JP2792702B2 - 乾燥時に改善された安定性を示すリポソームの調製方法 - Google Patents

乾燥時に改善された安定性を示すリポソームの調製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、一般に、乾燥時に安定である、薬物または
他の治療物質、診断物質、または他の重要な生物学的も
しくは薬理学的物質を含有することもあるリポソームの
調製方法に関する。好ましい態様では、少なくとも1つ
の糖と少なくとも1つのタンパク質、ポリペプチドおよ
び/またはオリゴペプチドとを存在させてリポソームを
調製するので、それにより、乾燥した安定化リポソーム
を再構成する際、リポソーム二重層が維持され、凝集ま
たは融合を回避でき、そして再構成時に達成される薬物
の包嚢の程度が顕著に高められる。
発明の背景 リポソームは文献に広く記載されており、その構造は
周知である。リポソームは、1つの液間隙または複数の
液間隙を包含する単一ラメラまたは多重ラメラの脂質小
胞である。リポソームにおける壁は、極性ヘッドと非極
性テイルを有する1つまたはそれ以上の脂質成分の二重
層から形成されている。水(すなわち極性)溶液中で
は、1つの層の極性ヘッドが外側に配向して周囲の媒質
中へ延び、その脂質の非極性テイル部分は相互に会合す
ることにより、リポソームの壁に極性表面と非極性のコ
アとが提供される。単一ラメラリポソームはこのような
二重層を1つ有しており、他方、多重ラメラリポソーム
は一般に、だいたい同一中心の多くの二重層を有してい
る。
リポソームを調製する方法は多数知られており、多く
は、スゾカ(Szoka)およびパパハジョプロス(Papahad
jopoulos)のAnn.Rev.Biophysics Bioeng.:467−508
(1980)、およびLiposome Technologyのリポソームの
調製法、第I巻、グレゴリアディス(Gregoriadis)
編、CRCプレス,Inc.(1984)に記載されている。また、
リポソームの包嚢方法の幾つかは、パパハジョプロスら
に対して1980年11月25日発行された米国特許第4,235,87
1号、およびスズキ(Suzuki)らに対して1977年4月5
日に発行された米国特許第4,016,100号の特許文献に開
示されている。
リポソームは、薬物および他の治療物質を包嚢し、そ
してそれらの物質を選択した生体内部位に運搬するのに
有用である、と認識されている。リポソームにより薬物
を投与すると、毒性が減少され、組織分布が改変され、
薬物の効能が増大され、そして治療指数が改善され得
る。一般的には、ポツナンスキー(M.J.Poznansky)お
よびジュリアーノ(R.L.Julian)のファーマコロジカル
・レビュー(Phar macological Review),36,296−305
(1984)の評論、薬物の制御供給への生物学的アプロー
チ(Biological Approaches to the Controlled Delive
ry of Drugs)、ならびにレイマン(B.E.Ryman)および
チレル(D.A.Tyrrell)のBiochemistry,21,49−98(198
0)におけるリポソーム−可能性あるバッグ(Bags of P
otential)を参照のこと。
リポソームはさらに、種々の化学物質、生化学物質、
遺伝子物質などをインビトロで生細胞に導入するため、
および診断剤の担体として使用されており、成功を収め
ている。一般的には、ポツナンスキーおよびジュリアー
ノの上掲文献、ならびにレイマンおよびチレルの上掲文
献を参照のこと。
最近、膜融合、界面触媒、エネルギー伝導および転
換、ドラッグデリバリー(薬物供給)およびターゲッテ
ィングなどの膜介在性反応を取り扱う幾つかの研究分野
において、単一ラメラのリポソームが重要になってき
た。この種の研究により、薬物供給用および診断イメー
ジングのための単一ラメラおよび多重ラメラのリポソー
ムが既に産業上利用されている。
治療物質および診断物質をリポソーム中に包嚢するこ
とは、商業的に意義があるという可能性を有するが、リ
ポソーム包嚢体を商業的に生産する上で直面する困難性
として、主としてリポソーム自身および/または包嚢さ
れた物質(群)が長期にわたる安定性を有していないこ
とが挙げられる。
保存時におけるリポソームの安定性を規定するものは
一般に、ある調製物がその元の構造、化学的組成および
サイズ分布、ならびに物質が取り込まれている場合に
は、その物質(治療物質であるか、診断物質であるかに
無関係無く)の充填量、のすべてを保持する程度であ
る。たとえば、放置した際、コロイド化リポソームの融
合の結果として自然にリポソームのサイズが大きくなっ
た場合は、不安定になり得る。双性イオン性のホスファ
チジルコリンから構成される小さな単一ラメラリポソー
ム(SUV)の中には、室温で、凝集し、そして/または
大きな多重ラメラ脂質粒子と融合する傾向を示すものが
ある。それよりも大きなリポソームは、そのサイズによ
り消失速度および組織分布が決定されるので、たとえ
ば、大きなリポソームが小さなリポソームよりも速く循
環系から除去されるなど、生体内で極めて種々の薬物動
態を示すであろう。さらに、リポソームの水性懸濁液中
にあるリポソームは凝集し、そして堆積物として沈殿す
ることがある。このような堆積物は通常、再分散させる
ことができるが、この場合、最初の分散液の構造とサイ
ズ分布が変わり得る。最後に、不安定性に関連するもう
1つの重要な因子は、取り込まれている低分子量活性物
