JP2809476B2 - アクロレインおよびアクリル酸の製造方法 - Google Patents
アクロレインおよびアクリル酸の製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、プロピレンを分子状酸素または分子状酸素
含有ガスにより気相接触酸化してアクロレインおよびア
クリル酸を製造する方法に関する。
含有ガスにより気相接触酸化してアクロレインおよびア
クリル酸を製造する方法に関する。
(従来の技術) プロピレンを高温気相酸化してアクロレインおよびア
クリル酸を製造する際に用いられる触媒に関しては数多
くの提案がなされている。これらは主として触媒を構成
する成分およびその比率の選択にかかわるものである。
クリル酸を製造する際に用いられる触媒に関しては数多
くの提案がなされている。これらは主として触媒を構成
する成分およびその比率の選択にかかわるものである。
上記酸化反応は非常な発熱を伴う反応であるため、触
媒層での蓄熱が大きく、特にホットスポットと呼ばれる
局所的異常高温帯では過度の酸化反応により収率が低下
するのみならず、熱負荷による触媒の劣化により触媒寿
命が大きな影響を受けることになる。このため、工業的
実施においては、ホットスポット部における蓄熱が重大
な問題となり、特に生産性を上げるために出発原料濃度
を高めたり、空間速度を高めたりすると(以下、「高負
荷反応条件下」という場合もある)、ホットスポット部
における蓄熱が顕著となる傾向があることから、反応条
件に関しかなりの制約を受けているのが現状である。
媒層での蓄熱が大きく、特にホットスポットと呼ばれる
局所的異常高温帯では過度の酸化反応により収率が低下
するのみならず、熱負荷による触媒の劣化により触媒寿
命が大きな影響を受けることになる。このため、工業的
実施においては、ホットスポット部における蓄熱が重大
な問題となり、特に生産性を上げるために出発原料濃度
を高めたり、空間速度を高めたりすると(以下、「高負
荷反応条件下」という場合もある)、ホットスポット部
における蓄熱が顕著となる傾向があることから、反応条
件に関しかなりの制約を受けているのが現状である。
従って、このホットスポット部での蓄熱を抑えること
は、工業的に高収率でアクロレインおよびアクリル酸を
生産する上でも、また触媒の劣化を抑えて長期間にわた
り安定した運転を可能とする上でも非常に重要なことで
ある。特に、モリブデン系触媒の場合、モリブデン成分
が容易に昇華しやすいことからホットスポット部での蓄
熱を防止することは重要である。
は、工業的に高収率でアクロレインおよびアクリル酸を
生産する上でも、また触媒の劣化を抑えて長期間にわた
り安定した運転を可能とする上でも非常に重要なことで
ある。特に、モリブデン系触媒の場合、モリブデン成分
が容易に昇華しやすいことからホットスポット部での蓄
熱を防止することは重要である。
ホットスポット部での蓄熱を抑える方法として、過去
にいくつかの提案がなされている。例えば、特公昭62−
36740号公報には、触媒形状をリング状にすることが提
案されている。この公報には、プロピレン、あるいはイ
ソブチレンおよび/またはt−ブタノールの酸化用触媒
として通常用いられている成型触媒において、形状を球
状あるいは円柱状からリング状にかえることにより、ホ
ットスポット部での蓄熱を抑え、過度の酸化反応を抑え
ることができるために、収率の向上に大きな効果がある
と述べられている。しかし、この方法は、熱負荷を低減
させる効果は認められるものの、特に高負荷反応条件下
では充分満足のいく結果が得られるとはいえない。
にいくつかの提案がなされている。例えば、特公昭62−
36740号公報には、触媒形状をリング状にすることが提
案されている。この公報には、プロピレン、あるいはイ
ソブチレンおよび/またはt−ブタノールの酸化用触媒
として通常用いられている成型触媒において、形状を球
状あるいは円柱状からリング状にかえることにより、ホ
ットスポット部での蓄熱を抑え、過度の酸化反応を抑え
ることができるために、収率の向上に大きな効果がある
と述べられている。しかし、この方法は、熱負荷を低減
させる効果は認められるものの、特に高負荷反応条件下
では充分満足のいく結果が得られるとはいえない。
そのほか、触媒層を分割して複数個の反応帯を設け、
この複数個の反応帯に活性の異なる触媒を充填して酸化
反応に供する方法も、例えばプロピレンからアクロレイ
ンおよびアクリル酸を製造する方法として、特公昭63−
38331号公報によって知られている。
この複数個の反応帯に活性の異なる触媒を充填して酸化
反応に供する方法も、例えばプロピレンからアクロレイ
ンおよびアクリル酸を製造する方法として、特公昭63−
38331号公報によって知られている。
しかし、この触媒においては、アルカリ金属の添加量
を変えることによって活性の制御を行っているが、アル
カリ金属成分の添加量が他の成分に比べて非常に少ない
ことから判るようにその添加効果が極めて大きい。この
ため、触媒の調製に際しては、細心の注意が必要であ
り、触媒活性の制御といった面からは必ずしも実用的か
つ適切な触媒ということはできない。
を変えることによって活性の制御を行っているが、アル
カリ金属成分の添加量が他の成分に比べて非常に少ない
ことから判るようにその添加効果が極めて大きい。この
ため、触媒の調製に際しては、細心の注意が必要であ
り、触媒活性の制御といった面からは必ずしも実用的か
つ適切な触媒ということはできない。
また、特開昭51−127013号公報には、プロピレンおよ
びイソブチレンから不飽和アルデヒドおよび酸を製造す
る方法として、本質的に同一組成からなる担持型触媒と
成型触媒との組合せが開示されている。
びイソブチレンから不飽和アルデヒドおよび酸を製造す
る方法として、本質的に同一組成からなる担持型触媒と
成型触媒との組合せが開示されている。
この触媒系もまた工業的実施に使用するには十分満足
のいくものとはいえない。
のいくものとはいえない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の一つの目的は、プロピレンを気相接触酸化し
てアクロレインおよびアクリル酸を高収率で製造する方
法を提供することである。
てアクロレインおよびアクリル酸を高収率で製造する方
法を提供することである。
本発明の他の目的は、プロピレンを気相接触酸化して
アクロレインおよびアクリル酸を製造する際、触媒層内
のホットスポット部における蓄熱を抑制し、アクロレイ
ンおよびアクリル酸の収率の向上を図るとともに触媒の
劣化を防止して触媒を長時間にわたって安定に使用でき
るようにしたアクロレインおよびアクリル酸の製造方法
を提供することである。
アクロレインおよびアクリル酸を製造する際、触媒層内
のホットスポット部における蓄熱を抑制し、アクロレイ
ンおよびアクリル酸の収率の向上を図るとともに触媒の
劣化を防止して触媒を長時間にわたって安定に使用でき
るようにしたアクロレインおよびアクリル酸の製造方法
を提供することである。
本発明の他の目的は、プロピレンを高負荷反応条件下
において気相接触酸化してアクロレインおよびアクリル
酸を製造する際、触媒層内のホットスポット部における
蓄熱を抑制し、アクロレインおよびアクリル酸の収率の
向上をはかるとともに触媒の劣化を防止して触媒を長時
間にわたって安定に使用できるようにし、ひいては生産
性を蓄しく向上させたアクロレインおよびアクリル酸の
製造方法を提供することである。
において気相接触酸化してアクロレインおよびアクリル
酸を製造する際、触媒層内のホットスポット部における
蓄熱を抑制し、アクロレインおよびアクリル酸の収率の
向上をはかるとともに触媒の劣化を防止して触媒を長時
間にわたって安定に使用できるようにし、ひいては生産
性を蓄しく向上させたアクロレインおよびアクリル酸の
製造方法を提供することである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、複数個の活性の異なる特定のモリブデ
ン系触媒を調製し、一方触媒層を2層以上を分割して複
数個の反応帯を設け、これら複数個の反応帯に上記活性
の異なる複数個のモリブデン系触媒を原料ガス入口部か
ら出口部に向かって活性がより高くなるように充填する
ことにより上記目的が達成できることを知り、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
ン系触媒を調製し、一方触媒層を2層以上を分割して複
数個の反応帯を設け、これら複数個の反応帯に上記活性
の異なる複数個のモリブデン系触媒を原料ガス入口部か
ら出口部に向かって活性がより高くなるように充填する
ことにより上記目的が達成できることを知り、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、固定床多管型反応器を用いてプ
ロピレンを分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより
気相接触酸化によりアクロレインおよびアクリル酸を製
造する方法において、 (イ)触媒として、下記一般式(I) MoaWbBicFedAeBfCgDhEiOx (式中、Moはモリブデン、Wはタングステン、Biはビス
マス、Feは鉄、Aはニッケルおよびコバルトから選ばれ
る少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属およびタリ
ウムから選ばれる少なくとも1種の元素、Cはアルカリ
土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、Dはリ
ン、テルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオ
ブ、マンガン、ヒ素および亜鉛から選ばれる少なくとも
1種の元素、Eはシリコン、アルミニウム、チタニウム
およびジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の元
素、Oは酸素を表し、またa、b、c、d、e、f、
g、h、iおよびxはそれぞれMo、W、Bi、Fe、A、
B、C、D、EおよびOの原子数を表し、a=12とした
とき、b=0〜10、c=0.1〜10、d=0.1〜20、e=2
〜20、f=0〜10、g=0.001〜10、h=0〜4、i=
0〜30、x=各々の元素の酸化状態によって定まる数値
である) で表される複合酸化物を使用し、 (ロ)各反応管内の触媒層を管軸方向に2層以上に分
割して設けた複数個の反応帯に、 (ハ)上記(イ)の触媒において、一般式(I)にお
けるC群元素の種類および/または量を変更して調製し
た活性の異なる複数個の触媒を原料ガス入口部から出口
部に向かって活性がより高くなるように充填することを
特徴とするアクロレインおよびアクリル酸の製造方法に
関する。
ロピレンを分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより
気相接触酸化によりアクロレインおよびアクリル酸を製
造する方法において、 (イ)触媒として、下記一般式(I) MoaWbBicFedAeBfCgDhEiOx (式中、Moはモリブデン、Wはタングステン、Biはビス
マス、Feは鉄、Aはニッケルおよびコバルトから選ばれ
る少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属およびタリ
ウムから選ばれる少なくとも1種の元素、Cはアルカリ
土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、Dはリ
ン、テルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオ
ブ、マンガン、ヒ素および亜鉛から選ばれる少なくとも
1種の元素、Eはシリコン、アルミニウム、チタニウム
およびジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の元
