JP2771630B2 - 電子ビームの光軸調整装置 - Google Patents

電子ビームの光軸調整装置

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JP2771630B2
JP2771630B2 JP1244534A JP24453489A JP2771630B2 JP 2771630 B2 JP2771630 B2 JP 2771630B2 JP 1244534 A JP1244534 A JP 1244534A JP 24453489 A JP24453489 A JP 24453489A JP 2771630 B2 JP2771630 B2 JP 2771630B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 この発明は、走査型電子顕微鏡(SEM)、電子ビーム
テスタ等の電子ビーム利用機器に好適な電子ビームの光
軸調整装置に関し、 走査範囲を逐次更新しつつその中で電子ビームを走査
しながらビーム強度検出器の出力に基いて理想光軸位置
を捕捉し、これと一致するように電子ビーム軸を自動修
正するようにした電子ビームの光軸修正装置において、
装置運転開始時の初期走査範囲から理想光軸位置が逸脱
し、これにより理想光軸位置を見失うことを防止するこ
とを目的とし、 運転開始時にあっては前回運転時の光軸修正量を基準
に設定された初期走査範囲内において電子ビームの光軸
を自動走査しつつ理想光軸位置に配置されたビーム強度
検出器がピーク強度を検出するのに基いて最適光軸修正
量を求めて光軸修正を行う一方、運転開始から運転終了
までの途中期間にあっては前回修正時の光軸修正量を基
準に設定された走査範囲内において電子ビームの光軸を
自動走査しつつ理想光軸位置に配置されたビーム強度検
出器がピーク強度を検出するのに基いて最適光軸修正量
を求めて光軸修正を行う動作を適当なタイミングで繰り
返す電子ビームの光軸調整装置において、前記運転開始
時に求められた最適光軸修正量を少なくとも次回の運転
開始時まで記憶保持させる開始時修正量記憶手段と、前
記運転開始時における初期走査範囲の設定を、前記記憶
保持されている前回運転開始時の最適光軸修正量を基準
として行う初期走査範囲設定手段と、を備えて構成す
る。
〔産業上の利用分野〕
この発明は、走査型電子顕微鏡(SEM)、電子ビーム
テスタ等の電子ビーム利用機器に好適な電子ビームの光
軸調整装置に関する。
本出願人により先に提案された自動光軸調整装置(特
願昭63−207393号(特開平2−56839号))において
は、走査範囲を逐次更新しつつその中で電子ビームを走
査しながらビーム強度検出器の出力に基いて理想光軸位
置を捕捉し、これと一致するように電子ビーム軸を自動
修正している。
このような自動光軸修正制御を円滑に行うためには、
電子ビーム利用機器の運転開始直後より初期走査範囲内
において理想光軸位置が確実に捕捉しれねばならない。
そのため、初期走査範囲の設定にあたっては理想光軸
位置が確実に含まれるように慎重な配慮が要望されてい
る。
〔従来の技術〕
本出願人は、先に、特願昭63−207393号(特開平2−
56839号)において、走査型電子顕微鏡(SEM)、電子ビ
ームテスタ等の電子ビーム利用機器に好適な電子ビーム
の光軸調整装置を提案している。
この装置においては、走査範囲を逐次更新しつつその
中で電子ビームを走査しながらビーム強度検出器(ファ
ラデーカップ等)の出力に基いて理想光軸位置を捕捉
し、これと一致するように電子ビーム軸を自動修正して
いる。
すなわち、運転開始時にあっては前回運転時の光軸修
正量を基準に設定されたチルト(光軸傾き量)及びシフ
ト(光軸平行移動量)の各初期走査範囲内において電子
ビームの光軸を自動走査しつつ理想光軸位置に配置され
たビーム強度検出器がピーク強度を検出するのに基いて
最適光軸修正量を求めて光軸修正を行う。
一方、運転開始から運転終了までの途中期間にあって
は前回修正時の光軸修正量を基準に設定されたチルト及
びシフトの各走査範囲内において電子ビームの光軸を自
動走査しつつ理想光軸位置に配置されたビーム強度検出
器がピーム強度を検出するのに基いて最適光軸修正量を
求めて光軸修正を行う動作を適当なタイミングで繰り返
す。
かかる先の提案の自動光軸修正装置によれば、装置運
転開始のたびにその都度手動により電子ビームの光軸修
正を行わざるを得なかった従来例に比べて運転開始をス
ムーズに行わせるせることができ、また運転開始後に電
子銃、電子レンズ、偏向コイル等の電子ビーム照射機構
が熱的安定状態に至る間における光軸のずれ、あるいは
装置内部の汚れに対する帯電による光軸ずれをも確実に
修正することができる。
ところで、このような自動光軸修正制御を円滑に行う
ためには、電子ビーム利用機器の運転開始直後より初期
走査範囲内において理想光軸位置が確実に捕捉されねば
ならない。
そこで、先の提案装置の場合には、第10図に示される
方法により、初期走査範囲の設定を行っている。
尚、図はチルトに関する初期走査範囲の設定を示すも
のであり、座標(ATXt-i,ATYt-i)で示されるものは本
日の運転開始時における光軸チルト修正量、座標(ATX
y-f,ATYy-f)で示されるものは前日の運転終了時におけ
る光軸チルト修正量、ΔATXは±X方向の走査幅(定
数)、ΔATYは±Y方向の走査幅(定数)である。
図から明らかなように、先の提案装置の場合には、前
日の(前回のと同意)運転終了時における光軸チルト修
正量(ATYy-f,ATYy-f)を装置に記憶させておき、これ
を中心としかつX方向走査幅(2×ΔATX)及びY方向
走査幅(2×ΔATY)の範囲として初期走査範囲を設定
するようになっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、第11図に示されるように、光軸修正量
の値は電子銃、電子レンズ、偏向コイル等の電子ビーム
照射機構が熱的な安定状態に達する間において比較的大
きく変動する。
尚、第11図(a)は昨日(y)の光軸修正量の変動
を、また第11図(b)は本日(t)の光軸修正量の変動
をそれぞれ示すものであり、添字(−i)は運転開始時
の値を、また添字(−f)は運転終了時の値を示してい
る。
従って、第10図に示されるように、本日の運転開始時
における光軸修正量の値(ATXt-i,ATYt-i)が前日の運
転終了時における光軸修正量の値(ATXy-f,ATYy-f)か
ら大きく掛け離れていた場合には、図中破線の長方形で
示される本日の初期走査範囲内に本日の運転開始時にお
ける光軸修正量の値(ATXt-i,ATYt-i)、すなわち理想
光軸位置が含まれなくなり、そのため理想光軸位置を見
失いこれを捕捉できなくなる。
このようにして理想光軸位置を見失うと、再度初期走
査範囲を設定し直す等により理想光軸位置の捕捉に努め
ることとなるが、これにはかなりの時間が掛り、甚だし
き場合には理想光軸位置が捕捉できなくなって、光軸修
正非能に陥ると言う問題点があった。
この発明は、上述の問題点に鑑みなされたものであ
り、その目的とすることろは走査範囲を逐次更新しつつ
その中で電子ビームを走査しながらビーム強度検出器の
出力に基いて理想光軸位置を捕捉し、これと一致するよ
うに電子ビーム軸を自動修正するようにした電子ビーム
の光軸修正装置において、装置運転開始時の初期走査範
囲から理想光軸位置が逸脱し、これにより理想光軸位置
を見失うことを防止することにある。
〔発明が解決しようとする課題〕
第1図の原理説明図を参照しながら本発明の構成を説
明する。
同図において、光軸修正量生成及び最適修正量検出手
段100は、運転開始時にあっては前回運転時の光軸修正
量を基準に設定された初期走査範囲内において光軸修正
器102を制御して電子ビームの光軸101を自動走査しつつ
理想光軸103の位置に配置されたビーム強度検出器104が
ピーク強度を検出するのに基いて最適光軸修正量を求め
て光軸修正を行う一方、運転開始から運転終了までの途
中期間にあっては前回修正時の光軸修正量を基準に設定
された走査範囲内において電子ビームの光軸101を自動
走査しつつ理想光軸103の位置に配置されたビーム強度
検出器104がピーク強度を検出するのに基いて最適光軸
修正量を求めて光軸修正を行う動作を適当なタイミング
で繰り返すものである。尚、図において、105は電子銃
を示す。
以上の基本的な構成を基礎として、本発明では新たに
次のような構成要件を備えている。
すなわち、開始時修正量記憶手段106では、前記運転
開始時に求められた最適光軸修正量を少なくとも次回の
運転開始時まで記憶保持させるようになっている。
また、終了時修正記憶手段107では、前記記憶運転終
了時に求められている最適光軸修正量を少なくとも次回
の運転開始時まで記憶保持させるようになっている。
更に、初期走査範囲設定手段108では、前記運転開始
時における初期走査範囲の設定を、前記記憶保持されて
いる前回運転開始時の最適光軸修正量を基準として行う
ようになっている。
尚、初期走査範囲設定手段108では、前記記憶保持さ
れている前回運転開始時の最適光軸修正量を基準とし、
かつ前記記憶保持されている前回運転終了時の最適光軸
修正量との偏差を考慮して初期走査範囲の設定を行うこ
とが好ましい。
〔作用〕
このような構成によれば、初期走査範囲の設定は前記
記憶保持されている前回運転開始時の最適光軸修正量を
基準として行なわれる。
ここで、第11図に示されるように、光軸修正量の変動
を昨日と本日とで比較すると、運転開始時と運転終了時
との間では1日位のうちでも大差が見られるものの、運
転開始時だけに着目すれば昨日と本日とでは大差はみら
れない。
従って、初期走査範囲の設定を前記記憶保持されてい
る『前回運転開始時』の最適光軸修正量を基準として行
えば、運転開始時における理想光軸位置は必ず初期走査
範囲内に含まれることとなり、理想光軸位置を見失うこ
とはなくなる。
また、この際、初期走査範囲の設定を、前記記憶保持
されている前回運転開始時の最適光軸修正量を基準と
し、かつ前記記憶保持されている前回運転終了時の最適
光軸修正量との偏差を考慮して行うようにすれば、前回
の暗転終了時から今回の運転開始時までにあまり時間が
経過していない場合であっても、理想光軸位置を見失う
ことはなくなる。
更に、前回運転開始時の最適光軸修正量は逐次更新さ
れて行くから、装置内の汚れに対する帯電により徐々に
光軸がずれる場合にもこれによく追従することができ
る。
〔実施例〕
第2図は本発明を電子ビームテスタに応用した場合に
おける実施例の全体構成を示す模式図である。
同図に示されるように、この電子ビームテスタは鏡胴
部1aと試料室部1bとを有する真空チャンバ1を備えてい
る。
鏡胴部1a内の上部には、その発射方向を下方へ向けた
状態で電子銃2が取り付けられており、この電子銃の発
射方向前方には図示しないが電子レンズ、偏向コイル等
の電子ビーム照射機構が設けられている。
これら電子ビーム照射機構の更に前方(図では下方)
には、上段コイル対3aと下段コイル対3bとからなるビー
ム軸修正器3が配置されており、このビーム軸修正器3
により後述するように、電子ビームのチルト修正及びシ
フト修正が行われるようになっている。
上段コイル対3a及び下段コイル対3bは、それぞれ水平
面内において直交する2方向の磁界を発生させる一対の
電磁コイルで構成されており、これらのコイルは後述す
るように、チルトモードとシフトモードとからなる2種
類のモードにより駆動されるようになっている。
これらのモードを概念的に説明すれば、チルトモード
の場合には上段コイル対3aによる偏向量と下段コイル対
3bによる偏向量との差を操作して電子ビームのチルト修
正量を理想光軸のチルト修正量に一致させる動作が行わ
れ、シフトモードの場合には上段コイル対3aによる偏向
量と下段コイル対3bによる偏向量との差を固定したまま
両偏向量を操作して電子ビームのシフト修正量を理想光
軸のシフト修正量に一致させる動作が行われる。
今仮に、理想光軸をP1、電子ビームの光軸をP2として
両者が完全に一致した状態を第3図(a)の状態とすれ
ば、光軸修正の過程においては、先ず第3図(b)に示
されるようにチルト修正のみが行われ、次いでそのチル
ト修正結果を基礎として第3図(c)に示されるように
シフト修正が行われる。
鏡胴部1aの下部において理想光軸の通過位置には、電
子ビーム強度検出器として機能するファラデーカップ4
が配置されており、このファラデーカップ4は図中矢印
5に示されるように、理想光軸位置に対して出没自在に
支持されており、電子ビームテスタの運転中は電子ビー
ムの通過を邪魔しない位置に退避可能となっている。
試料室部1bの底部には、テスト対象となるLSI製品7
を載置するためのステージ6が設けられており、LSI製
品7はこのステージ6上に充電部(テスト用パッド等)
を上向きにして取り付けられるようになっている。
また、ステージ6の上方には、図示しないが、LSI製
品の充電部に対する電子ビーム照射により生じた二次電
子像をを捕えるための機構が配置されている。
制御回路8は所謂マイクロコンピュータで構成されて
おり、電子ビームテスタにおける本来のテスト動作のほ
か、本発明の要部である光軸修正動作を統括制御するも
のである。
以上の構成において本来のテスト動作中においては、
電子銃2から発射される電子ビームがLSI製品7の充電
部に照射され、その際に生じた二次電子像が観測される
ことにより、所謂電子ビームプロービングによるLSI動
作テストが行われる。
次に、第4図〜第9図を参照しながら光軸修正動作に
ついて詳細な説明を行う。
第4図に運転開始時における光軸修正処理のフローチ
ャートを示す。尚、このフローチャートは電子ビームテ
スタの例えば運転開始スイッチの操作により、あるいは
所定の修正指令スイッチの操作等により自動的に起動さ
れる。
第4図の処理が開始されると、先ず検出器据付処理が
実行され、ファラデーカップ4は図示しない駆動機構の
作用により、理想光軸の通過位置へと自動的に運ばれ、
その位置に据え付けられ(ステップ401)、その後本発
明の要部である初期走査範囲設定処理への移行が行われ
る。
第5図に初期走査範囲設定処理のフローチャートを示
す。
同図に示されるように、初期走査範囲設定処理では、
先ず、後述する運転開始時の最適光軸修正量登録処理
(第4図ステップ410〜413)で記憶された昨日(前回と
同意)の運転開始時における光軸最適シフト量(AT
Xy-i,ATYy-i)及び光軸最適チルト量(ASXy-i,ASYy-i
を本日(今回と同意)の運転開始時における光軸最適シ
フト量(ATXt-i,ATYt-i)及び光軸最適チルト量(ASX
t-i,ASYt-i)として置き換えることにより、本日の運転
開始時における光軸最適修正量は前日の運転開始時にお
ける光軸最適修正量と同一であるものとの推定を行う
(ステップ501〜504)。
尚、この推定の確かなことは、既に第11図(a)、
(b)を参照しながら説明した通りである。
次いで、このようにして推定される本日運転開始時の
光軸最適修正量(ATXy-i,ATYy-i,ASXt-i,ASYt-i)と後
述する運転終了時の最適光軸修正量登録処理(第8図ス
テップ801〜804)で記憶された昨日(前回と同意)の運
転終了時における光軸最適修正量(ATXy-f,ATYy-f,ASX
t-f,ASYt-f)との偏差の絶対値に適当な定数K(K≧1.
0)を乗ずることにより、初期走査範囲Aの中心に対す
る走査幅(ΔATX,ΔATY,ΔASX,ΔASY)をそれぞれ求め
る(ステップ505〜508)。
次いで、このようにして求められたデータ(ATXy-i,A
TYy-i,ASXt-i,ASYt-i及びΔATX,ΔATY,ΔASX,ΔASY)を
用いて、第9図に示されるように、昨日の運転開始時に
おける光軸最適修正量ATXy-i,ATYy-i,ASXy-i,ASY
y-i(実質的にATXt-i,ATYt-i,ASXt-i,ASYt-iと同一)を
中心とし、かつ走査幅(2×ΔATX,2×ΔATY,2×ΔASX,
2×ΔASY)の範囲を初期走査範囲Aとして決定し(ステ
ップ509)、以後実際に光軸最適修正量を探査する処理
(第4図ステップ403〜408)へと移行する。
尚、第9図においては、説明の便宜上チルトXY方向に
ついての初期走査範囲のみを示すが、シフトXY方向の初
期走査範囲についても同様である。
この探査処理では、前記の手順で決定された初期走査
範囲A内において電子ビームを走査しつつ、理想光軸位
置に配置されたビーム強度検出用のファラデーカップ4
がピーク強度を検出するのに基いて光軸最適修正量を求
める所謂ループ処理を、チルトXY及びシフトXYのいずれ
の方向についても検出されるピーク強度が一定値に集束
するまで繰り返す(ステップ403〜408)。
この際実行されるループ処理の内容は、走査方向がチ
ルトX方向、チルトY方向、シフトX方向、シフトY方
向と異なるだけで他は内容的には同一であるから、代表
としてチルトX方向のループ処理を第6図に示す。
チルトX方向のループ処理が開始されると、チルトX
方向の走査範囲初期値ATXsの設定処理(ステップ60
1)、ビーム強度(ビーム電流EBI)の測定処理(ステッ
プ602)及び最大ビーム強度(EBImax)の仮登録処理
(ステップ603)をイニシャル処理として実行した後、
以後最大ビーム強度(EBImax)及びそのときの光軸チル
ト量(ATXmax)の探査処理(ステップ604〜611)へと移
行する。
この探査処理においては、光軸チルト量(ATX)を単
