JP2743497B2 - セラミクスシート用組成物およびセラミクスシートの製造方法 - Google Patents

セラミクスシート用組成物およびセラミクスシートの製造方法

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JP2743497B2 JP1181390A JP18139089A JP2743497B2 JP 2743497 B2 JP2743497 B2 JP 2743497B2 JP 1181390 A JP1181390 A JP 1181390A JP 18139089 A JP18139089 A JP 18139089A JP 2743497 B2 JP2743497 B2 JP 2743497B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、セラミクスシート用組成物およびセラミ
クスシートの製造方法に関するものである。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 従来、セラミクスシート用原料組成物としては、高分
子化合物をバインダとして用い、セラミクス原料を有機
溶剤または水で混練したものが使用されている。このよ
うな組成物は、一般にドクターブレード法、押出法また
はロール法によって薄膜とし、この薄膜を加熱乾燥して
溶媒または水を揮発させてシート状に形成し、その後こ
のシートを焼成することによってセラミクスシートとし
ている。
しかしながら、このような従来の方法では、加熱乾燥
を急激に行なうとひび割れ等の発生を生じるので、徐々
に乾燥しなければならず、製造速度が遅いという問題が
あった。また、バインダの溶剤として有機系の溶剤を用
いると、乾燥の際の防爆対策が必要であり、製造設備等
が複雑なものとなった。
このような問題を解消するため、特開昭63−64953号
公報では、紫外線硬化型の液状樹脂をバインダとして用
いる方法が提案されている。この方法によれば、溶剤を
使用していないため、溶剤を揮発させる必要がない。こ
のため、薄膜の作製速度を高めることができ、また乾燥
の際の防爆対策が不要となる。しかしながら、セラミク
ス原料100重量部に対してたとえば40重量部のバインダ
が必要となり、薄膜作製後これを焼成してバインダを分
解する時間が長くなる。また、焼成後の体積収縮が大き
くなるという問題を生じる。さらに、無溶剤であるの
で、低粘度のスラリが作製できず、ドクターブレード法
やシート引上げ法によるシートの作製が困難である。
この発明の目的は、このような従来の問題を解消し、
ドクターブレード法やシート引上げ法によるシート作製
が可能であり、グリーンシートの強度が大きく、かつ焼
結後の体積収縮率の小さなセラミクスシート用組成物な
らびにセラミクスシートの製造方法を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 請求項1の発明は、セラミクス原料と、水溶性の活性
エネルギ線硬化性樹脂と、水とを含むことを特徴とする
セラミクスシート用組成物である。
この発明においてセラミクス原料は、特に限定される
ものではなく、通常のセラミクスシートと同様に、各種
の酸化物、炭化物、窒化物、および水酸化物等の微粉末
を使用することができる。また、有機金属化合物も使用
することができる。
この発明において、水溶性の活性エネルギ線硬化性樹
脂とは、紫外線、電子線および放射線などの活性エネル
ギ線の照射により重合可能な水溶性の樹脂をいう。具体
的な例としては、たとえばポリエチレングリコールジア
クリレート(商標名9EG−Aまたは14EG−A;共栄社油脂
化学工業株式会社製)が挙げられる。
この発明において用いられる水は、特に限定されるも
のではないが、不純物含有量の少ない水をイオン交換樹
脂等に通しイオン的に中性にした水が好ましい。
また、この発明のセラミクスシート用組成物において
は、水溶性の活性エネルギ線重合開始剤を含むことが好
ましい。活性エネルギ線として電子線を用いる場合に
は、重合開始剤を添加せずとも重合を開始する場合があ
るが、多くの場合は重合開始剤を添加することが好まし
い。この発明に用いる活性エネルギ線重合開始剤として
は、25℃の水に50重量%以上溶解するものが好ましい。
具体例としては、たとえば商標名Quantacure ABQ、Qua
ntacure BTC、およびQuantacure BPQ(WARDBLENKINSO
P製)が挙げられる。
請求項2の発明は、セラミクスシートの製造方法の発
明であり、セラミクス原料と、水溶性の活性エネルギ線
硬化性樹脂と、水とを含むセラミクスシート用組成物か
らなる薄膜を形成し、この薄膜に活性エネルギ線を照射
して硬化させ、硬化させた薄膜を焼成させる各ステップ
を備えている。
この発明の方法において薄膜を形成させる方法は、ド
クターブレード法、シート引上げ法、押出法およびロー
ル法などの通常のセラミクスシートの薄膜形成方法を使
用することができる。セラミクス原料、水溶性の活性エ
ネルギ線硬化性樹脂、水、および必要な場合には水溶性
の活性エネルギ線重合開始剤を混練して所定の粘度を有
するセラミクスシート用組成物を作製する。
この組成物をドクターブレード法などにより薄膜状に
成形し、場合によっては短時間の加熱乾燥を行なう。ま
た、加熱乾燥が不要な場合もある。次に、形成した薄膜
に、紫外線、電子線または放射線などの活性エネルギ線
を照射し硬化させる。電子線照射により硬化させる場合
には、重合開始剤が不要な場合もある。なお、電子線に
よる硬化は、一般に紫外線による硬化よりも短時間で硬
化することができる。
また、照射工程においてフォトマスクを用いて所定部
分にのみ活性エネルギ線を照射し現像処理を行なうこと
により、パターニングしたグリーンシートを製造するこ
とができる。
硬化させた薄膜は焼成により脱バインダを行なう。こ
の脱バインダ工程において、昇温速度は、グリーンシー
トの厚みや密度等に応じて適宜調整する。通常10〜500
℃/hr程度で昇温し、300〜600℃程度に10分〜10時間程
度保持する。その後、さらに高温に加熱し、セラミクス
原料の焼結を行なう。
[発明の作用効果] 請求項1の発明では、セラミクス原料のバインダとし
て水溶性の活性エネルギ線硬化性樹脂を用い、溶媒とし
て水を用いているため、低粘度のスラリとしてセラミク
スシート用組成物を作製することができ、ドクターブレ
ード法やシート引上げ法によりシートを作製することが
できる。また、溶剤として水を用いているため、シート
乾燥の際における防爆対策等が不要である。また、溶剤
で希釈するものであるため、薄い膜厚のセラミクスシー
トを作製することができ、またグリーンシートの強度を
大きくすることができる。また、グリーンシートに含ま
れているバインダが活性エネルギ線を照射して硬化され
ているため、電極ペーストとして有機系のバインダのも
のを用いても、いわゆるアタックがなく、耐溶剤性に優
れている。
請求項2の製造方法の発明では、活性エネルギ線を照
射して硬化させるものであるため、セラミクスシートの
生産速度を速めることができる。またシート乾燥の際の
防爆対策等が不要になり、製造設備等を簡易化すること
ができる。
[実施例] 実施例1 重合度14のポリエチレングリコールの末端にアクリレ
ート基が結合した活性エネルギ線硬化型化合物(商標名
14EG−A,共栄社油脂化学工業株式会社製)100重量部
に、活性エネルギ線重合開始剤としての(2−アクリロ
イルオキシエチル)(4−ベンゾイルベンジル)ジメチ
ルアンモニウムブロミド(商標名Quantacure ABQ,WARD
BLENKINSOP製)10重量部、イオン交換水400重量部を加
えて、バインダを作製した。このバインダ70重量部に、
平均粒径0.4μmのアルミナ100重量部を添加して混練
し、ポリイミドフィルム上にドクターブレード法で40μ
mの厚みの薄膜を形成させた。次に、80W/cmの高圧水銀
灯で500mJ/cm2照射し、バインダを硬化させてグリーン
シートを作製した。
このグリーンシートを毎時200℃で500℃まで昇温し、
500℃に15分間保持して脱バインダを行なった。その
後、毎時600℃の速度で1000℃まで昇温し、1000℃で20
分間保持して仮焼成を行ない、続いて毎時200℃で1500
℃まで昇温し、1500℃で30分間保持して焼結を行ない、
セラミクスシートを得た。
表1には、グリーンシート作製時間、グリーンシート
の強度、セラミクス原料100重量部に対して使用したバ
インダ量、および焼結後の体積収縮率を示した。また、
引上げ法による薄膜形成が可能であるか否かについても
表1に示した。
従来例1 実施例1で用いたのと同じアルミナのセラミクス原料
100重量部に対し、バインダ樹脂としてのポリビニール
アルコールを20重量部、イオン交換水を40重量部添加し
て、セラミクスシート用組成物を作製し、これをドクタ
ーブレード法で実施例1と同様に薄膜状に成形し、次に
加熱乾燥により水を揮発させてグリーンシートを作製し
た。このグリーンシートを焼成してセラミクスシートを
得た。表1に、グリーンシート作製時間、グリーンシー
ト強度、バインダ量、焼結後の体積収縮率、および引上
げ法によるシート調整が可能か否かを示した。
従来例2 重合度4のポリエチレングリコールの末端にアクリレ
ート基が結合した紫外線硬化型化合物(商標名4EG−A,
共栄社油脂化学工業株式会社製)100重量部に、非水溶
性の光重合開始剤ベンジルメチルケタール(商標名イル
ガキュア651;チバガイキ社製)15重量部を混合し、バイ
ンダを作製した。このバインダの樹脂として40重量部相
当分に実施例1と同様の平均粒径0.4μmのアルミナ100
重量部に加えて混練し、ドクターブレード法によりポリ
イミドフィルム上に40μmの厚みの薄膜を形成させた。
この薄膜に紫外線を照射して硬化させグリーンシートを
得た。このグリーンシートを焼成して脱バインダを行な
い、セラミクスシートを得た。
表1に、グリーンシートの作製時間、グリーンシート
の強度、バインダ樹脂量、焼結後の体積収縮率、および
引上げ法による薄膜作製法が可能か否かを示した。
なお、上記実施例1ならびに比較例1および2では、
ポリイミドフィルム上に薄膜を形成したが、ポリプロピ
レンやポリエチレンテレフタレートなどの上に薄膜を形
成させてもよい。
表1の結果から明らかなように、この発明に従う実施
例のものは、従来例1のものに比べグリーンシートの作
製時間が短縮され、かつシート強度が高められている。
さらに、バインダ樹脂量が少ないため、脱バインダの時
間が短縮化される。また、焼結後の体積収縮率は溶剤を
使用していない従来例2のものよりも小さく、また引上
げ法による薄膜形成も可能であった。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミクス原料と、水溶性の活性エネルギ
    線硬化性樹脂と、水とを含むことを特徴とする、セラミ
    クスシート用組成物。
  2. 【請求項2】セラミクス原料と、水溶性の活性エネルギ
    線硬化性樹脂と、水とを含むセラミクスシート用組成物
    からなる薄膜を形成し、 前記薄膜に活性エネルギ線を照射して硬化し、 前記硬化させた薄膜を焼成させる各ステップを備える、
    セラミクスシートの製造方法。
JP1181390A 1989-07-13 1989-07-13 セラミクスシート用組成物およびセラミクスシートの製造方法 Expired - Lifetime JP2743497B2 (ja)

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