JP2763740B2 - 燃料要素およびその中での熱伝達を改善する方法 - Google Patents
燃料要素およびその中での熱伝達を改善する方法Info
- Publication number
- JP2763740B2 JP2763740B2 JP5265324A JP26532493A JP2763740B2 JP 2763740 B2 JP2763740 B2 JP 2763740B2 JP 5265324 A JP5265324 A JP 5265324A JP 26532493 A JP26532493 A JP 26532493A JP 2763740 B2 JP2763740 B2 JP 2763740B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- partition
- nuclear
- circular cross
- section
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G21—NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
- G21C—NUCLEAR REACTORS
- G21C3/00—Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
- G21C3/02—Fuel elements
- G21C3/04—Constructional details
- G21C3/16—Details of the construction within the casing
- G21C3/18—Internal spacers or other non-active material within the casing, e.g. compensating for expansion of fuel rods or for compensating excess reactivity
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- High Energy & Nuclear Physics (AREA)
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
- Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
Description
の核燃料物質を含んだ燃料要素に関するものである。更
に詳しく言えば本発明は、金属状または合金状の核燃料
をステンレス鋼容器の内部に収容して成る原子炉用燃料
要素の改良に関する。
およびトリウムから成るのが通例であるが、これらは単
独で使用することもできるし、あるいは合金として使用
することもできる。現在使用されている核燃料は主とし
て金属ウランから成っている。好適な核燃料の実例とし
ては、高率(たとえば60〜98重量%)の金属ウラン
と低率(たとえば2〜40重量%)の金属プルトニウム
とから成る合金が挙げられる。
長い歴史を有しているが、大きな欠点があるため、従来
は液体金属冷却材を用いるようないわゆる増殖型原子炉
において主に使用されてきた。金属状の核***性物質を
核燃料として使用する際の主な欠点は、それらの融点が
比較的低いためにかなり低い温度で構造特性(たとえば
引張強さ)が失われること、およびそれらが他の元素に
対して高度の反応性を示すために腐食を受け易いことで
ある。最も一般的な核燃料物質である金属ウランは20
70°F(1132℃)という低い融点を有しており、
またウランとプルトニウムとから成る合金はそれよりも
一層低い融点を有するのが普通である。たとえば、88
重量%のUと12重量%のPuとから成る合金は約11
30°F(610℃)の融点を有している。
のために役立つ優れた熱伝導性を有すると共に、単位体
積当りの核***性原子濃度の最大値を与える。それ故、
金属状の核燃料を使用すれば、単位体積当りの出力を大
きくすることができると共に、発生した熱をより高い効
率で冷却材に伝達することができるのである。金属核燃
料の品質を向上させかつ上記のごとき欠点を解消するた
め、金属ウランおよび(または)金属プルトニウムの合
金が提唱されかつ使用されてきた。たとえば、金属核燃
料中の相組織を安定化し、それによって該相組織に由来
する性質を安定化するため、少量の合金生成金属(たと
えば、モリブデン、ニオブ、チタン、ジルコニウム、バ
ナジウムまたはクロム)が使用されてきた。たとえば、
アルゴンヌ・ナショナル・ラボラトリー(Argonne Natio
nal Laboratory) の1965年度年間業績報告書(Annua
l Progress Report for 1965) ANL−7155(19
65年)の14〜25頁に収載されたアール・ジェイ・
ダンワース(R.J.Dunworth) 等の論文「ウラン−プルト
ニウム基合金の性質」中には、ジルコニウムまたはチタ
ンを用いて金属核燃料を合金化することによってウラン
−プルトニウム燃料の融点を高めることが開示されてい
る。
されるジルコニウムはまた、核燃料の固相線温度を上昇
させると共に、液体金属冷却型原子炉用の燃料容器にお
いて通例使用されているステンレス鋼との化学的適合性
を高めるためにも役立つ。商業的使用のために検討され
てきた好適な合金核燃料は、64重量%のU、26重量
%のPuおよび10重量%のZrから成る組成を有する
ものであった。かかる合金核燃料は約1868°F(1
020℃)の融点を有している。
非燃料元素を用いて通常の金属核燃料を合金化する技術
に関しては、新たな問題が発見された。すなわち、本質
的に強い放射線および高い温度を伴う原子炉内条件のた
め、最初は合金成分の実質的に均一な混合物を成してい
た合金核燃料が化学的な再分配を受けて合金成分の不均
一な混合物となることが見出されたのである。このよう
な合金核燃料の再分配現象は、それの性質および燃料体
中における性質の一様性に顕著な影響を及ぼすことにな
る。
分配の特徴の1つは、金属ジルコニウムが燃料体の内部
区域または中心区域に向かって内方に移動することであ
る。それに伴って燃料体の内部区域または中心区域の固
相線温度が上昇する一方、外部区域または周辺区域の固
相線温度が低下する。その結果、燃料体の周辺区域にお
ける残りの合金の融点が低下し、従って低融点相の生成
を防止するというジルコニウム添加の効果が低減もしく
は消失することになる。このようにして、燃料体の表面
部分の融点が低下すれば、隣接する材料との化学的相互
作用が起こる可能性が増大する。
分は融点のより低い合金または共融組成物を生成するこ
とになる。その上、ジルコニウムの移動後に燃料体の周
辺区域に残留する低融点の成分(たとえば、プルトニウ
ムや核***生成物としてのセリウム)は、燃料容器(以
後は「燃料被覆管」と呼ぶ)のステンレス鋼に対して侵
食または反応を及ぼし、それによって燃料被覆管の健全
性を低下させることがある。このように、核燃料の成分
とステンレス鋼製の燃料被覆管との相互作用は、比較的
薄肉の燃料被覆管において肉厚の減少、組成の変化また
はそれに伴う透過性の変化を引起こして燃料被覆管の構
造強度を低下させることになる。
ツーソン会議(1986年9月)において発表されたジ
ー・エル・ホフマン(G.L. Hofman) 等の論文「金属核燃
料とオーステナイト系およびフェライト系ステンレス鋼
被覆材との化学的相互作用」中においては、U−Pu−
Zr合金核燃料とフェライト系ステンレス鋼製燃料被覆
管の成分との間における相互拡散現象が論じられてい
る。かかる現象は核燃料組成物の性能を低下させること
がある。かかる現象がもたらす結果としては、強度を低
下させる拡散帯域がステンレス鋼中に形成されること、
ステンレス鋼の結晶粒間に核燃料成分が侵入すること、
並びに運転温度よりも低い融点を持った共晶領域が形成
されることが挙げられる。
は、燃料被覆管の材料としてステンレス鋼が使用される
のが通例である。かかるステンレス鋼の好適な実例とし
ては、HT9およびD9の商品名で市販されているもの
が挙げられる。これらのステンレス鋼の典型的な組成を
下記表1中に示す。
びD9のごときステンレス鋼製の燃料被覆管との界面に
は低融点の合金が生成する。このような低融点の合金は
高温における過渡的な原子炉運転条件の下で燃料被覆管
の性能を著しく低下させることがある。
Pu−Zr合金核燃料との相互作用が起こり難いように
選ばれている。しかしながら、拡散対実験および照射実
験の結果、燃料被覆管の材料中へのプルトニウム、ウラ
ンおよび核***生成物の拡散は実際に起こることが証明
されている。しかも、その際には、合金核燃料と燃料被
覆管との界面に所望の高融点合金組成を維持するのに十
分なだけのジルコニウムの拡散は起こらないのである。
重量%のPuおよび10重量%のZrから成る合金核燃
料がHT9ステンレス鋼製の燃料被覆管に接触した場
合、2.9原子%の燃焼度においてステンレス鋼中に深
さ7〜10μmの反応帯域が生じ、しかもかかる反応帯
域にはプルトニウムおよび核***生成物であるセリウム
が濃縮されていることが証明された。下記表2中に示さ
れるごとく、プルトニウムおよびセリウムはステンレス
鋼成分と低融点の合金を生成するのである。
たらす潜在的な効果は、アルゴンヌ・ナショナル・ラボ
ラトリーのANL−7602(1969年11月)中に
収載されたダブリュー・エフ・マーフィ(W.F. Murphy)
等の論文「EBR−11内において4.5原子%の燃焼
度にまで照射されたU−Pu−Zr燃料要素の照射後検
査」の主題となっている。この論文においてはまた、核
***に際して合金核燃料中に顕著な物理的変化(たとえ
ば顕著な変形)が起こることも論じられている。かかる
変形の実例としては、熱的効果やガス状核***生成物の
内部生成のために最大約30容量%にも達する膨張また
はスエリングが起こることが挙げられる。
は、アルゴンヌ・ナショナル・ラボラトリーの紀要(Tra
ns. Ans.) 第34巻(1980年6月)の210〜21
1頁に収載されたビー・アール・ザイデル(B.R. Seide
l) の論文「照射後加熱時における金属核燃料被覆材の
共晶生成」中において論じられている。米国特許第49
71753号の明細書中には、原子炉用の合金核燃料と
ステンレス鋼製の燃料被覆管との間における相互作用を
抑制するための方法が開示されている。この発明に従え
