JP2808258B2 - Squid磁束計 - Google Patents

Squid磁束計

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JP2808258B2 JP7151142A JP15114295A JP2808258B2 JP 2808258 B2 JP2808258 B2 JP 2808258B2 JP 7151142 A JP7151142 A JP 7151142A JP 15114295 A JP15114295 A JP 15114295A JP 2808258 B2 JP2808258 B2 JP 2808258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジョセフソン効果を利
用したSQUID(Superconducting Quantum Interfer
ence Device :超伝導量子干渉デバイス)によるSQU
ID磁束計に関する。ここに、SQUIDとは、液体ヘ
リウムや液体窒素等により断熱容器(クライオスタット
等)内で低温状態に維持され、ループ内にジョセフソン
接合を含む超伝導ループであるSQUIDループに直流
電流をバイアス電流として印加して駆動し、このSQU
IDループ内に外部からの磁束を結合して印加すると、
SQUIDループに周回電流が誘起され、ループ内のジ
ョセフソン接合における量子的な干渉効果により、SQ
UIDループが印加された外部磁束の微弱な変化を出力
電圧の大きな変化に変換するトランスデューサとして動
作することを利用して、生体磁気等の微小磁束変化を測
定する素子である。
【0002】
【従来の技術】従来、公知の、dc−SQUID磁束計
は、液体ヘリウムをためておくデュワー(またはクライ
オスタット)と、液体ヘリウム中で動作するSQUID
プローブと、室温動作のアンプ及びコントローラで構成
され、液体ヘリウム中のSQUIDプローブと室温アン
プは同軸ケーブルで接続されている。このようなSQU
ID磁束計は、磁束分解能が10-5φ。/Hz1/2
(φ。:磁束量子)から10-6φ。/Hz1/2 程度と非
常に高感度であるため外来ノイズや誘導ノイズに弱いと
いう欠点がある。また、通常、FLL(Flux Locked Lo
op:磁束ロックループ)と呼ばれる線形動作のためのフ
ィードバック回路を使ってゼロ位法が成り立つように制
御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のSQUID磁束計においては、FLL回路が追
随しないような大振幅または高速の外来磁気ノイズがS
QUIDに加わったり、回路内に電気的なパルスノイズ
が加わるとFLLループの動作が外れ(「ロックはず
れ」という)、その後の線形動作が阻害されてしまうと
いう欠点がある。また、同様の理由から電源を切断され
た後、再度起動して磁束を計測する場合SQUIDのφ
−V特性上のどの位相にロックするか分からないため、
電源切断前との計測値の連続性が保証されない。これら
の欠点は、複数の感度の異なるSQUID間の位相差を
検出することにより1磁束量子(φ。)よりも広い範囲
の磁場を検出する絶対磁束計を構成すれば解決される
が、位相及び位相差を計数しなければならず計数時間が
かかるため周波数特性がある程度犠牲になる、という問
題点があった。
【0004】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたものであり、SQUIDのダイナミック特性、
特に周波数特性、耐ノイズ性能を向上させ、さらに計測
の連続性を保証しうるSQUID磁束計を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点は、入力磁束
に対するSQUIDの線形動作範囲が狭いこと、SQU
IDの出力電圧が正弦波状に変化し、当該位相が絶対基
準でどの位相に位置しているのか分からないことに起因
している。このため、本発明は、磁束電圧変換率がdV
/dφなるk個(k:自然数)のSQUIDと、前記複
数のSQUIDの各々に負帰還を与える値Rni(iは1
≦i≦kなる自然数)の負帰還抵抗及び結合係数Mni
(iは1≦i≦kなる自然数)の負帰還コイルとを有す
るSQUID磁束計であって、前記k個のSQUIDの
うちの各SQUIDについて下記の条件式 1≦(dV/dφ)×(Mni/Rni)≦2 が満足するように各定数を設定するとともに、互いに直
列に接続されるとともに前記k個のSQUIDの各々に
