JP2758256B2 - ソーターのソート爪駆動ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、供給された用紙を分配して収納するソータ
ーに設けられた複数のソート爪を駆動するためのソート
爪駆動ユニットに関する。

〔従来の技術〕

たとえば、複写機等の画像形成装置には、画像形成装
置において画像形成処理が施された用紙を分配して収納
するためのソーターが取付けられる場合がある。このソ
ーターは、一般に、上下方向の間隔を隔てて配置された
複数の用紙受けと、それぞれの用紙受けに用紙を分配し
て排出するための分配機構とを備えている。そして分配
機構は、上下方向に配置された複数対の駆動ローラ及び
従動ローラと、これらのローラによって搬送される用紙
を任意の用紙受け側へ方向付けするための複数のソート
爪とを備えている。

前記のような従来のソーターでは、画像形成装置側か
ら供給された用紙は、駆動ローラ及び従動ローラの間を
上下方向にまず搬送される。そして、用紙は、ソート爪
の作用によって任意の用紙受け側へガイドされ、その用
紙受け上に収納される。

前記ソート爪は、複数の用紙受けのそれぞれに対応し
て設けられており、ソレノイドによって姿勢が切り換え
られるようになっている。ソレノイドは、ソート爪と同
数だけ設けられており、これらはユニット化されてソー
ターの側部に装着されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の複数のソレノイドが装着されたユニット（以
下、駆動ユニットと記す）では、各ソレノイドがユニッ
トボディにリベット等により固定され、またソレノイド
のリード線は基板上にはんだ付けされている。したがっ
て、１つのソレノイドが故障した場合、複数のソレノイ
ド全部をユニットごと交換しなければならない。このた
めメンテナンス費用が高価になってしまう。

また、個々のソレノイドを独立してソーターに装着
し、基板に対しては、それぞれコネクタで連結したもの
もある。しかし、複数のソレノイドのそれぞれをソータ
ーに装着する作業は面倒であり、また複数のコネクター
が必要となるためにコストが高くなる。

本発明の目的は、ソーターへの取付け作業が容易で、
コストが安価であり、しかもそれぞれのソレノイドを容
易に交換することができるソーターのソート爪駆動ユニ
ットを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係るソーターのソート爪駆動ユニットは、供
給された用紙を分配して収納するソーターに設けられた
複数のソート爪を駆動するためのユニットである。この
ソート爪駆動ユニットは、ユニット本体と、複数のソレ
ノイドと、基板とを備えている。

前記複数のソレノイドは、ソーターの各ソート爪の姿
勢を制御するためのものであり、複数のソート爪のそれ
ぞれに対応して設けられている。また各ソレノイドは、
ユニット本体にそれぞれ着脱自在に取付けられている。
前記基板は、複数のソレノイドのそれぞれのリード線が
着脱自在に接続されており、ユニット本体に装着されて
いる。

〔作用〕

本発明においては、ユニット本体に対して、ビス等に
より複数のソレノイドがそれぞれ着脱自在に取付けられ
ている。また、各ソレノイドのリード線は、基板に対し
てビス等により着脱自在に接続されている。したがっ
て、ソレノイドの１つが故障した場合には、当該ソレノ
イドのみを容易に取り外すことができ、故障時のメンテ
ナンス作業が容易で、かつ費用が安価となる。しかも、
これらの複数のソレノイドをソーターに装着する際は、
ユニット本体によってユニット化されているので、作業
性が良好となる。

〔実施例〕 第１図は本発明の一実施例を採用したソーターが装着
された複写機の一例を示している。

第１図において、複写機本体１の上面には原稿台２が
固定されており、原稿台２上には原稿押さえ３が配置さ
れている。複写機本体１の図右側には、バイパストレイ
４と１対の給紙カセット5,6とが着脱自在に装着されて
いる。複写機本体１の図左側には、ソーター７が装着さ
れている。

複写機本体１の内部において、その上部には原稿読取
りのための露光装置８が設けられている。また、複写機
本体１の中央部には、静電潜像が形成される感光体ドラ
ム９が配置されている。感光体ドラム９の周囲には、主
帯電装置10、現像装置11、転写装置12、用紙分離装置1
3、及びクリーニング装置14が順に配置されている。

バイパストレイ４及び給紙カセット5,6と感光体ドラ
ム９等によって構成される画像形成部との間及びその画
像形成部よりも下流側には、それぞれ用紙を搬送する給
紙搬送路17及び排紙搬送路18が設けられている。給紙カ
セット5,6の給紙搬送路17側端部には、給紙カセット5,6
内の用紙を給紙搬送路17側に１枚ずつ送るための給紙ロ
ーラ16a,16bが設けられている。また、排紙搬送路18と
ソーター７との間には、用紙上の転写像を定着するため
の定着装置20と、用紙をソーター７側へ排出するための
排出ローラ19とが配置されている。

ソーター７は、排出ローラ19からの用紙を受ける搬入
経路29と、上下方向の間隔を隔てて配置された複数の用
紙受け30a,30bと、搬入経路29と用紙受け30a,30bとの間
に配置された分配機構31とを有している。なお、用紙受
け30a,30bのうち、上端に配置されているのがノンソー
ト用紙受け30aであり、その下方に配置されているのが
ソート用紙受け30bである。

第２図に示すように、分配機構31は、上下に配置され
た１対の大型ローラ32,33を有している。そのうち下側
の大型ローラ33には、図示しない駆動源が連結されてい
る。両大型ローラ32,33には、ガイドベルト34が掛けわ
たされている。一方、ソート用紙受け30bの基部には、
各用紙受け30bに対応する複数の排出ローラ35が配置さ
れている。各排出ローラ35は、ガイドベルト34の用紙受
け30b側表面に圧接している。この排出ローラ35は、ソ
ーター７のケース7aによって回転のみ自在に支持されて
いる。各排出ローラ35の下方には、第３図に示すよう
に、ソート爪36がそれぞれ配置されている。また、各対
の排出ローラ35及びソート爪36とそれに対応する用紙受
け30bとの間の壁面7bには、用紙を通過させるための開
口37が形成されている。

第４図に示すように、ソーター７の装置奥側には、各
ソート爪36を各々独立に作動させるための駆動ユニット
60が配置されている。

駆動ユニット60は、第５図及び第３図の平面部分図で
ある第６図で示すように、ユニット本体61と、複数のソ
レノイド62と、基板63とを有している。ユニット本体61
は、断面コ字状の板金製部材で構成されており、その内
部に複数のソレノイド62を収納し得るように縦方向に長
く形成されている。そして、ユニット本体61は、ソータ
ー７のケース7aに固定されている。複数のソレノイド62
は、ユニット本体61内に収納され、後端がビス64によっ
てユニット本体61の一方の側壁に固定されている。また
先端のプランジャー65は、ユニット本体61の他方の壁面
から直交方向に水平に突出している。また、基板63はそ
の表面にプリント配線が形成されており、ユニット本体
61の開口部の一部に所定の間隔で設けられた取付け部61
aに、ビス66によって固定されている。またこの基板63
には、各ソレノイド62に対応して、所定の間隔で複数の
開口63aが形成されている。そして、前記ソレノイド62
のリード線67が、前記開口63aを通して基板63上に配線
され、その端部は、ビス68によって基板63の端子部に接
続されている。

なお、駆動ユニット60の背面図である第７図に示すよ
うに、ユニット本体61の開口と対向する側の壁面61bに
は、所定の間隔で切欠き69が形成されている。この切欠
き69は、隣接するソレノイド62の間に形成されている。
すなわち、ソレノイド62に対応する部分には壁面を残
し、磁束の閉ループが形成されるようになっている。こ
のような切欠き69を形成することにより、軽量化を図る
ことができるとともに、各ソレノイド62の磁束密度を上
げて、磁力を大きくすることができる。

また、第６図及びこのVIII方向矢視図である第８図
（ケース7aを省略して示している）で示すように、ソレ
ノイド62のプランジャー65先端には、溝65aが形成され
ており、この溝65aにピン70を介して連結部材71が装着
されている。連結部材71の先端には、第１リンク部材72
が回動自在に装着されている。さらに第１リンク部材72
の上端部には、ソート爪36が固定された回動軸73の一端
が回動不能に装着されている。回動軸73は、ソーター７
のケース7aに回動自在に支持されており、この回動軸73
におけるケース7aの内側近傍には、第２リンク部材74が
固定されている。第２リンク部材74の上端には、第９図
に示すように姿勢規制ピン75が固定されており、この姿
勢規制ピン75は、ケース7aに形成された円弧状のガイド
溝76に係合している。

このようにして、ソレノイド62が作動することによ
り、各ピン及びリンク部材72,74等を介して回動軸73が
一定角度回動し、第８図下方のソート爪36のようなソー
ト姿勢と、上方のソート爪36のようなノンソート姿勢と
の間で姿勢が切換え制御されるようになっている。

ガイドベルト34の内周側には、第２図に示すように上
下１対、第10図に示すように左右１対のガイドホルダ40
が配置されている。このガイドホルダ40は、板金製の部
材であり、ガイドホルダ40の背面（第２図の右側面）に
は、付勢機構41が配置されている。付勢機構41は、各ガ
イドホルダ40の上下両端部及び左右両端部にそれぞれ４
個設けられている。第10図に示すように、付勢機構41
は、ケース7aに両端が固定された水平方向に延びるステ
ィ42に取付けられており、ガイドホルダ40の両側に設け
られた孔44に摺動自在に挿入されたスタッドピン43と、
ガイドホルダ40とスティ42との間に圧縮状態で装着され
たコイルばね45とによって構成されている。そして、コ
イルばね45によって、ガイドホルダ40は排出ローラ35側
に常時付勢されている。ガイドホルダ40の両側部には、
ローラ収納部46が設けられている。ローラ収納部46内に
は、ガイドベルト34を介して排出ローラ35に対向するガ
イドローラ47が配置されている。ガイドローラ47の中心
軸48は、ガイドホルダ40に回転自在に支持されている。

第２図に示すように、ノンソート用紙受け30aの基部
上方に配置された用紙を通過させるための開口50には、
１対の排出ローラ51が配置されている。排出ローラ51と
搬入経路29との間には、大型ローラ32の上面にガイドベ
ルト34を介して当接する当接ローラ52と、用紙の搬送方
向を振り分けるための分岐爪53とが配置されている。分
岐爪53は、図示しないソレノイド機構に連結されてお
り、第２図に示されたソート用紙受け30b側への搬送姿
勢と、ノンソート用紙受け30a側への搬送姿勢（図示せ
ず）との間で姿勢が切り換えられるようになっている。

なお、分岐爪53の下方には、ガイドベルト34に対して
僅かな隙間を隔てて排出ローラ35側に延びるガイド板54
が設けられている。また、最下端の排出ローラ35に対応
するソート爪は設けられておらず、それに代えて固定の
ガイド板55が設けられている。

次に動作について説明する。

第１図の複写機において、コピー動作が開始される
と、用紙が供給されるとともに、原稿台２上の原稿が露
光装置８によって走査され、その画像情報が感光体ドラ
ム９上に静電潜像として形成される。この静電潜像は現
像装置11によって現像され、得られたトナー画像は転写
装置12によって用紙上に転写される。画像が転写された
用紙は、定着装置20によって定着処理が施された後、ソ
ーター７の搬入経路29に導入される。

ノンソートモードが設定されている場合には、ソータ
ー７の分岐爪53は大型ローラ32側に回動した状態となっ
ている。したがって、用紙は、搬入経路29から排出ロー
ラ51及び開口50を介して用紙受け30a上に載置される。

一方、ソートモードが設定されている場合には、ソー
ター７の分岐爪53は第２図の姿勢に配置されている。こ
の結果、用紙は搬入経路29から分岐爪53の下方を通り、
ガイド板54とガイドベルト34との間を通って下方に搬送
される。ガイドベルト34は矢印Ｘ方向に循環しており、
また付勢機構41によってガイドローラ４が排出ローラ35
側に弾性的に付勢されている。したがって、ガイドベル
ト34が循環すると、それに伴って排出ローラ35及びガイ
ド47も回転する。この結果、用紙は、ガイドベルト34の
駆動力によって下方に搬送される。

最初の用紙がガイドベルト34にガイドされて搬送され
てきたときには、最上のソート爪36が第３図に示すよう
にガイドホルダ40側に倒れたソート姿勢となる。この結
果、用紙は、ガイドベルト34と排出ローラ35との間に挟
まれて搬送されると同時に、ソート爪36の上面に沿って
用紙受け30b側にガイドされる。この結果、用紙は開口3
7を通過して最上の用紙受け30bに収納される。次の用紙
が搬送されてきた時には、最上のソート爪36はノンソー
ト姿勢となり、２番目のソート爪36がガイドホルダ40側
に倒れたソート姿勢となる。これによって、用紙は２番
目の用紙受け30bに収納される。このように、ソート枚
数に応じて次々にソート爪36の切り換えが行われ、ソー
ト用紙30b内に分配された状態で用紙が収納される。

次に、ソート爪36の姿勢切り換え動作について説明す
る。

ソレノイド62に対して通電されていない場合には、ソ
レノイド62内部のばねによってプランジャー65は突出し
た状態にある。これにより、ソート爪36はノンソート姿
勢（第９図の上側に示す姿勢）となる。

搬送されてきた用紙を用紙受け30bに収納する場合に
は、対応するソート爪36に連結されたソレノイド62に通
電する。これにより、ソレノイド62のプランジャー65は
後退し、連結部材71を介して第１リンク部材72の下端を
引き付ける。すると、回動軸73は、第９図において時計
方向に回動し、第９図の下側に示すように搬送されてき
た用紙を用紙受け30b側に取り込むソート姿勢となる。
なお、ソート爪36の姿勢は、第２リンク部材74上端の姿
勢規制ピン75がガイド溝76の一端に当接することにより
規制される。

用紙が用紙受け30b側に搬送され、用紙後端がソート
爪36部分を通過すると、当該ソレノイド62への通電はオ
フとなる。これによりソレノイド62のプランジャー65は
ばねにより突出し、第１リンク部材72を介して回動軸73
を第９図において反時計方向に回動させる。この回動軸
73の回動により、ソート爪36は、第９図の上側に示すよ
うにノンソート姿勢となる。

以上のように、ソレノイド62の通電を制御することに
よって、回動軸73を所定の角度範囲で回動させ、ソート
爪36の姿勢を第９図の上側に示すノンソート姿勢と、下
側に示すソート姿勢とに切り換える。

次に、駆動ユニット60におけるソレノイド62の交換作
業について説明する。

まず、交換すべきソレノイド62のリード線67の一端の
端子をビス68を緩めることによって基板63から取り外
す。次に、基板63をユニット本体61に取り付けているね
じ66を緩め、基板63をユニット本体61から取り外す。次
にソレノイド62を固定しているビス64を外し、ユニット
本体62から交換すべきソレノイド62を取り外す。

装着する場合には前記取り外す場合と逆の動作によっ
て装着する。

このような本実施例では、組立て時には、駆動ユニッ
ト60を一体としてソーター７に取り付けるので、ソレノ
イド62を１つ１つ取り付ける場合に比較して作業が簡単
になる。また、ソレノイド62の１つが故障した場合に
は、その故障したソレノイド62のみを容易に交換するこ
とができ、メンテナンスに要する費用が安価となる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明では、複数のソレノイドをユニッ
ト化するとともに、各ソレノイドをユニット本体に対し
て容易に着脱できるようにしたので、組立て作業性を損
なうことなく各ソレノイドを別々に交換でき、製造コス
ト及びメンテナンスコストをともに安価にすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例が採用された複写機の縦断面
概略図、第２図は前記複写機のソーター部分の縦断面概
略図、第３図はその一部拡大図、第４図は前記ソーター
を背面から見た斜視図、第５図は本発明の一実施例によ
る駆動ユニットの斜視図、第６図は前記駆動ユニットの
取付け状態を示す平面図、第７図は前記駆動ユニットの
背面図、第８図及び第９図はそれぞれ前記駆動ユニット
のソレノイドとソート爪の連結部を説明するための正面
図、第10図は第３図の平面断面図である。 ７…ソーター、35…排出ローラ、36…ソート爪、60…駆
動ユニット、61…ユニット本体、62…ソレノイド、63…
基板、64,66,68…ビス、67…リード線。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65H 39/11

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】供給された用紙を分配して収納するソータ
   ーに設けられた複数のソート爪を駆動するためのソート
   爪駆動ユニットであって、 ユニット本体と、 前記複数のソート爪のそれぞれに対応して前記ユニット
   本体にそれぞれ着脱自在に取付けられ、各ソート爪の姿
   勢を切り換えるための複数のソレノイドと、 前記複数のソレノイドのそれぞれのリード線が着脱自在
   に接続されるとともに、前記ユニット本体に装着された
   基板と、 を備えたソーターのソート爪駆動ユニット。