JP2747254B2 - 流体軸受装置 - Google Patents

流体軸受装置

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JP2747254B2
JP2747254B2 JP25285795A JP25285795A JP2747254B2 JP 2747254 B2 JP2747254 B2 JP 2747254B2 JP 25285795 A JP25285795 A JP 25285795A JP 25285795 A JP25285795 A JP 25285795A JP 2747254 B2 JP2747254 B2 JP 2747254B2
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雄 外崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二部材を相対移動
可能に案内する流体軸受装置に関する。例えば、三次元
測定機をはじめとする多くの精密機器における可動部の
軸受として利用できる。
【0002】
【背景技術】静圧空気軸受装置は、非接触軸受であり、
摩擦、摩耗、ヒステリシスなどがなく、また、軸受案内
面の微小な凹凸を軸受隙間内に形成された空気膜により
平均化できる効果などから運動精度がきわめて良好であ
るという長所をもち、このことから、三次元測定機をは
じめとする多くの精密機器における可動部の軸受として
利用されている。
【0003】そこで、従来の空気軸受装置として、最も
一般的な給気孔絞り形空気軸受装置の構造を図5で説明
する。これは、図5(A)に示す如く、相対移動する二
部材、つまり、軌道台1および可動台2のうち一方、こ
こでは、軌道台1の上面に前記相対移動方向に沿って形
成された案内面3と、他方の可動台2側に設けられた軸
受パッド4とから構成されている。軸受パッド4には、
流体噴出口を構成する流体ポケット5が前記案内面3に
開口して設けられているとともに、その流体ポケット5
に絞り6を通じて連通する流体供給口7が形成されてい
る。流体供給口7には、配管8を通じて図示省略の外部
給気源から圧縮空気 (圧力Ps)が供給される。
【0004】従って、外部給気源から圧縮空気 (圧力P
s)が流体供給口7から絞り6を通じて流体ポケット5に
供給されると、その圧縮空気 (圧力Ps)は案内面3と軸
受パッド4の底面との間の軸受隙間hから吹き出され
る。すると、可動台2は、吹き出された圧縮空気のもつ
静圧によって案内面3上に浮上されるから、可動台2を
軌道台1の案内面3に沿って円滑に移動させることがで
きる。なお、Pa は大気圧である。
【0005】いま、可動台2に荷重Wが作用していると
すると、案内面3と軸受パッド4の底面との間の軸受隙
間hには、荷重Wを支持するための圧力Pr が生じる。
このときの軸受隙間内の圧力分布は、図5(B)のよう
になっている。ここで、荷重Wは、この圧力分布を軸受
全面にわたって積分した値に等しい。一般的には、 W=Ae ×Pr0………(1) で与えられる。ただし、Pr0は流体ポケット5内に生じ
る圧力、Ae は軸受有効面積で、軸受面形状によって決
定される軸受固有の定数である。
【0006】また、軸受隙間内圧力Pr と軸受隙間hと
は、図6の関係で与えられる。これは、前記(1)式か
ら荷重Wと軸受隙間hとの関係に対応している。また、
このとき、軸受有効面積Ae は、 d0 2×π/4>Ae >d1 2×π/4………(2) で与えられる。ただし、d1 は流体ポケット5の直径、
0 は流体パッド4の直径である。
【0007】この関係から、軸受隙間内圧力Pr が変化
すると、つまり、荷重Wが変動すると、軸受隙間hも変
化することになるから、軸受剛性が低いという問題があ
る。ちなみに、軸受剛性K1 は、負荷変動に対する軸受
隙間の変動をいい、 K1 =ΔW/Δh=Ae ×ΔPr /Δh………(3) で与えられる。
【0008】そこで、従来、空気軸受装置の軸受剛性を
高める方法として、給気の絞り効果を高め軸受隙間の
微小化による高剛性化を達成する方法、軸受隙間の圧
力を圧力センサで検出し、この圧力センサの検出圧力に
応じて絞り部での流量を調整する可変絞りによる方法、
軸受隙間を変位センサで検出し、このセンサの検出信
号に応じて絞り部での流量を調整する方法、などが提案
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
いずれの方法でも次のような問題がある。まず、の場
合には、加工に高い加工精度や微細加工が要求され、加
工技術上、限界がある。また、およびの場合、圧力
センサや変位センサなどが必要である上、それらのセン
サで検出された値に応じて絞りを可変するための駆動機
構、例えば、圧電素子などを用いた駆動機構が必要とな
ることから、機構的にも複雑化し、かつ、高価になると
いう問題がある。
【0010】ここに、本発明の目的は、このような従来
の問題を全て解消し、軸受の高剛性化を、加工上の制約
を受けることなく、構造的にも簡易にかつ安価に達成で
きる流体軸受装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明の流体
軸受装置では、相対移動する二部材のうち一方の部材に
前記相対移動方向に沿って設けられた案内面と、前記相
対移動する二部材のうち他方の部材側に前記案内面に開
口して設けられた流体噴出口と、この流体噴出口内に圧
力流体を供給する流体流路の途中に設けられた絞りとを
有する流体軸受装置において、前記他方の部材側に前記
流体噴出口に連通するチャンバを設けるとともに、この
チャンバの上壁を負荷変動に応じて前記案内面と前記流
体噴出口との間の軸受隙間方向へ変位可能な受圧板に構
成し、この受圧板に作用する負荷変動による受圧板のた
わみ量および前記チャンバ内圧の力によるたわみ量に基
づく受圧板の変位と、前記受圧板に作用する負荷変動お
よび軸受剛性に基づく軸受隙間変動とが相殺されるよう
に構成した、ことを特徴とする。
【0012】高圧流体が絞りを通じて案内面と流体噴出
口との間の軸受隙間に供給されている状態において、負
荷が変動すると、その負荷変動によって受圧板が変位を
生じる。また、負荷変動によって案内面と流体噴出口と
の間の軸受隙間が変動するが、受圧板の変位と軸受隙間
変動とが相殺されるように構成されているから、負荷が
変動しても、相対移動する二部材の上下方向の相対位置
を一定に維持させることができる。よって、軸受全体と
して、高剛性化を達成することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る流体軸受装置
の実施の一形態について、添付の図面(図1〜図4)を
参照しながら詳細に説明する。なお、これらの図の説明
に当たって、前述した図5および図6と同一構成要件に
ついては、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡
略化する。
【0014】本実施の形態に係る流体軸受装置には、図
1に示す如く、前記流体パッド4の上部に、前記流体ポ
ケット5と連通孔11を通じて連通するチャンバ12が
形成されている。チャンバ12を構成する上壁は、可動
台2に作用する負荷変動に応じて前記案内面3と前記流
体パッド4の底面との間の軸受隙間h方向、つまり、上
下方向へ変位可能な受圧板14として形成されている。
具体的には、外周が薄肉部13に形成され、その薄肉部
13によって上下方向へ変位可能に構成されている。ま
た、受圧板14の受圧面積は、前記軸受有効面積Ae よ
り大きく構成されている。つまり、 d2 2×π/4>Ae ………(4) に構成されている。なお、d2 はチャンバ12の直径で
ある。
【0015】このような構成において、図2(A)
(B)に示す如く、可動台2に変動荷重ΔW(ただし、
ΔW>0)が生じた場合、軸受隙間内圧力Pr もΔPr
変動する。つまり、前記(1)式から、 (W+ΔW)=Ae ×(Pr0+ΔPr )………(5) ΔW =Ae ×ΔPr ……………………(6) の関係が得られる。また、空気膜剛性K1 により軸受隙
間はΔh変化する。つまり、(3)式から、 Δh=ΔW/K1 ………(7) が得られる。
【0016】一方、軸受隙間内圧力変動ΔPr はチャン
バ12内でも生じるため、受圧板14は、外部からの変
動荷重ΔWとチャンバ12内からの力ΔPr (d2 2×π
/4)によりΔHだけ変位する。ここで、ΔHは、図3
(A)および(B)に示す如く、変動負荷ΔWによるた
わみ量ΔH1 とチャンバ12の内圧の力によるたわみ量
ΔH2 との重ね合わせの量であるから、 ΔH=ΔH2 +ΔH1 ………(8) で与えられる。
【0017】よって、変動荷重ΔW>0のとき受圧板1
4の変位量ΔH>0、変動負荷ΔW<0のとき受圧板1
4の変位量ΔH<0であり、かつ、ΔHの絶対値とΔh
の絶対値とが等しくなるように、つまり、|ΔH|=|
Δh|となるように、空気膜剛性K1 と受圧板14の剛
性K2 とを決定すれば、軸受全体の剛性を無限大にする
ことが可能である。
【0018】従って、本実施の形態によれば、流体パッ
ド4の上部に、流体ポケット5と連通孔11を通じて連
通するチャンバ12を形成し、このチャンバ12を構成
する上壁を可動台2に作用する負荷変動に応じて上下方
向へ変位可能な受圧板14として形成し、軸受に作用す
る負荷変動によって生じる案内面3と流体パッド4の底
面との間の軸受隙間変動Δhと受圧板14の変位ΔHと
が互いに相殺されるように構成したので、負荷が変動し
ても、軌道台1と可動台2との上下方向の相対位置を一
定に維持させることができる。しかも、空気膜剛性K1
と受圧板14の剛性K2 との設定によっては、軸受全体
として無限大剛性を達成することが可能である。
【0019】そのため、キャリッジの移動に伴って負荷
変動を生じるもの、例えば、三次元測定機などにおい
て、基台に対して門型コラムの両側脚を移動自在に案内
するための軸受として設ければ、その門型コラムの水平
ビームに沿ってスライダが移動したとき左右の脚にかか
る負荷が変動したとしても、その負荷変動に対して軸受
隙間を一定に維持させることができるから、測定精度を
向上させることが可能である。
【0020】また、加工技術上は、流体パッド4の上部
に受圧板14を有するチャンバ12を形成するだけでよ
いから、従来のように、高い加工精度や微細加工が要求
されることもなく、また、圧力センサや変位センサ、更
には、圧電素子などの駆動機構も必要としないから、機
構的にも簡易にかつ安価に構成することができる。
【0021】以上、本発明について、実施の一形態を挙
げて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定される
ものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良並びに設計の変更が可能なことは勿論であ
る。
【0022】例えば、上記実施の形態では、一般的な可
動部に適用したものについて述べたが、本発明の流体軸
受装置を三次元測定機のキャリッジやテーブルのスラス
ト方向支持に使用する場合には、図4に示すように構成
すればよい。三次元測定機のキャリッジやテーブルのス
ラスト方向支持に使用する場合、通常、3箇所以上の支
持にて使用される。このとき、案内面3と軸受面との平
行が確保される必要がある。この平行を確保する手段の
一つとして、図4に示すように、可動側であるキャリッ
ジ2Aに、下端面に凹円錐穴21を有する調整ねじ22
をナット23によって固定し、この凹円錐穴21に鋼球
24を収納し、この鋼球24を受圧板14の上面中心に
形成した凹円錐面25に係合させればよい。
【0023】なお、本発明の流体軸受装置は、三次元測
定機、二次元測定機、大型ハイトゲージなどの各種測定
機のほか、工作機械や精密移動テーブルなどにも適用で
き、その適用対象は限定されない。
【0024】
【発明の効果】以上の通り、本発明の流体軸受装置によ
れば、軸受の高剛性化を、加工上の制約を受けることな
く、構造的にも簡易にかつ安価に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す断面図である。
【図2】図1に示す流体軸受装置に負荷変動が生じたと
きの状態を示す図である。
【図3】図1に示す受圧板の変位を示す図である。
【図4】本発明の流体軸受装置を三次元測定機のキャリ
ッジに適用した例を示す図である。
【図5】従来の給気孔絞り形空気軸受装置を示す図であ
る。
【図6】図5に示す空気軸受装置の軸受隙間内圧力と軸
受隙間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 軌道台(相対移動部材) 2 可動台(相対移動部材) 3 案内面 4 流体パッド 5 流体ポケット(流体噴出口) 6 絞り 7 流体供給口 11 連通孔 12 チャンバ 14 受圧板 h 軸受隙間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対移動する二部材のうち一方の部材に
    前記相対移動方向に沿って設けられた案内面と、前記相
    対移動する二部材のうち他方の部材側に前記案内面に開
    口して設けられた流体噴出口と、この流体噴出口内に圧
    力流体を供給する流体流路の途中に設けられた絞りとを
    有する流体軸受装置において、前記他方の部材側に前記
    流体噴出口に連通するチャンバを設けるとともに、この
    チャンバの上壁を負荷変動に応じて前記案内面と前記流
    体噴出口との間の軸受隙間方向へ変位可能な受圧板に構
    成し、この受圧板に作用する負荷変動による受圧板のた
    わみ量および前記チャンバ内圧の力によるたわみ量に基
    づく受圧板の変位と、前記受圧板に作用する負荷変動お
    よび軸受剛性に基づく軸受隙間変動とが相殺されるよう
    に構成した、ことを特徴とする流体軸受装置。
JP25285795A 1995-09-29 1995-09-29 流体軸受装置 Expired - Lifetime JP2747254B2 (ja)

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JPH0854021A JPH0854021A (ja) 1996-02-27
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH116525A (ja) * 1997-06-17 1999-01-12 Mitsutoyo Corp 流体軸受装置
JP3949910B2 (ja) * 2001-07-05 2007-07-25 株式会社ミツトヨ エアーベアリングを用いた駆動装置

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