JP2743856B2 - 空気流量計および内燃機関 - Google Patents

空気流量計および内燃機関

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JP2743856B2
JP2743856B2 JP7043819A JP4381995A JP2743856B2 JP 2743856 B2 JP2743856 B2 JP 2743856B2 JP 7043819 A JP7043819 A JP 7043819A JP 4381995 A JP4381995 A JP 4381995A JP 2743856 B2 JP2743856 B2 JP 2743856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気流量計に係り、特
に自動車エンジンの吸気系を構成して、その吸入空気量
を検出、さらには制御するのに適する内燃機関用空気
量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関用空気流量計は、特開昭
50−50520号公報、50−146369号公報、
55−69021号公報に記載のごとく、主流路の中央
部に、直管状の副流路(分岐管)を配置し、その中に熱
線素子を配したものがある。しかし、特開昭50−50
520号公報に記載の様な構成では、機関の点火時期の
くるい等によるバックファイアによる吹き戻しに対して
熱線素子は無防備であり、その結果、特開昭50−14
6369号公報や55−69021号公報に記載などの
バックファイアに対する熱線素子の保護構造が提案され
ている。しかし、熱線素子は一般に、その熱伝達率の非
線形性に起因して、脈動の大きな流れの中に置かれた場
合、平均流速が増大しているにもかかわらず、その出力
が低下するという特性を有しており、前述の公知例のい
ずれの構成においても、脈動流の流量を正確に検出しな
いという問題がある。
【0003】また、実開昭56−135127号公報、
特開昭60−185118号公報に記載のごとく、熱線
素子を配する副流路を、主流路中に設置して、前述のバ
ックファイア対策あるいは脈動流の正確な流量検出を行
うため、熱線素子の下流の副流路の流体抵抗を大きくす
ると共に、副流路の出口開口を主流と並行、ないしほぼ
並行に形成している。すなわち、逆流に対して、副流路
の出口開口に作用する動圧を減小させ、かつ熱線素子に
至る流れを減衰させて、耐バックファイア性を上げてい
る。副流路の出口が主流にほぼ並行に直接開口している
ため、この部分での流れの混合に起因する静圧変動によ
り、副流路内の流れが微妙に変動する。これは熱線素子
出力のノイズとなって表われる。高周波のノイズは回路
のフィルターである程度カットできるが、機関が低速で
運転されている場合など、前述の変動によるノイズはシ
ステムの制御上問題となっている。また、ハード的に
も、軸方向寸法が長い、副流路等構成部材の取付け性が
悪いことによる生産性(コスト、重量)、信頼性(部品
点数大)などの欠点がある。
【0004】一方、特開昭47−13557号公報、5
8−109816号公報、56−76012号公報、6
1−28017号公報などに、熱線素子を配する副流路
を、前述のバックファイア対策、吸気脈動に対する出力
安定化のため、主流路の外部に形成したものがある。こ
れら実施例では、特開昭56−76012号公報で指摘
しているように、機関からの熱伝導あるいは、熱線素子
自身の発熱、あるいは、自動車の場合、機関の発熱及び
日射によるエンジンルーム内の温度上昇等、熱的条件に
より、流量検出誤差が増大するという欠点がある。すな
わち、熱線素子が配された副流路部分は、熱容量大で、
かつ吸入空気流に対し広い伝熱面積を持たないボディ壁
の内部に、比較的細い通路で、その中を流れる空気流に
対しては、熱伝達特性の良い条件で形成されているた
め、副流路中の空気流の温度はその通路壁の温度の影響
を受け、主流路空気温度との差が大きくなる。これは吸
入空気流量の測定誤差の増大をきたしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ある
ものは、機関のバックファイアや強い吹き戻しに耐える
構成でないと共に脈動流の正確な平均流量を検出できな
いという実用に耐えない構成であり、またあるものは、
流量計のさらされる各種の熱的条件に対して正確な流量
計測が出来ないと共に、出力のノイズ大のため、結果と
して機関が最適な空燃比で運転されるための制御が不完
全となり、機関の排気ガスの清浄化、燃費向上、運転性
向上の障害となっていた。また、あるものは、流量計ボ
ディの軸方向寸法、すなわち吸気管路長の短縮、機器の
重量の低減、生産コストの低減の点で配慮がなされてお
らず、吸気管路での圧損の増大、機関を含むシステム重
量の増大等をもたらし、機関の燃費向上・エンジンルー
ムの省スペース化などの障害になるという問題があっ
た。又、プロ−ブホルダブロックとボディとを別体で構
成すると共に、プロ−ブホルダブロック及びセンサ回路
ユニットをボディに着脱可能に構成して、組立性を向上
することについては、配慮されていないものであった。
【0006】本発明の目的は、発熱素子を有する副流路
を主流路中に備えた空気流量計において、組立性の向上
を図るとともに、正確な流量検出を可能にすることにあ
る。
【0007】本発明の他の目的は、発熱素子を有する副
流路を主流路中に備えた空気流量計を用いる内燃機関に
おいて、空気流量計の組立性の向上を図るとともに、正
確な流量検出を可能にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
に、本発明の空気流量計は、内燃機関の吸入空気流路を
構成する主流路と、吸入空気を計測する発熱素子と、こ
の発熱素子を内部に有して前記主流路内に設けられた副
流路とを備えた空気流量計において、前記副流路は、上
流側に入口開口を有して前記主流路の軸方向に形成され
た軸方向流路と、この軸方向流路の下流側に屈曲して上
流側に折り返した屈曲流路とを備えて、プローブホルダ
ブロック内部に構成され、前記プローブホルダブロック
は、前記発熱素子の回路ユニットを備えて、前記主流路
の壁面に設けた開口から前記主流路内に挿入され、前記
主流路に対して着脱可能に片持ち支持されるようにした
ものである。
【0009】また、上記目的を達成するために、本発明
の内燃機関は、機関の回転速度を検出する速度センサ
と、燃料を噴射する燃料噴射装置と、空気流量計と、こ
の空気流量計によって検出された吸入空気量と前記速度
センサによって検出された回転速度に基づいて対応する
燃料噴射量を求め、その求められた量の燃料を噴射する
指令を前記燃料噴射装置に出力する制御装置とを備えた
内燃機関において、前記空気流量計は、内燃機関の吸入
空気流路を形成する主流路と、吸入空気量を計測する発
熱素子と、この発熱素子を内部に有して前記主流路内に
設けられた副流路 とを備え、前記副流路は、上流側に入
口開口を有して前記主流路の軸方向に形成された軸方向
流路と、この軸方向流路の下流側に屈曲して上流側に折
り返した屈曲流路とを備えて、プローブホルダブロック
内部に構成され、前記プローブホルダブロックは、前記
発熱素子の回路ユニットを備えて、前記主流路の壁面に
設けた開口から前記主流路内に挿入され、前記主流路に
対して着脱可能に片持ち支持されるようにしたものであ
る。
【0010】
【作用】このような構成にすることにより、主流路ボデ
ィを内燃機関の吸気系に組み込んだ状態で、発熱素子を
有するセンサを副流路ごとボディの外部より挿入して組
み立てる構造にすることができる。また、主流路を分解
することなく、センサを副流路ごと主流路から取り外す
ことが可能になる。従って、空気流量計の組立性が向上
し、センサの交換やメンテナンスが容易になる。また、
屈曲流路を含む副流路全体をセンサとともに主流路から
着脱できるので、センサのキャリブレ−ションにおい
て、副流路の構成が実装時と変化しない。従って、セン
サを主流路に実装したときに吸入空気量の計測結果に生
じる誤差を小さくすることが出来る。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。
【0012】図1は、本発明の内燃機関用熱線式空気流
量計が適用される電子制御式燃料噴射装置を備えた内燃
機関のシステム実施例である。
【0013】内燃機関(シリンダ)500への空気は、
エアフィルター503により吸入され、接続管504、
流量計1、吸気マニホールド501を通って供給され
る。流量計1には、主流路11に突出した副流路22が
形成されており、該副流路12内には回路ユニット2と
一体に形成された熱線素子2a及び温度補償素子2bが
設けられ、この部分の空気流速を検知して、全吸入空気
量に対する出力を得る。流量計1の通路には、車のアク
セルペダルと連動する吸入空気量制御用スロットルバル
ブ3が設けられている。さらに、流量計1には、スロッ
トルバルブ全閉(アイドリング)時の流量を制御するア
イドルフピードコントロール(ISC)バルブ8が設け
られている。
【0014】一方、燃料は、燃料タンク505からポン
プ506により、インジェクタ507より吸気マニホー
ルド501内に噴射、エンジン500に空気と共に供給
される。
【0015】コントロールユニット510では、熱線素
子回路ユニット2の出力信号、スロットルバルブ3の回
転角度信号、排気マニホールド507に設置された酸素
濃度センサー508の出力信号、機関の回転速度センサ
ー509の出力信号等が入力され、燃料噴射量、ISC
バルブ開度等が演算される。この結果に応じインジェク
タ507、ISCバルブ8等を制御する。
【0016】図2〜図5に本発明の熱線式流量計の第一
の実施例を示す。
【0017】ボディ20は、流量計ボディ20a、スロ
ットルバルブボディ20b、ISCバルブボディ20C
の部分が一体にダイキャスト成形されたものである。流
量計ボディ20aの入口には、整流用の網体40を設
けると共に、流路の入口部21aはベルマウス状に形成
されている。該ベルマウスの下流に、副流路31がその
内部に形成されたプローブホルダブロック30が、ボデ
ィ20aの外部よりそう入され、該プローブホルダブロ
ック30には、センサ回路ユニット2が、熱線素子2a
及び温度補償素子2bを図示のごとく、主流に並行な副
流路31bにくるよう、ネジ部材40a、40b等によ
り結合されている。この様な構成により、プローブホル
ダブロック30は、ボディ20の外部より着脱自在であ
る。すなわち、このような構成にすることにより、プロ
−ブホルダブロック30をボディ20aの外部より挿入
して組み立てることができ、熱線式空気流量計の組立性
が向上し、主流路内に副流路を設けることができるの
で、副流路壁と主流との熱交換面積を大きくすることが
でき、副流路壁の温度が吸入空気温度に近い温度に保た
れ温度特性を良好になる。
【0018】スロットルボディ20bの部分には、流路
21c内に空気量を制御するスロットルバルブ3、これ
を駆動するバルブシャフト4がボディ20bを貫通する
形で設けられている。ボディ20bの外部には、シャフ
ト4を駆動するレバー機構5及びスプリング6、シャフ
ト4の回転角度を検出するスロットルポジションセンサ
クがシャフト4に結合した形で設けられている。ISC
バルブボディ20cの部分には、スロットルバルブ3の
全閉時、すなわち機関のアイドリング時の空気流量を制
御するISCバルブ8と、核バルブ8への空気通路2
3、24、25が設けられている。尚、プラグ26、2
7は、各々通路23、25がボディ20cの外部より形
成されているので、流路とならない不要の穴部分をふさ
ぐものである。また、パイプ9は、スロットルバルブ3
下流の負圧を取り出すものである。
【0019】プローブホルダブロック30の上部30a
には、主流路21と並行で、流量計ボディ20aの上流
部にベルマウス状の開口31aを持つ主流路に比較して
細径で円形断面の軸方向の副流路31b及びこれに直角
で、長さを主流路の半径以上の流路と主流に並行な出口
開口面31dをそなえた副流路31cが形成されてい
る。これにより、流量計には、主流路21と副流路31
による分岐・混合流路系が構成されている。副流路31
は二次元のL字形をした直角ベンドに担当する流体抵抗
要素及び通路の摩擦抵抗要素により、その通路抵抗、す
なわち流れの圧損は、主流路より大きく形成されてい
る。熱線素子2a、温度補償素子2bは回路ユニット2
と一体のホルダ部2cをプローブホルダブロック30に
設けられた穴を貫通させた構成で、副流路31bに配置
されている。このように構成したことで、まず、プロー
ブホルダブロック30の外壁の大部分が主流に接して流
れるため、副流路31bの流路壁は吸入空気温度とほぼ
等しい温度に常に保たれ、外部からの熱侵入に対して小
さい誤差で流量の計測がされる。また、機関のバックフ
ァイア等の逆流の、副流路31内への侵入力を弱めるこ
とができ、熱線素子2a等の保護が可能となると共に、
副流路31の通路抵抗が、脈動の減衰作用を持つので、
吸気脈動が大きい場合の出力異常を防止できる。
【0020】軸方向の副流路31bは、前述したよう
に、入口部31aに絞りを有すると共に、入口から熱線
素子2aまでの長さを内径の約2倍としている。これら
の構成は、流量計入口21aの網体40及び絞りと共
に、流量計上流からくる流れの乱れを低減し、基本的な
低ノイズを確保している。
【0021】一方、副流路31cは、その通路長が主流
路の半径以上となるよう、すなわち主流路21のほぼ最
狭面積となる部分21bに、下流のスロットルバルブ軸
4よりやや下方となるよう位置させ、かつ主流と並行に
形成されている。また、この出口開口31dは、プロー
ブホルダブロックの壁30bを延長したひさし部材であ
って、主流に対して下流側の壁面が流れに垂直な防風壁
30dにより、主流が直接混ざるのを防止されている。
比較的スロットルバルブ3の運動に影響を受けないスム
ースな主流中に出口開口を位置させると共に、このひさ
し部材により、副流路出口31d直後での流れの混合が
防止され、その結果副流路内の変動を極小化し、一層の
低ノイズ化を実現している。尚、副流路31cの断面形
状を円形としていること、プロ−ブホルダブロックの壁
30b及び30dの主流に対して上流側の形状、また下
流側の壁30cの形状も円形に形成していることも低ノ
イズ化に寄与している。
【0022】副流路出口開口31dからやや遅れた下流
のスロットルボディ20bの境界に設けられた絞り22
は、スロットルバルブ3の動きに対する副流路31内の
流れ、すなわち主流路21と副流路31の流量分配を安
定させ、その結果スロットルバルブ3を流量計に近接し
て設けることを可能にしている。
【0023】従って、本実施例によれば、機関の吸入空
気量を精度良く計測でき、信頼性も高い熱線式空気流量
計が、短い軸方向寸法で低コストで実現される。また、
スロットルバルブを近接して一体にできることで軽量化
もされ、全体として機関の排ガス浄化、燃費向上、エン
ジンルームの省スペース等が達成される。
【0024】図6に本発明の熱線式流量計の第二の実施
例を示す。本実施例は、さらに大きな流体抵抗も持つ副
流路を、軸方向寸法が長くならないような構成で実現し
たものである。ボディ150は別体で、回路ユニット2
と結合されたプローブホルダブロック153の中に、主
流路151と並行な副流路152b、直角な副流路15
2c、さらに該副流路152cと直角で主流に対して上
流へ向う副流路152d、さらにこれに直角で半径方向
を向く副流路152eから副流路152が形成されてい
る。各副流路は断面が円形に形成され、流路とならない
部分はプラグ155で埋められている。また、ブロック
153の、主流に対して上流側の壁を副流路152eの
出口に対してさらに主流中に延長した部分154を設
け、防風壁としている。
【0025】このように形成された副流路152の流体
抵抗は、3個所の直角ベンドからなる管路形状抵抗要素
及び長い通路長に比例する摩擦抵抗からなり、抵抗が増
大している。従って、これもバックファイアの起りやす
い、吸気脈動の大きな機関に対して有効である。また、
特に、高流量域で主流路に対する副流路の流量分配を小
さく、すなわち熱線素子2aに当る流速の最大値を小さ
く抑えられるので、長期的にみた塵埃付着による汚損に
対しても有利である。
【0026】図7に本発明の熱線式流量計の第三の実施
例を示す。プローブホルダダロック163はボディ16
0と別体で、回路ユニット2と結合され、ボディに対し
ては着脱自在である。
【0027】主流に直角な副流路162cの出口開口面
162dは、図示のごとく、主流に対し傾いて形成され
ている。このため、このままでは、逆流が副流路内へ侵
入しやすいため薄板鋼板材等の逆止弁165が取り付け
られている。逆止弁165は、リテーナ166によりバ
ックアップされた形で、ボルト167によりプローブホ
ルダブロック163に固定されている。逆止弁165
は、通常時、図示のごとく、副流路出口162dの流れ
を極度に障害しないよう、かつ流れを下向きになるよう
開いた状態に設定され、逆流時に動圧が作用して、出口
穴162dをふさぐよう形成され、逆流の副流路内への
侵入を防止する。動圧が除去されれば、図示の状態に戻
る。副流路出口面が傾めなので防風壁の役割りは、副流
路162cを形成する壁のうち、主流に対して上流側の
壁が果たすことになる。
【0028】図8及び図9に本発明の熱線式流量計の第
四の実施例を示す。プローブホルダーブロック203
は、ボディ200と別体で、その内部に主流に並行な副
流路202bと、例えば、第一の実施例に比較してやや
長い半径方向副流路202cが、ブロック203の主流
に対して下流側の形成された角断面の溝とカバー205
により形成されている。副流路の出口202dは、プロ
ーブホルダブロック203の延長壁である防風壁204
を主流に対して上流側に有し、かつ下流側にも、カバー
205の延長部分としての防風壁206を有している。
本実施例では防風壁206の巾は、副流路202cの巾
より小さく形成されている。
【0029】これは、副流路出口流が、カバー206に
より大きく乱されるのを防止するためでもあり、上流の
防風壁の効果を殺さないために必要な条件である。出口
開口202dの主流に対して上流側の防風壁204は、
これまで述べてきたように、通常時、すなわち順流時の
ノイズ低減に効果がある。一方下流側の壁206は、バ
ックファイアや、吹き戻しの逆流副流路内へ侵入力を大
巾に減小させる。すなわち、この防風壁206により流
れが2分され、次に副流路出口202dの手前で2つの
流れが干渉することで侵入力が弱まるのである。このよ
うな構成は、吹き戻しの多い機関に対して、吸気脈動減
衰性もよい。
【0030】図10は、本発明の熱線式流量計の第五の
実施例のマイナーチェンジの例である。カバー225
は、半径方向副流路222cを形成する側壁223a及
び223bの切れた副流路222cの出口開口222
d、222eの部分まで、同じ巾の形にされている。従
って、第20図での防風壁204に相当する部分の巾を
大きく形成し、副流路出口222d、222eに対する
防風壁として224a、224bが形成されるよう構成
されている。
【0031】図11及び図12は、防風壁寸法のノイズ
に対する効果を実験したモデルの構造図である。従って
これも本発明の一実施例化とも言える。また図13はそ
の実験結果の一例である。
【0032】構造図等で実験方法等の説明を行う。回路
ユニット2と結合したプローブホルダブロック253
は、ボディ250とは別体である。ブロック253の内
部に主流路251と並行な軸方向副流路252b、半径
方向副流路252cからなる副流路252が形成されて
いる。半径方向副流路252cは組み込まれる以前であ
るが、スロットルバルブ3の方向からエンドミルにより
加工された巾d、奥行wの角断面の流路となっており、
ボルト257によって固定されたカバー256が付加さ
れている。一方、軸方向流路は、内径φdの円形断面流
路であり、上流の乱れを低減するため、パイプ255を
付加して長い軸方向距離をとっている。
【0033】図13に示す実験結果例は、ボディ250
の上流に、標準ラウンダエアフィルター(ドーナツ形)
のものを用い、比較的偏流の少ない条件で、流量計の入
口には全網体を設けずに行ったものである。流量は10
g/sec、40g/sec、140g/secの3種の場合を示し
ているが、この流量変化はソニックテストスタンドによ
り変化させている防風壁254の高さhと、副流路出口
軸方向巾wとの相関をみるため、数程の高さhの異なる
防風壁254を用意し、これを変更して実験を行なった
ものである。本実験結果例は防風壁の巾bと、副流路出
口(半径方向)巾dとの比b/dは1.5の場合であ
る。図13の横軸はh/wである。図13の実験結果例
が示すように、流量すなわち、流速の大きさで若干異な
るが、防風壁を設けない場合に対し、少なくともh/w
がおよそ0.5以上の防風壁を設けることによりノイズ
が低減されることが分かった。また、h/w≒0.5か
ら1.0の範囲で、防風壁の高さhの増大と共に、ノイ
ズは急速に低減し、それ以上の増大でのノイズの低減は
小さいことが分る。従って、有効なノイズ低減効果は、
h/w>0.6程度で、また十分なノイズ低減効果はh
/w>1.0wで得られるといえる。
【0034】一方、副流路出口巾dと防風壁の巾bの比
b/dもノイズ低減効果に影響し、1.3<b/d<2.
0程度が定性的にも有効である。すなわち、b/dが小
さいと側面での主流のまわり込みがあるためh/wが良
好でもその効果が減じられる。またあまり大きいと主流
路の抵抗となるので、全体の圧損等の観点から好ましく
ない。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、発熱素子を有するセン
サを副流路とともに、主流路に対して着脱可能にしたこ
とにより、空気流量計の組立性が向上し、センサの交換
やメンテナンスが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱線式空気流量計を用いた内燃機関を
示す概略図である。
【図2】本発明の熱線式空気流量計の第一の実施例を示
す断面図である。
【図3】図2のI−I断面図である。
【図4】図2のII−IIの矢視図である。
【図5】図2の断面矢視図である。
【図6】本発明の第二の実施例を示す縦断面図である。
【図7】本発明の第三の実施例を示す縦断面図である。
【図8】本発明の第四の実施例を示す縦断面図である。
【図9】本発明の第四の実施例を示す縦断面図である。
【図10】本発明の第五の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図11】防風壁のノイズに対する効果を実験したモデ
ルの構造図である。
【図12】防風壁のノイズに対する効果を実験したモデ
ルの構造図である。
【図13】実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1…空気流量計、11…主流路、12…副流路、2a…
熱線素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 光圀 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社 日立製作所 佐和工場内 (72)発明者 徳田 博厚 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社 日立製作所 佐和工場内 (72)発明者 大沢 忠雄 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社 日立製作所 佐和工場内 (72)発明者 臼井 俊文 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社 日立製作所 佐和工場内 (56)参考文献 実開 昭60−174828(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の吸入空気流路を構成する主流路
    と、吸入空気を計測する発熱素子と、この発熱素子を内
    部に有して前記主流路内に設けられた副流路とを備えた
    空気流量計において、 前記副流路は、上流側に入口開口を有して前記主流路の
    軸方向に形成された軸方向流路と、この軸方向流路の下
    流側に屈曲して上流側に折り返した屈曲流路とを備え
    て、プローブホルダブロック内部に構成され、 前記プローブホルダブロックは、前記発熱素子の回路ユ
    ニットを備えて、前記主流路の壁面に設けた開口から前
    記主流路内に挿入され、前記主流路に対して着脱可能に
    片持ち支持されることを特徴とする空気流量計。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記プローブホルダブ
    ロックは、前記主流路のほぼ軸方向に沿うように前記副
    流路の出口開口面を有するとともに、上流側が下流側よ
    りも突出するようにして出口開口を形成していることを
    特徴とする空気流量計。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記副流路の入口開口
    を有する軸方向流路を、前記主流路の中心軸線に対して
    偏心させて設け、前記副流路の下流側に設けられたスロ
    ットルバルブがその回動軸回りに回転して開口したとき
    に、前記スロットルバルブの前記回動軸よりも上流側に
    変位する側に前記副流路の入口開口を設け、前記スロッ
    トルバルブの前記回動軸よりも下流側に変位する側に前
    記副流路の出口開口を設けたことを特徴とする空気流量
    計。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記副流路は前記主流
    路のほぼ軸方向に沿うように出口開口面を有し、前記プ
    ローブホルダブロックは、前記出口開口面の上流側に、
    前記主流路の流れが前記副流路の流れと前記出口開口の
    直後で合流するのを防止する部材を有することを特徴と
    する空気流量計。
  5. 【請求項5】機関の回転速度を検出する速度センサと、
    燃料を噴射する燃料噴射装置と、空気流量計と、この空
    気流量計によって検出された吸入空気量と前記速度セン
    サによって検出された回転速度に基づいて対応する燃料
    噴射量を求め、その求められた量の燃料を噴射する指令
    を前記燃料噴射装置に出力する制御装置とを備えた内燃
    機関において、 前記空気流量計は、内燃機関の吸入空気流路を形成する
    主流路と、吸入空気量を計測する発熱素子と、この発熱
    素子を内部に有して前記主流路内に設けられた副流路と
    を備え、 前記副流路は、上流側に入口開口を有して前記主流路の
    軸方向に形成された軸方向流路と、この軸方向流路の下
    流側に屈曲して上流側に折り返した屈曲流路とを備え
    て、プローブホルダブロック内部に構成され、 前記プローブホルダブロックは、前記発熱素子の回路ユ
    ニットを備えて、前記主流路の壁面に設けた開口から前
    記主流路内に挿入され、前記主流路に対して着脱可能に
    片持ち支持されることを特徴とする内燃機関。
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