JP2764506B2 - シールド掘進機の自動方向制御装置 - Google Patents

シールド掘進機の自動方向制御装置

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JP2764506B2 JP24187692A JP24187692A JP2764506B2 JP 2764506 B2 JP2764506 B2 JP 2764506B2 JP 24187692 A JP24187692 A JP 24187692A JP 24187692 A JP24187692 A JP 24187692A JP 2764506 B2 JP2764506 B2 JP 2764506B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地中にトンネル等の通路
をつくるためのシールド掘進機に関し、特にトンネル計
画線からの姿勢、位置ずれを最小にしながら掘進させる
ための自動方向制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド掘進機においては、円形の掘削
部をその背後から複数のジャッキで支持して推進させる
ようにしており、トンネル計画線に沿って推進させるた
めには方向制御が必要である。方向制御は、周方向に間
隔をおいて配置された複数のジャッキにより掘削部へ推
進方向に対して回転モーメントを付与することで行わ
れ、この回転モーメントは複数のジャッキのうちどれを
オンとするかで変化させることができる。通常、ジャッ
キの本数は10本以上であり、オンとされるジャッキの
組合わせはジャッキパターンと呼ばれ、例えば16本の
ジャッキの場合、ジャッキパターンの種類は216個に及
ぶ。
【0003】これまでの方向制御装置について簡単に説
明すると、シールド掘進機の現在の位置、方向と、予め
定める計画路線の位置、方向とを比較して、そのずれ量
を入力とし、ファジー推論によってそのずれ量を少なく
するような片押し度変化量を求めるファジー制御装置を
使用し、このファジー制御装置に対して、過去の掘進前
の位置、方向と、掘進後のそれらの位置、方向の各移動
量に応じては、方向制御の精度をあげるように片押し度
変化量を表すメンバシップ関数を修正し、その修正され
たメンバシップ関数より求められた片押し度変化量に基
づき、周方向に複数個設けられているジャッキのうち、
推力駆動すべきジャッキを選択するようにしたものがあ
る(例えば、特開平2−186097号)。
【0004】ファジー制御装置は、図10に示すよう
に、位置関係によるルールを規定した第1のファジー推
論部51と、角度関係によるルールを規定した第2のフ
ァジー推論部52と、上記2つのファジー推論部の比率
(重み係数a)を決定するルールを規定した第3のファ
ジー推論部53とから成る。第1,第2のファジー推論
部51,52はそれぞれ、推論結果として片押し度の変
化量ΔE1 ,ΔE2 を出力する。片押し度とは、掘削部
に作用する回転モーメントをジャッキ推力で除して無次
元化したものであり、ジャッキの取付半径が1、ジャッ
キ総推力が1の時の回転モーメントに相当する。また、
図10中、dは計画線からの位置ずれ量、Δdは位置ず
れ量の変化量、θは角度ずれ量、Δθは角度ずれ量の変
化量である。
【0005】第1,第2のファジー推論部51,52か
らの片押し度の変化量ΔE1 ,ΔE2 を合成して最終出
力の片押し度変化量ΔEを求めるが、この時のΔE1
ΔE2 にそれぞれ、重み係数aの乗算器54と重み係数
(1−a)の乗算器55とによる重み付けを行い、重み
係数aの値は第3のファジー推論部53により決定す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなファジー制御装置では、ファジー推論部が3段
構成となっているため、各ファジー推論部の入力が出力
に及ぼす影響を把握しにくく、メンバシップ関数等のパ
ラメータの設定が難しいという問題点がある。また、あ
る片押し度で掘削部を押した時にどの程度曲がるのかは
一定の関係に無く、その時の推力が違えば回転モーメン
トが異なる。一方、同じ回転モーメントを加えた場合で
も、土質状態等によって姿勢角度は異なってくる。
【0007】以上のような問題点に対応するために、第
1,第2のファジー推論部51,52の出力ΔE1 とΔ
2 のメンバシップ関数を調整する学習機能が必要とな
っている。この学習機能は、位置ずれ量dが規定値を越
えた場合に、出力の割増しまたは割引きを行うためのも
のである。言い換えれば、この学習機能は、比例制御に
おけるゲインの調整に相当するものと考えられる。しか
し、何がどう変わったから調整するのか(例えば、回転
モーメントと姿勢角度との関係に変化があったのか、そ
れともジャッキ推力が変ったのか等)があいまいなまま
で扱われており、パラメータの決定過程があいまいにさ
れている。これは、ファジー推論によって直接に片押し
度を求めようとしたために、入出力の対応関係に別の要
素が入り込んでしまっていることによる。
【0008】すなわち、回転モーメントと姿勢角度変化
量との関係のように、土質条件に左右されるために実際
に掘進してみなければわからない要素と、シールド掘進
機をどのような軌跡で計画線にのせるのかという、いわ
ば幾何学的な面のみで決まる要素とが同時に扱われてい
ることによる。このためにファジー推論部の入出力関係
の見通しが悪くなり、どのパラメータをどう変えると、
どこにどのような影響が生じるのかが判断しにくくなっ
ている。
【0009】以上のような問題点に鑑み、本発明の課題
は、土質との関係で時々刻々変化する要素をファジー推
論から分離することによりファジー推論部の入出力関係
が明確になるようにし、パラメータの設定やその変更時
の影響の把握が容易になるようにした自動方向制御装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による自動方向制
御装置は、シールド掘進機の軌跡及び姿勢角を検出して
これらの関係をモデル化し、進行方向と前記姿勢角との
ずれをオフセット角として推定するオフセット推定部
と、計画線情報、位置検出情報、姿勢角検出情報、前記
オフセット角等の情報からシールド掘進機の位置ずれ及
び姿勢角度のずれをもとにファジー推論により姿勢制御
指令値を出力するファジー推論部と、該ファジー推論部
からの前記姿勢制御指令値と前記姿勢角検出情報とから
回転モーメントを算出し、更に該回転モーメントにもと
づいて片押し度を算出し、前記算出された片押し度にも
とづいて最適なジャッキパターンの選定を行う姿勢制御
部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明では、回転モーメントと実際の姿勢角の
変化量との関係やオフセット角を実際の掘進データから
求めるようにして、これら土質条件に対する学習を行う
部分をファジー推論部から切り離し、ファジー推論部で
は軌跡制御、すなわちシールド掘進機をどの方向に向け
るべきかという定性的な部分のみを扱うようにしてい
る。
【0012】
【実施例】以下に、図面を参照しながら本発明の実施例
について説明する。図1は本発明による自動方向制御装
置のブロック構成図であり、オフセット推定部11、フ
ァジー推論部12、姿勢制御部13を有している。
【0013】ここで、オフセット角、角度ずれ量、位置
ずれ量の関係を水平方向の場合を想定して図2,図3を
参照して説明する。図2において、シールド掘進機本体
14が軌跡の方向(進行方向)に対して横すべりしてい
る場合に、軌跡の方向とシールド掘進機本体14の向い
ている方向との間の角度がオフセット角θHOF である。
一方、図3において、シールド掘進機本体14がある単
位距離(例えば40mm)位置iから次の単位距離位置
(i+1)に進んで実線で示すような状態になったとす
ると、シールド掘進機本体14のあらかじめ定められた
点Pから計画線Sにおろした垂線の距離が位置ずれ量d
H となる。また、位置(i+1)においてシールド掘進
機本体14が線D1で示す方向を向いており、これを軌
跡の方向に対してオフセット角θHOF を考慮した線D2
で示す目標方位角に修正しようとする時、目標方位角の
方向とシールド掘進機本体14が現在向いている方向と
の角度θH が角度ずれ量となる。垂直方向についても、
同様にしてオフセット角θVOF 、角度ずれ量θV 、位置
ずれ量dV がそれぞれ定義される。
【0014】オフセット推定部11は、シールド掘進機
本体14に設置されたジャイロ、傾斜計、その他の計測
機器から送られてくる位置検出情報にもとづく軌跡情
報、姿勢角の検出情報とを用いてシールド掘進機本体1
4の軌跡と姿勢角との関係をモデル化し、軌跡の方向
(進行方向)と姿勢角とのずれをオフセット角θHOF
θVOF として推定する。そして、設定器(図示せず)か
ら送られてくる計画線情報のうち水平方向、垂直方向の
角度に関する情報にそれぞれオフセット角θHOF 、θ
VOF が加算部16により加算され、水平方向、垂直方向
の目標方位角が出力される。
【0015】ファジー推論部12は、第1,第2の減算
部17,18を含み、第1の減算部17は検出された水
平方向、垂直方向の姿勢角と水平方向、垂直方向の目標
方位角との差をとって角度ずれ量θH 、θV として出力
する。一方、第2の減算部18は、検出されたシールド
掘進機本体14の現在位置(水平方向、垂直方向)と計
画線情報のうち位置に関する情報(水平方向、垂直方
向)との差をとり、位置ずれ量dH 、dV として出力す
る。推論部19は、第1,第2の減算部17,18から
の角度ずれ量θH 、θV と位置ずれ量dH 、dV とを受
けると、ファジー推論によって水平方向、垂直方向の掘
進機の進むべき方向を算出し、これに前記オフセット角
を加算したものを姿勢制御指令値として出力する。
【0016】図4は推論部19におけるルールの一例を
示し、例えば++(−−)は、垂直方向のうち上(下)
方向に、水平方向のうち左(右)方向に大きく変位させ
るような指令値を出力することを意味し、+(−)は上
(下)方向及び左(右)方向に少し変位させるような指
令値を出力することを意味する。
【0017】姿勢制御部13は、シールド掘進機本体1
4の姿勢制御のために水平方向、垂直方向の片押し度F
H 、FV を出力するものであり、ファジー推論部12か
らの姿勢制御指令値と姿勢角の検出値とにもとづいて水
平方向、垂直方向の回転モーメントMH 、MV を算出す
る回転モーメント計算装置13Aと、計算された回転モ
ーメントとジャッキ推力の検出値とにもとづいて片押し
度FH 、FV を算出する片押し度計算装置13Bと、計
算された片押し度に基づいてジャッキパターンの選定を
行うジャッキパターン選定装置13Cとから成る。な
お、水平方向、垂直方向に関する計算方法は同じなの
で、以下の説明では水平方向のみについて行う。
【0018】回転モーメント計算装置13Aははじめ
に、ファジー推論部12からの水平方向の姿勢制御指令
値と水平方向の姿勢角の検出値とから姿勢制御の1ピッ
チ(例えば10mm)で修正すべき角度(修正角度)を
求める。次に、回転モーメントMH と角度ずれ量の変化
量ΔθH との関係をモデル化し、このモデルにより修正
角度に対応する回転モーメントを掘削部に作用させるべ
き回転モーメントMH として算出する。
【0019】シールド掘進機のある単位距離位置iでの
位置ずれ量をdHi、角度のずれ量をθHi、その時に加え
られた回転モーメントをMHiとすると、回転モーメント
計算装置13Aの目的は、単位距離L(例えば40m
m)だけ掘進した次の単位距離位置(i+1)での回転
モーメントMH,i+1 を算出することにある。このために
はまず、位置iから次の位置(i+1)までの間で変化
する角度変化量ΔθHiを求めることが必要であり、これ
は次のようにして行われる。
【0020】1ピッチ(例えば40mm)進む間に水平
方向の角度がθ4 からθ1 に変化した場合、角度変化量
ΔθH は(θ4 −θ0 )で表わされる。そして、この間
に作用した回転モーメントMH が一定であれば、角度変
化量ΔθH と回転モーメントMH との間には一定の関係
があると考えられ、これを比例関係とすれば、角度変化
量ΔθH は次の数式1で表わされる。
【0021】
【数1】 ここで、K1 は比例定数、MHof は一定の姿勢角度を維
持するために必要なモーメントである。このような考え
方に基づき、回転モーメントと角度変化量との関係を一
次式による近似でモデル化する。以下に、その手順を説
明する。
【0022】図5は角度θと回転モーメントの計算値の
一例を示し、ここでは区間6が最新の区間で、最新の区
間6の終点で、区間6の平均回転モーメントMH6、角度
変化量ΔθH6を次の数式2,数式3により求める。
【0023】
【数2】
【数3】 ここで、M11〜M14は、区間6を掘削中に計算された回
転モーメント、θ0 は区間5の終点における角度の検出
値、θ4 は区間6の終点における角度の検出値である。
【0024】図6aは区間6より前で既に掘削を終了し
ている区間1〜5で前述の方法により求められた平均回
転モーメントと角度変化量との関係をM−Δθ平面上に
プロット(P1〜P5)したものであり、図6bは図6
aに区間6で求められた平均回転モーメントMH6と角度
変化量ΔθH6との関係をP6として加えたものである。
なお、区画6におけるモデル作成のために利用される過
去のデータは、ここでは最新の区間6より前の4区間
2,3,4,5であり、したがって図6bでは区間1の
データは削除されている。
【0025】このようにして、区間6のモデル作成を、
最新の区間6のデータとそれより前の区間2〜5の各デ
ータとを合わせた5区間5点のデータから、数式1で表
わされる一次式近似モデルを作成し、比例定数K1 を一
次式近似直線の傾き、モーメントMHof をオフセット値
としてそれぞれ以下に述べる方法により求める。
【0026】図7を参照して、ステップSS1では5点
のデータの散らばり具合を判定する。これは5点のデー
タパターンが後述する直接計算方法を適用できるパター
ンであるかどうかを判定するものである。直接計算方法
は、5点のデータから一次式近似直線を推定する方法で
あり、5点のデータが1点に集中するような場合には適
用できず、ある程度以上の範囲に、ある程度以上の相関
関係をもってデータ点が散らばっている必要がある。5
点のデータが適当に散らばっている場合には、処理はス
テップSS2に進む。
【0027】ステップSS2では、図6bに示されるよ
うな5点のデータから直接、一次式近似直線の傾きK1
とオフセット値MHof とを計算により求める。計算手法
としては、最小自乗法が代表的な例としてあげられる
が、他の方法でも良い。傾きK1 とオフセット値MHof
が計算されると、傾きK1 に対して図8に示す所定の範
囲K1 max (上限値)、K1 min (下限値)内におさま
っているかどうかの判定が行われる(ステップSS3,
SS4)。そして、傾きK1 がK1 min <K1 <K
1 max の条件を満たしていれば、一次式近似モデルΔθ
=K1 (M−MHof )が確定する(ステップSS5)。
【0028】一方、ステップSS1においてデータの散
らばり具合が適当でないと判定された場合、あるいはス
テップSS3,SS4において傾きK1 が所定の範囲を
越えていると判定された場合、傾きは区間5において求
められたものを用いる(ステップSS6)。
【0029】次に、ステップSS7では、区間6の終点
における角度変化量ΔθH6が図9に破線で示すような、
許容範囲内に入っているかどうかを判定し、許容範囲内
に入っていればオフセット値も区間5において求められ
たものを用いる(ステップSS8)。これは、前回作成
されたモデルに対し、すべてのデータが一定の許容範囲
内に入っていれば、前回モデルは十分に挙動特性を表し
ておりモデルの変更を必要としないという理由による。
【0030】これに対し、ステップSS7で角度変化量
ΔθH6が、図9に点P6で示すように、所定範囲から外
れている場合には、ステップSS9に進んで一次式近似
直線を平行移動させるようにし、オフセット値で調整を
行う。この場合、傾きK1 は前回の値で既知であるか
ら、図9の点P6を通る直線のオフセット値MHof6は次
の数式4で求められる。
【0031】
【数4】
【0032】このようにして求めた最新の区間6を含む
数区間のオフセット値の平均をもって最新モデルのオフ
セット値MHof とする。例えば、数区間を3区間とすれ
ば、最新モデルのオフセット値MHof は次の数式5で求
められる。
【0033】
【数5】 但し、MH4,MH5はそれぞれ、区間4,5におけるモデ
ル作成により求められた回転モーメントであり、Δ
θH4,ΔθH5はそれぞれ、区間4,5の終点における角
度変化量である。
【0034】以上のようにして作成された一次式近似モ
デルにより角度変化量ΔθHiを求めることができ、この
角度変化量ΔθHiから水平方向の回転モーメントM
H,i+1 を求めることができる。垂直方向の回転モーメン
トについても同様にして求めることができる。
【0035】片押し度計算装置13Bでは、シールド掘
進機本体14で計測されたジャッキ推力と回転モーメン
ト指令値MH ,MV により、次の数式6、数式7で表わ
される水平方向、垂直方向の片押し度(力点座標)
H ,FV を計算する。
【0036】
【数6】
【数7】 但し、nは掘進に使用しているジャッキの本数、rはジ
ャッキの取付け半径、FJ はジャッキ1本あたりのジャ
ッキ推力で(ジャッキへの供給油圧×ジャッキシリンダ
面積)で計算される。
【0037】ジャッキパターン選定装置13cは、片押
し度FH ,FV にもとづいてこれらの組合わせに対応し
てあらかじめ用意されているジャッキパターンテーブル
より最適なジャッキパターンを選択する。
【0038】以上説明してきたように、本発明ではシー
ルド掘進機が短距離の1区間(例えば40mm)掘進す
る毎に、片押し度FH ,FV を算出し、この片押し度に
最適なジャッキパターンを選択して次の区間の掘進を行
う。なお、実施例では、40mm毎にモデルを作成する
ようにしているが、これを20mm、10mmというよ
うに小さくしてゆくことにより、より連続制御に近い形
となり、より正確なモデルを作成してトンネル施工精度
を向上させることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明はオフ
セット角や、回転モーメントと角度変化量との関係とい
った、土質との関係で刻一刻変化する数値をファジー推
論部から分離し、ファジー推論部で扱う関係をルールと
いう定性的な表現にあいやすい部分のみに限定した方向
制御装置であり、ファジー推論部は、現在のシールド掘
進機本体の状態(位置、方向等)から、次に進むべき方
向を決定するようにしている。これは、軌跡をどのよう
にとるかという問題であり、土質等に左右されずに決定
できる。そのため実際の施工中にパラメータを変更する
必要が無い。これにより、ファジー推論部の入出力の関
係が明確になり、パラメータの設定やその変更時の影響
の把握が容易である。また、机上のシミュレーションに
よって事前にパラメータチューニングができる。
【0040】一方、オフセット角や回転モーメントと角
度変化量の関係といった、土質との関係で刻一刻変化す
る数値は、オフセット推定部および姿勢制御部で実際の
データより推定するようにしているので、何がどう変化
したかが直接にわかる。このため、推定方法の善し悪し
の判断がしやすくなり、推定の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】シールド掘進機本体に生ずるオフセット角を説
明するための図である。
【図3】角度ずれ量と位置ずれ量及びオフセット角の関
係を示した図である。
【図4】図1に示されたファジー推論部のルールの例を
示した図である。
【図5】姿勢角の検出値と回転モーメントの計算値の例
を示した図である。
【図6】角度変化量と回転モーメントの関係によるモデ
ルの例を示した図である。
【図7】図6に示されたモデルを作成する動作を説明す
るためのフローチャート図である。
【図8】図7における判定条件を説明するための特性図
である。
【図9】図7における他の判定条件を説明するための特
性図である。
【図10】従来の自動方向制御装置におけるファジー制
御装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
11 オフセット推定部 12 ファジー推論部 13 姿勢制御部 13A 回転モーメント計算装置 13B 片押し度計算装置 13C ジャッキパターン選定装置 14 シールド掘進機本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−286094(JP,A) 特開 平4−209295(JP,A) 特開 平3−107093(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/06 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削部を複数のジャッキで推進しながら
    トンネルを掘削し、前記複数のジャッキのうちどのジャ
    ッキをオンとするかを規定するジャッキパターンを適宜
    選定しながら前記掘削部を計画線に沿って推進せしめる
    ためのシールド掘進機の自動方向制御装置において、シ
    ールド掘進機の軌跡及び姿勢角を検出してこれらの関係
    をモデル化し、進行方向と前記姿勢角とのずれをオフセ
    ット角として推定するオフセット推定部と、計画線情
    報、位置検出情報、姿勢角検出情報、前記オフセット角
    等の情報からシールド掘進機の位置ずれ及び姿勢角度の
    ずれをもとにファジー推論により姿勢制御指令値を出力
    するファジー推論部と、該ファジー推論部からの前記姿
    勢制御指令値と前記姿勢角検出情報とから回転モーメン
    トを算出し、更に該回転モーメントにもとづいて片押し
    度を算出し、前記算出された片押し度にもとづいて最適
    なジャッキパターンの選定を行う姿勢制御部とを備えた
    ことを特徴とするシールド掘進機の自動方向制御装置。
JP24187692A 1992-09-10 1992-09-10 シールド掘進機の自動方向制御装置 Expired - Lifetime JP2764506B2 (ja)

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CN114329810B (zh) * 2021-11-16 2024-04-16 中国水利水电科学研究院 基于大数据的盾构机工作姿态实时预测方法

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