磁束を伝達するk個のインプットコイルを有し、これら
k個のインプットコイルには、磁束伝達率の値が高い高
磁束伝達インプットコイルと、磁束伝達率の値が低い低
磁束伝達インプットコイルを設け、前記高磁束伝達イン
プットコイルにより磁束が伝達される高感度SQUID
の出力と前記低磁束伝達インプットコイルにより磁束が
伝達される低感度SQUIDの出力とを加算する加算器
を備えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、磁束感度が
高い高感度SQUIDと磁束感度の低い低感度SQUI
Dを用いるので、1φ。よりも十分大きなダイナミック
レンジでの磁束計測と1φ。以下の微小磁束の計測を同
時に行なうことができ、各SQUIDの出力を加算する
ことにより各SQUIDの位相を加算し、これにより、
FLL方式における「ロックはずれ」等の問題点を解決
している。また、SQUIDに負帰還回路を付加するこ
とによりSQUIDを線形化し、線形部分の電圧が入力
磁束に比例することを利用して、位相を計数するための
プロセスを省略している。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について
説明する。本発明の第1実施例であるSQUID磁束計
の構成を図1に示す。図に示すように、このSQUID
磁束計101は、2個のSQUIDS1 及びS2 と、外
部から電流を入力する端子Ta ,Tb と、2個のインプ
ットコイルL1 及びL2 と、バイアス電流源17と、負
帰還回路7及び8と、信号処理回路5と、フィードバッ
ク磁束注入回路6を備えて構成されている。これらのイ
ンプットコイルL1 ,L2 は省略し外部磁場を直接SQ
UIDS1 ,S2 に結合させてもよい。図において、S
QUIDのS1 ,S2 にはシャント抵抗が設けられる
が、図示は省略されている。各SQUIDS1 ,S2
は、正弦波状の磁束−電圧変換特性を有する。このSQ
UIDS1,S2 は、おのおのが単一のSQUIDでも
よいし、それぞれが直列接続されたSQUIDアレイで
あってもよい。図の例では、SQUIDは2チャンネル
であるが、3チャンネル以上の複数チャンネルであって
もよい。インプットコイルL1 ,L2 は、それぞれSQ
UIDS1 ,S2 に結合係数(相互誘導係数)M1 ,M
2 で結合されている。J11〜J22はジョセフソン接合で
ある。
【0008】上記のSQUID磁束計101は、入力端
子Ta ,Tb から電流を入力し電圧に変換して出力する
電流電圧変換器の構成となっているが、これは、入力端
子Ta ,Tb 間に図示しないピックアップコイルを接続
し、このピックアップコイルで外部磁場を拾うようにす
れば、磁場電圧変換器として用いることもできる。ま
た、SQUIDリングS1 ,S2 で外部磁場を直接拾う
こともできるが、その場合には、入力端子Ta ,Tb や
インプットコイルL1 ,L2 は不要となる。
【0009】負帰還回路7は、SQUIDS1 に負帰還
を行うための負帰還抵抗Rn1と負帰還コイルLn1を有し
ており、負帰還回路8は、SQUIDS2 に負帰還を行
うための負帰還抵抗Rn2と負帰還コイルLn2を有して構
成されている。負帰還コイルLn1,Ln2の結合係数はそ
れぞれMn1,Mn2となっている。
【0010】これらの負帰還回路7,8は、各SQUI
DS1 ,S2 のそれぞれに負帰還を独立に施すように構
成したものであり、以下の条件式 1≦(dV/dφ)×(Ma1/Ra1)≦2 ………(1) 1≦(dV/dφ)×(Ma2/Ra2)≦2 ………(2) を満足するように定数配分する。上式(1),(2)に
おいて、dV/dφは単一のSQUIDの磁束電圧変換
率である。
【0011】信号処理回路5は、増幅器9,10と、振
幅調整器11と、離散化手段であるA/D変換器12
と、D/A変換器13と、加算器14を有して構成され
ている。また、フィードバック磁束注入回路6は、可変
抵抗15と、フィードバック磁束注入コイルLf1を有し
て構成されている。フィードバック磁束注入コイルLf1
の結合係数はM3 となっている。この結合係数M3 はM
2 とは反対符号となっており、インプットコイルL2 と
フィードバック磁束注入コイルLf1とは結合の向きが逆
になっている。
【0012】上記の増幅器9,10は、SQUIDS1
及びS2 の出力電圧を増幅するための増幅器であり、オ
フセット電圧を調整することができる。振幅調整器11
は、増幅器9,10で増幅されたSQUIDS1 ,S2
の出力電圧の振幅を調整する。A/D変換器12は増幅
されたSQUIDS1 ,S2 の出力を量子化(離散化)
し、D/A変換器13は離散化された出力をアナログ値
に戻す。この場合、A/D変換器12及びD/A変換器
13のコントロール/タイミング回路は省略してある。
加算器14は、各出力電圧を加算する。可変抵抗15に
は、D/A変換器13の出力電圧が印加されて電圧が調
整され、フィードバック磁束注入コイルLf1を介してS
QUIDS1 に磁束が注入される。バイアス電流源17
は、SQUIDS1 ,S2 にバイアス電流ib を供給す
るための電流源である。
【0013】次に、上記のSQUID磁束計における動
作について説明する。まず、上記のSQUID磁束計の
出力関係について説明する。図2は、図1に示すSQU
ID磁束計101のSQUIDに負帰還をかけて磁束電
圧変換特性を線形化した場合の特性変化を示す図であ
る。図に示すように、SQUIDの入力磁束φに対する
出力電圧Vの関係が正弦波状であり、周期関数sin
(2πφ/φ。)として表わされるものとする(図2中
の細線参照)。
【0014】負帰還回路7,8を設けることにより、S
QUIDの入力磁束φに対する出力電圧Vの関係は、図
2の実線のように変化する。これにより、図2の曲線中
の傾斜部の線形性は改善される。同時に、線形領域は、
以下の条件式 1≦(dV/dφ)×(Mn1/Rn1)≦2 ………(3) 1≦(dV/dφ)×(Mn2/Rn2)≦2 ………(4) が満足される場合には、1φ。(φ。:単位磁束量子)
近くまで広がる。したがって、1つのSQUIDで1
φ。以内の開ループ計測が可能となる。
【0015】一方、1φ。以上に計測範囲を広げるため
には、磁束感度の低いもう1つ以上のSQUIDが必要
になる。図2のように相互に磁気的に結合していない2
つのSQUIDに各々結合状態の違うインプットコイル
で磁束を入力する。各インプットコイルの結合係数をM
1 ,M2 とすると、M1 >>M2 とすることにより、同
一入力電流Iに対し、SQUIDS1 の感度は高くな
り、SQUIDS2 の感度は低下する。このため、SQ
UIDS2 は、SQUIDS1 よりも広い範囲の電流を
検知することができる。M1 ,M2 の設定例としては、
例えば、M1 の値を数ナノヘンリー(ナノヘンリー=1
-9ヘンリー)とし、M2 の値を数百ピコヘンリー(ピ
コヘンリー=10-12 ヘンリー)に設定する場合などが
ある。この場合には、両者の比M1 /M2 は20程度の
値となる。したがって、M1 /M2の値を20以上の値
に設定することが考えられる。
【0016】上記において、インプットコイルL1 はS
QUIDへの磁束伝達率の高い高磁束伝達インプットコ
イルに相当し、インプットコイルL2 はSQUIDへの
磁束伝達率の低い低磁束伝達インプットコイルに相当す
る。また、SQUIDS1 は高感度SQUIDに相当
し、SQUIDS2 は低感度SQUIDに相当してい
る。またSQUIDS1 は最大感度SQUIDに相当し
ている。
【0017】この際、SQUIDの雑音と、増幅器の雑
音とが同じものであるとすると、入力換算雑音は、SQ
UIDS1 の方がSQUIDS2 の方が大きくなり、両
者を併せることができれば、低い入力レベルから高い入
力レベルまで検知することが可能となる。図3は、線形
範囲を広げた2つのSQUIDのインプットコイルに流
れる電流Iと増幅器の出力電圧の関係を示したものであ
り、SQUID2でSQUID1よりも大きな電流が扱
えることを表わしている。各インプットコイルL1 ,L
2 の結合係数M1 とM2 の比を大きくとれば、より広い
範囲の電流を検知することができるが、この例では説明
の便宜上、M1 とM2 の比を小さくとってある。
【0018】上記のA/D変換器12及びD/A変換器
13で増幅器10の出力(SQUIDS2 側の出力)V
2を量子化(離散化)すると、量子化された後の出力V
3は、図4(B)に示すように、入力電流又は磁束に対
し階段状に不連続に変化する。SQUIDS2 の電流I
が、図4(B)中の点(a)から点(b)まで変化する
と、図4(A)のSQUIDS1 側の出力電圧V1は点
(e)から点(f)まで変化する。また、SQUIDS
2 側の電圧V3が、図4(B)中の点(b)から点
(c)まで変化するとき、図4(A)のSQUIDS1
側の出力電圧V1は点(f)から点(e)まで戻るよう
に変化し、その後、SQUIDS2 側の電圧V3が点
(c)から点(d)まで変化するとき、図4(A)のS
QUIDS1 側の出力電圧V1が再度点(f)から点
(e)まで戻るように変化する。このようにすると、入
力電流Iに対して階段波形の全ての点で感度の高いSQ
UIDS1の一定斜面のみを出力するように制御するこ
とが可能となる。このような動作をさせるため、図1の
出力V3の1LSB(Least Signicant Bit :最下位ビ
ット,これをΔV3とする)はSQUIDS1 の1φ。
よりも小さくとるものとする。
【0019】このとき、V3を可変抵抗15(抵抗値:
R)及びフィードバック磁束注入コイルLf1(結合係
数:M3 )を介し、下記の式 ΔV3×M3 /R=Δφ。 ………(5) を満足するようにSQUIDS1 にフィードバックさせ
ると、上記に述べたような繰返し動作をさせることがで
きる。ここに、ΔV3はV3の変化量を、Δφ。はφ。
の変化量を、それぞれ示している。出力V2(又は出力
V3)の変動範囲がΔV3になるように振幅調整器11
で出力V1の値を調整し、加算器14でV1とV3を加
算すれば、不連続な階段波形は補完され、電流Iに対し
連続した出力が得られる。この様子を図4(C)に示
す。D/A変換器13の雑音は十分小さいものとすれ
ば、A/D変換器12及びD/A変換器13を通じてS
QUIDS2 の雑音はSQUIDS1 には伝搬しないた
め、広いダイナミックレンジが確保される。
【0020】ところで、SQUIDの線形性が負帰還回
路7,8だけでは十分確保されないため、このような方
法では、M1 とM2 の比M1 :M2 を非常に大きくする
ことはできない。そこで、さらにダイナミックレンジを
広げるためには、図5のように構成すればよい。図に示
すように、このSQUID磁束計102は、図1に示す
SQUID磁束計101に、インプットコイルL1 ,L
2 に直列に新たなインプットコイルL3 (結合係数:M
3 )を接続し、このインプットコイルL3 に磁束結合す
る新たなSQUIDリングS3 と、このSQUIDS3
に負帰還を行う負帰還回路19と、信号処理回路5a
と、フィードバック磁束注入回路18を有している。負
帰還回路19は、SQUIDS3 に負帰還を行うための
負帰還抵抗Rn2と負帰還コイルLn3を有して構成されて
いる。J31,J32はジョセフソン接合である。負帰還コ
イルLn3の結合係数はMn3となっている。信号処理回路
5aは、上記の構成要素に加え、増幅器20と、A/D
変換器21と、D/A変換器22と、加算器23を有し
て構成されている。また、増幅器20の出力はV4,A
/D変換器21及びD/A変換器22の出力はV5とな
っている。そして、フィードバック磁束注入回路18
は、可変抵抗24とフィードバック磁束注入コイルLf2
を有している。
【0021】このように、図1に示すSQUID磁束計
101に、計測チャンネルをさらにもう1段増設するこ
とにより、さらにダイナミックレンジを広げることがで
きる。
【0022】このようにすれば、線形化した複数の感度
の異なるSQUIDで、広い範囲の磁束と狭い範囲の磁
束とを分担して検出し、各々を合成することにより、磁
束ロックループを構成することなく1φ。以上の磁束範
囲を検出できるため、電源の切断や高レベルの雑音信号
に対してロックはずれを起こすなどの従来のような計測
動作の喪失は起こり得ず、計測の連続性が保持される。
また、位相検出回路が連続的に動作しているため、サン
プリングなどに伴う不感時間がない。したがって、高速
動作が可能となる。
【0023】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0024】例えば、上記各実施例においては、SQU
ID磁束計が2個又は3個のSQUIDと2個又は3個
のインプットコイルを有して構成される例について説明
したが、本発明はこれには限定されず、4個以上のSQ
UIDと4個以上のインプットコイルで構成されてもよ
い。
【0025】また、上記各実施例においては、SQUI
D磁束計に複数のインプットコイルを設けた例について
説明したが、本発明はこれには限定されず、各SQUI
Dが磁束を直接取り込むピックアップを兼ね、かつこれ
らピックアップの感度の比又はこれらピックアップの有
効面積の比を磁束伝達率の比とするようにしてもよい。
【0026】また、上記各実施例においては、SQUI
D磁束計の各SQUIDは単一のSQUIDリングから
なる例について説明したが、本発明はこれには限定され
ず、2個以上のSQUIDを直列に接続したSQUID
アレイで構成されてもかまわない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
線形化した複数の感度の異なるSQUIDで、広い範囲
の磁束と狭い範囲の磁束とを分担して検出し、各々を合
成することにより、磁束ロックループを構成することな
く1φ。以上の磁束範囲を検出できるため、電源の切断
や高レベルの雑音信号に対してロックはずれを起こすな
どの従来のような計測動作の喪失は起こり得ず、計測の
連続性が保持される。また、位相検出回路が連続的に動
作しているため、サンプリングなどに伴う不感時間がな
い。したがって、高速動作が可能となる。したがって、
SQUIDのダイナミック特性、特に周波数特性、耐ノ
イズ性能を向上させ、さらに計測の連続性を保証しうる
SQUID磁束計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるSQUID磁束計の
構成を示す図である。
【図2】図1に示すSQUID磁束計のSQUIDに負
帰還をかけて磁束電圧変換特性を線形化した場合の特性
変化を示す図である。
【図3】線形範囲を広げた2つのSQUIDのインプッ
トコイルに流れる電流Iと増幅器の出力電圧の関係を示
した図(1)である。
【図4】線形範囲を広げた2つのSQUIDのインプッ
トコイルに流れる電流Iと増幅器の出力電圧の関係を示
した図(2)である。
【図5】本発明の第2実施例であるSQUID磁束計の
構成を示す図である。
【符号の説明】
5,5a 信号処理回路 6 フィードバック磁束注入回路 7,8 負帰還回路 9,10 増幅器 11 振幅調整器 12 A/D変換器 13 D/A変換器 14 加算器 15 可変抵抗 17 バイアス電流源 18 フィードバック磁束注入回路 19 負帰還回路 20 増幅器 21 A/D変換器 22 D/A変換器 23 加算器 24 可変抵抗 101,102 SQUID磁束計 J11〜J32 ジョセフソン接合 L1 〜L3 インプットコイル Lf1〜Lf2 フィードバック磁束注入コイル Ln1〜Ln3 負帰還コイル S1 〜S3 SQUID Ta ,Tb 入力端子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁束電圧変換率がdV/dφなるk個
    (k:自然数)のSQUIDと、前記複数のSQUID
    の各々に負帰還を与える値Rni(iは1≦i≦kなる自
    然数)の負帰還抵抗及び結合係数Mni(iは1≦i≦k
    なる自然数)の負帰還コイルとを有するSQUID磁束
    計であって、 前記k個のSQUIDのうちの各SQUIDについて下
    記の条件式 1≦(dV/dφ)×(Mni/Rni)≦2 が満足するように各定数を設定するとともに、 互いに直列に接続されるとともに前記k個のSQUID
    の各々に磁束を伝達するk個のインプットコイルを有
    し、これらk個のインプットコイルには、磁束伝達率の
    値が高い高磁束伝達インプットコイルと、磁束伝達率の
    値が低い低磁束伝達インプットコイルを設け、 前記高磁束伝達インプットコイルにより磁束が伝達され
    る高感度SQUIDの出力と前記低磁束伝達インプット
    コイルにより磁束が伝達される低感度SQUIDの出力
    とを加算する加算器を備えたことを特徴とするSQUI
    D磁束計。
  2. 【請求項2】 前記高感度SQUIDのうち最も感度の
    高い最大感度SQUIDに前記低感度SQUIDの出力
    をフィードバック磁束として注入するフィードバック磁
    束注入コイルを備えたことを特徴とする請求項1記載の
    SQUID磁束計。
  3. 【請求項3】 前記各SQUIDが磁束を直接取り込む
    ピックアップを兼ね、かつこれらピックアップの感度の
    比又はこれらピックアップの有効面積の比を前記磁束伝
    達率の比とすることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載のSQUID磁束計。
  4. 【請求項4】 前記k個のSQUIDのそれぞれの出力
    電圧を増幅する増幅器と、これらの増幅出力のうち前記
    高感度SQUIDの増幅出力振幅を調整する振幅調整器
    と、前記増幅器の増幅出力のうち前記低感度SQUID
    の増幅出力を離散化する離散化手段を備え、前記加算器
    は前記振幅調整器の出力と前記離散化手段の出力とを加
    算することを特徴とする請求項2又は請求項3記載のS
    QUID磁束計。
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