JP2740926B2 - 油路付き軸の加工方法 - Google Patents
油路付き軸の加工方法Info
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- JP2740926B2 JP2740926B2 JP3074696A JP7469691A JP2740926B2 JP 2740926 B2 JP2740926 B2 JP 2740926B2 JP 3074696 A JP3074696 A JP 3074696A JP 7469691 A JP7469691 A JP 7469691A JP 2740926 B2 JP2740926 B2 JP 2740926B2
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、外周部に軸方向に離間
する複数個の油孔を有し、また軸心部に上記各油孔を連
通させる連通路を有する油路付き軸に関し、特にその加
工方法に関するものである。
する複数個の油孔を有し、また軸心部に上記各油孔を連
通させる連通路を有する油路付き軸に関し、特にその加
工方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来の技術として図５〜図８に示す加工
方法があった。まず円柱状の棒材の外周部を旋盤により
切削加工して図５に示すように段状の軸素体１を形成す
る。この軸素体１は最大径となる大径軸２の左右両側に
中間径となる第１、第２中径軸３，４を、また第２中径
軸４の右部に最小径となる小径軸５を同軸に有する。次
いでボール盤等の穿孔機により孔明け加工して図６に示
すように上記軸素体１の軸心部にその左端から右部に向
かう軸心孔６（油路）を、また図７に示すように上記大
径軸２および第１中径軸３の軸方向中間部に吐出用の油
孔７（油路）および供給用の油孔８（油路）を形成す
る。これらの油孔７，８は大径軸２および第１中径軸３
に直交方向に形成して上記軸心孔６を半径方向から外部
に連通させる。次いで図８に示すように軸心孔６の左端
部に栓９を圧入して該軸心孔６の左端部を閉塞し、これ
により油路付き軸Ａを得る。
方法があった。まず円柱状の棒材の外周部を旋盤により
切削加工して図５に示すように段状の軸素体１を形成す
る。この軸素体１は最大径となる大径軸２の左右両側に
中間径となる第１、第２中径軸３，４を、また第２中径
軸４の右部に最小径となる小径軸５を同軸に有する。次
いでボール盤等の穿孔機により孔明け加工して図６に示
すように上記軸素体１の軸心部にその左端から右部に向
かう軸心孔６（油路）を、また図７に示すように上記大
径軸２および第１中径軸３の軸方向中間部に吐出用の油
孔７（油路）および供給用の油孔８（油路）を形成す
る。これらの油孔７，８は大径軸２および第１中径軸３
に直交方向に形成して上記軸心孔６を半径方向から外部
に連通させる。次いで図８に示すように軸心孔６の左端
部に栓９を圧入して該軸心孔６の左端部を閉塞し、これ
により油路付き軸Ａを得る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものは、切
削加工により外周部を段状に形成したり、軸心部に深い
軸心孔６を形成したりしていたので、加工に時間を要
し、生産性が乏しくなるとともに切り屑が増大して材料
の歩留まりが低下する欠点があった。本発明は上記欠点
を解消した油路付き軸の加工方法得ることを目的とす
る。
削加工により外周部を段状に形成したり、軸心部に深い
軸心孔６を形成したりしていたので、加工に時間を要
し、生産性が乏しくなるとともに切り屑が増大して材料
の歩留まりが低下する欠点があった。本発明は上記欠点
を解消した油路付き軸の加工方法得ることを目的とす
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の如く構成したものである。即ち、
一端が閉塞されかつ他端が開口する有底筒状の主体およ
び該主体の開口縁部に半径方向に延びる油溝を有する第
１軸素体と、一端が閉塞されかつ他端が開口する有底筒
状の主体を有し該主体の開口縁部が平坦に形成される第
２軸素体とをそれぞれ鍛造加工により成形し、前記第１
軸素体と第２軸素体とをそれぞれの開口縁部にて摩擦圧
接により同軸に溶着して中空軸を形成し、次いで切削加
工により前記中空軸の外周面を平滑に形成するととも
に、該中空軸の周壁であってかつ前記油溝から軸方向に
離間した部位に中空軸の中空部と連通する油孔を形成す
る構成にしたものである。
成するために、以下の如く構成したものである。即ち、