位量(Δ)だけ増加する毎に(ステップ604)、測定さ
れるビーム強度(EBI)をそれまでの最大ビーム強度(E
BImax)と比較しつつ(ステップ605、606)、必要に応
じて最大ビーム強度(EBImax)及びそのときの光軸チル
ト量(ATX)を更新する処理(ステップ607〜609)を、
光軸チルト量(ATX)が最終値(ATXe)に達するまで繰
り返す(ステップ610)。
そして、光軸チルト量(ATX)が初期走査範囲の最終
値(ATXe)に達したならば(ステップ610YES)、その時
点における最大ビーム強度の光軸チルト量(ATXmax)を
光軸最適チルト量として仮登録し(ステップ611)、ATX
ループ処理(ステップ703)を完了する。
以後、同様にして、ATYループ処理(ステップ704)、
ASXループ処理(ステップ705)、ASYループ処理(ステ
ップ706)が実行される毎に集束計算が行われ(ステッ
プ707)、チルトXY及びシフトXYの各方向について最大
ビーム強度が一定値に集束することを条件として(ステ
ップ408YES)、その時点で仮登録されている各方向の光
軸修正量(ATX,ATY,ASX,ASY)が最適光軸修正量として
確定する。
このようにして、最適光軸修正量が確定したならば
(ステップ408YES)、テスト開始のために検出器除去処
理によりファラデーカップ4を理想光軸位置から退避さ
せた後(ステップ409)、本発明の要部である運転開始
時の最適光軸修正量登録処理(ステップ410〜413)へと
移行する。
この運転開始時の最適光軸修正量登録処理では、以上
により求められた最適光軸修正量(ASX,ATY,ASX,ASY)
を昨日(前回と同意)の運転開始時における最適光軸修
正量(ATXy-i,ATYy-i,ASXy-i,ASYy-i)として登録する
処理が行われ(ステップ410〜413)、前述したように、
これらの値は次回の運転開始時における初期走査範囲設
定処理(第4図ステップ402)で利用される。
このようにして、第4図の処理が全て完了すると、電
子ビームテスタ本来の処理への復帰が行われ、LSI製品
の電子ビームプロービングによるテストが行われる。
以後、電子ビームの光軸は運転時間の経過とともに電
磁コイルの熱による特性変化等により変位し、徐々に理
想光軸位置から外れて行くことになるが、この運転中の
光軸変位は第7図に示されるように、時間T毎に自動修
正される。
すなわち、運転開始後時間Tが経過する毎に、タイマ
割り込みによって第7図に示される光軸修正処理が行わ
れる。
この運転開始後の光軸修正処理の内容は、光軸最適修
正量の登録処理(ステップ410〜413)が存在しないこと
及び走査範囲設定処理(ステップ702)が相違すること
を除き、第4図に示される運転開始時の光軸修正処理と
ほぼ同様である。
すなわち、この運転開始後の光軸修正処理における走
査範囲設定処理(ステップ702)では、前回修正時(運
転開始時または前回のタイヤ割り込み時)の光軸最適修
正量(ATX,ATY,ASX,ASY)を基準として走査範囲の再設
定を行う。
以後、この再設定後の走査範囲内において、電子ビー
ムの光軸を自動走査しつつ理想光軸位置に配置されたビ
ーム強度検出器がピーク強度を検出するのに基いて最適
光軸修正量を求めて光軸修正を行う(ステップ703〜70
8)。
このようにして、運転中の光軸ずれが時間T毎に修正
される結果、光軸最適修正量(ATX,ATY,ASX,ASY)の値
も時間とともに変動する。
次いで、LSIテストが終了して電子ビームテスタの運
転終了操作を行うと、第8図に示されるように、本発明
の要部である運転終了時の修正量登録処理が行われる。
この運転終了時の修正量登録処理では、その時点で記
憶されている光軸最適修正量(ATX,ATY,ASX,ASY)を昨
日(前回と同意)の運転終了時における光軸最適修正量
(ATXy-f,ATYy-f,ASXY-f,ASYy-f)として登録する処理
が行われ(ステップ801〜804)、前述したように、これ
らの値は次回の運転開始時における初期走査範囲設定処
理(第4図ステップ402)で利用される。
以上の実施例によれば、昨日(前回と同意)の運転開
始時における光軸最適修正量(ATXy-i,ATYy-i,ASXy-i,A
SYy-i)を中心とし、かつ走査幅(2×ΔATX,2×ΔATY,
2×ΔASX,2×ΔASY)の範囲を初期走査範囲Aとしてい
るため(ステップ501〜509)、仮に前回の運転終了時か
ら今回の運転開始時までにあまり時間が経過していない
場合、すなわち電子ビームテスタが冷め切っていない場
合であっても、理想光軸位置は常に初期走査範囲内に含
まれることとなり、これにより運転開始時に理想光軸位
置を見失い光軸修正不能に陥る等の虞を未然に防止する
ことができる。
尚、以上の説明では前回の運転開始時における光軸最
適修正量それ自体を基準として初期走査範囲の設定を行
ったが、前回の運転開始時における光軸最適修正量に対
して特定の値を加減算した値を基準として初期走査範囲
の設定を行っても同様な作用効果を得ることができる。
〔発明の効果〕 以上の説明で明らかなように、この発明によれば走査
範囲を逐次更新しつつその中で電子ビームを走査しなが
らビーム強度検出器の出力に基いて理想光軸位置を捕捉
し、これと一致するように電子ビーム軸を自動修正する
ようにした電子ビームの光軸修正装置において、装置運
転開始時の初期走査範囲内から理想光軸位置が逸脱し、
これにより理想光軸位置を見失なって光軸修正不能に陥
る等の虞を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、 第2図は実施例の全体構成を示す模式図、 第3図は光軸修正原理を示す図、 第4図は運転開始時の光軸修正フローを示す図、 第5図は初期走査範囲の設定フローを示す図、 第6図は光軸チルト修正のループ処理フローを示す図、 第7図は運転開始後の光軸修正フローを示す図、 第8図は運転終了時の修正量登録フローを示す図、 第9図は本発明における初期走査範囲の例を示す図、 第10図は従来法における初期走査範囲の例を示す図、 第11図は光軸修正量の変動を昨日と本日とで比較して示
す図である。 100……光軸修正量生成及び最適修正量検出手段 101……電子ビームの光軸 102……光軸修正器 103……理想光軸 104……ビーム強度検出器 105……電子銃 106……開始時修正量記憶手段 107……終了時修正量記憶手段 108……初期走査範囲設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 37/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転開始時にあっては前回運転時の光軸修
    正量を基準に設定された初期走査範囲内において電子ビ
    ームの光軸(101)を自動走査しつつ理想光軸位置(10
    3)に配置されたビーム強度検出器(104)がピーク強度
    を検出するのに基いて最適光軸修正量を求めて光軸修正
    を行う一方、運転開始から運転終了までの途中期間にあ
    っては前回修正時の光軸修正量を基準に設定された走査
    範囲内において電子ビームの光軸(101)を自動走査し
    つつ理想光軸位置(103)に配置されたビーム強度検出
    器(104)がピーク強度を検出するのに基いて最適光軸
    修正量を求めて光軸修正を行う動作を適当なタイミング
    で繰り返す電子ビームの光軸調整装置において、 前記運転開始時に求められた最適光軸修正量を少なくと
    も次回の運転開始時まで記憶保持させる開始時修正量記
    憶手段(106)と、 前記運転開始時における初期走査範囲(A)の設定を、
    前記記憶保持されている前回運転開始時の最適光軸修正
    量(ATXy-i,ATYy-i,ASXy-i,ASYy-i)を基準として行う
    初期走査範囲設定手段(108)と、 を具備することを特徴とする電子ビームの光軸調整装
    置。
  2. 【請求項2】前記運転終了時に求められている最適光軸
    修正量を少なくとも次回の運転開始時まで記憶保持させ
    る終了時修正量記憶手段(107)を設け、 前記初期走査範囲設定手段(108)では、前記記憶保持
    されている前回運転開始時の最適光軸修正量(ATXy-i,A
    TYy-i,ASXy-i,ASYy-i)を基準とし、かつ前記記憶保持
    されている前回運転終了時の最適光軸修正量(ATXy-f,A
    TYy-f,ASXy-f,ASYy-f)との偏差を考慮して初期走査範
    囲(A)の設定を行うことを特徴とする請求項1記載の
    電子ビームの光軸調整装置。
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