質が保存リポソームから漏出し易い、ということであ
る。一般的には、グレゴリアディス(G.Gregoriadis)
のTrends in Biotechnology,,235−241(1985)にお
ける「薬物およびワクチンとしてのリポソーム(Liposo
mes for Drugs and Vaccines)」を参照のこと。このよ
うな漏出は、リポソーム中における活性物質の全含有量
にとって重要な割合となり得る。
保存時におけるリポソームの安定性を長期化させるこ
とを目的とした研究は、凍結乾燥の形態でリポソームを
保存することを包含していた。凍結乾燥とは、凍結およ
び脱水によって乾燥状態の物質を調製する工程を意味す
る。リポソームは、導入される治療物質、診断物質また
は生物学的に重要な他の活性物質と共に、またはその不
存在下に凍結乾燥することができる。このような活性物
質を伴わずに凍結乾燥した場合はその後、当業界周知の
方法によってリポソームを再構成した後に、上記の活性
物質を導入することができる。本発明では、噴霧乾燥、
トレイ乾燥、およびドラム乾燥、ならびに同時継続中の
第018,190号(引用によって本発明に包含させる)に開
示された乾燥方法など、凍結乾燥以外の乾燥方法を使用
することができる。
凍結保護剤(cryoprotectant)を使用しなかった場合
には、乾燥時にリポソームの破損が生じるのが普通であ
る。これは、包嚢されていた内容物の漏出または放出の
原因となる。さらに、単一ラメラ小胞を凍結−解凍また
は脱水に供した場合、その融合および凝集反応は顕著に
促進される。卵ホスファチジルコリンの小さな単一ラメ
ラ小胞は、凍結および解凍の際に大きな多重ラメラ構造
に逆戻りすることが示されている。ここに、ストラース
(G.Strauss)およびホーサー(H.Hauser)のProc.Nat
l.Acad.Sci.,U.S.A.83,2422(1986)を引用して本明細
書の開示とする。
凍結保護剤は、脱水化生成物を保護し、それを以後の
使用に備えて適当な条件下で保存するために使用するこ
とができる。次いで、脱水化生成物は、蒸留水または適
当な溶液を添加することによって再構成することができ
る。デキストラン、マンニトール、ラクトースおよびポ
リビニルピロリドンなどの親水性物質は、細胞および組
織のための凍結保護剤として[マッケンジー(Mackenzi
e,A.P.)のDevelop.Biol.Standard 36,51−67(197
6)]、および凍結乾燥された、生物学的および製剤学
的に適した増容剤(bulking agent)として当業界では
周知である[マッケンジーのBull.Parenteral Drug Ass
oci ation 20,101−129(1966)]。
膜関連チトクロームオキシダーゼを有する大豆リン脂
質小胞(リポソーム)を凍結乾燥時における障害から保
護するため、スクロースが使用された[ラッカー(Rack
er,E.),J.Membrane Biol.10,221−235(1972)]。そ
のリン脂質小胞が無傷であることの基準は、呼吸脱共役
剤の添加、および非添加時における酸素の取り込み率で
あった。この比率は呼吸制御(RC)と呼ばれる。凍結乾
燥し、水で再構成した後に呼吸制御が完全に破壊された
(RC=1.0)。しかし、凍結乾燥する前にその小胞懸濁
液にスクロースを添加すれば、障害から保護された。ス
クロースの濃度を0.4Mまで徐々に増大させた場合、凍結
乾燥後の呼吸制御が最大で約RC=2.25まで増大した。こ
の著者は、スクロースは凍結乾燥時におけるリン脂質の
構造的機構を保護する、と結論付けた。
卵ホスファチジルコリンまたは90%パルミトイルオレ
オイルホスファチジルコリン/10%ホスファチジルセリ
ンから構成されたリポソームであって、そのリポソーム
二重層の内側および外側の両サイドにトレハロース、ス
クロースまたはマルトースなどの二糖類(ジサッカライ
ド)が存在するものに関連する他の実験が行われた[マ
デン(Madden,T.D.)らのBiochim.Biophys.Acta 817,67
−74(1985)、クロー(Crowe,L.M.)らのArch.Bioche
m.Biophys.242,240−247(1985)]。これらの脂質は、
室温で水和したとき、液状の結晶相中に存在するので、
「流動体」と呼ばれる。デイビスにあるカリフォルニア
大学のジョーンおよびロイス・クロー両博士によって行
われた実験では、流動性リン脂質から構成された大きな
単一ラメラリポソームを凍結乾燥した際、上記の二糖類
は単独で凍結保護剤として機能することが示され、そし
てその研究により、ジサッカライドをリポソームの内側
および外側の両サイドに配置させた場合、100%維持さ
れる、と結論されている。上記クローらはさらに、凍結
乾燥を成功させる重要なパラメーターは、溶液中におけ
る糖の絶対的な濃度ではなく、リン脂質に対する糖の比
率であることを見いだした。本発明の1つの態様として
特許請求している、少なくとも1つの糖と、少なくとも
1つのタンパク質、ポリペプチドおよび/またはオリゴ
ペプチドとの組合わせ物をリポソーム二重層の内側およ
び外側の両サイドに配置すると、全く同じ結果が得られ
る。しかし、上記クローらは、上記ジサッカライドを外
側サイドにのみ添加した場合には活性成分は42%しか保
持されないことを見いだした[クロー(L.M.crowe)ら
のBiophysical Journal,47,248a(1985)]。
生体内部位に供すべき医薬化合物を安定に包嚢するの
