JP2762001B2 - 消波型ケーソンおよびこれを用いた防波堤 - Google Patents
消波型ケーソンおよびこれを用いた防波堤Info
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- JP2762001B2 JP2762001B2 JP4186176A JP18617692A JP2762001B2 JP 2762001 B2 JP2762001 B2 JP 2762001B2 JP 4186176 A JP4186176 A JP 4186176A JP 18617692 A JP18617692 A JP 18617692A JP 2762001 B2 JP2762001 B2 JP 2762001B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、消波型ケーソンおよび
これを用いた防波堤に係り、特に沖合から押し寄せて来
る波浪がケーソンに当たることによって発生する反射波
を減少させるための消波型ケーソンおよびこれを用いた
防波堤に関する。
これを用いた防波堤に係り、特に沖合から押し寄せて来
る波浪がケーソンに当たることによって発生する反射波
を減少させるための消波型ケーソンおよびこれを用いた
防波堤に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の防波堤は、コンクリート
製等の幾つかのケーソンを波浪方向に対してほぼ直角方
向に並列に築造し、港内の船舶などを守る港湾施設を構
成している。
製等の幾つかのケーソンを波浪方向に対してほぼ直角方
向に並列に築造し、港内の船舶などを守る港湾施設を構
成している。
【０００３】この防波堤は、当該地における季節風等に
起因する波浪を設計波とし、設計波から船舶を守るべ
く、海底に岩塊より成る捨石を積み上げて捨石マウンド
を形成し、その上にコンクリート製等のケーソンを設置
して構成していた。
起因する波浪を設計波とし、設計波から船舶を守るべ
く、海底に岩塊より成る捨石を積み上げて捨石マウンド
を形成し、その上にコンクリート製等のケーソンを設置
して構成していた。
【０００４】この防波堤は、設置水深が浅い場合は、波
浪ブロックで被覆して反射波による航行船舶への影響を
軽減していた。しかし、設置水深が深い場合は、消波ブ
ロックで被覆して反射波を抑えることは経済的に非常に
不利になる。
浪ブロックで被覆して反射波による航行船舶への影響を
軽減していた。しかし、設置水深が深い場合は、消波ブ
ロックで被覆して反射波を抑えることは経済的に非常に
不利になる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】港外においては、沖合
からの波が押し寄せ、防波堤の外側に当たるなどし、そ
れらの波浪が沖側に反射し、その反射波と入射波との重
複波が沖側を航行する船舶、および港内に進入しようと
する船舶の安全な航行を妨げていた。また、近年におい
ては、防波堤の設置位置が沖側方向に拡大し、したがっ
てその設置水深も深くなって来たため、設計波高も増大
し、これに伴い発生する反射波も無視できない状態とな
って来ている。
からの波が押し寄せ、防波堤の外側に当たるなどし、そ
れらの波浪が沖側に反射し、その反射波と入射波との重
複波が沖側を航行する船舶、および港内に進入しようと
する船舶の安全な航行を妨げていた。また、近年におい
ては、防波堤の設置位置が沖側方向に拡大し、したがっ
てその設置水深も深くなって来たため、設計波高も増大
し、これに伴い発生する反射波も無視できない状態とな
って来ている。
【０００６】しかし、従来技術のように、波浪ブロック
で被覆して反射波を抑えることは、その防波堤の大水深
化とともに経済的に一段と難しくなった。
で被覆して反射波を抑えることは、その防波堤の大水深
化とともに経済的に一段と難しくなった。
【０００７】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、沖合から押し寄せて来
る波浪がケーソンに当たることによって発生する反射波
を減少させ、沖側を航行する船舶、および港内に進入し
ようとする船舶を安全に航行させるとともに、安全にか
つ安定的に施工でき、しかも経済性に優れた波浪型ケー
ソンおよび防波堤を提供しようとするものである。
ので、その目的とするところは、沖合から押し寄せて来
る波浪がケーソンに当たることによって発生する反射波
を減少させ、沖側を航行する船舶、および港内に進入し
ようとする船舶を安全に航行させるとともに、安全にか
つ安定的に施工でき、しかも経済性に優れた波浪型ケー
ソンおよび防波堤を提供しようとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はケーソン本体における側壁の少なくとも一
方に、水平方向の断面がほぼ山型に形成されかつ複数個
の消波孔を有する消波体を一体に設け、かつ前記ケーソ
ン本体の内部における一方の側に遊水槽を形成し、この
遊水槽側の外壁に、前記消波体を設け、前記複数個の消
波孔のうちの少なくとも一部を遊水槽に連通させた構成
としている。
め、本発明はケーソン本体における側壁の少なくとも一
方に、水平方向の断面がほぼ山型に形成されかつ複数個
の消波孔を有する消波体を一体に設け、かつ前記ケーソ
ン本体の内部における一方の側に遊水槽を形成し、この
遊水槽側の外壁に、前記消波体を設け、前記複数個の消
波孔のうちの少なくとも一部を遊水槽に連通させた構成
としている。
【０００９】また、上記目的を達成するため、本発明
は、ケーソン本体における側壁の少なくとも一方に、水
平方向の断面がほぼ山型に形成されかつ複数個の消波孔
を有する消波体を一体に設け、かつ前記ケーソン本体の
内部における一方の側に遊水槽を形成し、前記遊水槽側
の外壁に、前記消波体を設け、前記複数個の消波孔のう
ちの少なくとも一部を遊水槽に連通させた消波型ケーソ
ンを用い、前記消波体を波浪が押し寄せる側に向けて消
波型ケーソンを複数個並べて設置し、築造したものであ
る。
は、ケーソン本体における側壁の少なくとも一方に、水
平方向の断面がほぼ山型に形成されかつ複数個の消波孔
を有する消波体を一体に設け、かつ前記ケーソン本体の
内部における一方の側に遊水槽を形成し、前記遊水槽側
の外壁に、前記消波体を設け、前記複数個の消波孔のう
ちの少なくとも一部を遊水槽に連通させた消波型ケーソ
ンを用い、前記消波体を波浪が押し寄せる側に向けて消
波型ケーソンを複数個並べて設置し、築造したものであ
る。
【００１０】
【作用】本発明にかかる消波型ケーソンでは、ケーソン
本体の少なくとも一方の外壁に、水平方向の断面がほぼ
山型に形成されかつ複数個の消波孔を有する消波体を一
体に設けている。而して、前記消波体を波浪が押し寄せ
る方向に向けて前記消波型ケーソンを複数個並べて設置
し、例えば防波堤や岸壁を築造した場合、沖合から押し
寄せて来る波浪が消波型ケーソンに当たると、断面ほぼ
山型の消波体の作用により波浪が細かく砕け、かつ反
射，回折または渦を発生させ、波浪のエネルギーが減衰
される。さらに、消波体に形成された複数個の消波孔の
作用により、波浪の方向がより一層複雑に分散され、か
つ波浪のエネルギーが吸収される。したがって、防波堤
や岸壁を構成しているケーソンからの反射波を減少させ
ることができる。また、ケーソン本体に消波体を一体に
設けているので、ケーソン本体の製作時に消波体を同時
に製作することができるので、外洋での作業が簡単で、
安全にかつ安定的に施工することができる。さらに、前
記消波体の作用により波浪のエネルギーを減衰させるこ
とができるので、ケーソン全体の断面積を小さくするこ
とができる結果、材料費や型枠の製作費等を節減するこ
とができる。
本体の少なくとも一方の外壁に、水平方向の断面がほぼ
山型に形成されかつ複数個の消波孔を有する消波体を一
体に設けている。而して、前記消波体を波浪が押し寄せ
る方向に向けて前記消波型ケーソンを複数個並べて設置
し、例えば防波堤や岸壁を築造した場合、沖合から押し
寄せて来る波浪が消波型ケーソンに当たると、断面ほぼ
山型の消波体の作用により波浪が細かく砕け、かつ反
射，回折または渦を発生させ、波浪のエネルギーが減衰
される。さらに、消波体に形成された複数個の消波孔の
作用により、波浪の方向がより一層複雑に分散され、か
つ波浪のエネルギーが吸収される。したがって、防波堤
や岸壁を構成しているケーソンからの反射波を減少させ
ることができる。また、ケーソン本体に消波体を一体に
設けているので、ケーソン本体の製作時に消波体を同時
に製作することができるので、外洋での作業が簡単で、
安全にかつ安定的に施工することができる。さらに、前
記消波体の作用により波浪のエネルギーを減衰させるこ
とができるので、ケーソン全体の断面積を小さくするこ
とができる結果、材料費や型枠の製作費等を節減するこ
とができる。
【００１１】また、本発明にかかる消波型ケーソンで
は、ケーソン本体の内部に遊水槽を形成し、その外壁に
断面ほぼ山型に形成されかつ複数個の消波孔を有する消
波体を設け、前記複数個の消波孔のうちの少なくとも一
部を遊水槽に連通させている。その結果、前記遊水槽に
連通する消波孔の作用により、波浪のエネルギーをより
一層効果的に減衰させ、ケーソンからの反射波を著しく
減少させることができる。
は、ケーソン本体の内部に遊水槽を形成し、その外壁に
断面ほぼ山型に形成されかつ複数個の消波孔を有する消
波体を設け、前記複数個の消波孔のうちの少なくとも一
部を遊水槽に連通させている。その結果、前記遊水槽に
連通する消波孔の作用により、波浪のエネルギーをより
一層効果的に減衰させ、ケーソンからの反射波を著しく
減少させることができる。
【００１２】さらに、本発明にかかる防波堤では、ケー
ソン本体の側壁に、断面ほぼ山型に形成されかつ複数個
の消波孔を有する消波体を一体に設けた消波型ケーソン
を用い、この消波型ケーソンの前記消波体を波浪が押し
寄せる方向に向けて、前記消波型ケーソンを複数個並べ
て設置し、築造するようにしており、前記消波型ケーソ
ンの作用により、沖合から押し寄せる波浪のエネルギー
を減衰させ、ケーソンからの反射波を減少させることが
できるので、沖側を航行中の船舶および港内に進入しよ
うとする船舶を安全に航行させることができる。また、
ケーソン本体に消波体を一体に設けた消波型ケーソンを
用いているので、外洋での作業を簡略化することがで
き、したがって安全にかつ安定的に施工でき、しかも経
済的に有利に施工することが可能となる。
ソン本体の側壁に、断面ほぼ山型に形成されかつ複数個
の消波孔を有する消波体を一体に設けた消波型ケーソン
を用い、この消波型ケーソンの前記消波体を波浪が押し
寄せる方向に向けて、前記消波型ケーソンを複数個並べ
て設置し、築造するようにしており、前記消波型ケーソ
ンの作用により、沖合から押し寄せる波浪のエネルギー
を減衰させ、ケーソンからの反射波を減少させることが
できるので、沖側を航行中の船舶および港内に進入しよ
うとする船舶を安全に航行させることができる。また、
ケーソン本体に消波体を一体に設けた消波型ケーソンを
用いているので、外洋での作業を簡略化することがで
き、したがって安全にかつ安定的に施工でき、しかも経
済的に有利に施工することが可能となる。
【００１３】そして、本発明にかかる防波堤では、ケー
ソン本体の内部に遊水槽を形成し、この遊水槽側の外壁
に、断面ほぼ山型に形成されかつ複数個の消波孔を有す
る消波体を設け、前記複数個の消波孔のうちの少なくと
も一部を前記遊水槽に連通させた消波型ケーソンを用
い、前記消波型ケーソンの消波体を波浪が押し寄せる方
向に向け、前記消波型ケーソンを複数個並べて設置し、
築造しており、前記遊水槽に連通している消波孔の作用
により、波浪のエネルギーをより一層効果的に減衰さ
せ、ケーソンからの反射波を著しく滅少させることがで
きるので、沖側を航行中の船舶および港内に進入しよう
とする船舶をより一層安全に航行させることができる。
ソン本体の内部に遊水槽を形成し、この遊水槽側の外壁
に、断面ほぼ山型に形成されかつ複数個の消波孔を有す
る消波体を設け、前記複数個の消波孔のうちの少なくと
も一部を前記遊水槽に連通させた消波型ケーソンを用
い、前記消波型ケーソンの消波体を波浪が押し寄せる方
向に向け、前記消波型ケーソンを複数個並べて設置し、
築造しており、前記遊水槽に連通している消波孔の作用
により、波浪のエネルギーをより一層効果的に減衰さ
せ、ケーソンからの反射波を著しく滅少させることがで
きるので、沖側を航行中の船舶および港内に進入しよう
とする船舶をより一層安全に航行させることができる。
【００１４】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【００１５】第１実施例： 図１は本発明消波型ケーソンの第１実施例を示す縦断面
図、図２は図１に示す消波型ケーソンを用いて築造した
防波堤の斜視図である。その図１に示す第１実施例にお
ける消波型ケーソンのケーソン本体１は、鉄筋コンクリ
ート製であり、また側壁２と、隔壁３と、底盤４とを有
して構成されている。また、前記ケーソン本体１の上部
には、パラペット５が載置されており、さらにケーソン
本体１の一方の側には、遊水槽６が形成されている。そ
して、前記ケーソン本体１の内部および遊水槽６の下半
部側には、砂等の充填物７が詰め込まれている。
図、図２は図１に示す消波型ケーソンを用いて築造した
防波堤の斜視図である。その図１に示す第１実施例にお
ける消波型ケーソンのケーソン本体１は、鉄筋コンクリ
ート製であり、また側壁２と、隔壁３と、底盤４とを有
して構成されている。また、前記ケーソン本体１の上部
には、パラペット５が載置されており、さらにケーソン
本体１の一方の側には、遊水槽６が形成されている。そ
して、前記ケーソン本体１の内部および遊水槽６の下半
部側には、砂等の充填物７が詰め込まれている。
【００１６】そして、前記遊水槽６の外壁８には、消波
体９がケーソン本体１と一体に設けられている。前記消
波体９は、水平方向の断面が三角形でかつ柱状に形成さ
れており、前記外壁８に沿って複数個並べて設けられて
いる。各消波体９の内部には、縦孔１０が設けられてい
る。また、断面三角形の消波体９を形成している両側の
斜面には、縦方向に間隔をおいて、複数個の消波孔であ
る横孔１１が設けられており、各横孔１１は前記縦孔１
０に連通している。さらに、前記複数個の横孔１１のう
ちの上部に位置する横孔１１は、前記遊水槽６に連通し
ている。
体９がケーソン本体１と一体に設けられている。前記消
波体９は、水平方向の断面が三角形でかつ柱状に形成さ
れており、前記外壁８に沿って複数個並べて設けられて
いる。各消波体９の内部には、縦孔１０が設けられてい
る。また、断面三角形の消波体９を形成している両側の
斜面には、縦方向に間隔をおいて、複数個の消波孔であ
る横孔１１が設けられており、各横孔１１は前記縦孔１
０に連通している。さらに、前記複数個の横孔１１のう
ちの上部に位置する横孔１１は、前記遊水槽６に連通し
ている。
【００１７】ところで、前記消波型ケーソンを用いて防
波堤を築造する場合は、図２から分かるように、捨石を
敷き詰めて捨石マウンド１２を築造する。ついで、前記
消波体９を波浪が押し寄せる方向に向けて、前記消波型
ケーソンを複数個並べて設置し、隣合う消波型ケーソン
を継なぎ合わせて構築し、各消波型ケーソンのケーソン
本体１の内部と遊水槽６の下半部に砂等の充填物７を詰
め、ケーソン本体１上にパラペット５を載置し、防波堤
を築造する。
波堤を築造する場合は、図２から分かるように、捨石を
敷き詰めて捨石マウンド１２を築造する。ついで、前記
消波体９を波浪が押し寄せる方向に向けて、前記消波型
ケーソンを複数個並べて設置し、隣合う消波型ケーソン
を継なぎ合わせて構築し、各消波型ケーソンのケーソン
本体１の内部と遊水槽６の下半部に砂等の充填物７を詰
め、ケーソン本体１上にパラペット５を載置し、防波堤
を築造する。
【００１８】前述のごとく築造した図２に示す防波堤で
は、沖合から波浪が押し寄せて来て消波型ケーソンに当
たると、断面ほぼ山型である三角形の消波体９の作用に
より、波浪が細かく砕けかつ反射，回折または渦を発生
させ、波浪のエネルギーが減衰される。さらに、各消波
型ケーソンの消波体９に形成された複数個の消波孔であ
る横孔１１の作用により、波浪の方向がより一層複雑に
分散され、かつ波浪のエネルギーが吸収される。そし
て、前記複数個の横孔１１のうちの遊水槽６に連通して
いる横孔１１の作用により、波浪のエネルギーがより一
層効果的に吸収され、減衰される。その結果、ケーソン
によって築造された防波堤からの反射波を著しく減少さ
せることができるので、沖側を航行中の船舶や港内に進
入しようとする船舶の安全を図ることができる。
は、沖合から波浪が押し寄せて来て消波型ケーソンに当
たると、断面ほぼ山型である三角形の消波体９の作用に
より、波浪が細かく砕けかつ反射，回折または渦を発生
させ、波浪のエネルギーが減衰される。さらに、各消波
型ケーソンの消波体９に形成された複数個の消波孔であ
る横孔１１の作用により、波浪の方向がより一層複雑に
分散され、かつ波浪のエネルギーが吸収される。そし
て、前記複数個の横孔１１のうちの遊水槽６に連通して
いる横孔１１の作用により、波浪のエネルギーがより一
層効果的に吸収され、減衰される。その結果、ケーソン
によって築造された防波堤からの反射波を著しく減少さ
せることができるので、沖側を航行中の船舶や港内に進
入しようとする船舶の安全を図ることができる。
【００１９】また、ケーソン本体１に消波体９を一体に
設けているため、ケーソン本体１の製作時に消波体９を
同時に製作することができる結果、消波型ケーソン自体
の製作はもとより、防波堤を築造するための外洋での作
業を簡略化することができるので、安全にかつ安定的に
施工することが可能となる。
設けているため、ケーソン本体１の製作時に消波体９を
同時に製作することができる結果、消波型ケーソン自体
の製作はもとより、防波堤を築造するための外洋での作
業を簡略化することができるので、安全にかつ安定的に
施工することが可能となる。
【００２０】さらに、前記消波体９および消波孔の作用
により、波浪のエネルギーを効果的に減衰させることが
できるので、ケーソン全体の断面積を小さくできる結
果、その分材料費や型枠の製作費等を節減でき、コスト
ダウンを図ることが可能となる。
により、波浪のエネルギーを効果的に減衰させることが
できるので、ケーソン全体の断面積を小さくできる結
果、その分材料費や型枠の製作費等を節減でき、コスト
ダウンを図ることが可能となる。
【００２１】第２実施例： つづいて、図３は本発明消波型ケーソンの第２実施例を
示す縦断面図である。この図３に示す第２実施例の消波
型ケーソンでは、遊水槽６の外壁８に消波体９′が設け
られている。この消波体９′は、図１に示す第１実施例
の消波型ケーソンの消波体９の下半部を省略した形状に
形成されている。
示す縦断面図である。この図３に示す第２実施例の消波
型ケーソンでは、遊水槽６の外壁８に消波体９′が設け
られている。この消波体９′は、図１に示す第１実施例
の消波型ケーソンの消波体９の下半部を省略した形状に
形成されている。
【００２２】その結果、この第２実施例の消波型ケーソ
ンは、第１実施例の消波型ケーソンに比較して軽量化を
図り、かつ材料費を節減することができる。
ンは、第１実施例の消波型ケーソンに比較して軽量化を
図り、かつ材料費を節減することができる。
【００２３】この第２実施例の消波型ケーソンの他の構
成および作用については、前記第１実施例の消波型ケー
ソンと同様である。
成および作用については、前記第１実施例の消波型ケー
ソンと同様である。
【００２４】なお、本発明では各実施例の消波型ケーソ
ンとも、防波堤に用いる場合に限らず、岸壁の築造に使
用することもでき、後方が陸地となっている護岸として
用いることができる。
ンとも、防波堤に用いる場合に限らず、岸壁の築造に使
用することもでき、後方が陸地となっている護岸として
用いることができる。
【００２５】また、本発明では消波体の水平方向の断面
形状が三角形や半円形に限らず、倒Ｕ字型等、要は断面
がほぼ山型であればよい。
形状が三角形や半円形に限らず、倒Ｕ字型等、要は断面
がほぼ山型であればよい。
【００２６】以上説明したように、本発明の請求項１記
載の発明によれば、ケーソン本体における側壁の少なく
とも一方に、水平方向の断面がほぼ山型に形成されかつ
複数個の消波孔を有する消波体を一体に設けており、断
面ほぼ山型の消波体の作用により波浪が細かく砕け、か
つ反射，回折または渦を発生させ、波浪のエネルギーを
減衰させ、また消波体に形成された複数個の消波孔の作
用により波浪の方向がより一層分散され、かつ波浪のエ
ネルギーが吸収されるので、沖合から押し寄せて来る波
浪がケーソンに当たって発生する反射波を減少させ得る
効果があり、ケーソン本体に消波体を一体に設けている
ので、ケーソン本体の製作時に消波体を同時に製作で
き、したがって外洋での作業が簡単で、安全にかつ安定
