JP2793542B2 - 臓器の手術または移植時に起こる臓器の機能低下の予防および/または治療剤 - Google Patents

臓器の手術または移植時に起こる臓器の機能低下の予防および/または治療剤

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JP2793542B2 JP7342626A JP34262695A JP2793542B2 JP 2793542 B2 JP2793542 B2 JP 2793542B2 JP 7342626 A JP7342626 A JP 7342626A JP 34262695 A JP34262695 A JP 34262695A JP 2793542 B2 JP2793542 B2 JP 2793542B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンドセリン受容
体拮抗作用を有する化合物を含有する臓器の手術または
移植時におこる臓器の機能低下の予防または(および)
治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】エンドセリン(ET)は、1988年、
柳沢らによりブタ大動脈内皮細胞の培養上清から単離さ
れ構造決定された21個のアミノ酸からなる血管収縮性
ペプチドである〔柳沢ら、ネイチャー(Nuture),33
2巻,411−412頁〕。その後、エンドセリンをコ
ードする遺伝子の研究から、エンドセリンに構造の類似
したペプチドが存在することが明らかにされ、それぞれ
エンドセリン−1(ET−1)、エンドセリン−2(E
T−2)、エンドセリン−3(ET−3)と命名されて
いる。また、エンドセリンの受容体には、AタイプとB
タイプが存在することが明らかにされている。エンドセ
リンの発見以来、エンドセリンが原因で引き起こされる
疾病の治療剤の開発を目的として、エンドセリン受容体
拮抗作用を有する化合物の探索が精力的に行なわれた結
果、エンドセリン受容体拮抗作用を有する化合物として
特願平4−344252(EP−A−552,48
9)、特願平4−216019(EP−A−528,3
12)、特願平4−27785(EP−A−499,2
66)、特願平3−503831(WO91/1308
9)、EP−A−436,189、EP−A−457,1
95、EP−A−510,526、WO92/1299
1、特開平4−288099、EP−A−496,45
2、EP−A−526,708、EP−A−460,6
79、WO92/20706などが提案されている。こ
れらに記載されている化合物は、高血圧治療剤、心・脳
循環疾患治療剤、腎疾患治療剤、ぜんそく治療剤、抗炎
症剤、抗関節炎剤等として有効であることが示唆されて
いる。一方、肝臓等の臓器の手術時に臓器内エンドセリ
ン濃度が上昇することが知られており(日本移植学会雑
誌,VOL.27,1992)、最近ではエンドセリンに対するモ
ノクローナル抗体が手術臓器の機能低下を防ぐ作用を有
していることが明らかにされた。しかしながら、エンド
セリン受容体拮抗作用を有する化合物が、臓器の手術ま
たは移植時におこる臓器の機能低下の予防または治療剤
として有用である旨の記載は一切されておらず、また示
唆もされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エンドセリ
ン受容体拮抗作用を有する化合物を含有する、臓器の手
術または移植時におこる臓器の機能低下の予防および/
または治療剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、これまで高血圧治
療剤、心・脳循環疾患治療剤、腎疾患治療剤、ぜんそく
治療剤、抗炎症剤、抗関節炎剤として有効であると考え
られてきたエンドセリン受容体拮抗作用を有する化合物
が、予想外にも臓器の手術または移植時におこる臓器の
機能低下の予防および/または治療剤、特に肝および腎
機能低下予防および/または治療剤として有効であるこ
とを見いだし、さらに研究を行なった結果、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、エンドセリン受
容体拮抗作用を有する化合物を含有することを特徴とす
る、臓器の手術または移植時におこる臓器の機能低下の
予防および/または治療剤である。本発明においてアミ
ノ酸およびペプチドなどを略号で表示する場合、それら
はIUPAC−IUB Commission on Biochemical Nom
enclatureによる略号あるいは当該分野における慣用略
号に基づくものであり、その例を下記する。なお、光学
異性体が存在する場合には特記しない限り、L体を表わ
すものとする。 Ala :アラニン Arg :アルギニン Asn :アスパラギン Asp :アスパラギン酸 Cys :システイン Glu :グルタミン酸 Gln :グルタミン Gly :グリシン His :ヒスチジン Ile :イソロイシン Leu :ロイシン Lys :リジン Met :メチオニン Phe :フェニルアラニン Pro :プロリン Ser :セリン Thr :トレオニン Trp :トリプトファン Tyr :チロシン Val :バリン 本発明は、 (1)Cyclo[−D−Asp−Asp(R1)−A
sp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp−]〔ア
ミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン酸β−4
−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg(2)は2
−チエニルグリシン残基を示す。〕またはその塩を含有
することを特徴とする臓器(但し、肝臓を除く)の手術
または移植時に起こる該臓器の機能低下の予防および/
または治療剤、 (2)Cyclo[−D−Asp−Asp(R1)−A
sp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp−]〔ア
ミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン酸β−4
−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg(2)は2
−チエニルグリシン残基を示す。〕またはその塩を含有
することを特徴とする腎臓の手術または移植時に起こる
腎臓の機能低下の予防および/または治療剤、 (3)Cyclo[−D−Asp−Asp(R1)−A
sp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp−]〔ア
ミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン酸β−4
−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg(2)は2
−チエニルグリシン残基を示す。〕のジナトリウム塩を
含有することを特徴とする臓器(但し、肝臓を除く)の
手術または移植時に起こる該臓器の機能低下の予防およ
び/または治療剤、および (4)Cyclo[−D−Asp−Asp(R1)−A
sp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp−]〔ア
ミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン酸β−4
−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg(2)は2
−チエニルグリシン残基を示す。〕のジナトリウム塩を
含有することを特徴とする腎臓の手術または移植時に起
こる腎臓の機能低下の予防および/または治療剤、に関
するものである。 本発明のCyclo〔-D-Asp-Asp(R1)-Asp-D-Thg(2)-Leu-D-T
rp-〕(アミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン酸β-
4-フェニルピペラジンアミド残基を、Thg(2)は2-チエ
ニルグリシン残基を示す。)の塩としては、金属塩(た
とえば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マ
グネシウム塩など)、塩基または塩基性化合物との塩
(たとえば、アンモニウム塩、アルギニン塩など)、無
機酸付加塩(たとえば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩な
ど)、有機酸塩(たとえば、酢酸塩、プロピオン酸塩、
クエン酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、蓚酸塩など)など
があげられる。特にCyclo〔-D-Asp-Asp(R1)-Asp-D-Thg
(2)-Leu-D-Trp-〕のジナトリウム塩が挙げられる。
【0005】本発明におけるエンドセリン受容体拮抗作
用を有するCyclo〔-D-Asp-Asp(R1)-Asp-D-Thg(2)-Leu-D
-Trp-〕(アミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン酸β
-4-フェニルピペラジンアミド残基を、Thg(2)は2-チ
エニルグリシン残基を示す。)またはその塩は、臓器の
手術または移植時またはその後におこる各種臓器の機能
低下およびその合併症の予防および/または治療に用い
ることができる。臓器としては、例えば肝臓、腎臓、心
臓、脾臓、膵臓などが挙げられる。例えば、肝臓の手術
時には肝血管を一時的に結索し手術終了後再灌流する方
法が現在一般的に行なわれているが、長時間(5〜10
分間以上)結索すると再灌流後肝機能が低下し、肝不全
状態になることが知られている。このモデルとして、ラ
ット虚血再灌流肝障害モデルを用いエンドセリン受容体
拮抗作用を有する化合物の効果を検討したところ、該化
合物に著名な肝機能不全状態の改善作用が認められた。
したがって、エンドセリン受容体拮抗作用を有する化合
物は、このような肝臓等の臓器の手術または移植時また
はその後におこる臓器の機能低下または(および)その
合併症の予防または(および)治療に有効に用いること
ができる。本発明において用いられるエンドセリン受容
体拮抗作用を有する化合物は、安全で低毒性な化合物で
ある。肝臓の手術または移植時またはその後におこる肝
臓の機能低下の例またはその指標として、例えばトラン
スアミナーゼ(GPT・GOT)活性の上昇、フィブリ
ノーゲンまたはプロトロンビンの生成低下、ヘパリンの
産生低下などが挙げられ、エンドセリン受容体拮抗作用
を有する化合物は、これらの肝臓の機能低下およびその
合併症の予防または(および)治療効果を有する。エン
ドセリン受容体拮抗作用を有する化合物を、臓器の手術
または移植時またはその後におこる臓器の機能低下およ
びその合併症の予防または(および)治療に用いる場
合、該化合物を温血哺乳動物(たとえば、ウサギ、イ
ヌ、ネコ、ラット、マウス、サル、ウシ、ヒトなど)に
対してたとえば経口的、もしくは非経口的に投与し得
る。製剤の剤型としては、経口用製剤(例えば、粉末
剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤)ならびに非経口用製剤
(例えば、坐剤、注射剤)の何れかであってもよい。こ
れらの製剤は、それ自体公知の方法を用いて作ることが
できる。
【0006】
【発明の実施の形態】非経口的に投与する場合は、通
常、液剤(たとえば注射剤)の形で投与する。その1回
投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法などによ
っても異なるが、たとえば注射剤の形にして手術時間あ
たり、通常体重1kgあたり0.01mg〜100mg程
度、好ましくは0.01〜50mg程度、より好ましく
は0.01〜20mg程度を静脈注射により投与するの
が好都合である。経口的に投与する場合は、その1回投
与量は手術前に通常体重1kgあたり5mg〜1g程度、
好ましくは10〜100mg程度を投与する。注射剤と
しては静脈注射剤のほか、皮下注射剤、皮内注射剤、筋
肉注射剤、点滴注射剤などが含まれる。かかる注射剤は
自体公知の方法、すなわちエンドセリン受容体拮抗作用
を有する化合物を無菌の水性液もしくは油性液に溶解、
懸濁または乳化することによって調整される。注射用の
水性液としては生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬
を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニ
トール、塩化ナトリウムなど)などがあげられ、適当な
溶解補助剤、たとえばアルコール(たとえばエタノー
ル)、ポリアルコール(たとえばプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤
(たとえばポリソルベート80、HCO−50)などと
併用してもよい。油性液としてはゴマ油、大豆油などが
あげられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジ
ルアルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例
えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛
化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン
など)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエ
チレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジルア
ルコール、フェノールなど)などと配合してもよい。調
整された注射液は通常、適当なアンプルに充填される。
粉末剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤などの経口用製剤を
製造する場合は、薬学的に許容される担体を配合するこ
とができる。該担体としては、賦形剤(例えば、乳糖、
デンプンなど)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネ
シウム、タルクなど)、結合剤(ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マク
ロゴールドなど)、崩壊剤(例えば、デンプン、カルボ
キシメチルセルロースカルシウムなど)などが用いられ
る。また、必要に応じて、防腐剤(例えば、ベンジルア
ルコール、クロロブタノール、パラオキシ安息香酸メチ
ル、パラオキシ安息香酸プロピルなど)、抗酸化剤、着
色剤、甘味剤などの添加物を用いることができる。本発
明のエンドセリン受容体拮抗作用を有する化合物を含有
する製剤は、臓器の手術または移植時におこる臓器の機
能低下の予防および/または治療に有効に用いることが
できる。
【0007】
〔実施例1〕
化合物1〔Cyclo(-D-Asp-Asp(Rl)-Asp-D-Thg(2)-Leu-D-
Trp-)〕(0.266モル)をメタノール(6L)に溶解した。この
溶液に氷冷下撹拌しつつ、0.1N水酸化ナトリウム水溶液
(5.41L)を3時間25分かけて加えた。反応液を減圧下メタ
ノールを留去した。残留液に純水(5L)を加え、酢酸エチ
ル(5L)で二回洗浄した。水層を減圧下濃縮して、11341g
とした。残留液をダイアイオンHP-20(15L,三菱化成社
製,日本)を充填したカラムに吸着させた。カラムを純水
(45L)で洗浄後、メタノール−純水(容量比1:1)で溶出し
た。目的画分を集め、減圧下濃縮し1265gとした。この
残留液に活性炭(20g,白サギP,武田薬品工業株式会社製,
日本)を加え、25℃で30分間撹拌した。活性炭をミリポ
アフィルター(0.5μm,直径90mm,ミリポア社製,米国)で
ろ去し、活性炭を純水(0.8L)で洗浄した。ろ液を洗浄液
を合わせ凍結することにより、化合物1の2ナトリウム塩
(230g)を得た。 元素分析C45H51N9O11SNa2・3.8H2Oとして 計算値:C,51,95;H,5.68;N,12.12;S,3.08;Na,4.42 実験値:C,52,11;H,6.02;N,12.16;S,3.02;Na,4.62 (Naは原子吸光光度法により測定した) 〔実施例2〕 ラット虚血−再灌流肝障害モデルの作成法は、Kooら1)
の方法を参考にした。1日前より絶食(自由飲水)させ
た250〜300gの雄性ウィスターラットを実験に用
いた。ラットをペントバルビタールナトリウム(60mg
/kg,腹腔内投与)で麻酔し、保温装置を用いて体温を
37℃に保った。薬物投与と静脈血採取用のポリエチレ
ンチューブを左大腿動脈に挿管し、ヘパリン(200un
it/kg,静脈内投与)を投与した後、静脈血(約1ml:
虚血前)を採取した。ラットを3グループ(偽手術群、
対照群、化合物1群)に分け、偽手術・対照群には生理
食塩水を、化合物1群には化合物1の2Na塩 3mg/
kgをそれぞれ静脈内投与した。腹部を切開し門脈の右分
枝を剥離し、クリップをかけ、肝臓右葉・方形葉への血
流を遮断した(対照群・化合物1群)。偽手術群ではク
リップをかける操作を除いて同様の処置を行った。25
分間の血流遮断の後、クリップを開放して血流を再開通
させ、その1時間後に再び静脈血を採取した(再灌流1
時間後)。採取した静脈血血漿中のGPT・GOT活性
をUVレート法(GPT−UVテストワコー・GOT−
UVテストワコー)を用いて測定した。虚血前値・再灌
流1時間値のそれぞれで各群間の多量検定をおこない、
危険率5%以下をもって有意とした。結果を〔表1〕お
よび〔表2〕に示す。1)Kooら(1991) Contribution o
f no-reflow phenomenon to hepatic injuryafter isch
emia-reperfusion: evidence for a role for superoxl
de anlon.Hepatology,,15, 507-514.
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】表中の値は、平均値±標準誤差を示す。虚
血前の血漿中GPT・GOT活性は、偽手術群・対照群
・化合物1群の3群間で有意な差はみられなかった。再
灌流1時間後の対照群のGPT活性は偽手術群に比べて
有意に高値を示した。化合物1の2Na塩 3mg/kg
静脈内投与の再灌流1時間後のGPT活性は偽手術群と
同程度であった。再灌流1時間後の対照群のGOT活性
も偽手術群に比べて高く、化合物1の2Na塩 3mg/
kg 静脈内投与はそのGOT上昇を抑制する傾向を示し
た。この結果から、化合物1はラット虚血−再灌流肝障
害にともなう血漿GPT値の上昇に対して有意な抑制作
用を示し、血漿GOT値上昇に対しても抑制傾向を示し
た。このことは、虚血−再灌流肝障害における内因性エ
ンドセリンの関与を示唆するとともに、エンドセリン受
容体拮抗作用を有する化合物が、この虚血−再灌流性肝
障害に対する予防・治療薬となることを示すものであ
る。 〔製剤例1〕 日局注射用蒸留水50mlに実施例2で用いられた化合
物1の2Na塩 50mgを溶解した後、日局注射用蒸
留水を加えて100mlとした。この溶液を滅菌条件下
で瀘過し、次にこの溶液1mlずつを取り滅菌条件下注
射用バイアルに充填し凍結乾燥し密閉した。 〔製剤例2〕 日局注射用蒸留水50mlに実施例2で用いられた化合
物1の2Na塩 500mgを溶解した後、日局注射用
蒸留水を加えて100mlとした。この溶液を滅菌条件
下で瀘過し、次にこの溶液1mlずつを取り滅菌条件下
注射用バイアルに充填し凍結乾燥し密閉した。 〔製剤例3〕 日局注射用蒸留水50mlに実施例2で用いられた化合
物1の2Na塩 5gを溶解した後、日局注射用蒸留水
を加えて100mlとした。この溶液を滅菌条件下で瀘
過し、次にこの溶液1mlずつを取り滅菌条件下注射用
バイアルに充填し凍結乾燥し密閉した。 〔製剤例4〕 日局注射用蒸留水50mlに実施例2で用いられた化合
物1の2Na塩 15gを溶解した後、日局注射用蒸留
水を加えて100mlとした。この溶液を滅菌条件下で
瀘過し、次にこの溶液1mlずつを取り滅菌条件下注射
用バイアルに充填し凍結乾燥し密閉した。
【0011】
【発明の効果】Cyclo〔-D-Asp-Asp(R1)-Asp-D-Thg(2)-L
eu-D-Trp-〕(アミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン
酸β-4-フェニルピペラジンアミド残基を、Thg(2)は2
-チエニルグリシン残基を示す。)またはその塩は、臓
器の手術または移植時におこる該臓器の機能低下の予防
および/または治療に有効に用いることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−244097(JP,A) 特開 平4−261198(JP,A) 特開 平4−288099(JP,A) 特開 平6−87856(JP,A) 特開 平7−173161(JP,A) 特開 平5−279390(JP,A) 特開 平5−178891(JP,A) 特表 平7−505890(JP,A) 特表 平7−501322(JP,A) 特開 平6−172384(JP,A) 特開 平6−49046(JP,A) 特開 平5−178890(JP,A) 特開 平6−9585(JP,A) 欧州特許出願公開528312(EP,A) 欧州特許出願公開526642(EP,A) 欧州特許出願公開510526(EP,A) 欧州特許出願公開526708(EP,A) 欧州特許出願公開499266(EP,A) 欧州特許出願公開603399(EP,A) 国際公開91/13089(WO,A) 国際公開92/20706(WO,A) 国際公開93/17701(WO,A) 米国特許5543521(US,A) 米国特許5514696(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/00 - 38/58 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cyclo[−D−Asp−Asp(R
    1)−Asp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp
    −]〔アミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン
    酸β−4−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg
    (2)は2−チエニルグリシン残基を示す。〕またはそ
    の塩を含有することを特徴とする臓器(但し、肝臓を除
    く)の手術または移植時に起こる該臓器の機能低下の予
    防および/または治療剤。
  2. 【請求項2】Cyclo[−D−Asp−Asp(R
    1)−Asp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp
    −]〔アミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン
    酸β−4−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg
    (2)は2−チエニルグリシン残基を示す。〕またはそ
    の塩を含有することを特徴とする腎臓の手術または移植
    時に起こる腎臓の機能低下の予防および/または治療
    剤。
  3. 【請求項3】Cyclo[−D−Asp−Asp(R
    1)−Asp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp
    −]〔アミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン
    酸β−4−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg
    (2)は2−チエニルグリシン残基を示す。〕のジナト
    リウム塩を含有することを特徴とする臓器(但し、肝臓
    を除く)の手術または移植時に起こる該臓器の機能低下
    の予防および/または治療剤。
  4. 【請求項4】Cyclo[−D−Asp−Asp(R
    1)−Asp−D−Thg(2)−Leu−D−Trp
    −]〔アミノ酸配列中、Asp(R1)はアスパラギン
    酸β−4−フェニルピペラジンアミド残基を、Thg
    (2)は2−チエニルグリシン残基を示す。〕のジナト
    リウム塩を含有することを特徴とする腎臓の手術または
    移植時に起こる腎臓の機能低下の予防および/または治
    療剤。
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JPH08239325A (ja) 1996-09-17

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