に有用であるリポソームには、ジパルミトイルホスファ
チジルコリン(DPPC)またはジステアロイルホスファチ
ジルコリン(DSPC)などの若干流動性を有するリン脂質
が必要である場合が多く、また通常は、膜二重層を強化
するためにコレステロールを含有させる。しかし、リポ
ソーム二重層にあるコレステロールは、コレステロール
を有していない同一のリポソーム組成物と比較すると、
凍結乾燥時および再水和時に漏出および融合させ易くす
る[クロンメリン(Crommelin,D.J.A.)およびファンボ
ンメル(vanBommel,E.M.G.)のPharmaceutical Researc
h ,159−163(1984)]。
本発明で有用であるコレステロールを含有する上記の
低流動性リン脂質から構成される単一ラメラリポソーム
の凝集は、クローらが行ったような、ジサッカライドを
リポソームの内側および外側の両サイドに配置させるこ
とでは防げなかった。しかし、リポソームが形成される
前に、少なくとも1つの糖と少なくとも1つのタンパク
質、ポリペプチドおよび/またはオリゴペプチドとの組
合わせ物を、コレステロールを含む低流動性のリン脂質
の水溶液に加え、その凍結保護溶液がリポソーム二重層
の内側および外側に分配されるようにした場合、90%以
上が維持され、凝集が殆ど起こらないことが、本発明に
より判明された。
本発明は、非流動性のリン脂質およびコレステロール
を含有するなどのリポソームを、その内容物が100%ま
で保持され、融合および凝集が大部分阻害されるよう、
首尾よく調製された組成物である。この組成物は、1つ
の具体例として、リポソームの調製に使用される水溶液
中にある、少なくとも1つの糖と少なくとも1つのタン
パク質、ポリペプチドおよび/またはオリゴペプチドと
の組合わせ物を使用するものである。
したがって、都合の良いことに、本発明により、薬
物、または他の治療物質、診断物質または生物学的に重
要な他の物質を含む、または含まない、安定性が改善さ
れたリポソーム、すなわち再構成時における維持能が増
大され、融合および凝集することが殆どまたは全く無い
リポソームを調製するための商業的に利用できる方法が
提供されるであろう。さらに、シュナイダーらの米国特
許第4,229,360号(1980年10月21日)のリポソームのコ
ロイド状分散剤の脱水方法に記載されているような、既
に形成されたリポソームに凍結保護剤を後期に加えるの
ではなく、リポソームを調製するために使用する水性媒
質中に凍結保護剤を加えておき、または含有させていれ
ば、乾燥リポソーム製品の取り扱いは簡単になるであろ
う。さらに、凍結保護剤溶液をリポソーム二重層の内側
および外側に分配するなら、リポソームは、クローらに
よって示されているよりも広範囲のリン脂質から調製さ
れ得よう。
本発明の要旨 本発明は、ステロールまたは他の安定化分子、具体的
にはコレステロールを含有することができるリポソーム
を調製するための、商業的に使用可能な方法であって、
リン脂質(群)および要すれば安定化剤の混合物を水和
させる水性媒質中で、少なくとも1つの糖、好ましくは
ジサッカライドと少なくとも1つのタンパク質、ポリペ
プチドおよび/またはオリゴペプチドとの組合わせ物を
凍結保護剤としてリポソームが形成される前に利用する
ことを特徴とする方法に関する。このようにして調製さ
れたリポソームを凍結乾燥し、次いで再構成すると90%
を越えた量の無傷のリポソームが得られ、再構成したリ
ポソームは生体内適用では正常に挙動し、その構造およ
びサイズは凍結乾燥する前の状態と実質的に同一であ
り、すなわち融合または凝集が殆どまたは全く起こらな
かった。ここに、乾燥時に安定であるリポソーム調製物
を特許請求するものである。
図面の簡単な説明 第1a図は、凍結保護剤を使用せずに凍結乾燥したリポ
ソームをPBSで再水和したものを示す、フリーズ−フラ
クチャー(凍結破断)電子顕微鏡(×41,000倍率)で撮
影した電子顕微鏡写真である。
第1b図は、外側にのみ9% w/vスクロースを用いて凍
結乾燥したリポソームを再水和したものを示す、フリー
ズ−フラクチャー電子顕微鏡(×21,000倍率)で撮影し
た電子顕微鏡写真である。
第1c図は、外側にのみ1.0mg/mlゼラチンおよび9% w
/vスクロースを用いて凍結乾燥したリポソームを再水和
したものを示す、フリーズ−フラクチャー電子顕微鏡
(×54,000倍率)で撮影した電子顕微鏡写真である。
第1c図で認められる凍結保護作用は、内側および外側
に凍結保護剤を含有させて観察されたものと同等である
と認められた。
本発明の詳細な説明 「ミセル」なる用語は、両親媒性分子の自然の凝集の
結果として水溶性になった粒子を意味する。両親媒性分
子は疎水性および親水性部分を含有している。本発明で
は、好ましい両親媒性物は生体脂質である。このような
ミセルは、小さな球形、楕円形または長方形の形態を取
ることができ、また両親媒性分子の2つの平行した層を
有する二重層から構成される場合もある。このような二
重層ミセルは通常、内部に水性のコンパートメントを有
する単一または多重ラメラの球面の殻形態の形を取って
おり、「リポソーム」としても知られている。
これらリポソームを調製する方法は、現在では、当業
界で周知である。リポソームを調製するには通常は、リ
ン脂質、たとえばホスファチジルコリンを水溶液中に分
散させ、要すれば音波処理または他のキャビテーション
法を施し、そしてそれには、中性脂質、たとえばコレス
テロールなどの他の物質、ならびに正または負に帯電し