ば、合金核燃料の融点を上昇させる性質を持った消費し
得る量の合金生成金属が、ウラン合金から成る燃料体を
ステンレス鋼製燃料被覆管の内部に収容して成る燃料要
素内に設置される。詳しく述べれば、ウラン合金の燃料
体とステンレス鋼製の燃料被覆管との間にジルコニウム
隔壁が配置される。かかる隔壁は、ジルコニウムの利用
可能性を高めて燃料体と燃料被覆管との界面に生成され
る合金の融点を上昇させることにより、照射の結果とし
て生じる低融点合金の有害な作用からステンレス鋼製の
燃料被覆管を保護するために役立つ。
は、かかるジルコニウム隔壁が燃料要素内に様々な形態
で設置し得ることが述べられている。たとえば、かかる
ジルコニウム隔壁は燃料体の外周面上または燃料被覆管
の内周面上に形成されたジルコニウム層として設置する
こともできるし、あるいは燃料体と燃料被覆管との間の
空隙内に挿入されたジルコニウムの中空円筒(たとえ
ば、管状に巻いたジルコニウム箔または剛性のジルコニ
ウム管状部材)として設置することもできる。
とステンレス鋼製燃料被覆管との間に円形横断面の隔壁
を使用すると、核燃料と燃料被覆管との間の空隙は2つ
のより小さな空隙に分割される。すなわち、第1のもの
は隔壁と核燃料との間の空隙であり、そして第2のもの
は隔壁と燃料被覆管との間の空隙である。このように、
隔壁の挿入がもたらす1つの結果は、燃料被覆管内の核
燃料と燃料被覆管外の原子炉冷却材との間に追加の空隙
が生じることである。もう1つの結果は、燃料ピンを構
成する各種の部材間における空隙の半径方向寸法が減少
することである。核燃料と原子炉冷却材との間に満足す
べき伝熱経路を形成し、それによって運転中に許容し得
ないような温度が生じるのを防止するため、上記の空隙
は液体ナトリウム(またはその他適宜の液体金属)で満
たされなければならない。換言すれば、燃料ピンの構成
部材間にはナトリウム結合材による熱的結合(すなわ
ち、いわゆる「伝熱ポンド」)が達成されなければなら
ないのである。
の上端部分は、ヘリウムガスで満たされているのが通例
である。燃料ピンの構成部材の対向する表面によって形
成される空隙が非常に小さいため、それらの表面が液体
ナトリウムによって濡らされずに該空隙が気泡で満たさ
れた場合、ナトリウム伝熱層はボイドを含むことにな
る。ナトリウム伝熱層中に過度のボイドが発生すると、
核燃料と燃料被覆管との間に500〜600℃の温度差
が生じ、そのため照射中に核燃料の局部的な融解が起こ
ることがある。それ故、燃料ピンの製造に際してナトリ
ウム伝熱層の品質を確認することが極めて重要である。
c.) 第59巻(1989年)の144〜145頁に収載
されたエイ・エル・ピトナーおよびジェイ・オー・ディ
ットマー(A.L. Pitner & J.O. Dittmer)の論文「FFT
F金属燃料ピンのナトリウム伝熱層の品質」中には、隔
壁を含まない金属燃料ピンに関するナトリウム伝熱層の
品質試験の結果が報告されている。
に見られるナトリウム伝熱層中の小さいボイドは常に、
中心からはずれた燃料スラッグが燃料被覆管に接触する
側に存在するという結論が示されている。液体ナトリウ
ムは大きい表面張力を有するため、小さい空隙を含む区
域の濡れは妨げられる。このような構造を有する金属燃
料ピンについて熱的解析を行った結果、非結合区域の大
きさ(すなわち、いわゆる「円周方向の非結合度」)が
燃料被覆管の周囲に沿って約90°の角度に達するまで
は核燃料の顕著な温度上昇が認められないことが判明し
た。
にも適用することができる。燃料スラッグが中心からは
ずれて位置するのは、重力と燃料スラッグの非直線性と
の組合せに原因する。核燃料と燃料被覆管との間に円形
の薄肉管状隔壁を使用すれば、燃料ピンの一部の横断面
内においては、中心からはずれた燃料スラッグおよび隔
壁が燃料ピンの一方の側に位置しかつ隔壁が燃料スラッ
グと燃料被覆管との間に挟まれた状態が生じることにな
る。また、隔壁の追加は燃料ピンの構成部材間により小
さな空隙を生じるが、これはナトリウムによる熱的結合
のために利用し得る半径方向寸法をより小さくする。そ
の結果、隔壁を有する燃料ピン内には非結合区域が生じ
る可能性が増大するのである。
53号の発明を改良するため、金属燃料スラッグとステ
ンレス鋼製の燃料被覆管との間に非円形横断面の隔壁が
設置される。本発明の好適な実施の態様に従えば、かか
る隔壁は楕円形の横断面を有する管として形成される。
それに対し、燃料スラッグおよび燃料被覆管はいずれも
円形の横断面を有している。かかる隔壁が楕円形の横断
面を有する結果、燃料被覆管/隔壁間および隔壁/核燃
料間のいずれの界面領域においても液体金属による熱的
結合の改善が達成されるのである。
た場合には、隔壁を含まない金属燃料ピンにおいて見ら
れる伝熱空隙とほぼ同等な角度を有する伝熱空隙を含む
3つの接触区域が生じる。その結果、円周方向の非結合
度は照射中に核燃料の局部的な融解を引起こすレベルよ
りも低くなる。また、核燃料の表面に接触する液体金属
結合材の量は円形の隔壁の場合よりも楕円形の隔壁の場
合の方が多いから、核燃料によって発生された熱は原子
炉冷却材に対してより効率的に輸送される。
最も容易かつ安価に製造し得ることにある。とは言え、
