JP2770274B2 - 内燃エンジンの空燃比制御方法 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比制御方法

Info

Publication number
JP2770274B2
JP2770274B2 JP33113890A JP33113890A JP2770274B2 JP 2770274 B2 JP2770274 B2 JP 2770274B2 JP 33113890 A JP33113890 A JP 33113890A JP 33113890 A JP33113890 A JP 33113890A JP 2770274 B2 JP2770274 B2 JP 2770274B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel ratio
air
value
engine
valve operation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33113890A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04203236A (ja
Inventor
幸生 宮下
弘志 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP33113890A priority Critical patent/JP2770274B2/ja
Publication of JPH04203236A publication Critical patent/JPH04203236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2770274B2 publication Critical patent/JP2770274B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃エンジンの空燃比制御方法に関し、特
に排気ガス濃度に略比例する出力特性を有する排気濃度
センサを用いてエンジンに供給する混合気の空燃比をフ
ィードバック制御する空燃比制御方法に関する。
(従来の技術) 排気ガス濃度に略比例する出力特性を有する排気濃度
センサを用いてエンジンに供給する混合気の空燃比(以
下「供給空燃比」という)をエンジン運転状態に応じて
設定される目標空燃比にフィードバック制御する空燃比
制御方法において、排気濃度センサの出力と目標空燃比
とに基づいて空燃比補正係数を算出するとともに、エン
ジンの定常状態及び過渡状態のそれぞれにおいて、前記
補正係数と標準値との差を学習値として算出し、この学
習値を用いて供給空燃比を制御する方法が従来より提案
されている(特開昭62-203951号公報)。
(発明が解決しようとする課題) 上記提案の手法によれば、吸入空気流量及びエンジン
回転数に基づいて算出される基本燃料噴射量(又はその
変化量)とエンジン回転数とに応じて設定された領域毎
に学習値が算出される。しかしながら、吸気弁及び排気
弁の少なくとも一方の弁作動特性(弁リフト量、弁の開
弁時期等)を、低回転領域に適した低速用弁作動特性と
高回転領域に適した高速用弁作動特性とに切換自在とし
たエンジンにおいては、以下のような不具合が生じる。
即ち、基本燃料噴射量(又はその変化量)とエンジン
回転数とによって決まるエンジン運転状態が同一であっ
ても、選択した弁作動特性によって充填効率が変化する
ため、混合気の空燃比及び燃焼状態も変化し、学習値の
変動が増加する。その結果、その学習値を用いて燃料供
給量を決定すると、供給空燃比の制御を適切に行なうこ
とができないという問題があった。
本発明はかかる問題を解決すべくなされたものであ
り、弁作動特性が切換可能なエンジンにおける供給空燃
比の学習制御を適切に行うことができる空燃比制御方法
を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明は、吸気弁及び排気
弁の少なくとも一方の弁作動特性を低回転領域に適した
低速用弁作動特性と高回転領域に適した高速用弁作動特
性とに切り換え自在な動弁機構と、排気ガス濃度に略比
例する出力特性を備えた排気濃度センサの出力とエンジ
ン運転状態に応じて設定される目標空燃比とに基づいて
空燃比補正係数を算出し、該空燃比補正係数を用いてエ
ンジンに供給する燃料量を算出してエンジンに供給する
混合気の空燃比を前記目標空燃比にフィードバック制御
する燃料供給装置とを備える内燃エンジンにおいて、前
記空燃比補正係数の平均値を前記低速用弁作動特性及び
高速用弁作動特性のそれぞれに対応して算出し、前記フ
ィードバック制御の停止時に前記低速用弁作動特性及び
高速用弁作動特性のうち選択された弁作動特性に対応し
た前記算出された平均値を前記空燃比補正係数として用
いるようにしたものである。
さらに、前記排気濃度センサは、酸素イオン伝導性固
体電解質材及びこれを挟む一対の電極から各々が構成さ
れ且つ相互間に拡散制限域を形成する酸素ポンプ素子及
び電池素子とを有し、前記平均値は、前記低速用弁作動
特性及び高速用弁作動特性に対応して設定される複数の
空燃比領域毎に算出されるようにすることが望ましい。
(実施例) 以下本発明の実施例を添付図面に基づいて詳述する。
第1図は本発明の制御方法が適用される制御装置の全
体の構成図であり、同図中1は各シリンダに吸気弁と排
気弁(図示せず)とを各1対に設けたDOHC直列4気筒エ
ンジンである。このエンジン1は、吸気弁及び排気弁の
作動特性(具体的には、弁の開弁時期及びリフト量、以
下「バルブタイミング」という)を、エンジンの高速回
転領域に適した高速バルブタイミングと、低速回転領域
に適した低速バルブタイミングとに切換可能に構成され
ている。
エンジン1の吸気管2の途中にはスロットルボディ3
が設けられ、その内部にはスロットル弁3′が配されて
いる。スロットル弁3′にはスロットル弁開度(θTH)
センサ4が連結されており、当該スロットル弁3′の開
度に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニッ
ト(以下「ECU」という)5に供給する。
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3との間且
つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎
に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに
接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該EC
U5からの信号により燃料噴射弁の開弁時間が制御され
る。
また、ECU5の出力側には、前記バルブタイミングの切
換制御を行なうための電磁弁17が接続されており、該電
磁弁17の開閉作動がECU5により制御される。電磁弁17
は、バルブタイミングの切換を行う切換機構(図示せ
ず)の油圧を高/低に切換えるものであり、該油圧の高
/低に対応してバルブタイミングが高速バルブタイミン
グと低速バルブタイミングに切換えられる。前記切換機
構の油圧は、油圧(POIL)センサ16によって検出され、
その検出信号がECU5に供給される。
一方、スロットル弁3の直ぐ下流には管7を介して吸
気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられており、この
絶対圧センサ8により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気温
(TA)センサ9が取付けられており、吸気温TAを検出し
て対応する電気信号を出力してECU5に供給する。
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(TW)セ
ンサ10はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水
温)TWを検出して対応する温度信号を出力してECU5に供
給する。エンジン回転数(NE)センサ11及び気筒判別
(CYL)センサ12はエンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲に取付けられている。エンジン回転
数センサ11はエンジン1のクランク軸の180度回転毎に
所定のクランク角度位置でパルス(以下「TDC信号パル
ス」という)を出力し、気筒判別センサ12は特定の気筒
の所定のクランク角度位置で信号パルスを出力するもの
であり、これらの各信号パルスはECU5に供給される。
三元触媒14はエンジン1の排気管13に配置されてお
り、排気ガス中のHC,CO,NOx等の成分の浄化を行う。排
気濃度センサとしての酸素濃度センサ(以下「LAF」と
いう)15は排気管13の三元触媒14の上流側に装着されて
おり、排気ガス中の酸素濃度に略比例するレベルの電気
信号を出力しECU5に供給する。
ECU5は各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧
レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタ
ル信号値に変換する等の機能を有する入力回路5a、中央
演算処理回路(以下「CPU」という)5b、CPU5bで実行さ
れる各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶
手段5c、前記燃料噴射弁6、電磁弁21に駆動信号を供給
する出力回路5d等から構成される。
CPU5bは上述の各種エンジンパラメータ信号に基づい
て、排気ガス中の酸素濃度に応じたフィードバック制御
運転領域やオープンループ制御運転領域等の種々のエン
ジン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態に
応じ、次式(1)に基づき、前記TDC信号パルスに同期
する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算する。
OUT=Ti×KCMDM×KLAF×K1+K2 ……(1) ここに、Tiは基本燃料量、具体的にはエンジン回転数
NEと吸気管内絶対圧PBAとに応じて決定される基本燃料
噴射時間であり、このTi値を決定するためのTiマップが
記憶手段5cに記憶されている。
KCMDMは、修正目標空燃比係数であり、エンジン運転
状態に応じて設定され、目標空燃比を表わす目標空燃比
係数KCMDに燃料冷却補正係数KETVを乗算することによっ
て算出される。補正係数KETVは、燃料を実際に噴射する
ことによる冷却効果によって供給空燃比が変化すること
を考慮して燃料噴射量を予め補正するための係数であ
り、目標空燃比係数KCMDの値に応じて設定される。な
お、前記式(1)から明らかなように、目標空燃比係数
KCMDが増加すれば燃料噴射時間TOUTは増加するので、K
CMD値及びKCMDM値はいわゆる空燃比A/Fの逆数に比例す
る値となる。
KLAFは、空燃比補正係数であり、空燃比フィードバッ
ク制御中はLAFセンサ15によって検出された空燃比が目
標空燃比に一致するように設定され、オープンループ制
御中はエンジン運転状態に応じた所定値に設定される。
1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ信号に応じ
て演算される他の補正係数及び補正変数であり、エンジ
ン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸
特性の最適化が図られるような値に設定される。
CPU5bは更にエンジン運転状態に応じてバルブタイミ
ングの切換指示信号を出力して電磁弁21の開閉制御を行
なう。
CPU5bは上述のようにして算出、決定した結果に基づ
いて、燃料噴射弁6および電磁弁21を駆動する信号を、
出力回路5dを介して出力する。
第2図は前記LAFセンサ15のセンサ本体(センサ素子
部)及びその周辺回路の構成を示す図であり、同図中の
センサ本体100が排気管13に装着されている。
上記センサ本体100は、第3図に併せて示すように、
ほぼ長方体状をなし、酸素イオン伝導性の固体電解質材
(例えばZrO2(二酸化ジルコニウム))の基体20から成
る。
センサ本体100は、図示の場合は、上下方向(縦型
式)の二素子型(電池素子及び酸素ポンプ素子を各1個
有する酸素濃度検出素子(センサ)を2組備える型式)
のものであり、基体20には第1及び第2の酸素イオン伝
導性固体電解質壁部21,22が互いに平行に形成されてお
り、該両壁部21,22間に、壁部21,22に沿う方向(図中上
下方向)に第1検出素子用の第1気体拡散室(拡散制限
域)231及び第2検出素子用の第2気体拡散室(拡散制
限域)232が形成されている。
第1気体拡散室231は第1検出素子用の第1の導入孔2
41を介して排気管内に連通し、該導入孔241を通して排
気ガスが導入されるようになっており、第2気体拡散室
232は両気体拡散室231,232を連通する第2検出素子用の
第2の導入孔242を介して第1気体拡散室231から排気ガ
スが導入されるようになっている。また、前記第1の壁
部21と該壁部21側に形成された外壁部25との間には、気
体参照室26が形成され、大気(基準ガス)が導入される
ようになっている。
第1、第2の固体電解質壁部21,22の内外壁面上には
これを挟んで対向するように電極対が各検出素子につい
てそれぞれ設けられている。即ち、まず、前記第1気体
拡散室231の側に関しては、前記第1の壁部21の両側面
にはPt(白金)から成る一方の電極対(第1電極対)27
1a,271bが互いに対向するように設けられて第1検出素
子用の電池素子(センシングセル)281をなし、前記第
2の壁部22の両側面には同様に他方の電極対(第1電極
対)291a,291bが設けられて第1検出素子用の酸素ポン
プ素子(ポンピングセル)301をなしている。
また、前記第2気体拡散室232の側についても上記と
同様の構造であって、電極対(第2電極対)272a,272
を有する第2検出素子用の電池素子282と、電極対(第
2電極対)292a,292bを有する第2検出素子用の酸素ポ
ンプ素子302がそれぞれ第1,第2の壁部21,22に設けられ
ている。
一方、前記外壁部25には各電池素子281,282及び酸素
ポンプ素子301,302を加熱してその活性化を促進するた
めのヒータ(加熱素子)31が設けられている。
第2図に示すように、第1検出素子用の電極のうちの
内側電極271b,291b、即ち第1気体拡散室231側の電極
は、共通に接続され(図示の例では、両電極は気体拡散
室231内において適宜の短絡(ショート)部材により短
絡されることによって共通に接続されている)、ライン
lを介して演算増幅回路(オペレーションアンプ)41の
反転入力端に接続されている。
一方、第1検出素子用の電池素子281の外側電極271
は第1検出素子用の差動増幅回路421の反転入力端に接
続されている。該差動増幅回路421は、その非反転入力
端に接続される基準電圧源431とともに第1検出素子用
の電圧印加回路、即ち前記電池素子281側の電極対271a,
271b間の電圧(本例の場合は、更にこれに上記ライン
l上の電圧が加わった電圧)と上記基準電圧源431側の
基準電圧との差電圧に応じた電圧を酸素ポンプ素子301
側の電極対291a,291b間に印加するための電圧印加手段
を構成するものである。
前記基準電圧源431の基準電圧VSOは、本例では、通
常時には、供給空燃比が理論混合比と等しいときに前記
電池素子281に生ずる電圧(例えば0.45V)と前記演算増
幅回路41の非反転入力端に印加される後述の基準電圧 (例えば2.5V)との和電圧(=2.95V)に設定されてい
る。
差動増幅回路421の出力端は、切換回路44のスイッチ4
41を介して前記酸素ポンプ素子301の外側電極291aに接
続されるようになっている。スイッチ回路44は、第2検
出素子用のスイッチ442をも含めて、センサ本体100の活
性、不活性の状態に応じて、更にはエンジン運転状態に
応じて制御されるものであって、センサ本体100が不活
性状態にあるときには、いずれのスイッチ441,442もオ
フに維持され、活性化されていることを条件に、エンジ
ン運転状態に応じて選択的にいずれか一方のスイッチが
オンとなるように切換制御される。
上記スイッチ441がオンの場合に、酸素ポンプ素子301
の外側電極291aに加わる電圧は、後述のように、供給
空燃比が理論混合比に対してリーン側かリッチ側かで差
動増幅回路421の出力レベルが正または負レベルになる
のに伴ってその印加電圧値が変わり、またこれに応じて
酸素ポンプ素子301及びラインlを通して後述のポンプ
電流検出抵抗に流れるポンプ電流 の向き(正、負)も切り換わる。
前記演算増幅回路41の非反転入力端には基準電圧源45
が接続されているとともに、演算増幅回路41の出力端と
ラインlとの間、即ち演算増幅回路41の反転入力端との
間に、ポンプ電流検出用の電流検出抵抗46が接続されて
いる。
センサ本体100の第2検出素子側についても、上記と
同様の回路構成をもって第2検出素子使用時の電流検出
出力を取り出すように構成されている。
即ち、電圧印加回路、切換回路44に関しては、第2検
出素子用の差動増幅回路422、基準電圧源432及び既述し
たスイッチ442がそれぞれ設けられ、該スイッチ442が酸
素ポンプ素子302の外側電極292aに接続されるととも
に、電池素子282及び酸素ポンプ素子302の各内側電極27
2b,292bがともにラインlに接続されており、第2検出
素子使用時には、酸素ポンプ素子302に流れるポンプ電
が該ラインlに流れるようになっている。
電流検出抵抗46の両端電圧である演算増幅回路41の出
力電圧 及びラインlの電圧 は、ECU5に供給されるとともに、差動増幅回路(オペレ
ーションアンプ)47の各入力に供給される。
該差動増幅回路47は、定電圧特性を示す電圧 と演算増幅回路41の出力端側の電圧 との差電圧を増幅し、ポンプ電流 値の0付近、即ち空燃比が理論空燃比近傍での所定範囲
内の値を示すときの検出電圧信号の精度を向上させるた
めの増幅回路であって、 信号を所定倍α(例えば5倍)に拡大して電圧 として取り出す。
差動増幅回路47の出力電圧 は次式、 で与えられ、該電圧 もECU5に供給される。
上記LAFセンサ15による酸素濃度の検出は、空燃比の
リーン側、リッチ側において、下記のようにしてなされ
る。
まず、第2図に示すように切換回路44が第1検出素子
の選択状態にあるときには、第1検出素子使用時のセン
サ出力が取り出される。
即ち、エンジンの運転に伴い、排気ガスが第1の導入
孔241を介して第1気体拡散室231へ導入されると、該気
体拡散室231内と大気が導入されている気体参照室26内
との間に酸素濃度差が生ずる。該酸素濃度差に応じて電
池素子281の電極271a,271bの間に電圧が発生し、該電
極271a,271b間電圧と上記ラインl電圧 とが加算された電圧が差動増幅回路421の反転入力端に
供給される。前述したように該差動増幅回路421の非反
転入力端に供給される基準電圧VSOは、供給空燃比が理
論混合比に等しいときに電池素子281に生ずる電圧と前
記演算増幅回路41側の基準電圧源電圧値 との和電圧に設定されている。
したがって、供給空燃比がリーン側にあるときには、
電池素子281の電極271a,271b間発生電圧が低下し、一
方、ラインlの電圧 は上記 に維持されることから、電極271a,271b間電圧と電圧 との加算電圧が基準電圧VSOより小さくなる。これによ
り、差動増幅回路421の出力レベルが正レベルとなり、
この正レベル電圧がスイッチ441を介して酸素ポンプ素
子301に印加される。この正レベル電圧の印加によっ
て、酸素ポンプ素子301が活性状態にあるときには、気
体拡散室231内の酸素がイオン化して電極291b,第2の壁
部22及び電極291aを介して放出されることにより、LAF
センサ15の外部へ汲み出されるとともに、ポンプ電流 が電極291aから電極291bに向かって流れ、ラインlを
通して電流検出抵抗46を流れる。この場合は、ポンプ電
は、ラインl側から演算増幅回路41の出力端側に向かう
方向で該抵抗46中を流れることとなる。
一方、供給空燃比がリッチ側にあるときには、電池素
子281の電極271a,271b間電圧とラインl上の電圧 との加算電圧が基準電圧VSOより大きくなることによ
り、差動増幅回路421の出力レベルが負レベルとなり、
上述と逆の作用によって、外部の酸素が酸素ポンプ素子
301を介して気体拡散室231内へ汲み込まれるとともに、
ポンプ電流 が電極291bから電流291aに向かって流れる。この場合
には、ラインl上のポンプ電流 の方向は反転し、上述のリーン側の場合とは逆の向きで
ポンプ電流 が電流検出抵抗46中を流れる。
また、供給空燃比が理論混合比に等しいときは、電池
素子281の電極271a,271b間電圧と電圧 との加算電圧が基準電圧VSOと等しくなることにより、
上述のような酸素の汲出及び汲込は行われず、したがっ
てポンプ電流は流れない(即ちこの場合には、ポンプ電
流値 である)。
以上のように、気体拡散室231内の酸素濃度が一定と
なるように酸素の汲出及び汲込が行われ、ポンプ電流が
流れるので、このポンプ電流値 は供給空燃比のリーン側及びリッチ側において、排気ガ
スの酸素濃度に夫々比例するものとなる。
電流検出抵抗46に流れるポンプ電流 の大きさを検出するための信号は、該抵抗46の両端電圧
を示す電圧 信号、電圧 信号更には電圧 信号としてECU5に供給される。
第2検出素子使用時(即ち、切換回路44が第2図の切
換状態と逆の状態に切り換えられた場合)にも、上記し
た第1検出素子の場合と同様の動作により上記3種の各
電圧信号が第2検出素子使用時の出力としてECU5に供給
される。
第4図は空燃比補正係数KLAFを算出するプログラムの
フローチャートである。本プログラムはTDC信号の発生
毎にこれと同期して実行される。
ステップS1では、エンジン回転数NEが上限回転数NLAF
H(例えば6,500rpm)より高いか否かを判別し、その答
が肯定(YES)、即ちNE>NLAFHのときには、第5図のプ
ログラムにおいてフィードバック制御時の空燃比補正係
数KLAFの算出に用いる積分項KLAFI及び空燃比補正係数K
LAFを、いずれも第1の高速バルブタイミング学習値KRE
FH0に設定する(ステップS20)とともに、フィードバッ
ク制御中値1に設定されるフラグFLAFFBを値0に設定し
て、本プログラムを終了する。上記KREFH0は、第6図の
プログラムにおいて高速バルブタイミング選択中であっ
て、目標空燃比が理論空燃比近傍にあるときに算出され
る空燃比補正係数の学習値である。
前記ステップS1の答えが否定(NO)、即ちNE≦NLAFH
のときには、始動後燃料増量実行中か否かを判別する
(ステップS2)。その答えが否定(NO)のときには、エ
ンジン水温TWが所定水温TWLAF(例えば−25℃)以下か
否かを判別する(ステップS3)。ステップS2又はS3の答
えが肯定(YES)、即ち始動後燃料増量中又はTW≦TWLAF
が成立するときには、前記KLAFI値及びKLAF値を第1の
低速バルブタイミング学習値KREFL0に設定し(ステップ
S21)、前記ステップS22に進む。KREFL0は、第6図のプ
ログラムにおいて低速バルブタイミング選択中であって
目標空燃比が理論空燃比近傍にあるときに算出される空
燃比補正係数の学習値である。
前記ステップS3の答が否定(NO)、即ちTW>TWLAFの
ときには、エンジンが所定高負荷運転領域にあるとき値
1に設定されるフラグFWOTが値1であるか否かを判別す
る(ステップS4)。この答が否定(NO)、即ちFWOT=0
であって所定高負荷運転状態でないときには、直ちにス
テップS9に進む一方、この答が肯定(YES)、即ちFWOT
=1のときには、エンジン回転数NEが所定回転数NLAFWO
T(例えば5,000rpm)以上か否かを判別する(ステップS
5)。ステップS5の答が否定(NO)、即ちNE<NLAFWOTの
ときには目標空燃比係数KCMDが所定値KCMDWOT(例えばA
/F=12.5に相当する値)より大きいか否かを判別する
(ステップS6)。ステップS6の答が否定(NO)、即ちKC
MD≦KCMDWOTのときには、エンジン水温が高く燃料増量
を行うべき運転領域(高水温リッチ領域)にあるか否か
を判別する(ステップS7)。
前記ステップS5〜S7のいずれかの答が肯定(YES)の
とき、即ちNE≧NLAFWOT若しくはKCMD>KCMDWOTが成立す
るとき、又はエンジンが高水温リッチ領域にあるときに
は、KLAFI値及びKLAF値をともに値1.0に設定し(ステッ
プS8)、前記ステップS22に進む。ステップS5〜S7の答
が全て否定(NO)のときには、エンジン回転数NEが下限
回転数NLAFL(例えば400rpm)以下か否かを判別する
(ステップS9)。この答が否定(NO)、即ちNE>NLAFL
のときには、フュエルカット(燃料供給遮断)中である
か否かを判別する(ステップS10)。
ステップS9又はS10の答が肯定(YES)のとき、即ちNE
≦NLAFLが成立するとき又はフュエルカット中のときに
は、フィードバック制御実行中に、所定時間tmDHLD(例
えば1秒)に設定される(ステップS11)KLAFホールド
タイマtmDのカウント値が値0であるか否かを判別す
る。この答が否定(NO)、即ちtmD>0であってフィー
ドバック制御停止状態となってから所定時間tmDHLD経過
していないときには、空燃比補正係数の今回値KLAF(N)
を前回値KLAF(N-1)に設定し(ステップS15)、フラグFL
AFFBを値0に設定して(ステップS16)、本プログラム
を終了する。前記ステップS14の答が肯定(YES)、即ち
tmD=0であって所定時間tmDHLD経過後はKLAFI値及びKL
AF値を第6図のプログラムにおいてエンジンがアイドル
状態にあるときに算出されるアイドル用学習値KREFIDL
に設定し(ステップS17,S18)、フラグFLAFFBを値0に
設定して(ステップS19)、本プログラムを終了する。
前記ステップS9及びS10がともに否定(NO)のときに
は、エンジン運転状態がフィードバック制御が実行可能
な運転領域(以下「フィードバック制御領域」という)
にあると判別して、KLAFホールドタイマtmDに所定時間t
mDHLDを設定してこれをスタートさせ(ステップS11)、
第5図のプログラムによりKLAF値を算出し(ステップS1
2)、フラグFLAFFBを値1に設定して(ステップS13)、
本プログラムを終了する。
第5図は、第4図のステップS12において空燃比補正
係数KLAFを算出するプログラムのフローチャートであ
る。
ステップS31では前記フラグKLAFFBがTDC信号の前回発
生時(第4図のプログラムの前回実行時)に値1であっ
たか否かを判別し、その答が否定(NO)、即ちエンジン
運転状態が前回フィードバック制御領域になく、今回フ
ィードバック制御領域に移行したときには、ステップS3
2に進み、エンジンがアイドル状態か否かを判別する。
ステップS32の答が肯定(YES)のときには、KLAFI値及
びKLAF値をともにアイドル用学習値KREFIDLに設定して
(ステップS34)、ステップS35に進む一方、ステップS3
2の答が否定(NO)のときには、KLAFI値及びKLAF値をと
もに前記第1の低速バルブタイミング学習値KREFL0に設
定して(ステップS33)、ステップS35に進む。
ステップS35では、目標空燃比係数KCMDとLAFセンサ15
によって検出された空燃比を示す当量比(以下単に「検
出空燃比」という)との偏差の前回算出値DKAF(N-1)
値0とするとともに、間引きTDC変数NITDCを値とし、本
プログラムを終了する。ここで、間引きTDC変数NITDC
は、TDC信号がエンジン運転状態に応じて設定された間
引き数NIだけ発生する毎に空燃比補正係数KLAFの更新を
行うための変数であり、後述するステップS37の答が肯
定(YES)、即ちNITDC=0のときには、ステップS40以
下に進んでKLAF値の更新を行う。
前記ステップS31の答が肯定(YES)、即ちFLAFFB=1
であってエンジン運転状態が前回もフィードバック制御
領域にあったときには、目標空燃比係数の前回値KCMD
(N-1)から検出空燃比の今回値KACT(N)を減算することに
よって、検出空燃比と目標空燃比との偏差DKAF(N)を算
出し(ステップS36)、間引きTDC変数NITDCが値0であ
るか否かを判別する(ステップS37)。この答が否定(N
O)、即ちNITDC>0のときには、NITDC値を値1だけデ
クリメントし(ステップS38)、前記偏差の今回値DKAF
(N)を前回値DKAF(N-1)として(ステップS39)本プログ
ラムを終了する。
前記ステップS37の答が肯定(YES)のときには、比例
項(P項)係数KP、積分項(I項)係数KI、微分項(D
項)係数KD及び前記間引き数NIの算出を行う(ステップ
S40)。KP,KI,KD及びNIは、エンジン回転数NE,吸気管内
絶対圧PBA等によって決定される複数のエンジン運転領
域毎に所定の値に設定されるものであり、検出したエン
ジン運転状態に対応する値が読み出される。
ステップS41では、ステップS36で算出した偏差DKAFの
絶対値が所定値DKPID以下か否かを判別し、その答が否
定(NO)、即ち|DKAF|>DKPIDのときには、前記ステッ
プS35に進む一方、その答が肯定(YES)、即ち|DKAF|≦
DKPIDのときには、ステップS42に進む。ステップS42で
は、次式(2)〜(4)によってP項KLAFP,I項KLAFI及
びD項KLAFDを算出する。
KLAF=DKAF(N)×KP ……(2) KLAFI=KLAFI+DKAF(N)×KI ……(3) KLAFD=(DKAF(N)−DKAF(N-1))×KD ……(4) ステップS43〜S46ではI項KLAFIのリミットチェック
を行う。即ち、KLAFI値と所定上下限値LAFIH,LAFILとの
大小関係を比較し(ステップS43,S44)、その結果KLAFI
項が上限値LAFIHを越えるときにはその上限値に設定し
(ステップS45)、下限値LAFIより小さいときには、そ
の下限値に設定する(ステップS46)。
ステップS47では、PID項KLAFP,KLAFI,KLAFDを加算す
ることによって空燃比補正係数KLAFを算出し、次いで偏
差の今回算出値DKAF(N)を前回値DKAF(N-1)とし(ステッ
プS48)、さらに間引き変数NITDCを前記ステップS10で
算出した間引き数NIに設定して(ステップS49)、ステ
ップS50,S51に進む。
ステップS50では、KLAF値のリミットチェックを行
い、ステップS51では第6図のプログラムにより空燃比
補正係数の学習値KREFの算出を行い、本プログラムを終
了する。
第6図のステップS61〜S65では、学習値の算出が可能
な条件(以下「学習値算出条件」という)が成立するか
否かを判別する。即ち、エンジン回転数NEが高回転側の
所定回転数NKREF(例えば6,000rpm)より低いか否か
(ステップS61)、エンジン水温が所定水温TWREF(例え
ば75℃)以上か否か(ステップS62)、フュエルカット
終了後一定時間経過したか否か(ステップS63)、吸気
温TAが所定吸気温TAREF(例えば60℃)より低いか否か
(ステップS64)、及び目標空燃比係数KCMDは前回と同
じ値か否か(ステップS65)の判別を行い、ステップS61
〜S65のいずれかの答が否定(NO)のときには、学習値
算出条件不成立と判定して、学習値算出条件成立後の経
過時間をカウントするためのタイマtmREF1に所定時間tm
REF(例えば1.5秒)をセットしてこれをスタートさせ
(ステップS66)、ステップS91に進む。
前記ステップS62の判別は、エンジン水温が低いとき
には、吸気管内に噴射された燃料が充分に霧化されずに
燃焼室内に吸入されたり、失火等が発生してエンジン回
転が不安定となったりするため、LAFセンサ15により正
確な空燃比の検出ができない点を考慮したものである。
またステップS64の判別は、高吸気温時は、充填効率が
低下するため、供給空燃比が所望値よりリッチ側にずれ
る点を考慮したものである。従って、エンジン水温の低
温時及び吸気温の高温時に学習値の算出を禁止すること
により、エンジン温度の変化によって検出空燃比が変化
し、学習値のずれが発生することを防止することができ
る。
一方、前記ステップS61〜S65の答がいずれも肯定(YE
S)の場合には、学習値算出条件成立と判定し、前記タ
イマtmREF1のカウント値が値0であるか否かを判別する
(ステップS67)。その答が否定(NO)、即ちtmREF1>
0であって、学習値算出条件成立後所定時間tmREF経過
していないときには、学習値の算出を行わずにステップ
S91に進み、ステップS67の答が肯定(YES)となった
後、即ち所定時間tmREF経過後、ステップS68以下に進ん
でエンジン運転状態に応じた学習値の算出を行う。
ここで、学習値算出条件が成立しても所定時間経過前
は学習値算出を行わないようにしたのは、特に以下の点
を考慮したものである。即ち、混合気が吸気系に供給さ
れてから、燃焼して排気系でその空燃比が検出されるま
でには遅れがあるため、目標空燃比を例えばA/F=16か
ら22へ変更した場合に、直ちに学習値を算出すると、目
標空燃比A/F=16のときの空燃比が排気系で検出され、
該検出された空燃比に基づいて算出されたKLAF値を用い
て目標空燃比A/F=22のときの学習値が算出されること
になる。その結果、目標空燃比A/F=22に対応する学習
値は本来の値よりリーン側の値(小さな値)となってし
まい、特に目標空燃比が理論空燃比よりリーン側に設定
されているときには、学習値が更にリーン方向へずれる
ため、その学習値を適用したときに失火を生ずるおそれ
がある。そこで、目標空燃比係数KCMDが前回と同じ値で
あるという条件が成立しても、前記所定時間tmREF内
は、学習値の算出を行わないようにすることにより、上
述したような不具合の発生を防止するようにしている。
ステップS68では、エンジンがアイドル状態にあるか
否かを判別する。この判別は、例えばエンジン回転数、
吸気管内絶対圧PBA及びスロットル弁開度θTHの検出値
に基づいて行う。ステップS68の答が肯定(YES)のとき
には、アイドル状態へ移行後の時間をカウントするため
にステップS91で所定時間tmREFIDL(例えば3秒)にセ
ットされ、カウントが開始されるタイマtmREF2の値が値
0であるか否かを判別する(ステップS69)。この答が
否定(NO)であって、アイドル状態へ移行後所定時間tm
REFIDL内は、学習値を算出することなく、本プログラム
を終了する。ステップS69の答が肯定(YES)となった
後、即ち所定時間tmREFIDL経過後は、アイドル用学習値
KREFIDLを算出し(ステップS70)、該算出した学習値KR
EFIDLのリミットチェックを行って(ステップS71)、本
プログラムを終了する。
上述のように、アイドル状態へ移行後所定時間内は学
習値の算出を行わないようにすることにより、アイドル
用学習値KREFIDLのずれを防止することができる。即
ち、エンジンが減速してアイドル状態へ移行したような
場合には、移行直後は混合気の流速が速いこと、吸気管
付着燃料が燃焼室に吸入されること、失火が発生し易い
こと等から、供給空燃比に対応した正確な空燃比の検出
をすることができない。そのため、アイドル状態に移行
後所定時間経過してから学習値を算出することにより、
安定した状態での検出空燃比に基づく空燃比補正係数が
得られ、学習値のずれを防止することができる。
前記ステップS70における学習値KREFの算出は下記式
(5)によって行なう。
ここで、CREFはエンジン運転状態に応じて1〜65536
の範囲で適切な値に設定される変数、KREF(N-1)は学習
値KREFの前回算出値である。
上記式(5)によれば、学習値KREFは、積分項KLAFI
の平均値として算出されるが、積分項KLAFIは定常状態
では補正係数KLAFと略等しくなる。従って学習値KREFは
KLAF値の平均値とみなすことができる。
また、前記ステップS71におけるリミットチェック
は、算出した学習値を所定の上下限値と比較し、該上下
限値の範囲外のときには、学習値をその上限値又は下限
値に設定するものである。
前記ステップS68の答が否定(NO)、即ちアイドル状
態でないときには、選択したバルブタイミングが高速バ
ルブタイミングか否かを判別する(ステップS72)。こ
の答が否定(NO)、即ち低速バルブタイミングを選択し
ているときには、エンジン回転数NEが低回転側の所定回
転数NREF(例えば500rpm)以上か否かを判別する(ステ
ップS80)。ステップS80の答が否定(NO)、即ちNE<NR
EF2のときには、学習値の算出を行うことなくステップS
91に進む。ステップS80の答が肯定(YES)、即ちNE≧NR
EF2のときには、ステップS81〜S87により、目標空燃比
係数KCMDと第1〜第4の所定空燃比KCMDZL,KCMDZML,KCM
DZMH,KCMDZHとの大小関係に基づいて設定される下記(L
1)〜(L3)の範囲について、学習値の算出を行い(ス
テップS82,S86,S89)、該算出値のリミットチェックを
行った後(ステップS83,S87,S90)、ステップS91に進
む。なお、第1〜第4の所定空燃比KCMDZL,KCMDZML,KCM
DZMH及びKCMDZHはそれぞれ例えばA/F=20.0,15.0,14.3,
13.0相当の値に設定されており、KCMDZL<KCMDZML<KCM
DZMH<KCMDZHなる関係がある。
(L1) KCMD≦KCMDZLが成立する範囲(ステップS81の
答が否定(NO)のとき) 低速バルブタイミングを選択し、目標空燃比が理論空
燃比よりリーン側に設定されているときには、リーンバ
ーン学習値KREFL1を前記式(5)によって算出する。
(L2) KCMDZML≦KCMD≦KCMDZMHが成立する範囲(ステ
ップS81の答が肯定(YES)で、ステップS84,S88の答が
ともに否定(NO)のとき) 低速バルブタイミングを選択し、目標空燃比が理論空
燃比近傍にあるときには、第1の低速バルブタイミング
学習値KREFL0を前記式(5)によって算出する。
(L3) KCMD≧KCMDZHが成立する範囲(ステップS81,S8
4の答がともに肯定(YES)でステップS85の答が否定(N
O)のとき) 低速バルブタイミングを選択し、目標空燃比が高負荷
運転状態に対応する値のときには、第2の低速バルブタ
イミング学習値KREFL2を前記式(5)によって算出す
る。
一方、KCMDZL<KCMD<KCMDZMLが成立する範囲(ステ
ップS88の答が肯定(YES)のとき)及びKCMDZMH<KCMD
<KCMDZHが成立する範囲(ステップS85の答が肯定(YE
S)のとき)については、学習値を算出することなくス
テップS91に進む。
ステップS91では、前記タイマtmREF2に所定時間tmREF
IDLをセットしてこれをスタートさせ、本プログラムを
終了する。
前記ステップS72の答が肯定(YES)、即ち高速バルブ
タイミングを選択しているときには、ステップS73〜S79
により、目標空燃比係数KCMDと前記第2〜第4の所定空
燃比KCMDZML,KCMDZMH,KCMDZHとの大小関係に基づいて設
定される下記(H1),(H2)の範囲について学習値の算
出を行い(ステップS76,S78)、該算出値のリミットチ
ェックを行った後(ステップS77,S79)、ステップS91に
進む。
(H1) KCMDZML≦KCMD≦KCMDZMHが成立する範囲(ステ
ップS73,S74の答がともに否定(NO)のとき) 高速バルブタイミングを選択し、目標空燃比が理論空
燃比近傍にあるときには、第1の高速バルブタイミング
学習値KREFH0を前記式(5)によって算出する。
(H2) KCMD≧KCMDZHが成立する範囲(ステップS73の
答が肯定(YES)でステップS75の答が否定(NO)のと
き) 高速バルブタイミングを選択し、目標空燃比が高負荷
運転状態に対応する値のときには、第2の高速バルブタ
イミング学習値KREFH2を前記式(5)によって算出す
る。
一方、KCMD<KCMDZMLが成立する範囲(ステップS74の
答が肯定(YES)のとき)及びKCMDZMH<KCMD<KCMDZHが
成立する範囲(ステップS75の答が肯定(YES)のとき)
については、学習値を算出することなくステップS91に
進む。
以上のように第6図のプログラムによれば、目標空燃
比が理論空燃比近傍にある場合、理論空燃比よりリーン
側の場合、リッチ側の場合のそれぞれに対応して学習値
が算出されるが、これはLADセンサ15の特性劣化を考慮
したものである。即ち、LAFセンサ15は、正常時におい
ては、第7図の実線で示すような特性を有するが、特性
が劣化すると同図に破線で示すように理論空燃比よりリ
ーン側では出力値が減少する方向へ変化し、リッチ側で
は増加する方向に変化し、理論空燃比近傍は変化しな
い。従って、目標空燃比と理論空燃比との相対関係で決
まる領域毎に学習値を算出することによって、より適切
な供給空燃比の設定が可能となる。
また、本実施例では、選択されたバルブタイミングの
それぞれに対応して学習値を算出するようにしたので、
バルブタイミングの変更によって学習値が変動すること
がなく、選択したバルブタイミングに対応して適切な学
習値を得ることができる。
更に、エンジン高回転時(NE>NLAFH)には、高速バ
ルブタイミングが選択されるため第1の高速バルブタイ
ミング学習値KREFH0を用いたオープンループ制御を行う
一方(第4図、ステップS20)、始動後燃料増量実行中
又はエンジン水温の低温時(TW≦TWLAF)には、低速バ
ルブタイミングが選択されるため、第1の低速バルブタ
イミング学習値KREFL0を用いたオープンループ制御を行
う(第4図、ステップS21)ようにしたので、これらの
オープンループ制御において、より適切な供給空燃比の
設定を行うことができる。
なお、上述した実施例では空燃比補正係数KLAFを算出
した学習値KREFに設定する(KLAF=KREFとする)ことに
よって、学習値KREFを用いるようにしたが、下記式
(1′)によって燃料噴射時間TOUTを算出することに
より、学習値KREFを用いるようにしてもよい。
OUT=Ti×KCMDM×KLAF×KREF×K1+K2……(1′) (発明の効果) 以上詳述したように本発明によれば、選択した弁作動
特性のそれぞれに対応して空燃比補正係数の平均値が学
習値として算出されるので、弁作動特性の変更によって
学習値が変動することがなく、弁作動特性に対応して適
切な学習値を得ることができる。更に、この学習値を用
いてフィードバック制御を行わない所定のエンジン運転
状態における供給空燃比の制御(オープンループ制御)
が行われるので、このオープンループ制御においてより
適切な供給空燃比の設定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御方法を適用する燃料供給制御装置
の全体構成図、第2図は排気濃度センサの構成を示す
図、第3図は排気濃度センサ本体の斜視図、第4図は空
燃比補正係数(KLAF)を算出するプログラムのフローチ
ャート、第5図は排気濃度センサの出力に基づいて空燃
比補正係数を算出するプログラムのフローチャート、第
6図は空燃比補正係数の学習値(KREF)を算出するプロ
グラムのフローチャート、第7図は排気濃度センサの出
力特性を示す図である。 1……内燃エンジン、5……電子コントロールユニット
(ECU)、6……燃料噴射弁、15……排気濃度センサ
(酸素濃度センサ)。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/00 - 41/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の弁作
    動特性を低回転領域に適した低速用弁作動特性と高回転
    領域に適した高速用弁作動特性とに切り換え自在な動弁
    機構と、 排気ガス濃度に略比例する出力特性を備えた排気濃度セ
    ンサの出力とエンジン運転状態に応じて設定される目標
    空燃比とに基づいて空燃比補正係数を算出し、該空燃比
    補正係数を用いてエンジンに供給する燃料量を算出して
    エンジンに供給する混合気の空燃比を前記目標空燃比に
    フィードバック制御する燃料供給装置とを備える内燃エ
    ンジンにおいて、 前記空燃比補正係数の平均値を前記低速用弁作動特性及
    び高速用弁作動特性のそれぞれに対応して算出し、前記
    フィードバック制御の停止時に前記低速用弁作動特性及
    び高速用弁作動特性のうち選択された弁作動特性に対応
    した前記算出された平均値を前記空燃比補正係数として
    用いることを特徴とする内燃エンジンの空燃比制御方
    法。
  2. 【請求項2】前記排気濃度センサは、酸素イオン伝導性
    固体電解質材及びこれを挟む一対の電極から各々が構成
    され且つ相互間に拡散制限域を形成する酸素ポンプ素子
    及び電池素子とを有し、前記平均値は、前記低速用弁作
    動特性及び高速用弁作動特性に対応して設定される複数
    の空燃比領域毎に算出されることを特徴とする請求項1
    記載の空燃比制御方法。
JP33113890A 1990-11-29 1990-11-29 内燃エンジンの空燃比制御方法 Expired - Fee Related JP2770274B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33113890A JP2770274B2 (ja) 1990-11-29 1990-11-29 内燃エンジンの空燃比制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33113890A JP2770274B2 (ja) 1990-11-29 1990-11-29 内燃エンジンの空燃比制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04203236A JPH04203236A (ja) 1992-07-23
JP2770274B2 true JP2770274B2 (ja) 1998-06-25

Family

ID=18240298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33113890A Expired - Fee Related JP2770274B2 (ja) 1990-11-29 1990-11-29 内燃エンジンの空燃比制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2770274B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6520167B1 (en) * 1999-07-30 2003-02-18 Sanshin Kogyo Kabushiki Kaisha Engine for a marine vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04203236A (ja) 1992-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2754501B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法及びその空燃比制御に使用する排気濃度センサの劣化検出方法
JP2585898B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御装置
JP2880872B2 (ja) 内燃機関の気筒群別空燃比制御装置
JP2630372B2 (ja) 内燃エンジンの排気成分濃度検出器の活性化判別方法
JP2987240B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
JP2869925B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御装置
US5379591A (en) Air-fuel ratio control system for internal combustion engines
JP3181113B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
US5518600A (en) Oxygen concentration detection apparatus
JPH05321721A (ja) 内燃エンジンの空燃比制御装置
JP2770274B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
JP2770275B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
JP3416303B2 (ja) 内燃機関の空燃比センサ劣化検出装置
JPH0893612A (ja) 内燃エンジンの触媒劣化検知装置
JP2983300B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
JP3237090B2 (ja) 内燃エンジンの制御装置
JP2754500B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
US5692486A (en) Air-fuel ratio sensor deterioration-detecting system for internal combustion engines
JPH04203239A (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
JP2880886B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御装置
JP3088054B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御装置
JP3237899B2 (ja) 内燃エンジンの空燃比制御装置
JPH04203237A (ja) 内燃エンジンの空燃比制御方法
JP3535722B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPS6029899B2 (ja) 空燃比制御装置の排気センサバイアス回路

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees