JP2751031B2 - 燃焼機器用点火装置 - Google Patents

燃焼機器用点火装置

Info

Publication number
JP2751031B2
JP2751031B2 JP29881295A JP29881295A JP2751031B2 JP 2751031 B2 JP2751031 B2 JP 2751031B2 JP 29881295 A JP29881295 A JP 29881295A JP 29881295 A JP29881295 A JP 29881295A JP 2751031 B2 JP2751031 B2 JP 2751031B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ignition
polarity
signal
microcomputer
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29881295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09119637A (ja
Inventor
義仁 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HANSHIN EREKUTORITSUKU KK
Original Assignee
HANSHIN EREKUTORITSUKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HANSHIN EREKUTORITSUKU KK filed Critical HANSHIN EREKUTORITSUKU KK
Priority to JP29881295A priority Critical patent/JP2751031B2/ja
Publication of JPH09119637A publication Critical patent/JPH09119637A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2751031B2 publication Critical patent/JP2751031B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Combustion (AREA)
  • Generation Of Surge Voltage And Current (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスや石油を燃料と
する暖房機や給湯機等、各種燃焼機器用の点火装置にお
ける改良に関する。
【0002】
【従来の技術】上記したような燃焼機器用の点火装置と
して、容量放電型で複数火花型(一回の単位放電回当た
り複数回、放電火花を繰返し発生する型)のものが提案
されており、特に最近では、当該点火装置の点火指令を
マイクロコンピュータ(以下、簡単のため、単にマイコ
ンと略称する)から発するように構成したいとの要求が
なされてきた。これは例えば、燃焼機器の燃焼熱量の制
御や、暖房機であれば室内温度を希望設定温度に整合さ
せ、また給湯機であれば出湯温度を希望設定湯温に整合
させる等、種々の制御のためにマイコンを使用するの
で、別途な回路をあえて設けることなく、当該マイコン
にて点火制御回路も構成しようとする考えに即してい
る。
【0003】しかし、古典的な容量放電複数火花型点火
装置における点火制御回路を単純にマイコンに置き換え
るだけでは幾つかの問題があった。すなわち、古典的な
この種の点火装置では、商用交流電源の半サイクルで整
流ダイオードを介しエネルギ蓄積コンデンサを充電して
おき、残りの半サイクル中にあって燃焼機器の着火部に
設けられている放電電極に火花放電を飛ばして燃料に着
火すべき時には、点火制御回路からの点火信号でサイリ
スタに代表されるスイッチング素子をターンオンさせて
エネルギ蓄積コンデンサに蓄積された電荷を点火コイル
の一次巻線を含む放電経路に放電させ、これにより当該
点火コイルの二次側に高電圧出力を得て放電電極に放電
火花を発生させる。そして、この時の放電電流はエネル
ギ蓄積コンデンサと点火コイル一次巻線の共振により振
動的になるため、当該一回の放電回当たり、放電電極に
は複数回に亙って繰返される放電火花が得られる。
【0004】なおここで、便宜上、本書全文を通じ、上
記の整流ダイオードが導通してエネルギ蓄積コンデンサ
が充電される時の半サイクルを正の半サイクルと定義
