JP2766101B2 - 表示付タブレット装置 - Google Patents

表示付タブレット装置

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JP2766101B2 JP28748991A JP28748991A JP2766101B2 JP 2766101 B2 JP2766101 B2 JP 2766101B2 JP 28748991 A JP28748991 A JP 28748991A JP 28748991 A JP28748991 A JP 28748991A JP 2766101 B2 JP2766101 B2 JP 2766101B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パーソナルコンピュ
ータやワードプロセッサ等に用いられる表示機能が付加
された表示付タブレット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手書き文字や図形をパーソナルコ
ンピュータやワードプロセッサ等に入力する手段とし
て、例えば図14に示すような、液晶パネル4と電磁誘
導型タブレット3とを重ね合わせた表示付タブレット装
置が実用化されている。この表示付タブレット装置は、
電磁誘導型タブレット3に検出ペン1によって入力され
た文字や図形がこの電磁誘導型タブレット3上に積層さ
れた液晶パネル4上の検出ペン1の箇所に表示されるの
で、恰も紙に筆記用具で書く感覚で入力できる。
【0003】上記電磁誘導型タブレット3としては、種
々のものが提案されている。図15にその一例を示す。
この電磁誘導型タブレット3における検出パネル6に
は、検出ペン1のXY座標を検出するためのX方向およ
びY方向に配列された電極群が設けられている。上記両
電極群は夫々異なる平面に直交して形成されるか、ある
いは絶縁被服の電線で形成される場合には同一平面上に
直交して形成される。
【0004】上記電極群における各電極は等間隔に平行
に配列されており、その一端は共通に接続される一方、
他端は夫々アナログゲート回路7,8のいずれかに接続
されている。すなわち、各電極は多数のループ群を構成
していることになる。上記アナログゲート回路7,8
は、夫々電極ループを端から順次開いて両端間の電圧を
A/Dコンバータ9に送出するように接続されている。
【0005】上記検出ペン1の先端に内蔵されたコイル
2には、高周波電源5から高周波電流が供給され、それ
によって発生する高周波磁界が検出パネル6の電極ルー
プに作用して電極に誘導電圧が発生するのである。この
誘導電圧は、コイル2の直下における電極ループに発生
する誘導電圧が最も大きく、コイル2から遠ざかるにし
たがって小さくなる。したがって、各電極ループの電圧
が分かれば、コイル2すなわち検出ペン1の位置が検知
できるのである。
【0006】上記アナログゲート回路7,8は、時分割
で電極ループの電圧を順次取り込んでA/Dコンバータ
9に送出する。そして、A/Dコンバータ9に入力され
た電圧信号はディジタル信号に変換され、このディジタ
ル信号に基づいて座標検出回路10によって検出ペン1
の先端座標が算出されるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の表示付タブレット装置には以下に述べるような問題
がある。すなわち、上記検出ペン1の位置を検出する際
には、上記座標検出回路10の制御の下に、高周波電源
5から検出ペン1のコイル2に高周波電流を供給する必
要がある。そして、この高周波電流による消費電力が1
00mWにも達するのである。この消費電力の値は、表
示付タブレット装置を備えるパーソナルコンピュータ等
の装置が比較的大きく、商用電力を使用する場合にはあ
まり問題にならない。ところが、バッテリ駆動の携帯型
の小型コンピュータ等の場合には、無視できない電力量
となるのである。
【0008】上述の問題を避けるため、通常は検出ペン
1によって文字や図形を入力する入力モード時にのみコ
イル2に高周波電流を流して、バッテリの電力消費を押
える等の方法が採用されている。具体的手段としては、
上記検出ペン1による入力モードを指示するためのキー
をキーボードに設けるのである。そして、上記キーを押
圧すると入力モードに入って検出ペン1のコイル2には
高周波電流が供給される。そして、再度上記キーを押圧
すると、入力モードが終了してコイル2へ高周波電流が
供給されなくなるのである。
【0009】ところが、上述の手段においては、一旦上
記キーが押圧されて入力モードが指示されると再度同じ
キーが押圧されて入力モードが解除されるまで、コイル
2に高周波電流が流れ続ける。したがって、入力モード
期間中は実際に入力作業を行っていなくともコイル2に
高周波電流が流れることになり、消費電力の低下には余
り寄与しないという問題がある。さらに、上記入力モー
ド期間中に他の業務の割り込みが入って入力モードのま
まで表示付タブレット装置が放置された場合には、再度
オペレータが戻って来て表示付タブレット装置を操作す
るまで無駄な高周波電流が流れ続けることになるのであ
る。
【0010】また、異なる具体的手段としては、上記検
出ペン1の側面にモードスイッチを設けたり、検出ペン
1の内部に検出ペン1の先端が液晶パネル4に押圧され
たことを検出するマイクロスイッチを設ける。そして、
上記モードスイッチあるいはマイクロスイッチの押圧で
入力モードに入って高周波電流を供給するのである。
【0011】図16は、上記マイクロスイッチを設けた
表示付タブレット装置の検出ペンおよびその駆動部を示
す図である。ペン芯11は上記検出ペン1の軸に沿って
軸方向に移動可能になっている。したがって、検出ペン
1の先端を液晶パネルの表面に圧接すると、ペン芯11
が押し上げられてマイクロスイッチ12を“オン"にす
る。そして、入力検出回路13は、マイクロスイッチ1
2が“オン"になったことを検知して、制御回路14に
対して検出ペン1が液晶パネルの表面に圧接されたこと
を表す検出信号を送出する。そうすると、上記制御回路
14は入力検出回路13からの検出信号を受けて、高周
波電源5に高周波電流を出力させるための制御信号を出
力するのである。
【0012】一方、検出ペン1の先端を液晶パネルの表
面から離すとマイクロスイッチ12が“オフ"となり、
入力検出回路13から制御回路14への上記検出信号の
送出が停止される。そして、上記制御回路14からの高
周波電源5に対する制御信号の出力が停止され、高周波
電源5からコイル2に対する高周波電流の出力が停止さ
れるのである。
【0013】ところが、上記マイクロスイッチ12を設
けた表示付タブレット装置の場合には、ペン芯11が液
晶パネルの表面に圧接された時点で入力モードを検知す
るために検知開始がやや遅れると共に、入力時に過度電
流が流れる。したがって、高速で文字を入力した場合、
文字「点」および文字「無」の下部に存在する4つの“、”
のようにストロークの短い線分が連続する部分を含む文
字の場合には、入力文字の特徴抽出が難しく誤認識され
る場合が多いという問題がある。また、上記モードスイ
ッチを設けた表示付タブレット装置の場合には、モード
スイッチ操作が煩わしいという問題があり、オペレータ
を無視した方法であると言える。
【0014】そこで、この発明の目的は、オペレータに
負担を掛ける事なく、検出ペンが検出パネル近傍に在る
