JP2791303B2 - 1つの連結領域が示すコロニーの個数を識別する識別方法及びこれを用いたコロニー計数装置 - Google Patents

1つの連結領域が示すコロニーの個数を識別する識別方法及びこれを用いたコロニー計数装置

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JP2791303B2 JP7323750A JP32375095A JP2791303B2 JP 2791303 B2 JP2791303 B2 JP 2791303B2 JP 7323750 A JP7323750 A JP 7323750A JP 32375095 A JP32375095 A JP 32375095A JP 2791303 B2 JP2791303 B2 JP 2791303B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、培地に発生したコ
ロニーの数を計数するコロニー計数装置に関するもの
で、例えば、微生物を用いる変異原性試験(あるいは、
細菌を用いる復帰突然変異試験)などにおいて用いられ
るものである。
【0002】
【従来の技術】薬品等が発癌性を有しているか否かを判
定する試験として、微生物を用いる変異原性試験(ある
いは、細菌を用いる復帰突然変異試験)などが行われて
おり、その試験の一つとして、エイムズ(AMES)試
験と呼ばれる試験が行われている。
【0003】ここで、エイムズ試験ついて説明する。図
8に示すように、直径90mmのシャーレ1内に、培地
としての寒天(無色透明)2が突然変異し易い109
以上の所定の菌と共に流し込まれて固まっている(以
下、これを「プレート」と呼ぶ)。図8はプレート3を
示す図であり、図8(a)はその平面図、図8(b)は
その断面図である。そして、寒天2の表面に被試験物質
である薬品等を塗布し、プレートを所定温度(37゜
C)下で所定時間(48時間)保ち、その後、寒天2に
発生したコロニー4の数を計数する。この試験の最終結
論は、塗布される被試験物質の濃度変化に対するコロニ
ーの数が、何も塗布されていない場合のコロニーの数の
2倍以上であるときに、陽性(発癌性)があるとされ
る。この試験をエイムズ試験という。
【0004】エイムズ試験のみならず、他の、微生物を
用いる変異原性試験や細菌を用いる復帰突然変異試験な
どにおいても、培地に発生したコロニーの数を計数し、
その計数値に基づいて試験結果を得ており、培地に発生
したコロニーの数を精度良く計数することが極めて重要
である。ただし、陽性の判定が被試験物質が塗布されて
いない場合のコロニー数の2倍という試験の性質から、
コロニーの数の絶対的な値自体は問題にならず、2倍と
いう相対的な値の信頼性を高めるため、計数する条件が
正確に規定されていればよい。
【0005】しかしながら、培地に発生したコロニーを
計数する従来のコロニー計数装置では、いわゆる線スキ
ャン方式が採用されており、培地を直線又は螺旋状に走
査し、走査線がコロニー上を通過する回数に基づいてコ
ロニー数を計数していため、コロニーの数を精度良く計
数することができなかった。すなわち、線スキャン方式
では、コロニー4が多少扁平な円形である場合、走査線
10の走査方向に対してコロニー4が広く投影していれ
ばコロニー4を認識する(図9(a))が、狭く投影し
ていればコロニー4を認識することができない(図9
(b))。また、コロニー4が重なり合っている場合、
コロニー4に対する走査線10の方向によっては、コロ
ニー4を2つ認識したり(図9(c))、コロニー4を
1つしか認識しなかったり(図9(d))する。このよ
うに、コロニー4に対する走査線10の方向によってコ
ロニー4の認識が変わってしまうので、プレートの置く
方向によってコロニー4のカウント値が変化してしま
い、コロニー4の数を精度良く計数することができず、
コロニー4のカウント値の誤差は例えば20%以上もあ
った。なお、図9は、線スキャンの様子を模式的に示す
図である。
【0006】そこで、人がコロニー4を見てその数を計
数しているのが実状である。このため、コロニー4の計
数には多大な労力を要している。のみならず、人間がコ
ロニー4の数を計数する場合には、大きいコロニー4に
小さいコロニー4が混在した場合(例えば、7〜8mm
程度のコロニー4に500μm程度のコロニー4が混在
していると、小さいコロニー4を見過ごし易い。すなわ
ち、人間の目の慣れによるフィルタによりカウントの条
件が変化してしまい、コロニー4を精度良く計数するこ
とができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情に
鑑みてなされたもので、コロニーの数を精度良く計数す
ることができるコロニー計数装置、及び、これに用いる
ことができる、1つの連結領域が示すコロニーの個数を
識別する識別方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、コロニー
を詳細に観察することにより、(1)1つのコロニーは
ほぼ円形である、(2)コロニーそのものは白濁した白
色である、(3)コロニーの中心部は厚みが厚いため、
中心に近づくにつれ濃度が高くなり、しかも、その濃度
勾配は比較的緩やかである、(4)コロニーの大きさは
特定できない(コロニーは養分を多く吸収できればより
成長し得るが、多数のコロニーが発生した場合、養分吸
収のための競合が起こり、その成長は悪く小さくなる。
逆に、数個のコロニーしか発生しない場合はコロニーの
発育が良く、直径が7〜8mm程度に及ぶことがあ
る。)などの、コロニーの特徴を見出した。
【0009】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものである。
【0010】前記課題を解決するため、本発明の第1の
態様によるコロニー計数装置は、培地に発生したコロニ
ーの数を計数するコロニー計数装置において、コロニー
が発生した培地を撮像する撮像手段と、前記撮像手段か
ら得られた画像データに基づいて、コロニーに対応する
連結領域を求める手段と、求められた各連結領域に対し
て、当該連結領域に外接する外接長方形であって長辺が
最も長くなる外接長方形の、長辺と短辺との比率を求め
る手段と、前記比率に応じて予め定められた重み係数で
あって、前記各連結領域に対して求められた比率に対応
する重み係数を、積算する手段と、を備えたものであ
る。なお、前記コロニーに対応する連結領域の表現形式
は、輪郭線の形式であってもよいし、面の形式であって
もよい。
【0011】本発明の第2の態様によるコロニー計数装
置は、培地に発生したコロニーの数を計数するコロニー
計数装置において、コロニーが発生した培地を撮像する
撮像手段と、前記撮像手段から得られた画像データに基
づいて、コロニーに対応する連結領域を求める手段と、
求められた各連結領域に対して、当該連結領域の輪郭線
上の各点における接線に対する法線を求め、該法線の交
点の分布状況に応じて当該交点が集中している箇所の個
数を求める手段と、前記各連結領域に対して求められた
前記個数を積算する手段と、を備えたものである。な
お、前記コロニーに対応する連結領域の表現形式は、輪
郭線の形式であってもよいし、面の形式であってもよ
い。
【0012】本発明の第3の態様によるコロニー計数装
置は、前記第1又は第2の態様によるコロニー計数装置
において、コロニーに対応する連結領域を求める前記手
段は、前記撮像手段から得られた画像データに基づいて
コロニーに相当する濃度を有する連結領域を求める手段
を含み、コロニーに相当する濃度を有する連結領域をコ
ロニーに対応する連結領域とするものである。
【0013】本発明の第4の態様によるコロニー計数装
置は、前記第1又は第2の態様によるコロニー計数装置
において、コロニーに対応する連結領域を求める前記手
段は、前記撮像手段から得られた画像データに基づいて
コロニーに相当する濃度を有する連結領域を求める手段
と、コロニーに相当する濃度を有する連結領域の大きさ
を求める手段と、を含み、コロニーに相当する濃度を有
する連結領域のうち所定の大きさ以上の大きさを有する
連結領域を、コロニーに対応する連結領域とするもので
ある。
【0014】本発明の第5の態様によるコロニー計数装
置は、前記第1又は第2の態様によるコロニー計数装置
において、コロニーに対応する連結領域を求める前記手
段は、前記撮像手段から得られた画像データに基づいて
コロニーに対応する輪郭線を抽出する抽出手段を含み、
該抽出手段は濃度勾配のピーク値の位置であって当該ピ
ーク値が所定範囲に入っている位置を求め、該位置に基
づいて前記輪郭線を求めるものである。
【0015】本発明の第6の態様によるコロニー計数装
置は、前記第1乃至第5のいずれかの態様によるコロニ
ー計数装置において、コロニーに対応する連結領域を求
める前記手段は、前記撮像手段から得られた画像データ
に基づいてコロニーの計数範囲外の領域をマスクする手
段を備えたものである。
【0016】本発明の第7の態様によるコロニー計数装
置は、前記第1乃至第6のいずれかの態様によるコロニ
ー計数装置において、前記撮像手段が、1次元イメージ
センサを有し該1次元イメージセンサを走査するスキャ
ナであるものである。
【0017】本発明の第8の態様によるコロニー計数装
置は、前記第1乃至第7のいずれかの態様によるコロニ
ー計数装置において、前記撮像手段から得られた画像デ
ータと前記積算する手段により得られた積算値とを互い
に関連づけて記憶する記憶手段を更に備えたものであ
る。なお、前記第1乃至第7のいずれかの態様によるコ
ロニー計数装置に限定されずに、培地に発生したコロニ
ーの数を計数するコロニー計数装置において、コロニー
が発生した培地を撮像する撮像手段と、前記撮像手段か
ら得られた画像データに基づいてコロニーを計数する手
段と、得られたコロニーの計数値と前述した撮像手段か
ら得られた画像データとを互いに関連づけて記憶する手
段と、を備えたコロニー計数装置を提供することもでき
る。
【0018】本発明の第9の態様による識別方法は、コ
ロニーが発生した培地を撮像手段により撮像し、前記撮
像手段から得られた画像データに基づいてコロニーに対
応する連結領域を求め、求められた連結領域の1つが示
すコロニーの個数を識別する識別方法であって、前記求
められた1つの連結領域に対して、当該連結領域に外接
する外接長方形であって長辺が最も長くなる外接長方形
の、長辺と短辺との比率を求め、前記比率に応じて予め
定められた重み係数であって、当該連結領域に対して求
められた比率に対応する重み係数を、当該連結領域が示
すコロニーの個数とするものである。
【0019】本発明の第10の態様による識別方法は、
コロニーが発生した培地を撮像手段により撮像し、前記
撮像手段から得られた画像データに基づいてコロニーに
対応する連結領域を求め、求められた連結領域の1つが
示すコロニーの個数を識別する識別方法であって、前記