た化合物、サッカライド、抗体、およびリポソームの二
重層の分子をアンカーする(引っ掛ける)ことができる
基を有する他の機能的なリガンドをも含有させることが
できる。
生体内の医薬品供給に有用であるリポソームは、ホス
ファチジルコリンのみを、または他の中性リン脂質およ
びコレステロールなどの安定化分子を含有する製剤に限
定されない。たとえば、ホスファチジルセリン、ホスフ
ァチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミ
ン、カルジオリピン(cardiolipin)などを、ステロー
ルと共に、またはそれを含まずに含有する製剤が挙げら
れる。
本発明者らは、特定のリン脂質分子を組込むことによ
って、生体内において極めて安定なリポソームが得られ
ることを見いだした。相転移点は炭化水素鎖の長さの関
数であることが知られている[タンフォード(C.Tanfor
d)のThe Hydrophobic Effect,2版(1980)]。たとえ
ば、炭素原子数が少なくとも16個であり、かつ二重結合
を含まない炭化水素を有する特定のリン脂質分子は流動
性が低く、比較的高い温度の相転移(37℃より高い温
度)を示すものであり、本発明者らは、これらのリン脂
質を使用すれば、生体内で改善された安定性を示すリポ
ソームが得られることを見いだした。ある場合には、入
手容易性および費用を勘案して、より短い炭化水素鎖の
リン脂質を使用することが望まれる場合があるが、その
場合は、血清中におけるリポソームの安定性を保持させ
るため、炭素原子数が少なくとも16個である飽和炭化水
素鎖を有する分子が、存在するリン脂質の大部分を占め
るように、少量だけなら、リポソーム製剤に加えること
ができる。
リン脂質リポソームの安定性は、ステロール、特にコ
レステロール、または他の安定化分子を加えることによ
ってさらに増強することができる。安定なリポソーム
は、リポソームにコレステロール25−50モル%を加える
ことによって得ることができる。ジステアロイルホスフ
ァチジルコリンから調製されたリポソームでは、コレス
テロールおよびジステアロイルホスファチジルコリンの
モル比率は約1:1から約3:1であり、好ましくは2:1であ
る。
本発明において凍結保護剤として使用されるのに適し
たものは、少なくとも1つの糖と少なくとも1つのタン
パク質、ポリペプチドおよび/またはオリゴペプチドと
の組合わせ物である。乾燥時に安定である本発明のリポ
ソームを調製するに当たっては、リン脂質(群)および
任意であるが好ましくはコレステロールの混合物を水和
するのに使用される水性媒質中に、少なくとも1つの糖
と少なくとも1つのタンパク質、ポリペプチドおよび/
またはオリゴペプチドとの組合わせ物をリポソームの生
成前に加える。あるいは、この組合わせ物を、リポソー
ムの外部にある水性媒質、および少なくとも1つの糖ま
たは任意であるが少なくとも1つのタンパク質、ポリペ
プチドおよび/もしくはオリゴペプチドを含有すること
ある内部の水性媒質に加えるだけでよい。この糖はスク
ロース、ラクトース、トレハロース、マルトース、およ
びグルコースであってよい。糖とリン脂質との重量比は
約0.5:1から約10:1である。ラクトースおよびスクロー
スの場合、糖とリン脂質(群)との重量比は約4:1であ
る。糖の濃度は約2.5%から約15%(w/v)である。タン
パク質は、たとえばアルブミン、およびポリペプチドの
ゼラチンまたはカゼインとすることができる。これらタ
ンパク質、ポリペプチドおよび/またはオリゴペプチド
とリン脂質との重量比は約1:100から約2:1である。タン
パク質がアルブミンである場合、アルブミンとリン脂質
との重量比は約1:1である。カゼインおよびゼラチンと
リン脂質との重量比は約1:10である。凍結保護剤として
のゼラチン、カゼインおよび血清アルブミンの作用は少
なくとも部分的にそれらの重合性(polymeric)に関連
していると考えられる。このことは第4表から認めら
れ、第4表には、ポリペプチドの主要な構成成分である
アミノ酸はリポソームに凍結保護特性を付与しないこと
が示されている。ポリペプチドおよびタンパク質の凍結
保護作用は、リポソームの表面を覆うことのできるそれ
らの被覆能によって惹起され得る。これらの物質がこの
ように作用することにより、凍結および乾燥時に起こり
得る、リポソーム表面が近接して並ぶことに抗する手段
が提供され、したがって凝集および融合が防御できるの
であろう。たとえば、カゼインは接触するようになった
他の表面を被覆することで知られている。カゼイン1mg
が単層として被覆できる面積は、1.27M2である[百科事
典ポリマー・サイエンス・アンド・テクノロジー2巻
(1965),インターサイエンス出版社,861頁]。DSPC:
コレステロール2:1のリポソームの平均直径60nmの脂質
濃度25mg/ml溶液における外部表面積(external surfac
e areas)を計算すれば、それは約5M2である。2.5mg/ml
κ−カゼインの溶液は、良好な凍結保護作用にとって
十分なものである。このすべてのタンパク質がリポソー
ム上で層を形成した場合、タンパク質分子は表面積の6
3.5%を覆うであろうが、おそらくこれは凍結乾燥時の
有害な作用を防ぐに十分であろう。さらに、他の機序が
作用していることも考えられる。当業者ならば、糖とタ
ンパク質、ポリペプチドおよびオリゴペプチドとの組合
わせ物は種々利用でき、それらが本発明の範囲内に属さ
れることは理解されよう。
