JP2750790B2 - シート状接着材および接合方法 - Google Patents

シート状接着材および接合方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、構造用セラミック部
材を接合する接着材とその使用方法に関する。従って、
利用はニューセラミックス業界である。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化物系セラミック部材の接合に
はセラミックスラリーによるろう材あるいは接着剤が用
いられていた。これらは、接合予定の個所に対して充填
あるいは塗り付けた後、焼成することによりセラミック
部材同士の接合を行うものであった。
【0003】
【目的】この発明では、酸化物系セラミック部材の接合
に関し、シート状の接着材を提供し、接合部分を美し
く、接合の手間を簡単にしようとするものである。
【0004】
【目的を達成するための手段】この発明の接着材は、離
型シートに挟んだシート状にて提供するのものである。
以下、図面とともに説明する。図1は、この発明の実施
例による接着材を一部切り欠きによる外観斜視図によっ
て表したものである。図中1は接着用薄膜であり、2
a,2bは離型シートである。図に示す如く、薄膜とな
った接着剤を2枚の離型シートにより挟んだものであ
る。
【0005】接着用薄膜は、主成分として焼成後固着さ
せるセラミック粉と仮接着樹脂成分としての合成樹脂エ
マルション,セラミック粉の湿潤,分散のための界面活
性剤および水を含んだものとなっている。セラミック粉
には、酸化アルミニウム,酸化珪素ないし酸化ジルコニ
ウムの単体の混合物、もしくはそれらを任意の割合で含
む鉱物が主として用いられる。これらの割合は、酸化ア
ルミニウムを35〜70重量%,酸化珪素を30〜50
重量%,酸化ジルコニウムを0〜10重量%であり、そ
の他の微量成分として、酸化チタン,酸化ナトリウム,
酸化ホウ素,酸化カルシウムなどの酸化物系セラミック
ス、あるいはホウ砂,長石,珪酸,硝石,ソーダ灰,ほ
たる石,氷晶石,石灰石,消石灰,骨灰,炭酸カルシウ
ムなどの各種ガラス化組成物が1〜10重量%混合され
る。これらセラミック粉の粒径は0.1〜50μの範囲
にあるのが良く、粒径が小さくなると表面活性が強くな
ることにより、焼結密度が増し、収縮が大きくなる。逆
に、大きくなると表面活性が弱くなり、焼成後の接着強
度が大きくならない。特に好適な範囲としては粒径0.
4〜10μである。
【0006】次に、合成樹脂エマルションについて言え
ば、水性のものであれば、特に限定されるものではな
く、従来、公知の種々のものが使用できるが、通常、ポ
リアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン−ポリ塩化ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポ
リエチレン−ポリ酢酸ビニル、ポリプロピレンなどの熱
可塑性樹脂エマルション;ウレタン樹脂,エポキシ樹脂
などの反応熱硬化性樹脂エマルション;アスフアルト、
ゴムアスフアルトなどの瀝青質エマルション;クロロプ
レンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエン
ゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴムエマルション等及
びこれらの混合物が挙げられる。
【0007】これらの合成樹脂エマルションのなかで
も、実際セラミック部材を仮に接着することを考慮する
と粘着性を有していた方が良く、熱可塑性樹脂エマルシ
ョン、合成ゴムエマルションが好適となる。そして、セ
ラミック粉等と混練して得られる接着用薄膜が、接着力
の強さにおいて1.5〜3kgf/cmの値を示すの
が良い。本発明者等は接着力の測定を、7×7×0.5
cmの石綿スレート板に対し、片面の離型シートを剥が
した接着材を別のエポキシ樹脂接着剤により張り着け、
接着材のもう一方の面には離型シートを剥がし、鋼製の
接着力測定用アタッチメント(280番の耐水研磨紙に
より研磨した2.5×2.5cmの接着面積を持つも
の)を張り付け、質量5kgの重りで15分間圧着静置
した後、その接着力を引張り試験器を用い2mm/分の
引張りスピードにより測定した。この接着力が1.5k
gf/cmより小さいと接着材を使用する際、離型シ
ート1枚を剥がし接合したいセラミック部材に張り付
け、もう一方の離型シートを剥がした時に、セラミック
部材に張り付けている接着用薄膜に浮きが生じることが
ある。逆に、接着力が3kgf/cmより大きくなり
すぎると、一度張り付け、接着個所を手直ししたい際
に、引き離しが困難となり、作業性が悪くなる。
【0008】更に、接着用薄膜に含有される界面活性剤
には、アニオン性界面活性剤,ノニオン性界面活性剤,
カチオン性界面活性剤,両性界面活性剤が挙げられる。
配合水以外にも、この発明の主旨を損わない範囲におい
て接着用薄膜には下記材料を配合することができる。す
なわち、接着用薄膜を作るスラリーの粘性を改良するた
めの水溶性高分子(例えば、カルボキシルメチルセルロ
ース,メチルセルロース,ヒドロキシエチルメチルセル
ロース,ポリビニールアルコール,アラビアゴム,変性
マレイン酸樹脂,デキストリン等である)を加えても良
い。更に、接着用の薄膜の乾燥性を改良するために、各
種溶剤を添加することもできる(例えば、アルコール
類,ケトン類,エステル類,セロソルブ類,アミン類,
酸アミド類等の親水性溶剤が挙げられる)。また、その
他に、防腐剤,防黴剤等を必要に応じて添加せしめるこ
とが可能である。
【0009】セラミック薄膜を作るためのスラリーの配
合はその主成分であるセラミック粉の配合割合が、全体
の体積濃度(仮にセラミック体積濃度;CVCという)
において20〜35%にあるのが良い。これは、CVC
が小さいと、仮接着し焼成した時に、可燃成分が焼失
し、セラミック成分が空隙を有した状態で焼結すること
になる。また、CVCが大きくなると、薄膜を作るセラ
ミックスラリーに流動性がなくなり、粘着性も不足する
ようになる。セラミック粉および合成樹脂エマルション
等を混練してスラリーとするには、公知の混合分散装置
を用いて充分分散させ、脱泡したものが用いられる。
【0010】接着用薄膜を保護し、保管および持ち運び
を容易にするために、この発明では離型シートにより挟
んでいる。離型シートは一般に離型紙として用いられて
いるものが使用できる。好適な素材としては、ポリエチ
レン,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートな
どのプラスチックフイルムあるいは防湿加工されたポリ
エチレン加工紙,塩化ビニリデン加工紙等に対しシリコ
ン樹脂塗布されたものが利用される。離型シート上に上
記セラミックスラリーから接着用薄膜を作成するには、
ドクターブレード法により、機械としてはナイフコータ
ー等を利用し、所望膜厚の接着用薄膜が得られる。膜厚
は、経済性および作業性の観点からして0.3〜1mm
厚が適当である。
【0011】
【実施例】実施例では、まず、最初にエマルションを選
択した後、接着力を決めるためにセラミック粉とエマル
ションの量を変化させて作業性のよい値を求めた。下記
表1では、その配合量と粘着性としての接着強度,作業
性および焼成後の外観を示した。
【0012】
【表1】
【0013】次に実施例では、下記表2配合に示すセラ
ミック粉を表3に示す配合材料を用い、ポットミルによ
り混練し、セラミックスラリーとなし、真空脱泡した
後、離型剤をコーティングした0.1mm厚のPET製
フイルム上に0.5mm厚にして塗布し、室温において
乾燥させた後、その上へ前記PET製フイルムを空気が
入らないよう重ね合わせた。
【0014】
【表2】 尚、割合を示す数値は重量部を示し、その他成分には、
TiO,NaO,KO,B,CaOなどを
含む鉱物を使用した。
【0015】
【表3】 尚、セラミック粉は表2の配合によるものとし、合成樹
脂エマルションにはアクリル樹脂共重合のもの(固型分
50%)を用い、成膜助剤にはDBPを用いた。水の量
は混練後の粘度が回転式の簡易粘度計において5000
〜15000cpsとなるように調整した。
【0016】接着性能の評価は、アルミナ製の部材7×
7×2cmの正方形面の中央に3×3×2cmの部材の
正方形面が合わせる位置に、接着材を張り付け、所定の
焼成温度と時間により焼成し、その接着強度を測定し
た。この結果を下記表4により示す。
【0017】
【表4】
【0018】上記試験においては、接着材を平面部分に
張り付けて焼成させたが、別の実施例では、平板状の部
材と角柱状の部材を接合させるのに平板の四辺立ち上が
り部分に接着材を張り付けて、匣鉢あるいはセッターと
なるように組み立てて焼成した。この場合も、焼成時に
接着材がタレたり、接着部分に隙間が生じることもな
い、きれいな仕上がりとなった。また、この発明の方法
によって接合された匣鉢を1500℃の加熱繰り返しテ
ストを10回行ったが、何ら異常が発生することもなか
った。
【0019】
【効果】この発明の接着材は、セラミック部材の接合部
分に切り取って張り付けて使用すればよいので、接合を
簡単にかつ、均一な厚みにおいて行うことができる。ま
た、離型シートに挟まれた状態において提供されるの
で、保管,持ち運びが簡単となる。更に、従来使用され
ていたろう材の如く、接着個所からハミ出たり、他の部
分にろう材が付着して汚すこともない。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明の接着材の外観を一部切り欠いて示す
斜視図である。 1…接着用薄膜 2…離型シート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着用薄膜とこの薄膜を挟む一時保護、
    包装用の離型シートからなる接着材にあって、薄膜がセ
    ラミック粉としての酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化
    ジルコニウムを主成分とし、仮接着用樹脂分としての合
    成樹脂エマルション,セラミック粉の湿潤,分散のため
    の界面活性剤および水を含有し、セラミック粉の配合割
    合を体積濃度において20〜35%にすることを特徴と
    するシート状接着材。
  2. 【請求項2】 接着用薄膜とこの薄膜を挟む一時保護、
    包装用の離型シートからなる接着材にあって、薄膜がセ
    ラミック粉としての酸化珪素,酸化アルミニウム,酸化
    ジルコニウムを主成分とし、仮接着用樹脂分としての合
    成樹脂エマルション,セラミック粉の湿潤,分散のため
    の界面活性剤および水を含有し、かつ、セラミックの配
    合を、酸化アルミニウムを35〜70重量%,酸化珪素
    を30〜50重量%,酸化ジルコニウムを0〜10重量
    %とし、その他の微量成分として、酸化チタン,酸化ナ
    トリウム,酸化ホウ素,酸化カルシウムなどの酸化物系
    セラミックス、あるいはホウ砂,長石,珪酸,硝石,ソ
    ーダ灰,ほたる石,氷晶石,石灰石,消石灰,骨灰,炭
    酸カルシウムなどの各種ガラス化組成物を1〜10重量
    %混合したものであることを特徴とするシート状接着
    材。
  3. 【請求項3】 特許請求項1または請求項2記載の接着
    材を酸化物系セラミック部材の接着個所の接着断面に合
    わせて切り取り、離型シートの一枚を剥がし、接着個所
    に張り、もう一枚の離型シートを剥がした後、対となる
    セラミック部材を張り合わせた後、焼成し固着させるこ
    とを特徴とする接合方法。
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