JP2788244B2 - マスク支持部材およびその製造方法 - Google Patents

マスク支持部材およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラーテレビジョン受像管のマスク支持部
材およびその製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
カラーテレビジョン受像管では、電子ビームを受けて
シャドウマスクが加熱されると、熱膨張が生じて色ずれ
障害を起こす。このため、シャドウマスクをガラス容器
に対して弾性的に支持せしめるための支持部材として、
熱膨張係数が互いに異なる2枚の金属板を並接合したバ
イメタルが用いられており、代表的には高膨張側にはオ
ーステナイト系ステンレス鋼、例えばSUS304(Fe−18Cr
−8Ni)、低膨張側にはインバータ合金(Fe−36Ni)が
使用されている(特公昭47−3506号、特公昭49−9581号
等)。
そして前記支持部材は、通常以下の製造方法により製
造せしめられていた。
すなわち、それぞれに冷間圧延によって所定厚さに加
工された熱膨張係数が互いに異なる2枚の金属板(例え
ば前述のSUS304とインバー合金)をエレクトロンビーム
溶接(以下EBWと記す)等により並接合し、次いで所定
形状にプレス打抜し、その後概略第1図に示すような形
状に曲げ加工するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記製造方法によるマスク支持部材で
は、ばね限界値(Kb)が小さいため、組立時に変形を生
じ易く、またカラー受像管の製造工程時に400〜600℃の
熱工程を経る際にヘタリを生じ易いといった問題があっ
た。
本発明の目的は、ばね限界値が大きく、高温でのヘタ
リが小さいばね特性に優れたマスク支持部材およびその
製造方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は種々検討した結果、所定の冷間加工後に、
所定温度範囲における焼なまし処理を施せば、ばね限界
値が大きく、高温でのヘタリが小さいばね特性に優れた
マスク支持部材を得られることを知見し、本発明を完成
するに至った。
すわなち、熱膨張係数が互いに異なる2種の帯状金属
板を並接合して得られるマスク支持部材の製造方法にお
いて、前記マスク支持部材の少なくとも高膨張側金属
は、そのオーステナイト系ステンレス鋼素材に冷間加工
を施したのち、250〜600℃で焼なまし処理を行なうこと
により、ばね特性に優れたマスク支持部材を得ることが
可能となるのである。なお、本発明で言う並接あるいは
並接合という概念は、熱膨張係数が互いに異なる2種の
帯状金属板が接合している状態を意味し、その接合は2
条はもちろん、3条、4条など複数条の接合も含むもの
である。
本発明において、冷間加工は、オーステナイト単相組
織である高膨張側合金(例えばSUS304)を加工誘起変態
により、マルテンサイトに変態させ硬化させる工程であ
る。なお、加工は並接前・後どちらでもよく、前後にま
たがっても構わない。並接後に行なった場合は、低膨張
側合金(インバー合金)も加工硬化するが、SUS304の硬
化が著しく大きいため、バイメタルとしてのばね特性は
高膨張側合金で支配されると考えてよい。この加工は、
加工率10%未満では効果が小さいため、10%以上で実施
するのが望ましい。
また、250〜600℃の焼なまし処理は、冷間加工時に導
入された転位に鋼中のCやNを固着せしめ、バイメタル
のばね特性を向上させるためのものである。したがっ
て、SUS304の組織や溶接性を変動させない範囲で、例え
ばNを0.05〜0.25%の添加を行なうことはばね特性を向
上させる上で非常に有効である。この低温焼なましの効
果は、250℃未満ではCやNの拡散に長時間を要するた
め効果が小さく、また600℃を越えると過時効状態とな
り、軟化が起こり始める。よって250〜600℃に限定し
た。
なお、この焼なまし処理は冷間加工後の並接帯の状態
で行なってもよいが、冷間加工後の並接帯を打抜後製品
形状に曲げ成形加工し、その後に行なってもよい。前者
の場合製品形状への曲げ成形が若干難しくなること、成
形時の曲げ加工により折り曲げ部の特性が劣化すること
が考えられるため、焼きなまし処理は製品形状に曲げ成
形加工し、その後に行なうことが望ましい。並接帯の状
態および製品形状に曲げ成形加工した後の双方で行なっ
ても良い。
以上の製造方法により、ばね限界値45kgf/mm2以上で
あって、かつ耐熱ヘタリ性が90%以上というばね特性に
優れたマスク支持部材を得ることができる。ここで耐熱
ヘタリ性が90%以上とは後述する実施例における評価方
法によるものを言うこととする。
〔実施例〕
本発明の実施例について述べる。
18−8ステンレス鋼(SUS304、熱膨張率は180×10-7
/℃)からなる高膨張側合金を1050℃/30分溶体化処理
後急冷し、その後種々の加工率で冷間圧延を施して1.0m
mtの板とし、同じ板厚に冷間圧延したFe−36Ni(インバ
ー合金、熱膨張率は30×10-7/℃)により並接した。
並接したバイメタルは、第2図に示す短冊試片に切り
出し、一部は冷間加工ままで第3図の形状に曲げ成形を
行い、そのまま供試材とし、また一部は第1表に示す種
々の条件で焼なまし処理を施した。
ばね限界値の測定は、JIS−H3702に準じて行ない、45
kgf/mm2以上を合格とした。また、ヘタリテストは、第
3図A端を5mmたわませて固定した後、500℃×1hの処理
を行ない、前記A端が初期高さの95%以上のものを優
(◎)、90%以上のものを良(○)、90%未満のものを
劣る(×)として耐熱ヘタリ性を確認した。
以上の結果を第1表に示すが、本発明によるものが全
て良好なばね限界値とヘタリ特性を示すのに対して、比
較例ではばね限界値および耐熱ヘタリ特性が、不良とな
ることがわかる。
〔発明の効果〕 以上説明のように本発明によれば、ばね限界値および
高温ヘタリの改善されたマスク支持部材を提供できるも
のでありその効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はマスク支持部材の形態を示す斜視図、第2図は
本実施例に用いた短冊状試片を示す図、および第3図は
本実施例において、ばね特性を評価するために用いる試
片を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 29/02,29/07 G12B 1/02 C21D 8/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱膨張係数が互いに異なる2種の帯状金属
    板を並接合して得られるマスク支持部材の製造方法にお
    いて、前記マスク支持部材の少なくとも高膨張側金属
    は、そのオーステナイト系ステンレス鋼素材に冷間加工
    を施したのち、250〜600℃で焼きなまし処理を行なうこ
    とを特徴とするばね特性に優れたマスク支持部材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】熱膨張係数が互いに異なる2種の帯状金属
    板を並接合して得られるマスク支持部材の製造方法にお
    いて、前記マスク支持部材の少なくとも高膨張側金属
    は、そのオーステナイト系ステンレス鋼素材に冷間加工
    を施し、製品形状に打抜き、曲げ成形加工したのち、25
    0〜600℃で焼きなまし処理を行なうことを特徴とするば
    ね特性に優れたマスク支持部材の製造方法。
  3. 【請求項3】熱膨張係数が互いに異なる2種の帯状金属
    板を並接合して得られるマスク支持部材の製造方法にお
    いて、前記マスク支持部材の少なくとも高膨張側金属
    は、そのオーステナイト系ステンレス鋼素材に冷間加工
    を施し、250〜600℃で焼きなまし処理を行ない、次いで
    製品形状に打抜き、曲げ成形加工することを特徴とする
    ばね特性に優れたマスク支持部材の製造方法。
  4. 【請求項4】熱膨張係数が互いに異なる2種の帯状金属
    板を並接合して得られるマスク支持部材の製造方法にお
    いて、前記マスク支持部材の少なくとも高膨張側金属
    は、そのオーステナイト系ステンレス鋼素材に冷間加工
    を施し、250〜600℃で焼きなまし処理を行ない、次いで
    製品形状に打抜き、曲げ成形加工し、更に250〜600℃で
    焼きなまし処理することを特徴とするばね特性に優れた
    マスク支持部材の製造方法。
  5. 【請求項5】熱膨張係数が互いに異なる2種の帯状金属
    板を並接合して得られるマスク支持部材において、前記
    マスク支持部材の少なくとも高膨張側金属は、そのオー
    ステナイト系ステンレス鋼素材に冷間加工が施され、そ
    の後に250〜600℃による焼きなまし処理が施され、ばね
    限界値が45kgf/mm2以上で、かつ耐熱ヘタリ性が90%以
    上であることを特徴とするマスク支持部材。
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