JP2789404B2 - 逆浸透膜交換率設定方法及び装置 - Google Patents

逆浸透膜交換率設定方法及び装置

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JP2789404B2
JP2789404B2 JP4181673A JP18167392A JP2789404B2 JP 2789404 B2 JP2789404 B2 JP 2789404B2 JP 4181673 A JP4181673 A JP 4181673A JP 18167392 A JP18167392 A JP 18167392A JP 2789404 B2 JP2789404 B2 JP 2789404B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電率の高い供給水を
逆浸透膜を通過させて導電率の低い透過水にする多数の
単位逆浸透膜を並列又は直列に設けて集合体として構成
した淡水製造装置に用いる逆浸透膜交換率設定方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多数の単位逆浸透膜を並列又は直列に結
合して構成したような淡水製造装置においては、逆浸透
膜が経時的に性能劣化を起こすので、装置の性能を維持
するためには、定期的に膜を交換する必要がある。この
膜交換率は、膜劣化速度係数及び初期性能によって求め
ることができるが、通常は膜メーカによって決定されて
いる。そして従来、実際の膜交換に当たっては、膜メー
カが指定する膜交換率を用いたり、各装置毎に独自に大
まかで根拠に乏しい膜交換率を用いて膜交換が行われて
いた。
【0003】しかしながら、膜メーカの数値は、どのプ
ラントにも適用可能なように一般化されているため、安
全性が高く過大な数値になっていた。そしてこのように
膜交換率が過大であれば、余寿命のある膜まで廃棄する
ことになり、膜が高価であるため維持管理費用が膨大に
なるのみならず、資源の浪費になる。このため、特に中
規模、大規模装置においては、膜交換率が過大になるこ
とによる維持管理費用の増大が問題になっていた。一
方、膜交換率として根拠の乏しい数値を用いることによ
り、これが適性値より低くなるときには、装置性能が維
持できないという問題が発生する。又、従来、装置の全
体性能で膜交換率を評価する方法を用いる場合もある
が、このような方法では、交換された膜性能がプラント
の全体性能に影響を及ぼし、次第に評価が不正確なもの
になってくるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、適正な膜交換率を設定すること
ができる逆浸透膜交換率設定方法及び装置を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、多数の単位逆浸透膜を
並列又は直列に設けて集合体として構成した淡水製造装
置に用いる逆浸透膜交換率設定方法において、前記単位
逆浸透膜毎に透過水の導電率を測定し、該導電率と該導
電率を測定した時期における前記単位逆浸透膜の使用期
間とを処理手段に入力し、入力したデータと逆浸透膜が
圧密化する圧密化係数とにより逆浸透膜の劣化速度係数
を決定し、前記圧密化係数と前記劣化速度係数とによ
り、前記淡水製造装置として予測される透過水の水質が
常に所定値を越えないように、前記淡水製造装置を構成
している全逆浸透膜数に対して単位期間に交換する単位
逆浸透膜数の比率である単位期間当たりの膜交換率を決
定する、ことを特徴とし、請求項2の発明は、多数の単
位逆浸透膜を並列又は直列に設けて集合体として構成し
た淡水製造装置に用いる逆浸透膜交換率設定装置におい
て、前記単位逆浸透膜毎に透過水の導電率を測定する導
電率測定手段と、該測定した導電率と該導電率を測定し
た時期における前記単位逆浸透膜の使用期間とを処理手
段に入力する入力手段と、入力したデータと逆浸透膜が
圧密化する圧密化係数とにより逆浸透膜の劣化速度係数
を決定する前記処理手段と、前記圧密化係数と前記劣化
速度係数とにより計算される前記淡水製造装置として予
測される透過水の水質が、常に所定値を越えないよう
に、前記淡水製造装置を構成している全逆浸透膜数に対
して単位期間に交換する単位逆浸透膜数の比率である
位期間当たりの膜交換率を決定する膜交換率計算手段
と、を有することを特徴とする。
【0006】
【作 用】請求項1又は2の発明によれば、上記の如き
構成にするので、次のような作用が生ずる。まず、単位
逆浸透膜毎に透過水の導電率を測定する。この場合、導
電率測定手段は、定期的に自動測定するような装置であ
ってもよいし、人の操作によりシーケンシャルにもしく
は個々に測定する装置でもよい。次に、この測定した導
電率と膜の使用期間とを処理手段に入力するので、ここ
でこれらのデータが処理される。このときには、これら
のデータを位置付けるために、測定した当該単位逆浸透
膜名も入力する。この場合、入力手段は、個々の測定値
を、その使用期間と共に、又は当該逆浸透膜使用開始時
期を予め入力しておき測定日付と共に、人が入力するよ
うな形式のものであってもよいし、又は、自動入力手段
でもよい。処理手段では、膜劣化速度係数が計算される
が、その計算のために、これらの入力された一群の測定
値を統計的に処理したデータにすることが望ましい。こ
のデータは、最終的に膜交換率を計算するときに、安全
性も考慮して精度のある水質予測をするためのものであ
るから、例えば、最大値、最小値、平均値、標準偏差と
いう形のものにし、この中で、平均値に標準偏差の数倍
を加えた値や最大値等を後の計算に用いることができ
る。一方、逆浸透膜は高圧下で使用されることにより一
般にその使用期間に対応して圧密化し、塩透過率が減少
して通過水の導電率が低下する。このような塩透過率の
減少の指標である圧密化係数としては、例えば膜製造者
が推奨する値を用い、これを人の操作で処理手段に入力
するようにする。これにより、逆浸透膜の圧密化による
透過水の導電率への影響を修正することができる。但
し、圧密化係数入力手段を設け、前記推奨値又は予め実
験等で求めた膜使用期間に対する圧密化係数の表もしく
は曲線を処理手段にインプットしておいて、膜使用期間
からその値を計算させるような方法等を用いてもよい。
この場合、膜使用期間の入力は、入力手段でこれを直接
入力してもよいし、又は、予め当該逆浸透膜交換日を入
力しておいて測定時期から膜使用期間を計算させるよう
にしてもよい。処理手段では、更に、膜使用期間と膜劣
化速度係数との関係式等を組み込んでおくことにより、
圧密化係数と入力されたデータ及び膜使用期間から膜劣
化速度係数が計算される。このような膜劣化速度係数の
計算は、単位逆浸透膜毎に行ってもよいが、処理手段の
能力の点からは、測定した一群のデータを前述の如く統
計処理して1つのデータにし、一群の逆浸透膜を単位と
して行うのがよい。なお、データの集積が少ない段階で
は、膜性能として当初与えられた一定の数値を用いるよ
うにしてもよい。そして最終的に、膜交換率計算手段に
より、圧密化係数と膜劣化速度係数とから、淡水製造装
置として予測される膜交換後の水質が常に装置の要求性
能から定まる所定値を超えないような膜交換率を計算す
ることができる。ここで用いる膜劣化速度係数は、単位
逆浸透膜毎に計算した値や、統計処理したデータから計
算した値であるが、水質予測をするまでに複数回導電率
を測定する場合には、例えば各測定時におけるそれらの
値の平均値となる。なお、膜交換率の計算においては、
膜交換の期間を一定として計算してもよいし、この期間
を変化させて、膜交換率と交換期間の関係から最適の膜
交換率及び交換時期を定めるようにすることもできる。
又、特定期間内で最適の膜交換率を定めることもできる
し、常に膜交換率が一定になるように最適膜交換率を定
めることもできる。
【0007】請求項1又は2の逆浸透膜交換率設定方法
又は装置により膜交換をすれば、必要な余裕は考慮する
としても、過大な膜交換率になることがない。なお、以
上の処理手段、圧密化係数入力手段(圧密化係数を計算
させる場合)及び膜交換率計算手段としては、例えばマ
イクロコンピュータに組み込んだプログラムを用いるこ