本発明のリポソームは、マーク(M.R.Mauk)およびガ
ンベル(R.C.Gamble)のAnal.Bioc.,94,302−307頁(19
79)に記載されているように音波処理によって、または
ガンベルの同時係属出願(1985年1月31日出願)であっ
て本出願人に譲渡された出願に記載されている操作法を
使用するマイクロエマルジョン化(両文献とも引用によ
って本発明に包含される)によって調製される、直径で
2000Åよりも小さい単一ラメラリン脂質リポソームが包
含されるが、これに限定されない。しかし、当業者なら
ば、他の方法によって調製される別のタイプのリポソー
ムを使用することが本発明の範囲内で利用可能であるこ
とは理解されよう。
リポソームの内部水性コンパートメント内には、種々
の化合物を包含させることができる。代表的な治療物質
には、抗生物質、代謝調節剤、免疫変調剤、化学療法
剤、毒物解毒剤、などがある。同様に、リポソームは診
断的放射性核種および蛍光性物質、またはインビトロお
よびインビボ(生体内)適用において検出され得る他の
物質を運搬することができる。
本発明における好ましい態様のリポソームは、リン脂
質(群)およびコレステロール混合物を水和するために
使用する水性媒質に添加される、少なくとも1つの糖と
少なくとも1つのタンパク質、ポリペプチドおよび/ま
たはオリゴペプチドとの組合わせ物の存在下に生成され
る、コレステロールを含有する単一ラメラリン脂質リポ
ソームのリポソームである。
本発明の別の態様では、少なくとも1つの糖と少なく
とも1つのタンパク質、ポリペプチドおよび/またはオ
リゴペプチドとの組合わせ物を、生成後のリポソームに
加える。そのリポソームの内部水性媒質は、少なくとも
1つの糖、または少なくとも1つのタンパク質、ポリペ
プチドおよび/もしくはオリゴペプチドを含有すること
ができる。
本発明は、乾燥工程およびその後の再構成時の障害に
対してリポソームを安定化させるものとして最も都合が
良い。「安定化」なる用語は、平均サイズおよびサイズ
分布に影響を与えないこと、すなわち再構成時に融合ま
たは凝集が殆ど、または全く認められず、リポソーム二
重層の安全性が維持され、漏出に起因するリポソームの
有用性の無駄な損失を招かないこと、を意味する。
以下に記載の実施例は、凍結乾燥したリポソーム製品
の調製物、特性化、および動物モデルへの生体内適用例
を説明するものである。凍結−解凍リポソーム製品から
得られた結果を示すが、これは単に比較を目的とするの
みである。
以下の実施例は、本発明の説明のためのものであり、
本発明の範囲の限定を意図するものでない。
一般的なリポソーム調製物 従来からの方法によって、微量のイオノホア抗生物質
A23187を含有する小さな単一ラメラ小胞(SUV)(リポ
ソーム)をジステアロイルホスファチジルコリン(DSP
C)およびコレステロール(Cb)(比率2:1)から製造し
た(モーク(Mauk)およびガンベル(Gamble)のAnal.B
ioc.,94,302−307(1979)を引用して本明細書に包含さ
せる]。手短に言えば、脂質(DSPCおよびCh)40−100m
gのクロロホルム溶液を窒素(N2)雰囲気下に蒸発乾固
し、さらに減圧下に一晩乾燥させた。その試験管を、1m
Mニトリル三酢酸(NTA)もしくは100mM 6−カルボキシ
フルオレスセインを含有することある凍結保護剤の溶液
または緩衝液の所定量で充満させ、そしてチタニウムの
マイクロチップを備えたMSEブランドのプローブ音波処
理器を使用し、窒素雰囲気下、60−70℃で5−15分間音
波処理した。音波処理またはマイクロエマルジョン化に
よって、ここに記載の実験で使用される小さい単一ラメ
ラのリポソームを得た。
セファデックスG−50−80カラムの減圧溶離によっ
て、音波処理後に包嚢されていない外部溶液をPBSまた
は凍結保護剤溶液と交換した。最終脂質濃度は20−30mg
/mlであった。
凍結保護用添加剤のスクリーニング 凍結保護剤としての可能性について個々の化合物また
は化合物群を試験する方法として、以下の4つの工程を
行った: 種々の量の凍結保護剤候補物質を所定量のリポソーム
調製物に加えた。次工程として、可能性ある凍結保護剤
の添加後に試料について定量的な視覚チェックを行い、
即時性の効果が現れているか否かを確認した。試料が安
定である、すなわち上記活性物質の添加後に凝集が認め
られない場合は、凍結し解凍し、および/または凍結乾
燥してもよいであろう。凍結−解凍では、−18℃で試料
を凍結し、室温(21℃)で解凍した。凍結乾燥では、−
18℃で凍結した後、少なくとも24時間真空下に置いた
[バーチス・フリーズ・ドライアーG型(Virtis Freez
e Dryer Model G)]。
再構成 凍結乾燥したリポソーム試料に蒸留水を加え、バイア
ルを手で穏やかに撹拌して該試料を再構成した。
視覚チェック 再構成したリポソーム調製物をまず、大きな粒子、凝
集体、または不安定性を示唆し得る溶液の他の変化につ
いて視覚的にチェックした。次いで、リポソームをエッ
ベンドルフ5414型遠心機で遠心した(15600g、3分
間)。得られた遠心管について、その底に大きなペレッ
トが形成されていないか、またさらに考察する対象から
除外すべき所見がないか否かをチェックする。得られた
結果を以下の第1表に示す。
リポソームの完全性の特性化 蛍光性色素の放出 再構成した凍結乾燥リポソームからの包嚢化100mM 6
−カルボキシフルオレスセインの放出を測定して得られ
た蛍光性色素放出データを使用し、リポソーム二重層の
