナ
    利得が等しい点を連ねた線の軌跡であるクロスポイント
    の軌跡が前記垂直面にほぼ一致するように,前記鏡軸を
    中心にして前記水平面を僅かに傾けた平面内にそれぞれ
    配置され、 2個の前記仰角追尾用1次放射器が、互いのアンテナ利
    得が等しい点を連ねた線の軌跡であるクロスポイントの
    軌跡が前記水平面にほぼ一致するように,前記鏡軸を中
    心にして前記垂直面を僅かに傾けた平面内にそれぞれ配
    置されていることを特徴とする反射鏡アンテナ。
  2. 【請求項2】 前記方位角追尾用1次放射器および前記
    仰角追尾用1次放射器の各各が、電波放射軸を前記鏡軸
    に対して外方角度に向けていることを特徴とする請求項
    1記載の反射鏡アンテナ。
  3. 【請求項3】 前記給電回路が、ハイブリッドで構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の反射鏡アンテ
    ナ。
  4. 【請求項4】 前記給電回路が、2個の前記方位角追尾
    用1次放射器からの方位角追尾用信号を交互に切り替え
    て出力する第1のRFスイッチと、前記第1のRFスイ
    ッチからの前記追尾信号を信号処理して方位角制御用の
    前記追尾制御用信号を生じる第1の信号処理回路と、2
    個の前記仰角追尾用1次放射器からの仰角追尾用信号を
    交互に切り替えて出力する第2のRFスイッチと、前記
    第2のRFスイッチからの前記追尾信号を信号処理して
    仰角制御用の前記追尾制御信号を生じる第2の信号処理
    回路とを備えることを特徴とする請求項1記載の反射鏡
    アンテナ。
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