JP2765848B2 - 沸騰水型原子炉及びその燃料装荷方法 - Google Patents

沸騰水型原子炉及びその燃料装荷方法

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JP2765848B2 JP63053522A JP5352288A JP2765848B2 JP 2765848 B2 JP2765848 B2 JP 2765848B2 JP 63053522 A JP63053522 A JP 63053522A JP 5352288 A JP5352288 A JP 5352288A JP 2765848 B2 JP2765848 B2 JP 2765848B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、沸騰水型原子炉に関し、特にウラン資源の
節約および有効利用を目的とした沸騰水型原子炉に関す
る。
〔従来の技術〕
原子炉の内部では核***反応によりウラン−235など
の核***性物質が消費されるが、一方では、ウラン−23
8の中性子吸収反応によりプルトニウム−239などの新ら
たな核***性物質が生成される。燃焼後の燃料取出時の
核***性物質量と燃焼初期の核***性物質量の比を転換
比というが、通常の軽水冷却型原子炉では、0.5程度で
ある。つまり燃焼後取出される核***性物質の量は燃焼
初期の約半分でしかない。そこでウラン資源節約とプル
トニウムを有効活用する手段として、転換比を高めるこ
とが考えられている。
特開昭55−10591号公報には、加圧水型原子炉におい
て燃料要素の幾何学的配置を熱外中性子スペクトルが生
じるように選定する、具体的には水対燃料体積比を小さ
くすることで転換比を向上できることが示されている。
また、1982年のNuclear Technology誌59巻の第212頁か
ら第227頁には、転換比を高めた加圧水型原子炉の設計
例が開示されている。この例では、燃料集合体の格子を
正方格子から三角格子に変更し、燃料棒間隔を3mmから1
mmに燃料棒配置を稠密にして、水対燃料体積比を2.0か
ら0.5と大巾に水の量を少なくして中性子の平均エネル
ギーを高くし、転換比0.92を達成できるとしている。し
かし、転換比が0.92の高転換型炉を、出力をおとさずに
運転を継続するには、核***性物質を補給する必要があ
る。核***性物質の補給量を少なくする、または、使用
済燃料を再処理して得られる核***性物質で運転に必要
な核***性物質を自己調達できるようにするには、転換
比をさらに上げる必要がある。しかし、燃料集合体の製
作や熱的余裕の確保等から、燃料棒間隔を1mmよりさら
に狭めて水対燃料体積比を小さくし、転換比を上げるこ
とは困難であるという問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、転換比を1.0近傍に高めて、大幅に
ウラン資源の節約とプルトニウムの有効利用を図れる沸
騰水型原子炉及びその燃料装荷方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための第1の発明は、冷却材が多
数の燃料集合体で構成される炉心を通って流れる沸騰水
型原子炉において、前記多数の燃料集合体が、核燃料物
質を充填した複数の燃料棒が1mm〜2mmの間隔で稠密に配
列され、炉心出口における冷却材の蒸気重量率を30%以
上とすることにより、燃料集合体平均での実効的な水対
燃料体積比が0.4以下となるように構成された燃料集合
体を備える。
第2の発明は、冷却材が多数の燃料集合体で構成され