その他の非円形形状を使用することも可能であって、そ
の実例としては頂点の丸くなった矩形および頂点の丸く
なった任意の正多角形が挙げられる。なお、本発明の範
囲は楕円形の隔壁のみに限定されないことを理解すべき
である。
い燃料体を細長い燃料被覆管の内部に収容して成る燃料
要素内における熱伝達を改善する方法もまた提供され
る。上記の燃料体は燃料被覆管の内部空間の横断面積よ
りも小さい横断面積を有する結果、燃料体と燃料被覆管
との間に空隙が存在している。本発明の方法は、非円形
の横断面を有する円筒形の隔壁を形成し、かかる隔壁を
空隙内に配置することによって燃料体の外周面を包囲
し、燃料被覆管の内部に固体状の金属結合材を挿入し、
燃料要素を密閉して空隙を封鎖し、次いで金属結合材を
融解することにより、空隙の少なくとも一部分を液体状
の金属結合材で満たして核燃料と原子炉冷却材との間に
おける熱伝導性を改善する諸工程から成っている。
参照しながら本発明の好適な実施の態様を詳しく説明し
よう。図1を見ると、本発明の好適な実施の態様に基づ
く燃料要素(または燃料ピン)10が示されている。か
かる燃料要素10は金属状または合金状の核燃料物質か
ら成る細長い燃料体12を含んでいるが、それの実例と
してはスラッグとも呼ばれる棒状体が挙げられる。かか
る燃料体12(または複数の整列した燃料体)は、「燃
料被覆管」とよばれることもある密閉された管状の金属
容器14の内部に収容されている。燃料被覆管14は、
燃料要素10の外面に沿って流れてそれから熱を運び去
るための冷却材から燃料体12を隔離し、それによって
核燃料と冷却材との反応あるいは冷却材による核燃料の
汚染を防止するために役立つ。更にまた、燃料被覆管1
4は核***生成物を閉込めることにより、それらが冷却
材中に漏れ出ることを防止するためにも役立つ。
するガス状の核生成生成物のために約25〜30容量%
の半径方向膨張を示し得るように設計されている。すな
わち、最初に製造された燃料体12は燃料被覆管14の
内部横断面積よりも実質的に小さい横断面積を有してい
る。その結果、燃料体12の外面と燃料被覆管14の内
面との間には空隙16が形成されることになる。最初に
存在するこのような空隙16は、運転中に発生するガス
に原因する燃料体12の膨張を許し、それによって膨張
する燃料体12が及ぼす内圧のために燃料被覆管14が
物理的応力を受けて破裂することを防止するために役立
つ。
はナトリウム(好適)、カリウム、リチウムまたはそれ
らの合金のごとき固体金属結合材で満たされている。か
かる結合材は通常の原子炉温度で融解し、そして燃料体
12の膨張に伴って徐々に排除される。かかる結合材
は、燃料体12が膨張して空隙16を満たすまでの期間
において燃料体12から燃料被覆管14への熱伝達を促
進するために役立つ。
めの典型的な燃料要素の燃料体12は、約0.19イン
チの直径を有する円柱状の物体である。かかる燃料体1
2を包囲する燃料被覆管14は、約20ミルの肉厚およ
び約0.26インチの外径を有するステンレス鋼管であ
る。本発明の好適な実施の態様に従って燃料体12と燃
料被覆管14との間に配置された隔壁18は、消費可能
な合金生成金属から成る剛性の楕円形管状体である。そ
の結果、燃料体12を構成する合金核燃料は燃料被覆管
14のステンレス鋼ではなく隔壁18の材料と相互佐用
を示すことになる。隔壁18は合金核燃料の融点を上昇
させる性質を持った任意の合金生成金属から成り得る
が、その実例としてはジルコニウム、チタン、ニオブ、
モリブデン、バナジウム、クロムなどが挙げられる。な
お、本発明の実施にとって好適な合金生成金属はジルコ
ニウムである。
が好ましい。界面における合金の融点を許容し得るレベ
ルにまで高めるには、燃料体12と燃料被覆管14との
間に配置される隔壁の厚さは0.002〜0.004イ
ンチの範囲内にあればよい。楕円形の隔壁18を挿入す
ると、隔壁を含まない金属燃料ピンにおける伝熱空隙の
場合と同等な寸法を有する伝熱空隙を含む3つの区域が
生じる。詳しく述べれば、燃料スラッグおよび隔壁が中
心からはずれた位置に存在する場合、円形の隔壁につい
て見られるごとく隔壁が燃料スラッグと燃料被覆管との
間に挟まれることはない。すなわち、楕円形の隔壁は2
つの独立した区域において燃料被覆管に接触すると共
に、隔壁/燃料被覆管間における2つの接触区域の中間
に位置する区域において燃料スラッグに接触する。いず
れの接触区域においても、部材間の空隙の狭隘化は隔壁
の一方の側のみに起こるのであって、両側に同時に起こ
るわけではない。すなわち、隔壁と燃料スラッグとの間
の接触区域においては、楕円形の隔壁と円形の燃料被覆
管との間に空隙が存在する。その結果、円周方向の非結
合度は照射時に核燃料の局部的な融解を引起こすレベル
よりも低くなるのである。
楕円形の隔壁の曲率半径は円形の隔壁の曲率半径より大
きいから、核燃料/隔壁間の接触区域の両側に存在する
空隙内にはより多くの液体金属結合材が侵入する。それ
故、楕円形の隔壁の場合には核燃料の表面に接触する結
合材の量が多くなる。このようにして核燃料と結合材と
の界面が増大すれば、核燃料によって発生された熱を冷
却材に対してより効率的に輸送することが可能となる。
好適な実施の態様を詳細に説明した。なお、前記特許請