場合にのみ自動的に且つ適確に検出ペンに電流を供給で
きる表示付タブレット装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明の表示付タブレット装置は、交流磁界を
発生するためのコイルを有する検出ペンと、上記コイル
に電流を供給する電源と、互いに直交した2方向に平行
に配列された電極群によって上記コイルに発生する交流
磁界を検出して上記検出ペンの位置を検出する位置検出
パネルと、この位置検出パネルに積層されると共に、平
行に配列された複数の第1電極およびこの第1電極に直
交して平行に配列された複数の第2電極を有して上記位
置検出パネルによって検出された上記検出ペンの位置を
上記検出ペンによって指示された箇所に表示する表示パ
ネルと、上記第1電極および第2電極に順次電圧を印加
して上記表示パネルを駆動する駆動回路を有する表示付
タブレットにおいて、上記検出ペンの先端部に設けられ
て上記表示パネルの第1電極および第2電極と静電的に
結合する電極と、上記電極に誘起された誘起電圧を取り
込んでこの取り込んだ誘起電圧の値に基づいて所定の手
順で上記検出ペンの表示パネルからの高さを検知し、上
記検出ペンの高さが所定値以下の場合には上記電源の出
力を許可する制御信号を出力する一方所定値より高い場
合には上記電源の出力を停止させるための制御信号を出
力するペン位置検出回路を備えたことを特徴としてい
る。
【0016】また、第2の発明の表示付タブレット装置
は、上記第1の発明の表示付タブレット装置において、
上記ペン位置検出回路は電圧比較手段を有して、上記表
示パネルの表示期間中において、上記取り込んだ上記検
出ペンの電極からの誘起電圧と基準電圧とを上記電圧比
較手段によって比較し、上記誘起電圧が基準電圧以上の
場合には上記検出ペンの高さが所定値以下であると判定
する一方、上記誘起電圧が基準電圧より低い場合には上
記検出ペンの高さが所定値より高いと判定することを特
徴としている。
【0017】また、第3の発明の表示付タブレット装置
は、上記第2の発明の表示付タブレット装置において、
上記ペン位置検出回路は上記取り込んだ誘起電圧信号を
その波高値に比例した波高値を有する直流電圧信号に変
換する変換手段を有すると共に、上記電圧比較手段は上
記変換手段で得られた直流電圧信号の波高値と直流基準
電圧の波高値とを比較する直流電圧比較手段であること
を特徴としている。
【0018】また、第4の発明の表示付タブレット装置
は、上記第1乃至第3のいずれかの発明の表示付タブレ
ット装置において、上記検出ペンに設けられた上記電極
は、円筒形あるいは略円錐形であって、且つ交流磁界が
作用した場合に誘導電流が流れないように非ループ構造
に形成されていることを特徴としている。
【0019】また、第5の発明の表示付タブレット装置
は、上記第1乃至第4のいずれかの発明の表示付タブレ
ット装置において、上記電極に誘起された誘起電圧に含
まれる直流成分を除去して上記ペン位置検出回路に送出
する直流阻止フィルタを備えたことを特徴としている。
【0020】また、第6の発明の表示付タブレット装置
は、上記第5の発明の表示付タブレット装置において、
上記検出ペンの先端から一端が外部に突出するように軸
方向外側に付勢されて且つ上記軸方向に移動可能なペン
芯と、上記ペン芯の他端側に設けられて上記ペン芯の上
記他端によって押圧されて導通状態になると共にその一
方の端子が上記電極の端子と上記検出ペン内の接続点で
接続されているスイツチと、上記接続点からの電圧信号
の直流成分を交流阻止フィルタを介して受けて上記スイ
ッチのオン/オフを検知するスイッチ状態検知回路を備
えると共に、上記ペン位置検出回路は、上記接続点から
の電圧信号の交流成分を上記直流阻止フィルタを介して
受けて上記検出ペンの上記表示パネルからの高さを検知
するように成して、上記ペン位置検出回路によって上記
検出ペンの高さが所定値以下であると判定された場合、
または、上記スイッチ状態検知回路によって上記スイッ
が導通状態となって上記検出ペンが上記表示パネルに
圧接されていると判定された場合に、上記電源の出力を
許可することを特徴としている。
【0021】また、第7の発明の表示付タブレット装置
は、上記第1乃至第6のいずれかの発明の表示付タブレ
ット装置において、上記ペン位置検出回路は、上記電源
の出力を停止すべきであると判定する際の上記検出ペン
の高さの上記所定値を上記電源の出力を許可すべきであ
ると判定する際の上記検出ペンの高さの上記所定値より
も高く設定して、上記電源の出力の許可/停止の判定基
準にヒステリシスを持たせたことを特徴としている。
【0022】また、第8の発明の表示付タブレット装置
は、上記第1乃至第7のいずれかの発明の表示付タブレ
ット装置において、上記検出ペンに設けられた上記電極
を誘電体で被覆して、上記電極が直接外部物体に接触し
ないようにしたことを特徴としている。
【0023】また、第9の発明の表示付タブレット装置
は、上記第1乃至第8のいずれかの発明の表示付タブレ
ット装置において、上記駆動回路は上記セグメント電極
とコモン電極との間に印加する電圧の方向を変えるため
の交流化回路を有し、上記表示パネルは、1フレームの
表示期間中における液晶への電圧印加方向を複数回変更
する液晶パネルであることを特徴としている。
【0024】
【作用】第1の発明では、入力箇所を指定するために、
交流磁界を発生するコイルを有する検出ペンによって位
置検出パネル上の箇所が指示される。そうすると、上記
位置検出パネルに積層された表示パネルが有する互いに
直交する2方向に平行に配列された第1電極および第2
電極と上記検出ペンの先端部に設けられた電極とが静電
的に結合する。
【0025】そうして、上記表示パネル上に上記位置検
出パネルによって検出された上記検出ペンの位置が表示
される表示期間に、上記表示パネルの第1電極および
電極に駆動回路から順次電圧が印加されると、第1電
および第2電極に印加される電圧の変化に基づいて上
記検出ペンの電極に電圧が誘起される。そして、上記検
出ペンの電極に誘起された誘起電圧はペン位置検出回路
に取り込まれる。
【0026】そうすると、上記ペン位置検出回路によっ
て、取り込んだ上記誘起電圧に基づいて所定の手順で上
記検出ペンの表示パネルからの高さが検知される。そし
て、上記検出ペンの高さが所定値以下の場合には上記検
出ペンのコイルに電流を供給する電源の出力を許可する
制御信号が上記電源に対して出力される。一方、所定値
より高い場合には上記電源の出力を停止させる制御信号
が出力される。
【0027】こうして、上記位置検出パネルによって検
出ペンの位置を検出する検出期間の際に、上記検出ペン
の高さが所定値以下である(すなわち、上記検出ペンが
位置検出パネルの表面の近傍に在る)入力モードの場合
にのみ上記電源から上記検出ペンの電極に対して電流が
供給されて、消費電力の低下が図られるのである。
【0028】第2の発明では、上記ペン位置検出回路に
おける電圧比較手段によって、上記表示期間中に取り込
んだ上記検出ペンの電極からの誘起電圧と基準電圧とが
比較される。そして、上記誘起電圧が基準電圧以上であ
る場合には上記検出ペンの高さが所定値以下であると判
定されて、上記電源の出力を許可する制御信号が出力さ
れる。一方、基準電圧より低い場合には上記検出ペンの
高さが所定値より高いと判定されて、上記電源の出力を
停止させる制御信号が出力される。こうして、容易に自
動的に入力モードが判定されて、上記検出期間における
入力モードの場合のみ上記検出ペンのコイルに電流が供
給される。
【0029】第3の発明では、上記ペン位置検出回路に
おける変換手段によって、取り込まれた上記誘起電圧信
号がその波高値に比例した波高値を有する直流電圧信号
に変換される。そして、さらに直流電圧比較手段によっ
て、上記変換手段によって得られた直流電圧信号の波高
値と直流基準電圧の波高値とが比較される。そして、上
記直流電圧信号の波高値が上記直流基準電圧の波高値以
上である場合には上記検出ペンの高さが所定値以下であ
ると判定される。一方、直流基準電圧の波高値より低い
場合には上記検出ペンの高さが所定値より高いと判定さ
れされる。
【0030】第4の発明では、上記検出ペンに設けられ
る電極は、円筒形あるいは円錐形であって非ループ構造
に形成されている。したがって、上記検出ペンのコイル
に発生した交流磁界が作用しても上記電極には誘導電流
は流れない。こうして、上記電極には安定した誘起電圧
が発生する。
【0031】第5の発明では、上記検出ペンの電極に誘
起された誘起電圧に含まれる直流成分が直流阻止フィル
タによって除去された後、上記ペン位置検出回路に送出
される。こうして、上記検出ペンの摩擦帯電等によって
上記電極に発生した直流成分が除去されて、入力モード
の誤検知が防止される。
【0032】第6の発明では、上記検出ペン内に設けら
れたスイッチの一方の端子と上記電極の端子とが接続さ
れている上記検出ペン内の接点から、上記スイッチのオ
ン/オフを表す直流電圧と上記電極に誘起された交流誘
起電圧とが重畳された電圧信号が上記検出ペンの外部に
出力される。そして、交流阻止フィルタによって交流成
分が除去された上記電圧信号がスイッチ状態検知回路に
入力される。一方、上記直流阻止フィルタによって直流
成分が除去された上記電圧信号が上記ペン位置検出回路
に入力される。
【0033】そうすると、上記スイッチ状態検知回路に
よって、上記電圧信号の直流成分に基づいて、上記スイ
ッチのオン/オフが検知される。一方、上記ペン位置検
出回路によって、上記電圧信号の交流成分に基づいて上
記検出ペンの上記表示パネルからの高さが検知される。
そして、上記ペン位置検出回路によって上記検出ペンの
高さが所定値以下であると判定された場合、または、上
記スイッチ状態検知回路によって上記スイッチが導通状
態となって上記検出ペンが表示パネルに圧接されている
と判定された場合に、上記電源の出力が許可される。
【0034】こうして、上記スイッチのオン/オフ情報
と検出ペンの高さ情報とを重畳して一つの電圧信号にす
ることによって上記検出ペンから外部へのリード線を少
なくし、ノイズを拾う機会が極力減らされる。また、上
記検出ペンの上記表示パネルへの圧接による入力モード
の確実な判定と、上記検出ペンの上記表示パネルへの近
接による入力モードの早期判定とが両立される。
【0035】また、第7の発明では、上記検出ペンが表
示パネルから遠ざかるに際して、上記電源の出力を許可
すべきであると判定する際の上記検出ペンの高さの上記
所定値よりも高く設定されている所定値に上記検出ペン
の高さが到達すると、上記ペン位置検出回路によって上
記電源の出力を停止すべきであると判定される。その結
果、上記検出ペンが上記入力モードに突入する突入高さ
の位置を脱出してもすぐさま非入力モードに入ることが
ない。こうして、上記検出ペンの位置が上記突入高さ近
傍に在る場合における上記電源の出力の許可/停止の頻
繁な繰り返しによる上記検出ペンの位置誤検出が防止さ
れる。
【0036】また、第8の発明では、上記検出ペンの先
端部が人体等に接触しても、電極が誘電体で被覆されて
いるので上記ペン位置検出回路への誤入力が防止され
る。
【0037】また、第9の発明では、上記表示パネルと
しての液晶パネルの駆動回路に設けられた交流化回路に
よって、上記液晶パネルにおける上記セグメント電極と
コモン電極との間の液晶に印加される電圧の方向が1フ
レームの表示期間中に複数回変更される。その度、上記
液晶パネルのセグメント電極およびコモン電極に印加さ
れる電圧が一斉に変化し、その結果、上記検出ペンの電
極に上記セグメント電極およびコモン電極の電圧変化に
伴う電圧が誘起される。
【0038】こうして、上記入力モードを判定するため
に用いられる上記誘起電圧が通常の液晶パネル表示動作
によって容易に得られる。
【0039】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。図1は本実施例の表示付タブレット装置にお
ける基本構成図である。この表示付タブレット装置は、
検出ペン21に内蔵されたコイル22に高周波電源27
から高周波電流が供給されるとコイル22に高周波磁界
が発生する。そして、この高周波磁界が電磁誘導型タブ
レット25の電極33,33,…に作用して電極33に誘
導電圧が発生し、この誘導電圧に基づいて検出ペン21
の位置(すなわち、入力位置)が検出される。その際に、
検出ペン21の先端に設けたペン高さ検出電極23から
の誘起電圧を利用して検出ペン21の高さを検知して自
動的に入力モードを判定し、この入力モード中にのみコ
イル22に高周波電流を供給するのである。
【0040】図1において、上記ペン高さ検出電極23
は略円錐形を成し、検出ペン21の先端部に設置され
る。このペン高さ検出電極23からの出力信号は、シー
ルド線28を介してペン位置検出回路26に送出され
る。ここで、上記ペン高さ検出電極23の入力側のイン
ピーダンスはシールド線28側のインピーダンスよりも
高く維持する必要がある。そこで、上記ペン高さ検出電
極23をオペレーショナル・アンプに接続してそのオペ
レーショナル・アンプを検出ペン21内に設ければ、高
いインピーダンスでペン高さ検出電極23に入力して低
いインピーダンスでペン位置検出回路26に信号を送出
でき、外部からのノイズの影響を受けにくく理想的であ
る。
【0041】しかしながら、そうすればオペレーショナ
ル・アンプ用の電源を検出ペン21内に設ける必要があ
り、検出ペン21内部構造が複雑になってコスト高にな
る。また、表示付タブレット装置においては、シールド
線28の長さが比較的短くてもよいので、上述のように
オペレーショナル・アンプを検出ペン21内に設けても
コストアップに見合うだけの効果は得られない。そこ
で、本実施例においては、オペレーショナル・アンプ2
9をペン位置検出回路26内に設け、検出ペン21内に
おけるシールド線28のペン高さ検出電極23側に数百
オームの抵抗30を挿入するに止めている。
【0042】本実施例における上記ペン高さ検出電極2
3による検出ペン21の高さ検出は次のような原理によ
って実施する。すなわち、本実施例における表示付タブ
レット装置のタブレット部は、図1に示すように、検出
ペン21による入力位置を検出するための電磁誘導型タ
ブレットを構成する検出パネル25と、上記電磁誘導型
タブレットによって検出された入力位置に表示を行う液
晶表示装置の液晶パネル24とを積層して形成されてい
る。
【0043】上記液晶パネル24は、図1及び図2に示
すように、複数本のコモン電極Y1,Y2,…Y8(以下、任
意のコモン電極をYと記載する)が平行に配列された透
明基板31と、複数本のセグメント電極X1,X2,…X40
(以下、任意のセグメント電極をXと記載する)が平行に
配列された透明基板32とを、コモン電極Yとセグメン
ト電極Xとが対向して直交するようにスペーサ等を介し
て所定間隔で配置されている。そして、両透明基板間に
は液晶が充填されている。
【0044】上記コモン電極Y1,Y2,…,Y8は、コモン
駆動回路35から出力されるコモン電極駆動信号の選択
パルスが順次入力されてアクティブになる。一方、上記
セグメント電極X1,X2,…,X40には、セグメント駆動
回路36から出力される表示データに応じたセグメント
電極駆動信号が入力される。こうして、アクティブにな
ったコモン電極Yとセグメント電極Xとの間に所定値以
上の電圧が印加され、このコモン電極Yとセグメント電
極Xとの交差位置における液晶の分子配向が変化して画
素が表示されるのである。
【0045】表示制御回路37は、上記コモン駆動回路
35に対してクロック信号cp1およびシフトデータsを出
力して、コモン駆動回路35の各出力端子01〜08か
らコモン電極駆動信号の選択パルスを順次出力させる。
一方、上記セグメント駆動回路36に対してクロック信
号cp2および表示データD0〜D3を出力して内部のレジ
スタに1行(40画素)分の表示データを取り込ませ、更
にクロックcp1を出力してラッチさせた1行分の表示デ
ータに応じたセグメント電極駆動信号を出力端子01〜
040から出力させる。
【0046】電源回路38は、上記コモン駆動回路35
およびセグメント駆動回路36に、上記コモン電極駆動
信号およびセグメント電極駆動信号を生成する際に用い
る複数レベルのバイアス電源V0〜V5を供給する。
【0047】上述のように、上記表示制御回路37の制
御の下に液晶パネル24の各画素を表示する際に、上記
液晶に直電流が連続して加わると液晶が電気分解を起こ
して性能が劣化する。そこで、それを避けるために交流
化と呼ばれる液晶表示独自の処理を行う。この処理は、
上記コモン電極Yおよびセグメント電極Xに印加する電
圧の絶対値を維持しながら、表示制御回路37から出力
される交流化信号frに基づいて両電極間の液晶に印加す
る電圧の印加方向を1フレーム中に数十回反転する処理
である。以下、この交流化処理を更に詳細に説明する。
【0048】図3は、上記コモン電極駆動信号a〜hお
よびセグメント電極駆動信号のタイミングチャートであ
る。以下、図2および図3に従って、交流化信号frのレ
ベル反転によって液晶への電圧印加方向がどのように変
化するかを説明する。上記交流化信号frのレベルが
“L"の場合におけるコモン電極Yの選択電圧は“V0"
であり、交流化信号frのレベルが“H"の場合における
コモン電極Yの選択電圧は“V5"である。一方、上記交
流化信号frのレベルが“L"の場合におけるセグメント
電極Xの選択電圧は“V5"であり、交流化信号frのレベ
ルが“H"の場合におけるセグメント電極Xの選択電圧
は“V0"である。
【0049】そして、選択電圧が印加されているコモン
電極Yとセグメント電極Xとの交差位置における画素が
表示されるのであるから、表示画素の液晶に印加される
電圧の絶対値は|V5−V0|となる。また、その際におけ
る液晶への電圧の印加方向は交流化信号frのレベルによ
って決定されるのである。すなわち、上記交流化信号fr
のレベルが時刻t0,t3およびt6で反転すると、それに同
期してコモン電極駆動信号a〜hおよびセグメント電極
駆動信号の電圧も一斉に変化して、液晶への電圧の印加
方向が逆転するのである。
【0050】その際に、図1に示すように、上記検出ペ
ン21の先端にはペン高さ検出電極23を設けて、その
入力インピーダンスを高い値に保持している。したがっ
て、図1に示すようなペン高さ検出電極23と液晶パネ
ル24のセグメント電極Xおよびコモン電極Yとの容量
結合によって、上記時刻t0,t3およびt6に図3(7)に示
すようなスパイク状の微分波電圧がペン高さ検出電極2
3に誘起する。
【0051】この上記ペン高さ検出電極23に誘起され
る電圧のピーク値は、図4に示すように、液晶パネル2
4の各画素の表示内容とは関係なく検出ペン21の高さ
(ペン高さ検出電極23とセグメント電圧Xとの間の距
離)に応じて変化する。そこで、上記液晶パネル24に
画像を表示している際における時刻t0,t3,t6,…にペン
高さ検出電極23に発生する誘導電圧のピーク値に基づ
いて入力モードであるか否かを判定できるのである。
【0052】すなわち、本実施例においては、上記ペン
位置検出回路26によって、上記ペン高さ検出電極23
に誘起された誘起電圧のピーク値が基準値より高いか否
かを判定する。そして、高い場合には、検出ペン21の
位置が液晶パネル24の表面に近いので入力モードであ
ると判定する。そして、レベル“H"のモード信号を出
力するのである。そして、レベル“H"のモード信号に
よって高周波電源27の出力スイッチを“オン"とし、
高周波電源27からコイル22に高周波電流を供給す
る。一方、上記モード信号のレベルが“L"となると高
周波電源27の出力スイッチが“オフ"となり、コイル
22への高周波電流の供給を停止するのである。
【0053】また、上述のように、入力モードであるか
非入力モードであるかを判定可能になることによって、
非入力モード時に検出パネル25の電極33にノイズが
入って検出ペン21の先端位置を検出した場合にはその
検出は誤検出であると識別できるのである。尚、上記モ
ード信号として、アナログ値あるいは何段かのレベル値
が必要な場合もあるが、通常は上述のようにレベル
“H"とレベル“L"との2値情報で十分である。
【0054】上述のように、本実施例においては、ペン
高さ検出電極23に誘起されたスパイク状微分波電圧信
号のピーク値に基づいて入力モードを判定するのである
が、この細いスパイク状の微分波電圧のピーク値をその
まま基準値と比較することは困難である。そこで、以下
に詳述するように、微分波電圧信号のピーク値に比例し
た直流電圧に変換すれば、基準電圧も安定した直流電圧
で設定できるので安定した比較を容易に実施できること
になる。さらに、その場合には、両者を比較する比較回
路も単純化できるのである。
【0055】上記検出ペン21から入力された微分波電
圧信号をそのピーク値に比例した直流電圧変換するペン
位置検出回路として、本実施例では図5に示すような回
路を用いる。このペン位置検出回路26は、正のピーク
値から負のピーク値までのピーク値をコンデンサC2
記憶させることができる。したがって、図3(7)に示す
ような波形の電圧信号を直流電圧に変換するのには最適
である。こうして出力される出力電圧V0をコンパレー
タ(図示せず)によって基準電圧と比較すればよい。尚、
リセット回路41は、各フレーム毎における表示期間の
表示開始までに、直前のフレームでペン高さ検出電極2
3に誘起された電圧に係る保持電圧をリセットする回路
である。具体的には電界効果トランジスタ等が使用され
る。
【0056】また、入力側に設けられたコンデンサC1
は上記直流阻止フィルタを形成し、ペン高さ検出電極2
3から入力される誘導電圧信号の直流成分を阻止するも
のである。これは、検出ペン21の操作中にペン高さ検
出電極23の箇所が衣類等の表面等にこすれた場合に、
摩擦帯電によってペン高さ検出電極23が直流電圧を発
生して誤ったモード信号を出力するので、この直流成分
を阻止するために設けられている。このような直流阻止
フィルタは、他の構成のペン位置検出回路26であって
も必要とするものであり、その設置箇所はペン位置検出
回路26内であっても検出ペン21内であってもよい。
【0057】以上のように、本実施例の表示付タブレッ
ト装置は、検出ペン21の先端にペン高さ検出電極23
を設置する。そして、ペン高さ検出電極23の入力イン
ピーダンスを高い値に保持して、液晶パネル24のセグ
メント電極Xおよびコモン電極Yと容量結合を形成す
る。こうして、上記液晶パネル24のセグメント電極X
およびコモン電極Yに印加されるセグメント電極駆動信
号およびコモン電極駆動信号の交流化処理による電圧変
化に基づいてペン高さ検出電極23に誘起されるスパイ
ク状の微分波電圧信号を、ペン位置検出回路26によっ
て検出する。
【0058】上記ペン位置検出回路26は、検出したペ
ン高さ検出電極23からの微分波電圧信号を直流変換
し、直流変換後の微分波電圧のピーク値に基づいて検出
ペン21の液晶パネル24の表面からの高さが所定範囲
以内であるか否かを判定する。そして、検出ペン21の
高さが所定範囲以内であれば入力モードであると判定し
てモード信号のレベルを“H"にし、高周波電源27の
出力スイッチを“オン"にするのである。
【0059】したがって、本実施例によれば、上記検出
ペン21の高さを検出し、検出ペン21の高さが所定値
以下にある場合にのみ自動的に検出ペン21のコイル2
2に高周波電流を供給でき、消費電力の節約を図ること
ができるのである。
【0060】以下、上記実施例に更に改良を加えた他の
実施例について説明する。
【0061】<検出ペンおよびペン高さ検出電極の変形
例>上実施例におけるペン位置検出回路26に用いられ
ている直流成分阻止手段は必ずしも図5に示すように回
路素子で形成する必要はなく、図6に示すように、検出
ペン21の先端におけるペン高さ検出電極23の露出部
分を覆う誘電体層42で形成してもよい。
【0062】ところが、上述のように検出ペン21の先
端部を誘電体層42で覆った場合には、検出ペン21で
液晶パネル24の表面に何回も文字を書くと誘電体層4
2が摩耗してしまい、直流成分阻止手段としての目的を
果さない場合が生ずる。そこで、図7に示すように、先
端部が丸味を帯びた誘電体棒で形成されたペン芯33を
略円錐形に形成されたペン高さ検出電極44の中心を挿
通することによって直流成分阻止手段を形成してもよ
い。さらに、図7では、ペン高さ検出電極44が外部に
露出しないようにプラスチックで形成された検出ペン外
容器45で覆っている。
【0063】上記各実施例におけるペン高さ検出電極2
3,44は、図8(a)に一例を示すように、完全なリング
状にならないように形成されている。これは、検出ペン
21のコイル22によって発生する高周波磁界の作用に
よって、ペン高さ検出電極23,44にループ電流が流
れて損失が増えるのを防止するためである。
【0064】上述のように、上記ペン高さ検出電極にル
ープ電流が流れないようにするためには、ペン高さ検出
電極の形状を以下のように形成してもよい。すなわち、
図8(b)は板状の電極を各層間を絶縁しつつ巻き円筒形
に上げた構造であり、図8(c)は同様に線状の電極を各
層間が絶縁されたバネ状に巻き上げた構造である。
【0065】このように、上記ペン高さ検出電極の構造
として種々の構造が考えられるが、図6に示すような、
ペン高さ検出電極23を誘電体層42で覆う構造が、簡
単で(0.2mm程度の厚さの樹脂やガラス等で被覆するだ
けでよい)極めて効果的である。特に、操作者の指等に
検出ペン21の先端が接触した場合に、アンテナとなっ
ている人体によって取り込まれたノイズによるペン位置
検出回路26への誤入力が大幅に少なくなる。
【0066】上述の各実施例のように、表示付タブレッ
ト装置に直流阻止特性を持たせることによって、外部ノ
イズによる誤動作を防止できる。一方、上記ペン位置検
出回路26が入力モードを判定するために必要とする信
号は、上記交流化信号frの周波数と同じ周波数成分であ
る(ペン高さ検出電極23に誘起する電圧は交流化信号f
rに同期して誘起する)。したがって、直流阻止手段をバ
ンドパスフィルタによって構成することによって、直流
成分や低周波数成分のみならず周波数の高い外部ノイズ
も阻止できるのである。
【0067】<ペン位置検出回路の変形例>上記検出ペ
ン21から入力された微分波電圧信号をそのピーク値に
比例した直流電圧に変換するペン位置検出回路26の他
の実施例として、次のような回路がある。この回路で
は、上記ペン高さ検出電極23に誘起する微分波電圧を
整流した後に、大略1フレーム分を積分するのである。
表示期間中における交流化信号frは多くの場合コモン電
極Yを13本選択する毎に反転させるようになってい
る。したがって、例えばコモン電極Yが400本の場合
には、1画面を表示する間における交流化信号frのレベ
ルの反転回数は400/13≒30であるから、この場
合には両波整流を行えば30個のパルスの積分値に基づ
いて上記モード信号のレベルを決定できる。
【0068】図9は、本実施例の各部における信号のタ
イミングチャートである。図9(a)は交流化信号frの波
形であり、図9(b)は交流化信号frのレベル変化時に立
ち上がるサンプリング信号の波形であり、図9(c)は上
記交流化信号frに同期してペン高さ上記検出電極23に
誘起される微分波電圧信号の波形であり、図9(d)は図
9(c)に示す微分波電圧信号を図9(b)に示すサンプリン
グ信号をゲート信号としてアナログゲート回路を通した
後に両波整流した信号の波形であり、図9(e)は図9(d)
に示す整流後の信号を積分した信号の波形である。
【0069】尚、図9(b)に示す上記サンプリング信号
は、分かり易くするためにパルス幅をかなり広く描いて
いる。実際には微分波電圧信号波形のパルス幅程度でよ
く、交流化信号frのパルス幅の1/10以下でよい。ま
た、図9(c)に示す上記微分波電圧信号には、ノイズ(図
中(イ),(ロ),(ハ)および(ニ)の箇所)が含まれている。
【0070】ここで、上述のように、上記アナログゲー
ト回路のゲート信号として、微分波電圧信号波形のパル
ス幅程度のパルス幅を有するサンプリング信号を用いて
いるので、上記微分波電圧信号におけるパルス以外の箇
所に存在するノイズの波形は除去されるのである。こう
して、外部ノイズによる成分が除去された両波整流後の
波形における1フレーム分30個のパルスの積分値I30
を得る。そして、この得られたノイズの無い積分値I30
と基準電圧とを比較することによって、入力モードであ
るか否かが容易に判別できるのである。
【0071】上記実施例において、ペン高さ検出電極2
3からの微分波電圧信号(図9(c))を微分して更にパル
ス幅を細くし、同時にサンプリング信号(図9(b))のパ
ルス幅も狭くすれば、更にノイズ除去の効果を高めるこ
とができる。
【0072】上述の各実施例によって、液晶パネル24
における1フレーム走査期間毎に、あるいは、それより
も短時間毎に入力モードであるか否かを自動的に判定す
ることができる。ところで、オペレータが検出ペン21
を入力モード判定領域の境界付近に構えたまま思考状態
に入った場合等には、入力モードと非入力モードとの2
つのモードを短期間に繰り返す状態になる。したがっ
て、この状態においてペン位置検出回路26から出力さ
れるモード信号に従って検出ペン21のコイル22への
高周波電流の出力/停止を短期間に切り替えると、高周
波電流の出力/停止時の過渡現象によって誤動作する場
合がある。
【0073】次の実施例は、上述のような高周波電流の
出力/停止の繰り返しによる誤動作が生じないようにす
る実施例である。この実施例においては、上記ペン高さ
検出電極23からの微分波電圧信号のピーク電圧あるい
は1フレーム分の上記ピーク電圧の積分値と基準電圧と
の比較判定結果に従って本表示付タブレット装置(以
下、単に本装置と言う)が入力モード状態に設定されて
いる場合に、次の比較判定結果が非入力モードであって
も直ちに本装置を非入力モード状態には設定しないので
ある。そして、更に複数回比較判定を実施するかあるい
は所定時間経過後に再度比較判定を実施するのである。
その結果、非入力モードであると継続して判定された場
合に、本装置を非入力モード状態に設定するのである。
【0074】図10は、本実施例における各信号のタイ
ミングチャートである。図10(a)はペン高さ検出電極
23からの微分波電圧信号を整流等によって直流化した
信号であり、検出ペン21が高い頻度で入力モードに対
して突入/離脱を繰り返していることを表している。図
10(b)は図10(a)の信号をそのまま比較対象の基準電
圧で2値化した信号である。図10(c)は図10(b)の2
値化信号に基づく入力モード判定の結果出力されるモー
ド信号である。この入力モード信号は、図10(b)に示
す2値化信号のレベルが“L"になってからの経過時間
が“td"経過しても2値化信号のレベルが“L"の場合
に、初めてそのレベルが“L"となり、非入力モード状
態に設定されるのである。
【0075】また、上記高周波電流の出力/停止の繰り
返しによる誤動作が生じないようにする他の実施例にお
いては、上記比較判定の際に用いる基準電圧を複数設定
するようにしている。図11は本実施例における比較判
定回路の回路図である。この回路は、上記オペアンプ4
6を用いたコンパレータの比較値にヒステリシスを持た
せたものである。その際に、オペアンプ46を用いたコ
ンパレータにはヒステリシス特性はないので、ツェナー
ダイオード47を併用することによって、比較値にヒス
テリシスを持たせている。
【0076】このように、上記コンパレータの比較値に
ヒステリシスを持たせることによって、上記ペン位置検
出回路26への入力信号の電圧が低い方から高い方へ変
化する場合(非入力モード→入力モード)の基準電圧と高
い方から低い方へ変化する場合(入力モード→非入力モ
ード)の基準電圧とを異ならせることができる。すなわ
ち、基準電圧を複数設定できるのである。
【0077】図12は、図11に示す比較判定回路によ
るペン位置検出時における各信号のタイミングチャート
である。図12(a)はペン高さ検出電極23からの微分
波電圧信号を直流化したものであり、図中における“E
U"および“EL"は異なる基準電圧である。図12(b)は
電圧“EL"を基準電圧とした場合の上記モード信号であ
り、基準電圧“EL"以上の区間でレベルが“H"となっ
ている。一方、図12(c)は電圧“EU"を基準電圧とし
た場合のモード信号であり、基準電圧“EU"以上の区間
でレベルが“H"となっている。いずれの場合にも一つ
の基準電圧によって入力モードか否かを判定するので、
微分波電圧が基準電圧付近で上下している場合(図12
(a)中の(ホ),(ヘ))にはモード信号もそれに連れて
“H",“L"を繰り返すことになる。
【0078】図12(d)は、基準電圧にヒステリシスを
持たせた場合、即ち電圧が低いほうから高いほうへ変化
する場合の比較電圧を“EU"とする一方、高いほうから
低いほうへ変化する場合の比較電圧を“EL"とした場合
におけるモード信号である。これを検出ペン21の位置
で考えると、検出ペン21が遠方より液晶パネル24の
表面に接近する場合にはかなり接近しなけば入力モード
に入らないが、一旦入力モードに入ると入力モードに入
った位置より更に離れるまで入力モードを保持して非入
力モードに変わりにくいことを意味する。
【0079】このことは、上記検出ペン21の位置が所
定の位置に至って一旦入力モードに入った後にオペレー
タが検出ペン21を上記所定の位置近傍に構えて思考状
態に入って、図12(a)において(ホ),(ヘ)で示すよう
に、電圧が基準電圧“EU"あるいは“EL"付近で上下し
ても、検出ペン21が確実に離れるまでは上記モード信
号のレベルを“H"あるいは“L"に維持するのである。
【0080】本実施例においては、このように基準電圧
にヒステリシスを持たせることによって、高周波電流の
出力/停止の繰り返しによる誤動作を防止できるのであ
る。
【0081】図13は、上述のマイクロスイッチを有す
る従来の表示付タブレット装置の改良例におけるペン位
置検出回路系である。ペン芯51は例えばテフロン等の
絶縁物質で形成された軸棒であり、検出ペン21の先端
からその一端が突出するように軸方向外側に付勢される
と共に、上記軸方向に移動可能になっている。そして、
上記検出ペン21の先端を液晶パネル24の表面に押圧
すると、ペン芯51が押し上げられてマイクロスイッチ
52を“オン"にする。ペン高さ検出電極44からのリ
ード線はマイクロスイッチ52の一方の端子からのリー
ド線に検出ペン21内で接続されている。そして、その
接続点から検出ペン21の外部に引き出された1本の共
通リード線には抵抗Rを介して+Vボルトの直流電圧が
印加されている。更に、上記共通リード線には、上記直
流阻止フィルタとしてのハイパスフィルタ53を介して
ペン位置検出回路26が接続されると共に、上記交流阻
止フィルタとしてのローパスフィルタ54を介して上記
スイッチ状態検知回路であるペン接触検出回路55が接
続されている。これに対して、上記マイクロスイッチ5
2の他方の端子は接地されている。
【0082】したがって、上記マイクロスイッチ52が
“オフ"の場合には、共通リード線には、直流電圧“+
V"にペン高さ検出電極44に誘起された微分波電圧が
重畳された電圧が印加されている。尚、上記直流電圧
“V"は本実施例では5ボルトであり、ペン高さ検出電
極23に誘起される微分波電圧信号のピーク値は検出ペ
ン21の先端が液晶パネル24の表面に接触した場合で
も約100mV程度である。
【0083】その結果、上記ペン位置検出回路26に
は、ハイパスフィルタ53によって直流成分がカットさ
れて、検出ペン21と液晶パネル24の表面との距離に
応じたスパイク状の微分波電圧が印加され、検出ペン2
1の接近の度合に応じたモード信号を出力する。
【0084】それと同時に、上記ペン接触検出回路55
には、ローパスフィルタ54によってスパイク状微分波
成分がカットされて、検出ペン21が液晶パネル24の
表面に接触してマイクロスイッチ52が“オン"となる
と“0"Vの電圧が印加される一方、検出ペン21が液
晶パネル24の表面から離れてマイクロスイッチ52が
“オフ"となると“5"Vの電圧が印加される。したがっ
て、上記ペン接触検出回路55からは検出ペン21の接
触/非接触に応じたモード信号を出力する。
【0085】上記ペン位置検出回路26およびペン接触
検出回路55からの両モード信号はオア素子56に入力
され、このオア素子56からの出力信号によって高周波
電源27の出力スイッチ57を動作させる。つまり、上
記ペン位置検出回路26からのモード信号あるいはペン
接触検出回路55からのモード信号のいずれかのレベル
が“H"であれば、換言すれば、検出ペン21が液晶パ
ネル24の表面に接近するか接触すると、コイル22に
高周波電流が供給されるのである。
【0086】このように、本実施例においては、検出ペ
ン21からペン位置検出回路26までのリード線の本数
を少なくしているので、外部ノイズを拾いにくいという
効果がある。さらに、上記検出ペン21が液晶パネル2
4に接触する前にペン位置検出回路26によって入力モ
ードであると判定されるので、図16に示すような従来
のマイクロスイッチを備えた表示付タブレット装置にお
ける検知開始の遅れを改善できるのである。つまり、上
記検出ペン21の液晶パネル24への圧接による入力モ
ードの確実な判定と、検出ペン21の液晶パネル24へ
の近接による入力モードの早期判定とを両立させること
ができるのである。
【0087】上記各実施例においては、表示付タブレッ
ト装置を構成する表示パネルとして液晶パネル24を用
いた場合を例に説明している。しかしながら、この発明
はこれに限定されるものではない。例えば、エレクトロ
・ルミネッセンス・パネルを用いてもよい。要は、表示時
に表示パネルの電極に表示のための電圧を印加するよう
な表示パネルであればよいのである。上記各実施例にお
けるペン位置検出回路の具体的な回路は、開示した回路
図に限定されるものではない。
【0088】
【発明の効果】以上より明らかなように、第1の発明の
表示付タブレット装置は、交流磁界を発生するためのコ
イルを有する検出ペンの先端部に電極を設け、表示パネ
ルの第1電極および第2電極に駆動回路から印加される
電圧の変化に応じて上記電極に誘起された誘起電圧に基
づいて、ペン位置検出回路によって、所定の手順で上記
検出ペンの上記表示パネルからの高さを検知し、この検
出ペンの高さが所定値以下の場合には上記検出ペンのコ
イルに電流を供給する電源の出力を許可する一方、上記
検出ペンの高さが所定値より高い場合には上記電源の出
力を停止するようにしたので、上記検出ペンが上記表示
パネルの表面に近い位置に在る場合(換言すれば、上記
表示パネルに積層されている検出パネル近傍に在る場
合)にこのみ上記電源から上記コイルに電流が供給され
る。したがって、この発明によれば、上記検出ペンが検
出パネル近傍に在る場合にのみ自動的に且つ適確に検出
ペンに電流を供給して、オペレータに負担を掛ける事な
く、消費電力の削減を図ることができるのである。
【0089】また、第2の発明の表示付タブレット装置
は、上記ペン位置検出回路における電圧比較手段によっ
て、上記検出ペンの電極に誘起された誘起電圧と基準電
圧とを比較し、上記誘起電圧が基準電圧以上である場合
には上記検出ペンの高さが所定値以下であると判定する
一方、基準電圧より低い場合には上記検出ペンの高さが
所定値より高いと判定するので、容易に入力モードを判
定して、入力モードの場合にのみ上記検出ペンのコイル
に電流が供給できる。
【0090】また、第3の発明の表示付タブレット装置
は、上記ペン位置検出回路は変換手段および直流電圧比
較手段を有して、上記変換手段によって、上記検出ペン
の電極からの誘起電圧信号をその波高値に比例した波高
値を有する直流電圧信号に変換し、上記直流電圧比較手
段によって、上記変換手段によって得られた直流電圧信
号の波高値と直流基準電圧の波高値とを比較して、その
比較結果に基づいて上記検出ペンの高さを検知するの
で、直流電圧信号と直流基準電圧に基づいて安定して簡
単に入力モードの判定を実施できる。
【0091】また、第4の発明の表示付タブレット装置
は、上記検出ペンに設けられた電極を、円筒形あるいは
略円錐形であって且つ非ループ構造に形成したので、上
記検出ペンのコイルに発生した交流磁界が作用した場合
に上記電極に誘導電流が流れることがない。したがっ
て、上記電極には安定した誘起電圧が誘起され、この安
定した誘起電圧に基づいて安定して上記検出ペンの高さ
を検知できる。
【0092】また、第5の発明の表示付タブレット装置
は、上記検出ペンにおける電極に誘起された誘起電圧に
含まれる直流成分を直流阻止フィルタによって除去した
後、上記ペン位置検出回路に送出するようにしたので、
上記検出ペンの摩擦帯電等によって上記電極に発生した
直流成分を除去できる。したがって、摩擦帯電等に起因
する上記検出ペンの表示パネルからの高さの誤検知を防
止できる。
【0093】また、第6の発明の表示付タブレット装置
は、上記検出ペンが表示パネルに圧接された際にペン芯
によって押圧されて導通するスイッチの一方の端子を上
記検出ペンの電極と検出ペン内の接続点で接続し、この
接続点からの電圧信号の直流成分を交流阻止フィルタを
介して受けたスイッチ状態検知回路によって上記スイッ
のオン/オフを検知し、上記接続点からの交流成分を
上記直流阻止フィルタを介して受けた上記ペン位置検出
回路によって上記検出ペンの表示パネルからの高さを検
知するようにしたので、上記スイッチのオン/オフ情報
と検出ペンの高さ情報とを重畳した一つの電圧信号に基
づいて、上記表示パネルに対する上記検出ペンの圧接と
近接とを検知できる。したがって、上記検出ペンから外
部へのリード線を少なくして、外部ノイズを拾う機会を
少なくできる。
【0094】さらに、上記検出ペンの上記表示パネルへ
の圧接による入力モードの確実な判定と上記検出ペンの
上記表示パネルへの近接による入力モードの早期判定と
を両立することによって、より適確に入力モード時にの
み上記検出ペンのコイルに電流を供給できる。
【0095】また、第7の発明の表示付タブレット装置
は、上記電源の出力を停止すべきであると判定する際の
上記検出ペンの高さの上記所定値を上記電源の出力を許
可すべきであると判定する際の上記検出ペンの高さの上
記所定値よりも高くして、上記電源の出力の許可/停止
の判定基準にヒステリシスを持たせたので、一旦入力モ
ードに突入すると上記検出ペンがその突入高さの位置を
脱出してもすぐさま非入力モードに入ることがない。し
たがって、上記検出ペンの位置が上記突入高さ近傍に在
っても、上記電源の出力の許可/停止の頻繁な繰り返し
を防止でき、上記電源の出力の許可/停止の頻繁な繰り
返しに起因する上記検出ペンの位置誤検出を防止でき
る。
【0096】また、第8の発明の表示付タブレット装置
は、上記検出ペンに設けられた上記電極を誘電体で被覆
して上記電極が直接外部物体に接触しないようにしたの
で、上記検出ペンの先端部が人体等に接触しても上記ペ
ン位置検出回路への誤入力が防止できる。
【0097】また、第9の発明の表示付タブレット装置
は、上記駆動回路に設けられた交流化回路によって、上
記セグメント電極とコモン電極との間に印加する電圧の
方向を1フレームの表示期間中に複数回変更するような
液晶パネルで上記表示パネルを構成するようにしたの
で、通常の液晶パネルの表示動作における上記セグメン
ト電圧およびコモン電圧の周期的な電圧変化に基づいて
上記検出ペンの電極に誘起電圧を誘起できる。したがっ
て、入力モード判定用の誘起電圧を容易に生じさせるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の表示付タブレット装置における一実
施例の要部構成図である。
【図2】図1における液晶パネルおよびその駆動部のブ
ロック図である。
【図3】図2におけるコモン電極駆動信号およびセグメ
ント電極駆動信号のタイミングチャートである。
【図4】図1におけるペン高さ検出電極に発生する誘起
電圧のピーク値と検出ペンの高さとの関係を示す図であ
る。
【図5】図1におけるペン位置検出回路の具体例を示す
図である。
【図6】図1とは異なる検出ペンの構成図である。
【図7】図1および図6とは異なる検出ペンの構成図で
ある。
【図8】ペン高さ検出電極の具体例を示す図である。
【図9】ペン高さ検出電極からの微分波電圧信号を積分
した積分信号に基づいて入力モードを判定する実施例に
おける各信号のタイミングチャートである。
【図10】2回の判定結果に基づいて非入力モードを判
定する実施例における各信号のタイミングチャートであ
る。
【図11】基準電圧にヒステリシスを持たせた比較判定
回路の具体例を示す図である。
【図12】基準電圧にヒステリシスを持たせた実施例に
おける各信号のタイミングチャートである。
【図13】検出ペンからのリード線数を少なくしたマイ
クロスイッチを有する実施例におけるペン位置検出回路
径を示す図である。
【図14】従来の表示付タブレット装置の構成図であ
る。
【図15】図14における電磁誘導型タブレットおよび
その駆動部のブロック図である。
【図16】マイクロスイッチを備えた従来のペン位置検
出回路径を示す図である。
【符号の説明】 21…検出ペン、 22…コイル、
23,44…ペン高さ検出電極、 24…液晶パネ
ル、25…検出パネル、 26…ペン位置検
出回路、27…高周波電源、 42…
誘電体層、43,51…ペン芯、 52
…マイクロスイッチ、53…ハイパスフィルタ、
54…ローパスフィルタ、55…ペン接触検出回
路、X…セグメント電極、 Y…コモン
電極。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流磁界を発生するためのコイルを有す
    る検出ペンと、上記コイルに電流を供給する電源と、互
    いに直交した2方向に平行に配列された電極群によって
    上記コイルに発生する交流磁界を検出して上記検出ペン
    の位置を検出する位置検出パネルと、この位置検出パネ
    ルに積層されると共に、平行に配列された複数の第1
    極およびこの第1電極に直交して平行に配列された複数
    第2電極を有して上記位置検出パネルによって検出さ
    れた上記検出ペンの位置を上記検出ペンによって指示さ
    れた箇所に表示する表示パネルと、上記第1電極および
    第2電極に順次電圧を印加して上記表示パネルを駆動す
    る駆動回路を有する表示付タブレットにおいて、 上記検出ペンの先端部に設けられて、上記表示パネルの
    第1電極および第2電極と静電的に結合する電極と、 上記電極に誘起された誘起電圧を取り込んで、この取り
    込んだ誘起電圧の値に基づいて所定の手順で上記検出ペ
    ンの表示パネルからの高さを検知し、上記検出ペンの高
    さが所定値以下の場合には上記電源の出力を許可する制
    御信号を出力する一方、所定値より高い場合には上記電
    源の出力を停止させるための制御信号を出力するペン位
    置検出回路を備えたことを特徴とする表示付タブレット
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表示付タブレット装置
    において、 上記ペン位置検出回路は電圧比較手段を有して、上記表
    示パネルの表示期間中において、上記取り込んだ上記検
    出ペンの電極からの誘起電圧と基準電圧とを上記電圧比
    較手段によって比較し、上記誘起電圧が基準電圧以上の
    場合には上記検出ペンの高さが所定値以下であると判定
    する一方、上記誘起電圧が基準電圧より低い場合には上
    記検出ペンの高さが所定値より高いと判定することを特
    徴とする表示付タブレット装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の表示付タブレット装置
    において、 上記ペン位置検出回路は、上記取り込んだ誘起電圧信号
    をその波高値に比例した波高値を有する直流電圧信号に
    変換する変換手段を有すると共に、 上記電圧比較手段は、上記変換手段で得られた直流電圧
    信号の波高値と直流基準電圧の波高値とを比較する直流
    電圧比較手段であることを特徴とする表示付タブレット
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の表示付タブレット装置において、 上記検出ペンに設けられた上記電極は、円筒形あるいは
    略円錐形であって、且つ交流磁界が作用した場合に誘導
    電流が流れないように非ループ構造に形成されているこ
    とを特徴とする表示付タブレット装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の表示付タブレット装置において、 上記電極に誘起された誘起電圧に含まれる直流成分を除
    去して上記ペン位置検出回路に送出する直流阻止フィル
    タを備えたことを特徴とする表示付タブレット装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の表示付タブレット装置
    において、 上記検出ペンの先端から一端が外部に突出するように軸
    方向外側に付勢され、且つ上記軸方向に移動可能なペン
    芯と、 上記ペン芯の他端側に設けられて、上記ペン芯の上記他
    端によって押圧されて導通状態になると共に、その一方
    の端子が上記電極の端子と上記検出ペン内の接続点で接
    続されているスイッチと、 上記接続点からの電圧信号の直流成分を交流阻止フィル
    タを介して受けて、上記スイッチのオン/オフを検知す
    るスイッチ状態検知回路を備えると共に、 上記ペン位置検出回路は、上記接続点からの電圧信号の
    交流成分を上記直流阻止フィルタを介して受けて、上記
    検出ペンの上記表示パネルからの高さを検知するように
    成して、 上記ペン位置検出回路によって上記検出ペンの高さが所
    定値以下であると判定された場合、または、上記スイッ
    チ状態検知回路によって上記スイッチが導通状態となっ
    て上記検出ペンが上記表示パネルに圧接していると判定
    された場合に、上記電源の出力を許可することを特徴と
    する表示付ディスプレイ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の表示付タブレット装置において、 上記ペン位置検出回路は、上記電源の出力を停止すべき
    であると判定する際の上記検出ペンの高さの上記所定値
    を上記電源の出力を許可すべきであると判定する際の上
    記検出ペンの高さの上記所定値よりも高く設定して、上
    記電源の出力の許可/停止の判定基準にヒステリシスを
    持たせたことを特徴とする表示付タブレット装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    の表示付タブレット装置において、 上記検出ペンに設けられた上記電極を誘電体で被覆し
    て、上記電極が直接外部物体に接触しないようにしたこ
    とを特徴とする表示付タブレット装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の表示付タブレット装置において、 上記駆動回路は、上記セグメント電極とコモン電極との
    間に印加する電圧の方向を変えるための交流化回路を有
    し、 上記表示パネルは、1フレームの表示期間中における液
    晶への電圧印加方向を複数回変更する液晶パネルである
    ことを特徴とする表示付タブレット装置。
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