JP2783758B2 - 開閉体の駆動制御装置 - Google Patents

開閉体の駆動制御装置

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JP2783758B2
JP2783758B2 JP6063498A JP6349894A JP2783758B2 JP 2783758 B2 JP2783758 B2 JP 2783758B2 JP 6063498 A JP6063498 A JP 6063498A JP 6349894 A JP6349894 A JP 6349894A JP 2783758 B2 JP2783758 B2 JP 2783758B2
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重松  孝一
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開閉体の駆動制御装置
に係り、さらに詳しくは、閉動する開閉体によって異物
が挟まれることを防止する安全機能を備えた開閉体の駆
動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の駆動制御装置としては、例え
ば、自動車の窓ガラス(開閉体)を開閉すべく、それを
電動モータの駆動力によって昇降させる駆動機構を制御
するための制御装置が知られており、そのモータを一方
向に回転させることにより窓ガラスが上昇し、それを他
方向に回転させることにより窓ガラスが下降する。
【0003】従来、このような制御装置としては、上昇
操作スイッチがON操作されている間、窓ガラスを閉じ
るべくモータを一方向に回転させ、その上昇操作スイッ
チがOFF操作されたときにモータの回転を停止させる
ものが知られている。また、このような制御装置として
は、窓ガラスの上昇中に、その窓ガラスによって人体等
が誤って挾み込まれたか否かを監視し、その挾み込みが
あった場合に、窓ガラスの上昇を直ちに停止させるべく
モータの回転を停止させて安全性を確保するようにした
ものがある。このような装置は、人体等の挾み込みを検
出するために、例えば、窓ガラスの上昇時の閉動抵抗の
増大に起因する電動モータの駆動電流の変化などを監視
して、その駆動電流が所定のしきい値を越えたときに、
人体等の挾み込みがあったと判定してモータの一方向の
回転を停止させる構成となっている。
【0004】さらに、窓ガラスの閉動抵抗が閉動位置に
応じて変化することを考慮し、その閉動抵抗を閉動位置
毎に対応付けて記憶更新して、挾み込み検出用のしきい
値を個別に設定する、いわゆる学習機能をもったものも
ある。例えば、電動モータの駆動電流の変化を監視して
挾み込みを検出する場合には、窓ガラスの正常な閉動時
における駆動電流の検出値を閉動位置毎に対応付けて記
憶して、その記憶した駆動電流に所定の許容量を加味し
て閉動位置毎の挾み込み検出用のしきい値を設定する。
そして、その後の窓ガラスの閉動時に、その閉動位置毎
における駆動電流の検出値としきい値とを比較して、挾
み込みの有無を判定する。しきい値を求めるための駆動
電流は、挾み込みが検出されない限り記憶更新される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の制御装置にあっては、モータの一方向の回転が停止
した後は、当然ながらモータの駆動電流を監視すること
ができず、そのモータの一方向の回転の停止直後から窓
ガラスがわずかに上昇するオーバーラン中は、挾み込み
の検出、および学習機能によるしきい値設定用の駆動電
流の記憶更新(以下「学習動作」という)はしない。ま
た、モータが一方向の回転を開始した直後、つまり窓ガ
ラスの上昇開始直後は、モータの駆動電流が不安定であ
るため、それが安定するまでは、挾み込みの検出および
学習動作はしない。したがって、例えば、モータの一方
向の回転の停止直後からの窓ガラスのオーバーラン中に
挾み込みが生じた後、その挾み込みに気付かないまま、