一端が閉塞されかつ他端が開口する有底筒状の主体およ
び該主体の開口縁部に半径方向に延びる油溝を有する第
１軸素体と、一端が閉塞されかつ他端が開口する有底筒
状の主体を有し該主体の開口縁部が平坦に形成される第
２軸素体とをそれぞれ鍛造加工により成形し、前記第１
軸素体と第２軸素体とをそれぞれの開口縁部にて摩擦圧
接により同軸に溶着して中空軸を形成し、次いで切削加
工により前記中空軸の外周面を平滑に形成するととも
に、該中空軸の周壁であってかつ前記油溝から軸方向に
離間した部位に中空軸の中空部と連通する油孔を形成す
る構成にしたものである。
【０００５】
【作用】本発明は上記構成にしたものであるから、第１
軸素体および第２軸素体は鍛造加工により成形されるの
で、これらの加工時間は短時間となる。また第１軸素体
と第２軸素体とは摩擦圧接により溶着され、しかも両軸
素体間の位相を合わせることなく溶着できるので両者は
短時間で溶着されることになる。また上記第１軸素体お
よび第２軸素体が溶着されると、第１軸素体および第２
軸素体内に中空部が形成されるとともに、両者の接合部
に上記中空部を半径方向から外部に連通させる油孔が形
成されることになる。
軸素体および第２軸素体は鍛造加工により成形されるの
で、これらの加工時間は短時間となる。また第１軸素体
と第２軸素体とは摩擦圧接により溶着され、しかも両軸
素体間の位相を合わせることなく溶着できるので両者は
短時間で溶着されることになる。また上記第１軸素体お
よび第２軸素体が溶着されると、第１軸素体および第２
軸素体内に中空部が形成されるとともに、両者の接合部
に上記中空部を半径方向から外部に連通させる油孔が形
成されることになる。
【０００６】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図面において、図１〜図４は本発明の実施例を示す
工程図である。まず塊状の素材を鍛造機により鍛造加工
して図１および図２に示すように第１軸素体１０および
第２軸素体１４を成形する。上記第１軸素体１０は、左
端が閉塞されかつ右端が開口する有底筒状に形成される
とともに、右部が大径の第１大径主体１１に、左部が第
１大径主体１１よりも若干小径となる第１中径主体１２
に形成され、さらに上記第１大径主体１１の右端部に半
径方向に延びる油溝１３が形成されてなる。また、上記
第２軸素体１４は右端が閉塞されかつ左端が開口する有
底筒状に形成されるとともに、左部から右部に向かって
大径の第２大径主体１５、該第２大径主体１５よりも若
干小径となる第２中径主体１６、該第２中径主体１６よ
りも若干小径の小径主体１７が順次形成されてなる。な
お、上記第１大径主体１１と第２大径主体１５とは共に
等径に形成する。次いで摩擦圧接機により上記第１軸素
体１０と第２軸素体１４とをその開口端１０ａ，１４ａ
部にて同軸に摩擦圧接（摩擦溶接）し、図３に示すよう
に中空軸１８を形成する。この中空軸１８は、内部に中
空部１８ａ（油路）を、また第１軸素体１０と第２軸素
体１４との接合部に前述した油溝１３の開口端が閉塞さ
れて形成された吐出用の油孔１８ｂ（油路）を有する。
次いで上記中空軸１８の外周部、即ち第１、第２大径主
体１１，１５、第１、第２中径主体１２，１６および小
径主体１７の外周部を旋盤により平滑に切削加工し、ま
たドリルにより第１、第２中径主体１２，１６の軸方向
中間部を半径方向に穿孔し、給油用の油孔１９および吐
出用の油孔２０を形成し、これにより図４に示すように
油路付き軸Ｂを得る。
る。図面において、図１〜図４は本発明の実施例を示す
工程図である。まず塊状の素材を鍛造機により鍛造加工
して図１および図２に示すように第１軸素体１０および
第２軸素体１４を成形する。上記第１軸素体１０は、左
端が閉塞されかつ右端が開口する有底筒状に形成される
とともに、右部が大径の第１大径主体１１に、左部が第
１大径主体１１よりも若干小径となる第１中径主体１２
に形成され、さらに上記第１大径主体１１の右端部に半
径方向に延びる油溝１３が形成されてなる。また、上記
第２軸素体１４は右端が閉塞されかつ左端が開口する有
底筒状に形成されるとともに、左部から右部に向かって
大径の第２大径主体１５、該第２大径主体１５よりも若
干小径となる第２中径主体１６、該第２中径主体１６よ
りも若干小径の小径主体１７が順次形成されてなる。な
お、上記第１大径主体１１と第２大径主体１５とは共に
等径に形成する。次いで摩擦圧接機により上記第１軸素
体１０と第２軸素体１４とをその開口端１０ａ，１４ａ
部にて同軸に摩擦圧接（摩擦溶接）し、図３に示すよう
に中空軸１８を形成する。この中空軸１８は、内部に中
空部１８ａ（油路）を、また第１軸素体１０と第２軸素
体１４との接合部に前述した油溝１３の開口端が閉塞さ
れて形成された吐出用の油孔１８ｂ（油路）を有する。
次いで上記中空軸１８の外周部、即ち第１、第２大径主
体１１，１５、第１、第２中径主体１２，１６および小
径主体１７の外周部を旋盤により平滑に切削加工し、ま
たドリルにより第１、第２中径主体１２，１６の軸方向
中間部を半径方向に穿孔し、給油用の油孔１９および吐
出用の油孔２０を形成し、これにより図４に示すように
油路付き軸Ｂを得る。
【０００７】上記実施例によれば、油溝１３を有する段
付き有底筒状の第１軸素体１０、および段付き有底筒状
の第２軸素体１４は鍛造加工により短時間で成形され、
また上記第１軸素体１０と第２軸素体１４とは摩擦圧接
により短時間で接合され、これら両者の接合によって内
部に中空部１８ａを、また両者の接合部に半径方向の油
孔１８ｂを有する中空軸１８が形成されることになる。
そして上記中空軸１８の外周部を平滑に切削加工すると
ともに、上記第１軸素体１０の第１中径主体１２および
第２軸素体１４の第２中径主体１６に半径方向の油孔１
９，２０を穿孔加工することによって、油路付き軸Ｂが
形成されることになる。この場合、上記切削加工および
穿孔加工は切削量が少なく、迅速な加工ができる。また
上記第１軸素体１０と第２軸素体１４は別体部品により
形成されるので、軸長の異なる異種の第１軸素体１０と
第２軸素体１４とを適宜選択して組み合わせることによ
り、多種類の油路付き軸を容易に得ることができる。
付き有底筒状の第１軸素体１０、および段付き有底筒状
の第２軸素体１４は鍛造加工により短時間で成形され、
また上記第１軸素体１０と第２軸素体１４とは摩擦圧接
により短時間で接合され、これら両者の接合によって内
部に中空部１８ａを、また両者の接合部に半径方向の油
孔１８ｂを有する中空軸１８が形成されることになる。
そして上記中空軸１８の外周部を平滑に切削加工すると
ともに、上記第１軸素体１０の第１中径主体１２および
第２軸素体１４の第２中径主体１６に半径方向の油孔１
９，２０を穿孔加工することによって、油路付き軸Ｂが
形成されることになる。この場合、上記切削加工および
穿孔加工は切削量が少なく、迅速な加工ができる。また
上記第１軸素体１０と第２軸素体１４は別体部品により
形成されるので、軸長の異なる異種の第１軸素体１０と
第２軸素体１４とを適宜選択して組み合わせることによ
り、多種類の油路付き軸を容易に得ることができる。
【０００８】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
よれば、鍛造加工および摩擦圧接により主たる外形およ
び油路を形成するようにしたので、生産性が高くなると
ともに材料の歩留まりが高くなる。また、油溝を有する
第１軸素体の開口縁部と、油溝を有さない第２軸素体の
開口縁部とを摩擦圧接して、該油溝を閉塞し、油孔が形
成されるので、前記溶着の際、両軸素体間の位相を合わ
せる必要がなく、前記摩擦圧接が簡易となる。更に、軸
長の異なる異種の第１軸素体と第２軸素体とを適宜組合
せることにより、容易に多種類の油路付き軸を得ること
ができる等の効果を奏する。
よれば、鍛造加工および摩擦圧接により主たる外形およ
び油路を形成するようにしたので、生産性が高くなると
ともに材料の歩留まりが高くなる。また、油溝を有する
第１軸素体の開口縁部と、油溝を有さない第２軸素体の
開口縁部とを摩擦圧接して、該油溝を閉塞し、油孔が形
成されるので、前記溶着の際、両軸素体間の位相を合わ
せる必要がなく、前記摩擦圧接が簡易となる。更に、軸
長の異なる異種の第１軸素体と第２軸素体とを適宜組合
せることにより、容易に多種類の油路付き軸を得ること
ができる等の効果を奏する。
【図１】本発明の実施例を示す第１工程図である。
【図２】本発明の実施例を示す第２工程図である。
【図３】本発明の実施例を示す第３工程図である。
【図４】本発明の実施例を示す第４工程図である。
【図５】従来例を示す第１工程図である。
【図６】従来例を示す第２工程図である。
【図７】従来例を示す第３工程図である。
【図８】従来例を示す第４工程図である。
Ｂ 油路付き軸 １０ 第１軸素体 １０ａ 開口端 １１ 第１大径主体 １２ 第１中径主体 １３ 油溝 １４ 第２軸素体 １４ａ 開口端 １５ 第２大径主体 １６ 第２中径主体 １７ 小径主体 １８ 中空軸 １８ａ 中空部（油路） １８ｂ 油孔（油路） １９ 油孔（油路） ２０ 油孔（油路）
Claims (1)
- 【請求項１】一端が閉塞されかつ他端が開口する有底筒