素、Oは酸素を表し、またa、b、c、d、e、f、
g、h、iおよびxはそれぞれMo、W、Bi、Fe、A、
B、C、D、EおよびOの原子数を表し、a=12とした
とき、b=0〜10、c=0.1〜10、d=0.1〜20、e=2
〜20、f=0〜10、g=0.001〜10、h=0〜4、i=
0〜30、x=各々の元素の酸化状態によって定まる数値
である) で表される複合酸化物を使用し、 (ロ)各反応管内の触媒層を管軸方向に2層以上に分
割して設けた複数個の反応帯に、 (ハ)上記(イ)の触媒において、一般式(I)にお
けるC群元素の種類および/または量を変更して調製し
た活性の異なる複数個の触媒を原料ガス入口部から出口
部に向かって活性がより高くなるように充填することを
特徴とするアクロレインおよびアクリル酸の製造方法に
関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する触媒は、上記一般式(I)によって
表される複合酸化物である。この触媒の調製方法および
原料については特に制限はなく、この種の触媒の調製に
一般に使用されている方法および原料を用いて調製する
ことができる。
表される複合酸化物である。この触媒の調製方法および
原料については特に制限はなく、この種の触媒の調製に
一般に使用されている方法および原料を用いて調製する
ことができる。
本発明においては、一般式(I)で表される、活性の
異なる複数個の触媒を調製して、これら複数個の触媒を
特定の配列で充填するが、活性の異なる触媒は一般式
(I)においてC群元素の種類および/または量を変え
ることによって容易に調製することができる。すなわ
ち、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウムなどのアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも
1種の元素の種類および/または量(但し、一般式
(I)において、gによって規定される原子比内で)を
変えることによって活性の異なる触媒が得られる。
異なる複数個の触媒を調製して、これら複数個の触媒を
特定の配列で充填するが、活性の異なる触媒は一般式
(I)においてC群元素の種類および/または量を変え
ることによって容易に調製することができる。すなわ
ち、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウムなどのアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも
1種の元素の種類および/または量(但し、一般式
(I)において、gによって規定される原子比内で)を
変えることによって活性の異なる触媒が得られる。
本発明で使用する触媒は、一般式(I)で表される元
素成分から構成され、これら元素成分の組合せによって
本発明の目的が達成されるが、これら元素成分のうち、
特にタングステン成分は触媒活性の向上に有効であり、
これをC群元素と併用することによって触媒の選択性を
低下させることなく触媒活性の著しい向上が認められ
る。このタングステン成分の添加割合は、モリブテン成
分を12としたとき、0〜10、好ましくは0.5〜10であ
る。
素成分から構成され、これら元素成分の組合せによって
本発明の目的が達成されるが、これら元素成分のうち、
特にタングステン成分は触媒活性の向上に有効であり、
これをC群元素と併用することによって触媒の選択性を
低下させることなく触媒活性の著しい向上が認められ
る。このタングステン成分の添加割合は、モリブテン成
分を12としたとき、0〜10、好ましくは0.5〜10であ
る。
なお、本発明における「活性」とは、出発原料の転化
率を意味する。
率を意味する。
本発明で使用する触媒は、通常の成型法、例えば押出
成型法あるいは打錠成型法などによって成型してもよ
く、また触媒成分としての一般式(I)によって表され
る複合酸化物を、炭化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニ
ウム、酸化チタンなどの一般に担体として使用されてい
る不活性な担体に担持してもよい。
成型法あるいは打錠成型法などによって成型してもよ
く、また触媒成分としての一般式(I)によって表され
る複合酸化物を、炭化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニ
ウム、酸化チタンなどの一般に担体として使用されてい
る不活性な担体に担持してもよい。
本発明で使用する触媒の形状については、特に制限は
なく、球状、円柱状、リング状などいずれでもよい。特
に、リング状触媒を使用するとホットスポット部におけ
る蓄熱が防止され、収率の向上、触媒劣化の防止などの
他、触媒層での圧力損失の低下などの種々の利点が得ら
れることから、本発明においてはリング状触媒が好適に
使用される。リング状触媒としては、外径が3〜10mm、
長さが外径の0.5〜2倍、長さ方向への貫通孔の内径が
外径の0.1〜0.7倍となるようなリング状触媒が好適に使
用される。
なく、球状、円柱状、リング状などいずれでもよい。特
に、リング状触媒を使用するとホットスポット部におけ
る蓄熱が防止され、収率の向上、触媒劣化の防止などの
他、触媒層での圧力損失の低下などの種々の利点が得ら
れることから、本発明においてはリング状触媒が好適に
使用される。リング状触媒としては、外径が3〜10mm、
長さが外径の0.5〜2倍、長さ方向への貫通孔の内径が
外径の0.1〜0.7倍となるようなリング状触媒が好適に使
用される。
本発明においては、各反応管内の触媒層を管軸方向に
2層以上に分割して複数個の反応帯を設け、これら反応
帯に上記活性の異なる複数個の触媒を原料ガスの入口部
から出口部に向かって活性が順次高くなるように配置す
る。すなわち、活性が最も低い触媒を入口部に、一方活
性が最も高い触媒を出口部に配置する。このように活性
の異なる複数個の触媒を配列することによって、ホット
スポット部における蓄熱を抑え、また高選択率で目的物
を得ることができる。
2層以上に分割して複数個の反応帯を設け、これら反応
帯に上記活性の異なる複数個の触媒を原料ガスの入口部
から出口部に向かって活性が順次高くなるように配置す
る。すなわち、活性が最も低い触媒を入口部に、一方活
性が最も高い触媒を出口部に配置する。このように活性
の異なる複数個の触媒を配列することによって、ホット
スポット部における蓄熱を抑え、また高選択率で目的物
を得ることができる。
触媒層の分割は数多くするほど、触媒層の温度分布を
制御しやすくなるが、工業的には2〜3層にすることに
よって充分目的とする効果を得ることができる。また、
分割比については、各層の触媒をいかなる組成、形状な
どにするかによって左右されるため一概に特定できず、
全体としての最適な活性、選択率が得られるように適宜
選択すればよい。
制御しやすくなるが、工業的には2〜3層にすることに
よって充分目的とする効果を得ることができる。また、
分割比については、各層の触媒をいかなる組成、形状な
どにするかによって左右されるため一概に特定できず、
全体としての最適な活性、選択率が得られるように適宜
選択すればよい。
本発明における気相接触酸化反応は、通常の単流通法
でも、あるにはリサイクル法であってもよく、またこの
種の反応に一般に用いられている条件下に実施すること
ができる。例えば、プロピレン1〜10容量%、分子状酸
素3〜20容量%、水蒸気0〜60容量%、窒素、炭酸ガス
などの不活性ガス20〜80容量%などからなる混合ガスを
前記触媒上に250〜450℃の温度範囲、常圧〜10気圧の圧
力下、空間速度300〜5000hr-1(STP)で導入する。
でも、あるにはリサイクル法であってもよく、またこの
種の反応に一般に用いられている条件下に実施すること
ができる。例えば、プロピレン1〜10容量%、分子状酸
素3〜20容量%、水蒸気0〜60容量%、窒素、炭酸ガス
などの不活性ガス20〜80容量%などからなる混合ガスを
前記触媒上に250〜450℃の温度範囲、常圧〜10気圧の圧
力下、空間速度300〜5000hr-1(STP)で導入する。
本発明の方法によれば、生産性を上げることを目的と
した高負荷反応条件下、例えばより高い原料濃度、ある
いはより高い空間速度の条件下において、従来法に比べ
て、特に著しい好結果が得られる。
した高負荷反応条件下、例えばより高い原料濃度、ある
いはより高い空間速度の条件下において、従来法に比べ
て、特に著しい好結果が得られる。
(発明の効果) 本発明においては、活性の異なる複数個の特定のモリ
ブテン系触媒を複数個に分割した触媒層に原料ガス入口
部から出口部に向かって活性がより高くなるように充填
することによって、 (a)高収率でアクロレインおよびアクリル酸が得ら
れる、 (b)ホットスポット部における蓄熱を効果的に抑制
できる、 (c)ホットスポット部における過度の酸化反応が防
止され、高収率で目的とするアクロレインおよびアクリ
ル酸を得ることができる、 (d)熱負荷による触媒の劣化が防止され、触媒を長
期間安定して使用することができる、 (e)高原料濃度、高空間速度など高負荷反応条件下
でも目的とするアクロレインおよびアクリル酸を高収率
で得られることから生産性を大幅に上げることができる
などの効果が得られる。
ブテン系触媒を複数個に分割した触媒層に原料ガス入口
部から出口部に向かって活性がより高くなるように充填
することによって、 (a)高収率でアクロレインおよびアクリル酸が得ら
れる、 (b)ホットスポット部における蓄熱を効果的に抑制
できる、 (c)ホットスポット部における過度の酸化反応が防
止され、高収率で目的とするアクロレインおよびアクリ
ル酸を得ることができる、 (d)熱負荷による触媒の劣化が防止され、触媒を長
期間安定して使用することができる、 (e)高原料濃度、高空間速度など高負荷反応条件下
でも目的とするアクロレインおよびアクリル酸を高収率
で得られることから生産性を大幅に上げることができる
などの効果が得られる。
さらに、リング状触媒を使用することによって、上記
の効果の他に (f)触媒層での圧力損失の低下によって消費電力を
低減することができる などの効果も得られる。
の効果の他に (f)触媒層での圧力損失の低下によって消費電力を
低減することができる などの効果も得られる。
従って、本発明の方法は、アクロレインおよびアクリ
ル酸の工業的生産に極めて有用な方法である。
ル酸の工業的生産に極めて有用な方法である。
(実施例) 以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す
る。
る。
なお、転化率、選択率および合計単流収率は次の式に
よって定義される。
よって定義される。
実施例1 水1000mlに硝酸コバルト436gおよび硝酸第二鉄202gを
溶解した。また、硝酸ビスマス243gと硝酸ニッケル291g
とを濃硝酸30mlと水120mlとの硝酸水溶液に溶解した。
溶解した。また、硝酸ビスマス243gと硝酸ニッケル291g
とを濃硝酸30mlと水120mlとの硝酸水溶液に溶解した。
別に、水3000mlを加熱溶解しつつその中にパラモリブ
テン酸アンモニウム1059gおよびパラタングステン酸ア
ンモニウム265gを溶解し、得られた水溶液に上記別途調
製した2つの水溶液を滴下、混合し、次いで硝酸セシウ
ム5.8gと硝酸バリウム13.1gとを水400mlに溶解した水溶
液、更に20重量%濃度のシリカゾル203gを順次添加し、
混合した。
テン酸アンモニウム1059gおよびパラタングステン酸ア
ンモニウム265gを溶解し、得られた水溶液に上記別途調
製した2つの水溶液を滴下、混合し、次いで硝酸セシウ
ム5.8gと硝酸バリウム13.1gとを水400mlに溶解した水溶
液、更に20重量%濃度のシリカゾル203gを順次添加し、
混合した。
このようにして得られた懸濁液を加熱撹拌し、蒸発乾
固した後、外径6mm、長さ3mmの円柱状に成型し、空気流
通下に480℃で4時間焼成して触媒(1)を得た。この
触媒(1)の組成は、酸素を除いた原子比で Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2Cs0.06Ba0.1Si1.35 であった。
固した後、外径6mm、長さ3mmの円柱状に成型し、空気流
通下に480℃で4時間焼成して触媒(1)を得た。この
触媒(1)の組成は、酸素を除いた原子比で Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2Cs0.06Ba0.1Si1.35 であった。
上記触媒(1)の調製法において、硝酸バリウムの量
を65.3gとした以外は触媒(1)と同様にして触媒
(2)を調製した。この触媒(2)の組成は、酸素を除
いた原子比で Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2Cs0.06Ba0.5Si1.35 であった。
を65.3gとした以外は触媒(1)と同様にして触媒
(2)を調製した。この触媒(2)の組成は、酸素を除
いた原子比で Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2Cs0.06Ba0.5Si1.35 であった。
上記触媒(1)、(2)の活性については、後記比較
例1、2の結果から明らかなように、触媒(2)のほう
が触媒(1)よりも活性が高い。
例1、2の結果から明らかなように、触媒(2)のほう
が触媒(1)よりも活性が高い。
直径25.4mmの鋼鉄製反応管の原料ガス入口部に上記触
媒(1)750mlを充填し、一方原料ガス出口部に上記触
媒(2)750mlを充填した。
媒(1)750mlを充填し、一方原料ガス出口部に上記触
媒(2)750mlを充填した。
上記反応管入口からプロピレン8容量%、酸素14.1容
量%、水蒸気25容量%および窒素52.9容量%からなる組
成の混合ガスを導入し、反応温度310℃、空間速度1600h
r-1(STP)で反応を行った。結果を表1に示す。
量%、水蒸気25容量%および窒素52.9容量%からなる組
成の混合ガスを導入し、反応温度310℃、空間速度1600h
r-1(STP)で反応を行った。結果を表1に示す。
比較例1 実施例1において、触媒(2)を使用することなく触
媒(1)のみを1500ml充填した以外は実施例1と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
媒(1)のみを1500ml充填した以外は実施例1と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
比較例2 実施例1において、触媒(1)を使用することなく触
媒(2)のみを1500ml充填した以外は実施例1と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
媒(2)のみを1500ml充填した以外は実施例1と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
比較例3 実施例1の触媒(1)の調製において、硝酸バリウム
の使用量を39.2gとした以外は触媒(1)と同様にして
触媒(3)を調製した。この触媒(3)の組成は、酸素
を除いた原子比で Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2Cs0.06Ba0.3Si1.35 であった。
の使用量を39.2gとした以外は触媒(1)と同様にして
触媒(3)を調製した。この触媒(3)の組成は、酸素
を除いた原子比で Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2Cs0.06Ba0.3Si1.35 であった。
実施例1において、上記触媒(3)1500mlのみを反応
管に充填した以外は実施例1と同様に反応を行った。結
果を表1に示す。
管に充填した以外は実施例1と同様に反応を行った。結
果を表1に示す。
表1の結果から、触媒(1)の活性は非常に低く、一
方触媒(2)は高活性であるが選択率が低く、いずれも
合計単流収率が低いのに対し、これら触媒(1)、
(2)を組み合わせた本発明の触媒系においては合計単
流収率が高く、目的とするアクロレインおよびアクリル
酸が高収率で得られることが理解される。
方触媒(2)は高活性であるが選択率が低く、いずれも
合計単流収率が低いのに対し、これら触媒(1)、
(2)を組み合わせた本発明の触媒系においては合計単
流収率が高く、目的とするアクロレインおよびアクリル
酸が高収率で得られることが理解される。
また、触媒(1)と触媒(2)との中間的組成を有す
る触媒(3)と触媒(1)、(2)を組み合わせた本発
明の触媒系とを比較すると、触媒(3)では合計単流収
率が低く、さらには反応温度と触媒層最高温度との温度
差(△T)が非常に大きいことから熱負荷による触媒劣
化が著しいものと考えられる。すなわち、本発明の触媒
系と組成をほぼ同一にした単一の触媒(3)を単独で使
用しても本発明の効果を達成することができないことが
理解される。
る触媒(3)と触媒(1)、(2)を組み合わせた本発
明の触媒系とを比較すると、触媒(3)では合計単流収
率が低く、さらには反応温度と触媒層最高温度との温度
差(△T)が非常に大きいことから熱負荷による触媒劣
化が著しいものと考えられる。すなわち、本発明の触媒
系と組成をほぼ同一にした単一の触媒(3)を単独で使
用しても本発明の効果を達成することができないことが
理解される。
実施例2 実施例1の触媒(1)の調製において、硝酸セシウム
の代わりに水酸化ナトリウムを、硝酸バリウムの代わり
に硝酸カルシウムを、またA群元素としてコバルトのみ
を用いた以外は、触媒(1)の調製と同様にして触媒
(4)および触媒(5)を調製した。
の代わりに水酸化ナトリウムを、硝酸バリウムの代わり
に硝酸カルシウムを、またA群元素としてコバルトのみ
を用いた以外は、触媒(1)の調製と同様にして触媒
(4)および触媒(5)を調製した。
触媒(4)および触媒(5)の組成は、酸素を除いた
原子比で次の通りであった。
原子比で次の通りであった。
触媒(4) Mo12W2Bi1.2Fe1Co5Na0.1Ca0.2Si1.35 触媒(5) Mo12W2Bi1.2Fe1Co5Na0.1Ca0.6Si1.35 以下、原料ガス入口部に触媒(4)750ml、原料ガス
出口部に触媒(5)750mlを充填した以外は実施例1と
同様に反応を行った。結果を表1に示す。
出口部に触媒(5)750mlを充填した以外は実施例1と
同様に反応を行った。結果を表1に示す。
比較例4 実施例2において、触媒(5)を使用することなく触
媒(4)のみを1500ml充填した以外は実施例2と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
媒(4)のみを1500ml充填した以外は実施例2と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
比較例5 実施例2において、触媒(4)を使用することなく触
媒(5)のみを1500ml充填した以外は実施例2と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
媒(5)のみを1500ml充填した以外は実施例2と同様に
反応を行った。結果を表1に示す。
比較例6 実施例2の触媒(4)の調製において、硝酸カルシウ
ムの量を変えた以外は触媒(4)の調製と同様にして触
媒(6)を調製した。
ムの量を変えた以外は触媒(4)の調製と同様にして触
媒(6)を調製した。
触媒(6)の組成は、酸素を除いた原子比で Mo12W2Bi1.2Fe1Co5Na0.1Ca0.4Si1.35 であった。
以下、触媒(4)および触媒(5)の代わりに触媒
(6)を1500ml充填した以外は実施例2と同様に反応を
行った。結果を表1に示す。
(6)を1500ml充填した以外は実施例2と同様に反応を
行った。結果を表1に示す。
実施例3 実施例1の触媒(1)の調製において、硝酸セシウム
の代わりに水酸化カリウムを用い、C群元素としてバリ
ウムを加え、また硝酸ストロンチウムを用いた以外は触
媒(1)と同様にして触媒(7)および触媒(8)を調
製した。
の代わりに水酸化カリウムを用い、C群元素としてバリ
ウムを加え、また硝酸ストロンチウムを用いた以外は触
媒(1)と同様にして触媒(7)および触媒(8)を調
製した。
触媒(7)および触媒(8)の組成は、酸素を除いた
原子比で次の通りであった。
原子比で次の通りであった。
触媒(7) Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2K0.06Ba0.1 触媒(8) Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2K0.06Ba0.4 以下、原料ガス入口部に触媒(7)600ml、出口部に
触媒(8)900mlを充填した以外は実施例1と同様に反
応を行った。結果を表1に示す。
触媒(8)900mlを充填した以外は実施例1と同様に反
応を行った。結果を表1に示す。
比較例7 実施例3において、触媒(7)のみを1500ml使用した
以外は実施例3と同様に反応を行った。結果を表1に示
す 比較例8 実施例3において、触媒(8)のみを1500ml使用した
以外は実施例3と同様に反応を行った。結果を表1に示
す。
以外は実施例3と同様に反応を行った。結果を表1に示
す 比較例8 実施例3において、触媒(8)のみを1500ml使用した
以外は実施例3と同様に反応を行った。結果を表1に示
す。
比較例9 実施例3において、バリウム量を変更して触媒(7)
と同様にして触媒(9)を調製した。
と同様にして触媒(9)を調製した。
触媒(9)の組成は、酸素を除く原子比で Mo12W2Bi1Fe1Co3Ni2K0.06Ba0.3 であった。
実施例3において、触媒(9)のみを1500ml使用した
以外は実施例3と同様に反応を行った。結果を表1に示
す。
以外は実施例3と同様に反応を行った。結果を表1に示
す。
実施例4 実施例1の触媒(1)の調製において、タングステ
ン、コバルト、鉄およびビスマスの含有量を変え、C群
元素としてナトリウムおよびカリウムを用い、さらに二
酸化チタン6gおよび二酸化セリウム43gを添加し、球状
に成型し、空気流通下にて465℃で8時間焼成した以外
は触媒(1)と同様にして触媒(10)、(11)および
(12)を調製した。
ン、コバルト、鉄およびビスマスの含有量を変え、C群
元素としてナトリウムおよびカリウムを用い、さらに二
酸化チタン6gおよび二酸化セリウム43gを添加し、球状
に成型し、空気流通下にて465℃で8時間焼成した以外
は触媒(1)と同様にして触媒(10)、(11)および
(12)を調製した。
触媒(10)、(11)および(12)の組成は、酸素を除
いた原子比として次の通りであった。
いた原子比として次の通りであった。
触媒(10) Mo12W0.5Bi1.5Fe2Co6Na0.1K0.05Ce0.5Si1.35Ti0.15B
a0.1 触媒(11) Mo12W0.5Bi1.5Fe2Co6Na0.1K0.05Ce0.5Si1.35Ti0.15B
a0.3 触媒(12) Mo12W0.5Bi1.5Fe2Co6Na0.1K0.05Ce0.5Si1.35Ti0.15B
a0.5 内径30mmの反応管に原料ガス入口側から出口側に向か
って触媒(10)400ml、触媒(11)400mlおよび触媒(1
2)1000mlを充填し、実施例1と同じ組成の混合ガスを
空間速度2000hr-1(STP)にて導入して反応を行った。
反応温度325℃でプロピレン転化率98.5モル%、アクリ
ル酸とアクロレインとの合計単流収率は92.1モル%であ
った。結果を表1に示す。
a0.1 触媒(11) Mo12W0.5Bi1.5Fe2Co6Na0.1K0.05Ce0.5Si1.35Ti0.15B
a0.3 触媒(12) Mo12W0.5Bi1.5Fe2Co6Na0.1K0.05Ce0.5Si1.35Ti0.15B
a0.5 内径30mmの反応管に原料ガス入口側から出口側に向か
って触媒(10)400ml、触媒(11)400mlおよび触媒(1
2)1000mlを充填し、実施例1と同じ組成の混合ガスを
空間速度2000hr-1(STP)にて導入して反応を行った。
反応温度325℃でプロピレン転化率98.5モル%、アクリ
ル酸とアクロレインとの合計単流収率は92.1モル%であ
った。結果を表1に示す。
比較例10 実施例4において、触媒(10)〜触媒(12)の代わり
に触媒(10)のみを1800ml充填した以外は実施例4と同
様に反応を行った。結果を表1に示す。
に触媒(10)のみを1800ml充填した以外は実施例4と同
様に反応を行った。結果を表1に示す。
比較例11 実施例4において、触媒(10)〜触媒(12)の代わり
に触媒(11)のみを1800ml充填した以外は実施例4と同
様に反応を行った。結果を表1に示す。
に触媒(11)のみを1800ml充填した以外は実施例4と同
様に反応を行った。結果を表1に示す。
比較例12 実施例4において、触媒(10)〜触媒(12)の代わり
に触媒(12)のみを1800ml充填した以外は実施例4と同
様に反応を行った。反応温度を300℃まで下げたにもか
かわらず触媒層での発熱が大きく、また反応が不安定で
あったため反応を続けることができなかった。
に触媒(12)のみを1800ml充填した以外は実施例4と同
様に反応を行った。反応温度を300℃まで下げたにもか
かわらず触媒層での発熱が大きく、また反応が不安定で
あったため反応を続けることができなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 47/22 C07C 47/22 G 57/05 57/05 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 和田 正大 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地 の1 日本触媒化学工業株式会社触媒研 究所内 審査官 藤原 浩子 (56)参考文献 特開 平3−200733(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 27/12 - 27/14 C07C 47/22 C07C 57/05
Claims (3)
- 【請求項1】固定床多管型反応器を用いてプロピレンを
分子状酸素または分子状酸素含有ガスにより気相接触酸
化してアクロレインおよびアクリル酸を製造する方法に
おいて、 (イ)触媒として、下記一般式(I) MoaWbBicFedAeBfCgDhEiOx (式中、Moはモリブデン、Wはタングステン、Biはビス
マス、Feは鉄、Aはニッケルおよびコバルトから選ばれ
る少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属およびタリ
ウムから選ばれる少なくとも1種の元素、Cはアルカリ
土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素、Dはリ
ン、テルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオ
ブ、マンガン、ヒ素および亜鉛から選ばれる少なくとも
1種の元素、Eはシリコン、アルミニウム、チタニウム
およびジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の元
素、Oは酸素を表し、またa、b、c、d、e、f、
g、h、iおよびxは、それぞれ、Mo、W、Bi、Fe、
A、B、C、D、EおよびOの原子数を表し、a=12と
したとき、b=0〜10、c=0.1〜10、d=0.1〜20、e
=2〜20、f=0〜10、g=0.001〜10、h=0〜4、
i=0〜30、x=各々の元素の酸化状態によって定まる
数値である) で表される複合酸化物を使用し、 (ロ)各反応管内の触媒層を管軸方向に2層以上に分割
して設けた複数個の反応帯に、 (ハ)上記(イ)の触媒において、一般式(I)におけ
るC群元素の種類および/または量を変更して調製した
活性の異なる複数個の触媒を原料ガス入口部から出口部
に向かって活性がより高くなるように充填することを特
徴とするアクロレインおよびアクリル酸の製造方法。 - 【請求項2】反応帯の数が2または3である請求項
(1)に記載のアクロレインおよびアクリル酸の製造方
法。 - 【請求項3】触媒が、外径が3〜10mm、長さが外径の0.
5〜2倍、長さ方向への貫通孔の内径が外径の0.1〜0.7
倍のリング状触媒である請求項(1)または(2)に記
載のアクロレインおよびアクリル酸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2094069A JP2809476B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | アクロレインおよびアクリル酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2094069A JP2809476B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | アクロレインおよびアクリル酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03294239A JPH03294239A (ja) | 1991-12-25 |
JP2809476B2 true JP2809476B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=14100219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2094069A Expired - Fee Related JP2809476B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | アクロレインおよびアクリル酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2809476B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ303338B6 (cs) * | 1999-03-10 | 2012-08-08 | Basf Aktiengesellschaft | Zpusob katalytické oxidace plynných fází propenu na kyselinu akrylovou |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3775872B2 (ja) * | 1996-12-03 | 2006-05-17 | 日本化薬株式会社 | アクロレイン及びアクリル酸の製造方法 |
MY119958A (en) | 1999-03-10 | 2005-08-30 | Basf Ag | Catalytic gas-phase oxidation of propene to acrylic acid |
MY121141A (en) | 1999-03-10 | 2005-12-30 | Basf Ag | Method for the catalytic gas-phase oxidation of propene into acrolein |
KR100569632B1 (ko) * | 1999-05-13 | 2006-04-10 | 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 | 불포화 알데히드 및 불포화 카르복실산을 제조하기 위한촉매 및 이 촉매를 사용하여 불포화 알데히드 및 불포화카르복실산을 제조하기 위한 방법 |
US6337424B1 (en) | 2000-04-28 | 2002-01-08 | Saudi Basic Industries Corporation | Catalysts oxidation of lower olefins to unsaturated aldehydes, methods of making and using the same |
JP3943311B2 (ja) * | 2000-05-19 | 2007-07-11 | 株式会社日本触媒 | 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法 |
CN1599708A (zh) * | 2001-12-27 | 2005-03-23 | 三菱化学株式会社 | 气相催化氧化法及(甲基)丙烯醛或(甲基)丙烯酸的制造方法 |
US6960684B2 (en) | 2002-03-29 | 2005-11-01 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Production process for unsaturated aldehyde |
US7045657B2 (en) | 2002-04-03 | 2006-05-16 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Catalytic gas phase oxidation process |
US7115776B2 (en) | 2002-07-18 | 2006-10-03 | Basf Aktiengesellschaft | Heterogeneously catalyzed gas-phase partial oxidation of at least one organic compound |
JP5232584B2 (ja) * | 2008-09-26 | 2013-07-10 | 東亞合成株式会社 | アクリル酸の製造方法 |
DE102010048405A1 (de) | 2010-10-15 | 2011-05-19 | Basf Se | Verfahren zum Langzeitbetrieb einer heterogen katalysierten partiellen Gasphasenoxidation von Proben zu Acrolein |
DE102011076931A1 (de) | 2011-06-03 | 2012-12-06 | Basf Se | Wässrige Lösung, enthaltend Acrylsäure und deren konjugierte Base |
WO2017010159A1 (ja) * | 2015-07-10 | 2017-01-19 | 日本化薬株式会社 | 不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造方法 |
-
1990
- 1990-04-11 JP JP2094069A patent/JP2809476B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CZ303338B6 (cs) * | 1999-03-10 | 2012-08-08 | Basf Aktiengesellschaft | Zpusob katalytické oxidace plynných fází propenu na kyselinu akrylovou |
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JPH03294239A (ja) | 1991-12-25 |
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