JP2783539B2 - カラー受像管 - Google Patents
カラー受像管Info
- Publication number
- JP2783539B2 JP2783539B2 JP62172838A JP17283887A JP2783539B2 JP 2783539 B2 JP2783539 B2 JP 2783539B2 JP 62172838 A JP62172838 A JP 62172838A JP 17283887 A JP17283887 A JP 17283887A JP 2783539 B2 JP2783539 B2 JP 2783539B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- axis
- panel
- shadow mask
- picture tube
- screen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の目的〕
(産業上の利用分野)
本発明はシャドウマスク型カラー受像管に係り、特に
パネルの曲面形状に関するものである。 (従来の技術) シャドウマスク型カラー受像管に用いられているシャ
ドウマスクは色選別機能を有する重要な部材の一つであ
る。即ち、多色に発光する蛍光体の塗り分けられた矩形
状枠を有する曲面状のパネル内面に対して一定の間隔を
置いて、規則的に配列された多数の開口の穿設された矩
形状枠を有する有効曲面部からなるシャドウマスクが配
置されている。そして管のネック部に配設された電子銃
からの複数の電子ビームは、集束、加速され且つ偏向作
用を受けて矩形状の領域を走査、シャドウマスクの透孔
を通過することによって夫々対応する蛍光体を射突発光
せしめてカラー映像を現出する。従って、シャドウマス
クの透孔群と対応する蛍光体群との間にはいわゆるビー
ムランディングを正確にするために特定の相対的位置関
係が必要であり、受像管の動作中、常にこの相対関係を
一定に保たねばならない。すなわち、シャドウマスクと
蛍光面との間隔(q値)が常に一定の許容範囲内になけ
ればならない。しかしながら、シャウドマスク型カラー
受像管は、その動作原理から、シャドウマスクの透孔を
通過する電子ビーム量は1/3以下であり、残りの電子ビ
ームはシャドウマスクの非透孔部に射突する。射突した
電子ビームは、熱エネルギーに変換されシャドウマスク
を加熱、膨張させることになる。これをドーミング現象
という。この結果、一般に鉄を主成分とする素材からな
るシャドウマスクは、熱膨張によりシャドウマスクの位
置が変化し、q値が許容範囲外にまで変化するとビーム
ランディング位置のずれにより色純度の劣化を生じるこ
とになる。このような、シャドウマスクの熱膨張によっ
て生じるミスランディングの大きさは、画面上の画像パ
ターン及びこのパターンの継続する時間によっても大き
く異なる。 このうち、シャドウマスクからこのシャドウマスクを
支持する熱容量の大なるマスクフレームまで加熱されて
生じるミスランディングは比較的長時間を要するが、特
公昭44−3547号公報に示されているように、マスクフレ
ームに取り付けられたスプリング支持構体にバイメタル
を介在させることにより補正する方法が有効である。し
かしながら、比較的短時間に生じるミスランディング、
たとえば局部的な高輝度表示による局部的ドーミングに
よるミスランディングについては大きな問題となる。 短時間のうちに起こるミスランディングについて矩形
の窓状のパターンを発生させる信号器を使用し、窓状パ
ターンの形状や位置を変えてミスランディングの大きさ
を測定すると、第6図のように、スクリーン画面(6)
のほぼ全面にわたって大電流ビームパターン(5)があ
る場合は比較的ミスランディングは小さい。しかしなが
ら第7図に示すように、比較的細長い大電流ビームのラ
スターパターン(5)が画面(6)の輪郭の左右端から
やや中央よりに偏在した場合に最も大きなミスランディ
ングを生じる。この実験事実は次の理由から容易に理解
できる。 第1に、テレビジョン受像機は受像管の平均陽極電流
がある一定値を超えないように設計されているので、第
6図のように大きな窓状パターンではシャドウマスクの
単位面積当りの電流が第7図の場合より小さく、従って
温度上昇は小さい。 第2に、パターンが画面の中央にある場合はシャドウ
マスクが熱変形してもミスランディングは生じ難いが、
中央から左右端方向に移動するにつれてシャドウマスク
の熱変形が画面上のミスランディングとして現われる度
合が大きくなる。しかし、画面左右端の近くではシャド
ウマスクはマスクフレームに固定されているので変形そ
のものは小さくなる。従って、第7図に示すような位置
にあるパターンの場合に最も大きなミスランディングを
生じる。 第8図は、第7図に示すようなパターン(5)のある
場合のミスランディングの状態を説明する図である。す
なわち、パネル(124)の内面側壁にスタッドピン(12
5)、スプリング支持構体(135)によりマスクフレーム
(134)を介してシャドウマスク(136)が対向配置され
ている。今、低輝度、すなわち電子密度の小さな状態で
動作している時のシャドウマスク(136)は位置(a1)
にあり、透孔(137)を通る位置(c1)の電子ビーム(1
42)は対応する蛍光体(130)に正しくランディングし
ている。この状態から第7図に示すような、局部的に高
輝度なパターンを映出する時は、シャドウマスク(13
6)は局部的に加熱膨張されて位置(a2)に変位し、透
孔(137)は位置(b1)から(b2)へ変位する結果、透
孔(137)を通る電子ビーム(142)は位置(c1)から
(c2)に変位して所定の蛍光体に正しくランディングし
なくなる。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、以上のようなシャドウマスクの熱変形によ
るミスランディングを改良するために、シャドウマスク
形状を次のようにする方法がある。 第5図において、曲線(150)は、第4図のY−Z軸
に平行な任意の平面とシャドウマスクの有効曲面との光
線(Y2)のX−Z軸平面上の頂点(M1)と長辺側有効端
部における点(N1)または(N′1)とのZ軸方向距
離、換言すればシャドウマスクの短軸Y軸に平行な断面
の高さと、X軸との関係を示すものである。曲線(15
0)は、シャドウマスクのY軸に平行な断面の高さが、
Y軸上(X=0)からX軸の有効端部Pに近づくに従っ
て、最初は徐々に大きくなって中間点(M1)で最大とな
り、それから徐々に小さくなっている。X軸の有効端部
(P)ではY軸上に比べるとやや大きくなっている。こ
のような構造にした場合、X軸上の中間点(M1)でシャ
ドウマスクのY軸に平行な断面の高さを最も大きくとる
ことができるため、Y軸方向の曲率が大きくなりこの中
間領域におけるシャドウマスクの熱変形によるミスラン
ディングを最も効率よく補正することができる。 一方、このようにした場合、q値を許容範囲内にする
ため、パネルも同様な形状にする必要がある。 しかし、パネル内面を上記のようにしてY軸に平行な
断面の高さをある程度大きくとろうとすると、第3図に
示すX軸上の中間の点(M)とセンター(O)のZ軸方
向距離を小さくする必要がある。この際、点(M)と点
(N)の中間点(K)とセンター(O)とのZ軸方向距
離が小さくなる。このため、点(K)付近では電子ビー
ムがパネルに当たる位置が遠ざかって、第9図に示す歪
(61)が発生し、特にY軸上の落ちこみ(62)が目だつ
ようになる。 また、パネル外面も上記のような形状にした場合、長
辺側付近において、第10図に示すように、Y軸上の反射
光(63)に対して第3図のN−N′断面付近では曲率半
径が小さくなるため、反射光(64)の入射角α′及び反
射角β′がY軸上の反射光(63)の入射角α、反射角β
に対して大きくなり、長辺に平行に物体を写した場合で
も、第11図に示すように、反射した像(68)は滑らかで
ない凸になり異和感を与える。 〔発明の構成〕 (問題点を解決するための手段) 本発明は、パネルの矩形状の有効曲面とY軸(短軸)
との交線におけるY軸方向曲率半径が、画面センターよ
り周辺で小さくなっていることを特徴とするカラー受像
管である。 (作 用) 本発明によれば、シャドウマスクの熱変形を抑制しつ
つ、かつ歪の劣化を防ぎ、また異和感をもたない反射像
を与えることが可能となる。 (実施例) 第1図乃至第4図は、本発明の一実施例を説明するも
のである。第2図においてカラー受像管(20)はガラス
の外囲器(22)を有しており、この外囲器(22)はほぼ
矩形のパネル(24)、ファンネル(26)及びネック部
(28)からなっている。パネル(24)の内面は、球面に
湾曲した凹面となっており、この内面に3色の蛍光体ス
トライプが規別的に配列された蛍光スクリーン(30)が
設けられている。これら蛍光体ストライプは、赤、緑、
青発光の各蛍光体を交互に順次配列してなる。通常、ス
トライプの方向は第3図に示す垂直方向すなわち短軸Y
軸方向である。このスクリーン(30)に近接してシャド
ウマスク構体(32)が取り付けられる。シャドウマスク
構体(32)は、矩形状のマスクフレーム(34)と多数の
透孔を設けた曲面状シャドウマスク(36)とからなり、
パネル(24)のスカート部に埋め込まれたスタッドピン
(25)に弾性支持部材(35)によって弾性的に保持され
る。透孔は、蛍光スクリーンのストライプに対応してY
軸方向に沿うスリットで形成されたもので、第3図に示
す破線の矩形領域(33)内に形成され、この領域(33)
が画像映出の有効領域となる。 ネック部(28)にはインライン型電子銃(40)が取り
付けられており、3本の電子ビーム(42)を発射し、シ
ャドウマスク(36)の透孔を通して蛍光スクリーン(3
0)に射突させる。これら電子ビーム(42)はファンネ
ル(26)外壁に取り付けた偏向ヨーク(44)によって偏
向されて、シャドウマスク(36)及び蛍光スクリーン
(30)を走査する。シャドウマスク(36)は、管軸すな
わちスクリーン(30)の中心でスクリーンに垂直な方向
の中心軸をZ軸とすると、このX軸がパネル中心0を垂
直に通る位置に支持される。第3図及び第4図に示すよ
うに、矩形パネルに水平方向に長軸X軸を、垂直方向に
短軸Y軸をパネル中心0を基点として設定する。 第1図は、本発明の実施例をさらに詳細に説明するも
ので、曲線(72)は、本発明のパネルのY軸上の断面、
点線(71)は従来のパネルのY軸上の断面を示すもので
あり、点線(71)は円弧である。一方、曲線(72)は、
センター付近(73)の曲率半径が周辺部(74)の曲率半
径より大きく、全体的にさらに平坦になっている。この
場合、中間部では、従来の単一の円弧(71)と比較する
とセンター(O)とのZ軸方向距離の差が小さくなる。
そして、シャドウマスクの熱変形を抑制するように、パ
ネルのY軸に平行な断面の高さをX軸方向の中央と周辺
の中間部で最大とした場合、上述のようにY軸上の形状
と第3図のN−N′断面付近の形状をなめらかにつなげ
ば、パネル内面では、第3図の中間点(K)付近と同様
にY軸付近においても電子ビームがパネルに当たる位置
が遠ざかる。そのため、歪においてY軸付近の落ちこ
み、(62)(第9図参照)はなくなり、歪は改善でき
る。 一方、パネル外面の反射像においても、外面のY軸上
付近の長辺側近傍におけるY軸方向曲率半径が小さくな
るため、Y軸上付近の反射光の入射角、反射角がN−
N′断面付近の入射角、反射角に近づき、第11図のよう
な凸型の反射像は解消でき、ほぼ直線となる。従って、
パネル外面のY軸上断面のY軸方向曲率半径をセンター
を大きく、周辺部を小さくすることにより反射像の違和
感はなくなる。 このように、パネルの内面あるいは外面のY軸上断面
のY軸方向曲率半径を単一ではなく、センター付近を大
きく、周辺部を小さくすることにより歪の改良あるいは
反射像の異和感の解消ができた。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によればシャドウマスク
の局部的な熱変形による色純度の劣化を抑制するような
パネル、シャドウマスクの形状にした場合でも、簡単に
歪の劣化を防止し、さらに反射像の異和感を解消するこ
とができる。
パネルの曲面形状に関するものである。 (従来の技術) シャドウマスク型カラー受像管に用いられているシャ
ドウマスクは色選別機能を有する重要な部材の一つであ
る。即ち、多色に発光する蛍光体の塗り分けられた矩形
状枠を有する曲面状のパネル内面に対して一定の間隔を
置いて、規則的に配列された多数の開口の穿設された矩
形状枠を有する有効曲面部からなるシャドウマスクが配
置されている。そして管のネック部に配設された電子銃
からの複数の電子ビームは、集束、加速され且つ偏向作
用を受けて矩形状の領域を走査、シャドウマスクの透孔
を通過することによって夫々対応する蛍光体を射突発光
せしめてカラー映像を現出する。従って、シャドウマス
クの透孔群と対応する蛍光体群との間にはいわゆるビー
ムランディングを正確にするために特定の相対的位置関
係が必要であり、受像管の動作中、常にこの相対関係を
一定に保たねばならない。すなわち、シャドウマスクと
蛍光面との間隔(q値)が常に一定の許容範囲内になけ
ればならない。しかしながら、シャウドマスク型カラー
受像管は、その動作原理から、シャドウマスクの透孔を
通過する電子ビーム量は1/3以下であり、残りの電子ビ
ームはシャドウマスクの非透孔部に射突する。射突した
電子ビームは、熱エネルギーに変換されシャドウマスク
を加熱、膨張させることになる。これをドーミング現象
という。この結果、一般に鉄を主成分とする素材からな
るシャドウマスクは、熱膨張によりシャドウマスクの位
置が変化し、q値が許容範囲外にまで変化するとビーム
ランディング位置のずれにより色純度の劣化を生じるこ
とになる。このような、シャドウマスクの熱膨張によっ
て生じるミスランディングの大きさは、画面上の画像パ
ターン及びこのパターンの継続する時間によっても大き
く異なる。 このうち、シャドウマスクからこのシャドウマスクを
支持する熱容量の大なるマスクフレームまで加熱されて
生じるミスランディングは比較的長時間を要するが、特
公昭44−3547号公報に示されているように、マスクフレ
ームに取り付けられたスプリング支持構体にバイメタル
を介在させることにより補正する方法が有効である。し
かしながら、比較的短時間に生じるミスランディング、
たとえば局部的な高輝度表示による局部的ドーミングに
よるミスランディングについては大きな問題となる。 短時間のうちに起こるミスランディングについて矩形
の窓状のパターンを発生させる信号器を使用し、窓状パ
ターンの形状や位置を変えてミスランディングの大きさ
を測定すると、第6図のように、スクリーン画面(6)
のほぼ全面にわたって大電流ビームパターン(5)があ
る場合は比較的ミスランディングは小さい。しかしなが
ら第7図に示すように、比較的細長い大電流ビームのラ
スターパターン(5)が画面(6)の輪郭の左右端から
やや中央よりに偏在した場合に最も大きなミスランディ
ングを生じる。この実験事実は次の理由から容易に理解
できる。 第1に、テレビジョン受像機は受像管の平均陽極電流
がある一定値を超えないように設計されているので、第
6図のように大きな窓状パターンではシャドウマスクの
単位面積当りの電流が第7図の場合より小さく、従って
温度上昇は小さい。 第2に、パターンが画面の中央にある場合はシャドウ
マスクが熱変形してもミスランディングは生じ難いが、
中央から左右端方向に移動するにつれてシャドウマスク
の熱変形が画面上のミスランディングとして現われる度
合が大きくなる。しかし、画面左右端の近くではシャド
ウマスクはマスクフレームに固定されているので変形そ
のものは小さくなる。従って、第7図に示すような位置
にあるパターンの場合に最も大きなミスランディングを
生じる。 第8図は、第7図に示すようなパターン(5)のある
場合のミスランディングの状態を説明する図である。す
なわち、パネル(124)の内面側壁にスタッドピン(12
5)、スプリング支持構体(135)によりマスクフレーム
(134)を介してシャドウマスク(136)が対向配置され
ている。今、低輝度、すなわち電子密度の小さな状態で
動作している時のシャドウマスク(136)は位置(a1)
にあり、透孔(137)を通る位置(c1)の電子ビーム(1
42)は対応する蛍光体(130)に正しくランディングし
ている。この状態から第7図に示すような、局部的に高
輝度なパターンを映出する時は、シャドウマスク(13
6)は局部的に加熱膨張されて位置(a2)に変位し、透
孔(137)は位置(b1)から(b2)へ変位する結果、透
孔(137)を通る電子ビーム(142)は位置(c1)から
(c2)に変位して所定の蛍光体に正しくランディングし
なくなる。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、以上のようなシャドウマスクの熱変形によ
るミスランディングを改良するために、シャドウマスク
形状を次のようにする方法がある。 第5図において、曲線(150)は、第4図のY−Z軸
に平行な任意の平面とシャドウマスクの有効曲面との光
線(Y2)のX−Z軸平面上の頂点(M1)と長辺側有効端
部における点(N1)または(N′1)とのZ軸方向距
離、換言すればシャドウマスクの短軸Y軸に平行な断面
の高さと、X軸との関係を示すものである。曲線(15
0)は、シャドウマスクのY軸に平行な断面の高さが、
Y軸上(X=0)からX軸の有効端部Pに近づくに従っ
て、最初は徐々に大きくなって中間点(M1)で最大とな
り、それから徐々に小さくなっている。X軸の有効端部
(P)ではY軸上に比べるとやや大きくなっている。こ
のような構造にした場合、X軸上の中間点(M1)でシャ
ドウマスクのY軸に平行な断面の高さを最も大きくとる
ことができるため、Y軸方向の曲率が大きくなりこの中
間領域におけるシャドウマスクの熱変形によるミスラン
ディングを最も効率よく補正することができる。 一方、このようにした場合、q値を許容範囲内にする
ため、パネルも同様な形状にする必要がある。 しかし、パネル内面を上記のようにしてY軸に平行な
断面の高さをある程度大きくとろうとすると、第3図に
示すX軸上の中間の点(M)とセンター(O)のZ軸方
向距離を小さくする必要がある。この際、点(M)と点
(N)の中間点(K)とセンター(O)とのZ軸方向距
離が小さくなる。このため、点(K)付近では電子ビー
ムがパネルに当たる位置が遠ざかって、第9図に示す歪
(61)が発生し、特にY軸上の落ちこみ(62)が目だつ
ようになる。 また、パネル外面も上記のような形状にした場合、長
辺側付近において、第10図に示すように、Y軸上の反射
光(63)に対して第3図のN−N′断面付近では曲率半
径が小さくなるため、反射光(64)の入射角α′及び反
射角β′がY軸上の反射光(63)の入射角α、反射角β
に対して大きくなり、長辺に平行に物体を写した場合で
も、第11図に示すように、反射した像(68)は滑らかで
ない凸になり異和感を与える。 〔発明の構成〕 (問題点を解決するための手段) 本発明は、パネルの矩形状の有効曲面とY軸(短軸)
との交線におけるY軸方向曲率半径が、画面センターよ
り周辺で小さくなっていることを特徴とするカラー受像
管である。 (作 用) 本発明によれば、シャドウマスクの熱変形を抑制しつ
つ、かつ歪の劣化を防ぎ、また異和感をもたない反射像
を与えることが可能となる。 (実施例) 第1図乃至第4図は、本発明の一実施例を説明するも
のである。第2図においてカラー受像管(20)はガラス
の外囲器(22)を有しており、この外囲器(22)はほぼ
矩形のパネル(24)、ファンネル(26)及びネック部
(28)からなっている。パネル(24)の内面は、球面に
湾曲した凹面となっており、この内面に3色の蛍光体ス
トライプが規別的に配列された蛍光スクリーン(30)が
設けられている。これら蛍光体ストライプは、赤、緑、
青発光の各蛍光体を交互に順次配列してなる。通常、ス
トライプの方向は第3図に示す垂直方向すなわち短軸Y
軸方向である。このスクリーン(30)に近接してシャド
ウマスク構体(32)が取り付けられる。シャドウマスク
構体(32)は、矩形状のマスクフレーム(34)と多数の
透孔を設けた曲面状シャドウマスク(36)とからなり、
パネル(24)のスカート部に埋め込まれたスタッドピン
(25)に弾性支持部材(35)によって弾性的に保持され
る。透孔は、蛍光スクリーンのストライプに対応してY
軸方向に沿うスリットで形成されたもので、第3図に示
す破線の矩形領域(33)内に形成され、この領域(33)
が画像映出の有効領域となる。 ネック部(28)にはインライン型電子銃(40)が取り
付けられており、3本の電子ビーム(42)を発射し、シ
ャドウマスク(36)の透孔を通して蛍光スクリーン(3
0)に射突させる。これら電子ビーム(42)はファンネ
ル(26)外壁に取り付けた偏向ヨーク(44)によって偏
向されて、シャドウマスク(36)及び蛍光スクリーン
(30)を走査する。シャドウマスク(36)は、管軸すな
わちスクリーン(30)の中心でスクリーンに垂直な方向
の中心軸をZ軸とすると、このX軸がパネル中心0を垂
直に通る位置に支持される。第3図及び第4図に示すよ
うに、矩形パネルに水平方向に長軸X軸を、垂直方向に
短軸Y軸をパネル中心0を基点として設定する。 第1図は、本発明の実施例をさらに詳細に説明するも
ので、曲線(72)は、本発明のパネルのY軸上の断面、
点線(71)は従来のパネルのY軸上の断面を示すもので
あり、点線(71)は円弧である。一方、曲線(72)は、
センター付近(73)の曲率半径が周辺部(74)の曲率半
径より大きく、全体的にさらに平坦になっている。この
場合、中間部では、従来の単一の円弧(71)と比較する
とセンター(O)とのZ軸方向距離の差が小さくなる。
そして、シャドウマスクの熱変形を抑制するように、パ
ネルのY軸に平行な断面の高さをX軸方向の中央と周辺
の中間部で最大とした場合、上述のようにY軸上の形状
と第3図のN−N′断面付近の形状をなめらかにつなげ
ば、パネル内面では、第3図の中間点(K)付近と同様
にY軸付近においても電子ビームがパネルに当たる位置
が遠ざかる。そのため、歪においてY軸付近の落ちこ
み、(62)(第9図参照)はなくなり、歪は改善でき
る。 一方、パネル外面の反射像においても、外面のY軸上
付近の長辺側近傍におけるY軸方向曲率半径が小さくな
るため、Y軸上付近の反射光の入射角、反射角がN−
N′断面付近の入射角、反射角に近づき、第11図のよう
な凸型の反射像は解消でき、ほぼ直線となる。従って、
パネル外面のY軸上断面のY軸方向曲率半径をセンター
を大きく、周辺部を小さくすることにより反射像の違和
感はなくなる。 このように、パネルの内面あるいは外面のY軸上断面
のY軸方向曲率半径を単一ではなく、センター付近を大
きく、周辺部を小さくすることにより歪の改良あるいは
反射像の異和感の解消ができた。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によればシャドウマスク
の局部的な熱変形による色純度の劣化を抑制するような
パネル、シャドウマスクの形状にした場合でも、簡単に
歪の劣化を防止し、さらに反射像の異和感を解消するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるパネルの短軸に沿う形状を示す断
面図、第2図は本発明の一実施例の縦断面図、第3図は
パネルの平面図、第4図は第3図のパネル形状を説明す
るもので有効領域の1/2平面を示す斜視図、第5図はシ
ャドウマスクの短軸に平行な断面の高さをX軸に沿って
示す曲線図、第6図はカラー受像管のスクリーン上の映
出パターン例を示す略平面図、第7図はカラー受像管の
スクリーン上の他の映出パターン例を示す略平面図、第
8図は第7図のパターンを映出したときに生じるシャド
ウマスクの局部的熱変形を説明するための略図、第9図
はスクリーン上の歪を示す略平面図、第10図(a),
(b)はパネル外面の反射を説明する略図、第11図はパ
ネルの反射像を示す略平面図である。 (5)……映出パターン、(6)……スクリーン (22)……外囲器、(24),(124)……パネル (26)……ファンネル、(28)……ネック部 (30)……蛍光スクリーン、(32)……シャドウマスク
構体 (33)……パネルの有効領域、(34),(134)……マ
スクフレーム (35),(135)……弾性部材、(36),(136)……シ
ャドウマスク (40)……電子銃、(42)……電子ビーム (61)……歪、(62)……歪の落ちこみ (63),(64)……反射光、(68)……反射像 (71)……点線、(72)……曲線 (73)……センター付近、(74)……周辺部
面図、第2図は本発明の一実施例の縦断面図、第3図は
パネルの平面図、第4図は第3図のパネル形状を説明す
るもので有効領域の1/2平面を示す斜視図、第5図はシ
ャドウマスクの短軸に平行な断面の高さをX軸に沿って
示す曲線図、第6図はカラー受像管のスクリーン上の映
出パターン例を示す略平面図、第7図はカラー受像管の
スクリーン上の他の映出パターン例を示す略平面図、第
8図は第7図のパターンを映出したときに生じるシャド
ウマスクの局部的熱変形を説明するための略図、第9図
はスクリーン上の歪を示す略平面図、第10図(a),
(b)はパネル外面の反射を説明する略図、第11図はパ
ネルの反射像を示す略平面図である。 (5)……映出パターン、(6)……スクリーン (22)……外囲器、(24),(124)……パネル (26)……ファンネル、(28)……ネック部 (30)……蛍光スクリーン、(32)……シャドウマスク
構体 (33)……パネルの有効領域、(34),(134)……マ
スクフレーム (35),(135)……弾性部材、(36),(136)……シ
ャドウマスク (40)……電子銃、(42)……電子ビーム (61)……歪、(62)……歪の落ちこみ (63),(64)……反射光、(68)……反射像 (71)……点線、(72)……曲線 (73)……センター付近、(74)……周辺部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭60−136132(JP,A)
特開 昭61−88427(JP,A)
特開 昭62−177841(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
H01J 29/07
H01J 29/86
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.実質的に矩形状の有効曲面を有するパネルと、この
パネルの内面に形成される蛍光スクリーンと、電子ビー
ムを通過させる多数の透孔が形成された有効曲面をもつ
曲面状シャドウマスクを具備するカラー受像管におい
て、 前記パネル有効曲面とY軸(短軸)との交線におけるY
軸方向曲率半径が画面中央より周辺で小さくなっている
ことを特徴とするカラー受像管。 2.有効曲面がパネル内面である特許請求の範囲第1項
記載のカラー受像管。 3.有効曲面がパネル内面及び外面である特許請求の範
囲第1項記載のカラー受像管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62172838A JP2783539B2 (ja) | 1987-07-13 | 1987-07-13 | カラー受像管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62172838A JP2783539B2 (ja) | 1987-07-13 | 1987-07-13 | カラー受像管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6417360A JPS6417360A (en) | 1989-01-20 |
JP2783539B2 true JP2783539B2 (ja) | 1998-08-06 |
Family
ID=15949273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62172838A Expired - Lifetime JP2783539B2 (ja) | 1987-07-13 | 1987-07-13 | カラー受像管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2783539B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3354254B2 (ja) * | 1993-02-16 | 2002-12-09 | 株式会社東芝 | カラー受像管 |
EP0828281A4 (en) * | 1996-03-06 | 1999-09-01 | Toshiba Kk | CATHODE RAY TUBE AND MANUFACTURING METHOD THEREOF |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0666135B2 (ja) * | 1983-12-23 | 1994-08-24 | 株式会社日立製作所 | シャドウマスク型カラーブラウン管 |
JP2534644B2 (ja) * | 1984-09-13 | 1996-09-18 | 株式会社東芝 | カラ−受像管 |
JPH0644457B2 (ja) * | 1986-01-30 | 1994-06-08 | 松下電子工業株式会社 | カラ−受像管 |
-
1987
- 1987-07-13 JP JP62172838A patent/JP2783539B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6417360A (en) | 1989-01-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0304922B1 (en) | Color cathode ray tube | |
JP2534644B2 (ja) | カラ−受像管 | |
JPH06275206A (ja) | 可変孔ピッチのシャドウマスクを備えたカラー陰極線管 | |
KR970008560B1 (ko) | 칼라 수상관 | |
JP3526466B2 (ja) | カラー受像管 | |
US5554909A (en) | One dimensional tension mask-frame assembly for CRT | |
JPS63200436A (ja) | 陰極線管 | |
US4697119A (en) | Color cathode ray tube having a non-spherical curved mask | |
JP2783539B2 (ja) | カラー受像管 | |
US6326722B1 (en) | Color cathode-ray tube | |
JP2645042B2 (ja) | カラー受像管 | |
US6288480B1 (en) | Color cathode ray tube | |
JP2507466B2 (ja) | カラ−受像管 | |
JPH07111876B2 (ja) | カラ−受像管 | |
JP3556243B2 (ja) | カラー受像管 | |
JP2550044B2 (ja) | カラ−受像管 | |
JP3894962B2 (ja) | カラー受像管 | |
EP1001446A1 (en) | Color crt, elastic supporter for color crt and elastic support mechanism | |
JPH0864146A (ja) | カラー受像管 | |
JP2614208B2 (ja) | カラー受像管 | |
JP3337784B2 (ja) | カラー受像管 | |
KR100319084B1 (ko) | 칼라음극선관 | |
KR100270386B1 (ko) | 컬러음극선관 | |
JPS62123641A (ja) | カラ−受像管 | |
KR200193435Y1 (ko) | 칼라 음극선관용 마스크 프레임과 섀도우마스크의 부착구조 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080522 Year of fee payment: 10 |