とができる。
【0008】なお、実際に得られる透過水の水質は装置
の運転条件に影響されるが、運転条件と透過水質には一
定の関係があるので、上記に加えて、淡水製造装置の運
転条件を入力する運転条件入力手段と、これにより入力
された運転条件を淡水製造装置の設計条件と比較してそ
の差異に対応して測定した導電率を補正する補正手段と
を設けるようにすれば、実際の運転条件が設計条件と異
なってきた場合でも、これらの手段を用いて膜交換率の
計算精度を維持することができる。
【0009】
【実 施 例】図1は実施例の逆浸透膜交換率設定方法
を実行することができる装置の概略構成を示し、図2は
本方法及び装置を使用することができる淡水製造装置と
しての逆浸透膜式海水淡水化装置の逆浸透膜ユニットの
構成例を示す。これらの図によって、本装置の構成を説
明する。
【0010】図2において、海水淡水化装置は、海水を
逆浸透膜を透過させて導電率の低い透過水にする単位逆
浸透膜を多数備えた集合体により構成されるが、本実施
例では、A、B2系列の単位逆浸透膜の集合体をそれぞ
れ2段で構成し、第一段では、それぞれ1F(Fは給水
側を意味する)乃至65F及び1Br(Brはブライン
側を意味する)乃至65Brから成る合計130本の単
位逆浸透膜をA系列、B系列の2列の集合体とし、第二
段では、それぞれ1F´(F´は給水側を意味する)乃
至30F´及び1Br´(Br´はブライン側を意味す
る)乃至30Br´から成る合計60本の単位逆浸透膜
をA系列、B系列の2列の集合体として形成している。
このような構成の海水淡水化装置において、第一段で
は、図示しない高圧ポンプにより昇圧された供給水とし
て矢印イに示す方向から海水が供給され、矢印ロ方向か
ら導電率の低下した透過水である第一段脱塩水が送り出
される。そしてこの第一段脱塩水が供給水となって、再
度昇圧されて矢印ハ方向から第二段に供給され、第二段
で更に脱塩されて矢印ニ方向から透過水として第二段脱
塩水が送り出される。この第二脱塩水が図示しない装置
で更に処理された後、最終的に淡水が得られる。なお、
実施例の海水淡水化装置では、一段、二段の各段共、給
水側(F、F´側)の逆浸透膜モジュールには供給水が
直接供給されるが、ブライン側(Br、Br´側)に
は、モジュール内において濃縮された供給水が供給され
るようになっている。
【0011】このような海水淡水化装置に用いられる逆
浸透膜交換率設定装置は、以下の諸装置を有する。図1
において、第一段及び第二段の単位逆浸透膜装置1F〜
65F、1Br〜65Br及び1F´〜30F´、1B
r´〜30Br´のそれぞれを通過した通過水の導電率
を測定できる導電率測定手段として、サンプリングラッ
ク101、102及び計器ラック103、104が設け
られる。
【0012】サンプリングラック101、102には、
手動弁101−1等及び102−1等が集合化して設け
られている。そして導電率を測定するときには、測定者
がこれらの弁を順次開閉操作することにより、第一段及
び第二段の各単位逆浸透膜1F、1Br等及び1F´、
1Br´等からこれらを通過した給水側及びブライン側
の第一段脱塩水及び第二段脱塩水をサンプル水として供
給する。但し、手動弁101−1等及び102−1等の
代わりに電磁弁のような自動弁を用い、所定時期に自動
開閉させるか又は人の操作によりシーケンシャルに開閉
させ、導電率測定の省力化を図るようにしてもよい。な
お、機側のサンプル元弁1F−1等及び1F´−1等
は、通常開にしておく。
【0013】計器ラック103、104には導電率計1
03a、104aが設けられ、これらにより給水側及び
ブライン側の個々の逆浸透膜を透過して導入された脱塩
水の導電率が測定される。
【0014】入力手段としては現場操作盤105、10
6を備え、本実施例では、当該逆浸透膜名と測定した個
々の導電率を計測者がその日付と共に次に述べるパソコ
ン制御装置107に入力する。但し入力手段は、現場操
作盤105、106からパソコン制御装置107に自動
入力できる装置であってもよいし、パソコン制御装置1
07のCRT107aの表示画面とキーボード107b
とを用いて入力するような装置としてもよい。
【0015】又、本実施例の逆浸透膜交換率設定装置で
は、運転条件として、供給水圧力、脱塩され濃縮された
濃縮水圧力、脱塩水圧力、供給水流量、脱塩水流量、水
温、供給水導電率、供給水塩分濃度等の運転データを、
海水淡水化装置内に設置されているそれぞれの測定装置
から得るようにしている。そしてこれらのデータを、運
転条件入力手段の一例であるパソコン制御装置107の
CRT107a及びキーボード107bを用いてパソコ
ン制御装置本体に入力する。但し、運転条件入力手段と
して海水淡水化装置内に設けられるコンピュータ等を用
い、これからパソコン制御装置本体に自動入力するよう
にしてもよい。
【0016】パソコン制御装置107は、CRT107
a、キーボード107b、プリンタ107cを備え、処
理手段及び膜交換率決定手段と、更に本実施例では、運
転条件の補正手段とを有している。
【0017】補正手段は、測定され入力された供給水圧
力、濃縮水圧力、脱塩水圧力、供給水流量、脱塩水流
量、水温、供給水導電率及び供給水塩分濃度が、設計条
件と比較して差異があるときに、その差異とそれぞれの
運転条件ごとに予め定められた補正係数とから、測定し
た個々の導電率を補正する。この補正は、実際の運転条
件が設計条件と異なるときに、プラントが設計条件通り
で運転されていたとしたときの導電率を求めるために行
うものである。これにより、個々の膜性能の正しい評価
ができることになる。但し、常に設計条件に近い条件で
運転されるようなプラントに対しては、このような補正
手段を設けなくてもよい場合がある。
【0018】処理手段では、このように補正された個々
のデータから、最初に統計的処理として最大値、最小
値、平均値及び標準偏差を求める。本実施例では、CR
T107a及びキーボード107bを用い、膜交換当初
の圧密化係数を1.0、1年乃至3年後の圧密化係数を
0.65とし、この数値を制御装置107の本体部に入
力する。但し、このような条件を予め制御装置本体に組
み入れておくことにより、導電率を測定する時期従って
膜の使用期間から圧密化係数を計算するようにしてもよ
い。処理手段では、又、例えば初期塩透過率をSpo、
測定時までの膜の使用期間をt(単位は時間)、t時間
経過後の塩透過率をSpt、膜劣化速度係数をKspと
したとき、 Log(Spt/Spo)=Ksp・t0.65 なる実験式を用いて、膜劣化速度係数Kspが計算され
る。この場合、初期及び使用期間t(時間)経過後の塩
透過率は、それぞれ測定して運転条件により補正された
導電率から得られる。このような膜劣化速度係数を用い
ることにより、膜の性能を把握して合理的な膜交換率の
決定が可能になる。なお、使用時間tが短くデータの集
積が少ない段階では、逆浸透膜メーカから与えられた数
値を使用してもよい。
【0019】膜交換率計算手段では、本実施例では、膜
交換を年1回とし、毎年一定の膜交換率で交換するもの
として、圧密化係数と膜劣化速度係数とから、集合体即
ち第一段及び第二段のそれぞれを単位として予測される
膜交換後の水質が常に所定の設計値を超えないという条
件で膜交換率が求められる。但し、本手段により、所定
の水質を維持するような膜交換率と膜交換時期との関係
を計算できるようにしてもよい。このようにすれば、最
適の膜交換時期及び膜交換率を求めることができる。
【0020】図3は、このような逆浸透膜交換率設定装
置を用いて膜交換率を設定する操作及び処理フローを示
す。逆浸透膜(表では「RO膜」)単体毎の導電率を毎
月1回測定してパソコン制御装置107に入力する(S
1)。又、センサ類で検出した運転条件の記録も同装置
に入力する(S2)。このとき、各運転条件毎に導電率
を補正するための補正係数を自動計算して入力する(S
3)。これらにより、各逆浸透膜毎の水質の補正値を計
算して水質補正値表を作成する(S4)。導電率生デー
タ入力表及び水質補正値記録表の一部分をそれぞれ表1
及び表2に例示する。この水質補正には、同一段でも供
給水質が異なる給水側とブライン側との間の補正も含ま
れている。
【0021】次に、本実施例では毎年1回膜交換をする
ので、その記録もパソコン制御装置107に入力する
(S5)。そして、各単位逆浸透膜が膜交換後に使用
れた期間を計算する(S6)。各逆浸透膜の補正水質及
使用期間から、各系列毎の使用期間に対する補正水質
推移表を作成する(S7)。実際の表では全ての膜につ
いて毎月のデータを作っているが、その一部分を表3に
例示する。
【表1】
【表2】
【表3】
【0022】この補正水質推移表に基づき、第一段、第
二段毎に全体集計してプラントの使用開始後の経過月毎
の統計データをまとめ、圧密化係数、膜劣化速度係数を
計算し、これらから、年1回一定の膜交換率で膜交換を
行うものとして、経時的に変化する水質が設計性能を超
えないように膜交換率を計算する。そしてこれらを表に
まとめて、使用期間に対する水質表として表示する(S
8)。表4は、このような第一段脱塩水濃度推移集計表
の一部分を例示し、図4は、これをグラフ表示したもの
である。
【表4】
【0023】表4において、経過月数は逆浸透膜が交換
された後の月数を示し、毎月同じ経過月数の一群の膜の
データが記入されるが、表4では6月毎の数値のみを示
している。膜劣化速度係数は、測定され補正された一群
のデータの平均値に標準偏差の3倍を加えた水質により
毎月計算される。そして、膜交換率を一定として12月
毎に計算する水質の予想性能の計算においては、毎月計
算された膜劣化速度係数の12月分の平均値を用いる。
但し、データの集積が少ないため、当面表4の計算で
は、メーカから与えられた膜劣化速度係数を用いてい
る。又、圧密化係数も膜メーカの推奨値を使用してい
る。なお同表において、設計性能及び新予想性能欄は、
それぞれ当初の設計及び補正した実測値(ppm)に基
づいて、膜交換をしなかった場合の推移を示している。
この場合、設計性能としての保証水質は400ppmで
あり、装置の性能が設計性能通りであったすれば、36
月後は保証値を超えることになる。膜交換しない場合の
新予想性能及び膜交換したときの予想性能としては、前
述の如く補正実測値の平均値に標準偏差の3倍を考慮し
た安全な値を用いている。これをベースとして毎年一定
割合で膜交換した場合の性能推移を計算する。右欄の膜
交換時の予想推移(ppm)は、それぞれ7%、9%又
は18%の一定の膜交換率で膜交換したときの経過月数
に対する予想水質を示す。なお実際の計算は15年まで
行っているが、表4は72月(6年)までを例示してい
る。右欄の最初の7%の交換率は、膜交換率を2%ピッ
チで計算したときに、保証値400ppmを超えること
になる最大の膜交換率を示し、同表中には見られないが
9年(108月)経過後に予想性能が400ppmを超
えている。次の9%の交換率は、同様に計算して保証値
400ppmを超えない最低値を求めたものであり、こ
の膜交換率では12年(144月)経過後に水質が最も
400ppmに接近している。右端の18%の交換率は
自由に選定できる数値であり、データの集積度が十分に
なれば、中央の欄(この場合は9%)と一致してもよ
い。なお、表の交換率欄の数値は、運転開始後12ヵ月
毎に膜交換した場合にそれ以後の膜交換の効果を含めて
計算した値を示している。図4はこの結果をグラフ表示
したものである。交換時性能としては、交換率を7%
(交換時1)及び18%(交換時2)とした場合を示し
ている。
【0024】表5は運転記録から入力した運転条件の集
計表の一例を示す。これらの運転諸元に基づいて実測値
が補正されている。又、単位逆浸透膜の指定経過月にお
ける脱塩水濃度分布及び各段、各系列毎にまとめた脱塩
水濃度推移をグラフ表示したものをそれぞれ図5及び図
6に例示する。表6は、逆浸透膜の使用期間を計算する
ための逆浸透膜交換記録表の例である。
【表5】
【表6】 なお、以上のような諸計算、処理は、例えば市販の表計
算ソフト及びBASICの解析プログラムにより効率的
に行うことができる。
【0025】このような逆浸透膜交換率設定装置によ
り、従来用いられていたメーカの膜交換率推奨値が25
〜30%であるのに対して、15%又はそれ以下の膜交
換率を採用することが可能になり、プラントの経済性が
大幅に向上した。そして、採取データが次第に加算され
ることにより、性能予測の信頼性が増し、更に膜交換率
の低減が可能になる。又、プラントの全体性能の把握や
膜交換の記録等も同時に行うことができる。
【0026】なお、逆浸透膜の種類によっては、水質よ
りも水量を主体として膜交換が実施される場合もある。
このような場合には、各単位逆浸透膜の水量を検出でき
るようにし、これをベースとして同様の処理により膜交
換率を決定することができる。又以上において、実際に
膜交換を行うときには、例えば微生物の影響その他の使
用条件の相違や個々の膜の特性の相違等により膜の劣化
する程度に差が生じることを考慮して、交換実施前の水
質補正値記録表において水質低下の大きい膜から順番に
所定本数を交換するようにすることが望ましい。
【0027】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、適正な膜交
換率の設定が可能になり、海水淡水化装置の維持管理費
用の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の逆浸透膜交換率設定装置の構成を示す
説明図である。
【図2】上記装置が適用される海水淡水化装置の単位逆
浸透膜装置の配列を示す説明図である。
【図3】上記装置で膜交換率を決定するときのフローチ
ャートである。
【図4】脱塩水予想濃度推移を示すグラフである。
【図5】脱塩水濃度分布を示すグラフである。
【図6】脱塩水濃度推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1F〜65F、1Br〜65Br 第一段単
位逆浸透膜 1F´〜30F´、1Br´〜30Br´ 第二段単
位逆浸透膜 101、102 サンプリングラック(導電率測定
手段) 103、104 計器ラック(導電率測定手段) 105、106 操作盤(入力手段) 107 制御装置(処理手段、膜交換率計
算手段、) 107a CRT(入力手段) 107b キーボード(入力手段)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の単位逆浸透膜を並列又は直列に設
    けて集合体として構成した淡水製造装置に用いる逆浸透
    膜交換率設定方法において、 前記単位逆浸透膜毎に透過水の導電率を測定し、 該導電率と該導電率を測定した時期における前記単位逆
    浸透膜の使用期間とを処理手段に入力し、 入力したデータと逆浸透膜が圧密化する圧密化係数とに
    より逆浸透膜の劣化速度係数を決定し、 前記圧密化係数と前記劣化速度係数とにより、前記淡水
    製造装置として予測される透過水の水質が常に所定値を
    越えないように、前記淡水製造装置を構成している全逆
    浸透膜数に対して単位期間に交換する単位逆浸透膜数の
    比率である単位期間当たりの膜交換率を決定する、 ことを特徴とする逆浸透膜交換率設定方法。
  2. 【請求項2】 多数の単位逆浸透膜を並列又は直列に設
    けて集合体として構成した淡水製造装置に用いる逆浸透
    膜交換率設定装置において、 前記単位逆浸透膜毎に透過水の導電率を測定する導電率
    測定手段と、 該測定した導電率と該導電率を測定した時期における
    記単位逆浸透膜の使用期間とを処理手段に入力する入力
    手段と、 入力したデータと逆浸透膜が圧密化する圧密化係数とに
    より逆浸透膜の劣化速度係数を決定する前記処理手段
    と、 前記圧密化係数と前記劣化速度係数とにより計算される
    前記淡水製造装置として予測される透過水の水質が、常
    に所定値を越えないように、前記淡水製造装置を構成し
    ている全逆浸透膜数に対して単位期間に交換する単位逆
    浸透膜数の比率である単位期間当たりの膜交換率を決定
    する膜交換率計算手段と、 を有することを特徴とする逆浸透膜交換率設定装置。
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