求められた1つの連結領域に対して、当該連結領域の輪
郭線上の各点における接線に対する法線を求め、該法線
の交点の分布状況に応じて当該交点が集中している箇所
の個数を求め、当該個数を当該連結領域が示すコロニー
の個数とするものである。
【0020】前記第1及び第8の態様によれば、コロニ
ーが発生した培地が撮像手段により撮像され、撮像手段
から得られた画像データに基づいて、コロニーに対応す
る連結領域が求められる。そして、求められた連結領域
に対して、当該連結領域に外接する外接長方形であって
長辺が最も長くなる外接長方形の、長辺と短辺との比率
が求められる。前記比率に応じて予め定められた重み係
数であって、当該連結領域に対して求められた比率に対
応する重み係数が、当該連結領域が示すコロニーの個数
として識別される。このように前記比率に応じて当該連
結領域が示すコロニーの個数を識別しているので、1つ
のコロニーがほぼ円形であることから、前記重み係数を
比率に応じて適切に定めておくことにより、コロニーの
重なりも考慮した上で、十分に高い精度で当該連結領域
が示すコロニーの個数を識別することができる。そし
て、2次元データである画像データから得た連結領域の
長辺が最も長くなる外接長方形の長辺と短辺との比率を
コロニーの個数の識別の基準としているので、プレート
の方向等には全く影響されずに、当該連結領域が示すコ
ロニーの個数を識別することができる。前記第1の態様
では、各連結領域に対してこのようなコロニーの個数の
識別が行われ、それらの個数(重み係数)が積算され、
全体のコロニーの個数が得られる。前述したように1つ
の連結領域が示すコロニーの個数を精度良く識別するこ
とができるので、全体のコロニーの個数も精度良く得ら
れることになる。
【0021】また、前記第2及び第9の態様によれば、
コロニーが発生した培地が撮像手段により撮像され、撮
像手段から得られた画像データに基づいて、コロニーに
対応する連結領域が求められる。そして、求められた連
結領域に対して、当該連結領域の輪郭線上の各点におけ
る接線に対する法線が求められ、該法線の交点の分布状
況に応じて当該交点が集中している箇所の個数が求めら
れ、当該個数が当該連結領域が示すコロニーの個数とし
て識別される。このように前記法線の交点の分布状況に
応じて当該交点が集中している箇所の個数により当該連
結領域が示すコロニーの個数を識別しているので、1つ
のコロニーがほぼ円形であり前記交点がコロニーの中心
付近に集中することから、コロニーの重なりも考慮した
上で、十分に高い精度で当該連結領域が示すコロニーの
個数を識別することができる。そして、2次元データで
ある画像データから得た連結領域の輪郭線上の各点にお
ける接線に対する法線の交点の分布状況に応じて当該交
点が集中している箇所の個数をコロニーの個数の識別の
基準としているので、プレートの方向等には全く影響さ
れずに、当該連結領域が示すコロニーの個数を識別する
ことができる。前記第2の態様では、各連結領域に対し
てこのようなコロニーの個数の識別が行われ、それらの
個数が積算され、全体のコロニーの個数が得られる。前
述したように1つの連結領域が示すコロニーの個数を精
度良く識別することができるので、全体のコロニーの個
数も精度良く得られることになる。
【0022】前記第1、第2、第8及び第9の態様にお
いては、コロニーに対応する連結領域を求める手法は特
に限定されるものではなく、例えば、前記第3の態様の
ように、コロニーに相当する濃度を有する連結領域を求
めて、この連結領域をコロニーに対応する連結領域(計
数処理の対象となる連結領域)として用いてもよい。ま
た、前記第4の態様のように、コロニーに相当する濃度
を有する連結領域を求め、この連結領域のうちの所定の
大きさ以上の大きさを有する連結領域を、計数処理の対
象となる連結領域としてもよい。従来、人間がコロニー
の数を計数する場合も、ある大きさ以下のものは計数し
ていないが、人間による曖昧な大きさの判断により計数
したりしなかったりしていた。この点、前記第4の態様
の場合には、人間による曖昧な大きさの判断により計数
したりしなかったりするのではなく、正確に大きさによ
り区別されるので、計数の条件が正確となり、精度の良
くコロニーの数を計数することができる。
【0023】また、前記第5の態様のように、コロニー
に対応する輪郭線を抽出することによりコロニーに対応
する連結領域を求めてもよい。この場合、異物の濃度勾
配が通常は急であるのに対しコロニーの濃度勾配は比較
的緩やかであるので、前記第5の態様のように、濃度勾
配のピーク値の位置であって当該ピーク値が所定範囲に
入っている位置を求め、該位置に基づいて前記輪郭線を
求めれば、異物が混入している場合であっても、当該異
物については計数対象とはならず、一層精度良くコロニ
ーの数を計数することができる。
【0024】また、前記第6の態様のように、コロニー
に対応する連結領域を求める前記手段は、前記撮像手段
から得られた画像データに基づいてコロニーの計数範囲
外の領域をマスクする手段を備えていてもよい。予めプ
レートを置く位置を定めておきその位置に正確にプレー
トを置いたり、シャーレの縁の部分を光学的にマスクす
るマスクを予め設けたりすれば、前記第6の態様のよう
な画像データに基づくマスク手段は不要である。しか
し、前記第6の態様のように画像データに基づくマスク
手段を採用すれば、プレートを所定の位置に正確に置い
たり光学的なマスクを容易したり設置したりする手間が
省けるので、好ましい。
【0025】また、撮像手段としては2次元CCDカメ
ラなど任意の撮像装置を採用することができるが、前記
第7の態様のように、1次元イメージセンサを有し該1
次元イメージセンサを走査するスキャナを用いれば、2
次元イメージセンサに比べて1次元イメージセンサの解
像度は高いので、解像度の高い画像データを得ることが
でき、ひいては一層精度良くコロニーを計数することが
でき、好ましい。
【0026】ところで、培地に発生したコロニーの状況
(数や大きさ等)は経過時間等に応じて変化してしま
う。そこで、前述したエイムズ試験においてはその経過
時間等を厳密に規定している。したがって、一旦コロニ
ーを計数したプレートをそのままの状態で保存すること
は不可能である。このため、前記従来のコロニー計数装
置を用いてコロニーの数を計数した場合や人間がコロニ
ーの数を計数した場合には、後に試験結果に疑義が生じ
たような場合には、その疑義を確認することが不可能で
あり、試験の信頼性を確認することができない。
【0027】この点、前記第8の態様によるコロニー計
数装置によれば、撮像手段から得られた画像データと前
記積算する手段により得られた積算値(コロニーの計数
値)とを互いに関連づけて記憶する記憶手段を更に備え
ているので、後に試験結果に疑義が生じたような場合に
は、コロニーの計数値と、対応する画像データによる画
像とを見比べてその疑義を解消することができるととも
に試験の信頼性を高めることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
によるコロニー計数装置について、図1乃至図3を参照
して説明する。
【0029】図1は、本実施の形態によるコロニー計数
装置を示すブロック図である。図2は、処理部22の動
作の一例を示すフローチャートである。図3は、処理部
22の所定の処理内容を示す説明図である。
【0030】本実施の形態によるコロニー計数装置は、
図8に示すプレート3を撮像する撮像装置21と、CP
Uや信号処理回路等で構成された処理部22と、処理部
22に各種の指令等を与えるキーボードやマウス等の入
力装置と、撮像装置21からの画像データや処理部22
による演算過程で得られる画像データを記憶する画像メ
モリ24と、処理部22の動作プログラムや演算過程で
得られるデータやコロニーの計数値を記憶するメモリ2
5と、コロニーの計数値等を表示するCRT等の表示装
置26と、図面では省略しているが、撮像装置21から
の画像データと得られたコロニーの計数値とを互いに関
連づけて記憶する、フロッピーディスク装置や光磁気デ
ィスク装置などの外部記憶装置と、を備えている。
【0031】本実施の形態では、撮像装置21として
は、1次元CCDなどの1次元イメージセンサを有し該
1次元イメージセンサを走査するスキャナが用いられて
いる。1次元イメージセンサの解像度は高いので、好ま
しい。もっとも、撮像装置21として、2次元CCDカ
メラなど任意の撮像装置を採用してもよい。
【0032】また、光源をプレート3の下方に配置して
透過光によるプレートの像を撮像装置21が撮像するよ
うにしてもよいし、光源をプレート3の上方に配置して
反射光によるプレートの像を撮像装置21が撮像するよ
うにしてもよい。
【0033】次に、本実施の形態における処理部22の
動作の一例について、図2を参照して説明する。
【0034】処理部22は、動作を開始すると、まず、
ステップS1において、メモリ25内のコロニー計数値
をゼロにセットするなどの初期設定を行う。なお、予
め、光学調整として、撮像装置21から取り込まれる画
像のコロニー4と寒天2との濃度差が明確になるような
コントラスト及び輝度の設定と、画郭調整を行ってお
く。
【0035】次に、処理部22は、ステップS2におい
て、撮像装置21からの画像データを取り込んで画像メ
モリ24に記憶させる。本実施の形態では、この画像デ
ータは、画素の濃度が0〜255で表される256階調
のデータであるが、これに限定されるものではないこと
は言うまでもない。
【0036】その後、処理部22は、ステップS3にお
いて、画像メモリ24に取り込まれた画像データに基づ
いてコロニー4の計数範囲外の領域(本例では、シャー
レ1の縁部分及びその外側領域)をマスクする。つま
り、前記画像データのうち、取り込まれた画像データの
うちの計数範囲外の領域の濃度を「0」にし、計数範囲
(本例では、シャーレ1の縁部分に囲まれた寒天2の領
域)の画像データの濃度は取り込まれた状態のままとす
る。
【0037】計数範囲の識別は、例えば、次のように行
う。シャーレ1の縁部分の外側の領域の濃度は、シャー
レ1の縁部分の濃度、寒天2の濃度及びコロニー4の濃
度と異なり、通常ほぼ0である(最も濃い)。コロニー
4の濃度は寒天2の濃度より薄く、両者の濃度は異な
る。シャーレ1の縁部分の濃度の範囲は広く、コロニー
4の濃度及び寒天2の濃度の範囲を含む。シャーレ1の
形状は円形であるので計数範囲も同心の円形となり、計
数範囲を知るためには、その中心と半径を求めなければ
ならない。シャーレ1のサイズが既知であれば、中心を
求めるだけでよい。計数範囲の中心は、次のようにして
求める。X方向の一方の側から、Y方向(X方向と直交
する方向)に並んだ列の画素の濃度を順次みていき、最
初に見つかった濃度の薄い画素の位置がシャーレ1の外
側のエッジと考えることができ、その画素のX座標が計
数範囲の中心のX座標となる。同様に、Y方向の一方の
側から、X方向に並んだ列の画素の濃度を順次みてい
き、最初に見つかった濃度の薄い画素の位置がシャーレ
1の外側のエッジと考えることができ、その画素のY座
標が計数範囲の中心のY座標となる。これにより、計数
範囲の中心座標が求まる。シャーレ1の縁部分の厚みが
既知であれば、前記中心座標と最初に見つかった濃度の
薄い画素の座標から、計数範囲の半径が求まる。一方、
シャーレ1の縁部分の厚みが既知でない場合には、前述
と同様に最初にシャーレ1の外側のエッジをみつけた位
置から更に観察を続け、寒天2に相当する濃度の画素を
見つけることにより、見つかった画素の座標と計数範囲
の中心座標とから計数範囲の半径が求まる。このように
して、計数範囲の識別を行うことができる。
【0038】次に、処理部22は、ステップS4におい
て、前記マスクされた画像データに基づいて、コロニー
4に相当する所定濃度範囲の画素を探し、その画素の周
りの8方向に同じ濃度範囲に入っている画素がないかを
見ながら、コロニー4に相当する所定濃度範囲の隣接す
る画素からなる領域である1つの連結領域(島)を求め
る。勿論、コロニー4に相当する所定濃度範囲の孤立し
ている単一画素も1つの連結領域となる。同様にして、
所定濃度範囲の全ての連結領域を求める。
【0039】次に、処理部22は、ステップS5におい
て、ステップS4で求めた各連結領域の面積(例えば、
当該連結領域を形成する画素の数)を求める。
【0040】その後、処理部22は、ステップS6にお
いて、図3に示すように、ステップS4で求めた各連結
領域に対して、当該連結領域に外接する外接長方形であ
って長辺が最も長くなる外接長方形を求める。なお、図
3は、図面を簡単にするため、1つの連結領域31とこ
れに対する前述したような外接長方形32を示してい
る。
【0041】次いで、処理部22は、ステップS7にお
いて、ステップS4で求めた各連結領域に、面積の大き
い順に番号を割り当てる。
【0042】次に、処理部22は、ステップS8で先頭
番号の連結領域を選択し、ステップS9において、選択
された連結領域の面積が所定値以上であるか否かを判定
する。選択された連結領域の面積が所定値より小さけれ
ば、処理部22は動作を終了する。一方、選択された連
結領域の面積が所定値以上である場合は、ステップS1
0に移行する。本実施の形態では、連結領域の大きさと
して面積が用いられているが、代わりに、例えば、当該
連結領域に対する外接長方形の短辺の長さを用いてもよ
い。
【0043】ステップS10では、処理部22は、選択
された連結領域の前記外接長方形の長辺lと短辺mとの
比率(l/m)を算出する。
【0044】次に、処理部22は、ステップS11にお
いて、ステップS10で算出された比率が第1の範囲
(選択された連結領域が1つのコロニーによるものであ
る蓋然性の高い範囲であって、例えば、1.0〜1.2
の範囲)に入るか否かを判定する。ステップS10で算
出された比率が第1の範囲に入れば、ステップS12で
メモリ25内のコロニー計数値に重み係数「1」を加算
し、そうでなければステップS13に移行する。
【0045】ステップS13において、処理部22は、
ステップS10で算出された比率が第2の範囲(選択さ
れた連結領域が2つのコロニーが重なったものによるも
のである蓋然性の高い範囲であって、例えば、1.2〜
2.0の範囲)に入るか否かを判定する。ステップS1
0で算出された比率が第2の範囲に入れば、ステップS
14でメモリ25内のコロニー計数値に重み係数「2」
を加算し、そうでなければコロニー計数値に加算するこ
となくステップS15に移行する。すなわち、前記比率
が2.0より大きい場合には、重み係数「0」を加算し
たのと等価である。
【0046】ステップS15において、処理部22は、
選択された連結領域の番号がステップS7で割り当てた
最終番号であるか否かを判定する。最終番号であれば、
処理部22は、動作を終了する。一方、最終番号でなけ
れば、処理部22は、ステップS16において、次の番
号の連結領域を選択し、ステップS9に戻り、ステップ
S9〜S16を繰り返す。なお、メモリ25内のコロニ
ー計数値は、表示装置26に表示される。
【0047】なお、図2には示していないが、処理部2
2は、動作を終了する前に、メモリ25内のコロニー計
数値とステップS2で画像メモリ24に取り込まれた画
像データを、前述した図示しない外部記憶装置(正確に
は、フロッピーディスクや光磁気ディスク等の記憶媒
体)に記憶させる。
【0048】本実施の形態によれば、このように前記比
率に応じて当該連結領域が示すコロニーの個数を識別し
ているので、1つのコロニーがほぼ円形であることか
ら、前記重み係数を比率に応じて適切に定めておくこと
により、コロニーの重なりも考慮した上で、十分に高い
精度で当該連結領域が示すコロニーの個数を識別するこ
とができる。そして、2次元データである画像データか
ら得た連結領域の、長辺が最も長くなる外接長方形の長
辺と短辺との比率をコロニーの個数の識別の基準として
いるので、プレート3の方向等には全く影響されずに、
当該連結領域が示すコロニーの個数を識別することがで
きる。このように連結領域が示すコロニーの数が精度良
く識別された個数(重み係数)が積算され、全体のコロ
ニーの個数が得られるので、全体のコロニーの個数も精
度良く得られることになる。
【0049】ところで、本実施の形態では、比率1.0
〜1.2に対して重み係数1が割り当てられ、比率1.