る炉心を通って流れる沸騰水型原子炉において、前記多
数の燃料集合体が、核燃料物質を充填した複数の燃料棒
が1mm〜2mmの間隔で稠密に配列され、炉心平均での蒸気
体積率を50%以上とすることにより、燃料集合体平均で
の実効的な水対燃料体積比が0.4以下となるように構成
された燃料集合体を備える。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の沸騰水型
原子炉の燃料装荷方法において、原子炉の寿命初期に、
前記核燃料物質としてウランを用いた第1の燃料集合体
で炉心を構成し、燃料交換の際に、該第1の燃料集合体
を、前記核燃料物質としてウランとプルトニウムの混合
物を用いた第2の燃料集合体に置換していく。
第4の発明は、冷却材が多数の燃料集合体で構成され
る炉心を通って流れる沸騰水型原子炉において、前記多
数の燃料集合体が、核燃料物質を充填した複数の燃料棒
が1mm〜2mmの間隔で稠密に配列され、炉心出口における
冷却材の蒸気重量率を30%以上とすることにより、燃料
集合体平均での実効的な水対燃料体積比が0.4以下とな
るように構成された第1の燃料集合体と、該第1の燃料
集合体と同じ燃料棒配列を有し、炉心出口における冷却
材の蒸気重量率が30%以上で、燃料集合体平均での実効
的な水対燃料体積比が前記第1の燃料集合体よりも大き
くなるように構成された第2の燃料集合体とを備える。
第5の発明は、冷却材が多数の燃料集合体で構成され
る炉心を通って流れる沸騰水型原子炉において、前記多
数の燃料集合体が、核燃料物質を充填した複数の燃料棒
が1mm〜2mmの間隔で稠密に配列され、炉心平均での蒸気
体積率を50%以上とすることにより、燃料集合体平均で
の実効的な水対燃料体積比が0.4以下となるように構成
された第1の燃料集合体と、該第1の燃料集合体と同じ
燃料棒配列を有し、炉心平均での蒸気体積率が50%以上
で、燃料集合体平均での実効的な水対燃料体積比が前記
第1の燃料集合体よりも大きくなるように構成された第
2の燃料集合体とを備える。
第6の発明は、第4の発明又は第5の発明の沸騰水型
原子炉の燃料装荷方法において、原子炉の寿命初期に、
前記第2の燃料集合体で炉心を構成し、燃料交換の際
に、該第2の燃料集合体を前記第1の燃料集合体に置換
していく。
〔作用〕
ここで、水対燃料体積比と転換比の関係について説明
する。中性子バランスから転換比を求めると次式のよう
にあらわされる。
転換比=α(1+β)−(1+γ) ここで、 である。αは、核***性物質に中性子が吸収され、核分
裂性物質が1個消滅した時に発生する新しい中性子の個
数をあらわす。すなわち、(α−1)は核***性物質が
1個消滅した時に連鎖反応を継続しつつ、核***性物質
から発生した中性子により、あらたに生成することがで
きる核***性物質の最大値に対応する。(1+β)は、
ウラン−238,プルトニウム−240,242等の燃料親物質の
高速エネルギー領域における核***による追加分に対応
する。γは核***性物質による中性子吸収量に対する中
性子の無駄捕獲の割合をあらわし、Σa Mは核***生成物
や制御棒,構造材等による中性子吸収と中性子漏洩量を
含んでいる。第2図にα,β,γと水対燃料体積比の関
係を示す。γの値は、水対燃料体積比の減少とともに小
さくなるが、0.2から0.3の値となる。従つて転換比1.0
近傍を実現するには、ウラン−238等の燃料親物質の高
速核***の寄与を活用することが不可欠であり、(1+
β)を1.15程度、α(1+β)を2.2以上とする必要が
ある。この値を実現する実効的な水対燃料体積比は、0.
4以下となる。
本発明では、この実効的な水対燃料体積比を沸騰水型
原子炉の特徴である炉心内で蒸気ボイドが発生すること
を使つて実現する。すなわち、炉内で蒸気が発生する
と、水の密度が低下するため、蒸気が発生しない場合の
水対燃料体積比(以下幾何学的な水対燃料体積比と呼
ぶ)が大きくても、実効的な水対燃料体積比を小さくす
ることが出来る。
第3図に燃料棒間隔と幾何学的な水対燃料体積比の関
係を示す。燃料棒の間隔は、燃料集合体の製作性や曲が
り、冷却材喪失時の冷却性能等の点から1mm以上確保す
ることが妥当である。燃料棒の直径を通常の軽水炉で使
われる約10mm〜12mmに設定し、燃料棒間隔を1mm〜2mmと
し、三角格子状に燃料棒を稠密に配列して燃料集合体を
構成すると、幾何学的な水対燃料体積比は、燃料集合体
間にギヤツプ領域や制御棒挿入領域等の水も考慮すると
約0.5〜0.8程度になる。この幾何学的な水対燃料体積比
のもとで、実効的な水対燃料体積比を0.4以下にするた
めに、本発明では、炉心出口での蒸気重量率を従来の沸
騰水型原子炉の13〜15%よりも高くする。第4図は、沸
騰水型原子炉における炉心出口での蒸気重量率と炉心平
均での蒸気体積率の関係を示したものである。前述の実
効的な水対燃料体積比を(Vm/Vfeff,幾何学的な水対
燃料体積比を(Vm/Vfgeo,冷却材の蒸気体積率をαと
すると、次の関係が近似的に成り立つ。
第4図から、炉心出口での蒸気重量率を30%以上にす
ると、炉心平均での蒸気体積率αが50%以上となり、燃
料棒の配置から決まる幾何学的な水対燃料体積比、(Vm
/Vfgeoが0.5〜0.8程度でも、転換比を決める実効的な
水対燃料体積比は、前述の関係式から0.4以下となり、
炉心平均でみた転換比は、1.0近傍を実現できることに
なる。
炉心出口の蒸気重量率を30%以上に高めるには、炉心
入口での流却材流量を下げること、あるいは冷却材の炉
心入口サブクーリングを小さくする。あるいは、以上の
2つの組合わせでおこなう。次に転換比と、燃焼の前後
でのプルトニウムの量の関係について説明する。
燃料に富化する核***性プルトニウムの重量割合をp,
燃焼後に燃料が取出される時に残る核***プルトニウム
の重量割合をp′,燃焼前のウラン235の重量割合をU,
燃焼後の割合をU′とすると、転換比(CR)の定義から の関係がある。この式を変形すると、燃焼前と燃焼後の
核***プルトニウムの比(以下プルトニウム増倍比と呼
ぶ) は次のように書ける。
天然ウランに核***プルトニウムを約7%富化した場
合を例にとると、uは0.7w%であり、燃焼後にウラン−
235が0.3w%まで消費されるとしても、プルトニウム増
倍比は、転換比より3〜4%大きくなる。転換比を1.0
近傍にすると、プルトニウム増倍比は、1.0を上回るこ
とになり、燃料再処理時のプルトニウムの損失や炉外滞
在中のプルトニウム−241の崩壊による損失を考慮して
も、原子炉に装荷する核***性プルトニウムと使用済燃
料を再処理してとり出される核***性プルトニウムの量
をほぼ等しくできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
600MWeの沸騰水型原子炉を例にとつて説明する。
炉心構成を第1図に、炉心仕様を表1に示す。炉心1
には、第5図に示す正六角形の燃料集合体2が601体装
荷されている。燃料集合体2は、外径12.3mmの燃料棒3
が151本,燃料棒間隔1.5mmで三角格子に配列されてお
り、さらに制御棒案内管4が集合体あたり18本設置され
ている。制御棒案内管に制御棒が挿入されない時には、
制御棒案内管は、沸騰しない水で満たされており、この
場合の水対燃料体積比は0.77である。さらに制御棒が挿
入されない時に、制御棒案内管内に水除去棒を挿入する
と、幾何学的な水対燃料体積比は0.62となる。本実施例
の沸騰水型原子炉では、熱的余裕を十分にとるために、
線出力密度を従来の沸騰水型原子炉の半分である3KW/ft
にするとともに、冷却材の流量を従来の4分の1,冷却材
の炉心入口でのサブクーリングを従来の2分の1程度に
減少して、炉心出口クオリテイを40%に増大した。第6
図に本実施例の炉心軸方向の蒸気体積率分布を示す。炉
心平均の蒸気体積率は57%で、実効的な水対燃料体積比
は、水除去棒を挿入しない場合約0.4,水除去棒を挿入し
た場合約0.3になつている。また熱的余裕の指標である
最小限界出力比も1.15以上となつている。
取出燃焼度を45GWd/t,連続運転期間を12ケ月とした場
合の炉心構成図を第7図に示す。図中の数字は、各燃料
集合体の炉内滞在運転サイクル数を表わし、第1〜10サ
イクル目の燃料集合体はそれぞれ60体である。図に示す
様に最外周を除く炉心領域を半径方向に領域分けし、外
側領域17には第1〜4サイクル目の燃料集合体を、内側
領域16には第5〜8サイクル燃料集合体をそして最外周
には第9,10サイクル目の燃料集合体を配置している。内
側領域および外側領域では、その領域に装荷されたあと
は、燃料のシヤフリングはおこなわず、同一場所に滞在
する。
燃料として、劣化ウランに核***プルトニウムを混合
した場合の特性を表2にまとめる。
この場合の所要核***プルトニウムの富化度は7.8w/o
であり、プルトニウム増倍比は0.98と1.0近傍になつて
いる。第8図は、炉心の半径方向の中性子無限増倍率分
布と径方向の出力分布を示している。外側領域17の中性
子無限増倍率は、内側領域より高くなり、この結果径方
向の出力分布も平坦化されている。
本発明の第2の実施例は、燃料として、天然ウランに
核***プルトニウムを混合した燃料を使つた場合であ
る。本実施例での炉心断面図を第9図に示す。この実施
例も、第1の実施例と同じく、正六角形の燃料集合体60
1体より構成されており、取出燃焼度45GWd/t,連続運転
期間を12ケ月としている。第9図の図中の数字は、各燃
料集合体の炉内滞在運転サイクル数を表わしている。本
実施例では、外側領域17内に、第9サイクル燃料集合体
を分散に配置してある。
表3に本実施例の特性をまとめる。
この場合の取要核***プルトニウムの富化度は7.5w/o
であり、プルトニウム増倍比は1.01となつている。本実
施例では、天然ウランに核***プルトニウムを富化し
て、プルトニウム増倍比が1.0を上回つており、運転に
必要な核***プルトニウムを使用済燃料の再処理により
自己調達でき、天然ウランを外部から供給するだけで済
み、天然ウランの利用効率を、従来よりも約10倍高める
ことが可能である。また、本実施例では、燃料装荷パタ
ーンの改善により、第10図に示すように炉心径方向の出
力ピーキングも、第1の実施例より改善されている。
本発明の第3の実施例は、燃料棒を濃縮ウランで構成
した場合である。第1および第2の実施例では、燃料棒
をプルトニウムで構成したが、原子炉に最初に装荷する
プルトニウムは、別途他の原子炉からの使用済燃料を再
処理して得られるプルトニウムを使う必要がある。この
プルトニウムが確保できない場合に、本実施例が有効と
なる。すなわち、最初に装荷する燃料棒は濃縮ウランで
構成する。この場合、プルトニウムの場合ほど、高転換
比は得られないが、使用済燃料棒を再処理するプルトニ
ウムは、従来の沸騰水型原子炉の場合より多く、プルト
ニウムが蓄積していく。このプルトニウムで、取替燃料
として第2の燃料集合体を構成し、順次、濃縮ウランで
構成した第1の燃料集合体を交換していくことで、最終
的に第1および第2の実施例に対応する炉心を構成する
ことができる。
以上、第1〜第3の実施例では、燃料集合体の実効的
な水対燃料体積比は、燃料棒の核燃料物質の種類にはよ
らず、同一とした。
本発明の第4の実施例では、炉心を実効的な水対燃料
体積比の異なる複数種の燃料集合体で構成する。第11図
に本実施例の原子炉の炉心断面図を示す。炉心は内側領
域22と外側領域23に領域分けされ、内側領域22には、第
1の実施例と同じ仕様の第1の燃料集合体24が装荷さ
れ、外側領域23には、第2の燃料集合体25が装荷され
る。第12図に本実施例の燃料集合体の断面図を示す。第
1の燃料集合体24は、外径12.3mmの燃料棒3が151本,
燃料棒間隔1.5mmで三角格子に配列されており、制御棒
案内管4が集合体あたり、18本設置されている。第2の
集合体25は、第1の燃料集合体24の燃料棒151本のう
ち、37本が水ロツド26に置換されており、水対燃料体積
比は、第1の燃料集合体24より大きくなつている。本実
施例の第1の燃料集合体24の燃料棒は、ウランとプルト
ニウムの混合物からなり、第2の燃料集合体25の燃料棒
は、濃縮ウランを用いる。一般に、水対燃料体積比の小
さい燃料集合体だけで炉心を構成した場合、原子炉の負
の出力反応度係数の絶対値が小さくなる。本実施例で
は、水対燃料体積比の大きな第2の燃料集合体25を一部
装荷することにより、十分な負の出力反応度係数を確保
しつつ、第1の燃料集合体での高転換比を実現できる。
また、濃縮ウランを水対燃料体積比の大きい集合体に装
荷することにより、濃縮ウラン中のウラン−235の燃焼
を促進することが出来る。さらに本実施例では、第1の
燃料集合体24と第2の燃料集合体25とは、寸法形状や制
御棒案内管位置に互換性があるので、燃料交換時に第の
燃料集合体を順次第1の燃料集合体に置換して、炉心全
体で高転換比を実現することが可能である。本実施例で
は第2の燃料集合体で濃縮ウランの燃料棒を使用してい
るが、ウランとプルトニウムの混合物燃料を使用しても
同様の効果が得られる。
本発明では、燃料としてプルトニウムおよび天然ウラ
ンの酸化物燃料の使用を想定しているが、窒化物を使用
することができる。ウランの窒化物、例えばUCは、高温
時での熱伝導度が一炭化ウランUCよりもよく、ウラン密
度は二炭化ウラン(UC2)より高い。従つて、本発明の
炉心燃料とした窒化物を用いれば、熱的余裕を向上し、
転換比を高めることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、転換比を1.0近傍に高めることがで
きるので、大巾に天然ウラン利用率を向上する効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例における炉心の横断面
図、第2図は転換比を表わすのに必要な燃料棒格子定数
と水対燃料体積比の関係を表わす特性図、第3図は燃料
棒間隔と幾何学的な水対燃料体積比の関係を表わす特性
図、第4図は沸騰水型原子炉における炉心出口における
蒸気重量率と炉心平均での蒸気体積率の関係を示した
図、第5図は第1図の炉心に装荷された燃料集合体の横
断面図、第6図は第1図の実施例における炉心の軸方向
の蒸気体積率分布を示した特性図、第7図は第1図の実
施例における炉心の詳細構成を示した横断面図、第8図
は第7図の例における中性子無限増倍率の相対出力との
炉心半径方向分布を示す特性図、第9図は本発明の他の
実施例における炉心の横断面図、第10図は第9図の実施
例における炉心の半径方向出力分布を示した特性図、第
11図は本発明の他の実施例における炉心の横断面図、第
12図は第11図の実施例になる燃料集合体の断面図であ
る。 1……炉心、2,24,25……燃料集合体、3……燃料棒、
4……制御棒案内管、5……チヤンネルボックス、26…
…水ロツド。
フロントページの続き (72)発明者 内川 貞夫 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 藤村 幸治 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−180185(JP,A) 特開 昭61−264290(JP,A) 日本原子力学会誌,1987年,第29巻, 第12号,P.1072−1078 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 1/08 G21C 3/30 G21C 5/12

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却材が多数の燃料集合体で構成される炉
    心を通って流れる沸騰水型原子炉において、 前記多数の燃料集合体は、核燃料物質を充填した複数の
    燃料棒が1mm〜2mmの間隔で稠密に配列され、炉心出口に
    おける冷却材の蒸気重量率を30%以上とすることによ
    り、燃料集合体平均での実効的な水対燃料体積比が0.4
    以下となるように構成された燃料集合体を備えたことを
    特徴とする沸騰水型原子炉。
  2. 【請求項2】冷却材が多数の燃料集合体で構成される炉
    心を通って流れる沸騰水型原子炉において、 前記多数の燃料集合体は、核燃料物質を充填した複数の
    燃料棒が1mm〜2mmの間隔で稠密に配列され、炉心平均で
    の蒸気体積率を50%以上とすることにより、燃料集合体
    平均での実効的な水対燃料体積比が0.4以下となるよう
    に構成された燃料集合体を備えたことを特徴とする沸騰
    水型原子炉。
  3. 【請求項3】前記核燃料物質として、ウランとプルトニ
    ウムの混合物を使用した請求項第1項または第2項記載
    の沸騰水型原子炉。
  4. 【請求項4】前記核燃料物質としてウランを用いた第1
    の燃料集合体と、前記核燃料物質としてウランとプルト
    ニウムの混合物を用いた第2の燃料集合体とを混在させ
    た請求項第1項または第2項記載の沸騰水型原子炉。
  5. 【請求項5】原子炉の寿命初期に、前記核燃料物質とし
    てウランを用いた第1の燃料集合体で炉心を構成し、 燃料交換の際に、該第1の燃料集合体を、前記核燃料物
    質としてウランとプルトニウムの混合物を用いた第2の
    燃料集合体に置換していく請求項第1項または第2項記
    載の沸騰水型原子炉の燃料装荷方法。
  6. 【請求項6】冷却材が多数の燃料集合体で構成される炉
    心を通って流れる沸騰水型原子炉において、 前記多数の燃料集合体は、核燃料物質を充填した複数の
    燃料棒が1mm〜2mmの間隔で稠密に配列され、炉心出口に
    おける冷却材の蒸気重量率を30%以上とすることによ
    り、燃料集合体平均での実効的な水対燃料体積比が0.4
    以下となるように構成された第1の燃料集合体と、 該第1の燃料集合体と同じ燃料棒配列を有し、炉心出口
    における冷却材の蒸気重量率が30%以上で、燃料集合体
    平均での実効的な水対燃料体積比が前記第1の燃料集合
    体よりも大きくなるように構成された第2の燃料集合体
    とを備えたことを特徴とする沸騰水型原子炉。
  7. 【請求項7】冷却材が多数の燃料集合体で構成される炉
    心を通って流れる沸騰水型原子炉において、 前記多数の燃料集合体は、核燃料物質を充填した複数の
    燃料棒が1mm〜2mmの間隔で稠密に配列され、炉心平均で
    の蒸気体積率を50%以上とすることにより、燃料集合体
    平均での実効的な水対燃料体積比が0.4以下となるよう
    に構成された第1の燃料集合体と、 該第1の燃料集合体と同じ燃料棒配列を有し、炉心平均
    での蒸気体積率が50%以上で、燃料集合体平均での実効
    的な水対燃料体積比が前記第1の燃料集合体よりも大き
    くなるように構成された第2の燃料集合体とを備えたこ
    とを特徴とする沸騰水型原子炉。
  8. 【請求項8】前記第2の燃料集合体が水ロッドを備えた
    請求項第6項または第7項記載の沸騰水型原子炉。
  9. 【請求項9】前記第1の燃料集合体をウランとプルトニ
    ウムの混合物からなる燃料棒で構成した請求項第6項ま
    たは第7項記載の沸騰水型原子炉。
  10. 【請求項10】原子炉の寿命初期に、前記第2の燃料集
    合体で炉心を構成し、 燃料交換の際に、該第2の燃料集合体を前記第1の燃料
    集合体に置換していく請求項第6項または第7項記載の
    沸騰水型原子炉の燃料装荷方法。
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