完全性を試験した。HPLC蛍光検出器によって試料の蛍光
を測定した。凍結乾燥をしなかった試料の一部を測定
し、「バックグランド」蛍光値を得た。試料の蛍光値か
らバックグランド蛍光値を引き算し、溶解したリポソー
ム[0.4%のトリトンX−100を使用し、リポソームを溶
解]のバックグランド蛍光値を引いた全蛍光値で割り算
して放出値%を計算した。100%から放出%を引き算
し、保持パーセントを計算した。得られた結果を第2表
に示す。
粒子サイズの測定 ラクトースおよびポリペプチド 上述のようにして調製したリポソームを、5mMリン酸
塩(pH7.4)中ラクトース(90mg/ml)に懸濁した。ラク
トースはリポソームの外側にのみ存在した。PBSはリポ
ソームの内側に存在した。
SUVの保存溶液を10ml容量セプタム(septum)容器に2
ml容量づつ分配し、牛乳のκカゼイン、牛乳のカゼイン
−o−グリコペプチド、魚皮ゼラチンおよび牛皮ゼラチ
ン(60ブルーム(Bloom))[これらはすべてシグマ・
ケミカルCo.から入手]をさらに精製することなく加え
た。温度制御棚を有する凍結乾燥器に試料を入れ、プロ
グラム化した棚温度で3日間真空中で凍結乾燥した。
凍結乾燥した後、得られた試料を出発容量と同量の蒸
留水で再構成した。容量−加重化ガウス法としてニコン
(Nicomp)270型器を使用した動的光散乱法(dynamic l
ight scattering)によって、小胞の平均直径を計測し
た。幾つかの再構成した試料中に存在する凝集および沈
澱物質を除去するためにする15,600g、10分の遠心の前
後で、試料を試験した。得られた結果を第3表に示す。
アミノ酸 凍結保護能について、アミノ酸も試験した。重量測定
した10mg/mlアミノ酸(シグマ・ケミカルCo.)の試料
を、9%スクロースが外部の水性媒質中に含有されてい
るリポソームに加えた。試料を凍結し、棚乾燥器を使用
して乾燥した。凍結乾燥した後、脱イオン水で試料を再
構成し、穏やかに撹拌して約30℃まで緩め、次いで不可
逆性の凝集、融合および/または崩壊を示す沈澱の有無
について調査した。沈澱物の量は試料毎に異なったが、
すべての場合で、アミノ酸が凍結乾燥の障害を防御でき
ないことを示す、実質的に不溶性の物質が存在した。次
いで、上清に関して平均サイズおよびサイズ分布を測定
した。得られた結果を第4表に示す。
凍結乾燥および再水和反応後におけるリポソームの保護
効果を示す証拠となるフリーズ−フラクチャー電子顕微
鏡写真法 DSPC:コレステロール(2:1)のSUV試料を後述のよう
にしてリン酸緩衝化食塩水(PBS)中で調製した。セフ
ァデックスG−50カラムクロマトグラフィーによって、
そのリポソームの外側において、5mMリン酸緩衝液pH7.4
を有するスクロース(9%w/v)(90mg/ml)と交換し
た。重量測定した量の60ブルーム牛皮ゼラチン(シグマ
・ケミカル,カンパニー)(1.0mg/ml)を幾つかの試料
に加え、溶解した。試験リポソーム溶液2mlを凍結し、
棚温度制御した凍結乾燥器で凍結乾燥した。
乾燥した試料をパラフィンオイルに懸濁し、顆粒物質
をまとまらせることによって、その試料をフリーズ−フ
ラクチャー電子顕微鏡法用に調製した。フリーズ−フラ
クチャー(凍結破断)する前に、試料を50%グリセロー
ル/水で再水和した。次いで、試料を素早く凍結し、角
度45゜で陰にするPtを備えたバルザース(Balzers)BAF
400Dフリーズ−フラクチャー装置を用いて破断させ
た。フィリップス(Phillips)410電子顕微鏡でレプリ
カを調査した。得られた結果を第1a−1c図に示す。
スクロースおよび1.0mg/mlゼラチンの存在下では、再
水和後、リポソームは無傷であり(第1c図)、融合も凝
集も起こらず、そのサイズは凍結乾燥前に溶液中で測定
されたサイズと同様のサイズである。媒質中、外側スク
ロースのみを存在させ、ポリペプチドを存在させない場
合、再水和後の乾燥試料(第1b図)では、融合したリポ
ソームを示す大きな単一ラメラ構造体が多数認められた
(×21,000倍率)。第1b図における倍率は第1c図の約半
分であることに注意されたい。凍結保護剤をなんら加え
ない場合、乾燥および再水和後、リポソームは完全に崩
壊し、その内容物は多量に喪失し、大きなサイズ故に適
切な生体分布が妨げられた多重ラメラ小胞が形成された
(第1a図)。
凍結乾燥し、再構成したリポソームの生物学的効能 In−111の導入操作 NTAを含有する前形成させたリポソームにIn−111を導
入することを、その脂質二重層にイオノホアA23187を存
在させることによって容易にした。65℃の温度を使用
し、ウシ血清アルブミンを含有するリポソームである以
外は、モークおよびガンベルのAnal.Bioc.,94,302−307
(1979)に記載のようにして、80℃でIn−111をリポソ
ームに導入した。リン酸緩衝化0.9%塩化ナトリウム(p
H7.4)(PBS)中、10mM EDTA0.1mlを添加してインキュ
ベート反応を停止させ、セファデックスG−50のクロマ
トグラフィーによって、非包嚢In−111を、導入された
リポソームと分離した。この操作によって、加えたIn−
111の90%以上が無傷の前形成リポソームに組み込まれ
たようである。
EDTAを添加する前に、導入されたリポソームの溶液
を、シュレックス(Chelex)−100を入れた遠心管に加
え、導入効率をチェックした。管を遠心した後、ガンマ
カウンターで111Inに関して上清を計測し、リポソーム
に残った放射活性%を測定した。得られた結果を第5表
に示す。
EMT6腫瘍モデル 脂質濃度10mg/mlの111In導入リポソーム試料200μ
を尾静脈注射して、生体分布試験を行った。8日令EMT6
腫瘍を脇腹に移植したBALB/c雌性マウス(19±1g)を使
用した。1つの試料に対して5匹のマウスに注射した。
24時間後、マウスを安楽死させ、111Inの組織生体分布
試験を行った。対照動物に、凍結乾燥していないが、本
発明における添加剤を加え、そして/またはPBSのみを
含有させたリポソームを注射した。肝、腫瘍、脾、およ
び血液を採取し、ベックマン5500ガンマカウンターを使
用して試料を計数した。得られた結果をこれも第5表に
示す。
凍結保護剤を内側にのみ、外側にのみ、または内側と外
側の両サイドに有するリポソームにおけるサイズの保
持、および沈澱の比較試験 凍結保護剤を内側にのみ有するリポソーム、または外
側にのみ有するリポソーム、または内側と外側の両サイ
ズに有するリポソームの上記の効果を試験した。9%
(w/v)ラクトース(Lac)、または9%(w/v)ラクト
ース+2.5mg/mlゼラチン(60ブルーム)(Lac−Gel)中
で、DSPC/コレステロールのリポソーム試料を調製し
た。PBSを包嚢しているDSPC/コレステロールの別のリポ
ソーム試料も使用した。これらの調製物について、リポ
ソームの内側および外側の凍結保護剤または緩衝液のす
べての置換を得るためにゲルクロマトグラフィーで必要
とされるPBS、Lac、またはLac−Gelと交換した。
光散乱によって各調製物の試料について平均直径を測
定した後、その一部を凍結して凍結乾燥した。次いで、
得られた乾燥試料を蒸留水で再構成した。再構成した試
料すべての一部試料を15600Gで10分間遠心し、得られた
上清における平均直径を測定した。別にすべての溶液の
一部試料を取り、高速液体クロマトグラフィーによって
コレステロール濃度を測定し、遠心後の上清の類似の試
料についてもコレステロール濃度を測定した。これらの
濃度分析によって、凍結乾燥後に沈澱した物質の%を得
た。得られた結果を第6表に示す。
結果 第1表には、試験した凍結保護剤候補物質についての
定量試験結果を示している。プラス(+)は、個々の試
験のポジティブ結果を示している。マイナス(−)は、
沈澱、または完全に再懸濁できなかったことから不満足
であった結果を示すものである。活性物質(群)の添加
の際に、または凍結/解凍時に試料がマイナスを示した
場合は、その活性物質についてはさらに実験を行わなか
った。3つすべての試験を合格することができた凍結保
護剤のみが、本発明の、糖とタンパク質、ポリペプチド
および/またはオリゴペプチドとの組合わせ物である。
第2表は、ウシ血清アルブミン(BSA)、血清および
ラクトースが種々の濃度で存在する条件下における、6
−カルボキシフルオレスセインのリポソームに関する保
持%を示すものである。低い保持能の値はリポソームが
崩壊したことを示す。糖とタンパク質、ポリペプチドお
よび/またはオリゴペプチドとが共に存在しない場合、
凍結乾燥によってリポソームは破壊され、漏出する(90
%保持より低い)。
第3表および第4表は、凍結乾燥後における、種々の
濃度のタンパク質またはアミノ酸+ジサッカライドによ
る粒子サイズの変化を示すものである。再構成後にサイ
ズが増大することは、リポソームが凝集および/または
融合したことを意味する。粒子サイズのデータは、凍結
保護作用には少なくとも25mg/mlのBSA(ウシ血清アルブ
ミン)/9%ジサッカライドが必要であるが、他方わずか
2.5mg/mlのゼラチン/9%ジサッカライドがリポソームを
保護するように機能することを示している。凍結乾燥を
行っていないSUVのラクトース溶液は、平均直径約50nm
を有している。凍結乾燥し、再構成したこの同一の試料
では沈澱を生じ、遠心前の平均直径は104.9nmであり、
遠心後の上清中におけるそれは88.3nmである。このよう
な沈澱の存在および平均サイズの大きな変化は、注射用
のリポソーム調製物として許容できるものでない。
2.5mg/ml濃度のウシゼラチンおよび牛乳κ−カゼイン
では検視できる沈澱を生ぜず、遠心前の平均直径は57−
58nmであり、遠心後の平均直径は53−54nmであった。濃
度1.0mg/mlの魚皮ゼラチンは、直径が遠心前および遠心
後でそれぞれ57.5および56.2nmと、殆ど同様に有効であ
った。2.5mg/ml濃度の魚皮ゼラチンでは、異常な結果が
得られ、遠心後により大きな平均直径を示した。カゼイ
ン−o−グリコペプチドは、凍結乾燥および再構成後
に、リポソームを沈澱から保護することはできなかっ
た。
第4表は、アミノ酸はκ−カゼインの主要な構成成分
ではあっても、たとえばポリペプチドと同一の、または
それより以下の重量濃度のリポソームの凍結保護作用を
示さないことを示している。
第5表は、幾つかの種々の試料についての生体分布結
果を示している。導入および生体分布試験を行うこと
は、リポソームの生存性を評価する上で重要である。低
い導入値(<75%)は、111Inに関し、リポソームの内
側のNTAに匹敵する外部溶液中のNTAが提供される程のリ
ポソームの崩壊を意味している。注射した用量の回収%
によって通常、循環系におけるリポソームの「強度」が
測定される。対照レベルに匹敵する低い値は、試料がリ
ポソーム二重層に部分的に障害を与えたことを示唆し得
るであろう。凍結乾燥したBSA/糖リポソームは、比較的
低い注射用量の回収%を示し、他方ゼラチン/糖の凍結
乾燥リポソームは非凍結乾燥リポソーム調製物と同様に
良好な生体分布を行う。
111In取り込みの腫瘍/肝の比率は、リポソーム挙動
の従来からの重要な試験である。正常の非凍結乾燥リポ
ソーム調製物では約1.2以上の値であることが見いださ
れている。ゼラチンおよびラクトースを含有する凍結乾
燥したリポソーム調製物を再構成して数時間以内に試験
すると、良好な腫瘍/肝の比率、および他のパラメータ
ーについても正常値が得られた(第5表)。
上記の結果は、糖と少なくとも1つのタンパク質、ポ
リペプチドおよび/またはオリゴペプチドとが共に存在
した場合に、DSPC:コレステロールのリポソームの凍結
乾燥が最も成功したことを示している。ラクトースおよ
びスクロースは、同じく良好に機能し、他のジサッカラ
イド、たとえばトレハロースおよびマルトースも本発明
に有益性を提供するものである。ゼラチンおよびカゼイ
ンは、凍結乾燥のための最も良好なポリペプチドである
ことが見いだされた。リポソームを保存させるために9
%糖と組み合わせるに当たっては、要は、ゼラチンまた
はカゼイン2.5mg/ml濃度が必要であるのみである。
第6表は、PBS緩衝液が外側リポソームすべての場合
で84%以上の沈澱が生じるが、外側溶液中に9%(w/
v)ラクトースを含有させると、3つの試料の内2つで
沈澱が抑制された。しかし、すべての試料について、再
構成後の平均リポソーム直径が50%以上増大したことか
ら証明されるように、外側のみのラクトースでは、凝集
を抑制するのに十分ではなかった。
Lac−Gelを外側に存在させた場合、すべての場合で沈
澱は10%以下であり、平均直径は23%以下の増大であっ
た。Lac−Gelを内側および外側の両サイドに存在させた
場合、リポソームのサイズは再構成後も、実質的に同一
であった。
第4表 アミノ酸 ペレットサイズ1) 平均サイズ2)
nm プロリン 6 78.5 グリシン 7−9 144 アラニン 3−5 70.9 グルタミン酸 7−9 53.3 イソロイシン 8 73.8 メチオニン 7 バリン 6 76.1 セリン 7 74.5 ロイシン 7 56.9 1)15,600gの遠心10分後における等級0(ペレット無
し)から等級9(重いペレット)までを意味する。
2)遠心後の上清を測定した。
a)リポソームをモル比率2:1のDSPCおよびコレステロ
ールから調製した。最終濃度は25mg/ml全脂質(DSPC20m
gおよびコレステロール5mg/ml)であった。Lacは9%
(w/v)ラクトースであり、Lac−Gelは9%ラクトース
(w/v)および2.5mg/mlゼラチン(60ブルーム)であ
る。
b)レーザー光散乱測定法。容量加重ガウス平均直径
(volumo weighted Gaussian mean diameter)を記載し
ている。
c)リポソームのコレステロールについて、全試料およ
び15600Gの遠心10分後の上清を検定することによって、
再構成後の沈澱を測定した。沈澱%値は以下の等式から
計算した: 負の数は0に丸める。
d)試料におけるすべてのまたは大きなフラクションの
沈澱によって、光散乱データが得られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平2−502348(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 9/127 A61K 47/26 A61K 47/42 B01J 13/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リポソームを乾燥させる際に外部の水性媒
    質に分散している、内部の水性媒質を有するリン脂質含
    有リポソームを含む、乾燥時にリポソームを安定化させ
    るための保護調製物であって、外部の水性媒質がスクロ
    ース、トレハロース、ラクトース、マルトース及びグル
    コースからなる群から選択される少なくとも一つの糖並
    びにゼラチン及びカゼインからなる群から選択される少
    なくとも一つのタンパク質を含み、内部の水性媒質が必
    要に応じて少なくとも一つの前記のような糖及び必要に
    応じて少なくとも一つの前記のようなタンパク質を含
    み、どちらの媒質でも糖がリン脂質に対する重量比で約
    0.5:1〜約10:1を存在し、どちらの媒質でもタンパク質
    がリン脂質に対する重量比で約1:100〜約2:1存在するこ
    とを特徴とする調製物。
  2. 【請求項2】リポソームの内部の水性媒質が少なくとも
    一つの前記のような糖を含むことを特徴とする請求項1
    に記載の調製物。
  3. 【請求項3】リポソームの内部の水性媒質が少なくとも
    一つの前記のようなタンパク質を含むことを特徴とする
    請求項1に記載の調製物。
  4. 【請求項4】タンパク質がゼラチンであることを特徴と
    する請求項1、2又は3に記載の調製物。
  5. 【請求項5】リポソームが更にコレステロールを含むこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の調製物。
  6. 【請求項6】タンパク質がゼラチンであり、リポソーム
    が更にコレステロールを含むことを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の調製物。
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