状の主体および該主体の開口縁部に半径方向に延びる油
溝を有する第１軸素体と、一端が閉塞されかつ他端が開
口する有底筒状の主体を有し該主体の開口縁部が平坦に
形成される第２軸素体とをそれぞれ鍛造加工により成形
し、前記第１軸素体と第２軸素体とをそれぞれの開口縁
部にて摩擦圧接により同軸に溶着して中空軸を形成し、
次いで切削加工により前記中空軸の外周面を平滑に形成
するとともに、該中空軸の周壁であってかつ前記油溝か
ら軸方向に離間した部位に中空軸の中空部と連通する油
孔を形成したことを特徴とする油路付き軸の加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3074696A JP2740926B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 油路付き軸の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3074696A JP2740926B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 油路付き軸の加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04289029A JPH04289029A (ja) | 1992-10-14 |
| JP2740926B2 true JP2740926B2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=13554653
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3074696A Expired - Fee Related JP2740926B2 (ja) | 1991-03-14 | 1991-03-14 | 油路付き軸の加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2740926B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110193700A (zh) * | 2019-06-10 | 2019-09-03 | 中国兵器工业第五九研究所 | 一种小直径异种金属回转体构件的焊接方法 |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101947721B (zh) * | 2010-09-30 | 2012-07-04 | 陕西航空电气有限责任公司 | 小孔口大内孔类空心轴的加工方法 |
| CN103341735B (zh) * | 2013-07-09 | 2016-06-08 | 中联重科股份有限公司 | 空心轴及其制造方法 |
| CN104595346A (zh) * | 2015-01-21 | 2015-05-06 | 大丰市中德精锻件有限公司 | 汽车用输出轴中间凹面精锻件结构 |
| CN106312440B (zh) * | 2015-06-24 | 2018-03-27 | 钱立群 | 一种中空钢钻杆摩擦焊修复方法 |
| CN107378387B (zh) * | 2017-06-12 | 2021-02-12 | 中国航发哈尔滨东安发动机有限公司 | 一种附带油路的铝合金壳体制造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS599310A (ja) * | 1982-07-08 | 1984-01-18 | Yanmar Diesel Engine Co Ltd | 組立型クランク軸 |
| JPS60260719A (ja) * | 1984-06-05 | 1985-12-23 | Toyota Motor Corp | 鋼板製クランクシヤフト |
-
1991
- 1991-03-14 JP JP3074696A patent/JP2740926B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110193700A (zh) * | 2019-06-10 | 2019-09-03 | 中国兵器工业第五九研究所 | 一种小直径异种金属回转体构件的焊接方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04289029A (ja) | 1992-10-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |