JP2758823B2 - 溶接部外観検査方法 - Google Patents

溶接部外観検査方法

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JP2758823B2
JP2758823B2 JP1677994A JP1677994A JP2758823B2 JP 2758823 B2 JP2758823 B2 JP 2758823B2 JP 1677994 A JP1677994 A JP 1677994A JP 1677994 A JP1677994 A JP 1677994A JP 2758823 B2 JP2758823 B2 JP 2758823B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接物である検査対象
物を撮像した画像に対して画像処理を施すことによっ
て、溶接状態の良否を判定する溶接部外観検査方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは溶接状態の良否を判定する
技術として、溶接箇所を含む検査対象物の画像に基づい
て、溶接箇所の境界線上の画素についての微分方向値の
度数分布を求め、この度数分布をあらかじめ求められら
れている良品の度数分布と比較することによって、溶接
状態の良否を判定する方法を提案した(特開平5−54
107号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記技術は、溶接箇所
の有無を検出し、溶接形状を反映している微分方向値の
度数分布に基づいて良否の判定を行うものであるから、
溶接部位ではなくても良品と同様の形状を有する箇所が
あれば良品と誤認する可能性があり、また、溶接位置の
ずれや溶接強度などについては、良否の判別ができない
という問題を残していた。
【0004】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、画像に基づいて溶接箇所を識別して認識すべ
き箇所を正確に特定し、かつ溶接箇所の位置ずれや溶接
強度についても良否判定が行えるようにして、溶接部位
についての良否を総合的に判定できるようにした溶接部
外観検査方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、溶接
部位を有する検査対象物に対して溶接部位と溶接部位の
周部との照度に差が生じるように光を照射した状態で溶
接部位を含む領域を撮像し、撮像された画像に対して画
像処理を施すことによって溶接部の外観による溶接状態
の評価を行う溶接部外観検査方法において、溶接部位の
有無を検出する過程と、溶接部位が検査対象物の所要位
置に位置するか否かを判定する過程と、溶接部位の光沢
に基づいて溶接強度を判定する過程とを有することを特
徴とするものである。
【0006】請求項2の発明は、請求項1において、濃
淡画像である原画像に基づいて、隣接画素との濃度の変
化率に相当する微分値を各画素の値とした微分画像と、
隣接画素との濃度の変化方向に対応する微分方向値を各
画素の値とした微分方向画像とを作成し、複数画素を含
む検査ウインドウを画像内に設定し、検査ウインドウ内
の画素を走査ラインを移動させて走査して各画素の微分
値と微分方向値との少なくとも一方に基づいて溶接部位
のエッジとみなされるエッジ候補点を求め、次に、隣接
するエッジ候補点を微分値と微分方向値との少なくとも
一方に基づいて順次求め、エッジ候補点の個数が規定の
しきい値を越えるときには検査ウインドウ内に溶接部位
が存在すると判定することを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、請求項2において、検
査ウインドウ内にさらに方向探索ウインドウを設定し、
方向探索ウインドウ内の画素を走査して各画素の微分値
が規定のしきい値以上である画素について微分方向値の
度数分布を求め、度数の多い方向に沿って走査ラインを
設定し、度数の少ない方向を走査ラインの移動方向とす
ることを特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、溶接された一方の部材
のエッジとなる端子基準線を設定し、端子基準線と請求
項2の方法により求めたエッジ候補点との間の画素の総
数を求め、この総数を規定のしきい値と比較することに
よって溶接部位の位置の適否を判定することを特徴とす
る。請求項5の発明は、溶接された一方の部材のエッジ
となる端子基準線を設定し、請求項2の方法により求め
たエッジ候補点を連続させた溶接部エッジ線と端子基準
線との間の面積を求め、この面積を規定のしきい値と比
較することによって溶接部位の位置の適否を判定するこ
とを特徴とする。
【0009】請求項6の発明は、請求項4または請求項
5において、検査ウインドウ内での走査によって各画素
の微分値と微分方向値との少なくとも一方に基づいて溶
接された一方の部材のエッジ上の画素を求め、同条件を
満たす画素が規定個数以上連続して存在するときに、連
続した画素を端子基準線とすることを特徴とする。請求
項7の発明は、請求項4または請求項5の発明におい
て、規定の探索開始点から始めて溶接された一方の部材
のエッジに略直交する方向に走査し、走査した線上での
画素の濃度の増減の傾向に基づいて濃度に対するしきい
値を設定し、走査した線上でしきい値に対して濃度の高
低が反転した画素を端子点とし、同手順で求めた2個の
端子点を通る直線を端子基準線とすることを特徴とす
る。
【0010】請求項8の発明は、請求項7の溶接部外観
検査方法において、探索開始点から始めて走査した線上
に端子点が存在しないときに、走査方向に対して直交す
る方向に所定画素分ずらした新たな探索開始点を設定
し、この探索開始点に対して端子点を求めることを特徴
とする。請求項9の発明は、請求項2の方法により求め
た各エッジ候補点と検査対象物に対して定位置に設定し
た検査ウインドウの規定の一辺との間の画素の総数を求
め、この総数を規定のしきい値と比較することによって
溶接部位の位置の適否を判定することを特徴とする。
【0011】請求項10の発明は、請求項2の方法によ
り求めた各エッジ候補点を連結した溶接部エッジ線と検
査対象物に対して定位置に設定した検査ウインドウの規
定の一辺との間の面積を求め、この面積を規定のしきい
値と比較することによって溶接部位の位置の適否を判定
することを特徴とする。請求項11の発明は、請求項1
の発明において、濃淡画像である原画像に溶接部位を含
むように設定した検査ウインドウ内で各画素に対応した
受光光量を求め、検査ウインドウ内の全画素の平均光量
に規定のオフセット値を加算したしきい値よりも受光光
量の少ない画素について平均光量を求め、この平均光量
が規定のしきい値よりも大きいときには光沢不足であっ
て溶接強度が不良と判定することを特徴とする。
【0012】請求項12の発明は、請求項1の発明にお
いて、濃淡画像である原画像に溶接部位を含むように設
定した検査ウインドウ内で各画素に対応した受光光量を
求め、検査ウインドウ内の全画素の平均光量に規定のオ
フセット値を加算したしきい値よりも受光光量の多い画
素の総数が規定のしきい値よりも大きいときには溶接強
度について良品と判定することを特徴とする。
【0013】請求項13の発明は、請求項1の発明にお
いて、濃淡画像である原画像に溶接部位を含むように探
索方向を規定するマスクを設定し、受光光量がしきい値
以上である画素が探索方向について規定個数以上連続し
て存在するときに溶接強度について良品と判定すること
を特徴とする。請求項14の発明は、請求項11ないし
請求項13の発明において、正反射光が撮像される光源
と、拡散反射光が撮像される光源とを異なるタイミング
で点灯させ、各光源からの光に基づいて溶接部位の光沢
の良否を判定することを特徴とする。
【0014】請求項15の発明は、請求項1の発明にお
いて、溶接部位の有無の判定結果と、溶接部位の位置の
適否の判定結果と、溶接部位の光沢に基づく溶接強度の
判定結果との少なくともいずれかを用いて溶接装置の動
作の修正、溶接位置の補正を行うことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明では、溶接部位の有無を検出する過程
と、溶接部位が検査対象物の所要位置に位置するか否か
を判定する過程と、溶接部位の光沢に基づいて溶接強度
を判定する過程とを有していることによって、溶接部位
について総合的な判定を行うことができ、溶接に関して
的確な良否判定が行えるのである。
【0016】また、溶接に関しての的確な判定が行える
ことによって、溶接装置の動作の管理や溶接位置の補正
を行うことが可能になり、溶接部位を有した製品の品質
向上、すなわち歩留りの向上につながるのである。
【0017】
【実施例】検査対象物である溶接部位には、溶接部位と
周囲との照度に差が生じて陰影が形成されるように斜め
方向から光が照射され、溶接部位を含む領域がITVカ
メラのような画像入力装置によって撮像される。したが
って、画像入力装置から取り込んだ画像にはコントラス
トが得られる。本発明は、このような画像のコントラス
トを利用して溶接状態の良否を判定するものである。
【0018】画像入力装置1により取り込まれた画像
は、図6に示すように、各画素の濃度がアナログ−デジ
タル変換部2においてデジタル信号に変換され、前処理
部3において以下の前処理が施されることによって、ア
ナログ−デジタル変換部2の出力として得られる原画像
のほかに、微分画像、微分方向画像、エッジ画像が得ら
れる。
【0019】すなわち、検査対象物を含む空間領域を撮
像して得られる原画像は濃淡画像であり、この濃淡画像
から検査対象物の輪郭線等のエッジを抽出する処理は、
「エッジは濃度変化が大きい部分に対応している」とい
う考え方に基づいている。したがって、濃度を微分する
ことによってエッジの抽出を行なう。微分処理は、図7
に示すように、原画像P1 を3×3画素の局所並列ウイ
ンドウWに分割して行なう。つまり、原画像P1 の中で
注目する画素Eを中心として、その画素Eの周囲の8画
素(8近傍)A〜D,F〜Iとで局所並列ウインドウW
を形成し、局所並列ウインドウW内の画素A〜Iの濃度
の縦方向の濃度変化ΔVと横方向の濃度変化ΔHとを次
式によって求める。
【0020】ΔV=(A+B+C)−(G+H+I) ΔH=(A+D+G)−(C+F+I) ただし、A〜Iは対応する画素の濃度を示している。さ
らに、画素Eについての微分値abs(E) と微分方向値de
g(E) とを次式によって求める。 abs(E) =(ΔV2 +ΔH2 1/2 deg(E) =tan -1(ΔV/ΔH)+(π/2) 微分値abs(E) は、原画像の注目する画素Eの近傍領域
における濃度の変化率を表し、微分方向値deg(E) は、
同近傍領域における濃度変化の方向に直交する方向を表
している。以上の演算を原画像P1 の全画素について行
なうことにより、検査対象物の輪郭線のような濃度変化
が大きい部分と、その変化の方向とを抽出することがで
きるのである。ここに、各画素の値が、微分値abs(E)
である画像を微分画像、微分方向値deg(E) である画像
を微分方向画像と呼ぶ。
【0021】次に細線化処理が施される。細線化処理
は、微分値が大きいほど濃度変化が大きいことを表わし
ている点に着目して行なわれる。すなわち、各画素の微
分値を周囲の画素の微分値と比較し、周囲の画素よりも
大きくなるものを連結していくことにより、1画素の幅
を有したエッジを抽出するのである。図8に示すよう
に、各画素の位置をX−Y座標で表わし、微分値をZ座
標で表した微分画像P2 を考えれば、細線化処理は、こ
の曲面における稜線を求めることに相当する。ここまで
の処理により、微分値の大小にかかわらず、すべての稜
線が抽出される。この段階で得られている稜線には、ノ
イズ等による不要な小さな山も含まれているから、図9
に示すように、適宜しきい値SLを設定し、このしきい
値SL以上の値のみを採用してノイズ成分を除去する。
この処理で得られた画像は、原画像のコントラストが不
十分であるときやノイズが多いようなときには不連続線
になりやすい。そこで、エッジ延長処理を行なう。エッ
ジ延長処理では、不連続線の端点から始めて、注目する
画素とその周囲の画素とを比較し、次式で表わされる評
価関数f(J) がもっとも大きくなる方向に線を延長し、
他の線の端点に衝突するまでこれを続ける。
【0022】f(J) =abs(J)・cos(deg(J)−deg(0)) ・
cos((J−1)π/4−deg(O)) ここに、deg(O)は中心画素(局所並列ウインドウWのE
に相当する)の微分方向値、deg(J)は隣接画素(局所並
列ウインドウWの8近傍に相当する)の微分方向値、ab
s(J)は隣接画素の微分値である。ただし、J=1,2,
……,8。以上の処理により、原画像P1 において濃度
変化が大きい部分の輪郭をなぞるようなエッジ画像が得
られる。こうして、図10に示すように、原画像P1
微分画像P2 、微分方向画像P3 、エッジ画像P4 の4
種類の画像が得られ、各画像が原画像メモリ4、微分画
像メモリ5、微分方向画像メモリ6、エッジ画像メモリ
7にそれぞれ格納される。以下の説明では、各画像P1
〜P4 の画素の位置をX−Y座標で表現するものとし、
各画像における画素の値をそれぞれf1(x,y) 、f
2(x,y) 、f3(x,y) 、f4(x,y) とする。
【0023】原画像は濃淡画像であって、各画素の濃度
a(=f1(x,y) )は、たとえば8ビットで表されて
0≦a≦255となる。また、微分画像の各画素の微分
値b(=f2(x,y) )は、たとえば6ビットで表され
て0≦b≦63となり、微分方向画像の各画素の微分方
向値c(=f3(x,y) )は、たとえば16方向で表さ
れて0≦c≦15となる。エッジ画像については、線の
有無のみであるから、線となる画素の値は「1」、それ
以外の画素の値は「0」になる。つまり、f4(x,y)
の値域は{0,1}になる。
【0024】演算処理部8は、マイクロコンピュータに
よる画像処理を施す部分であって、以下に説明する処理
を行う部分である。演算処理部8での処理は、基本的に
溶接部位の有無を検出する過程と、溶接部位が検査対象
物の所要位置に位置するか否かを判定する過程と、溶接
部位の光沢に基づいて溶接強度を判定する過程とからな
る。このような3過程によって、溶接部位以外を検査す
るのを防止することができ、かつ溶接部位の位置、およ
び溶接強度について良否の判定が行えるのである。以下
では、各過程についての処理手順について説明する。
【0025】 溶接部位の有無の判定 (方法1−1)溶接部位の有無を判定するには、エッジ
画像と微分画像と微分方向画像とを用いる。まず、図2
に示すように溶接された検査対象物11の溶接部位12
を撮像した画像内に、図3のような矩形状の検査ウイン
ドウW1 を設定する。検査ウインドウW1 の中で水平方
向に走査ラインL1 を設定し、この走査ラインL1 を上
向きに1画素ずつ走査していき、各位置で走査ラインL
1 の上の画素を走査する。すなわち、検査ウインドウW
1 の中でラスタ走査することになる。このとき、走査ラ
インL1 を走査すれば、エッジ画像の中でエッジを構成
している画素(すなわち、エッジ画像で値が「1」であ
る画素。以下、エッジフラグと呼ぶ)Xに走査ラインL
1 が接触するから、このエッジフラグXについて微分値
および微分方向値を求める。微分値が規定のしきい値以
上であるという条件、および微分方向値が規定の範囲内
(ここでは走査ラインL1 を上方向に走査しているか
ら、微分方向値としては横方向のものを求める)である
という条件が満たされると、その画素は溶接部位のエッ
ジである可能性が高いとして、この画素をエッジ候補点
Yとする。
【0026】次に、図4に示すように、求めたエッジ候
補点Yを角の画素とするように矩形状の探索ウインドウ
L ,WR を左右に設定する。ここで、探索ウインドウ
L,WR の画素数について図4では縦横が等しくなっ
ているが、縦横で画素数が異なっていてもよい。このよ
うに探索ウインドウWL ,WR が設定されると探索ウイ
ンドウWL ,WR の範囲内で走査ラインL1 を走査し、
エッジ画像のエッジフラグXについて微分値および微分
方向値を評価してエッジ候補点Yを求める。探索ウイン
ドウWL ,WR の中での走査ラインL1 の走査が終了す
れば、右の探索ウインドウWR ならば、図5に示すよう
に、右端のエッジ候補点Yを角の画素とするように次の
探索ウインドウWR2を設定し、左の探索ウインドウWL
であれば、左端のエッジ候補点Yを角の画素とするよう
に次の探索ウインドウを設定する。
【0027】エッジ候補点Yが溶接部位12の境界線を
示しているときには、エッジ候補点Yが連続的に並んで
いるはずであるから、上述のような処理を繰り返すこと
によって、連続したエッジ候補点Yを求めることができ
る。設定した探索ウインドウWL ,WR の中にエッジ候
補点Yが存在しないか、探索ウインドウWL ,WR が検
査ウインドウW1 から外に出た場合には、エッジ候補点
Yの探索を中止し、最初のエッジ候補点Yを見つけた時
点からのエッジ候補点Yの個数Aを求める。
【0028】この個数Aが規定のしきい値Sよりも多い
場合には(A>S)、求めたエッジ候補点Yの連なりを
溶接部位12の境界線を表すものと判定する。また、A
>Sが成立しないときには、検査ウインドウW1 の中で
走査ラインL1 の未走査部位について走査ラインL1
走査を継続して同様の処理を行う。ここで、検査ウイン
ドウW1 の全域に亙って走査ラインL1 を走査した後に
もA>Sの条件が満たされない場合には、溶接部位12
は検査ウインドウW1 の中には存在しないと判定するの
である。
【0029】以上説明したように、検査ウインドウW1
の中でエッジ画像のエッジフラグXがエッジ候補点Yか
否かを判定し、かつエッジ候補点Yの連なる個数が規定
のしきい値以上である場合について、溶接部位12が存
在すると判定するのであって、溶接部位12の存否を確
実に検出することができるのである。上記動作をまとめ
ると、図1のようになる。すなわち、設定した検査ウイ
ンドウW1 の中で走査ラインL1 を1画素ずつ移動させ
(S1)、走査ラインL1 の上でエッジフラグを探索す
る。エッジ画像の中で微分値が規定のしきい値以上であ
り、かつ微分方向値が規定の範囲内であるエッジフラグ
を求め(S2)、走査ラインL1 の走査開始位置にもっ
とも近いエッジフラグをエッジ候補点Yとして抽出する
(S3)。このエッジフラグの近傍に探索ウインドウW
R ,WL を設定し、各探索ウインドウWR ,WL の中で
の走査によって、エッジ画像の中で微分値が規定のしき
い値以上であり、かつ微分方向値が規定の範囲内である
エッジフラグをエッジ候補点Yとして求める(S4)。
さらに、探索ウインドウWR ,WL を順次設定してエッ
ジ候補点Yの探索を継続する(S5)。設定した探索ウ
インドウWR ,WLの中にエッジフラグが存在しない
か、設定した探索ウインドウWR ,WL が検査ウインド
ウW1 から外に出た場合にはエッジフラグの探索を中止
し、それまでに求めたエッジ候補点Yの個数を求める
(S6)。求めたエッジ候補点Yの個数Aを規定のしき
い値Sと比較してA>Sが成立すれば、求めたエッジ候
補点Yが溶接部位12の境界線であると判断するのであ
る(S7)。
【0030】本方法では、微分値と微分方向値との両方
の条件が満たされた場合にエッジ候補点Yと判定してい
るが、微分値と微分方向値との一方のみについて条件が
満たされた場合にエッジ候補点Yと判定するようにして
もよい。 (方法1−2)本方法は、図1におけるステップS1で
の走査ラインL1 の移動方向を自動的に選択する方法を
示す。この処理では、検査ウインドウW1 の中にさらに
図11に示すような方向探索ウインドウW2 を設定す
る。次に、設定した方向探索ウインドウW2 の中を走査
し、方向探索ウインドウW2 の中のすべてのエッジフラ
グを抽出した後、微分値が規定のしきい値以上であるエ
ッジフラグについて微分方向値の度数分布を求める。こ
こで、上述したように微分方向値は16方向で表されて
いるのであって、たとえば図12のように各微分方向値
が割り当てられているとすれば、微分方向値が、0,
1,14,15,6,7,8,9の範囲であれば溶接部
位12の境界線の方向が略水平方向であると考えられ、
2,3,4,5,10,11,12,13の範囲であれ
ば溶接部位12の境界線の方向が略垂直方向であると考
えられる。そこで、度数分布によって、溶接部位12の
境界線が水平方向か垂直方向であるかの目安を求め、水
平方向であれば垂直方向の走査ラインL1 を水平方向に
走査し、垂直方向であれば水平方向の走査ラインL1
垂直方向に走査するように、走査ラインL1 の方向およ
び移動方向を自動設定するのである。他の技術について
は、方法1−1と同様である。
【0031】 溶接位置の判定 (方法2−1)溶接部位12か否かを判定した後には、
求めた溶接部位12の位置が所定位置であるか否かを判
定する。この処理では、まず溶接部位12を求める処理
において得られたエッジ候補点Yの位置をそれぞれメモ
リ内に領域設定したバッファ内に格納する。次に、図1
4に示すように、あらかじめ設定された2つの探索開始
点st1,st2から始めて検査対象物11の境界線に
略直交するように垂直方向ないし水平方向に走査する。
この走査において微分値が規定のしきい値以上、かつ微
分方向値が規定の範囲内であるエッジ画像内でのエッジ
フラグを求め、求めた各エッジフラグを端子点p1,p
2とする。検査対象物11のエッジが直線であると仮定
すれば、求めた端子点p1,p2を通る直線は検査対象
物11のエッジであると考えられるから、この直線を端
子点p1,p2の位置座標に基づいて端子基準線L2
して求める。ここに、端子基準線L2 は溶接部位12を
通過するように設定しなければならないから、その条件
を満たす端子基準線L2 を求めることができるように探
索開始点st1,st2を設定する。
【0032】溶接部位12の位置が所望位置であれば、
溶接部位12を端子基準線L2 で切ったときの端子基準
線L2 の一側で溶接部位12が占める面積が所定範囲内
であることが必須である。そこで、溶接部位12のエッ
ジ候補点Yのうちで端子基準線L2 を挟んで片側に配列
されているエッジ候補点Yについて、図15に示すよう
に、それぞれ端子基準線L2 との距離を各エッジ候補点
Yと端子基準線L2 との間の画素数として求め、求めた
画素数の総和を求める。この画素数の総和は、エッジ候
補点Yを連結した曲線と端子基準線L2 とによって囲ま
れる部分の面積を反映している。
【0033】そこで、画素の総数Bを規定の閾値MSと
比較し、B>MSが成立すれば検査対象物11の上で溶
接部位12は正常な位置であると判断するのである。上
述した条件が成立しない場合には、溶接部位12の位置
について不良であると判断することができる。上記手順
をまとめると図13のようになる。すなわち、2つの探
索開始点st1,st2から走査を開始して検査対象物
11のエッジ上の2つの端子点p1,p2を求め、両端
子点p1,p2を通るように端子基準線L2 を設定する
(S1)。次に、端子基準線L2 と各エッジ候補点Yと
の間の画素数を求め(S2)、この画素数の総和Bを求
める(S3)。画素の総数Bが規定のしきい値MSより
も多い場合には、溶接部位12について良品と判断する
のである(S4)。
【0034】(方法2−2)本方法は基本的には方法2
−1と同様であって、端子基準線L2 を求める手順は方
法2−1と同じである。また、本方法では、図16に示
すように、エッジ候補点Yを連結して溶接部エッジ線L
3 を求める。このようにして求めた溶接部エッジ線L3
と端子基準線L2 とによって囲まれる部分の面積Cを演
算して求め、求めた結果について方法2−1と同様に規
定のしきい値MSと比較し、C>MSが成立したとき
に、溶接部位12の位置が正常であると判定するのであ
る。すなわち、方法2−1のように画素数によって面積
を求めるものに対して、より精度よく面積Cを求めよう
としているのであって、他の点は方法2−1と同様であ
る。
【0035】(方法2−3)方法2−1および方法2−
2では、端子基準線L2 を2つの端子点p1,p2を通
る直線として求めていたが、本方法では、図17に矢印
で示すように、検査ウインドウW1 の中で規定の方向に
走査を行い、エッジ画像の中で微分値が規定のしきい値
以上であり、かつ微分方向値が規定の範囲内であるエッ
ジフラグを求める。このエッジフラグは端子点p1,p
2に相当するものであるが、求めたエッジフラグを通る
ように直線を設定する代わりに、図18に示すように、
求めたエッジフラグZを含むように所定画素数(縦横に
複数画素)の連結性確認ウインドウW3 を設定し、連結
性確認ウインドウW3 の中で、微分値が規定のしきい値
以上であり、かつ微分方向値が規定の範囲内であるエッ
ジ画像内のエッジフラグZを求める。このようにして連
続するエッジフラグZを求め、連続するエッジフラグZ
の個数Dが規定のしきい値NSに対して、D>NSとな
れば、連続しているエッジフラグZを端子基準線L2
するのである。また、上記条件が成立しなければ、検査
ウインドウW1 の中での走査を継続することによって、
端子基準線L2 を求めるのである。他の点は方法2−1
と同様である。
【0036】(方法2−4)方法2−1ないし方法2−
3では、端子基準線L2 を求めるにあたってエッジフラ
グを用いているが、エッジフラグを求めることができる
のは検査対象物11と背景との間のコントラストが比較
的大きい場合であり、このコントラストが小さいとエッ
ジフラグを確実に得られない場合がある。そこで本方法
では、エッジフラグを用いることなく端子基準線L2
求める手順を示す。
【0037】すなわち、図20に示すように、あらかじ
め設定した2個の探索開始点st1,st2から始めて
検査対象物11の境界線に略直交するように垂直方向な
いし水平方向に所定範囲だけ走査する。ここで、走査す
る線上の各画素の濃度(光量)を原画像から求め、濃度
が増加傾向が減少傾向かをあらかじめ判定する。このよ
うにして濃度の増減の傾向を考慮することで検査対象物
11の境界線を判定するためのしきい値PSを設定す
る。しきい値PSは、濃度が増加傾向であれば探索開始
点st1,st2の濃度よりも高く設定し、濃度が減少
傾向であれば低く設定する。次に、図21に示すよう
に、走査する線上において探索開始点st1,st2か
ら始めて濃度の高低がしきい値PSに対して最初に反転
する画素を求める。すなわち、濃度が増加傾向であれば
濃度がしきい値PSを越える画素を求め、濃度が減少傾
向であれば濃度がしきい値PSよりも小さくなる画素を
求めるのである。こうして2個の画素を求め両画素を検
査対象物11の境界線上の端子点p1,p2とみなすの
である。
【0038】以後の手順は方法2−1と同様であって、
両端子点p1,p2を通る直線を端子基準線L2 とし、
端子基準線L2 に対する溶接部位12の位置判定を行な
うのである。上述したように、本方法ではエッジフラグ
を用いることなく画素の濃度変化のみによって検査対象
物11の境界線を判定して端子基準線L2 を求めるか
ら、コントラストが小さくエッジフラグが得られていな
いような箇所でも端子点p1,p2を求めることが可能
になる。
【0039】以上の処理をまとめると、図19のように
なる。すなわち、まず探索開始点st1,st2より始
めて検査対象物11に向かって走査し、走査した線上で
の各画素の濃度を求め、同時に濃度の増減の傾向を求め
る(S1)。次に、濃度が増加傾向であれば探索開始点
st1,st2の濃度よりも高いしきい値PSを設定
し、減少傾向であれば探索開始点st1,st2の濃度
よりも低いしきい値PSを設定する(S2)。濃度が増
加傾向であれば探索開始点st1,st2から始めて走
査した線上で濃度がしきい値PSを越える最初の画素を
端子点p1,p2とし、減少傾向であれば濃度がしきい
値PSより小さくなる最初の画素を端子点p1,p2と
する(S3)。
【0040】(方法2−5)方法2−4では、探索開始
点st1,st2を2点としているが、場合によって
は、両探索開始点st1,st2についてそれぞれ端子
点p1,p2を決定できないこともある。そこで、2個
の端子点p1,p2を決定できない場合には、決定でき
なかった探索開始点st1,st2の位置を走査する方
向とは直交する方向に所定画素分ずらした探索開始点s
t1,st2を設定し、同様の手順で端子点p1,p2
を求めるようにする。このようにして、2個の端子点p
1,p2が求まるまで探索開始点st1,st2をずら
しながら上記手順を繰り返すことによって、端子基準線
2 を確実に求めることができるのである。他の手順に
ついては方法2−4と同様である。
【0041】(方法2−6)本方法では、端子基準線L
2 を設定する代わりに、図23に示すように、検査対象
物11に対して定位置に設定した検査ウインドウW1
うちの規定の一辺を基準線L4 とし、各エッジ候補点Y
について、それぞれ基準線L4 との距離を各エッジ候補
点Yと基準線L4 との間の画素数として求め、求めた画
素数の総和を求める。この総和は両端のエッジ候補点Y
から基準線L4 に下ろした2本の垂線とエッジ候補点Y
を連結した曲線と基準線L4 とによって囲まれる部位の
面積を反映している。ここにおいて、検査ウインドウW
1 の設定の仕方によっては基準線L4 に直交する直線上
に複数のエッジ候補点Yが存在する場合もあるが、その
場合は各エッジ候補点のうちで基準線L4 との間の画素
数が最大になるものを採用する。
【0042】以上のようにして求めた画素の総数B′を
規定の閾値MS′と比較し、B′>MS′が成立すれば
検査対象11の上で溶接部位12は正常な位置であると
判断できるのである。また、上記条件が成立しなけれ
ば、溶接部位12について不良であると判断するのであ
る。要するに、端子基準線L2 を設定する代わりに検査
ウインドウW1 の一辺を基準線L4 として用いた点が方
法2−1と相違する点であって、他の手順は方法2−1
と同様である。
【0043】以上の手順をまとめると、図22に示すよ
うになる。すなわち、検査ウインドウW1 の一辺を基準
線L4 として各エッジ候補点Yと基準線L4 との間の画
素数を求め(S1)、この画素数の総和B′を求める
(S2)。画素数の総和B′が規定のしきい値MS′よ
りも多い場合には、溶接部位12について良品と判断す
るのである(S3)。
【0044】方法2−1などのように端子点p1,p2
を求める場合には、端子基準線L2の位置が一定しない
から、同じ検査対象物11について検査を行なっても結
果にばらつきが生じることがあるが、検査対象物11に
対する検査ウインドウW1 の位置を一定にして本方法で
溶接部位12の位置の適否を判定すれば、結果が一定す
ることになり、溶接部位12の位置判定をより高い精度
で行なうことができるのである。
【0045】(方法2−7)本方法は、図25に示すよ
うに、方法2−6と同様に検査対象物11に対して定位
置に設定した検査ウインドウW1 の規定の一辺を基準線
4 とし、、方法2−2と同様にエッジ候補点Yを連結
して溶接部エッジ線L3 を求め、求めた溶接部エッジ線
3 と基準線L4 との間の部分の面積C′を演算して求
め、求めた結果について方法2−1と同様に規定のしき
い値MS′と比較し、C′>MS′が成立したときに、
溶接部位12の位置が正常であると判定するのである。
また、この条件が成立しなければ不良と判定する。他の
手順については方法2−1と同様である。
【0046】以上の手順をまとめると、図24に示すよ
うになる。すなわち、検査ウインドウW1 の一辺を基準
線L4 とし、エッジ候補点Yを連結した溶接部エッジ線
3と基準線L4 とに囲まれる部位の面積C′(画素数
でもよい)を求め(S1)、この面積C′が規定のしき
い値MS′よりも多い場合には、溶接部位12について
良品と判断するのである(S2)。
【0047】 溶接強度の判定 (方法3−1)溶接強度の判定には、溶接部位12の光
沢を判定する。すなわち、溶接部位12にすが入って多
数の凹凸が形成されている場合には溶接部位12を照明
したときに表面で乱反射が生じるから、画像上では溶接
部位12が明るくなるという性質と、溶接部位12が良
好である場合には溶接部位12の表面が鏡面となって正
反射が生じるから、溶接部位12の一部が明るく他の部
分が暗くなるという性質とを利用する。
【0048】まず、溶接部位12を含む検査ウインドウ
1 を設定し、検査ウインドウW1の中の全画素の平均
光量(平均濃度)Eを測定する。この平均光量Eに対し
て、図28に示すように、規定のオフセット値Fを加算
することによって(E+F)、しきい値PSを設定す
る。溶接部位12の周囲では図27に示すように、正反
射部R1 と非正反射部R2 とが形成されるから、しきい
値PSは正反射部R1 からの反射光の成分を除去できる
ように設定される。すなわち、オフセット値Fは正反射
部R1 からの光量に対応するようにあらかじめ設定して
おく。このしきい値PSを用いて、図29に示すよう
に、正反射部R1 からの反射光の成分を除去する。すな
わち、原画像内に設定した検査ウインドウW1 の中の画
素からしきい値PSを越える光量に対応した画素を除去
する。残った画素について平均光量Gを求めた後、この
平均光量Gと規定のしきい値QSとを比較し、G>QS
が成立すれば、光沢が不足しているものと判断できるか
ら、溶接強度が不良であると判定する。
【0049】要するに、図26に示すように、検査ウイ
ンドウW1 を設定した後(S1)、検査ウインドウW1
の中の平均光量(平均濃度)Eを求め(S2)、平均光
量Eにオフセット値Fを加算してしきい値PSを決定す
る(S3)。検査ウインドウW1 の中の画素からしきい
値PSよりも明るい画素を除去し(S4)、検査ウイン
ドウW1 の中で残った画素の平均光量(平均濃度)Gを
求める(S5)。この平均光量Gを規定のしきい値QS
と比較して、G>QSが成立すれば、光沢不良と判定す
るのである(S6)。
【0050】(方法3−2)本方法は、正反射部R1
存在していれば光沢について良品と判定する方法であ
る。すなわち、方法3−1と同様に、検査ウインドウW
1 を設定した後、平均光量Eを求め、この平均光量Eに
オフセット値Fを加算して、しきい値PSを設定する。
しきい値PSよりも明るい画素の個数Hを求め、画素の
個数Hが規定のしきい値RSよりも大きいとき、すなわ
ちH>RSのときに、溶接部位12には正反射部R1
存在していて光沢が良好であり、溶接強度についても良
品であると判定するのである。光沢不良の場合には、図
30のような関係になってしきい値PSよりも明るい画
素が存在しないか、存在しても少数であるから、光沢の
良否を容易に判定できる。
【0051】(方法3−3)本方法では、マスクを用い
て探索方向を決定し、しきい値PSよりも明るい画素を
順次追跡し、そのような画素が探索方向について連続し
て存在しているか否かを判定するものである。すなわ
ち、方法2−3の技術を導入することによって、明るさ
の条件を満たす画素について連続性についても判定する
ことになり、方法3−2に比較して一層正確に光沢の良
否を判定するものである。他の点については方法3−2
と同様である。
【0052】(方法3−4)方法3−1ないし方法3−
3の技術では、検査対象物11に対して照明光を導入す
る方法が重要な要素になる。そこで、本方法は照明光に
ついて、画像入力装置1に対して正反射光を導入するこ
とができる第1の照明と、拡散反射光を導入する第2の
照明とを切り換えて用いるようにしている。両照明を切
り換えて用いることによって、反射光の性質を加味して
光沢の良否判定ができるのであり、一層正確な判定が可
能になる。他の点は方法3−1ないし方法3−3の技術
と同様である。
【0053】上述した各過程によって、溶接部位12の
存否、溶接部位12の位置の適否、溶接部位12の強度
についての判定を行うことができるのであり、これらの
判定結果を溶接作業にフィードバックすることによっ
て、溶接の品質を向上させることができる。すなわち、
各過程により不良と判定されたときに、不良について種
類別の発生率等を求めることによって、溶接状態の総合
的な評価を行う。たとえば、溶接部位12が存在しない
という不良が多発していれば、溶接装置に異常が存在す
る可能性が高いから、溶接装置の点検を指示する報知を
行う。また、溶接部位12の位置に関する不良が多発し
ていれば、溶接部位12の位置を修正するように指示す
ればよい。このように、上述した良否判定の結果を用い
て溶接条件や溶接装置の動作にフィードバックすれば、
溶接を行った製品の歩留りを向上させることができるの
である。
【0054】
【発明の効果】本発明は上述したように、、溶接部位の
有無を検出する過程と、溶接部位が検査対象物の所要位
置に位置するか否かを判定する過程と、溶接部位の光沢
に基づいて溶接強度を判定する過程とを有しているの
で、溶接部位について総合的な判定を行うことができ、
溶接に関して的確な良否判定が行えるという利点があ
る。その結果、溶接装置の動作の管理や溶接位置の補正
を行うことが可能になり、溶接部位を有した製品の品質
向上、すなわち歩留りの向上につながるという利点を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】方法1−1の手順を示す説明図である。
【図2】方法1−1の検査対象物の例を示す図である。
【図3】方法1−1の走査ラインとエッジフラグとの関
係を示す図である。
【図4】方法1−1における探索ウインドウの概念を説
明する図である。
【図5】方法1−1における探索ウインドウの連結の概
念を説明する図である。
【図6】実施例に用いる処理回路のブロック図である。
【図7】実施例における局所並列ウインドウの概念を示
し、(a)は画像内での位置、(b)は局所並列ウイン
ドウの画素の構成を示す図である。
【図8】実施例における微分画像の概念を示す図であ
る。
【図9】実施例において微分画像からエッジ画像を得る
処理の説明図である。
【図10】実施例における原画像、微分画像、微分方向
画像、エッジ画像の関係を示す図である。
【図11】方法1−2に用いる方向探索ウインドウを説
明する図である。
【図12】方法1−2における微分方向値の設定例を示
す図である。
【図13】方法2−1の手順を示す説明図である。
【図14】方法2−1の概念を示す図である。
【図15】方法2−1で判断基準についての概念を示す
図である。
【図16】方法2−2での判断基準についての概念を示
す図である。
【図17】方法2−3の概念を示す図である。
【図18】方法2−3で用いる連結性確認ウインドウの
説明図である。
【図19】方法2−4の手順を示す説明図である。
【図20】方法2−4の概念を示す図である。
【図21】方法2−4の判定例を示す図である。
【図22】方法2−6の手順を示す説明図である。
【図23】方法2−6の概念を示す図である。
【図24】方法2−7の手順を示す説明図である。
【図25】方法2−7の概念を示す図である。
【図26】方法3−1の手順を示す説明図である。
【図27】方法3−1の原理を説明する図である。
【図28】方法3−1での平均光量としきい値との関係
を示す図である。
【図29】方法3−1による良品に対する処理結果を示
す図である。
【図30】方法3−2による不良品に対する処理結果を
示す図である。
【符号の説明】
1 画像入力装置 2 アナログ−ディジタル変換部 3 前処理部 4 原画像メモリ 5 微分画像メモリ 6 微分方向画像メモリ 7 エッジ画像メモリ 8 演算処理部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/84 - 21/90

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接部位を有する検査対象物に対して溶
    接部位と溶接部位の周部との照度に差が生じるように光
    を照射した状態で溶接部位を含む領域を撮像し、撮像さ
    れた画像に対して画像処理を施すことによって溶接部の
    外観による溶接状態の評価を行う溶接部外観検査方法に
    おいて、溶接部位の有無を検出する過程と、溶接部位が
    検査対象物の所要位置に位置するか否かを判定する過程
    と、溶接部位の光沢に基づいて溶接強度を判定する過程
    とを有することを特徴とする溶接部外観検査方法。
  2. 【請求項2】 濃淡画像である原画像に基づいて、隣接
    画素との濃度の変化率に相当する微分値を各画素の値と
    した微分画像と、隣接画素との濃度の変化方向に対応す
    る微分方向値を各画素の値とした微分方向画像とを作成
    し、複数画素を含む検査ウインドウを画像内に設定し、
    検査ウインドウ内の画素を走査ラインを移動させて走査
    して各画素の微分値と微分方向値との少なくとも一方に
    基づいて溶接部位のエッジとみなされるエッジ候補点を
    求め、次に、隣接するエッジ候補点を微分値と微分方向
    値との少なくとも一方に基づいて順次求め、エッジ候補
    点の個数が規定のしきい値を越えるときには検査ウイン
    ドウ内に溶接部位が存在すると判定することを特徴とす
    る請求項1記載の溶接部外観検査方法。
  3. 【請求項3】 検査ウインドウ内にさらに方向探索ウイ
    ンドウを設定し、方向探索ウインドウ内の画素を走査し
    て各画素の微分値が規定のしきい値以上である画素につ
    いて微分方向値の度数分布を求め、度数の多い方向に沿
    って走査ラインを設定し、度数の少ない方向を走査ライ
    ンの移動方向とすることを特徴とする請求項2記載の溶
    接部外観検査方法。
  4. 【請求項4】 溶接された一方の部材のエッジとなる端
    子基準線を設定し、請求項2の方法により求めた各エッ
    ジ候補点と端子基準線との間の画素の総数を求め、この
    総数を規定のしきい値と比較することによって溶接部位
    の位置の適否を判定することを特徴とする溶接部外観検
    査方法。
  5. 【請求項5】 溶接された一方の部材のエッジとなる端
    子基準線を設定し、請求項2の方法により求めたエッジ
    候補点を連続させた溶接部エッジ線と端子基準線との間
    の面積を求め、この面積を規定のしきい値と比較するこ
    とによって溶接部位の位置の適否を判定することを特徴
    とする溶接部外観検査方法。
  6. 【請求項6】 検査ウインドウ内での走査によって各画
    素の微分値と微分方向値との少なくとも一方に基づい
    て、溶接された一方の部材のエッジ上の画素を求め、同
    条件を満たす画素が規定個数以上連続して存在するとき
    に、連続した画素を端子基準線とすることを特徴とする
    請求項4または請求項5記載の溶接部外観検査方法。
  7. 【請求項7】 規定の探索開始点から始めて溶接された
    一方の部材のエッジに略直交する方向に走査し、走査し
    た線上での画素の濃度の増減の傾向に基づいて濃度に対
    するしきい値を設定し、走査した線上でしきい値に対し
    て濃度の高低が反転した画素を端子点とし、同手順で求
    めた2個の端子点を通る直線を端子基準線とすることを
    特徴とする請求項4または請求項5記載の溶接部外観検
    査方法。
  8. 【請求項8】 請求項7の溶接部外観検査方法におい
    て、探索開始点から始めて走査した線上に端子点が存在
    しないときに、走査方向に対して直交する方向に所定画
    素分ずらした新たな探索開始点を設定し、この探索開始
    点に対して端子点を求めることを特徴とする溶接部外観
    検査方法。
  9. 【請求項9】 請求項2の方法により求めた各エッジ候
    補点と検査対象物に対して定位置に設定した検査ウイン
    ドウの規定の一辺との間の画素の総数を求め、この総数
    を規定のしきい値と比較することによって溶接部位の位
    置の適否を判定することを特徴とする溶接部外観検査方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項2の方法により求めた各エッジ
    候補点を連結した溶接部エッジ線と検査対象物に対して
    定位置に設定した検査ウインドウの規定の一辺との間の
    面積を求め、この面積を規定のしきい値と比較すること
    によって溶接部位の位置の適否を判定することを特徴と
    する溶接部外観検査方法。
  11. 【請求項11】 濃淡画像である原画像に溶接部位を含
    むように設定した検査ウインドウ内で各画素に対応した
    受光光量を求め、検査ウインドウ内の全画素の平均光量
    に規定のオフセット値を加算したしきい値よりも受光光
    量の少ない画素について平均光量を求め、この平均光量
    が規定のしきい値よりも大きいときには光沢不足であっ
    て溶接強度が不良と判定することを特徴とする請求項1
    記載の溶接部外観検査方法。
  12. 【請求項12】 濃淡画像である原画像に溶接部位を含
    むように設定した検査ウインドウ内で各画素に対応した
    受光光量を求め、検査ウインドウ内の全画素の平均光量
    に規定のオフセット値を加算したしきい値よりも受光光
    量の多い画素の総数が規定のしきい値よりも大きいとき
    には溶接強度について良品と判定することを特徴とする
    請求項1記載の溶接部外観検査方法。
  13. 【請求項13】 濃淡画像である原画像に溶接部位を含
    むように探索方向を規定するマスクを設定し、受光光量
    がしきい値以上である画素が探索方向について規定個数
    以上連続して存在するときに溶接強度について良品と判
    定することを特徴とする請求項1記載の溶接部外観検査
    方法。
  14. 【請求項14】 正反射光が撮像される光源と、拡散反
    射光が撮像される光源とを異なるタイミングで点灯さ
    せ、各光源からの光に基づいて溶接部位の光沢の良否を
    判定することを特徴とする請求項11ないし請求項13
    のいずれかに記載の溶接部外観検査方法。
  15. 【請求項15】 溶接部位の有無の判定結果と、溶接部
    位の位置の適否の判定結果と、溶接部位の光沢に基づく
    溶接強度の判定結果との少なくともいずれかを用いて溶
    接装置の動作の修正、溶接位置の補正を行うことを特徴
    とする請求項1記載の溶接部外観検査方法。
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