的に施工し得る効果があり、前記消波体の作用により波
浪のエネルギーを滅衰させることができるので、ケーソ
ン全体の断面積を小さくすることができる結果、材料費
や型枠の製作費等を節減することが可能となり、コスト
ダウンを図り得る効果もある。
載の発明によれば、ケーソン本体における側壁の少なく
とも一方に、水平方向の断面がほぼ山型に形成されかつ
複数個の消波孔を有する消波体を一体に設けており、断
面ほぼ山型の消波体の作用により波浪が細かく砕け、か
つ反射，回折または渦を発生させ、波浪のエネルギーを
減衰させ、また消波体に形成された複数個の消波孔の作
用により波浪の方向がより一層分散され、かつ波浪のエ
ネルギーが吸収されるので、沖合から押し寄せて来る波
浪がケーソンに当たって発生する反射波を減少させ得る
効果があり、ケーソン本体に消波体を一体に設けている
ので、ケーソン本体の製作時に消波体を同時に製作で
き、したがって外洋での作業が簡単で、安全にかつ安定
的に施工し得る効果があり、前記消波体の作用により波
浪のエネルギーを滅衰させることができるので、ケーソ
ン全体の断面積を小さくすることができる結果、材料費
や型枠の製作費等を節減することが可能となり、コスト
ダウンを図り得る効果もある。
【００２７】また、ケーソン本体の内部の一方の側に遊
水槽を形成し、かつ複数個の消波孔を有する消波体を一
体に設け、前記複数個の消波孔のうちの少なくとも一部
を遊水槽に連通させており、前記遊水槽に連通する消波
孔の作用により波浪のエネルギーをより一層効果的に減
衰させることができるので、ケーソンからの反射波を著
しく減少させ得る効果がある。
水槽を形成し、かつ複数個の消波孔を有する消波体を一
体に設け、前記複数個の消波孔のうちの少なくとも一部
を遊水槽に連通させており、前記遊水槽に連通する消波
孔の作用により波浪のエネルギーをより一層効果的に減
衰させることができるので、ケーソンからの反射波を著
しく減少させ得る効果がある。
【００２８】さらに、本発明の請求項２記載の発明によ
れば、上記の遊水槽を有する消波型ケーソンを用い、こ
の消波型ケーソンの消波体を波浪が押し寄せる側に向け
て、消波型ケーソンを複数個並べて設置し、防波堤を築
造しているので、前記消波型ケーソンの作用により、沖
合から押し寄せる波浪のエネルギーを効果的に減衰さ
せ、ケーソンからの反射波を減少させることができる結
果、沖側を航行中の船舶および港内に進入しようとする
船舶を安全に航行させ得る効果があり、またケーソン本
体に消波体を一体に設けた消波型ケーソンを用いている
ので、外洋での作業を簡略化でき、したがって安全にか
つ安定的に施工できる効果があり、経済的にも有利に施
工できる効果がある。
れば、上記の遊水槽を有する消波型ケーソンを用い、こ
の消波型ケーソンの消波体を波浪が押し寄せる側に向け
て、消波型ケーソンを複数個並べて設置し、防波堤を築
造しているので、前記消波型ケーソンの作用により、沖
合から押し寄せる波浪のエネルギーを効果的に減衰さ
せ、ケーソンからの反射波を減少させることができる結
果、沖側を航行中の船舶および港内に進入しようとする
船舶を安全に航行させ得る効果があり、またケーソン本
体に消波体を一体に設けた消波型ケーソンを用いている
ので、外洋での作業を簡略化でき、したがって安全にか
つ安定的に施工できる効果があり、経済的にも有利に施
工できる効果がある。
【図１】本発明にかかる消波型ケーソンの第１実施例を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図２】第１実施例の消波型ケーソンを用いて築造した
防波堤の斜視図である。
防波堤の斜視図である。
【図３】本発明にかかる消波型ケーソンの第２実施例を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
１ ケーソン本体 ２ ケーソン本体の側壁 ３ ケーソン本体の隔壁 ４ ケーソン本体の底盤 ５ パラペット ６ 遊水槽 ８ 遊水槽の外壁 ９，９′ 消波体 １０ 消波体の内部に設けられた縦孔 １１ 消波体に設けられた消波孔である横孔 １２ 防波堤を築く捨石マウンド
フロントページの続き (72)発明者 竹本 明裕 東京都中央区新川１丁目24番４号 大豊 建設株式会社内 (72)発明者 岡崎 芳市 東京都中央区新川１丁目24番４号 大豊 建設株式会社内 (72)発明者 佐々木 清春 東京都中央区新川１丁目24番４号 大豊 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−4011（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−242206（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) E02B 3/06
Claims (2)
- 【請求項１】 ケーソン本体における側壁の少なくとも
一方に、水平方向の断面がほぼ山型に形成されかつ複数
個の消波孔を有する消波体を一体に設け、かつ前記ケー
ソン本体の内部における一方の側に遊水槽を形成し、こ
の遊水槽側の外壁に、前記消波体が設けられ、前記複数
個の消波孔のうちの少なくとも一部を遊水槽に連通させ
たことを特徴とする消波型ケーソン。 - 【請求項２】 ケーソン本体における側壁の少なくとも
一方に、水平方向の断面がほぼ山型に形成され、かつ複
数個の消波孔を有する消波体を一体に設け、かつ前記ケ
ーソン本体の内部における一方の側に遊水槽を形成し、
この遊水槽側の外壁に、前記消波体が設けられ、前記複
数個の消波孔のうちの少なくとも一部を遊水槽に連通さ
せた消波型ケーソンを用い、前記消波体を波浪が押し寄
せる側に向けて消波型ケーソンを複数個並べて設置し、
築造したことを特徴とする防波堤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4186176A JP2762001B2 (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 消波型ケーソンおよびこれを用いた防波堤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4186176A JP2762001B2 (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 消波型ケーソンおよびこれを用いた防波堤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH062316A JPH062316A (ja) | 1994-01-11 |
| JP2762001B2 true JP2762001B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=16183724
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4186176A Expired - Fee Related JP2762001B2 (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 消波型ケーソンおよびこれを用いた防波堤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2762001B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN115492046B (zh) * | 2022-11-16 | 2023-03-10 | 唐山海洋牧场实业有限公司 | 一种防波堤及其施工方法 |
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|---|---|---|---|---|
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-
1992
- 1992-06-19 JP JP4186176A patent/JP2762001B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH062316A (ja) | 1994-01-11 |
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