求の範囲によって規定された本発明の精神および範囲か
ら逸脱することなしにその他各種の非円形形状を有する
隔壁をも使用し得ることは原子力関係の技術者にとって
自明であろう。たとえば、本発明の隔壁は頂点の丸くな
った矩形または頂点の丸くなった正多角形(たとえば、
正三角形、正方形など)の横断面を有する管として作製
することができる。とは言え、円は無限数の辺を有する
正多角形と見なし得ることを考えれば、本発明の範囲内
における正多角形の辺の数は円形隔壁の場合と同等な円
周方向の非結合度を生じるような正多角形の辺の数より
も小さくなければならない。
れた位置にある円形の燃料スラッグと円形の燃料被覆管
との間に隔壁を挿入した場合、核燃料と隔壁との間の接
触区域および隔壁と燃料被覆管との間の接触区域が(円
形の隔壁を使用した場合に起こり得るごとく)隔壁の周
囲に沿った同一の点に位置することがない限り、任意の
非円形隔壁を使用することができるのである。
る燃料要素の横断面図である。ただし、各部の寸法は必
ずしも一定の縮尺に従っていない。
Claims (5)
- 【請求項1】 円形断面の金属状または合金状核燃料か
ら成る細長い燃料体を、円形断面の内部空間を有する密
閉された細長い燃料被覆管の内部に収容したものから成
っていて、前記燃料体が前記燃料被覆管の内部空間の横
断面積よりも小さい横断面積を有する結果として前記燃
料体と前記燃料被覆管との間に空隙が存在し、かつ前記
空隙内には前記燃料体の外周面を包囲する隔壁が配置さ
れているような原子炉用の燃料要素において、前記隔壁
が非円形の横断面を有する剛性な円筒管から成ることを
特徴とする燃料要素。 - 【請求項2】 前記非円形の横断面が実質的に楕円形で
あるか、頂点の丸くなった実質的に矩形であるか、また
は頂点の丸くなった実質的に正多角形である請求項1記
載の燃料要素。 - 【請求項3】 前記管がジルコニウム、チタン、ニオ
ブ、バナジウム、クロムおよびモリブデンから成る群よ
り選ばれる金属から成る請求項1または2記載の燃料要
素。 - 【請求項4】 前記非円形の横断面は前記燃料体が中心
からはずれた位置を占めた場合に前記隔壁の外周面上の
第1および第2の区域が前記燃料被覆管に接触しかつ前
記隔壁の内周面上の第3の区域が前記燃料体に接触する
ようなものであり、そして前記第1、第2および第3の
接触区域は前記第1および第2の接触区域が前記隔壁の
周囲に沿って前記第3の接触区域と重なり合わないよう
に位置する請求項1記載の燃料要素。 - 【請求項5】 請求項1記載の燃料要素内における熱伝
達を改善する方法において、非円形の横断面を有する剛
性な円筒管状の隔壁を形成し、前記隔壁を前記空隙内に
配置することによって前記燃料体の外周面を包囲し、前
記燃料被覆管の内部に固体状の金属結合材を挿入し、前
記燃料要素を密閉して前記空隙を封鎖し、次いで前記金
属結合材を融解することによって前記空隙の少なくとも
一部分を液体状の前記金属結合材で満たす工程を有する
ことを特徴とする方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US967642 | 1992-10-28 | ||
US07/967,642 US5377246A (en) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | Elliptical metal fuel/cladding barrier and related method for improving heat transfer |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06201872A JPH06201872A (ja) | 1994-07-22 |
JP2763740B2 true JP2763740B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=25513093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5265324A Expired - Lifetime JP2763740B2 (ja) | 1992-10-28 | 1993-10-25 | 燃料要素およびその中での熱伝達を改善する方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5377246A (ja) |
EP (1) | EP0595571B1 (ja) |
JP (1) | JP2763740B2 (ja) |
KR (1) | KR100279916B1 (ja) |
DE (1) | DE69308985D1 (ja) |
TW (1) | TW225585B (ja) |
Families Citing this family (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6541578B2 (en) | 2001-03-22 | 2003-04-01 | Nova Chemicals (International) S.A. | Increased space-time yield in gas phase polymerization |
US7981561B2 (en) | 2005-06-15 | 2011-07-19 | Ati Properties, Inc. | Interconnects for solid oxide fuel cells and ferritic stainless steels adapted for use with solid oxide fuel cells |
US8158057B2 (en) | 2005-06-15 | 2012-04-17 | Ati Properties, Inc. | Interconnects for solid oxide fuel cells and ferritic stainless steels adapted for use with solid oxide fuel cells |
US7842434B2 (en) | 2005-06-15 | 2010-11-30 | Ati Properties, Inc. | Interconnects for solid oxide fuel cells and ferritic stainless steels adapted for use with solid oxide fuel cells |
KR100915602B1 (ko) * | 2007-08-17 | 2009-09-07 | 한국원자력연구원 | 피복관 내면에 산화물 피막층이 형성된 고속로용 핵연료봉 및 그 제조 방법 |
EP3032541B1 (en) | 2008-12-25 | 2019-02-20 | Thorium Power, Inc. | A fuel element and a method of manufacturing a fuel element for a fuel assembly of a nuclear reactor |
GB0919067D0 (en) * | 2009-10-30 | 2009-12-16 | Sck Cen | Coated nuclear reactor fuel particles |
RU2566294C2 (ru) * | 2010-01-13 | 2015-10-20 | Эдвансд Риэктор Консептс Ллк | Кольцевое металлическое ядерное топливо с защитной оболочкой |
RU2596160C2 (ru) | 2010-02-22 | 2016-08-27 | Эдвансд Риэктор Консептс Ллк | Небольшая атомная электростанция на быстрых нейтронах с длительным интервалом замены топлива |
US10170207B2 (en) * | 2013-05-10 | 2019-01-01 | Thorium Power, Inc. | Fuel assembly |
WO2011143172A1 (en) | 2010-05-11 | 2011-11-17 | Thorium Power, Inc. | Fuel assembly with metal fuel alloy kernel and method of manufacturing thereof |
US10192644B2 (en) | 2010-05-11 | 2019-01-29 | Lightbridge Corporation | Fuel assembly |
US9183953B2 (en) | 2010-05-25 | 2015-11-10 | Terrapower, Llc | Liquid fuel nuclear fission reactor |
US9767933B2 (en) | 2010-05-25 | 2017-09-19 | Terrapower, Llc | Liquid fuel nuclear fission reactor |
US10141078B2 (en) | 2010-05-25 | 2018-11-27 | Terrapower, Llc | Liquid fuel nuclear fission reactor fuel pin |
EP2577679B1 (en) * | 2010-05-25 | 2019-07-03 | TerraPower LLC | Method of operating a liquid nuclear fission reactor |
FR2965969A1 (fr) | 2010-10-07 | 2012-04-13 | Commissariat Energie Atomique | Aiguille de combustible nucleaire metallique comprenant une enveloppe avec des fibres de sic |
CN103295652B (zh) * | 2012-02-24 | 2017-02-08 | 上海核工程研究设计院 | 采用陶瓷包壳金属芯块的核燃料棒 |
