JP2758956B2 - 電子部品供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、トレイに収納された電子部品を電子部品装
着装置に供給する電子部品供給装置に関するものであ
る。

［従来の技術］ フラットパック型電子部品とは、トレイに収納された
電子部品をいい、主に電子部品装着装置に供給する手段
として用いられている。

従来、このフラットパック型電子部品をトレイより取
り出す電子部品供給装置は、第６図及び第７図に示すよ
うな構成のものであった。

すなわち、第６図及び第７図において、101はトレ
イ、102はトレイプレート、103はマガジン部、105はモ
ータ、106は軸体、107はリフター、108はトレイプレー
ト引き出し部、109は移動ノズル、110は移動部、111は
センタリングテーブルである。そして、第６図は、電子
部品104を収納したトレイ101をトレイプレート102に固
定し、前記トレイプレート102をマガジン部103に収納す
る際の作業を示す斜視図であり、第７図は、前記マガジ
ン部103を搭載する電子部品供給装置の斜視図である。

次に、前記第６図及び第７図に示した構成について、
以下その作用を説明する。

電子部品104を収納したマガジン部103は、モーター10
5により駆動される軸体106により、上下動するリフター
107に保持されている。必要な電子部品104を選択する
際、このリフター107が上下動を行う。リフター107の位
置決め終了後、トレイプレート引き出し部108によりト
レイプレート102が引き出される。その後、移載ノズル1
09を有する移載部110により、電子部品104は、センタリ
ングテーブル111に位置を移され、電子部品104を載せた
センタリングテーブル111は、電子部品実装装置の方へ
移載し、電子部品の供給を行う。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら上記のような従来技術の構造では、電子
部品実装装置が稼働している間、トレイ荷姿の電子部品
供給装置は、リフター107が常に上下動しており、電子
部品実装装置が稼働している間の、フラットパック型電
子部品の補給は不可能である。また電子部品実装装置の
稼働中に、フラットパック型電子部品の交換が不可能な
為、段取り替えの際、装置を停止させておく時間が長く
生産性において悪影響をおよぼすという課題を有する。

本発明は、上記従来技術の課題を解決するもので、電
子部品実装装置の稼働中においても、電子部品供給装置
には、フラットパック型電子部品の交換及び補給が常に
可能であるような電子部品供給装置を提供することを目
的とする。

［課題を解決するための手段］ 前記目的を達成するため本発明は下記の構成からな
る。すなわち本発明は、プリント基板にリードを密着す
るフラットパック型電子部品を取り出し、所定の位置に
供給する電子部品供給装置において、電子部品を収納し
たトレイを、トレイプレート部に複数固定可能に収納
し、前記トレイプレート部を鉛直方向に移動するマガジ
ン部を複数個設け、前記複数のマガジン部を共通の移動
経路上を各々別々に移動自在に構成するとともに、前記
移動マガジン部の移動手段を、前記移動経路に沿って配
設した固定の軸体と、前記マガジン部の各々に取り付け
られた前記軸体と係合してその軸心方向に相対移動する
駆動手段とから構成したことを特徴とする電子部品供給
装置である。

［作用］ 上記した本発明の構成によれば、複数の（たとえば一
対）のマガジン部は、各々別個の動きが可能となる。す
なわち、一方のマガジン部が電子部品供給の為に上下動
している間に、そのストロークの外の範囲において、他
方のマガジン部は、停止していることが可能である。よ
って、電子部品実装装置が稼働している間においても、
電子部品供給装置として、他方のマガジンにフラットパ
ック型電子部品を補給又は交換することが可能となる。

［実施例］ 以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明す
る。なお本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。

第１図〜第５図は本発明の一実施例の電子部品供給装
置である。

第１図は、電子部品供給装置と電子部品実装装置の斜
視図である。１はヘッド部、２は上下動及び回転可能な
ノズル、３は電子部品を認識する認識部、４はプリント
基板、５は電子部品供給装置である。

第２図は、本発明の電子部品供給装置の斜視図であ
り、６はフラットパック型電子部品を収納したマガジ
ン、７は同じくマガジン、８はマガジンＡが取りはずし
可能に固定されたリフター、９はマガジン７が取りはず
し可能に固定されたリフター、10は、リフター８又は９
により位置ぎめされたトレイプレート102を引き出す。
トレイプレート引き出し軸である。なお、フラット型電
子部品は、従来の技術の項目で示した第６図のように、
トレイ101に収納され、トレイ101は、トレイプレート10
2に固定されマガジン６、又はマガジン、７に収納され
ている。11は、電子部品を吸着するノズル部、12は、電
子部品を規正しながら電子部品実装装置の側に運ぶセン
タリングテーブルである。

第３図は、本発明の特徴であるリフター部の詳細図で
ある。13、14はモーター、15はボールねじ、16a、16bは
鉛直方向のガイド軸、17a、ｂはガイド軸に係合したブ
ッシュである。

第４図は、リフターの駆動部詳細図であり、18はモー
ターが固定されかつマガジンが固定されているプレー
ト、19は、モーター13の出力軸に固定されたギア、20は
ボール軸15に係合したナット21に固定されたギア、22
a、ｂは、プレート18及びプレート23に固定されてお
り、ボールネジの中心線を中心にギア20及びナット21を
回転可能に保持しているベアリングである。

次に、上記構成における作用について説明する。

フラットパック型電子部品を収納したトレイを固定し
たトレイプレート102はマガジン６又はマガジン７に収
納されており、電子部品実装装置で使用する電子部品を
選択する為に、マガジン６、７は、鉛直方向に別個に上
下動可能である。すなわちマガジン６は、モーター13に
より上下動するのであるが、第４図に示すように、モー
ター13は、プレート18に固定されており、その出力軸
は、ギア19に固定され、モーター13の出力は、ギア19を
介してギア20に伝達される。ギア20は、ベアリング22
a、ｂにより回転可能に保持され、かつ、ボールねじ15
に係合したナット21に固定されているため、モーター13
の出力によりプレート18及び23は上下動する。

またプレート18に固定されたブッシュ17a、ｂは、鉛
直方向のガイド16a、ｂと係合しているので、マガジン
６は、モーター13の出力により鉛直方向に直線運動が可
能となる。これはマガジン７も同様である。

このように上下動するマガジン６又は７が位置決めを
行った後、第２図に示すように、トレイプレート引き出
し軸10が、トレイプレート102を引き出す。そして、ノ
ズル部11が図中Ｘ方向に移動し、フラットパック型電子
部品を吸着して、センタリングテーブル12の上方まで移
載する。ノズル部11は電子部品をセンタリングテーブル
12内に移し、センタリングテーブル12は、図中Ｙ方向に
移動し、電子部品を電子部品実装装置側の所定位置に停
止する。その状態を第１図に示す。

次に、電子部品実装装置のヘッド部１内の、ノズル２
により、センタリングテーブル12内の電子部品を吸着
し、認識部３により、電子部品の吸着姿勢を認識し、プ
リント基板４の上に装着する。

以上が本発明の電子部品供給装置からフラットパック
型電子部品を供給し、プリント基板に装着するまでの一
連の動作である。

上記実施例では、ボールねじ15に係合したナット21を
ギア19、20を介してモーター13により駆動したが第５図
に示すようにロータ24が中空軸にて構成された駆動モー
ター25を使い、そのロータ24の内周にナット21を固定し
た構成にすると、さらにコンパクトかつイナーシャを小
さくすることができる。

以上説明した、本発明の一実施例における電子部品供
給部について、その効果を説明する。

上記電子部品供給部は、電子部品の選択の際、マガジ
ン６、７が上下動するが、いま第３図のようにマガジン
が高い位置にある順にＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄとする。第３図か
らわかるようにマガジン６が位置Ａに停止している際、
マガジン７は、位置Ｂから位置Ｃの間を移動して、電子
部品供給が、可能となる。同様に、マガジン７の位置Ｄ
に停止している際、マガジン６は、位置Ｂから位置Ｃの
間を移動して電子部品供給可能となる。すなわち、この
電子部品供給装置は、一方のマガジンが電子部品を供給
している間に、他方のマガジンの電子部品を交換した
り、電子部品を補給することが可能となるのである。

これにより一方のマガジンの電子部品が切れた際、電
子部品供給装置を停止させて行う電子部品補給は必要な
く、他方のマガジンで電子部品を供給するように、変更
するだけでよいのである。また、一方のマガジンで供給
していた電子部品を違う種類の電子部品に変更する場合
も、電子部品供給装置を停止して行う電子部品交換は必
要なく、供給するマガジンを他方に変更するだけでよい
のである。もちろん供給するマガジンの変更は、作業者
の装置操作により簡単な行える。

これにより、電子部品装着の生産性上のロスタイムの
短縮を大巾に行え、生産性をかなり向上させることがで
きる。

［発明の効果］ 以上説明した通り、本発明は、電子部品を収納したト
レイを、トレイプレート部に複数固定可能に収納し、前
記トレイプレート部を鉛直方向に移動するマガジン部を
複数個設け、前記複数のマガジン部を共通の移動経路上
を各々別々に移動自在に構成するとともに、前記移動マ
ガジン部の移動手段を、前記移動経路に沿って配設した
固定の軸体と、前記マガジン部の各々に取り付けられた
前記軸体と係合してその軸心方向に相対移動する駆動手
段とから構成したので、複数の（たとえば一対）のマガ
ジン部は、各々別個の動きが可能となり、電子部品実装
装置が稼働している間においても、電子部品供給装置と
して、他方のマガジンにフラットパック型電子部品を補
給又は交換することができるという特別の効果を達成す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例の電子部品供給装置と装着
装置の斜視図、第２図は、同電子部品供給装置の斜視
図、第３図は、同リフター部の正面図、第４図は、同駆
動部の詳細断面図、第５図は、本発明の他の実施例の移
動手段の部分斜視図、第６図は、従来及び本発明共通の
トレイをマガジンに収納する手段を示す斜視図、第７図
は、従来の電子部品供給装置の斜視図である。 13,14……モーター 15……ボールねじ 19,20……ギア、21……ナット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H05K 13/02

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プリント基板にリードを密着するフラット
   パック型電子部品を取り出し、所定の位置に供給する電
   子部品供給装置において、電子部品を収納したトレイ
   を、トレイプレート部に複数固定可能に収納し、前記ト
   レイプレート部を鉛直方向に移動するマガジン部を複数
   個設け、前記複数のマガジン部を共通の移動経路上を各
   々別々に移動自在に構成するとともに、前記移動マガジ
   ン部の移動手段を、前記移動経路に沿って配設した固定
   の軸体と、前記マガジン部の各々に取り付けられた前記
   軸体と係合してその軸心方向に相対移動する駆動手段と
   から構成したことを特徴とする電子部品供給装置。