JP2806641B2 - 高周波誘導結合プラズマ質量分析装置 - Google Patents

高周波誘導結合プラズマ質量分析装置

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JP2806641B2
JP2806641B2 JP3017902A JP1790291A JP2806641B2 JP 2806641 B2 JP2806641 B2 JP 2806641B2 JP 3017902 A JP3017902 A JP 3017902A JP 1790291 A JP1790291 A JP 1790291A JP 2806641 B2 JP2806641 B2 JP 2806641B2
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崇嗣 植弘
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波誘導結合プラズ
マ(ICP)イオン源と質量分析装置(MS)とを結合
した高周波誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−M
S)に係り、特にMSとして高分解能の磁場型質量分析
装置を用いた高周波誘導結合プラズマ質量分析装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のICP−MSの構成例を図2に示
す。図2において、1はICPイオン源であり、高周波
コイル2を巻回した石英等の電気絶縁体製プラズマトー
チ3と試料液を噴霧するためのネブライザ4とから構成
されている。5は試料液6を収納すると共に導入管7を
介してネブライザ4に接続された試料ボトルである。な
お、図示しないがプラズマトーチ3の外周には高周波コ
イル2からの高周波をシールドするためのアース電位に
保たれたシールドケースが設けてある。
【0003】8は電気良導体で形成されたサンプリング
コーン9およびスキマーコーン11とからなるインター
フェース、12は質量分析装置で、内部に質量分析系1
3が設けてある。
【0004】14は前記質量分析装置12内を高真空に
保つための油拡散ポンプ、15はサンプリングコーン9
とスキマーコーン11との間に形成される空間S1を排
気管17を介して排気するための油回転ポンプである。
また、19はイオンを加速、収束して前記質量分析系1
3に導くための電極群である。
【0005】かかる構成において、プラズマトーチ3内
には図示外のガス供給源からアルゴンガスが供給され、
また、ネブライザ4から試料液6が霧状となって導入さ
れる。この状態において、高周波コイル2に電力を印加
して高周波磁界を形成するとプラズマPが発生するた
め、このプラズマ内の試料イオンがサンプリングコーン
9およびスキマーコーン11を通ってインターフェース
8内に進入する。このインターフェース8内に進入した
イオンは電極群19により加速、収束されて質量分析系
13に導入される。
【0006】ところで、近時、質量分析系13として磁
場型質量分析系を使用して高い分解能を得るようにした
ICP−MSが提案されており、かかる磁場型質量分析
系を使用した場合には試料イオンに高いエネルギーを与
える必要があるため、サンプリングコーン9およびスキ
マーコーン11には数kV程度の正または負の高電圧を
印加し、且つスキマーコーン11と電極群19の間に設
けられる加速電極20をアース電位にすることによりイ
オンを加速するようにしている。また、サンプリングコ
ーン9およびスキマーコーン11はプラズマPにより 7
000 ℃程度の高温に晒されるので、溶解防止のために冷
却水により冷却されるのが一般的である。
【0007】そのための構成例を図3に示す。図3にお
いて、銅等で形成されたサンプリングコーン9およびス
キマーコーン11は、やはり銅等の電気電導性を有する
材料で形成されたリング状部材30に周知の方法で固着
されており、これでインターフェース8が構成されてい
る。そして、リング状部材30には加速電圧用高電圧電
源23により、例えば所定の正の高電圧、5 kVが印加
される。また、リング状部材30には冷却水を流すため
の冷却管25、27が形成されている。なお、以下の説
明においては理解を容易にするために、冷却管25、2
7はリング状部材30の内部で連通しているものとす
る。従って、例えば給水口Iに給水ホースを接続して給
水し、排水口Oに排水ホースを接続して排水することに
よりサンプリングコーン9およびスキマーコーン11の
冷却を行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図3に示す
構成において、冷却水としては通常水道水が使用され
る。しかし、このようにして実際に質量分析を行った場
合、シンクロスコープには例えば図4に示すように、あ
る質量数の存在を示すピーク31の外に33で示される
ようなノイズが観測されることがあることが分かった。
この現象は、特に、質量分析系13の磁場強度を振動さ
せた場合に顕著であった。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、質量分析系の出力のノイズを除去できる高周波誘
導結合プラズマ質量分析装置を提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】さて、上記のように出力
波形にノイズが重畳するという問題に対して種々の実験
を行った結果、次のことが確認できた。まず、図5Aに
示す構成は通常の使用形態であり、タブ35に取り付け
られた蛇口36から供給される冷却水は給水ホース37
を介してインターフェース8の給水口Iから給水管に入
り、排水口Oから排水された冷却水は排水ホース39を
介してタブ35内に排水される。この構成では、図4に
示すようにピーク31にノイズ33が重畳する。これに
対して、図5Bに示すように排水ホース39を通ってき
た冷却水を電気絶縁性を有する容器41に排水した場合
には、ノイズは発生せず、質量数の存在を示すピークの
みが確認された。更に、図5Aの状態で冷却水には電流
が流れていることが確認された。
【0011】以上のことから、図5Aに示す状態では、
冷却水を流れる電流は、図6に示すように、水道管41
から大地、そして給水ホース37を通って加速電圧用高
電圧電源23から図中Aで示す高周波誘導結合プラズマ
質量分析装置のアースへ流れているものと考えられる。
そして、高周波誘導結合プラズマ質量分析装置のアース
Aは、配電盤43のアースへ接続され、配電盤43のア
ースは大地中に埋め込まれたアース電極45に接続され
ている。従って、冷却水を流れる電流は図6中47で示
すような大きな閉ループを形成しているものと考えら
れ、このループが外部磁場の影響を受け、その結果加速
電圧用高電圧が変動し、出力信号中にノイズが発生する
ものと考えられる。これに対して、冷却水中を流れる電
流のループを小さくすれば、外部磁場による加速電圧の
変動を防止することができることが分かる。
【0012】従って、本発明の高周波誘導結合プラズマ
質量分析装置は、高周波誘導結合プラズマイオン源を用
いて試料をイオン化し、生じたイオンをインターフェー
スを介して磁場型質量分析計に導入するようにした高周
波誘導結合プラズマ質量分析装置において、前記インタ
ーフェースのサンプリングコーンおよびスキマーコーン
には加速電圧用高電圧電源より正の高電圧が印加される
と共に冷却管が形成されてなり、且つ前記冷却管に接続
される冷却水給水ホースおよび冷却水排水ホースには冷
却水に接触するアース電極が形成され、それぞれのアー
ス電極は前記高電圧電源のアースに接続されることを特
徴とする。
【0013】
【作用および発明の効果】本発明においては、給排水ホ
ースに冷却水に接触するアース電極を形成し、該アース
電極を加速電圧用高電圧電源のアースに接続したので、
冷却水中を流れる電流のループを従来に比較して大幅に
小さくすることができ、その結果加速電圧用高電圧電源
を安定化させることができ、以てノイズの発生を防止す
ることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
図1は本発明に係る高周波誘導結合プラズマ質量分析装
置の一実施例の構成を示す図である。図1において、給
水ホース37および排水ホース39にはそれぞれ冷却水
に接触する電極51および53が形成されている。これ
はホースを切断してその両端を銅等の導電性を有する筒
状部材に接続すればよい。そして、これらの電極51、
53は共に加速電圧用高電圧電源23のアースAに接続
されている。
【0015】このような構成によれば、冷却水中を流れ
る電流は高周波誘導結合プラズマ質量分析装置の本体外
に流れることはなく、小さなループで加速電圧用高電圧
電源23に戻ることになり、外乱による安定性の悪化を
軽減することができる。実際、図1に示す構成により質
量分析を行った場合には、図4に見られるようなノイズ
は発生しないことが確認された。
【0016】なお、電極51から給水口Iまでの給水ホ
ース37の長さおよび電極53から排水口Oまでの排水
ホース39の長さは、絶縁性を保つことができるだけの
長さとする。従って、冷却水として蒸留水等の電気絶縁
性が良好なものを使用する場合には短くてよいが、水道
水のように導電性の良好なものを使用する場合には数m
〜 10 m程度の長さが必要となる。
【0017】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の変形が可能である。例えば、上記実施例においては
冷却管25と27は連通しているものとしたが、独立し
て別個に冷却水が流れるようになされていてもよいもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る高周波誘導結合プラズマ質量分
析装置の一実施例の構成を示す図である。
【図2】 ICP−MSの構成例を示す図である。
【図3】 インターフェースの構成例を示す図である。
【図4】 従来の問題点を説明するための図である。
【図5】 冷却水の供給の仕方を説明するための図であ
る。
【図6】 冷却水中を流れる電流のループを説明するた
めの図である。
【符号の説明】
8…インターフェース、23…加速電圧用高電圧電源、
37…給水ホース、39…排水ホース、51、53…電
極、A…アース、I…給水口、O…排水口。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 裕康 茨城県つくば市小野川16−2 国立環境 研究所内 (72)発明者 大塚 紀一郎 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日 本電子株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−15554(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 40/00 - 49/48 H01J 27/00 - 27/26 G01N 27/62

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波誘導結合プラズマイオン源を用い
    て試料をイオン化し、生じたイオンをインターフェース
    を介して磁場型質量分析計に導入するようにした高周波
    誘導結合プラズマ質量分析装置において、前記インター
    フェースのサンプリングコーンおよびスキマーコーンに
    は加速電圧用高電圧電源より正または負の高電圧が印加
    されると共に冷却管が形成されてなり、且つ前記冷却管
    に接続される冷却水給水ホースおよび冷却水排水ホース
    には冷却水に接触するアース電極が形成され、それぞれ
    のアース電極は前記高電圧電源のアースに接続されるこ
    とを特徴とする高周波誘導結合プラズマ質量分析装置。
JP3017902A 1991-02-08 1991-02-08 高周波誘導結合プラズマ質量分析装置 Expired - Fee Related JP2806641B2 (ja)

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