JP2015141069A (ja) * | 2014-01-28 | 2015-08-03 | 株式会社東芝 | 高速炉の炉心 |
US10424415B2 (en) | 2014-04-14 | 2019-09-24 | Advanced Reactor Concepts LLC | Ceramic nuclear fuel dispersed in a metallic alloy matrix |
AU2017265148B2 (en) * | 2017-02-09 | 2023-04-06 | Terrapower, Llc | Iron-based composition for fuel element |
WO2020214873A1 (en) * | 2019-04-19 | 2020-10-22 | BWXT Advanced Technologies LLC | Molten metal fuel buffer in fission reactor and method of manufacture |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4054487A (en) | 1974-06-04 | 1977-10-18 | Tokyo Shibaura Denki Kabushiki Kaisha | Nuclear fuel rods |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT666942A (ja) * | 1962-11-16 | |||
US3620691A (en) * | 1964-04-11 | 1971-11-16 | Siemens Ag | Zirconium structure |
US3803776A (en) * | 1970-10-30 | 1974-04-16 | Westinghouse Electric Corp | Method for treating surfaces of zirconium alloy tubes |
US4022662A (en) * | 1974-11-11 | 1977-05-10 | General Electric Company | Nuclear fuel element having a metal liner and a diffusion barrier |
FR2298162A1 (fr) * | 1975-01-20 | 1976-08-13 | Commissariat Energie Atomique | Disposit |
US4235673A (en) * | 1978-01-12 | 1980-11-25 | Combustion Engineering, Inc. | Chip sleeve for nuclear fuel elements |
JPS6282393A (ja) * | 1985-10-08 | 1987-04-15 | 株式会社東芝 | 沸騰水型原子炉用燃料棒 |
USH689H (en) * | 1987-11-24 | 1989-10-03 | The United States of America as reprsented by the United States Department of Energy | Fuel pin |
US4978480A (en) * | 1988-12-29 | 1990-12-18 | General Atomics | Method of making nuclear fuel compacts |
US4971753A (en) * | 1989-06-23 | 1990-11-20 | General Electric Company | Nuclear fuel element, and method of forming same |
-
1992
- 1992-10-28 US US07/967,642 patent/US5377246A/en not_active Expired - Fee Related
-
1993
- 1993-05-25 TW TW082104135A patent/TW225585B/zh active
- 1993-10-25 JP JP5265324A patent/JP2763740B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1993-10-25 EP EP93308471A patent/EP0595571B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-10-25 DE DE69308985T patent/DE69308985D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1993-10-26 KR KR1019930022283A patent/KR100279916B1/ko not_active IP Right Cessation
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4054487A (en) | 1974-06-04 | 1977-10-18 | Tokyo Shibaura Denki Kabushiki Kaisha | Nuclear fuel rods |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06201872A (ja) | 1994-07-22 |
EP0595571B1 (en) | 1997-03-19 |
KR100279916B1 (ko) | 2001-02-01 |
KR940010122A (ko) | 1994-05-24 |
EP0595571A1 (en) | 1994-05-04 |
DE69308985D1 (de) | 1997-04-24 |
TW225585B (ja) | 1994-06-21 |
US5377246A (en) | 1994-12-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2763740B2 (ja) | 燃料要素およびその中での熱伝達を改善する方法 | |
US5026516A (en) | Corrosion resistant cladding for nuclear fuel rods | |
JP2763739B2 (ja) | 燃料要素および該要素内に隔壁を設置する方法 | |
US4029545A (en) | Nuclear fuel elements having a composite cladding | |
US5024809A (en) | Corrosion resistant composite claddings for nuclear fuel rods | |
US4675153A (en) | Zirconium alloy fuel cladding resistant to PCI crack propagation | |
JPH01267493A (ja) | 耐酸化性被覆を有する燃料要素 | |
US4406012A (en) | Nuclear fuel elements having a composite cladding | |
US4971753A (en) | Nuclear fuel element, and method of forming same | |
US5073336A (en) | Corrosion resistant zirconium alloys containing copper, nickel and iron | |
US4986957A (en) | Corrosion resistant zirconium alloys containing copper, nickel and iron | |
JP2846266B2 (ja) | 被覆管 | |
JPH0790521A (ja) | 亀裂成長抵抗性に優れたジルカロイ管 | |
CA1198231A (en) | Zirconium alloy barrier having improved corrosion resistance | |
JPH07301687A (ja) | 被覆管 | |
JPS58199836A (ja) | 改善された耐食性を有するジルコニウム合金隔壁 | |
US2914454A (en) | Neutronic reactor fuel element | |
TW512177B (en) | Composite member and fuel assembly using the same | |
JPS5917192A (ja) | 制御棒 | |
JPS58216988A (ja) | 埋設ジルコニウム層 | |
SMITH | NUCLEAR FUEL ELEMENT CONCEPTS | |
JPS5940195A (ja) | 高速増殖炉用核燃料要素 | |
Adamson et al. | Zirconium alloy barrier having improved corrosion resistance | |
Vagi et al. | STUDIES OF METHODS FOR SEALING ENDS OF REACTOR FUEL RODS FOR PWR | |
JPS5958388A (ja) | 核燃料要素の被覆管 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980224 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090327 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100327 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100327 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110327 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327 Year of fee payment: 16 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |