JP2797272B2 - 動弁系摩耗試験装置 - Google Patents

動弁系摩耗試験装置

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JP2797272B2 JP4356221A JP35622192A JP2797272B2 JP 2797272 B2 JP2797272 B2 JP 2797272B2 JP 4356221 A JP4356221 A JP 4356221A JP 35622192 A JP35622192 A JP 35622192A JP 2797272 B2 JP2797272 B2 JP 2797272B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、動弁系摩耗試験装置に関する。
【0002】
【従来技術】エンジンの高速・高出力化、排気ガス対
策、ガソリンの無鉛化、省燃費性の向上、油交換距離の
延長といった各種要求に沿ったエンジンの改良や使用条
件の変化のために、近年動弁系摩耗への関心が高まりつ
つある。わが国では、まず大手自動車会社数社が潤滑油
や材料評価のために独自に動弁系摩耗の自社試験方法を
確立し、その後これらを参考にして自動車技術会が台上
実機による動弁系摩耗試験方法の統一化をし、JASO
規格を制定した。また近年石油会社を中心にエンジン油
の動弁系摩耗防止性能に関する研究開発が進み、石油学
会では動弁系摩耗に関するレイティングシンポジウムや
講習会を実施して、各試験機関の評価基準を合わせるよ
う努力してきた。摩耗試験を台上で行なう場合、実際に
燃料を使ってファイアリング運転する方法とモーターに
よって駆動する方法が考えられる。前者に比較して、後
者は設備の簡素化、経費、取り扱い、繰り返し性などの
点で、格段に優れた方法である。モータリング法による
動弁系摩耗試験の実施頻度は、年々増える傾向にある。
しかしこの試験の実施回数を重ねたり試験装置の数が増
えるにつれて、評価の基準統一や習熟を越えた試験装置
自体に基因するデータのバラツキが存在することが明ら
かとなった。例えば、代表的なモータリングエンジン試
験の一つJASO規格トヨタ3Aおよび旧規格トヨタ2
0Rエンジンで各標準油を試験した結果がJASOより
発表されたが、その報告によると、数ケ所の試験機関だ
けですら摩耗損傷の結果に大きなバラツキが存在してい
る。その後、国際規格対応のためにISO国内委員会が
発表した内容も同様なもので、やはり再現性のバラツキ
が大きかった。さらに10〜15回程度繰り返し性試験
を行なうと、最初と最後の結果にかなり差がでることも
判ってきた。そこで、本発明者等は、データのバラツキ
原因について種々検討を重ねた結果、試験体にかける負
荷要素である苛酷度の再現性が悪く、同一の負荷をかけ
ることができないことが原因であることをつきとめた。
【0003】
【目的】本発明の目的は、エンジンの動弁系摩耗試験に
おいて、試験体にかける負荷要素である苛酷度を再現性
よく、かつ簡単に調整することのできる動弁系摩耗試験
装置を提供する点にある。
【0004】
【構成】動弁系耐摩耗性評価を行なう際、試験装置の苛
酷度がその適性範囲から外れた場合には、その範囲に入
るよう調整せねばならない。本発明者等は、試験装置に
セットすべき苛酷度が一定の範囲内で再現性のあるもの
とするため、苛酷度のバラツキが何に起因しているのか
について種々検討した結果、試験装置における低周波域
ねじれ振動の強弱が動弁系の摩耗や損傷に大きな影響を
与えていることを解明し、その振動や自励・減衰効果に
関与する、部品の適当な条件を強制的に変化させること
により、苛酷度を再現性よく、所定の範囲内に自由に調
整できることを発見し、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明の第一は、エンジン動弁系、エンジン動
弁系を強制駆動するためのモーター、前記動弁系に前記
モーターの回転を伝えるための伝動部材よりなる動弁系
摩耗試験装置において、前記動弁系内のバルブスプリン
グスペーサとして種々の厚みのものを複数用意し、これ
を取替自在とし、動弁系における苛酷度を調節可能とし
たことを特徴とする動弁系摩耗試験装置に関する。本発
明の第二は、前記伝動部材の振動数を制御するための手
段を付設し、動弁系における苛酷度を調節可能とした前
記動弁系摩耗試験装置に関する。本発明は、動弁系の摩
耗たとえばロッカーアームパッドやカムノーズの摩耗な
どの状態により、ロッカーアームパッドやカムノーズの
材質、形状などにおいて、どのようなものが適している
のかを正確に調べることが可能であるほか、エンジンオ
イルや潤滑油などを変更することによる摩耗量の変化に
より、どのエンジンオイルや潤滑油がより優れているか
を知ることができる。
【0005】前記バルブスプリングスペーサは、例えば
厚さ0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4m
m、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8m
m、0.9mm、1.0mm、1.2mm、1.5m
m、2.0mmといったように種々の厚みのものを用意
する。そして、ロッカーアームパッドのスカッフィング
の程度に応じて適当な厚みのバルブスプリングスペーサ
に取替える。エンジンが異なればバルブスプリングスペ
ーサの厚みを変えなければ同一の苛酷度にならないケー
スが発生するのは当然ともいえるが、1つのエンジンに
おいても、各気筒毎にすべて同一の苛酷度になるわけで
はないので、各気筒毎にバルブスプリングスペーサの厚
みにより苛酷度を調整することができる。エンジン毎に
は勿論のことではあるが、各気筒毎に苛酷度が自由に調
節できるのが本第一発明の最大の特色であり、メリット
である。そして、不思議なことに前記バルブスプリング
スペーサの厚みを大きくすればするほど苛酷度は低くな
り、薄くするほど苛酷度は高くなるのである。また、本
第一発明に本出願人が平成4年12月9日付で出願した
動弁系摩耗試験装置の技術を併用すると、苛酷度の調節
は一層簡単になる。すなわち、第二発明は、第一発明に
前記伝動部材の振動数を制御するための手段を追加する
ものである。前記伝動部材は、ベルトやチェーンやロー
プであり、プーリーやスプロケットや溝車を介してモー
ターの回転をエンジンの動弁系に伝達する。なお、伝動
部材としては弾性のある材料の方が、振動数を制御する
上では好ましい。ベルトとしては、Vベルトや歯付きベ
ルトやリブドベルトなどが利用できる。振動数の制御
は、具体的には、ベルト(チェーン)の張力(張り具
合)、ベルト(チェーン)の太さ、ベルト(チェーン)
の材質、ベルト(チェーン)の長さなどによって調節す
ることができる。同一の伝動部材により振動数を変化さ
せる具体的方法としては、図1において、動弁系の位置
とモーターの位置を相対的にずらせることにより、ベル
トのスパンと張力を変化させることができる。より具体
的に言えば、モーターの高さを微調整することにより、
ベルトの張力とスパンを変え、苛酷度を調整することが
できる。また、図4の荷重付与手段として回転子を押し
つけることにより張力を調節することもできる。
【0006】ベルトの振動については、すでにつぎの関
係式があることが知られている(姫路工業大学、研究報
告 NO.21,1968年10月,菅原一夫、関口久美:
Vベルトの振動)。それによれば、
【数1】
【数2】 したがって、ベルト張力を大きくすることにより、自由
振動数は大きくなる。またベルトが駆動される時には、
その速度が大きくなるに従って、自由振動数は小さくな
る性質を持つ。エンジン動弁系およびベルト系の固有振
動数とベルトの自由振動数の関係について、それぞれの
性質よりモデル図を表わすと、図2のようになる。図2
に示すとおり、試験装置がある回転数で駆動される時、
エンジン系およびベルト系振動数またはその整数倍とベ
ルトの自由振動数が近ずき重なるところで、振動が激し
くなりついに共振を起こす。一般にこの時危険なほど大
きな振幅になり、機械要素の損傷や過度の疲労そして好
まぬ騒音を生じさせる。このときに動弁系に与えられる
苛酷度は最大となり、動弁系の表面損傷であるスカッフ
ィングなどが最も急速に発生する条件である。
【0007】そこで、本発明においては、伝動部材たと
えばベルトやチェーンやロープの振動数を動弁系の固有
振動数に一致させたり、近づけたりすることにより、時
には両者を共振させ、あるいはそれに近い状態をつくり
出すことにより、任意に試験に必要な苛酷度を試験体に
適用できるようにしたものである。とくに、本発明の1
態様においては、ベルトがかけ渡されているプーリー間
の距離を調節することにより、ベルトの張力pを変化さ
せ、ベルトの自由振動数fをコントロールすることによ
り、ベルトの振動数と動弁系の固有振動数を時には共振
させる条件を、あるいはやゝ共振させる条件を自由に作
り出すものである。ベルトの振動数を、ベルトのたわみ
量として表示し、苛酷度をロッカパッドスカッフィング
DRとして表示すると、たわみ量と苛酷度の関係は図3
のようになる。図3の数値は、特定の条件で実験したと
きの数値であるが、図3は単に苛酷度とたわみ量の相対
的関係を示すためのものである。
【0008】本発明を図面を参照して説明する。図1
は、本発明の1つの具体例を示す。エンジン1のクラン
クシャフト2に連結したプーリー3とモーター6の回転
軸に連結したプーリー5との間に3本のVベルト4を懸
け、例えばモーター6の高さ位置を変化させることによ
り両プーリー3と5の距離を変化させ、これによりVベ
ルトの張力を調節する。ベルトの張力は張力ゲージで知
ることができる。いろいろの張力における振動を、エン
ジンとモーターにそれぞれセットした振動計7により測
定した。前記試験装置は、エンジンのリアーサイドに出
ているクランクシャフト2にプーリー3をとりつけ、モ
ーター6側のプーリー5と連結したが、エンジンのフロ
ントサイド側に出たカムシャフトフランジを利用し、こ
れにプーリーをとりつけて、モーター側のプーリーと連
結することもできる(図5参照)。図1の試験装置に
は、エンジンオイルの温度を一定に制御することのでき
る装置8を付設した。9はポンプ、10は熱交換器であ
る。11と12は加速度計である。13はインバーター
であり、回転数を高精度に微調整する。14は制御記録
計であり、室温、油温、油圧、積算時間、回転数を表
示、記録する。なお、図1のエンジン1は、エンジン全
体を使用しているので、エンジン1のうち下方部分はオ
イルパン等がついている。しかしながら、エンジンオイ
ルをうまく温度制御すればシリンダブロックやオイルパ
ンを省略することができる。シリンダブロックやオイル
パンを省略し、全体を小型化すれば、机上型とすること
もできる。たとえば、エンジンの本来付随しているシリ
ンダブロックおよびオイルパン15を除き、図5に示す
ように本器具専用の小型オイルパン24と置き換えるこ
ともでき、モーター6からの駆動力を伝達するための歯
付ベルト26は、エンジンのフロント側においてカムシ
ャット25のフランジ部に直結したプーリー16に掛け
た。これにより、小型化することができ、机上型とする
こともできる。
【0009】
【実施例】実施例1 (1)使用器具(図1参照)
【表1】 (a)エンジン(JASO規格M328−91準拠) 型式 トヨタ 3A 総排気量 cm3 1452 サイクル数 4 気筒数 4 弁配置 OHCロッカーアーム式1−3−4−2 最大トルク kgfm/rpm 12.0/3600 備考 エンジンからピストン、コンロッド、 フライホイールを外す (b)駆動装置 (i)モーター 型式 東芝3相誘導モーターまたは同等品 出力/電圧 kw/v 3.7/200 回転数 rpm 1440 (ii)伝動ベルト 型式 細巾Vベルト、ラップドタイプ、三ッ星 マクスターウェッジベルト 呼び番号(ベルト長さmm)3V−425(1080) 本数 3 (iii)ブッシングプーリー 型式 平板型 呼称 (大)Q1−30 (小)HF−3 (iv)バルブスプリングスペーサ 0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.6mm(純正品と同 一)、0.8mm厚さのものを用意 (2) エンジンオイル トヨタ自動車(株)純正油 商品名 キャッスルクリーンスーパー10W/30 (REO1として) および昭和シェル石油(株)試作油No. TY−P001(REO2として)
【0010】(2)エンジンオイルの性状
【表2】 試 験 項 目 REO1 REO2 比重 15/4℃ 0.8729 0.8729 引火点(COC)℃ 230 232 動粘度 mm2/S @ 40℃ 62.9 71.87 @100℃ 9.90 10.59 粘度指数 142 134 流動点 ℃ −30.0 −40.0 全酸価 mgKOH/g 1.20 1.40 全塩基価(塩酸法)mg KOH/g 1.58 5.00 硫酸灰分 %wt 0.38 0.57 りん分 %wt 0.054 0.057 亜鉛分 %wt 0.062 0.061 カルシウム分 %wt 0.043 0.130 バリウム分 %wt 0.079 −
【0011】(3)苛酷度の調整目標
【表3】 評 価 項 目 REO1 REO2 ロッカーアームパッド評点(D.R.) ≦5 55±5 なお、苛酷度の調整範囲はこれに限るものではなく、た
とえばREO2の場合、本発明により40〜70の範囲
を楽にカバーすることができる。ロッカーアームパッド
評点(D.R.)は、スカッフィングが発生する可能性の
ある面(パッド)全面積のうち、何%の部分にスカッフ
ィングが発生したかを示す数値である。そして、これが
苛酷度の1つの表現方法である。
【0012】スペーサの厚みを変更したことにともなう
効果を表4〜表6を用いて説明する。本発明の各表中の
No.1〜8の表示は4気筒エンジンの各バルブ毎の番
号であり、下記*1で説明するとおり、エンジンのフロ
ント側から数えた順番を示すものである。これら各気筒
のバルブスプリングスペーサをすべて0.6mm厚とし
たケースが表4の(1)であり、(2)は各気筒毎にバ
ルブスプリングスペーサの厚みをいろいろ変化させ、動
弁系の振動数を変化させたケースである。この結果〔表
5〕に示すように(1)のロッカーアームパッドD.
R.は31.9で表2の苛酷度の調整目標値55±5よ
りはずれているが、(2)は59.7で、この調整目標
値を達成していることが分かる。このように調整した結
果、ロッカーアームパッドM.R.の値は表6に示すよ
うに調整目標値をみたしていない(1)の場合はNo.
1〜8のデータのバラツキが6〜8であるのに対し、調
整目標値を一応満している(2)の場合は4〜5の範囲
に収っておりデータのバラツキが減少している。 (4)苛酷度調整結果 下記表4、5、7、8中の*1〜*3は下記のとおりで
ある。 *1:たわみ量の測定方法は、図4に示すようにスパン
の中央部を張力ゲージで押し、荷重が10kgfを示し
たときのベルトのへこみ巾をmm単位で表示したもので
ある。 「エンジン側」とはVベルトを三本並列して使用してい
るので、そのエンジン側のものである。 「中間」とは三本のVベルトの中間のものを指す。 「モーター側」とは三本のVベルトのうち、モーター側
のものを指す。 *2:エンジンのカムシャフト軸に対して水平かつ直角
方向を横方向と表示し、上下方向を縦方向と表示し、カ
ムシャフト軸方向を前後方向と表示した。変位はピーク
からピークまでの距離をmmで表示した。 *3:カムノーズD.R.はカムノーズ摩擦接触部の何%
の部分にスカッフィングが発生したかを表示するもので
あり、これも苛酷度の1つの表現方法である。 (i)バルブスプリングスペーサのみによる調節
【表4】 (1) (2) REOREO2 ベルトのたわみ量(@10kgf)mm*1 エンジン側のVベルト 17 17 中間のVベルト 17 17 モーター側のVベルト 17 17 スペーサ厚みの変更 No.1 0.6mm厚みの 0.4mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更 2 0.6mm厚みの 0.4mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更 3 0.6mm厚みの 0.2mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更 4 0.6mm厚みの 0.3mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更 5 0.6mm厚みの 0.3mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更 6 0.6mm厚みの 0.2mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更 7 0.6mm厚みの 0.2mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更 8 0.6mm厚みの 0.2mm厚みの 純正品のまま スペーサに変更
【表5】 (1) (2) REOREO2 エンジン振動 *2 横 方 向 変位 mmp-p 0.06 0.06 加速度 g 0.18 0.29 縦 方 向 変位 mmp-p 0.21 0.18 加速度 g 0.24 0.40 動弁系摩耗損傷(JASO規格 M328−91による。以下同様である。) ロッカーアームパッドD.R. 31.9 59.7 〃 摩耗量 mg 9.7 12.3 カムノーズ D.R. *3 25.0 54.2 〃 摩耗量 μm 6.3 12.7
【表6】 *4:表中、No.1〜8は、エンジンのフロント側か
ら数えたロッカーアームの順番を示す。 *5:ロッカーアームパッドM.R.は、ロッカーアームパ
ッド評点であって、スカッフィングが発生する可能性の
ある面(パッド)の全面積のうち、何割の部分にスカッ
フィングが発生していないかを示す数値であり、表5中
のロッカーアームパッドD.R.とロッカーアームパッドM.
R.の関係は
【数3】 である。表7〜表8の関係も基本的には表4〜表6の関
係と同様であるが、表7〜8のケースはベルトのたわみ
量も変化させて伝動部材の振動数をも変化させたケース
である。表7にみられるとおり、(3)、(4)はバル
ブスプリングスペーサの厚さがすべて同一のものを用い
ているのに対し、(5)の場合はいろいろの厚みのバル
ブスプリングスペーサを用いてバルブスプリングの真実
の取付高さを調整して動弁系の振動数をコントロール
し、また(4)、(5)は(3)に対してベルトのたわ
み量も変化させて伝動部材の振動数もコントロールして
いる。その結果、表8に示すように(4)も(5)も苛
酷度に相当するロッカーアームパッドD.R.の数値は
ともに58.3であるのに、ロッカーアームパッドM.
R.の値は(4)はまだバラツキが大きく、(5)はバ
ラツキが小さい。この理由は、M.R.の値は各気筒毎
のデータであるのに対しD.R.の値は数3の式にみら
れるとおり、結果的に各気筒のM.R.の合計値に対応
しているから、各気筒毎のデータのバラツキがあっても
(4)の場合はD.R.の値がたまたま58.3になっ
ただけのことであるが、(5)の場合は表7に示すよう
に各気筒毎のM.R.のバラツキが少なく、かつ、D.
R.の数値も58.3と苛酷度の目標値範囲内にあり、
このケースが試験にもっとも適していることが分かる。 (ii)バルブスプリングスペーサとベルト張力の調節を併用
【表7】 (3) (4) (5) REO2 REO2 REO2 ベルトのたわみ量 (@10kgf)mm *1 エンジン側のVベルト 17.0 19.3 19.3 中間のVベルト 17.0 19.3 19.3 モーター側のVベルト 17.0 19.3 19.3 スペーサ厚みの変更 No.1 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.8mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま スペーサに変更 2 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.8mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま スペーサに変更 3 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま 純正品のまま 4 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま 純正品のまま 5 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.4mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま スペーサに変更 6 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.5mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま スペーサに変更 7 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま 純正品のまま 8 0.6mm厚みの 0.6mm厚みの 0.5mm厚みの 純正品のまま 純正品のまま スペーサに変更
【表8】 (3) (4) (5) REO2 REO2 REO2 エンジン振動 *2 横 方 向 変位 mmp-p 0.06 0.06 0.06 加速度 g 0.18 0.30 0.31 縦 方 向 変位 mmp-p 0.21 0.13 0.12 加速度 g 0.24 0.43 0.42 動弁系摩耗損傷 ロッカーアームパッドD.R. 31.9 58.3 58.3 〃 摩耗量 mg 9.7 12.3 12.6 カムノーズ D.R. *3 25.0 56.9 55.6 〃 摩耗量 μm 6.3 10.4 10.8 ロッカーアームパッドM.R. *5 No.l 6 3 5 2 6 3 5 3 8 5 5 4 7 4 4 5 7 6 4 6 8 6 5 7 7 5 5 8 8 6 5
【0013】
【効果】本発明は、バルブスプリングスペーサの厚み変
更により苛酷度を調節するので、各エンジン毎の苛酷度
の調節は勿論のこと、今までだれも考えなかった各気筒
ごとの苛酷度まで自由に調節することができる。また伝
動部材の振動数の制御を併用すれば、一層簡単に苛酷度
の調整が可能である。したがって、本発明の装置による
動弁系の摩耗試験結果はきわめて再現性がよく、正確で
あり、信頼性の高いデータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動弁系摩耗試験装置の一具体例を示す
モデル図である。
【図2】エンジン動弁系とベルトの振動数の重なりによ
る共振発生現象の解析モデルを示す。
【図3】本発明装置の1つの具体例におけるベルトのた
わみ量(荷重10kgf)(単位mm)と苛酷度の関係
を示す。
【図4】本発明における伝動部材のたわみ量を測定する
方法を説明するための概略図を示す。
【図5】本発明の動弁系摩耗試験装置の他の具体例を示
すモデル図である。
【符号の説明】
1 エンジン(動弁系) 2 クランクシャフト 3 プーリー 4 Vベルト 5 プーリー 6 モーター 7 振動計 8 エンジンオイルの温度制御装置 9 ポンプ 10 熱交換器 11 加速度計 12 加速度計 13 インバーター 14 制御記録計 15 オイルパン 16 プーリー 17 バルブ 18 バルブ 19 バルブ 20 バルブ 21 油圧コントロールスイッチ 22 油圧計 23 フィルタ 24 ヒーター付きオイルパン 25 カムシャフト 26 タイミングベルト(歯付ベルト)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン動弁系、エンジン動弁系を強制
    駆動するためのモーター、前記動弁系に前記モーターの
    回転を伝えるための伝動部材よりなる動弁系摩耗試験装
    置において、前記動弁系内のバルブスプリングスペーサ
    として種々の厚みのものを複数用意し、これを取替自在
    とし、動弁系における苛酷度を調節可能としたことを特
    徴とする動弁系摩耗試験装置。
  2. 【請求項2】 前記伝動部材の振動数を制御するための
    手段を付設し、動弁系における苛酷度を調節可能とした
    ことを特徴とする請求項1記載の動弁系摩耗試験装置。
  3. 【請求項3】 エンジン、エンジンオイルの温度制御手
    段、エンジンのクランクシャフトまたはカムシャフトに
    連結したプーリー、モーター、モーター回転軸に連結し
    たプーリー、前記2つのプーリー間にかけ渡されたベル
    ト、および前記エンジン内のバルブスプリングスペーサ
    として種々の厚みのものを複数用意し、これを取替自在
    とし、動弁系における苛酷度を調節可能としたことを特
    徴とする動弁系摩耗試験装置。
  4. 【請求項4】 前記ベルトの張力を変化させる手段を付
    設し、動弁系における苛酷度を調節可能とした請求項3
    記載の動弁系摩耗試験装置。
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