し、残りの半サイクルを負の半サイクルと定義してお
く。一般には商用交流電源の接地側線路に対し浮遊側線
路が正極性の電圧となる時にエネルギ蓄積コンデンサを
充電するように構成し、これにより点火装置に設けられ
ている回路の接地と商用交流電源の接地との極性の整合
を図るのが一般的ではあるが、回路中の例えばダイオー
ド等の接続を反転して用いれば、商用交流電源の浮遊側
線路が接地側に対し負の極性となる時にエネルギ蓄積コ
ンデンサが充電するように構成することも可能である。
従って、上記の定義はこのような理由によるものであ
る。
【0005】しかるに、そもそもマイコンは、上述のよ
うに燃焼機器の種別に応じてそれぞれに必要な種々の制
御を為すために設けられる。例えば燃焼機器が暖房機で
ある場合には、その時々で使用者が設定した設定温度に
室内温度が良く整合するように、室内温度センサからの
データを所定の周期で取り込み、これを設定温度データ
と比較してその差が小さくなるように電磁燃料弁(比例
弁)を開いたり絞ったりする。また、その時の燃焼量に
最適な空気量を燃焼部に供給するためにファンモータの
回転数を帰還制御したりもする。燃焼機器が給湯機であ
る場合には、実際に出湯されている湯温を湯温検出セン
サから取り込み、これが使用者の希望する設定湯温に近
くなるように、やはり燃焼系統を帰還制御する。従っ
て、マイコンはこのような各種の制御のために、温度セ
ンサとか電磁弁開度センサ、ファンモータ回転数センサ
等、種々のセンサから成る外部データ源群からのデータ
を所定のプログラムに従い所定の間隔で順次取り込む必
要がある。換言すれば、上記のようにマイコンにて点火
制御回路をも構成しようとする時には、これらデータに
加えて、燃焼機器の着火部にて炎が検出されたか否かを
判断するために、マイコンは炎検知センサ(例えば熱電
対とかフレームロッド等により構成される)からの検出
データも取り込む必要がある。すなわち、外部データ源
群には炎検知センサも含まれる。
【0006】ところが、既述のように商用交流電源の正
の半サイクルで充電したエネルギ蓄積コンデンサを、負
の半サイクルに入った後のある特定の電源電圧レベルで
サイリスタをターンオンさせて放電させようとしても、
実際には回路部品の特性のばらつきや電源電圧の変動に
より、サイリスタのオンタイミングは一義的に決定でき
ず、予定の時期に対しかなりずれることも多い。このよ
うな実情の下で、使用者が点火操作をしたことに基づ
き、マイコンからただ単に所定周期で点火信号を発生さ
せ、かつ、炎検知センサの出力その他、外部データ源群
からの各種データをマイコンが読み込むようになってい
ると、丁度火花放電が生じている時にデータの読み込み
タイミングが重なることもあり、そうであると放電火花
の発するノイズにより、読み込みデータを読み誤ること
がある。例えば炎検知センサとして熱電対を用いている
場合、当該センサの出力はたかだか数mVからせいぜい数
十mVである。そこで図示していない増幅器により、一般
にはこれを数十倍程度、適当に増幅してマイコンの入力
ポートに与える訳だが、この際にマイコンは、放電火花
の発するノイズに起因して発生した、実際に熱電対が生
じている起電圧よりもずっと高い値の電圧信号を当該炎
検知センサからのデータとして誤読することもある。
【0007】これは危険を招き得る。実際には炎が未だ
発生しておらず、点火信号をさらに繰返し発して点火動
作を継続せねばならないのに、炎が検出されたとマイコ
ンが誤判断し、点火信号の発生を止めてしまうと、最悪
の場合、生の燃料が漏出する恐れがある。このように、
誤読データが炎検知センサである時が特に危険である
が、他のデータである場合にも、誤読が生ずれば目的と
する制御から外れてしまうことは明らかである。
【0008】そこで本発明者は、このような欠点を解消
するため、既に特開平7-174331号公報(平成 7年 8月 8
日公告決定済)にて、マイコンを点火制御回路として用
いる場合に適当なる点火装置を開示した。これにつき図
3を用いて説明すると、商用電源11の極性が正の半サイ
クルにある時(すなわち、既述の定義のように、エネル
ギ蓄積コンデンサ16を充電すべき極性の半サイクルにあ
る時)には、すでに述べた古典的な点火装置と同様に、
このときに順方向となるダイオード15を介し、当該エネ
ルギ蓄積コンデンサ16に電荷が充電される。そして、後
に述べるメカニズムにより、エネルギ蓄積コンデンサ16
と点火コイル18の一次巻線との直列回路両端の間に入っ
ているゲート制御型スイッチング素子17(図示の場合は
