JP2739654B2 - 多層回転成形体 - Google Patents

多層回転成形体

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は多層回転成形体という新規な成形法より得ら
れる成形体に関し、より詳しくは層間厚み構成の均一に
整った優れた多層回転成形体に関するものである。
[従来の技術] 従来より、回転成形法は他の成形法に比し、金型製作
費が安価なことから、多品種少量生産の大型成形物を得
るのに適しており、単層のプラスチックス製大型タンク
等を製作するのに好んで用いられている。
この回転成形法に用いられている樹脂としては、高密
度、中密度又は低密度のポリエチレンやEVA、ABS、ポリ
アミド、ポリカーボネート等であった。
この回転成形において、異種の樹脂を組み合わせて多
層の回転成形体を製造すれば、それぞれの樹脂の特徴を
生かし、現在の単層の回転成形製品にない優れた特性の
ものが得られると期待され、その試みがなされたが、次
のような技術的困難のため、殆ど商品化されていないの
が現状である。
[発明が解決しようとする課題] すなわち、その技術的困難のうち、最大のものは、回
転成形法における賦形の原理を重力下における金型内溶
融樹脂の自然の流動性のみに依存させているため、他の
多層成形法、例えば共押出成形法、におけるような各層
の均一な厚み構成が得難いということである。
本発明者等はその理由に関し種々検討した結果、最内
層以外の層は、それ自身の成形が終了した後、さらに後
続段が最内層に至るまで各層の成形が継続される間、当
該層にとって追加的にさらに加熱状態におかれ、この間
に当該層の温度上昇により粘度が低下し、過剰な流動性
を持つことが当該層の厚みを乱す最大の原因であること
を見出した。
[課題を解決するための手段] 発明者らはこの点に関し鋭意検討を重ねた結果、回転
成形において最内層以外の層に用いる樹脂の溶融張力を
規制することにより、各層の厚み構成が均一な、優れた
品質の多層回転成形体が得られることを見い出して本発
明を完成したものである。
すなわち本発明は、最内層以外の全ての層が、230℃
における溶融張力が0.5gより大である樹脂からなること
を特徴とする多層回転成形体である。
ここで溶融張力とは、熱可塑性樹脂の溶融成形加工時
の伸長流動に起因する成形性難易度の判断指標であり、
以下の方法により測定される。
溶融張力 JIS K7210(MFR試験法)に規定されている加熱炉を用
い、下記の条件で規定寸法のオリフィスからの溶融吐出
樹脂を一定速度で引き取ったときに示される張力を溶融
張力とする。
測定条件 溶融温度:230℃ 溶融樹脂に加える荷重:2.16kg (シリンダ径0.955cm) オリフィス寸法:直径 0.2095cm 長さ 0.8cm 引取速度:3.9m/分 装置名称:メルトテンションテスター (東洋精機製作所製) 最内層以外の層の材料 本発明で最内層以外の全ての層に使用する材料は230
℃における溶融張力が0.5gより大、好ましくは1gより大
である樹脂より選ぶことが必要である。
本発明で当該層に用いる230℃における溶融張力が0.5
gより大であるという条件を満たす材料を得るには、例
えばポリエチレンであれば1500kg/cm2以上の圧力下で製
造される高圧法ポリエチレンのうちMFR(190℃、2.16k
g)が10g/10分より低いもの、また、300kg/cm2以下の圧
力で製造される中低圧ポリエチレンのうち前記MFRが10g
/10分より低いものの中から容易に選ぶことが可能であ
る。また該材料としてはポリエチレンに限定されること
はなく、上記の条件を満たすものであればよく、また、
各種の樹脂をブレンドしたものを粉末化したもの、或は
粉末で混合したものでもよい。
最内層の材料 上記多層回転成形体の最内層は多層成形の最後の段階
で成形されるが、本発明で用いられる最内層の原料とし
てはポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、ABS樹脂の他、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリフッ化ビニリデン等のエンジニアリングプラス
チックス類をも含め、公知の回転成形に用いられる樹脂
なら何でも、その目的に応じて選ぶことができ、特に限
定されるものでなないが、ポリエチレンを例にとれば、
MFR(190℃、2.16kg)が1〜20g/10分までのものが好ま
しく、特に2〜10g/10分の範囲のものがよい。MFRが20
より大きい場合には内表面における樹脂のタレが大きく
なる傾向があり、またMFRが1より小さい場合には内表
面の平滑性が不充分となる傾向がある。なお、勿論上記
の最内層以外の層の材料を最内層の材料に用いても差し
支えない。
回転成形 本発明でいう多層回転成形体は、直接加熱法、間接加
熱法のいずれを問わず、公知の回転成形設備を用いて製
造可能である。
回転成形に用いられる樹脂粉末は、その粒径が20〜50
メッシュ以下、好ましくは30〜40メッシュのものが用い
られ、通常、樹脂ペレットを機械粉砕したものが用いら
れるが、重合工程で得られる樹脂粉末をそのまま用いて
もよい。
最初、回転成形用金型内に第一層(最外層)用の原料
樹脂粉末及び必要に応じて適用量の離形剤粉末を投入
し、公知の回転成形法と同様に、金型を直角方向をなす
二軸を中心として同時に回転あるいは揺動させながら、
直接バーナーで加熱、あるいは間接的に炉内で加熱する
ことにより樹脂を金型の外部から樹脂の融点以上に加熱
溶融して流動性を与え、金型形状に賦形する。
賦形がほぼ完了した時点で金型の加熱を中断する。あ
るいは金型を加熱炉内より取り出し、金型の投入口を開
放して、第二層の樹脂原料粉末を投入し、再度回転加熱
しながら第二層樹脂の溶融賦形を行なう。
製品の層構成の設計に応じて必要ならば第三層以降の
成形を、原理的には何層でも、同じ手順で行なうことが
出来る。
この場合第二層以降の原料投入のための加熱の中断は
極力短時間とすることが層の厚さの均一性の点で好まし
く、望ましくは3分以内、さらに望ましくは1分以内が
よい。
多層回転成形体 多層回転成形によりつくられる製品の例としては、耐
熱性あるいは耐薬品性を改良したタンク類等があげられ
る。この場合外層には構造材料として、安価なポリオレ
フィン類を使用し、内容物に触れる最内層には耐熱性あ
るいは耐薬品性の優れた樹脂を使用することが考えられ
る。また必要に応じ、中間に接着層を設けることや、製
品の外観を重んじる場合には、最外層を塗装したりシボ
加工することも可能である。
[実施例] 以下の実施例及び比較例において、原料樹脂のMFRは1
90℃、2.16kg荷重での測定値であり、溶融張力は東洋精
機製作所製メルトテンションテスターII型を用い、温度
230℃、押出速度0.716cm3/分、引取速度3.9m/分の条件
で測定した。
実施例1 第1表に示すように外層用の樹脂として三菱油化
(株)製高密度ポリエチレン(HDPE)BZ50Aを、また内
層用の樹脂としてペンウオルト社製ポリフッ化ビニリデ
ン(PVDF)カイナー710を、それぞれ機械式粉砕機によ
り粉砕し、30メッシュの金網を通過するが40メッシュの
金網を通過しない粉体を得た。まず外層用の樹脂粉末を
5容量の回転成形用金型に投入し、240℃に維持した
炉内で、金型に回転を与えながら加熱溶融した。溶融が
完了した時点で加熱を一時中断し、金型開口部を開き内
層用の原料樹脂粉末を投入した後、再度240℃の炉内で
金型に回転を与えて樹脂を溶融賦形した。
溶融終了後炉内より取り出し、冷却することにより、
第1図のような二層構成の回転成形物を取り出した。層
の構成は外層2が4mm、内層1が1mmの厚みであり、第2
図に示すように厚みが均一で良好なものであった。
実施例2 実施例1における外層用樹脂を高密度ポリエチレンか
ら、同じ高密度ポリエチレンと三菱油化製線状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)Z90Hとの重量比で60:40の配合物に
変更した外は実施例1と同様にして成形した。成形物の
断面は第2図に示すように良好であった。
実施例3 実施例2における高密度ポリエチレンと低密度ポリエ
チレンの配合比を30:70に変えた以外は、実施例2と同
様にして成形した。成形物の断面は第2図に示すように
良好であった。
比較例1 実施例1における外層用樹脂を高密度ポリエチレンか
ら、三菱油化(株)製線状低密度ポリエチレンZ90Hに変
更した以外は実施例1と同様に成形した。成形物の断面
は第3図にしめすように外層の厚み変動があり、不良で
あった。
比較例2 実施例1における外層用樹脂を高密度ポリエチレンか
ら、三菱油化(株)製線状低密度ポリエチレンR90Kに変
更した以外は実施例1と同様に成形した。成形物の断面
は第4図に示すように外層に著しい厚み変動があり、不
良であった。
以上の各実施例及び比較例の原料樹脂のMFR及び溶融
張力の測定値については第1表に示す。
[発明の効果] 本発明によれば多層回転成形を行なう場合に、最内層
以外の樹脂の溶融張力を規制することにより、各層の厚
みの均一な、層構成の優れた回転成形体を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例及び比較例で成形された二層の回転成形
ボトルの垂直断面図を示す。第2〜4図は第1図のA部
拡大図である。 1:内層、2:外層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】最内層以外の全ての層が、230℃における
    溶融張力が0.5gより大である樹脂からなることを特徴と
    する多層回転成形体。
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