JP2788242B2 - パターン検出装置及び露光装置 - Google Patents

パターン検出装置及び露光装置

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JP2788242B2
JP2788242B2 JP63023674A JP2367488A JP2788242B2 JP 2788242 B2 JP2788242 B2 JP 2788242B2 JP 63023674 A JP63023674 A JP 63023674A JP 2367488 A JP2367488 A JP 2367488A JP 2788242 B2 JP2788242 B2 JP 2788242B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、投影光学系によるマスク等の原板の原画パ
ターンをウエハ等の物体へ投影して焼付けるステッパに
おいて、上記投影光学系を通して物体上のパターンの位
置を検出するパターン検出装置に係り、特に微細原画パ
ターンを焼付けるステッパに好適なパターン検出装置お
よび露光装置に関する。
〔従来の技術〕
VLSIのような微細な回路パターンより成る集積回路の
製造には、マスク(レチクル)等原板上に設けられた回
路パターンを縮小レンズ(投影光学系)により1/5(又
は、1/10)に縮小してウエハ等被加工物上へ投影し、焼
付けるステッパが、パターン解像度に優るため専ら使用
されている。さらに、そのパターンの焼付けに際して
は、すでにウエハ上に形成されている回路パターンに対
して、焼付けるパターンの位置を高精度に重ね合せる必
要がある。このパターンの位置合せ作業をアライメント
と言う。このアライメントには、いくつかの方法が考案
されているが、上記の縮小レンズを通してウエハパター
ンの位置を検出する方法(これをTTL方式と言う)が重
ね合せ精度の高精度化に最も適している。このTTL方式
のウエハパターン検出では、ウエハのパターンを上記の
マスク側へ投影するには、後述する縮小レンズの色収差
から、パターン照明光としてレーザもしくは超高圧水銀
ランプの輝線等波長幅が数nm以内の単波長の光を使用す
ることが必要条件となる。そこで、従来のパターン検出
装置では、上記のような単波長の光を用いてウエハのパ
ターン検出を行っていた。このため、パターン検出精度
がウエハに塗布されているレジスト(感光剤)の塗布む
ら等プロセス要因の影響を受け易いという特性から不可
避であった。これに対して、近年の集積回路の高集積度
化に伴う回路パターンの微細化により、より高精度の重
ね合わせ精度が要求されるようになり、例えば、特開昭
60−80223号に記載されるようなウエハのパターン検出
を上記の条件を満たす2波長を用いて検出する2波長方
式のパターン検出装置が考案されている。この従来技術
では、パターン検出用の2つの波長をレジスト内の多重
干渉の強度を均一にし得る波長の組合せとしておくこと
で、検出誤差の原因となるレジスト塗布むら等によるパ
ターン検出画像の歪を取り除き、パターン検出誤差の低
減を可能としている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は縮小レンズによりマスク側に投影され
るウエハパターンの投影像の結像位置がパターン検出光
の波長によって異なるという特性については配慮されて
おらず、該ウエハパターンの投影像を検出素子へ投影す
るパターン位置検出装置の光学系の焦点面に上記のよう
に異なった位置に結像している2波長のウエハパターン
の投影像を合致させるため、少なくとも一方の波長にお
いてウエハの高さを調整する必要がある。このため、パ
ターン検出には、一方の波長でパターン検出を行った
後、ウエハを昇降させ他方の波長で再度パターン検出を
行う動作が不可欠であった。この一連のパターン検出動
作は、ステッパの1フィールドを焼付ける時間の数倍に
及ぶ時間を要する。これに対して、近年のステッパで
は、焼付けるフィールド毎にパターン検出を行うチップ
アライメント機能や、1枚のウエハについて多数のチッ
プ位置から統計的にウエハ上のチップ配列を求めるウエ
ハアライメント機能が不可欠となっている。これらのア
ライメント機能では、1枚のウエハについて数多くのパ
ターン検出を繰り返すため、上記従来技術によるとステ
ッパのスルーフットを1/2以下に損ねてしまう課題があ
った。さらに、ウエハの昇降動作に伴い、検出誤差が加
わる可能性もあった。このため、上記従来技術は、パタ
ーン検出精度の優位性は認められているものの、スルー
プットを要求されない研究用等の特殊な用途に使用が限
られていた。
本発明の目的は、層構造を有するパターンに対して露
光波長と異なる複数波長の光を用いてレジスト層の膜厚
変化に影響されることなく高精度な検出をスループット
の低下を抑えて実現できるようにしたパターン検出装置
及び露光装置を提供することになる。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、特定の狭い波
長帯の光に対して色補正された投影光学系と、前記特定
の狭い波長帯の光とは波長が異なり、かつ互いに波長の
異なる複数の波長の光を物体上に形成された層構造を有
するパターンに対して照射する照明手段と、該照明手段
によって照射された層構造を有するパターンから複数の
波長による多重干渉に基づく反射光の各々を前記投影光
学系を通して得られるパターンの像の各々について互い
にほぼ等しい倍率で結像せしめる等倍率結像光学系と、
該等倍率結像光学系で互いにほぼ等しい倍率で結像せし
められたパターンの像の各々を合成することによって前
記多重干渉強度の変動を低減した信号を得る検出手段と
を備えたことを特徴とするパターン検出装置である。
また本発明は、特定の狭い波長帯の光に対して色補正
された投影光学系と、前記特定の狭い波長帯の光とは波
長が異なり、かつ互いに波長の異なる複数の波長の光を
物体上に形成された層構造を有するパターンに対して照
射する照明手段と、該照明手段によって照射された層構
造を有するパターンからの複数の波長による多重干渉に
基づく反射光の各々を前記投影光学系を通して得られる
パターンの像の各々について互いにほぼ等しい倍率で結
像せしめる等倍率結像光学系と、該等倍率結像光学系で
互いにほぼ等しい倍率で結像せしめられたパターンの像
の各々を検出して信号を得る複数の検出手段と、該検出
手段から得られる信号を合成処理することによって前記
多重干渉強度の変動を低減した信号を得る処理手段とを
備えたことを特徴とするパターン検出装置である。
また本発明は、特定の狭い波長帯の光を用いて第1の
物体に形成された原画パターンを、前記特定の狭い波長
帯の光に対して色補正された投影光学系により第2の物
体上に投影露光する露光装置において、前記特定の狭い
波長帯の光とは波長が異なり、かつ互いに波長の異なる
複数の波長の光を前記第2の物体上に形成された層構造
を有するパターンに対して照射する照明手段と、該照明
手段によって照射された層構造を有するパターンからの
複数の波長による多重干渉に基づく反射光の各々を前記
投影光学系を通して得られるパターンの像の各々につい
て互いにほぼ等しい倍率で結像せしめる等倍率結像光学
系と、該等倍率結像光学系で互いにほぼ等しい倍率で結
像せしめられたパターンの像の各々を合成することによ
って前記多重干渉強度の変動を低減した信号を得る検出
手段とを備え、該検出手段から得られる信号に基づいて
前記第2の物体の位置をアライメントするように構成し
たことを特徴とする露光装置である。
また本発明は、特定の狭い波長帯の光を用いて第1の
物体に形成された原画パターンを、前記特定の狭い波長
帯の光に対して色補正された投影光学系により第2の物
体上に投影露光する露光装置において、前記特定の狭い
波長帯の光とは波長が異なり、かつ互いに波長の異なる
複数の波長の光を第2の物体上に形成された層構造を有
するパターンに対して照射する照明手段と、該照明手段
によって照射された層構造を有するパターンからの複数
の波長による多重干渉に基づく反射光の各々を前記投影
光学系を通して得られるパターンの像の各々について互
いにほぼ等しい倍率で結像せしめる等倍率結像光学系
と、該等倍率結像光学系で互いにほぼ等しい倍率で結像
せしめられたパターンの像の各々を検出して信号を得る
複数の検出手段と、該検出手段から得られる信号を合成
処理することによって前記多重干渉強度の変動を低減し
た信号を得る処理手段とを備え、該処理手段から得られ
る信号に基づいて前記第2の物体の位置をアライメント
するように構成したことを特徴とする露光装置である。
〔作用〕
パターン位置検出装置の投影光学系あるいはその一部
の光学系を入射瞳および射出瞳が共に無限遠に位置する
両テレセントリック系の光学系か、もしくは、その結像
面から十分に離れた位置に入射瞳および射出瞳が存在す
る光学系としておく。このパターン検出光学系により、
2波長の縮小レンズのウエハパターンの投影像をさらに
投影すると、後述のように該ウエハパターンの投影像が
投影される位置は異なるが、投影倍率を一致させること
ができる。さらに、パターン位置検出装置内に適当な光
路長を補正する補正光路を設けることで、上記の2波長
のウエハパターンの投影像がパターン位置検出装置の投
影光学系によって投影された投影像のうち一方の投影像
の位置を他方の投影像の位置に合致させることができ
る。それによって、縮小レンズにより異なった位置に投
影された2波長のウエハパターンの投影像を同時に、か
つ等倍率で検出素子へ投影することを実現できる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図から第8図により説
明する。
まず、本実施例が適用されるステッパに関して第3図
により説明する。ステッパは、回路の原板であるマスク
(レチクルとも云う)1に設けられている回路パターン
の拡大図を照明系4により照明し縮小レンズ2(第1の
投影手段)により縮小して被加工物たるウエハ3表面に
投影し、焼付ける装置である。縮小レンズ2により一度
に焼付け得る範囲が□10〜15mmと、ウエハ3の径(φ10
0〜150mm)に比較して小さいことから、ウエハ3の全面
を焼付けるため、ステージ5を逐次移動させて投影と焼
付けを繰り返す方式(ステップ、アンド、リピートと云
う)を用いている。6はマスク1とウエハ3のパターン
のアライメントに使用するパターン位置検出装置(第2
の投影手段および検出手段)である。解像度を高める目
的で多層レジスト等の露光波長における透過率を小さく
したレジストも使用されることから、本実施例のパター
ン位置検出装置では、ウエハ表面のパターンを検出する
ため、露光波長とは異なる超高圧水銀ランプの輝線であ
るe線およびd線という波長を用いている。
続いて、上記ステッパの縮小レンズ2の色収差特性に
ついて第2図により説明する。縮小レンズは、投影する
パターンの解像度を物理限界まで高めるため、g線ある
いはi線のような特定の露光波長(λ)に対してのみ
収差が補正されているレンズである。このため、該露光
波長以外の波長(λ)の光では、縮小レンズが投影する
パターンは露光波長の結像位置からずれてしまう特性が
ある。この特性を色収差と云い、第2図に、当社が採用
している縮小レンズの色収差特性の一例を示す。該露光
波長以外の波長(λ)の光では、ウエハ3のパターンの
投影像は露光波長では共役となるマスク1より離れた
(h)上方の空間に結像され、波長が異なるとその投影
像が結像する高さも変化する特性である。このため、パ
ターン照明光には、波長幅を数nm以内に絞った光を使用
しないと投影像を結像させることが困難である。さら
に、このウエハ3のパターンの投影像が結像する位置
(縦色収差という)は、同図の左側のグラフで示すよう
に、パターン位置検出装置で使用するe線(546nm,
λ)およびd線(577nm、λ)でそれぞれh1、h2
る相異なる位置となる。したがって、本実施例のパター
ン位置検出装置で検出するウエハパターンの投影像は、
波長毎に結像位置が異なっている。この結像位置の差
(Δh)は、本実施例の場合、おおむね、数mmに達し、
従来のプロキシミティ露光装置のマスク、ウエハ間隔の
数100倍に相当する。
続いて、本実施例のパターン位置検出装置の構造につ
いて、第1図により説明する。本実施例では、縮小レン
ズ2によるウエハパターンの投影像をマスク1で反射さ
せ、マスク1の下方で結像させている。このe線による
投影像7とd線による投影像8をミラー8で反射させ、
無限遠補正系の対物レンズ10に導く。この対物レンズ10
より射出した光束をビームスプリッタ11を透過させ結像
レンズ12へ入射させるようにしている。結像レンズ12に
より、前記のウエハパターンの投影像7、8の拡大投影
像が結像される。ここで、結像レンズ12より射出する光
束をハーフミラー13(分岐手段)で分岐し、一方をハー
フミラー15を透過させてTVカメラ19へ導いている。さら
に、前記のハーフミラー13で分岐した他方の光束を該ハ
ーフミラー13およびミラー16,18で反射させ、ハーフミ
ラー15(合成手段)を反射させて前記ハーフミラー13、
15を透過した光束に重ねてTVカメラ19へ導いている。こ
のとき、前記ハーフミラー13、15を透過してTVカメラ19
へ至たる光路長を、e線による投影像7を対物レンズ10
および結像レンズ12により拡大投影した拡大投影像が結
像する光路長に、前記ハーフミラー13、15およびミラー
16,18で反射されTVカメラ19へ至たる光路長を、d線に
よる投影像8を対物レンズ10および結像レンズ12により
拡大投影した拡大投影像が結像する光路長に設定する。
さらに、本実施例では、各々の光路にフィルター14、17
を設け、前者の光路はe線のみが、後者の光路はd線の
みが透過するようにして、前記拡大投影像の迷光を防止
している。この光学系(第2の投影手段)によって、e
線による投影像7とd線による投影像8を対物レンズ10
および結像レンズ12により拡大投影した投影像を重ね合
わせて同時にTVカメラ19で撮像するようにしている。こ
こで、TVカメラ19には、高分解能の撮像素子を使用し、
パターンサンプリングの空間周波数を縮小レンズのカッ
トオフ空間周波数の2倍以上の空間周波数に達するよう
に設定している。ウエハパターンの照明光は超高圧水銀
ランプ24よりフィルター23でe線およびd線を選択し、
オプチカルファイバー22でパターン位置検出装置まで導
いて光源としている。パターン位置検出装置では、レン
ズ21でオプチカルファイバー22(照明手段)より射出す
る光束に所定の指向性を与えたのち、ミラー20およびビ
ームスプリッタ11で反射させ、検出光とは逆に対物レン
ズ10を通してミラー9、マスク1で反射させ、縮小レン
ズ2に入射させウエハヘ至る経路でウエハの照明を行っ
ている。
続いて、本実施例の動作について第4図から第8図に
より説明する。まず、ウエハ上のパターンは、その形状
の一例を第4図に示すが、ウエハの素材であるシリコン
等の表面3aに段差を設け、表面に感光剤であるレジスト
3cが塗布されている構造であり、集積回路の製造工程に
よっては、中間に酸化膜あるいは金属等の層3bを介在さ
せることもある。さらに、上記の段差は上述の中間層に
設けられることもある。上記のレジストの膜厚はおおむ
ね数μm程度の透明な薄膜であり、このような薄膜が表
面に設けられているウエハのパターンを光学的に検出す
る場合、第5図に示す薄膜内の多重干渉の影響を配慮す
る必要がある。第5図(a)に示すように、レジストに
ステッパのパターン検出光のような単色光25が入射した
場合、レジスト表面での反射光と下地層の反射光が干渉
(多重干渉)し、レジスト表面での反射光と下地層の反
射光との位相差がレジスト膜厚に依存しているため、ウ
エハ表面の明るさはレジスト膜厚tの変化に応じて著し
く変動する。この多重干渉強度の変動が、後述するレジ
スト塗布むらによるパターン位置検出誤差を引き起こす
原因となっている。これに対して、本実施例のパターン
検出光であるe線26とd線27を同時に入射させた場合を
第5図(b)に示す。この場合には、レジスト膜厚tに
対する個々の波長の多重干渉強度の変動が、2波長の波
長差により、レジスト膜厚tに対してずれるため、ほ
ぼ、レジスト膜厚の実用範囲で互いに打ち消し合い、多
重干渉強度の変動を小さく抑えることができる。このよ
うに、2波長を用いてレジストの多重干渉強度の変動を
抑えるためには、2波長のパターン検出光によるウエハ
パターンの投影像を正確に重ね合わせて検出する必要が
ある。ところが、前述の縮小レンズの色収差から、e線
とd線の2波長のパターン投影像が光軸方向にずれて結
像しているため、2波長の投影像を重ね合わせるには、
ウエハパターンの投影像を検出素子へ投影する光学系を
2重焦点系として光軸方向のずれを補正する必要があ
る。ここで、通常の対物レンズ28により2重焦点系を構
成したとする。その状態を第6図に示すが、対物レンズ
では、第6図で向かって左側の物体面から見る瞳は無限
遠に置かれているが、右側の拡大像面から見ると瞳29は
対物レンズ28に近接して設けられている。そこで、拡大
倍率は、瞳29から右側の拡大像までの距離に比例する。
したがって、このような通常の対物レンズ28により2重
焦点系を構成すると、対物レンズ28によりe線の投影像
7とd線の投影像8の大きさが拡大されるとともに、結
像位置の差も拡大されるため、第6図に示すように、拡
大した拡大像7′、8′の倍率が異なってしまう。この
状態では、前記のようにTVカメラで撮像するウエハパタ
ーンの投影像の大きさが異なることから、2波長の画像
の重ね合わせが困難となる。これは、色収差が大きい縮
小レンズを通して複数の波長でウエハのパターンを検出
するパターン位置検出装置に固有の問題である。これに
対して、本実施例では、第7図に示すような、対物レン
ズ30と結像レンズ32をお互いの焦点距離の和に一致する
距離だけ隔てて設け、かつ、対物レンズ30と結像レンズ
32の間の両レンズの焦点面上に瞳31を設けた両テレセン
トリック系の拡大光学系を、前記2重焦点系として使用
している。この第7図の光学系では、向かって左側の物
体面と、右側の拡大像面の両側から見て瞳31は無限遠に
位置しているようになっている。この第7図の光学系に
より2重焦点系aを構成し、縮小レンズ2によるe線の
投影像7とd線の投影像8を拡大投影すると、拡大像
7″、8″の結像位置は異なるものの、瞳31が光学的に
無限遠に位置していることから、拡大像7″、8″の倍
率を一致させることが可能である。この状態で、拡大像
7″、8″の結像位置を適当な光学手段によって補正す
ることにより、2波長のウエハパターンの画像を重ね合
わせることができる。本実施例では、第1図に示す構成
のうち、ハーフミラー13、ミラー16、18、フィルター17
およびハーフミラー15より成る部分が、上記の拡大像
7″、8″の結像位置を補正する光学手段に相当する。
続いて、本実施例ではウエハパターンの位置を検出す
る動作について、第8図により説明する。第8図はウエ
ハパターンの断面形状と、このパターン断面に対応する
検出画像の強度分布を示している図である。第8図
(a)のウエハパターンの断面形状に示すように、下地
層33の段差に対して、レジスト34が非対称な分布形状で
塗布されることがある。この場合、単波長を用いたウエ
ハパターンの検出画像は、その強度分布をe線での強度
分布を第8図(b)、(e)に、d線での強度分布を第
8図(c)および(f)に示すが、いずれの画像の強度
分布も、前述の多重干渉によりレジスト34の非対称な分
布形状に応じて、非対象に歪んでしまう。これらの検出
画像より、ウエハパターンの正確な位置を検出すること
は困難である。このレジスト内の多重干渉の影響を抑え
る目的で、2波長検出方式が考案されている。この場
合、前述の第6図のような光学系を用いる2重焦点系で
2波長のパターン画像を検出し重ね合わせた画像の強度
分布を第8図(d)に示す。本光学系では、(b)に示
すe線と(c)に示すd線で前記TVカメラで撮像される
拡大投影像の大きさが異なることから、パターン段差部
分あるいはレジスト塗布むら部分等の画像の空間周波数
が高い画像成分が2波長で重なり合わない。このため、
検出画像の鮮明度を損ね、あるいは、レジスト内の多重
干渉強度の影響を除去しきれなくなる。これに対して、
本実施例で使用している前述の第7図に示す光学系を用
いる2重焦点系で2波長のパターン画像を検出し重ね合
わせた画像の強度分布を第8図(g)に示す。本実施例
では、(e)に示すe線と(f)に示すd線で前記TVカ
メラで撮像される拡大投影像の大きさが一致することか
ら、パターン段差部分あるいはレジスト塗布むら部分等
の画像の空間周波数が高い画像成分まで正確に2波長の
画像を重ね合わせることができる。このため、本実施例
では、(g)に示すようなレジスト内の多重干渉強度の
影響を除去した、かつ、鮮明な2波長合成画像を得るこ
とができ、この2波長合成画像を撮像した前記のTVカメ
ラの画像信号より、高精度にウエハパターンの位置を検
知することが可能である。
本実施例について、縮小レンズによるウエハパターン
の投影像を検出手段へ投影する光学系には、以上で説明
した対物レンズ10および結像レンズ12よりなる光学系の
ほか、1個の光学系で前記対物レンズ10および結像レン
ズ12よりなる光学系とほぼ同一の特性(両テレセントリ
ック系)を備える光学系を使用しても良い。また、前記
対物レンズ10および結像レンズ12よりなる光学系による
投影像を再度別の光学系により拡大投影し、検出素子で
撮像しても、同様の動作および効果を得ることができ
る。
続いて、以上説明した実施例とは別の実施例につい
て、第9図により説明する。本実施例は、マスク40のパ
ターンをウエハ(図省略)へ投影する縮小レンズ41によ
る該ウエハパターンの投影像42、43を両テレセントリッ
ク系とした対物レンズ45と結像レンズ46によりTVカメラ
49および52へ投影し、検出するパターン位置検出装置の
例である。オプチカルファイバー56、レンズ55およびミ
ラー54より成る照明系は、前述の実施例と同様に、超高
圧水銀ランプのe線およびd線で前記ウエハを照明して
いる。縮小レンズ41により投影されたe線のウエハパタ
ーン投影像42を、対物レンズ45と結像レンズ46により拡
大して、ハフーミラー47を透過させ、TVカメラ49に投影
し撮像する。同様に、縮小レンズ41により投影されたd
線のウエハパターン投影像43を、対物レンズ45と結像レ
ンズ46により拡大して、ハーフミラー47、ミラー50で反
射させ、TVカメラ52に投影し撮像する。フィルター48は
e線を、フィルター51はd線を透過させるフィルター
で、ハーフミラー47で分岐後の光路でe線もしくはd線
のみが結像するようにし、TVカメラ49、52で撮像される
パターン投影像の迷光を除去している。本実施例によれ
ば、e線によるウエハパターン拡大像の画像信号57とd
線によるウエハパターン拡大像の画像信号58を画像入力
装置59内でアナログ的に加算するか、あるいは、画像信
号57、58を画像入力装置59内でデジタル化したデジタル
データ60を画像処理装置61内で数値的に加算することに
よって、照明系のe線およびd線で照明されたウエハパ
ターンの拡大像を合成している。本実施例もまた、前述
の実施例と同様の効果がある。
さらに前述、前々述の実施例とは異なる実施例につい
て、第10図により説明する。本実施例の縮小レンズ63
は、マスク(図略)側の瞳63′がマスクに近いため、検
出系の2波長のパターン照明光で縮小レンズ63により投
影されるウエハ62のパターン投影像64、65の投影倍率に
相違を生じてしまう。このため、対物レンズ66と結像レ
ンズ67を完全な両テレセントリック系からずらして、対
物レンズ66と結像レンズ67による拡大像64′、65′から
見た縮小レンズ63の瞳63′の位置が光学的に無限遠に存
在するように設定している。縮小レンズ63のウエハ側は
テレセントリック系に設計されているため、ウエハ62か
ら見た縮小レンズ63の瞳もまた無限遠に位置している。
本実施例では、この構成によって、2波長のパターン照
明光について、同一倍率のウエハパターン拡大像64′,6
5′を得ている。上記のウエハパターン拡大像64′、6
5′を、前述の実施例もしくは前々述の実施例で述べた
方法で重ね合わせることによって、本実施例でも、前
述、前々述の実施例と同様の効果を実現することができ
る。
以上のパターン位置検出装置では、ウエハの約100μ
m程度以内のごく狭い範囲のパターンを検出している。
そこで、重ね合わせるパターンの拡大像に倍率誤差が多
少(おおむね、0.5%以内)存在しても、実用上、許容
し得る。したがって、対物レンズと結像レンズより成る
光学系は、完全な両テレセントリック系でなくとも、そ
の両側の結像面より瞳の位置が、2波長のパターン投影
像の結像位置の差よりおおむね100倍以上離れていれ
ば、充分に実用し得る。
また、パターン照明光ついては、2波長で実用上充分
な効果を得ることができるが、以上の実施例に述べてい
る色収差の補正光路をさらに設けることで、より多数の
波長を使用してパターン検出を行うことも原理的に可能
である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、露光波長と異なる複数の波長の光を
用いることによって発生する投影光学系の色収差を補正
して上記複数の波長の光による物体(ウエハ)上の層機
構を有するパターンからの多重干渉に基づく画像を上記
投影光学系を通して、かつ上記物体(ウエハ)を上記投
影光学系の高軸方向に静止させたまま同時に、しかもほ
ぼ等倍率で撮像素子等の検出素子へ投影し、該複数の波
長によるパターンの多重干渉に基づく画像を光学的、あ
るいは電気的もしくはデータ処理上で合成して検出する
ように構成したので、レジスト層の厚さむら等に起因す
る多重干渉強度の変動を低減した信号が得られ、上記層
構造を有するパターンについて露光波長と異なる複数の
波長の光を用いて高精度に、且つ短時間で検出すること
を可能にし、その結果集積回路製造時の歩留まりを向上
させて製造原価を低減すると共に集積回路における集積
度を高めて性能を向上させることを可能にする効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示す斜視図、第2図
は縮小レンズの色収差特性を示す図、第3図は本発明の
一実施例が搭載されるステッパの構成を示す斜視図、第
4図はウエハパターンの構造を示す斜視図、第5図はレ
ジストの多重干渉の状況を示す図、第6図は通常の対物
レンズによる2重焦点系の投影状態を示す図、第7図は
本発明の一実施例の2重焦点系の投影状態を示す図、第
8図は本発明の一実施例によるウエハパターン検出動作
を示す斜視図、第9図は本発明の別の実施例の構成を示
す斜視図、第10図は本発明のさらに別の実施例の構成を
示す光学系統図である。 符号の説明 1……マスク(レチクル)、2……縮小レンズ、3……
ウエハ、7……e線による投影像、7′、7″……e線
による拡大像、8……d線による投影像、8′、8″…
…d線による拡大像、10……対物レンズ、11……結像レ
ンズ、13、15……ハーフミラー、19……TVカメラ、22…
…オプチカルファイバー、30……対物レンズ、31……結
像レンズ、34……レジスト、41……縮小レンズ、45……
対物レンズ、46……結像レンズ、47……ハーフミラー、
49、52……TVカメラ、57、58……画像信号、60……デジ
タルデータ、62……ウエハ、63……縮小レンズ、64……
e線による投影像、64′……e線による拡大像、65……
d線による投影像、65′……d線による拡大像、66……
対物レンズ、67……結像レンズ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−208630(JP,A) 特開 昭62−169414(JP,A) 特開 昭62−281422(JP,A) 特開 昭60−83326(JP,A) 特開 昭62−73717(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特定の狭い波長帯の光に対して色補正され
    た投影光学系と、前記特定の狭い波長帯の光とは波長が
    異なり、かつ互いに波長の異なる複数の波長の光を物体
    上に形成された層構造を有するパターンに対して照射す
    る照明手段と、該照明手段によって照射された層構造を
    有するパターンからの複数の波長による多重干渉に基づ
    く反射光の各々を前記投影光学系を通して得られるパタ
    ーンの像の各々について互いにほぼ等しい倍率で結像せ
    しめる等倍率結像光学系と、該等倍率結像光学系で互い
    にほぼ等しい倍率で結像せしめられたパターンの像の各
    々を合成することによって前記多重干渉強度の変動を低
    減した信号を得る検出手段とを備えたことを特徴とする
    パターン検出装置。
  2. 【請求項2】特定の狭い波長帯の光に対して色補正され
    た投影光学系と、前記特定の狭い波長帯の光とは波長が
    異なり、かつ互いに波長の異なる複数の波長の光を物体
    上に形成された層構造を有するパターンに対して照射す
    る照明手段と、該照明手段によって照射された層構造を
    有するパターンから複数の波長による多重干渉に基づく
    反射光の各々を前記投影光学系を通して得られるパター
    ンの像の各々について互いにほぼ等しい倍率で結像せし
    める等倍率結像光学系と、該等倍率結像光学系で互いに
    ほぼ等しい倍率で結像せしめられたパターンの像の各々
    を検出して信号を得る複数の検出手段と、該検出手段か
    ら得られる信号を合成処理することによって前記多重干
    渉強度の変動を低減した信号を得る処理手段とを備えた
    ことを特徴とするパターン検出装置。
  3. 【請求項3】特定の狭い波長帯の光を用いて第1の物体
    に形成された原画パターンを、前記特定の狭い波長帯の
    光に対して色補正された投影光学系により第2の物体上
    に投影露光する露光装置において、前記特定の狭い波長
    帯の光とは波長が異なり、かつ互いに波長の異なる複数
    の波長の光を前記第2の物体上に形成された層構造を有
    するパターンに対して照射する照明手段と、該照明手段
    によって照射された層構造を有するパターンからの複数
    の波長による多重干渉に基づく反射光の各々を前記投影
    光学系を通して得られるパターンの像の各々について互
    いにほぼ等しい倍率で結像せしめる等倍率結像光学系
    と、該等倍率結像光学系で互いにほぼ等しい倍率で結像
    せしめられたパターンの像の各々を合成することによっ
    て前記多重干渉強度の変動を低減した信号を得る検出手
    段とを備え、該検出手段から得られる信号に基づいて前
    記第2の物体の位置をアライメントするように構成した
    ことを特徴とする露光装置。
  4. 【請求項4】特定の狭い波長帯の光を用いて第1の物体
    に形成された原画パターンを、前記特定の狭い波長帯の
    光に対して色補正された投影光学系により第2の物体上
    に投影露光する露光装置において、前記特定の狭い波長
    帯の光とは波長が異なり、かつ互いに波長の異なる複数
    の波長の光を第2の物体上に形成された層構造を有する
    パターンに対して照射する照明手段と、該照明手段によ
    って照射された層構造を有するパターンからの複数の波
    長による多重干渉に基づく反射光の各々を前記投影光学
    系を通して得られるパターンの像の各々について互いに
    ほぼ等しい倍率で結像せしめる等倍率結像光学系と、該
    等倍率結像光学系で互いにほぼ等しい倍率で結像せしめ
    られたパターンの像の各々を検出して信号を得る複数の
    検出手段と、該検出手段から得られる信号を合成処理す
    ることによって前記多重干渉強度の変動を低減した信号
    を得る処理手段とを備え、該処理手段から得られる信号
    に基づいて前記第2の物体の位置をアライメントするよ
    うに構成したことを特徴とする露光装置。
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