直ちにモータの一方向の回転を開始して窓ガラスを再上
昇させた場合、その再上昇開始直後から挾み込みの検出
を開始するまでの間に挾み込み力が増大して、強い挾み
込みが急激に起きるおそれがある。
【0006】本発明の目的は、窓ガラス等の開閉体の閉
動作停止後のオーバーラン中に挾み込みが生じた場合を
考慮し、その後の閉動作の再開時に早期に挾み込みを検
出し、強い挾み込みが急激に起きることを回避して、高
い安全性を確保することができる開閉体の駆動制御装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の開閉体の駆動制
御装置は、開閉体を開動および閉動させる駆動機構を制
御する開閉体の駆動制御装置において、前記開閉体の閉
動中に、該開閉体の閉動抵抗に応じて変化する閉動抵抗
関連量を検出する閉動状態検出手段と、前記開閉体の閉
動開始後、所定の第1安定時間が経過したときに第1の
検出信号を出力する第1の時間検出手段と、前記開閉体
の閉動開始後、前記第1安定時間よりも短い所定の第2
安定時間が経過したときに第2の検出信号を出力する第
2の時間検出手段と、前記開閉体の閉動中における前記
第1の検出信号の出力後に、前記閉動状態検出手段によ
って検出される閉動抵抗関連量を前記開閉体の閉動位置
に対応付けて記憶更新する記憶手段と、前記開閉体の閉
動中において前記第2の検出信号の出力後に、前記閉動
状態検出手段によって検出される閉動抵抗関連量と前記
記憶手段に記憶されている閉動抵抗関連量とを比較し、
それらの差が所定量以上のとき挾み込み検出信号を出力
する挾み込み検出手段と、前記挾み込み検出手段が挾み
込み検出信号を出力したときに前記駆動機構による前記
開閉体の閉動を停止させる制御手段とを備えたことを特
徴とする。
【0008】
【作用】本発明の開閉体の駆動制御装置は、開閉体の閉
動開始後、その閉動速度等の閉動抵抗関連量を閉動位置
に対応付けて記憶更新するいわゆる学習動作を開始する
前に、挾み込みの検出動作を開始することにより、開閉
体の閉動開始後、閉動抵抗関連量の安定時間をまつこと
なく、挾み込みの検出動作を実行する。
【0009】そして、このことにより、開閉体の閉動作
停止直後のオーバーラン中に生じた挾み込みに気付かな
いまま、開閉体を再び閉動させた場合に、早期に挾み込
みを検出して強い挾み込みが急激に起きることを防止
し、高い安全性を確保する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】「第1の実施例」図1から図6は本発明の
第1の実施例を説明するための図である。本実施例は、
自動車のサイドドアの窓ガラス(開閉体)を開閉すべく
昇降させるための昇降装置としての適用例である。
【0012】図1は、本実施例の昇降装置(開閉体の駆
動制御装置)10を備えた自動車のサイドドア1の概略
側面図であり、昇降装置10には、窓ガラス2に取付け
られたキャリア3をガイドレール4に沿って昇降させる
駆動機構20が備えられている。本例の駆動機構20
は、キャリア3に連結されたワイヤ21を電動モータ
(駆動源)22の正逆転によって矢印A1 ,A2 方向に
移動させることにより、キャリア3と共に窓ガラス2を
昇降させる構成となっている。電動モータ22には、そ
の回転数に応じたパルス信号を出力する回転センサ23
(図2参照)が備えられている。また、サイドドア1の
内側には、窓ガラス2を昇降操作するためのスイッチ操
作部24が備えられている。これらの電動モータ22,
回転センサ23およびスイッチ操作部24は、制御装置
30に接続されている。
【0013】図2において31は、操作スイッチ24の
操作状態、および後述する挾み込み検出手段32からの
制御信号によって、モータ22を駆動制御するためのモ
ータ制御手段(制御手段)である。操作スイッチ24に
は、窓ガラス2を上昇させるときにON操作されてUP
信号を出力するUPスイッチと、窓ガラス2を下降させ
るときにON操作されてDOWN信号を出力するDOW
Nスイッチが備えられている。制御手段31は、UP信
号が出力されたときに、図示しないUPリレーをONと
してモータ22を一方向に回転させ、DOWN信号が出
力されたときに、図示しないDOWNリレーをONとし
てモータ22を他方向に回転させる。
【0014】33は、回転センサ23からのパルス信号
をカウントすることによって、窓ガラス2の昇降位置P
を検出するための位置カウンタ(位置検出手段)であ
る。この位置カウンタ33は、窓ガラス2が上昇限位置
0 (図1参照)にあるときにカウント値を「0」と
し、窓ガラス2の下降に応じて回転センサ23から出力
されるパルス信号をカウントアップし、また窓ガラス2
の上昇に応じてカウントダウンする。したがって、窓ガ
ラス2が下降限位置PMAX (図1参照)にあるときは、
そのカウント値が最大となる。
【0015】34は、回転センサ23のパルス信号の出
力周期を演算することによって窓ガラス2の閉動速度
(上昇速度)を検出するための速度検出手段(閉動状態
検出手段)である。
【0016】35は、タイマーT1 を備えた第1の時間
検出手段であり、後述するように、操作スイッチ24の
UPスイッチがONとなったときにタイマーT1 が起動
し、そのUPスイッチのON状態が第1の安定時間t1
継続したときに、タイマーT1 がタイムアップする。そ
のタイマーT1 がタイムアップしたときに第1の検出信
号S1 を出力する。第1の安定時間t1 は、窓ガラス2
の上昇開始後、その上昇速度が安定するまでに要する時
間とされている。36は、タイマーT2 を備えた第2の
時間検出手段であり、後述するように、操作スイッチ2
4のUPスイッチがOFFとなったときにタイマーT2
が起動し、そのUPスイッチのOFF状態が第2の安定
時間t2 継続したときに、タイマーT2 がタイムアップ
して第2の検出信号S2 を出力する。第2の安定時間t
2 は、後述するように、窓ガラス2の上昇開始後、その
上昇速度が安定する以前に挾み込みの検出が可能となる
時間であり、第1の安定時間t1 よりも短い(t2 <t
1 )。
【0017】挾み込み検出手段32は、速度検出手段3
4によって検出された窓ガラス2の上昇速度(閉動速
度)、カウンタ33のカウント値、および後述する記憶
手段37の記憶データに基づいて、監視範囲L(図1参
照)内での窓ガラス2の上昇中における人体等の挾み込
みの有無を検出する。そのため、制御装置30には、監
視範囲Lの検出部が備わっている。すなわち、その検出
部は、位置カウンタ33のカウント値に基づいて、昇降
の限界位置P0 ,PMAX のそれぞれから所定の距離ずつ
離れた位置P1 〜Pn 間の監視範囲L内に窓ガラス2が
位置しているか否かを検出する。監視範囲Lは、挾み込
みが生じるおそれのある範囲である。
【0018】次に、動作について説明する(図3参
照)。
【0019】まず、操作スイッチ24のDOWNスイッ
チのON操作によってDOWN信号が出力されたとき
は、ステップS1,S2からS3に進み、モータ制御手
段31がモータ22を他方向に回転させて、窓ガラス2
を下降させる(DOWN動作)。UPスイッチのON操
作によってUP信号が出力されたときは、タイマー
1,T2 を起動してから(ステップS4,S5)、U
PリレーをONとして窓ガラス2の上昇動作(UP動
作)を開始する(ステップS6)。そして、タイマーT
2 のタイムアップをまつ(ステップS7)。
【0020】タイマーT2 がタイムアップし、かつ窓ガ
ラス2が監視範囲L内に位置していないときは(ステッ
プS7,S8)、UP信号が出力されなくなったこと
(ステップS9)、または窓ガラス2が上昇限位置P0
にまで上昇したこと(ステップS10)を条件として、
UPリレーをOFFとして上昇動作を停止する(ステッ
プS11)。
【0021】また、タイマーT2 がタイムアップした後
は、窓ガラス2が監視範囲L内に位置していること(ス
テップS8)、およびUP信号の出力が継続しているこ
と(ステップS13)を条件として、後述する「挾み込
み検出動作」(ステップS12)をし、その後、さらに
タイマーT1 がタイムアップしたこと(ステップS1
4)を条件として、「挾み込み検出動作」と共に後述す
る「学習動作」(ステップS15)をする。そこで、以
下において、それらの「挾み込み検出動作」および「学
習動作」について説明する。なお、本実施例では、「挾
み込み検出動作」をするために、予め、初期設定のため
の「学習動作」をしておく。そこで、A「学習動作」を
A−1「初期設定のための学習動作」とA−2「通常の
学習動作」とに分けて説明し、それから、B「挾み込み
検出動作」について説明する。
【0022】A「学習動作」 A−1「初期設定のための学習動作」 この学習動作では、通常の使用に先立って、窓ガラス2
を下降限位置PMAX (図1参照)から上昇限位置P0
で連続的に上昇動作させる。そして、その上昇動作中に
おいて、記憶手段36が窓ガラス2の上昇速度(閉動速
度)を上昇位置に対応付けて記憶する。すなわち、記憶
手段36には、位置カウンタ33のカウント値毎に対応
する上昇速度の格納エリアが設定されており、その格納
エリアに、速度検出手段34によって検出された上昇速
度を順次格納する。
【0023】このようにして、記憶手段37に、窓ガラ
ス2の監視範囲L内の上昇位置毎における上昇速度の初
期値を記憶する。
【0024】A−2「通常の学習動作」 この学習動作は、図3のステップS15にて実行され、
窓ガラス2の上昇位置に応じて、記憶手段37に記憶さ
れている上昇位置毎の上昇速度を更新する。したがっ
て、窓ガラス2が同位置を上昇して通過する都度、記憶
手段37の記憶データが更新されることになる。
【0025】ところで、窓ガラス2の上昇動作の開始直
後は、その上昇速度が不安定である。そこで、その上昇
速度が安定するまでの安定時間t1 の経過をまって(ス
テップS14)、つまり第1の時間検出手段35(図2
参照)からの信号S1 の出力をまって、記憶手段37の
記憶データの更新、つまり学習動作を開始する(ステッ
プ15)。
【0026】B「挾み込み検出動作」 この検出動作は、挾み込み検出手段32により実行さ
れ、窓ガラス2の上昇動作時に、現時点の上昇速度と、
その現時点の上昇位置に対応する記憶手段37の記憶デ
ータ(過去の上昇速度)とが順次比較される。そして、
前者の上昇速度が後者の上昇速度よりも所定値以上に小
さくなったとき、つまり、同じ上昇位置において前回よ
りも今回の上昇速度が所定値以上遅くなったときに、挾
み込みが生じたと判定して、挾み込みの検出信号S0
出力する。
【0027】このようにして、挾み込み検出手段32
は、挾み込みの検出時に検出信号S0を出力する。モー
タ制御手段31は、その検出信号S0 が出力されたとき
にモータ22の回転を停止させる。
【0028】ところで、このような挾み込みの検出動作
は、窓ガラス2の上昇動作の開始後、第2の安定時間t
2 の経過をまって(ステップS7)、つまり第2の時間
検出手段36(図2参照)からの信号S2 の出力をまっ
て開始する(ステップS12)。その第2の安定時間t
2 は、窓ガラス2の上昇速度が安定するまでの安定時間
1 よりも短い。したがって、窓ガラス2の上昇動作の
開始後は、前述した「通常の学習動作」をしてから、
「挾み込み検出動作」をすることになる。
【0029】そこで、第1,第2の安定時間t1 ,t2
の関係を図5および図6により説明する。
【0030】図5は、挾み込みが生じなかった場合の動
作例であり、位置PA にて、UPリレーがOFFとなっ
て窓ガラス2のUP動作が停止した後、位置PB までオ
ーバーランして停止し、その後、位置PB にて、UPリ
レーがONとなって窓ガラス2のUP動作が再開され
た。同図中の点線が学習動作によって記憶されている閉
動速度(以下、単に「学習値」という)であり、窓ガラ
ス2のUP動作の再開後の閉動速度(以下、単に「検出
値」という)は、第2の安定時間t2 が経過するまで過
渡的に急上昇して、学習値を越える。そして、窓ガラス
2のUP動作の再開後、第1の安定時間t1 が経過する
ことによって、検出値が安定する。したがって、検出値
が安定する以前の第2の安定時間t2 の経過をまって
「挾み込み検出動作」を開始した場合には、検出値が学
習値を越えるために、誤って挾み込みを検出することが
ない。
【0031】図6は、挾み込みが生じた場合の動作の例
であり、位置PA からPB までのオーバーラン中に挾み
込みが生じた後、その位置PB にてUP動作を再開し
た。そのUP動作再開後の検出値は、その急上昇が抑え
られて、第2の安定時間t2 を経過しても同図中点線の
学習値を越えずに、その学習値よりも所定値以下とな
る。したがって、検出値が安定する以前の第2の安定時
間t2 の経過後に、速やかに挾み込みを検出して、UP
動作を停止させることができる。したがって、高い安全
性が確保されることになる。
【0032】「第2の実施例」図7から図9は、本発明
の第2の実施例を説明するための図である。本実施例で
は、窓ガラス2の閉動速度の変化率を記憶手段37に記
憶し、その記憶データに基づいて、挾み込み検出手段3
2が挾み込みの検出をする。
【0033】すなわち、記憶手段37には、位置カウン
タ33のカウント値毎に対応する閉動速度変化率の格納
エリアが設定されており、例えば、第1の格納エリア
に、位置Pn での閉動速度Vn と位置Pn-1 での閉動速
度Vn-1 の変化率Vn-1 /Vを格納し、第2の格納エ
リアに、位置Pn−1 での閉動速度Vn-1 と位置P
n-2 での閉動速度Vn-2 の変化率Vn-2 /Vn-1 を格納
し、以下同様にして、窓ガラス2の監視範囲L内におけ
る閉動速度の変化率を格納する。このように閉動速度の
変化率を記憶し更新する動作が「学習動作」であり、こ
の「学習動作」には、前述した第1の実施例と同様に、
監視範囲Lの全域に亘っての初期値を設定する「初期設
定のための学習動作」と、記憶内容を逐次更新する「通
常の学習動作」とがある。
【0034】一方、挾み込み検出手段32には、図7に
示すように、予測部32Aと挾み込み検出部32Bが構
成されており、次のように挾み込みの検出動作をする。
例えば、窓ガラス2が位置P3 からP2 に閉動する際に
は、まず、記憶手段37から、それらの位置に対応する
前回の閉動速度V3 ,V2 の変化率V2 /V3 を読み出
し、その変化率V2 /V3 と、現時点の位置P3 にて検
出された今回の閉動速度V3(t)とに基づいて、予測部3
2Aが位置P2 での今回の閉動速度V2 ′を予測する
(V2 ′=(V2 /V3 )・V3(t))。その後、挾み込
み検出部32Bは、位置P2 にて検出された今回の閉動
速度V2(t)と、予測速度V2 ′とを比較し、速度V2(t)
が予測速度V2 ′よりも所定値以上に小さいときに、挾
み込みの検出信号S0 を出力する。
【0035】また、この挾み込み検出手段32は、窓ガ
ラス2の閉動開始後、第2の安定時間t2 が経過しかつ
第1の安定時間t1 が経過する前の特定の期間に限り、
後述するように、所定の条件が満たされていることを前
提として、前回の窓ガラス2の閉動停止直前における閉
動速度VLASTを用いて今回の閉動速度を予測して挾み込
みの検出をする。以下、このような特定期間中の挾み込
みの検出動作を「閉動開始時の挾み込み検出動作」とい
い、その動作については後述する。また、記憶手段37
には、閉動速度VLASTを記憶するための格納エリアが設
けられている。
【0036】このように、本実施例では、学習動作と挾
み込み検出動作の内容が前述した第1の実施例と相異す
る。
【0037】さらに、本実施例では、タイマーT3 を備
えた第3の時間検出手段38(図7参照)を備えてお
り、操作スイッチ24のUPスイッチがOFFとなった
ときにタイマーT3 が起動し、その後、所定時間t3
経過したときにタイマーT3 がタイムアップする。
【0038】次に、作用について説明する。
【0039】まず、操作スイッチ24のDOWNスイッ
チのON操作によってDOWN信号が出力されたとき
は、ステップS21,S22からS23に進み、モータ
制御手段31がモータ22を他方向に回転させて、窓ガ
ラス2を下降させる(DOWN動作)と共に、UP動作
停止フラグをリセットする(ステップS24)。このU
P動作停止フラグは、後述するように、UP動作が終了
したときにセットされるため、それがセットされている
ことは、前回の窓ガラス2の動作がUP動作であったこ
とを意味し、それがリセットされていることは、前回の
窓ガラス2の動作がDOWN動作であったことを意味す
る。UPスイッチのON操作によってUP信号が出力さ
れたときは、タイマーT1 ,T2 を起動してから(ステ
ップS25,S26)、UPリレーをONとして窓ガラ
ス2の上昇動作(UP動作)を開始する(ステップS2
7)。そして、タイマーT2 のタイムアップをまつ(ス
テップS28)。
【0040】タイマーT2 がタイムアップし、かつ窓ガ
ラス2が監視範囲L内に位置していないときは(ステッ
プS27,S28)、UP信号が出力されなくなったこ
と(ステップS30)、または窓ガラス2が上昇限位置
0 にまで上昇したこと(ステップS31)を条件とし
て、UPリレーをOFFとして上昇動作を停止する(ス
テップS32)。したがって、仮りに、タイマーT2
タイムアップするまでの間に、操作スイッチ24のUP
スイッチがOFF操作されてUP信号が出力されなくな
ったとしても、窓ガラス2のUP動作は停止しない。こ
のことは、少なくとも後述する「閉動開始時の挾み込み
検出動作」の実行期間が確保されることになる。
【0041】また、タイマーT2 がタイムアップした後
は、窓ガラス2が監視範囲L内に位置していること(ス
テップS29)、タイマーT1 が未だタイムアップして
いないこと(ステップS33)、UP動作フラグがセッ
トされていることつまり前回の窓ガラス2の動作がUP
動作であったこと(ステップS34)、さらにタイマー
3 がタイムアップしていないこと(ステップS35)
を条件として、検出手段32が次のような「閉動開始時
の挾み込みの検出動作」をする(ステップS36)。
【0042】「閉動開始時の挾み込みの検出動作」この
検出動作では、後述するように前回の窓ガラス2の閉動
停止直後に記憶された閉動速度VLASTを用いて、今回の
閉動速度を予測して挾み込みを検出する。例えば、図9
中の位置PA にて前回の窓ガラス2のUP動作が停止し
た後、位置PB までオーバーランして停止していた場合
には、位置PA における閉動速度がVLASTとして記憶さ
れている。そして、今回、位置PB からの窓ガラス2の
UP動作が再開されてから、第2の安定時間T2 が経過
してタイマーT2 がタイムアップした位置PC にて、
「閉動開始時の挾み込みの検出動作」が実行される。そ
の場合には、記憶手段37に記憶されている位置PC
の閉動速度の変化率VPC+1 /VPC と、位置PA での
閉動速度VLASTとに基づいて、閉動速度((VPC+1
VPC )・VLAST)を暫定的に求め、それを位置PC
らPD までの閉動速度の予測値とする。ここで、VPC
は位置PC での閉動速度、VPC+1 は、位置PC から位
置カウンタ33の1カウント分だけ閉動した位置PC+1
での閉動速度である。また、位置PD は、タイマーT1
がタイムアップした時点の閉動位置である。
【0043】そして、位置PC からPD までの間は、こ
のように暫定的に求めた予測値と、窓ガラス2の閉動速
度の検出値とを比較し、後者の値が前者の値よりも所定
値以上に小さくなったときに、挾み込み検出部32Bが
信号S0 を出力する。図9は、位置PA からPB までの
間の窓ガラス2のオーバーラン中に挾み込みが生じた場
合の例であり、同図中の実線のように閉動速度の検出値
が変化する。また、同図中の点線S1 は、位置PA まで
の通常の閉動速度の予測値であり、点線S2 は、位置P
C からPD までの暫定的な閉動速度の予測値である。図
9からも明らかなように、位置PC からPD の間では、
閉動速度の検出値が予測値S2 よりも所定値以上に小さ
くなって挾み込みが検出され、直ちにUP動作を停止さ
せることができて、高い安全性が確保されることにな
る。なお、挾み込みが生じていなかった場合には、図9
中の2点鎖線のように閉動速度の検出値が変化するた
め、挾み込みを誤って検出することはない。
【0044】以上の「閉動開始時の挾み込み検出動作」
は、位置PC からPD の間であってもUP動作停止フラ
グがセットされていなかったり(ステップS34)、タ
イマーT3 がタイムアップしていた場合(ステップS3
5)には、実行されない。すなわち、前回の窓ガラス2
の動作がUP動作でなかったり、または、前回の窓ガラ
ス2の動作がUP動作であっても、その後、後述するt
3 時間以上経過していた場合には、挾み込みが生じてい
ることに気付かないまま窓ガラス2をUP動作させる危
険がないため、「閉動開始時の挾み込み検出動作」を実
行せず、タイマーT1 のタイムアップをまって「通常の
学習動作」をする(ステップS37)。
【0045】再び図8に戻り、ステップS37にて、前
述した「通常の学習動作」を実行し、記憶手段37の記
憶データ(速度変化率)を逐次更新する。なお、この時
点においては、既に、前述した「初期設定のための学習
動作」は終了している。
【0046】次のステップS38では、前述したように
通常の挾み込み検出動作を実行し、挾み込みが検出され
たときは、窓ガラス2のUP動作を停止させる。
【0047】このような「学習動作」(ステップS3
7)と「挾み込み検出動作」(ステップS38)は、窓
ガラス2が挾み込み監視範囲L内に位置し(ステップS
29)、かつUP信号が出力されている(ステップS3
9)ことを条件として継続する。そして、操作スイッチ
24のUPスイッチがOFF操作されて、UP信号が出
力されなくなったときは、UP動作停止フラグのセット
(ステップS40)、閉動速度VLASTの格納(ステップ
S41)、UPリレーのOFFによるUP動作の停止
(ステップS42)、およびタイマーT3 の起動(ステ
ップS43)をして、ステップS21に戻る。
【0048】「その他の実施例」窓ガラス2の閉動位置
に対応付けて、その閉動時における電動モータ22(図
1参照)の駆動電流を記憶更新すべく学習動作し、その
学習データと電動モータ22の駆動電流の検出値とを比
較して、挾み込み検出動作する。
【0049】なお、挾み込みを検出するための監視対象
となるデータ、および学習の対象となるデータの種類は
任意であり、要は、窓ガラス2の閉動抵抗に応じて変化
する閉動抵抗関連量であればよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の開閉体の
駆動制御装置は、開閉体の閉動開始後、その閉動速度等
の閉動抵抗関連量を閉動位置に対応付けて記憶更新する
いわゆる学習動作を開始する前に、挾み込みの検出動作
を開始する構成であるから、開閉体の閉動開始後、閉動
抵抗関連量の安定時間をまつことなく、挾み込みの検出
動作を実行することができる。
【0051】この結果、開閉体の閉動作停止直後のオー
バーラン中に生じた挾み込みに気付かないまま、開閉体
を再び閉動させた場合に、早期に挾み込みを検出して強
い挾み込みが急激に起きることを防止し、高い安全性を
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を備えた車両用ドアの概
略側面図である。
【図2】図1に示す制御装置のブロック構成図である。
【図3】図1に示す制御装置の制御手順を説明するため
のフローチャートである。
【図4】図1に示す窓ガラスの閉動位置と閉動速度との
関係の説明図である。
【図5】図1に示す制御装置による挾み込み検出動作の
一例を説明するための作動特性図である。
【図6】図1に示す制御装置による挾み込み検出動作の
他の例を説明するための作動特性図である。
【図7】本発明の第2の実施例における制御装置のブロ
ック構成図である。
【図8】図7に示す制御装置の制御手順を説明するため
のフローチャートである。
【図9】図7に示す制御装置による挾み込み検出動作の
一例を説明するための作動特性図である。
【符号の説明】
10 昇降装置(開閉体の駆動制御装置) 20 駆動機構 22 電動モータ 30 制御装置 31 モータ制御手段 32 挾み込み検出手段 33 位置カウンタ(位置検出手段) 34 速度検出手段(閉動状態検出手段) 35 第1の時間検出手段 36 第2の時間検出手段 37 記憶手段 S1 第1の検出信号 S2 第2の検出信号

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉体を開動および閉動させる駆動機構
    を制御する開閉体の駆動制御装置において、 前記開閉体の閉動中に、該開閉体の閉動抵抗に応じて変
    化する閉動抵抗関連量を検出する閉動状態検出手段と、 前記開閉体の閉動開始後、所定の第1安定時間が経過し
    たときに第1の検出信号を出力する第1の時間検出手段
    と、 前記開閉体の閉動開始後、前記第1安定時間よりも短い
    所定の第2安定時間が経過したときに第2の検出信号を
    出力する第2の時間検出手段と、 前記開閉体の閉動中における前記第1の検出信号の出力
    後に、前記閉動状態検出手段によって検出される閉動抵
    抗関連量を前記開閉体の閉動位置に対応付けて記憶更新
    する記憶手段と、 前記開閉体の閉動中における前記第2の検出信号の出力
    後に、前記閉動状態検出手段によって検出される閉動抵
    抗関連量と前記記憶手段に記憶されている閉動抵抗関連
    量とを比較し、それらの差が所定量以上のとき挾み込み
    検出信号を出力する挾み込み検出手段と、 前記挾み込み検出手段が挾み込み検出信号を出力したと
    きに前記駆動機構による前記開閉体の閉動を停止させる
    制御手段とを備えたことを特徴とする開閉体の駆動制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、前記開閉体の閉動中に
    おける前記第1の検出信号の出力後に、前記閉動抵抗関
    連量の変化率を前記開閉体の閉動位置に対応付けて記憶
    更新するものであり、 前記挾み込み検出手段は、 前記開閉体の閉動中における前記第2の検出信号の出力
    後に、前記閉動状態検出手段によって検出される閉動抵
    抗関連量と前記記憶手段に記憶されている閉動抵抗関連
    量の変化率とに基づいて閉動抵抗関連量の今度の変化を
    予測する予測部と、 前記開閉体の閉動中における前記第2の検出信号の出力
    後に、前記予測部によって予測された閉動抵抗関連量と
    前記閉動状態検出手段によって検出される閉動抵抗関連
    量とを比較して、それらの差が所定量以上のときに挾み
    込み検出信号を出力する挾み込み検出部とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の開閉体の駆動制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記予測部は、前記開閉体の閉動が断続
    的に繰り返されたときに、前回の閉動停止直前に前記閉
    動状態検出手段によって検出された閉動抵抗関連量と、
    前記記憶手段に記憶されている閉動抵抗関連量の変化率
    とに基づいて、今回の閉動中における前記第2の検出信
    号の出力直後の閉動抵抗関連量を予測するものであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の開閉体の駆動制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記開閉体の閉動の断続的な繰り返しの
    時間間隔が所定時間以上のときに第3の検出信号を出力
    する第3の時間検出手段を備え、 前記挾み込み検出手段は、前記第3の検出信号が出力さ
    れているときは、前記開閉体の閉動中における前記第1
    の検出信号の出力後に機能するものであることを特徴と
    する請求項1,2または3に記載の開閉体の駆動制御装
    置。
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