JP2778165B2 - マイクロ波加熱殺菌方法 - Google Patents

マイクロ波加熱殺菌方法

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JP2778165B2
JP2778165B2 JP1323229A JP32322989A JP2778165B2 JP 2778165 B2 JP2778165 B2 JP 2778165B2 JP 1323229 A JP1323229 A JP 1323229A JP 32322989 A JP32322989 A JP 32322989A JP 2778165 B2 JP2778165 B2 JP 2778165B2
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喜一郎 広瀬
善博 中川
幸枝 佐藤
高史 浦田
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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は加熱調理食品のマイクロ波加熱殺菌方法に関
するものであり、特にマイクロ波加熱用支持体を殺菌温
度もしくはこれ以上の温度にまで加熱しておいたものを
用いることで被加熱物を充填した包装体の表面からの放
熱を防止し、安定した殺菌効果を得る為のマイクロ波加
熱殺菌方法に関するものである。
〈従来技術〉 マイクロ波による食品の加熱殺菌方法は多く知られて
いるが、従来、マイクロ波により殺菌を行う場合、予め
支持体を加熱するいわゆる予備加熱について、あまり考
慮は払われていなかった。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら上記従来の加熱殺菌方法においては、安
定した殺菌効果は得られていなかった。それは、マイク
ロ波加熱は食品等の誘電損失の大きいものは自身の発熱
により加熱されるが、支持体などの誘電損失の小さいも
のは発熱されず、したがって被加熱物の熱量は表面から
支持体へ伝わって逃げてしまい、支持体と接している被
加熱物表面付近の加熱は遅れ、これが原因で殺菌不良を
生じさせていたからである。
また、被加熱物を充分に殺菌するために表面も殺菌温
度に達するべく加熱すると、長時間マイクロ波を照射し
なければならず、著しくエネルギーを費やすと共に、被
加熱物の中央部では加熱し過ぎてしまうという課題があ
った。
本発明は、マイクロ波加熱殺菌において、被加熱物を
マイクロ波で殺菌した際、被加熱物表面の支持体に接触
している部分から熱を放出して被加熱物の表面付近の加
熱遅れによる殺菌不良の発生防止し、またマイクロ波の
照射時間を減らすことによる消費エネルギーの節約を可
能とするマイクロ波加熱殺菌方法を開示することを目的
とする。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、上記課題を解決するために成されたもので
あり、マイクロ波透過可能な材料からなり、中央部に収
納部を設けた支持体内に、被加熱物を充填した包装体を
収納し、マイクロ波を照射加熱して殺菌を行うマイクロ
波加熱殺菌方法において、予め支持体を殺菌温度もしく
はそれ以上の温度まで加熱しておくことを特徴とするマ
イクロ波加熱殺菌方法を開示することにより解決し得た
ものである。また、被加熱物を充填した包装体を殺菌不
良防止可能な温度まで加熱することにより、この効果が
一層発揮されるというものである。
本発明について更に説明する。支持体を構成する材質
はマイクロ波を透過し、耐熱性及び耐圧性(曲げ強度)
を有した材質であればよく、例えば、シリコン含浸ガラ
スクロス積層品、不飽和ポリエステルのシートモールデ
ィングコンパウンド等の強化プラスチックが適当であ
る。
保持具は曲げ強度及び引張強度を有した材料であれば
よく、できればガラスフィラー充填エポキシ樹脂等のよ
うなマイクロ波透過性の材料が望ましい。
包装体は、あらかじめ加熱しておいた食品を充填する
もので袋またはトレイであり、材質は高温殺菌による内
圧上昇に耐えられ、またマイクロ波透過可能で、内面が
ヒートシール可能な積層材料からなる。
そしてこの具体的な積層材料としては、袋の場合は延
伸ナイロン/未延伸ナイロン/未延伸ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート/ポリ塩化ビニリデン/未
延伸ポリプロピレン、延伸ナイロン/ポリ塩化ビニリデ
ン/未延伸ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト/エチレンビニルアルコール共重合体/未延伸ポリプ
ロピレン、延伸ナイロン/エチレンビニルアルコール共
重合体/未延伸ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデンコ
ートポリエチレンテレフタレート/ナイロン/未延伸ポ
リプロピレンの構成のフィルム等で総厚が略60〜150μ
であるのが適当である。またトレイの場合、蓋材は、上
記構成同様のものが利用できる。
容器本体は、未延伸ポリプロピレン、未延伸ポリプロ
ピレン/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物/未延
伸ポリプロピレン、未延伸ポリプロピレン/未延伸ナイ
ロン/エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物/未延伸
ポリプロピレン、ポリプロピレン/エチレンビニルアル
コール共重合体/ポリプロピレン、ポリカーボネート/
エチレンビニルアルコール共重合体/ポリプロピレン、
結晶性ポリエチレンテレフタレート/エチレンビニルア
ルコール共重合体/ポリプロピレンの材料等が適当で成
形後の肉厚が2.0mm以下であるのが適当である。
そして、支持体、袋、トレイの構造を図面に従い説明
する。
第1図に支持体1の斜視図を示す。また第3図は包装
体2を支持体1に収納した状態のA−A断面図である。
