JP2760358B2 - 長繊維束を用いた濾過塔 - Google Patents
長繊維束を用いた濾過塔Info
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Description
殿上澄水、各種工程中間水、製紙工程における回収水の
ような各種回収水、各種廃水、生物処理装置の処理水あ
るいは有価物含有液、酒、油等の原液中の懸濁物を高流
速で除去するための長繊維束を用いた濾過塔に関するも
のである。
131715に長繊維束を用いた濾過塔を開示した。
部に多孔板等の支持体(ロ)を横設し、当該支持体
(ロ)に長繊維束(ハ)の下端を固定するとともにその
上端を自由端として、濾過塔(イ)内部全体に長繊維束
(ハ)を立設したもので、懸濁物を含む原液を濾過する
に際しては、弁(ニ)および弁(ホ)を開口するととも
に原液流入管(ヘ)から原液を流入して長繊維束(ハ)
に対して下降流で原液を通し、当該長繊維束の空隙部で
懸濁物を捕捉し、濾過液を支持体(ロ)の下方部に設け
られている濾過液流出管(ト)から取り出すものであ
る。
(ニ)および弁(ホ)を閉じるとともに、弁(チ)およ
び(リ)を開口して、空気流入管(ヌ)から圧縮空気を
流入し、長繊維束(ハ)を撹拌、振動させ、次いで圧縮
空気を流入したまま、あるいは流入を止めて弁(ル)を
開けて、速洗水流入管(ヲ)から逆洗水を流入して懸濁
物を逆流水排出管(ワ)から流出するものである。
ポリエステル繊維、ポリアミド繊維塔の非撚単繊維の重
合体である長さ0.4m〜3.0mの長繊維束を濾過塔内に比較
的密に充填することにより直立させているので、圧力損
失をそれ程大きくさせずに、高流速で懸濁物を濾過する
ことができる。
高流速の圧縮空気あるいは逆洗水を上昇流で流入した場
合、長繊維束は下端を固定部とした吹き流しのようにな
って伸長するとともに長繊維束が振動するので、捕捉し
た懸濁物を効果的に除くことができる。
固定は第4図に示すごとく、長繊維束(ハ)を折り曲
げ、折り曲げ部をリング(カ)でまとめ、支持体(ロ)
の各孔(ヨ)を塞ぐように、当該折り曲げ部を位置さ
せ、リング(カ)に連通するボルト(タ)を用いて支持
棒(レ)とナット(ソ)で長繊維束(ハ)を固定した構
造であったので、以下に述べるような欠点を有してい
た。
めた部分の長繊維束はかなり密集しており、かつ当該部
分には濾過中に必ず液が通過するので、当該密集部に懸
濁物が詰まり易く、またひとたび懸濁物が詰まると前記
逆洗を実施しても中々これを除去することができなかっ
た。
孔(ヨ)から圧縮空気あるいは逆洗水等の流体を通過さ
せても多孔板(ロ)の上面と長繊維束(ハ)との接触部
から優先的に流体が通過してしまい、肝心な部分、すな
わち前記密集部に流体が通過しにくいからである。また
前記ナット(ソ)を強く締め付け、各孔(ヨ)と長繊維
束(ハ)の接触度を大きくした場合は、前記密集部に懸
濁物が比較的詰まっていない長繊維束(ハ)を有する孔
(ヨ)から優先的に流体が通過してしまい、洗浄したい
部分、すなわち前記密集部に懸濁物が詰まっている長繊
維束(ハ)を有する孔(ヨ)に流体が通過しない現象も
生ずる。
流体の流入によってそれ程振動する部分ではないため、
たとえ洗浄流体が理想的に流れたとしてもこの部分に捕
捉された懸濁物の除去は難しく、よく濾過を続行するう
ちに当該部分の目詰まりが少しづつ進行するのは避けら
れない状況にある。
はその近傍の、要するに長繊維束固定部付近に懸濁物が
徐々に残留し、そのために濾過における初期差圧を次第
に上昇させ、場合によっては濾過工程そのものに重大な
支障を及ぼすこととなる。
る。
太さによって得られる濾過液の品質、および圧力損失の
度合が異なり、これらの関係は以下のごとくである。
用いた場合、濾過液の品質は向上するものの、繊維その
もの腰が弱いため濾過中において懸濁物が捕捉されるに
つれて長繊維束の直立が維持できず、特に濾過塔の下方
部において長繊維束の圧密化が進んで圧力損失の上昇は
早くなり、その結果濾過時間が短くなり、場合によって
は洗浄が不充分になる等の欠点を有している。
いた場合、繊維そのものの腰が強いので、長繊維束の圧
密化はそれ程生じず、圧力損失の上昇は遅く、濾過時間
は長くとれるが、濾過液の品質が低下する欠点を有して
いる。
もに濾過時間も長くするという要求に対しては、これに
応じることが困難であった。
したような問題点を解決するもので、長繊維束固定部付
近における懸濁物の残留、蓄積による汚染を確実に防止
し得る濾過塔を提供することを目的とするものである。
染を防止できることに加えて、濾過液の品質を可及的に
向上させることができ、かつ濾過時間を長くできる濾過
塔を提供するところにある。
繊維束を用いた濾過塔は、塔内下部に設けた支持体に長
繊維束の下端を固定するとともにその上端を自由端とし
て、塔内部全体に複数の長繊維束を立設した濾過塔の上
方から原液を流入して長繊維束の上端から下端に向かっ
て原液を通すことにより、長繊維束内の空隙部で懸濁物
を捕捉する濾過塔において、前記支持体のやや上方の長
繊維束群内に、濾過液を集液するためのコレクタを設け
たことを特徴とするものである。
塔において、塔内中央部に比較的細い単繊維の集合体か
らなる第1の長繊維束を配するとともに、その周囲に当
該第1の長繊維束に用いた単繊維より太い単繊維の集合
体からなる第2の長繊維束を配し、かつ前記第1の長繊
維束群内に、濾過液を集液するためのコレクタを設けた
ことを特徴とする長繊維束を用いた濾過塔である。
断面図であり、濾過塔1内の下方部に多孔板からなる支
持体2を横設し、当該支持体2に長繊維束3の下端を固
定するとともに、当該長繊維束3の上端を自由端とし、
長繊維束3を塔内に比較的密に充填することにより、濾
過塔1内において長繊維束3を立設したものである。
液流入管4に逆洗水排出管5を分岐して連通する。
とともに当該逆洗空気流入管6に逆洗水流入管7を分岐
して連通する。
持体2のやや上方の長繊維束3群内に、濾過液を集液す
るためのコレクタ8を設けた点にある。当該コレクタ8
は濾過液を集液し得る構造のものであればいかなる形状
のものでもよく、たとえば周壁に多数の集水口を穿設し
た中空管を十字形に連結したもの等、公知のコレクタを
用いることができ、第1図にはこのような構造のコレク
タを塔内に横設したところを示してある。また、9は当
該コレクタ8に連通する濾過液流出管である。なお、10
〜14はそれぞれ弁を示す。
汚染を確実に防止することができる。
実施態様を示す模式断面図であり、当該濾過塔1の特徴
は、濾過塔1内に立設する長繊維束として、繊維の太さ
がそれぞれ異なる2種類の長繊維束を使用し、比較的細
い単繊維の集合体からなる第1の長繊維束3Aを濾過塔1
内の中央部に配するとともに、その周囲(第2図におい
て外側)に、当該第1の長繊維束3Aに用いた単繊維より
太い単繊維の集合体からなる長繊維束3Bを配し、かつ前
記第1の長繊維束3A群内に、濾過液を集液するためのコ
レクタ8を設けたところにある。本実施態様の濾過塔に
おいては、コレクタ8として、たとえば周壁に多数の集
液口を穿設した中空管を使用し、当該中空管を第2図に
示したごとく第1の長繊維束3A群内のほぼ中央に立設す
るとよく、その理由は後述する。
で、詳しく説明は省略する。
の場合と同様に長繊維束固定部付近の汚染を防止できる
とともに、濾過液の品質を可及的に向上させるという要
求と、濾過時間を長くするという要求を、同時に満足さ
せることが可能となる。
および弁14を開口するとともにその他の弁を閉じて、原
液流入管4から原液を下降流で流入させる。原液は塔内
で立設する長繊維束3に沿って流下し、長繊維束3で形
成する空隙部で懸濁物が捕捉される。懸濁物を捕捉され
た濾過液は、長繊維束3を固定している支持体2のやや
上方に設けたコレクタ8の集液口(図示せず)からコレ
クタ8内に入り、次いで濾過液流出管9から塔外に流出
する。
体2のやや上方で集液して塔外に流出させることができ
るので、従来のように長繊維束3の固定部付近に液を通
流させなくてもよく、したがって当該固定部付近に懸濁
物が詰まるようなことはない。
の滞留が好ましくない場合には、濾過液の一部を従来の
ように支持体2を通過させて取り出すようにしてもよ
い。この場合、長繊維束3の固定部付近を液が通過する
ので、上述の場合に比べて当該固定部付近に懸濁物が詰
まり易くなるが、従来のように濾過液の全量を通過せす
る場合と較べればその度合は格段に少なくなり、また逆
洗によって充分に洗浄することが可能な程度のものとな
る。
懸濁物が多く捕捉されると、次第に圧力損失が増大し、
圧力損失の増大に伴い、長繊維束3の下方部から直立し
ている長繊維束3が屈曲しはじめ、長繊維束3の直立す
る高さが次第に減少して行く現象が生ずる。
った時点で弁10および弁14を閉じて濾過を停止し、以下
の逆洗を行う。
6から圧縮空気を流入する。
るとともに長繊維束3が振動し、繊維間で形成されてい
た空隙が破壊されて懸濁物の集合物が破壊され、また長
繊維束3に付着していた懸濁物が剥離される。
は弁13を閉じて圧縮空気の流入を止め、弁11は開口した
まま弁12を開口して逆洗水流入管7から逆洗水を流入す
る。
に、その上端が自由端となっているので、流入した逆洗
水の上昇流により、長繊維束3は支持体2を固定部とし
た吹き流しのようになって伸長するとともに、各繊維が
振動する。
ず、長繊維束3から懸濁物が離脱し、当該懸濁物を多量
に含む逆洗排水が逆洗水流出管5から流出する。
逆洗水を上昇流で流入させながら圧縮空気を間歇的に流
入する方法でもよく、むしろこのような逆洗方法を採用
した方がおおかたの場合効果的である。
た濾過塔に共通のものであり、また長繊維束3の固定部
付近の汚染を確実に防止するという目的を達成すること
ができる点についても同じである。しかし、第2図に示
した濾過塔は更に、以下に述べるような別な作用効果を
奏する。
ごとく長繊維束3として、繊維の太さがそれぞれ異なる
2種類の長繊維束を使用し、比較的細い単繊維の集合体
からなる第1の長繊維束3Aを濾過塔1内の中央部に配す
るとともに、その周囲に当該第1の長繊維束3Aに用いた
単繊維より太い単繊維の集合体からなる第2の長繊維束
3Bを配し、かつ前記第1の長繊維束3A群内、つまり塔内
のほぼ軸心にコレクタ8を設けてある。したがって、濾
過に際しては、塔内中央部を流れる原液は細い単繊維集
合体からなる第1の長繊維束3Aにほぼ沿って流下し、当
該長繊維束3Aと接触して品質の良好な濾過液となり、塔
の軸心に配置したコレクタ8によって集液される。一
方、塔内外周部を流れる原液は、当該外周部に配した、
前記第1の長繊維束3Aに用いた単繊維より太い単繊維の
集合体からなる第2の長繊維束3Bに沿ってまず流下し、
その後塔の軸心に配置したコレクタ8に向かう流れとな
る。第2図の点線はこのような液の流れを模式的に示し
たものであり、この場合原液はまず塔内外周部に配した
第2の長繊維束3Bと接触して比較的荒い濾過が施され、
次いで当該第2の長繊維束3Bの内側に配した第1の長繊
維束3Aと接触して比較的精密な濾過が施され、最終的に
品質の良好な濾過液となってコレクタ8に集液される。
状瀘材を同一塔内に積層してなる、いわゆる多層濾過の
思想を部分的に採用したものであり、濾過塔の外周部を
流れる原液に対してはそれぞれの長繊維束の特質を最大
限に生かした、理想的な濾過を行うことができる。
維の集合体からなる第1の長繊維束3Aのみを塔内全体に
立設した濾過塔の場合に較べて塔全体として圧力損失を
少なくすることができるとともに濾過時間を延長するこ
とができ、かつ第1の長繊維束3Aのみを用いる濾過塔の
場合とほぼ同程度の品質の濾過液を得ることができる。
た濾過塔の場合は濾過液をなるべく濾過塔1の軸心で集
液するのが好ましく、よってこの場合のコレクタはたと
えば中空管からなるコレクタを、第2図に示したごとく
縦長に立設して用いるのがよい。
繊維束を説明すると、当該長繊維束としては比較的高流
速の原液を下降流で通液しても、その初期においては長
繊維束の下方部がやや屈曲してその高さが若干縮み、ま
た通液の続行により下方部の屈曲部が増加し、次第に長
繊維束の直立している高さが減少していくが、長繊維束
が水平状に折れ曲がらす濾過塔内で通液中においても全
体的に直立しているような腰の強さと、充填量が必要
で、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維
等の合成繊維、あるいは綿、羊毛等の天然繊維を用いる
ことができる。
維の集合体を用い、単繊維の太さとしては1〜80μのも
のを用いるのがよく、また繊維束の長さは通常1〜3mと
するとよい。
3Aおよび第2の長繊維束3Bのそれぞれの単繊維の太さ、
あるいは両長繊維束の充填割合は、処理すべき原液中の
懸濁物の濃度や目標とする濾過液の品質等によって異な
るが、通常は第1の長繊維束として太さが1〜43μの単
繊維からなる長繊維束を用い、第2の長繊維束として20
〜80μの単繊維からなる長繊維束を用いるとよく、その
充填割合は第1の長繊維束を全充填量の1/4〜1/3の重量
となるように配し、第2の長繊維束を3/4〜2/3の重量と
なるようい配するか、あるいは第1の長繊維束を濾過塔
の断面積の約1/4に相当する中央部分に配し、その周囲
の約3/4に相当する部分に第2の長繊維束を配するよう
にするとよい。
濾過塔の下部に多孔板を付設し、当該多孔板に太さ43
μ、長さ1,500mmのアクリル製非撚単繊維の集合体から
なる長繊維束を、充填密度65kg/m3(乾燥重量)となる
ように固定して立設し、かつ前記多孔板より300mm上方
の長繊維束群内に多孔中空管を十字形に連結してなるコ
レクタを横設した、第1図に示したような濾過塔を構成
し、当該濾過塔に懸濁物(SS濃度)が平均50mg/であ
る製紙排水を下降流線速度50m/hで通水し、かつ濾過水
の全量をコレクタで集液するようにしたところ、SS濃度
1.5mg/の濾過水が得られた。
2(初期差圧0.06kg/cm2)に上昇したので通水を終了
し、その後濾過塔の下部から上昇流速速度1,000Nm3/m2
の圧縮空気を1分間、次に同流速の圧縮空気と100m/Hの
逆洗水を3分間、更に100m/Hの逆洗水のみで1分間逆洗
を行った。以後、当該逆洗と前記濾過とを繰り返し行っ
て排水の連続処理を30日間行ったが、30日間経過後にお
いても逆洗後の差圧は初期差圧である0.06kg/m2に回復
し、長繊維束固定部での目詰まりは全く生じていなかっ
た。
濾過塔の下部に多孔板を付設し、当該多孔板のほぼ中央
部に太さ14μ、長さ1,500mmのアクリル製非撚単繊維の
集合体からなる第1の長繊維束の下端を固定するととも
にその外側に太さ43μ、長さ1,500mmのアクリル製非撚
単繊維の集合体からなる第2の長繊維束の下端を固定
し、かつそれぞれ上端を自由端とし、更に多孔板より30
0mm上方の、前記第1の長繊維束群内に多孔中空管から
なるコレクタを立設した、第2図に示したような濾過塔
を構成した。なお、この場合長繊維束の合計充填密度を
65kg/m3(乾燥重量、以下同じ)とし、第1の長繊維束
と第2の長繊維束との充填割合は、重量比でそれぞれ1/
3および2/3とした。
/である製紙排水を下降流線速度50m/hで通水し、かつ
濾過水の全量をコレクタで集液するようにしたところ、
SS濃度0.5mg/以下の濾過水が安定して得られた。
(初期差圧0.06kg/cm2)に上昇したので通水を終了し、
その後濾過塔の下部から上昇流線速度1,000Nm3/m2の圧
縮空気を1分間、次に同流速の圧縮空気と100m/Hの逆洗
水を3分間、更に100m/Hの逆洗水のみで1分間逆洗した
ところ、当該濾過塔の差圧は初期差圧に戻り、長繊維束
に捕捉された懸濁物は完全に除くことができ、濾過前の
状態に回復することができた。
続処理を行ったところ、30日間経過後においても逆洗後
の差圧は初期差圧である0.06kg/cm2に回復し、また長繊
維束固定部での目詰まりは全く生じていなかった。
濾過塔内に、太さ43μ、長さ1,500mmのアクリル製非撚
単繊維の集合体からなる、前記第2の長繊維束と同じ長
繊維束のみを65kg/m3の充填密度に立設してなる、第3
図に示したような従来の濾過塔(比較例−1)と、実施
例に用いたと同様の直径、高さの濾過塔内に、太さ14
μ、長さ長さ1,500mmのアクリル製非撚単繊維の集合体
からなる、前記第2の長繊維束と同じ長繊維束のみを、
65kg/m3の充填密度で立設してなる同じく従来の濾過塔
(比較例−2)のそれぞれに、実施例と同じ製紙排水を
下降流線速度50m/hで通水し、かつこの場合は、濾過水
の全量を従来と同じように多孔板を通過させた後に取り
出すようにしたところ、比較例−1においては差圧0.5k
g/m2に達するまでに3.5時間通水できたが、濾過水のSS
濃度は1.5mg/であり、また比較例−2においては濾過
水のSS濃度は0.5mg/以下と良好であったが、僅か1時
間以内で差圧が0.5kg/cm2となった。
り返し行って排水の連続処理を30日間行ったところ、比
較例−1の濾過塔においては逆洗後の差圧が、初期差圧
(0.06kg/cm2)より0.04kg/cm2上昇して0.1kg/cm2とな
り、また比較例−2の濾過塔においては初期差圧(0.06
kg/cm2)より0.14kg/cm2上昇して逆洗後差圧が0.2kg/cm
2に達するという現象が生じ、またいずれの濾過塔にお
いても長繊維束固定部に目詰まりが生じていることが目
視確認された。
定している支持体のやや上方に濾過液のコレクタを設け
たことによって濾過液を支持体の上方で集液することが
でき、従来のように長繊維束固定部に濾過液を通過させ
なくても済むので、当該長繊維束固定部に原液中の懸濁
物が詰まって当該部分を汚染するというような現象を確
実に防止することができ、長期間濾過を行っても圧力損
失をほとんど上昇させることなく、一定品質の濾過液を
安定して得ることができる。
繊維の集合体からなる第1の長繊維束を配するととも
に、その外側に当該第1の長繊維束に用いた単繊維より
太い単繊維の集合体からなる第2の長繊維束を配し、か
つ前記第1の長繊維束群内にコレクタを設けた構成とし
た濾過塔によれば、前記した効果に加えて以下のような
別の効果も奏する。
単繊維の集合体からなる第1の長繊維束のみを単独で充
填した濾過塔に較べて塔全体としての圧力損失を少なく
することができるのは勿論であるが、当該濾過塔におい
ては前述のごとく原液の一部、すなわち濾過塔内外周側
に配液された原液を、それぞれ径の異なる単繊維の集合
体からなる2種類の長繊維束に接触させることができ、
よってこのような流れに対していわゆる多層濾過の効果
が得られ、総合的には前記第1の長繊維束のみを単独で
充填した濾過塔の場合とほぼ同等の品質の濾過液を得る
ことができるとともに、それより濾過時間を長くするこ
とができるという効果を奏する。
面図、第2図は本発明の他の実施態様を示す濾過塔の模
式断面図であり、第3図は従来の濾過塔を示す模式断面
図である。また、第4図は長繊維束の固定部を示す拡大
断面図である。 1……濾過塔、2……支持体 3……長繊維束、4……原液流入管 5……逆洗水排出管、6……逆洗空気流入管 7……逆洗水流入管、8……コレクタ 9……濾過液流出管、10〜14……弁
Claims (2)
- 【請求項1】塔内下部に設けた支持体に長繊維束の下端
を固定するとともにその上端を自由端として、塔内部全
体に複数の長繊維束を立設した濾過塔の上方から原液を
流入して長繊維束の上端から下端に向かって原液を通す
ことにより、長繊維束内の空隙部で懸濁物を捕捉する濾
過塔において、前記支持体のやや上方の長繊維束群内
に、濾過液を集液するためのコレクタを設けたことを特
徴とする長繊維束を用いた濾過塔。 - 【請求項2】請求項1記載の濾過塔において、塔内中央
部に比較的細い単繊維の集合体からなる第1の長繊維束
を配するとともに、その周囲に当該第1の長繊維束に用
いた単繊維より太い単繊維束の集合体からなる第2の長
繊維束を配し、かつ前記第1の長繊維束群内に、濾過液
を集液するためのコレクタを設けたことを特徴とする長
繊維束を用いた濾過塔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1173013A JP2760358B2 (ja) | 1989-07-06 | 1989-07-06 | 長繊維束を用いた濾過塔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1173013A JP2760358B2 (ja) | 1989-07-06 | 1989-07-06 | 長繊維束を用いた濾過塔 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0338207A JPH0338207A (ja) | 1991-02-19 |
JP2760358B2 true JP2760358B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=15952583
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1173013A Expired - Lifetime JP2760358B2 (ja) | 1989-07-06 | 1989-07-06 | 長繊維束を用いた濾過塔 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2760358B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5345512B2 (ja) * | 2009-12-02 | 2013-11-20 | オルガノ株式会社 | 長繊維ろ過装置の逆洗方法及び長繊維ろ過装置 |
CN104740906B (zh) * | 2014-07-10 | 2016-05-11 | 靖江市维益知识产权服务有限公司 | 一种高效纤维过滤器 |
-
1989
- 1989-07-06 JP JP1173013A patent/JP2760358B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0338207A (ja) | 1991-02-19 |
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