JP2793283B2 - 糖衣固形製剤の製造方法 - Google Patents

糖衣固形製剤の製造方法

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JP2793283B2 JP1222929A JP22292989A JP2793283B2 JP 2793283 B2 JP2793283 B2 JP 2793283B2 JP 1222929 A JP1222929 A JP 1222929A JP 22292989 A JP22292989 A JP 22292989A JP 2793283 B2 JP2793283 B2 JP 2793283B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、医薬品や食品等における糖衣固形製剤の製
造技術に関するものである。
〔従来技術〕
糖衣製剤は、所定の食品または医薬品を含有する芯剤
の表面に糖衣層を形成した固形製剤であり、この糖衣層
の物理的機能により、芯剤の空気酸化、加水分解、光分
解や、芯剤中の有効成分の苦味、特異臭、刺激などを緩
和、抑制するものである。糖衣層の糖成分としては、例
えば特開昭49−108225号公報や特開昭59−219220号公報
に記載されているように、蔗糖の使用が一般的であっ
た。
ところで、特開昭61−263915号公報においては、前記
糖成分としてマルチトールを使用し、このマルチトール
と、水溶性高分子からなる糖衣補強剤とを含有した水溶
液を芯剤の表面にコーティングした後、マルチトールを
晶出させることによって、糖衣層の耐衝撃性、外観の経
日変化等の改善を図っている。最近の糖衣傾向として、
成人病、虫歯等の予防を中心とした健康管理の面から蔗
糖の使用が問題視されているため、マルチトールの使用
はこの観点からも好ましいと云える。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記特開昭61−263915号公報記載の糖衣方
法は、粘着性が極めて強いというマルチトールの特性に
起因してコーティング作業中に芯剤の相互付着や糖衣パ
ンへの付着が生じ易いため、作業が面倒になる、変形錠
剤や付着錠剤等の不良が発生し易い等の欠点を有してお
り、熟練した経験と勘に頼る作業になりがちであった。
また、糖衣補強剤として使用されるゼラチン、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルスタ
ーチナトリウム等の水溶性高分子は、糖衣層の崩壊速度
を遅延させるという問題があった。
本発明の目的は、これらの問題点を解決する有用な糖
衣技術を提供することにある。
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
以下の詳細な説明および実施例によって一層明瞭になる
であろう。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、1重量部のマルチトールに対して0.0001〜
0.1重量部の糖衣崩壊剤および1.5〜3.0重量部の懸濁基
剤を含有する懸濁液を芯剤の表面にコーティングするこ
とによって、芯剤の表面に糖衣層を形成する糖衣固形製
剤の製造方法である。
本発明において使用するマルチトールは、その純度が
80重量%以上のものであることが望ましい。前記した従
来の糖衣方法(特開昭61−263915号)においては、純度
90重量%以上、より好ましくは純度93重量%以上の高純
度マルチトールの使用が望ましいとされているが、本発
明においては、これ程の高純度は必ずしも要求されな
い。
懸濁液中の水1重量部に対してマルチトールの割合が
0.54〜1.23重量部、望ましくは0.54〜0.82重量部となる
ように設定する。この濃度範囲は、マルチトールの強い
粘着性に起因するコーティング作業中の芯剤の相互付着
や糖衣パンへの付着を改善するのに有効である。
糖衣崩壊剤としては二酸化ケイ素が使用される。二酸
化ケイ素は、糖衣層の崩壊性を顕著に高めると共に、懸
濁液の展延性や分散性を高める効果もあり、さらに芯剤
の表面にコーティングされた懸濁液の乾燥を促進する、
懸濁液の滑沢性を高める、コーティング作業中における
芯剤の相互付着および糖衣層表面の荒れを抑制する等、
作業性の改善にも有効であるため、糖衣崩壊剤として非
常に好適な材料である。糖衣崩壊剤の配合比は、前記マ
ルチトール1重量部に対して0.0001〜0.1重量部、より
好ましくは0.001〜0.05重量部である。0.0001重量部未
満では、糖衣層の崩壊性が向上せず、0.1重量部を超え
ると糖衣層の安定性が損なわれる。
懸濁基剤としては、例えばタルク、カオリン、炭酸カ
ルシウム、澱粉等が使用される。マルチトールの粘着性
に起因するコーティング作業中における芯剤の相互付着
や糖衣パンへの付着を改善するため、懸濁基剤の配合量
は前記マルチトール1重量部に対して1.5〜3.0重量部と
する。
上記した組成の懸濁液を芯剤の表面にコーティング
し、次いで乾燥することにより、芯剤の表面に糖衣層が
形成された本発明の糖衣固形製剤が得られる。コーティ
ングの作業性を改善するため、使用する芯剤中の有効成
分に悪影響を及ぼさない範囲で出来るだけ昇温した懸濁
液を使用するのがよい。好ましくは、約30〜80℃に加温
した懸濁液を常圧で芯剤の表面にコーティングする。
本発明において使用する芯剤の大きさ、形状等は任意
である。また、糖衣固形製剤の剤形も、錠剤、丸剤、顆
粒、細粒等に限らず任意である。なお、甘さやカロリー
等を需要者の要望に応じて調整するために上記懸濁液中
に他の糖成分、例えばグルコース、果糖、イソマルトー
ス、乳糖等を配合することは何ら支障はない。必要に応
じて甘味料、香料、着色剤、保存剤、矯味剤等の食品添
加物を添加することもできる。また、得られた糖衣固形
製剤の表面を常法によりステアリン酸、セラック、酢酸
ビニル樹脂等で防湿被膜を施したり、ミツロウ、カルナ
バワックス等で艶出ししてもよい。
以下、実施例を用いて本発明を詳述する。
実験1. マルチトールを使用した従来の糖衣方法(従来法1)
および蔗糖を使用した従来の糖衣方法(従来法2)と本
発明の糖衣方法とを比較した。すなわち、上記糖衣方法
のそれぞれにつき、重量170mgの素錠を芯剤としてその9
000錠を糖衣パンに採り、下記の表−1に示す組成のコ
ーティング液を用いて常法により糖衣を施して重量約30
0mgの白色糖衣固形製剤を調製した。
上記糖衣固形製剤のコーティング作業性、および製造
後の苛酷条件下における経時変化について調査した。コ
ーティング作業性については、コーティング時における
芯剤の相互付着や糖衣パンへの付着に起因する不良錠剤
(変形錠剤、付着錠剤等)の発生状態、および作業の簡
便さによって良否を判断した。また経時変化について
は、ガラス瓶(40℃)中に6ヶ月間保存した後における
崩壊時間を製造直後における崩壊時間と比較し、併せて
外観変化を観察することによって判断した。結果を下記
の表−2に示す。
表−2より明らかなように、本発明による糖衣固形製
剤の製造方法は、従来法に比べて作業性に優れているこ
とが判明した。また、本発明により得られた糖衣固形製
剤は、優れた崩壊性および外観を長期間にわたって維持
し得る極めて安定な製剤であることが判明した。
〔実施例1〕 重量245mg正三角形状(一辺8.0mm、厚さ4.6mm)の素
錠を芯剤とし、下記の表−3に示す組成の懸濁液(コー
ティング液)を用いて製剤重量が約500mgになるまで糖
衣を施した後、その表面をカルナバワックスで艶出しし
て光沢のある糖衣固形製剤を調製した。
本品は、コーティング時の作業性が優れているのみな
らず、芯剤が三角形という特異な形状にもかかわらず、
均一な厚さの糖衣層を有していた。また、崩壊性も優れ
ており、かつ製造直後における崩壊性および外観を長期
間にわたって維持することができた。
〔実施例2〕 重量190mgのラグビーボール状(直径10.6mm、短径5.6
mm、厚さ3.5mm)の素錠を芯剤とし、下記の表−4に示
す組成の懸濁液(コーティング液)を用いて製剤重量が
約390mgになるまで糖衣を施した後、その表面をカルナ
バワックスで艶出しして光沢のある糖衣固形製剤を調製
した。
本品は、コーティング時の作業性が優れているのみな
らず、均一な厚さの糖衣層を有していた。また、崩壊性
も優れており、かつ製造直後における崩壊性および外観
を長期間にわたって維持することができた。さらに、糖
成分としてマルチトールの他に果糖を配合したことによ
り、甘味の高い優れた味覚の製剤が得られた。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明による糖衣固
形製剤の製造方法によれば、マルチトールを使用する従
来法に比べてコーティングの作業性を顕著に向上させる
ことができる。また、本発明によれば、優れた崩壊性お
よび外観を長期間にわたって維持し得る極めて安定な糖
衣固形製剤が得られる。さらに、糖成分としてマルチト
ールを使用する本発明によれば、健康管理の面からも好
ましい糖衣固形製剤が得られる。
従って、本発明による糖衣固形製剤の製造方法は、医
薬品や食品等のみならず、広範な用途に利用することが
できる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯剤の表面に糖衣層を形成するに際し、1
    重量部のマルチトールに対して0.0001〜0.1重量部の二
    酸化ケイ素および1.5〜3.0重量部の懸濁基剤を含有する
    懸濁液を芯剤の表面にコーティングすることを特徴とす
    る糖衣固形製剤の製造方法。
  2. 【請求項2】1重量部のマルチトールに対して0.001〜
    0.05重量部の二酸化ケイ素を含有する請求項1記載の糖
    衣固形製剤の製造方法。
  3. 【請求項3】前記懸濁液中の水1重量部に対してマルチ
    トールの割合が0.54〜1.23重量部であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の糖衣固形製剤の製造方法。
  4. 【請求項4】純度80%重量%以上のマルチトールを使用
    することを特徴とする請求項1〜3記載の糖衣固形製剤
    の製造方法。
  5. 【請求項5】懸濁基剤がタルク、カオリン、炭酸カルシ
    ウム、デンプンの1種又は2種以上の混合物である請求
    項1〜4記載の糖衣固形製剤の製造方法。
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