これから分かるように、支持体1は周辺に押さえ部3を
有し、かつ中央に収納する包装体2の外見と略同形状の
収納部4を形成する底壁12と、上壁11とから成る。
第2図(a)に袋5の斜視図を示す。袋5は、隅部を
円弧状になるように周囲をシールした構造である。
第2図(b)にトレイ6の斜視図を示す。トレイ6は
容器本体13に蓋材14を重ね合わせた構造である。
次に、支持体の加熱について説明する。支持体の加熱
は、支持体を予め殺菌温度またはそれ以上の温度に加熱
しておくもので予備加熱と呼ばれるものである。これ
は、常温状態の支持体に被加熱物を収納し、マイクロ波
で加熱殺菌すると、被加熱物の熱が支持体と接する表面
付近から放熱し、加熱の遅延を招き、殺菌不良を生じて
いたのを防ぐためである。この予備加熱の好適な温度と
しては、130℃以上の温度であれば良い。
被加熱物の加熱は、マイクロ波での加熱殺菌時に昇温
幅を小さくすることにより、最高温度点と最低温度点と
の差を小さくでき、また被加熱物表面が予め加熱してあ
った支持体の熱を奪い、支持体の温度を下げてしまう影
響をなるべく小さくできるという点において非常に有効
である。被加熱物の加熱は100℃以下を指し、このうち1
00℃に近い程殺菌効果を高くすることができる。しかし
ながら通常では常温からの加熱でも十分殺菌は可能であ
る。
ところで、本発明の方法のように支持体を加熱する
と、第5図に示した通り内部中心16では最高温度が一番
低く、表面中心18、隅部付近17の順に高くなる。これに
対し、通常被加熱物にマイクロ波を照射した場合、被加
熱物は低温の支持体に接する被加熱物表面から、特に端
部から多く熱を奪われる。従って、予備加熱した支持体
で囲むことは、被加熱物の放熱を防止する上で非常に効
果的である。また、冷却する時は隅部付近17が一番冷却
されやすく、内部中心16が冷却されにくい。
〈作用〉 本発明の方法は支持体をあらかじめ殺菌温度以上まで
加熱し、この支持体に食品等の被加熱物を充填した包装
体を収納し、マイクロ波を照射して加熱殺菌を行うの
で、被加熱物表面からの放熱を防止することが可能とな
り、安定した殺菌性能を得ることができる。
〈実施例1〉 支持体としてシリコン含浸ガラスクロス積層品、保持
具としてガラスフィラー充填エポキシ樹脂からなる構造
の支持体を用いた。この支持体をあらかじめ隅部の温度
を140℃まで加熱を行い、各測定点において殺菌指標で
あるF0値の測定を実施した。また、支持体の空間に収納
する包装体としてポリプロピレン/エチレンビニルアル
コール共重合体/ポリプロピレンの3層シートよりなる
トレーに水を140g充填したものを用いた。その中心表面
及びシール際にそして内部中心に光ファイバー温度計を
取付てトレーを支持体に収納し、トレーの内部中心温度
が128℃になるまでマイクロ波加熱を行った。また、比
較例として支持体の予備加熱をしていないものについて
も同様のマイクロ波加熱を行った。この実験結果を表1
に示した。
表1から明かなように、本発明の方法では、従来の方
法よりも包装体表面とりわけコーナーやシール際のF0
が上昇し中心表面及び内部中心のF0に近づいた。またク
リームシチューによる殺菌テストの結果では表2に示す
ように安定した殺菌効果が得られた。
〈実施例2〉 支持体としてシリコン含浸ガラスクロス積層品、保持
具としてガラスフィラー充填エポキシ樹脂からなる構造
の支持体を用いた。この支持体をあらかじめ隅部の温度
を140℃まで加熱を行い、各測定点において殺菌指標で
あるF0値の測定を実施した。また、支持体の空間に収納
する包装体としてポリプロピレン/エチレンビニルアル
コール共重合体/ポリプロピレンの3層シートよりなる
トレーに水を140g充填し予め70℃に加熱したものを用い
た。その中心表面及びシール際にそして内部中心に光フ
ァイバー温度計を取付てトレーを支持体に収納し、トレ
ーの内部中心温度が128℃になるまでマイクロ波加熱を
行った。また、比較例として支持体の予備加熱をしてい
ないものについても同様のマイクロ波加熱を行った。こ
の実験結果を表3に示した。
表3から明かなように、本発明の方法では、従来の方
法よりも包装体表面とりわけコーナーやシール際のF0
が上昇し中心表面及び内部中心のF0値に近づいた。また
クリームシチューによる殺菌テストの結果では表4に示
すように安定した殺菌効果が得られた。
〈効果〉 本考案の方法を用いて食品を殺菌することにより加熱
バラツキを抑えて安定した殺菌ができ、実食品の予備調
理時の品温を保持しながらマイクロ波加熱殺菌を行うた
め消費エネルギーを節約でき、殺菌時間がさらに短くな
るため品質向上に役だった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いた支持体の斜視図、第2図はこの
支持体に収納する包装体の斜視図、第3図は包装体を収
納した状態の支持体の断面図、第4図はマイクロ波加熱
殺菌装置の説明図、第5図は実施例での加熱温度の測定
点を示す説明図である。 1…支持体、2…包装体、3…押さえ部 4…収納部、5…袋、6…トレイ 11…底壁、12…上壁、13…容器本体 14…蓋材、16…内部中心 17…隅部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 3/01 A61L 2/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波透過可能な材料からなり中央部
    に収納部を設けた支持体内に被加熱物を充填した包装体
    を収納し、マイクロ波を照射加熱して殺菌を行うマイク
    ロ波加熱殺菌方法において、予め支持体を殺菌温度もし
    くはこれ以上の温度まで加熱しておくことを特徴とする
    マイクロ波加熱殺菌方法。
JP1323229A 1989-12-13 1989-12-13 マイクロ波加熱殺菌方法 Expired - Lifetime JP2778165B2 (ja)

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