2〜2.0に対して重み係数2が割り当てられ、比率が
主として単体のコロニーに対応するもの及び主として2
重のコロニーに対応するものについてのみカウントさ
れ、それ以外の比率の連結領域については、ゴミやキズ
とみなしてカウントしていない。しかし、連結領域の群
の90%は単独で存在するコロニーに相当し、更に残り
の連結領域の80〜90%が2個のコロニーが重なった
ものに相当し、それ以外(全体の1〜2%)の連結領域
が3個以上のコロニーが重なったものに相当するもので
あり、3個以上のコロニーが重なる確率は非常に少な
い。したがって、全体のコロニーの個数も精度良く得ら
れ、実際には3%程度の誤差でコロニーの数を計数する
ことができた。
【0050】なお、前記重み係数は、対応する比率の連
結領域が何個のコロニーに相当するかの期待値とみるこ
とができるので、整数のみならず小数として定めておい
てもよい。この場合、重み係数を積算して得たコロニー
の計数値が小数点以下の部分を有しているときには、必
要に応じて小数点以下の部分を四捨五入等によりまるめ
てもよい。
【0051】また、本実施の形態では、最終的に得られ
たメモリ25内のコロニー計数値とステップS2で画像
メモリ24に取り込まれた画像データが、互いに関連づ
けてフロッピーディスクや磁気記録媒体に記憶されるの
で、後に試験結果に疑義が生じたような場合には、コロ
ニーの計数値と、対応する画像データによる画像とを見
比べてその疑義を解消することができるとともに試験の
信頼性を高めることができる。
【0052】なお、前述した説明からわかるように、本
実施の形態では、ステップS2〜S9が、コロニー4に
対応する連結領域を求める手段に相当している。予めプ
レート3を置く位置を定めておきその位置に正確にプレ
ート3を置いたり、シャーレ1の縁の部分を光学的にマ
スクするマスクを予め設けたりすれば、ステップS3の
マスク処理は削除してもよい。また、ステップS5,S
9を削除してもよい。
【0053】次に、本発明の第2の実施の形態によるコ
ロニー計数装置について、図4乃至図7を参照して説明
する。
【0054】図4は、本実施の形態によるコロニー計数
装置における処理部22の動作の一例を示すフローチャ
ートである。図5は、処理部22の所定の処理内容を示
す説明図である。図6は、処理部22の他の所定の処理
内容を示す図である。図7は、処理部22の更に他の所
定の処理内容を示す図である。
【0055】本実施の形態によるコロニー計数装置は前
述した第1の実施の形態によるコロニー計数装置と基本
的な構成は同一であり、図1は本実施の形態によるコロ
ニー計数装置を示すブロック図でもある。両者が異なる
所は、処理部22の動作のみである。そこで、ここで
は、処理部22の動作についてのみ説明する。
【0056】図4中のステップS21〜S29は、前述
した図2中のステップS1〜S9と同一であり、その重
複した説明は省略する。図5(a)には、1つの連結領
域41とこれに対する外接長方形42を示している。
【0057】ステップS29による判定の結果、選択さ
れた連結領域の面積が所定値以上である場合は、ステッ
プS30に移行する。
【0058】ステップS30では、処理部22は、選択
された連結領域の輪郭線を抽出する。この輪郭線の抽出
は、例えば、ステップS24で求めた連結領域であって
選択された連結領域の外形に基づいて直接得ることがで
きる。この場合、ステップS24で求めた連結領域のう
ち、異物が混入し異物による連結領域があった場合に
も、その輪郭線を抽出してしまうので、異物も計数対象
となってコロニー計数値に誤差が生ずる。そこで、本実
施の形態では、処理部22は、ステップS30において
以下に説明する輪郭線の抽出方法を採用している。
【0059】ここで、異物による連結領域の輪郭線の抽
出を回避しながら、コロニーによる連結領域の輪郭線の
抽出を行うことができる、輪郭線の抽出方法について説
明する。図6(a)はコロニーの画像を模式的に示す
図、図6(b)は図6(a)中の中心線に沿った濃度を
示す図、図6(c)は図6(a)中の中心線に沿った濃
度の微分値を示す図、図6(d)は図6(a)中の中心
線に沿った濃度を示す図、図6(e)は図6(d)中の
中心線に沿った濃度の微分値(濃度勾配)を示す図、図
6(f)は図6(d)中の中心線に沿った濃度の微分値
(濃度勾配)を示す図である。図6(d)(e)に示す
ように異物の濃度勾配が急であるのに対し、図6(a)
(b)に示すようにコロニーの濃度勾配は比較的緩やか
である。したがって、図6(f)に示すように異物の濃
度勾配のピーク値(山の頂上及び谷の最下部の値)が大
きいのに対し、図6(c)に示すようにコロニーの濃度
勾配のピーク値(山の頂上及び谷の最下部の値)は比較
的小さい。このため、濃度勾配のピーク値が所定範囲に
入っていないものは無視し、濃度勾配のピーク値がこの
範囲に入っているものの該ピーク値の位置に基づいて輪
郭線を抽出すれば、異物による連結領域の輪郭線を抽出
することなく、コロニーによる連結領域の輪郭線を抽出
することができる。換言すれば、勾配方向の濃度勾配の
ピーク値の位置であって当該ピーク値が所定範囲に入っ
ている位置を求め、該位置に基づいて前記輪郭線を求め
れば、異物による連結領域の輪郭線を抽出することな
く、コロニーによる連結領域の輪郭線を抽出することが
できる。なお、本実施の形態では、処理部22は、ステ
ップS30において、ステップS26で求めた外接長方
形42内の領域に対応する画像データに基づいて微分等
の演算を行うことにより、前述した輪郭線の抽出方法が
実現される。
【0060】次に、処理部22は、ステップS31にお
いて、図5(b)に示すように、ステップS30で抽出
された輪郭線43の各点(例えば、輪郭線43上の画素
の全ての点、又は、輪郭線43上の所定間隔をあけた各
点)における接線に対する法線を求める。
【0061】次に、処理部22は、ステップS32にお
いて、ステップS31で求めた法線のうち、隣り合う法
線の交点を求める。もっとも、例えば、所定数おきの法
線の交点を求めてもよい。
【0062】その後、ステップS33において、ステッ
プS32で求めた交点の分布状況に応じて当該交点が集
中している箇所の個数を求める。その具体的な方法の一
例について、図7を参照して説明する。ただし、図7に
示す例に限定されるものではない。まず、図7(a)に
示すように、ステップS26で求めた外接長方形42に
対応するX’Y’座標系に、各位置ごとにステップS3
2で求めた交点の数を配置する。本例では、図7(a)
中の長方形42’は図5(a)中の外接長方形42と同
一の大きさ及び同一画素数を有している。図7(a)で
は、長方形42’は10×15画素からなり、破線の升
目が画素を表し、その画素内に書かれた数はその画素の
位置に位置する前記交点の数である。次に、外接長方形
42の短辺の所定の割合の長さ(図7(a)に示す例で
は、短辺の30%の長さ)を一辺の長さとする正方形の
ウインドウ(3×3画素)50をその左上画素が長方形
42’内の各画素と重なるように順次移動させたとき、
ウインドウ50内の交点の数を順次加算し、その加算値
を、ウインドウ50の左上画素の位置と対応する位置の
図7(b)に示すX’Y’座標系の画素に書き込む。な
お、図7(b)中の長方形42”も、図5(a)中の外
接長方形42と同一の大きさ及び同一画素数を有してい
る。図7(b)では、長方形42”も10×15画素か
らなり、破線の升目が画素を表し、その画素内に書かれ
た数は前述したように対応する位置に位置したウインド
ウ50内の交点の数の加算値である。図7(b)に示す
ように、長方形42”内の全ての画素に前記加算値が書
き込まれると、その各画素に書き込まれた加算値の合計
値(図7(b)に示す例では、「1116」)を求め、
その合計値の所定の割合の値(図7(b)に示す例で
は、合計値「1116」の3%の値「33.48」)を
求める。図7(b)の座標系において、この値より大き
い加算値が書き込まれた画素を探し、その画素の連結領
域(島)を求める。図7(b)に示す例では、太い実線
で囲まれた2つの連結領域が求まる。この連結領域の個
数(図7(b)では2つ)が、前記交点が集中している
箇所の個数となる。
【0063】次に、処理部22は、図4中のステップS
34において、ステップS33で求めた前記交点が集中
している箇所の個数をメモリ25内のコロニー計数値に
加算し、ステップS35に移行する。
【0064】ステップS35において、処理部22は、
選択された連結領域の番号がステップS27で割り当て
た最終番号であるか否かを判定する。最終番号であれ
ば、処理部22は、動作を終了する。一方、最終番号で
なければ、処理部22は、ステップS36において、次
の番号の連結領域を選択し、ステップS29に戻り、ス
テップS29〜S36を繰り返す。なお、メモリ25内
のコロニー計数値は、表示装置26に表示される。
【0065】なお、図4には示していないが、処理部2
2は、動作を終了する前に、メモリ25内のコロニー計
数値とステップS22で画像メモリ24に取り込まれた
画像データを、前述した図示しない外部記憶装置(正確
には、フロッピーディスクや光磁気ディスク等の記憶媒
体)に記憶させる。
【0066】本実施の形態によれば、このように当該連
結領域の輪郭線上の各点における接線に対する法線の交
点の分布状況に応じて当該交点が集中している箇所の個
数により当該連結領域が示すコロニーの個数を識別して
いるので、1つのコロニーがほぼ円形であり前記交点が
コロニーの中心付近に集中することから、コロニーの重
なりも考慮した上で、十分に高い精度で当該連結領域が
示すコロニーの個数を識別することができる。そして、
2次元データである画像データから得た連結領域の輪郭
線上の各点における接線に対する法線の交点の分布状況
に応じて当該交点が集中している箇所の個数をコロニー
の個数の識別の基準としているので、プレートの方向等
には全く影響されずに、当該連結領域が示すコロニーの
個数を識別することができる。このように連結領域が示
すコロニーの数を精度良く識別された個数(重み係数)
が積算され、全体のコロニーの個数が得られるので、全
体のコロニーの個数も精度良く得られることになる。
【0067】また、本実施の形態では、最終的に得られ
たメモリ25内のコロニー計数値とステップS22で画
像メモリ24に取り込まれた画像データが、互いに関連
づけてフロッピーディスクや磁気記録媒体に記憶される
ので、後に試験結果に疑義が生じたような場合には、コ
ロニーの計数値と、対応する画像データによる画像とを
見比べてその疑義を解消することができるとともに試験
の信頼性を高めることができる。
【0068】なお、前述した説明からわかるように、本
実施の形態では、ステップS22〜S30が、コロニー
4に対応する連結領域を求める手段に相当している。予
めプレート3を置く位置を定めておきその位置に正確に
プレート3を置いたり、シャーレ1の縁の部分を光学的
にマスクするマスクを予め設けたりすれば、ステップS
3のマスク処理は削除してもよい。また、ステップS2
5,S29を削除してもよい。
【0069】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0070】例えば、図2に示すフローチャートにおい
て、ステップS9とステップS10との間に図4中のス
テップ30(ただし、異物による連結領域の輪郭線の抽
出を回避しながら、コロニーによる連結領域の輪郭線の
抽出を行う前述した処理)を挿入してもよい。この場
合、図2中のステップS10では、追加したステップS
30により得られた輪郭線に外接する外接長方形であっ
て長辺が最も長くなる外接長方形の、長辺と短辺との比
率を求めればよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コロニーの数を精度良く計数することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態によるコロ
ニー計数装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態によるコロニー計数
装置における処理部の動作の一例を示すフローチャート
である。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるコロニー計数
装置における処理部の所定の処理内容を示す説明図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施の形態によるコロニー計数
装置における処理部の動作の一例を示すフローチャート
である。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるコロニー計数
装置における処理部の所定の処理内容を示す説明図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施の形態によるコロニー計数
装置における処理部の他の所定の処理内容を示す説明図
である。
【図7】本発明の第2の実施の形態によるコロニー計数
装置における処理部の更に他の所定の処理内容を示す説
明図である。
【図8】プレート3を示す図であり、図8(a)はその
平面図、図8(b)はその断面図である。
【図9】従来の線スキャンの様子を模式的に示す図であ
る。
【符号の説明】
1 シャーレ 2 寒天(培地) 3 プレート 4 コロニー 21 撮像装置 22 処理部 23 入力装置 24 画像メモリ 25 メモリ 26 表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06T 7/00 G06F 15/70 330R (56)参考文献 特開 昭62−251635(JP,A) 特開 平2−307164(JP,A) 特開 昭49−70669(JP,A) 特開 平2−27259(JP,A) 特開 平1−296974(JP,A) 特開 平7−147997(JP,A) 国際公開94/26870(WO,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12M 1/34 C12Q 1/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培地に発生したコロニーの数を計数する
    コロニー計数装置において、 コロニーが発生した培地を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段から得られた画像データに基づいて、コロ
    ニーに対応する連結領域を求める手段と、 求められた各連結領域に対して、当該連結領域に外接す
    る外接長方形であって長辺が最も長くなる外接長方形
    の、長辺と短辺との比率を求める手段と、 前記比率に応じて予め定められた重み係数であって、前
    記各連結領域に対して求められた比率に対応する重み係
    数を、積算する手段と、 を備えたことを特徴とするコロニー計数装置。
  2. 【請求項2】 培地に発生したコロニーの数を計数する
    コロニー計数装置において、 コロニーが発生した培地を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段から得られた画像データに基づいて、コロ
    ニーに対応する連結領域を求める手段と、 求められた各連結領域に対して、当該連結領域の輪郭線
    上の各点における接線に対する法線を求め、該法線の交
    点の分布状況に応じて当該交点が集中している箇所の個
    数を求める手段と、 前記各連結領域に対して求められた前記個数を積算する
    手段と、 を備えたことを特徴とするコロニー計数装置。
  3. 【請求項3】 コロニーに対応する連結領域を求める前
    記手段は、前記撮像手段から得られた画像データに基づ
    いてコロニーに相当する濃度を有する連結領域を求める
    手段を含み、コロニーに相当する濃度を有する連結領域
    をコロニーに対応する連結領域とすることを特徴とする
    請求項1又は2記載のコロニー計数装置。
  4. 【請求項4】 コロニーに対応する連結領域を求める前
    記手段は、前記撮像手段から得られた画像データに基づ
    いてコロニーに相当する濃度を有する連結領域を求める
    手段と、コロニーに相当する濃度を有する連結領域の大
    きさを求める手段と、を含み、コロニーに相当する濃度
    を有する連結領域のうち所定の大きさ以上の大きさを有
    する連結領域を、コロニーに対応する連結領域とするこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のコロニー計数装
    置。
  5. 【請求項5】 コロニーに対応する連結領域を求める前
    記手段は、前記撮像手段から得られた画像データに基づ
    いてコロニーに対応する輪郭線を抽出する抽出手段を含
    み、該抽出手段は濃度勾配のピーク値の位置であって当
    該ピーク値が所定範囲に入っている位置を求め、該位置
    に基づいて前記輪郭線を求めることを特徴とする請求項
    1又は2記載のコロニー計数装置。
  6. 【請求項6】 コロニーに対応する連結領域を求める前
    記手段は、前記撮像手段から得られた画像データに基づ
    いてコロニーの計数範囲外の領域をマスクする手段を備
    えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    のコロニー計数装置。
  7. 【請求項7】 前記撮像手段が、1次元イメージセンサ
    を有し該1次元イメージセンサを走査するスキャナであ
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の
    コロニー計数装置。
  8. 【請求項8】 前記撮像手段から得られた画像データと
    前記積算する手段により得られた積算値とを互いに関連
    づけて記憶する記憶手段を更に備えたことを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれかに記載のコロニー計測装置。
  9. 【請求項9】 コロニーが発生した培地を撮像手段によ
    り撮像し、前記撮像手段から得られた画像データに基づ
    いてコロニーに対応する連結領域を求め、求められた連
    結領域の1つが示すコロニーの個数を識別する識別方法
    であって、 前記求められた1つの連結領域に対して、当該連結領域
    に外接する外接長方形であって長辺が最も長くなる外接
    長方形の、長辺と短辺との比率を求め、 前記比率に応じて予め定められた重み係数であって、当
    該連結領域に対して求められた比率に対応する重み係数
    を、当該連結領域が示すコロニーの個数とする、 ことを特徴とする識別方法。
  10. 【請求項10】 コロニーが発生した培地を撮像手段に
    より撮像し、前記撮像手段から得られた画像データに基
    づいてコロニーに対応する連結領域を求め、求められた
    連結領域の1つが示すコロニーの個数を識別する識別方
    法であって、 前記求められた1つの連結領域に対して、当該連結領域
    の輪郭線上の各点における接線に対する法線を求め、該
    法線の交点の分布状況に応じて当該交点が集中している
    箇所の個数を求め、当該個数を当該連結領域が示すコロ
    ニーの個数とする、 ことを特徴とする識別方法。
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