一般的なサイリスタ:以下、サイリスタとして説明す
る)がターンオンすると、エネルギ蓄積コンデンサ16に
蓄積された電荷が当該サイリスタ17を介し点火コイル18
の一次巻線に放電し、これにより当該点火コイル18の二
次巻線側に高電圧が得られ、その放電電圧波形Vdは振動
的になりながら放電電極19に与えられて、当該放電電極
19に単位放電回当たり複数個の放電火花を飛ばす。
【0009】しかるに、このような放電火花発生に帰結
するサイリスタ17の制御は、この従来装置では次のよう
に行なわれる。使用者が図示しない操作手段を操作し、
燃料(ガス、石油等)への着火を意図した以降は、商用
交流電源11の電圧波形Vfが零交差することで零交差検出
回路12から発せられる零交差検出信号Soを受けるたびに
マイコン20は当該受信時から少しの時間をおいて、ある
いは直ちに点火信号Scを発し、これをゲート回路14に与
える。
【0010】ゲート回路14は、原則的にはマイコン20か
ら点火信号Scを受けた時にはサイリスタ17のゲートにゲ
ートトリガ信号Sgを与えるように構成されているが、条
件に応じ、これを選択的にのみ許可するための極性判別
回路13が設けられている。すなわち、極性判別回路13
が、商用交流電源11の電圧波形Vfが正の極性にあると判
断した判別信号Spを出力した時には、マイコン20の発し
た点火信号Soは実質的に無効化される。図示の実施例の
場合には、電源極性を正と判断した時の極性判別信号Sp
はゲートトリガ信号Sgを低レベルに引き込むように構成
されており、つまりはゲートトリガ信号Sgを実質的に無
効化することでマイコン20の発する点火信号Soを実質的
に無効化している。従って、電源極性が正の半サイクル
にあってエネルギ蓄積コンデンサ16を充電すべき時に誤
ってサイリスタ17をターンオンさせてしまうというよう
な恐れは確実に回避される。
【0011】これに対し、極性判別回路13が商用交流電
源11の極性が負にあることを表す極性判別信号Spを出力
しているときには、マイコン20の発した点火信号Soはそ
のまま有効とされ、ゲート回路14はゲートトリガ信号Sg
を発し、サイリスタ17をターンオンさせて、すでに述べ
たメカニズムにより、放電電極19に燃料着火のための放
電火花を飛ばさせる。
【0012】このようなサイリスタ誤トリガ防止に加
え、この従来装置では、マイコン20による外部データ源
群21、少なくとも特に炎検知センサ22から送られてくる
データの誤読も防止される。すなわち、マイコン20が有
効な点火信号Scを発生したときには、そのときから一定
時間の間、当該マイコン20は入力ポートIPに至る炎検知
センサ22からのデータ、望ましくはその他の外部データ
源群21からのデータの全ての読み込みを禁止するように
プログラムされているか、読み込みデータの処理を行な
わないようにプログラムされている。この一定時間は、
放電電極19にて火花放電が継続する時間より長く設定さ
れる。しかし、長過ぎては着火に成功した後、その旨を
表す炎検出信号をさえ延々と受け付けなくなるので、適
当な長さがあり、実際には放電継続時間より少し長目の
程度が良い。例えば放電継続時間は代表的な点火装置で
200ないし 300μS なので、データ読み込み禁止時間は
例えば 500μS 等と設定すれば良い。なお、図中、符号
OPは出力ポートであって、これを介し、マイコン20から
の制御信号等が各種の被制御負荷23に与えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、図3に
示す従来装置によると、点火制御回路にマイコンを用い
た燃焼機器用点火装置として、安定した点火動作を行な
い得ると共に、点火動作中の火花放電に伴って生じ易い
データの誤読ないし誤処理を防げる信頼性の高い装置を
提供することができる。しかし、その回路構成につき鑑
みると、未だ改善すべき点がある。
【0014】すなわち、図3に示す従来装置では、点火
信号Scの発生タイミングを確定するための零交差検出回
路12を必要とするが、これのみでは交流電源11が今いず
れの極性にあるのかを知ることはできないので、別途に
極性判別回路13も必要としている。してみるに、極性判
別回路自体は例えばダイオードが導通するか否かで判別
する回路としてかなり簡単な具体回路で実現できるが、
零交差検出回路は一般に部品点数の多いものとなる。そ
のため、これら二つの回路を用いねばならないことは部
品点数削減や回路構成の簡単化、装置の小型化の制約に
なっており、余り望ましいことではない。また、マイコ
ン20は零交差検出信号Soを受けるたびに点火信号Scを発
生するので、逆に言えば二回に一回は無効な点火信号Sc
となる。このこと自体合理的ではないし、エネルギ蓄積
コンデンサを充電すべき時に発生し、本来は無効とされ
るべき点火信号Scが、何等かの理由によりスイッチング
素子を誤トリガしないとも限らない。
【0015】本発明はこの点に鑑みてなされたもので、
図3に示した従来装置の長所を損なうことなく、より信
頼性を高め、かつまたマイコンからの点火信号発生に関
与する部分における回路構成上のより一層の簡略化を果
たすことで、ひいては点火装置全体としてもその小型化
を達成し得る点火装置の提供をその目的としたものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、実質的に極性判別回路と、従来のゲート回路
に若干の改変を加えた選択トリガ回路とを用いれば足
り、零交差検出回路は少なくとも不要とし得る点火装置
を提供する。すなわち、構成要件群として列記すれば、
本発明は下記の構成要件(a) 〜(f) を有する燃焼機器用
点火装置を提案する。 (a) 商用交流電源の正の半サイクルで充電されるエネル
ギ蓄積コンデンサ. (b) 商用交流電源の現在の極性が正であるのか負である
のかを弁別的に表す極性判別信号を発する極性判別回
路. (c) 極性判別信号を受け、当該極性判別信号が負の極性
になったことを表したのに基づいて点火信号を発するマ
イコン. (d) 極性判別信号を受け、当該極性判別信号が負の極性
にあることを表している状態下で上記のマイコンから点
火信号を受けた時にのみ、ゲート制御型スイッチング素
子のゲートにゲートトリガ信号を与えてこれをターンオ
ンさせる選択トリガ回路. (e) スイッチング素子のターンオンに伴いエネルギ蓄積
コンデンサの充電電荷が一次巻線を通って放電すること
で二次巻線に高電圧を発生する点火コイル. (f) 燃焼機器の着火部に設けられ、点火コイルの二次巻
線に発生した高電圧で放電火花を発生する放電電極.
【0017】上記の基本構成要件群を満たした上で、本
発明ではまた、上記のマイコンは少なくとも上記の着火
部に望んで設けられた炎検知センサを含む外部データ源
から送られてくるデータを読み込みんで処理する機能を
有し、点火信号の発生時点から所定の時間の間、当該マ
イコンは少なくとも炎検知センサからのデータの読み込
みを行なわないか、または読み込んだにしてもその処理
を行なわない点火装置も提案する。
【0018】なお、マイコンが点火信号を発生するタイ
ミングについてはある程度の時間的設計自由度があり、
極性判別信号が負の極性になったことを表した時から所
定の時間を経過した時に点火信号を発するように構成し
ても良いし、極性判別信号が負の極性になったことを表
した時に直ちに点火信号を発するように構成しても良
い。
【0019】さらに、上記のゲート制御型スイッチング
素子は限定的ではないが、サイリスタとすることが一般
的である。そして、そのような場合、より具体的には選
択トリガ回路は当該サイリスタのゲートとカソード間を
選択的に短絡、開放するトランジスタを有し、上記した
極性判別信号が正の極性を表すか、または負の極性を表
していてもマイコンから点火信号が発せられていない
時、このトランジスタはオンとなってサイリスタの当該
ゲートとカソード間を短絡する一方、極性判別信号が負
の極性を表し、かつマイコンから点火信号が発せられた
時、このトランジスタはオフとなってサイリスタのゲー
トとカソード間を開放し、これによりゲートにゲートト
リガ信号が与えられるように構成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1に即し、本発明による
燃焼機器用点火装置の望ましい一実施例につき説明する
が、既に図3に示す従来装置に関して述べた各構成要素
に対応する各構成要素、すなわち図3中と同じ符号で示
す各構成要素に関する説明は、本発明の実施形態におい
ても特に断らない限り、援用することができる。
【0021】本発明における特徴的な改良点は、主とし
て、従来装置において用いられていた零交差検出回路12
がないこと、ゲート回路14の代わりに通常のゲート回路
14に対して若干の改変を施すことで構成できる選択トリ
ガ回路40が設けられていることの二点である。以降、順
に動作を追いながら説明する。
【0022】使用者が図示しない操作手段を操作し、燃
料(ガス、石油等)への着火を意図した以降、商用電源
11の極性が正の半サイクルにある時には、すでに述べた
従来例装置と同様に、このときに順方向となるダイオー
ド15を介し、エネルギ蓄積コンデンサ16に電荷が充電さ
れる。その一方で、極性判別回路30の出力する極性判別
信号Spは、マイコン20と選択トリガ回路40の双方に与え
られていて、図2中に示すように、電源極性が正である
ことを表す正の有意電圧レベルとなる。
【0023】図示の場合、極性判別回路30はフォトカプ
ラ31の発光ダイオードと抵抗32の直列回路により構成さ
れており、当該発光ダイオードは商用電源11が正の半サ
イクルにある時に逆バイアスとなるように接続されてい
て、選択トリガ回路40への極性判別信号Spはこの発光ダ
イオードとこれに直列な抵抗32との接続ノードから取り
出され、一方、マイコン20への極性判別信号Spはフォト
カプラ31内の受光トランジスタを含む回路から取り出さ
れ、当該受光トランジスタがオフとなっている時に正の
有意電圧レベルとなる信号となっている。
【0024】選択トリガ回路40にはサイリスタ17のゲー
トとカソード間に主電流線路を接続したトランジスタ42
が設けられている。トランジスタ42としてはソース、ド
レイン間を主電流線路とする電界効果型のものも採用可
能であるが、図示の場合、当該トランジスタ42はバイポ
ーラトランジスタであるので、サイリスタ17のゲートに
コレクタを、カソードにエミッタを接続している。そし
て、極性判別回路30からこの選択トリガ回路40に与えら
れる極性判別信号Spは、当該極性判別信号Spが正の有意
電圧レベルにある時に順バイアスされるダイオード41を
介して当該トランジスタ42のベースに与えられているの
で、結局、極性判別信号Spが電源極性が正であることを
表している時には当該トランジスタ42がオンに維持さ
れ、サイリスタ17のゲートはカソードに短絡される(図
示の場合は実質的に接地に落とされる)ので、トリガ信
号Sgが発することはなく、サイリスタ17はオフの状態に
保たれる。換言すれば、エネルギ蓄積コンデンサ16が充
電されるべき商用電源11の正の半サイクル中に、誤って
サイリスタ17がターンオンすることはない。
【0025】しかるに、商用電源11が負の半サイクルに
入ると、極性判別回路30中のフォトカプラ31中の発光ダ
イオードが順バイアスとなって発光し、対応する受光ト
ランジスタを含む回路から発せられている極性判別信号
Spはそれまでの状態から第二の状態、例えば接地レベル
に反転するので、この極性判別信号Spを受けているマイ
コン20は、図2中に示すように、この極性判別信号Spの
立ち下がりエッジを検出し、その時から少しの時間tdを
おいて点火信号Scを発する。ただし、この遅延時間tdの
長さはある程度任意設計的に決定することができ、場合
によりtd=0、すなわち極性判別信号Spが電源極性の負を
表した時に直ちに点火信号Scを発するように構成しても
良い。しかし、いくらマイコン20が直ちに点火信号Scを
発するとはいっても、極性判別信号Spの状態反転の検知
から実際に点火信号Scが発せられるまでには若干の時間
の遅れがあるし、意図的に遅延時間tdを設けた場合には
この時間はさらに長くなる。従って実際に点火信号Scが
選択トリガ回路40に供給されるまでは、サイリスタ17を
オフの状態に確実に維持せねばならない。
【0026】そこで、選択トリガ回路40内には、電源極
性が負に入ると、正の時に充電されていたエネルギ蓄積
コンデンサ16により順バイアスされるダイオード44を介
し当該エネルギ蓄積コンデンサ16からの放電電流(僅か
な量で良い)をトランジスタ42のベースに流し込むよう
にしている。回路図的に見ると、整流ダイオード15のカ
ソードとエネルギ蓄積コンデンサ16の間の電流線路途中
から抵抗43とダイオード44の直列回路が分岐し、ダイオ
ード44のカソードが先に述べた極性判別信号Spの有意電
圧レベルを選択的に通すダイオード41のカソードに接続
している。そのため、後者のダイオード41が電源極性の
反転により逆バイアスとなっても、前者のダイオード44
と抵抗43を通じてエネルギ蓄積コンデンサ16からベース
電流が供給されるので、図2中に示すように、トランジ
スタ42のベース電圧Vbの波形は商用電源11が正の半サイ
クルにある時はもとより、負の半サイクルに入っても点
火信号Scが発生するまでは有意電圧レベルを保ち、これ
によりサイリスタ17のオフ状態が保証される。
【0027】しかし、マイコン20から点火信号Scが発せ
られた時にはトランジスタ42をオフすることで実質的に
トリガ信号Sgをサイリスタ17に印加する必要がある。そ
こで図示の実施形態では、マイコン20の発する点火信号
Scは選択トリガ回路40中の構成要素の一つである第二の
フォトカプラ45の発光ダイオードを駆動するように構成
されており、この発光ダイオードが発光すると当該フォ
トカプラ45中の受光トランジスタがオンとなり、この受
光トランジスタの主電流線路(エミッタとコレクタ間の
電流線路)を介してダイオード44のアノード側が強制的
に接地されるように構成されている。従って、マイコン
20から点火信号Scが発せられると、図2中のベース電圧
Vdの波形の変化から分かるようにトランジスタ42がオフ
となり、サイリスタ17のゲートは抵抗46を介してエネル
ギ蓄積コンデンサ16からの放電電流を受けるようになっ
て実質的にトリガ信号Sgを受けたことになり、このサイ
リスタ17が導通する。
【0028】こうして、このサイリスタ17がターンオン
すると、エネルギ蓄積コンデンサ16に蓄積された電荷が
当該サイリスタ17を介し点火コイル18の一次巻線に放電
し、これにより二次巻線側に高電圧が得られて、その放
電電圧波形Vdは図2中に示されているように振動的にな
りながら放電電極19に与えられ、当該電極19に単位放電
回当たり複数個の放電火花を飛ばす。
【0029】このようにして、本発明によると図3に示
した従来装置では必要であった零交差検出回路が不要な
簡単な回路構成でも、サイリスタ17の誤トリガを防止す
ることができる。また、点火信号Scも、従来のように商
用電源が零交差するたびに発せられるのではなく、正の
半サイクルから負の半サイクルに移った時にのみ発せら
れるので無駄がなく(つまり、不要な点火信号Scをわざ
わざ無効にする回路が不要となる)、何よりも誤動作の
要因が一つ減る。
【0030】もちろん、従来装置におけると同様、本発
明でもマイコン20による外部データ源群21、少なくとも
特に炎検知センサ22から送られてくるデータの誤読を防
止する構成も採用でき、それが望ましい。すなわち、図
2中に示されているように、マイコン20が点火信号Scを
発生した時には、その発生時点から一定時間tsの間、当
該マイコン20は少なくとも入力ポートIPに至る炎検知セ
ンサ22からのデータ、望ましくはその他の外部データ源
群21からのデータの全ての読み込みを禁止する(図2中
ではこの禁止状態を“×”印で示し、読み込み可能な状
態を“○”印で示している)ようにプログラムするか、
読み込んだにしても読み込みデータの処理を行なわない
ようにプログラムすることができる。この一定時間ts
は、放電電極19にて火花放電が継続する時間より長く設
定する。しかし、長過ぎては着火に成功した後、その旨
を表す炎検出信号をさえ、延々と受け付けなくなるの
で、適当な長さがあり、実際には放電継続時間より少し
長目の程度が良い。例えば放電継続時間は代表的な装置
で 200ないし 300μS なので、データの読み込み禁止時
間tsは例えば 500μS 等と設定すれば良い。このように
すれば、放電電極19にて火花放電を発生させることで生
ずるノイズに基づくデータの誤読ないし誤処理を防ぐこ
とができ、特に重大な危険に繋がり兼ねない炎検知セン
サ22からのデータの誤読ないし誤処理を防止することが
できる。なお、時間tsの間、データの読み込みか処理の
いずれかを禁止するのではなく、双方共に行なうように
しても良いことはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】本発明によると、マイコンを点火制御回
路として用いる点火装置として、簡単な回路構成で確実
な動作を行なう点火装置を提供できる。回路構成の簡略
化は装置のより一層の小型化と低廉化を招く。また、点
火信号も不要な時に発生することがなく、誤動作要因も
さらに減る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成される容量放電複数火花型
点火装置の一例の概略構成図である。
【図2】図1に示す点火装置の動作を要部の波形図に従
って説明する説明図である。
【図3】本発明により改良の対象とされる従来の容量放
電複数火花型点火装置の概略構成図である。
【符号の説明】
11 商用交流電源, 15 整流ダイオード, 16 エネルギ蓄積コンデンサ, 17 ゲート制御型スイッチング素子としてのサイリス
タ, 18 点火コイル, 19 放電電極, 20 マイコン, 21 外部データ源群, 22 炎検知センサ, 30 極性判別回路, 31 フォトカプラ, 32 抵抗, 40 選択トリガ回路, 41 ダイオード, 42 トランジスタ, 43 抵抗, 44 ダイオード, 45 フォトカプラ 46 抵抗.

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用交流電源の正の半サイクルで充電さ
    れるエネルギ蓄積コンデンサと;上記商用交流電源の現
    在の極性が正であるのか負であるのかを弁別的に表す極
    性判別信号を発する極性判別回路と;上記極性判別信号
    を受け、該極性判別信号が負の極性になったことを表し
    たのに基づいて点火信号を発するマイクロコンピュータ
    と;上記極性判別信号を受け、該極性判別信号が上記負
    の極性にあることを表している状態下で上記点火信号を
    受けた時にのみ、ゲート制御型スイッチング素子のゲー
    トにゲートトリガ信号を与えて該スイッチング素子をタ
    ーンオンさせる選択トリガ回路と;該スイッチング素子
    の該ターンオンに伴い上記エネルギ蓄積コンデンサの充
    電電荷が一次巻線を通って放電することで二次巻線に高
    電圧を発生する点火コイルと;燃焼機器の着火部に設け
    られ、該点火コイルの上記二次巻線に発生する上記高電
    圧で放電火花を発生する放電電極と;を有する燃焼機器
    用点火装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置であって;上記マイ
    クロコンピュータは、少なくとも上記着火部に望んで設
    けられた炎検知センサを含む外部データ源から送られて
    くるデータを読み込んで処理する機能を有し;該マイク
    ロコンピュータは、上記点火信号を発した時点から所定
    の時間の間、少なくとも上記炎検知センサからのデータ
    の読み込みを行なわないこと;を特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装置であって;上記マイ
    クロコンピュータは、少なくとも上記着火部に望んで設
    けられた炎検知センサを含む外部データ源から送られて
    くるデータを読み込みんで処理する機能を有し;該マイ
    クロコンピュータは、上記点火信号を発した時点から所
    定の時間の間、少なくとも上記炎検知センサからのデー
    タに関してはその処理をしないこと;を特徴とする装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の装置であっ
    て;上記マイクロコンピュータは、上記極性判別信号が
    上記負の極性になったことを表した時から所定の時間を
    経過した時に上記点火信号を発すること;を特徴とする
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2または3記載の装置であっ
    て;上記マイクロコンピュータは、上記極性判別信号が
    上記負の極性になったことを表した時に直ちに上記点火
    信号を発すること;を特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載の装
    置であって;上記ゲート制御型スイッチング素子はサイ
    リスタであること;を特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の装置であって;上記選択
    トリガ回路は上記サイリスタのゲートとカソード間を選
    択的に短絡、開放するトランジスタを有し;上記極性判
    別信号が上記正の極性を表すか、または該極性判別信号
    が上記負の極性を表していても上記点火信号が発せられ
    ていない時、該トランジスタはオンとなって上記サイリ
    スタの上記ゲートとカソード間を短絡する一方、該極性
    判別信号が上記負の極性を表し、かつ上記点火信号が発
    せられた時、該トランジスタはオフとなって該サイリス
    タの上記ゲートと上記カソード間を開放し、これにより
    該ゲートに上記ゲートトリガ信号が与えられること;を
    特徴とする装置。
JP29881295A 1995-10-24 1995-10-24 燃焼機器用点火装置 Expired - Fee Related JP2751031B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29881295A JP2751031B2 (ja) 1995-10-24 1995-10-24 燃焼機器用点火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29881295A JP2751031B2 (ja) 1995-10-24 1995-10-24 燃焼機器用点火装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09119637A JPH09119637A (ja) 1997-05-06
JP2751031B2 true JP2751031B2 (ja) 1998-05-18

Family

ID=17864549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29881295A Expired - Fee Related JP2751031B2 (ja) 1995-10-24 1995-10-24 燃焼機器用点火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2751031B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114459053B (zh) * 2022-02-08 2023-10-17 深圳市振邦智能科技股份有限公司 一种电子打火与火焰检测电路

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09119637A (ja) 1997-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4892080A (en) Ignition system for internal combustion engine
US4402299A (en) Ignition coil energizing circuit
US9719479B2 (en) Ignition control device for internal combustion engine
US6212053B1 (en) Device and method for driving at least one capacitive actuator
US6324046B1 (en) Actuator circuit for dual-solenoid gas valve
JPH11159378A (ja) 電磁弁駆動装置
JP2751031B2 (ja) 燃焼機器用点火装置
JPH05119100A (ja) 誘導負荷駆動装置の短絡現象の検出回路装置
JPH08338350A (ja) 内燃機関用点火装置
JPH02245478A (ja) 内燃機関点火装置
EP0405415A2 (en) Warning system for an engine
US6534882B2 (en) Configuration for triggering a restraint device in a motor vehicle
US4958608A (en) Ignition system for internal combustion engine
JPH07122497B2 (ja) 燃焼機器用点火装置
US6556790B2 (en) Electronic flash device
US7021299B2 (en) Multichannel electronic ignition device with high-voltage controller
US5545930A (en) Generated-voltage regulator for automobile ensuring correct key switch on-state determination
US6734676B2 (en) Method and timing circuit for generating a switching or control signal
JP2848472B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP3327360B2 (ja) スイッチング電源回路の過電流保護装置
JP4395882B2 (ja) 炎検出装置
JP2900644B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JPS5827095Y2 (ja) 内燃機関点火装置
JPH0465435B2 (ja)
JPS5815661Y2 (ja) 機関点火装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980106

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees