JP2745393B2 - 放電型サージ吸収素子 - Google Patents

放電型サージ吸収素子

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JP2745393B2 JP7053457A JP5345795A JP2745393B2 JP 2745393 B2 JP2745393 B2 JP 2745393B2 JP 7053457 A JP7053457 A JP 7053457A JP 5345795 A JP5345795 A JP 5345795A JP 2745393 B2 JP2745393 B2 JP 2745393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、気密容器内に封入し
た放電間隙における放電現象を利用してサージ等の過電
圧を吸収する放電型サージ吸収素子に係り、特に、対サ
ージ応答性能の向上を図った放電型サージ吸収素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器に侵入する過渡的な異常
電圧や誘導雷等のサージから電子回路素子を保護するた
め、気密容器内に封入した放電間隙における放電現象を
利用した放電型サージ吸収素子が用いられている。その
一例として、図7に示す放電型サージ吸収素子50は、
丸棒状の電極基体52の表面にエミッタ層54を被着さ
せて成る一対の放電電極56,56の下端にリード端子
58,58を接続し、これを所定の放電間隙60を隔て
て互いに平行するよう配置し、ガラス管を加工して形成
した気密容器62内に、希ガスを主体とした放電ガスと
共に封入し、上記リード端子58,58を気密容器62
の下端封着部62aを貫通させて外部に導出して成る。
【0003】この放電型サージ吸収素子50は、例えば
図8に示すように、被保護回路64に接続された一対の
電源ラインL1とグランドG間、及びL2とグランドG
間に、リード端子58,58を介してそれぞれ挿入接続
される。なお、各放電型サージ吸収素子50には、続流
防止用の保護素子としての抵抗やバリスタが直列接続さ
れている(図においては抵抗66が示されている)。し
かして、上記電源ラインL1−グランドG間あるいはL
2−グランドG間に伝導性のコモンモード・サージが印
加されると、上記放電間隙60にグロー放電を経てアー
ク放電が生成され、該アーク放電を通じてサージはグラ
ンドG側に逃がされることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなNPL(N
eon−Pilot−Lamp)型の放電型サージ吸収
素子にあっては、アーク放電の大電流を利用してサージ
を吸収するものであり、電流耐量が大きいという利点が
ある反面、放電遅れが生じやすいという欠点を抱えれて
いる。そこで、被保護回路の保護を確実に行うために、
放電型サージ吸収素子の応答速度を向上させる方策が種
々採られてきた。
【0005】例えば、図示は省略したが、気密容器内壁
面にリード端子間を接続する誘電体層を形成し、該誘電
体層の表面に生じる沿面放電によって逸速くサージ吸収
を開始すると共に、該沿面放電によって生じる電子やイ
オンのプライミング効果によってアーク放電を促進させ
ることが試みられている。しかしながら、沿面放電の発
生には所定の電界強度が必要であり、放電開始電圧の低
い放電型サージ吸収素子にはあまり有効でないという問
題があった。また、電極基体の表面にラジオアイソトー
プを塗布したRI電極を用い、その放射線を利用してア
ーク放電を促進させることも行われている。しかしなが
ら、ラジオアイソトープの使用量に規制があるため、十
分な効果を上げにくい点で問題があった。
【0006】この発明は、従来の上記問題に鑑みて案出
されたものであり、その目的とするところは、対サージ
応答性能に優れた放電型サージ吸収素子を実現すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る放電型サージ吸収素子は、棒状の電極
基体よりなる複数の放電電極を放電間隙を隔てて対向配
置し、これを放電ガスと共に気密容器内に封入し、上記
電極基体の下端部に接続されたリード端子を気密容器外
に導出して成る放電型サージ吸収素子において、上記気
密容器内に誘電体より成る基台を配置し、該基台の凹部
内に上記電極基体の下端部を嵌装することにより、該基
台の表面を介して各放電電極間を接続すると共に、該基
台の表面に形成されたトリガ電極の両端と各放電電極と
の間にそれぞれ微小間隙を設け、さらに上記基台の表面
における上記微小間隙に対応する箇所に溝を形成したこ
とを特徴としている。上記放電ガスを、不活性ガスに
0.5〜20重量%(より望ましくは1〜2重量%)の
六弗化硫黄ガスを混合させたものより構成してもよい。
上記不活性ガスとしては、窒素ガス(N)の他、ネオ
ン(Ne),アルゴン(Ar),キセノン(Xe),ヘ
リウム(He)等の希ガスが該当する。
【0008】
【作用】リード端子を経由して上記放電型サージ吸収素
子の放電電極間に定格以上の過電圧が印加されると、誘
電体より成る基台の表面を介して各放電電極とトリガ電
極の両端間の電界強度が高まり、微小間隙において放電
遅れの少ない微弱な放電が直ちに生成され、過電圧の吸
収が開始される。また、この微弱放電に伴って電子やイ
オンが気密容器内に放出され、基台の表面における沿面
放電の発生が促進される。この沿面放電を通じても過電
圧の吸収が行われると共に、多量の電子及びイオンが気
密容器内に放出される。そして、これらの放電を通じて
放出された電子やイオンのプライミング効果により、放
電電極間の放電間隙に速やかに主放電が生成され、アー
ク放電の大電流を通じて本格的な過電圧の吸収が実現さ
れる。
【0009】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の実施例を
説明する。図1は、本発明の一実施例に係る放電型サー
ジ吸収素子10を示す断面図である。この放電型サージ
吸収素子10は、ガラス管の両端開口を封止して形成し
た気密容器12内に、所定の放電間隙14を隔てて対向
配置された一対の放電電極16,16と、該放電電極1
6,16を支持する誘電体基台18とを、不活性ガスを
主体とした放電ガスと共に封入して成る。
【0010】各放電電極16,16は、導電性に優れた
ニッケル等の金属を細長い丸棒状に加工した電極基体2
0,20と、該電極基体20,20の表面を覆うエミッ
タ層22,22より成る。このエミッタ層22,22
は、炭酸バリウム(BaCO)や六硼化ランタン(L
aB)等より成り、耐スパッタ性能の向上等を企図し
て形成される。但し、このエミッタ層22,22は必須
の構成要素ではなく、該エミッタ層22,22を形成せ
ずに電極基体20,20をそのまま放電電極16,16
として用いることもできる。電極基体20,20の下端
部にはデュメット線(銅被覆鉄ニッケル合金線)や42
−6合金線等より成るリード端子24,24が接続され
ている。このリード端子24,24は、誘電体基台18
の貫通孔18a,18aに挿通されると共に、気密容器
12の下端封着部12aを貫通して外部に導出されてい
る。また、電極基体20,20の下端部は、上記貫通孔
18a,18aと同心円状に形成された誘電体基台18
の凹部18b,18b内に嵌挿され、その位置決めと固
定がなされている。
【0011】上記誘電体基台18は、図2に示すよう
に、アルミナやフォルステライト等のセラミックあるい
はガラス等を、両側面が湾曲したブロック状に形成して
成り、該誘電体基台18の表面にはカーボン線や他の導
電材料より成るトリガ電極26が形成されている。該ト
リガ電極26の両端と各放電電極16,16との間に
は、幅50〜300μmの微小間隙28,28が形成さ
れている。また、誘電体基台18の表面における上記微
小間隙28,28に対応する箇所には、深さ50〜30
0μmの溝30,30が形成されている。
【0012】この放電型サージ吸収素子10は、図8に
示したように、被保護回路64に接続された一対の電源
ラインL1とグランドG間、及びL2とグランドG間
に、リード端子24,24を介してそれぞれ挿入接続さ
れる。しかして、電源ラインL1−グランドG間あるい
はL2−G間に定格以上の過電圧が印加されると、誘電
体基台18の表面を介して放電電極16とトリガ電極2
6間の電界強度が高まり、微小間隙28において放電遅
れの少ない微弱な放電が直ちに生成され、過電圧の吸収
が開始される。また、これに続いて誘電体基台18の表
面に沿面放電が生成されて過電圧の吸収が開始されると
共に、両放電を介して多量の電子及びイオンが気密容器
12内に放出されることとなり、そのプライミング効果
によって放電電極16,16間の放電間隙14に速やか
に主放電たるアーク放電が生成される。
【0013】例えば、1.2/50μs・10kVの過
電圧を印加した場合、誘電体基台18を有しない従来の
放電型サージ吸収素子50(図7)の応答速度が1.0
8μsであったのに対し、この放電型サージ吸収素子1
0の応答速度は0.48μsとなり、応答速度の飛躍的
な向上が実現できる。因みに、トリガ電極26及び溝3
0を形成しない単なる誘電体基台18を用いた放電型サ
ージ吸収素子に対して同様の実験を行ったところ、応答
速度は0.84μsとなり、従来の放電型サージ吸収素
子50よりも良好な結果が得られた。これは、過電圧印
加後直ちに誘電体基台18の表面に放電遅れの小さい沿
面放電が生成され、該沿面放電を介して過電圧の吸収が
開始されると共に、これによって生じた電子やイオンの
プライミング効果によって放電間隙14における主放電
の生成が促進されるからである。
【0014】なお、図3示すように、誘電体基台18の
表面に溝30を形成したため、微小間隙28の間隙長を
所定の値に設定し易くなるという利点が生じる。また、
放電電極16とトリガ電極26の端部との間の沿面距離
が溝30の存在によって拡大するため、主放電に伴って
発生したスパッタ物質32によって、放電電極16とト
リガ電極26の端部間の絶縁劣化が生じ難くなり、素子
の寿命特性を向上させることができる。
【0015】ところで、放電型サージ吸収素子10の動
作電圧(直流放電開始電圧)は、自然現象として発生す
る一般的な誘導雷サージの電圧値(3000V以下)を
考慮して、通常は300V〜500V程度に設定される
が、用途や使用目的によっては、より高い動作電圧が要
求される場合がある。例えば、電気用品取締法の下で課
せられる耐電圧試験においては、電源ラインL1,L2
間を短絡した上で、L1−G間及びL2−G間にAC1
200VあるいはAC1500Vの過電圧が1分間印加
されるため、これよりも低い動作電圧を備えた放電型サ
ージ吸収素子10を接続しておくと、この試験電圧によ
って素子が動作して電流が流れてしまい、結果として試
験に不合格となってしまう。このため、上記試験電圧に
よっては絶対に動作しないよう、放電型サージ吸収素子
10の動作電圧を2400〜3800Vといった比較的
高い値に設定する必要がある。
【0016】放電型サージ吸収素子10の動作電圧は、
放電ガスの組成を一定とした場合には、パッシェンの法
則に従い、放電間隙14の間隙長及び封入ガスの圧力に
よって規定される。図4は、縦軸に動作電圧Ezを、ま
た横軸にガス圧Pと間隙長dとの積を表したグラフであ
り、いわゆるパッシェン・カーブを示している。このグ
ラフより明らかなように、動作電圧Ezを高く設定する
ためには、ガス圧Pあるいは間隙長dの少なくとも一方
を増加させればよいこととなる。しかしながら、封入ガ
スの圧力Pについては、既存の製造設備の関係から1気
圧以上に高めることは困難であり、気密容器の内部にお
いては実質上300Torr程度に止まっていた。この
ため、放電型サージ吸収素子の動作電圧を一定以上に高
めるためには、専ら放電間隙の間隙長dを拡大せざるを
得ず、これが素子の小型化に対する障害となっていた。
【0017】そこで、放電型サージ吸収素子10の動作
電圧を決定する残りのファクタであるガス組成について
種々検討を試みた結果、窒素ガス(N)等の不活性ガ
スに所定量の六弗化硫黄ガス(SF)を混合させたも
のが効果的であることが判明した。すなわち、気密容器
12内に封入する放電ガスとして、極めて安定した窒素
ガスや希ガス等の不活性ガスに、空気の2〜3倍の絶縁
耐力があり、アーク放電に対する消弧作用が強い六弗化
硫黄ガスを所定の比率で混合させたものを用いることに
より、放電型サージ吸収素子10の動作電圧を、放電間
隙14の間隙長dを拡大したり、封入ガスの圧力Pを上
昇させることなく、その動作電圧を2400〜3800
Vといった比較的高い値に容易に設定することができ
る。このため、電気用品取締法の耐電圧試験において、
L1,L2−G間にAC1200VあるいはAC150
0Vの過電圧が連続的に印加されても、放電型サージ吸
収素子10は動作せず、したがって電流が流れないため
当該試験をクリアできる。要するに、本発明に係る放電
型サージ吸収素子10において、上記組成の放電ガスを
用いれば、動作電圧が比較的高く、かつ応答性能に優れ
た素子が実現できることとなる。
【0018】つぎに、気密容器12内に封入する窒素ガ
スと六弗化硫黄ガスの混合比率について、図5のグラフ
を基に考察する。このグラフは、縦軸に動作電圧Ez
を、また横軸に放電ガス全体に占める六弗化硫黄ガスの
混合比率を百分率で表したものであり、放電間隙長dや
封入ガスの圧力Pを一定とした上で、六弗化硫黄ガスの
混合比率を0重量%から高めていった場合における、動
作電圧Ezの推移を示すものである。図示の通り、六弗
化硫黄ガスの混合比率が0重量%から1重量%付近にか
けて動作電圧Ezが急激に上昇し、六弗化硫黄を全く混
合しない0重量%の場合(Ez1)に比べ、0.5重量
%の場合(Ez2)で約4割、1重量%の場合(Ez
3)で約5割高い値となっていることが窺える。そし
て、六弗化硫黄の混合比率が1重量%を超えてからも、
緩やかながら動作電圧Ezは上昇を続ける。
【0019】また図6は、縦軸に動作電圧Ezを、横軸
に気密容器22内の圧力Pを表したグラフであり、の
曲線は100重量%の六弗化硫黄ガスを気密容器12内
に封入した場合を、は窒素ガス99重量%、六弗化硫
黄ガス1重量%の混合ガスを気密容器12内に封入した
場合を、は100重量%のアルゴンガスを気密容器1
2内に封入した場合をそれぞれ示している。なお、〜
の曲線は、エミッタ層22を形成していないニッケル
製の放電電極16を3.1mmの放電間隙を隔てて対向
配置した放電型サージ吸収素子10に、それぞれのガス
を充填して測定した結果をプロットして得られたもので
ある。このグラフより明らかなように、放電型サージ吸
収素子10の動作電圧Ezを2400Vに設定するため
には、(アルゴン100重量%)の場合には気密容器
12内のガス圧Pを約600Torrまで高める必要が
あるのに対し、(99重量%の窒素ガス+1重量%の
六弗化硫黄ガス)の場合、約100Torrで済むこと
がわかる。また、(100重量%の六弗化硫黄ガス)
の場合には、僅か50Torrで2400Vの動作電圧
Ezを実現できることとなる。
【0020】以上要するに、放電型サージ吸収素子10
の動作電圧Ezを高めるためには、六弗化硫黄ガスの濃
度をできるだけ高めればよいこととなる。しかし一方
で、六弗化硫黄ガスの混合比率を高めるに従い、放電型
サージ吸収素子10の放電特性が不安定化するという問
題が生じる。すなわち、六弗化硫黄ガスは本来比較的安
定した物質であり、アーク放電によって一時的に分解し
ても直ちに元の状態に戻る特性を備えているのである
が、その際に若干の分解生成物が生じるため、その分ガ
ス圧が低下することとなる。このため、六弗化硫黄ガス
の混合比率には一定の上限を設ける必要があり、六弗化
硫黄ガスの混合比率を徐々に変えて実験を繰り返したと
ころ、その混合比率が20重量%程度までであれば、放
電特性の安定度が実用上差し支えないレベルに止まるこ
とが判明した。また、六弗化硫黄ガスの混合比率が1重
量%〜2重量%の範囲にあるときが、動作電圧の上昇効
果と放電特性の安定化との調和が最もとれていることも
判明した。
【0021】因みに、封入ガス圧Pを250Torr
に、放電間隙長dを2.4mmに、また気密容器12の
管径を7mm設定し、アルゴン100重量%の放電ガス
を気密容器12内に封入した場合の動作電圧Ezは15
00Vに止まるのに対し、99重量%の窒素と1重量%
の六弗化硫黄との混合ガスを気密容器12内に封入した
場合には、同一の条件下で3600Vの動作電圧Ezが
得られた。なお、窒素ガスの他、アルゴンやキセノン、
ネオン、ヘリウム等の希ガスの単体や、これらの混合ガ
スを用い、これに六弗化硫黄ガスを上記比率で混合させ
ても、略同様の結果が得られるものである。
【0022】
【発明の効果】本発明に係る放電型サージ吸収素子にあ
っては、誘電体より成る基台の表面を介して各放電電極
間を接続すると共に、該基台の表面に形成されたトリガ
電極の両端と各放電電極間にそれぞれ微小間隙を設けて
成り、放電電極間(放電間隙)における主放電の生成に
先立ち、微小間隙における放電遅れの少ない微弱放電や
基台表面における沿面放電によって過電圧の逸速い吸収
が開始されると共に、これらの放電によって生じた電子
やイオンのプライミング効果によって主放電の生成が促
進されるため、対サージ応答性能の飛躍的な向上が図れ
る。また、上記基台の表面における上記微小間隙に対応
する箇所に溝を形成したため、微小間隙の間隙長を所定
の値に設定し易くなると共に、放電電極とトリガ電極の
端部間の沿面距離が溝の存在によって拡大するため、主
放電に伴って発生したスパッタ物質によって放電電極と
トリガ電極の端部間の絶縁劣化が生じ難くなり、素子の
寿命特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放電型サージ吸収素子を示す断面
図である。
【図2】誘電体基台と放電電極との係合状態を示す斜視
図である。
【図3】誘電体基台に形成された溝を示す拡大部分断面
図である。
【図4】パッシェンカーブを示すグラフである。
【図5】六弗化硫黄ガスの混合比率と動作電圧との関係
を示すグラフである。
【図6】各種放電ガスの封入圧力と動作電圧との関係を
示すグラフである。
【図7】従来の放電型サージ吸収素子を示す正面図であ
【図8】本発明に係る放電型サージ吸収素子及び従来の
放電型サージ吸収素子の接続例を示す回路図である。
【符号の説明】 10 放電型サージ吸収素子 12 気密容器 14 放電間隙 16 放電電極 18 誘電体基台 24 リード端子 26 トリガ電極 28 微小間隙 30 溝
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−108290(JP,A) 特開 昭59−54183(JP,A) 特開 昭54−102555(JP,A) 特開 昭58−198884(JP,A) 特開 平8−17548(JP,A) 特開 平8−213147(JP,A) 実開 昭55−131084(JP,U) 実開 昭62−71888(JP,U) 特公 平5−7836(JP,B2) 特公 平5−69270(JP,B2) 特公 平5−7835(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状の電極基体よりなる複数の放電電極
    を放電間隙を隔てて対向配置し、これを放電ガスと共に
    気密容器内に封入し、上記電極基体の下端部に接続され
    リード端子を気密容器外に導出して成る放電型サージ
    吸収素子において、上記気密容器内に誘電体より成る基
    台を配置し、該基台の凹部内に上記電極基体の下端部を
    嵌装することにより、該基台の表面を介して各放電電極
    間を接続すると共に、該基台の表面に形成されたトリガ
    電極の両端と各放電電極との間にそれぞれ微小間隙を設
    け、さらに上記基台の表面における上記微小間隙に対応
    する箇所に溝を形成したことを特徴とする放電型サージ
    吸収素子。
  2. 【請求項2】 上記放電ガスを、不活性ガスに0.5〜
    20重量%の六弗化硫黄ガスを混合させたものより構成
    したことを特徴とする請求項1に記載の放電型サージ吸
    収素子。
  3. 【請求項3】 上記放電ガスを、不活性ガスに1〜2重
    量%の六弗化硫黄ガスを混合させたものより構成したこ
    とを特徴とする請求項2に記載の放電型サージ吸収素
    子。
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