JP2765233B2 - プラズマ発生方法およびその装置 - Google Patents

プラズマ発生方法およびその装置

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JP2765233B2
JP2765233B2 JP2402319A JP40231990A JP2765233B2 JP 2765233 B2 JP2765233 B2 JP 2765233B2 JP 2402319 A JP2402319 A JP 2402319A JP 40231990 A JP40231990 A JP 40231990A JP 2765233 B2 JP2765233 B2 JP 2765233B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は プラズマを発生する技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 高周波放電を用いたプラ
ズマは、微細加工のドライエッチング、薄膜形成のスパ
ッタリングやプラズマCVD、イオン注入機等、様々な
加工に適用されている。加工寸法の微細化や、膜質の高
精度制御のために、高真空中でのプラズマ加工が求めら
れている。
【0003】例えば、微細加工に適用されるプラズマエ
ッチング(ドライエッチング)は、プラズマ、ラジカ
ル、イオン等による気相ー固相表面に於ける化学的また
は物理的反応を利用し、薄膜または基板の不要な部分を
除去する加工法である。ドライエッチング技術として最
も広く用いられている反応性イオンエッチング(RIE)
は、適当なガスの高周波放電プラズマ中に試料を曝すと
エッチング反応により試料表面の不要部分が除去される
というものである。必要な部分は、通常、マスクとして
用いたホトレジストパターンにより保護されている。微
細化のためにはイオンの方向性を揃えることが必要であ
るが、このためにはプラズマ中でのイオンの散乱を減ら
すことが不可欠である。イオンの方向性を揃えるために
は、プラズマの真空度を高めてイオンの平均自由行程を
大きくするのが効果的で、高真空のもとでのエッチング
技術が求められている。
【0004】一般に、真空度を高めると高周波放電が生
じ難くなる。この対策として、プラズマ室に磁場を印加
し、放電を容易にする方法、即ちマグネトロン放電やEC
R(電子サイクロトロン共鳴)放電が開発されてきた。
【0005】図14は従来のマグネトロン放電を用いた
反応性イオンエッチング装置を示す模式図である。金属
性チャンバー71中には、ガスコントローラ72を通し
て反応性ガスが導入され、排気系73によって適切な圧
力に制御されている。チャンバー71の上部にはアノー
ド(陽極)74が設けられ、下部にはカソード(陰極)
となる試料台75が設けられている。試料台75には、
インピーダンス整合回路76を介してRF電源77が接
続されており、試料台75とアノード74との間で高周
波放電を起こすことができる。チャンバー71中には、
側面に設置された、2対の、位相の90度異なる対向す
る交流電磁石78によって回転磁界が印加され、高真空
中での放電を容易にしている。電子は印加磁場により、
サイクロイド運動をするため、イオン化効率が高くなる
というものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うなマグネトロン放電やECR放電は、プラズマ密度が不
均一で扱いが難しく、また加工する試料に損傷が導入さ
れてしまうという問題があった。たとえば従来のマグネ
トロン反応性イオンエッチング装置では、回転磁場によ
って局所的なプラズマの偏りを時間平均して均一にして
いるが、瞬時のプラズマ密度は均一ではないため局所的
な電位差を発生し、MOSLSIプロセスに適用するとゲート
酸化膜破壊を生じることがある。同様にECRエッチング
装置では、磁場がチャンバーの径方向に分布を持つた
め、プラズマ密度の局所的な粗密により、エッチング種
の不均一を生じたり、局所的な電位差を発生したりす
る。このプラズマの不均一性に基づいてエッチングの均
一性が悪くなり、LSIを歩留まり良く作成することが
困難であった。
【0007】本発明は上記問題点に鑑み、高真空のもと
で高密度かつ均一性にすぐれたプラズマ発生方法および
その装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマ発生
置は、2対の対向する電極と、前記対向する電極のうち
1対におよそ50MHz以上の高周波電力を印加して真空
中の電子を振動させる機構と、を備えている。 また、本
発明のプラズマ発生方法は、チャンバー側面側に、第1
の対向する電極および第2の対向する電極を配置し、前
記第1の対向する電極には、第1の周波数の高周波電力
を印加し、前記第2の対向する電極には、位相がおよそ
90度異なる前記第1の周波数の高周波電力を印加し、
それによって前記チャンバー内の真空中で電子をほぼ円
運動させ、試料台には前記第1の周波数とは異なる第2
の周波数の高周波を印加し、前記チャンバー内の真空中
には磁場を印加していない。 また、本発明のプラズマ発
生装置では、真空室と、前記真空室を真空に保つ排気系
と、前記真空室に電離すべきガスを導入するガス導入穴
と、前記真空室の側面側に配置した第1の対向する電極
および第2の対向する電極と、前記真空室の下部に配置
した試料台とを備え、前記第1の対向する電極には、第
1の周波数の高周波電力を印加し、前記第2の対向する
電極には、位相がおよそ90度異なる前記第1の周波数
の高周波電力を印加し、それによって前記チャンバー内
の真空中で電子をほぼ円運動させ、前記試料台には前記
第1の周波数とは異なる第2の周波数の高周波を印加
し、前記真空室内に磁場を印加する機構を有してない。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】本発明は上記した構成によって、1対以上の対
向する電極に、およそ50MHz以上の位相の異なる同一
周波数の高周波電力、またはその高調波の高周波電力を
印加している。これにより、チャンバー中に電子を振
動、回転またはサイクロイド等のリサージュ図形を描く
ように運動させる電場が形成され、高真空中にもかかわ
らず高いイオン化効率が得られ、放電を容易にしてい
る。従来の磁場によるマグネトロン放電やECR放電に比
べて、電界が均一なので均一性の良いプラズマが得ら
れ、また装置の大型化も容易である。またプラズマの局
所的な偏りがほとんどないので、加工物への損傷も極め
て小さくなる。
【0016】
【実施例】以下本発明の一実施例であるドライエッチン
グ装置について、図面を参照しながら説明する。
【0017】図1は本発明のプラズマ発生方法の一実施
例であるドライエッチング装置の構造を示す模式図であ
る。図1において、1はチャンバー、2は13.56MHzの高
周波電力が印加される試料台、3は対向電極となるアー
ス電極、4、5は300MHzの高周波電力が印加されるカソ
ード電極、6、7はそれらの対向電極となるアース電極
である。電極4、5に印加される電力の位相はおよそ9
0度異なっている。チャンバーにはエッチングガスがマ
スフローコントローラ(図示せず)を介して導入口(図
示せず)から導かれ、チャンバー内圧力はターボポンプ
(図示せず)により0.1Paから10Pa程度に制御されてい
る。電極4、5に整合回路11、12を介して高周波電
力を供給するアンプ8および9は、フェーズロック機構
10により一定の位相差(90度)になるよう制御され
ている。また、周波数を等しくするため、一つの信号源
から生成された信号を増幅し、アンプ8、9によって位
相の異なる同一周波数の交流電力を供給している。ま
た、試料台2に13.56MHzの高周波電力をアンプ13で増
幅し、整合回路14を介して供給している。
【0018】以上のように構成されたドライエッチング
装置に適用されたプラズマ発生装置について、以下図1
及び図2を用いてその動作を説明する。
【0019】図2aは一対の平行平板4、6に高周波電
力を印加した場合の電子の軌跡を模式的に示した図であ
る。電子は高周波電界により振動をしながら、自身の有
する運動エネルギーの方向に進行する。高周波の1周期
中に電子が進む距離を周波数の関数として求めたのが図
3である。この場合は20eVの電子を想定している。例
えば、X方向に20eVのエネルギーで進行する電子は、
50MHzの高周波電力の1周期に当たる20ナノ秒の間
に約6cm移動する。電極間隔が30cmであるとすると、
その距離を走る間に約5回の振動を受けることになる。
電子のエネルギーが大きいとその速度も大きいから、電
極間を走行する間の振動数は減少する。
【0020】一般に、ガス種により異なるが、ガスを電
離する場合には約15eV以上の電子エネルギーが必要で
ある。また、電離は電子とガス分子との衝突により生じ
るので、電子の走行距離が長いほど衝突確率が増し、イ
オン化効率が高くなる。プラズマ発生室は通常数10cm
であることから、電子を高周波により振動させイオン
化効率を向上するには、およそ50MHz以上の高周波が
必要となる。
【0021】このような高周波電力の扱いについては、
従来において大出力の安定した電力源が得にくい、イン
ピーダンス整合が難しい、輻射を抑制することが難し
い、等の問題があり、プラズマ発生にはほとんど使用さ
れていなかった。GHz帯になると、マグネトロンを用い
たマイクロ波電源が入手でき、マイクロ波放電として適
用されている程度である。しかしながら、現在、高周波
技術の進展、例えば半導体を用いた発振器等により上記
問題は解決されつつある。
【0022】図2aの状態の電子に、先の高周波電場に
垂直に位相が90度異なる同一周波数の高周波電場に1
対の平行平板5、7を印加した場合を図2bに示す。電
子はこれにより回転運動を始める。これはオッシロスコ
ープのX,Yに同一周波数の90度位相の異なる信号を
入力した場合に見られる、いわゆるリサージュ波形と呼
ばれるものと同様のものである。リサージュ波形はXY
に入力される高周波電力の位相差により異なる波形とな
る。位相差とリサージュ波形の関係を図4に示す。この
ように電子を電場により振動または回転運動させ、イオ
ン化効率向上を図っているのが本発明のプラズマ発生方
法である。
【0023】従来の回転磁場を用いたマグネトロンエッ
チング装置では、ある瞬時の試料台直上の磁束分布は図
5aのように不均一である。このためチャンバー中の電
子(図5b中の黒丸)は、磁場強度に逆比例した軌道半
径で回転するため、磁場強度の弱い場所の電子の半径は
大きくなり、電子がチャンバー壁に衝突して消滅する。
このため磁場強度の弱い場所の電子密度が減少し、プラ
ズマ密度も低くなる。こうしてプラズマ密度に不均一が
生じ、エッチングの不均一や加工物への損傷が生じてい
たのである。
【0024】これに対して本発明のプラズマ発生方法を
用いると、平行平板内の電界は均一なので、図6のよう
に電子の回転半径も各所で等しく、プラズマ密度も均一
になる。このためエッチングも均一になりチャージアッ
プによる損傷も極めて少ない。
【0025】図7(a)は従来の回転磁場を用いたマグ
ネトロンエッチング装置でボロンリンガラスをエッチン
グした例を模式的に示している。図中80はSi基板、
81はボロンリンガラス、82はフォトレジストパター
ンである。Si基板80直上のある瞬時の磁場強度分布
が図7(b)に示すように、試料台中央で最小値を持つ
場合では、Si基板80表面に入射して来るイオンのフ
ラックスは磁場強度分布に応じたプラズマ密度分布に比
例し、図7(a)に示すように、中央で疎となる。酸化
膜のエッチング速度もイオンフラックスにほぼ従ったも
のとなり、不均一になる。またプラズマ密度の不均一は
電荷の偏在による損傷を引き起こす。
【0026】これに対して、本発明のプラズマ発生方法
によれば、先に述べたように均一なプラズマが発生する
ため、図8に示すようにSi基板80表面に入射するイ
オンフラックスも均一なものとなる。また、プラズマが
均一なので、チャージの偏在は小さく、チャージによる
損傷は極めて小さい。この場合にはCHF3+O2、CF
4+CH22等、フロンガスをベースにしたガスを用
い、圧力は0.1〜10Paで行った。
【0027】本実施例では酸化膜エッチングの場合を示
したが、多結晶シリコンや、Si化合物、Al等のメタ
ルのエッチング、多層レジストにおけるレジストのエッ
チング等にも本発明の装置を用いても高い効果が得られ
る。その場合、塩素やSF6、O2等のエレクトネガティ
ブガスを使用すると効果がさらに良くなる。
【0028】図9に従来のドライエッチング方法と本発
明のプラズマ発生方法を用いたドライエッチング方法と
の比較を示す。従来に比べて本発明のプラズマ発生方法
を用いたドライエッチング方法の優位性が分かる。
【0029】以上のように本実施例によれば、第1の対
向する電極に第1の周波数の高周波電力を印加し、第2
の対向する電極に位相がおよそ90度異なる第1の周波
数の高周波電力を印加し、真空中の電子を円運動(楕円
運動を含む)させることにより、プラズマ発生を行な
い、高真空にもかかわらず高密度で均一性の良いプラズ
マが得られ、さらにエッチングを行なうため、第3の対
向電極に13.56MHz高周波電力を印加することにより、エ
ッチングの均一性も良好とすることができた。またプラ
ズマの局所的な偏りがほとんどないので、加工物への損
傷も極めて少なくすることができた。
【0030】なお、本実施例ではエッチング装置の場合
を示したが、プラズマCVDやスパッタ、イオン注入装
置のイオン源等、高真空プラズマの必要とされる装置へ
の適用が可能なことは言うまでもない。また、高周波電
力の位相差は90度一定にした場合を示したが、時間の
関数の様に変化させてもよい。また、13.56MHzのアース
電極3と、300MHzのアース電極6、7は同電位の場合を
示したが、直流的に電位が異なってもよい。
【0031】以下本発明の第2の実施例について図面を
参照しながら説明する。図10は本発明の第2の実施例
であるプラズマ発生方法をドライエッチング装置に適用
した場合のその構造を示す模式図である。図10におい
て、21はチャンバー、22は13.56MHzの高周波電力が
印加される試料台、23は対向電極となるアース電極、
24、25はそれぞれ150MHz,300MHzの高周波電力が印
加されるカソード電極、26、27はそれらの対向電極
となるアース電極である。電極24、25に印加される
電力の位相は同じとしたが異なってもよい。チャンバー
内圧力はターボポンプ(図示せず)により0.1Paから10P
a程度に制御されている。アンプ28および29は、周
波数比を一定に保つため、一つの信号源から生成された
信号を逓倍,増幅し、おのおの150MHz,300MHzの高周波電
力を整合回路32、33を介して、電極24、25に供
給している。高周波電力を供給するアンプ28および2
9は、フェーズロック機構30により一定の位相差(こ
の場合は0度)になるよう制御されている。チャンバー
21はコイル31により形成されるカプス磁場によりプ
ラズマ閉じこめをおこなっている。また試料台22に1
3.56MHzの高周波電力をアンプ34で増幅し、整合回路
35を介して供給している。
【0032】図1と異なるのは電極、24、25にそれ
ぞれ150MHz,300MHzの異なる高周波電力が印加されてお
り、またコイル31によりカプス磁場を形成しプラズマ
閉じこめをおこなっているいる点である。
【0033】図11はドライエッチング装置のチャンバ
ー中の電子の軌跡を水平面に投影した場合の一例を模式
的に示すものである。電極24、25に印加された交流
電力により電子が回転運動し、高真空中にもかかわらず
高いイオン化効率が得られ、高いプラズマ密度が得られ
ている。
【0034】以上のように本実施例によれば、3対の電
極のうち第1の1対の電極に周波数Fの高周波電力を印
加し、第2の1対の電極に周波数2Fの高周波電力を印
加し、被エッチング試料を載せる試料台が一方の電極を
構成している残りの第3の1対の電極に別の周波数の高
周波電力を印加する機構とを設けることにより、均一性
の良いプラズマが得られ、エッチングの均一性も良好と
することができる。またプラズマの局所的な偏りがほと
んどないので、ゲート酸化膜破壊等のデバイスへの損傷
も極めて少なくすることができる。
【0035】図12は本発明のプラズマ発生装置を適用
した第3の実施例であるプラズマCVD装置の構造を示
す模式図である。図12において、41はチャンバー、
42は整合回路54を介して300MHzの高周波電力が印加
される温度制御された試料台、43はその対向電極とな
るアース電極、44、45は整合回路52、53を介し
て300MHzの高周波電力が印加されるカソード電極、4
6、47はそれらの対向電極となるアース電極である。
電極44、45に印加される電力の位相は42に対して
それぞれおよそ120度ずつ進行、又は遅れている。チ
ャンバーには原料となる例えばシランガス等が導入さ
れ、圧力はターボポンプ(図示せず)により0.1Paから1
0Pa程度に制御されている。電極42、44、45には
周波数を等しくするため、高周波電力を供給するアンプ
48、49、および50では、一つの信号源から生成さ
れた信号を増幅し、300MHzの高周波電力を供給してい
る。高周波電力を供給するアンプ48、49および50
は、フェーズロック機構51により一定の位相差(この
場合は各々120度)になるよう制御されている。
【0036】図1と異なるのは電極、42、44、45
にそれぞれ300MHzの120度ずつ位相の異なる高周波電
力が印加されている点である。
【0037】この場合にはチャンバー中の電子は高周波
電力により球面上で回転運動し、高真空中にもかかわら
ず高いイオン化効率が得られ、高いプラズマ密度が得ら
れる。
【0038】以上のように本実施例によれば、3対の電
極に同じ周波数で位相が120度ずつ異なる高周波電力
を印加する機構を設けることにより、均一性の良いプラ
ズマが得られ、堆積膜の均一性も良好とすることができ
る。またプラズマの局所的な偏りがほとんどないので、
加工物への損傷も極めて少なくすることができる。
【0039】なお、本実施例では膜堆積される試料は電
極42のみに置く場合を示したが、電極44、45は4
2と等価であり、試料を44、45に同時においても同
様に膜堆積が進行し、スループットを向上することも可
能である。
【0040】以下本発明の第4の実施例について図面を
参照しながら説明する。図13は本発明のプラズマ発生
方法を適用した第4の実施例であるドライエッチング装
置の構造を示す模式図である。図13において、61は
チャンバー、62はアンプ69、整合回路68を介して
13.56MHzの高周波電力が印加される試料台、63は対向
電極となるアース電極、64、65はアンプ66、整合
回路67を介してそれぞれ300MHzの高周波電力が印加さ
れる対向する電極である。チャンバー内圧力はターボポ
ンプ(図示せず)により0.1Paから30Pa程度に制御され
ている。
【0041】図1と異なるのは300MHzの高周波電力が印
加されている電極が1対である点である。
【0042】以上のように構成されたドライエッチング
装置について、以下図13を用いてその動作を説明す
る。
【0043】第1の実施例でも述べたように、電極6
4、65に印加された高周波電力により電子が振動運動
し、高真空中にもかかわらず高いイオン化効率が得ら
れ、高いプラズマ密度が得られている。イオン化に寄与
するエネルギーを持つ電子をチャンバー寸法より充分小
さい距離で振動させるには、少なくとも50MHz以上の
高周波を印加する必要がある。
【0044】平行平板電極内における電界は均一なの
で、均一性の良いプラズマが得られ、エッチングの均一
性も良好である。またプラズマの局所的な偏りがほとん
どないので、加工物への損傷も極めて少なくなった。
【0045】以上のように本実施例によれば、1対の電
極に50MHz以上の第1の周波数の高周波電力を印加し、
被エッチング試料を載せる試料台が一方の電極を構成し
ている他の1対の電極に第2の周波数の高周波電力を印
加する機構とを設けることにより、均一性の良い高密度
プラズマが得られ、プラズマの均一性も良好とすること
ができる。またプラズマの局所的な偏りがほとんどない
ので、加工物への損傷も極めて少なくすることができ
る。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明は、適当な複数の交
流電界をのもとでは電子が振動、回転またはサイクロイ
ド運動するという現象を用いて、高真空のもとで発生し
た高密度プラズマをエッチングに適用している。本発明
により、微細加工性に優れかつ量産性が高く、均一性の
良い、ゲート酸化膜破壊等のデバイスへの損傷も極めて
少ないエッチングが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ発生方法を適用した第1の実
施例におけるドライエッチング装置の構造を示す模式図
である。
【図2】同実施例におけるドライエッチング装置のチャ
ンバー中の電子の動きを説明するための軌跡の模式図で
ある。
【図3】一周期中に電子の進む距離の周波数依存性を示
す特性図である。
【図4】位相差とリサージュ波形の関係を示す模式図で
ある。
【図5】従来のマグネトロンエッチング装置における磁
束分布と電子の回転を示す模式図である。
【図6】本発明のプラズマ発生方法を適用したドライエ
ッチング装置における電子の回転を示す模式図である。
【図7】従来のマグネトロンエッチング装置におけるボ
ロンリンガラスのエッチングを説明するための断面図と
磁場強度分布図である。
【図8】本発明のプラズマ発生方法を適用したドライエ
ッチング装置におけるボロンリンガラスのエッチングを
説明するための断面図である。
【図9】本発明のプラズマ発生方法を適用したドライエ
ッチング装置と従来のドライエッチング装置を比較した
図である。
【図10】本発明のプラズマ発生方法を適用した第2の
実施例におけるドライエッチング装置の構造を示す模式
図である。
【図11】同実施例におけるドライエッチング装置のチ
ャンバー中の電子の動きを説明するための軌跡を水平面
に投影した場合の模式図である。
【図12】本発明のプラズマ発生方法を適用した第3の
実施例におけるプラズマCVD装置の構造を示す模式図
である。
【図13】本発明のプラズマ発生方法を適用した第4の
実施例におけるドライエッチング装置の構造を示す模式
図である。
【図14】従来のマグネトロン放電を用いた反応性イオ
ンエッチング装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 チャンバー 2 試料台 3、6、7 アース電極 4、5 300MHzの高周波電力が印加されるカソード電極 8、9、13 アンプ 10 フェーズロック機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−102321(JP,A) 特開 昭61−202438(JP,A) 特開 平3−30424(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2対の対向する電極と、前記対向する電極
    のうち1対におよそ50MHz以上の高周波電力を印加し
    て真空中の電子を振動させる機構と、を備えたプラズマ
    発生装置。
  2. 【請求項2】チャンバー側面側に、第1の対向する電極
    および第2の対向する電極を配置し、前記第1の対向す
    る電極には、第1の周波数の高周波電力を印加し、前記
    第2の対向する電極には、位相がおよそ90度異なる前
    記第1の周波数の高周波電力を印加し、それによって前
    記チャンバー内の真空中で電子をほぼ円運動させ、試料
    台には前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の高周
    波を印加し、前記チャンバー内の真空中には磁場を印加
    しない、プラズマ発生方法。
  3. 【請求項3】チャンバー側面側に第3の対向する電極を
    配置し、第1、第2、前記第3の対向する電極に、互い
    におよそ120度位相の異なる第1の周波数の高周波電
    力を印加する、請求項2に記載のプラズマ発生方法。
  4. 【請求項4】同一の信号源から生成された、位相の異な
    る同一周波数の高周波電力を印加する、請求項2に記載
    のプラズマ発生方法。
  5. 【請求項5】真空室と、前記真空室を真空に保つ排気系
    と、前記真空室に電離すべきガスを導入するガス導入穴
    と、前記真空室の側面側に配置した第1の対向する電極
    および第2の対向する電極と、前記真空室の下部に配置
    した試料台とを備え、 前記第1の対向する電極には、第1の周波数の高周波電
    力を印加し、前記第2の対向する電極には、位相がおよ
    そ90度異なる前記第1の周波数の高周波電力を印加
    し、それによって前記チャンバー内の真空中で電子をほ
    ぼ円運動させ、前記試料台には前記第1の周波数とは異
    なる第2の周波数の高周波を印加し、前記真空室内に磁
    場を印加する機構を有しない、 プラズマ発生装置。
  6. 【請求項6】チャンバー側面側に第3の対向する電極を
    備え、第1、第2、前記第3の対向する電極に、互いに
    およそ120度位相の異なる第1の周波数の高周波電力
    を印加する機構を有している、請求項5に記載のプラズ
    マ発生装置。
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